上条「暇だなあ」 (16)

時系列は創約2巻の後です
鎌池和馬の10周年記念小説ネタで鎌池和馬作品のキャラが出てきます

上条「入院してて宿題も無いし事件も無いし暇だなあ…。土御門と青髪ピアスもそれぞれ用事があるみたいだし」

オティヌス「後者に関しては1ヶ月に10回くらいのペースで事件に巻き込まれるお前がおかしいんだ」

上条「俺が記憶無くしてからの事件のうち2割くらいはオティヌスのせいだけどな」

オティヌス「黒歴史をほじくり返さないでくれ」

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インデックス「とうまはしばらく病院で休んでてもバチは当たらないと思うんだよ」

上条「暇つぶしに誰かとメールでもしてみっかな」

オティヌス「お前金髪と青髪と白髪と茶髪以外の友人のメアド持ってるのか?」

上条「人の覚え方ザックリし過ぎだろ。あと俺を寂しい人みたいに言うな。あの北欧神話の世界でもしもの時のために皆と電話番号しておいたんだよ。あれ以降電話してないからメールしてみようかなと」

to クゥエンサー=バーボタージュ(作品:ヘヴィーオブジェクト)

『お姫様!?ようやく繋がったか!今ちょっと助けて欲しいんだ!』

上条『いや俺は上条当麻ですけど』

『あっ!よく見たらミリンダじゃない!あのわけわからん世界で会ったウニ頭か!今物凄く忙しいんだけど!』

上条『いや入院してて暇だったから電話してみようかなって』

『危機感が全然無え!?今弾道ミサイルで本国が滅ぶかどうかの瀬戸際なの!』

上条『俺の友達は弾道ミサイル運搬車を防衛している戦車部隊に鹵獲した戦車1両で突っ込んで部隊もろとも無力化してたぞ』

『どこのハリウッド映画主人公!?何の参考にすれば良いんだよそんなの もう切るぞ!』

ピッ

インデックス「何だか相手物凄く切羽詰まって無かった?」

上条「タイミングが悪かったなあ… 今度は違う奴に電話してみよう」

to 陣内 忍(作品:インテリビレッジの座敷童)

『あ、もしもし上条?あの世界以来だな』

上条『今ちょっと暇でさ。そっちは何か面白い事無かったか?』

『あの世界から帰った後もこっちの世界は波乱万丈でさ。とあるオカルトのせいで日本国債の価値が異常な程跳ね上がって日本が常任理事国から国連強制脱退させられて核ミサイルの雨が降り注ぎそうになったんだけどさ』

上条『…あまり面白い話じゃないな』

『そっからなんやかんやあって日本救って縁が俺の彼女になった。』

上条『何で!?一体何があったの!?あと縁って誰!?』

『いやそれを説明すると色々と小っ恥ずかしい事も説明しなきゃいけないから勘弁してくれ。縁ってのはあの世界で一緒にいた黒髪の座敷わらしの事だよ。昔から想いはあったんだけどようやく両想いになれたんだ』

上条(あのグラマーなお姉さんか…。羨ましい)

インデックス「…とうま?」

オティヌス「…人間?」

上条「俺はまだ何も妄想してないぞ!」

『ハッ そっちも大切な人がいるんじゃねえか。早くそういうのは言っちまえよ。俺みたいに家族愛と情愛とを区別出来るのが遅いと色々苦労するぞ?じゃあな。』

上条『…ああ。ありがとう』

ピッ

上条(インデックスには…そんな事ハッキリとは言えない…。俺の都合でイギリス(魔術)から離れて欲しいなんて…。)

インデックス「?」

上条「…次の奴に電話するか」

to 東川 守(作品:簡単なモニターです)

『もしもし。東山守です。』

上条『あ、もしもし上条当麻です。』

『どうしたんだよ急に。華の大学生の人生アドバイスでも聞きたくなったか?』

上条『いや単位落としまくってる様な人からはアドバイス貰う気にはならない』

『誰から聞いたそんな事』

上条『あの世界で安西さんから』

『あの野郎…ッ!ピュアな高校生から尊敬の念を集めるチャンスだったのに…ッ!』

上条『そっちは何か変わった事ありましたか?』

『あの北欧神話の世界から脱出した後は何も。デスゲームに巻き込まれた経験も大学の勉強じゃなんの役にも立たねえ。過程で手に入れた『不条理』ももう消えちまって元のダメ大学生に逆戻りさ。』

上条『でも非日常から帰ってきた後に日常にスッと戻れる『普通』っていうのは誇って良いと思いますよ。こっちの世界でも強烈な熱波に見舞われて外には異形の化け物が跋扈した事があったんですがその時は皆悪い意味で浮き足立ってました。』

『ありがとうな。せいぜい楽しい高校生活を送ってくれ。そして大学でレポートに苦しめ。じゃあな。』

ピッ

上条「じっくり話を聞いてみると皆んな壮絶な経験してるんだなあ」

オティヌス「あの状況でヘルを救うという選択を取って実行する事が出来る奴らだからな。一筋縄の人間じゃないさ。」

上条「次の人にかけてみよう」

to

ジャック=エルヴァン(作品:ヴァルトラウテさんの婚活事情)

オティヌス「あいつっていうかあの北欧神話世界に携帯電話なんてあるのか?」

上条「いやなんか木の板みたいなので通信してた」

『ジャックです。あなたはだあれ?』

上条『俺だよ上条当麻だよ。白い上着と黒いズボンのやつ』

『あっ上条さん!お久しぶり~。元気してましたか?』

上条『元気…とは言い難いけどまあ何とか生きてるよ。そっちは何かあったか?』

『う~んヴァルトラウテと一緒にいるのは変わらないんだけどね。最近ヘルちゃんも僕と一緒にいたいみたいなの。あと最近は季節に関係無く晴れる日が多いかなあ』

オティヌス(多分フレイヤのせいだな)

上条『そういえばお前ってヴァルトラウテって人と付き合ってるのか?』

『付き合ってんじゃないよ~。結婚してるの。』

上条『えっでもジャックってまだ10歳くらいじゃ…』

『ヴァルトラウテに結婚を申し込んだら受け入れてくれたよ?』

上条「神話に出てくる神様連中ってどいつもこいつも…」

オティヌス「何だその目は」

『皆んなにはまた遊びに来て欲しいの。ヘルちゃんもお礼を言いたがっていたの。』

上条『ああ!また遊びに行くよ。じゃあな』

ピッ

インデックス「あのお姉さんってやっぱショタコ…」

オティヌス「それ以上言うな」

ピピピピッピピピピッ

上条「…あれ?こんな人あの世界で会ったっけ?まあ出てみよう」

from 城山 恭介(作品:未踏召喚://ブラッドサイン )

『はい。城山恭介です。』

上条『上条当麻です。あなたは誰ですか』

『あの北欧神話でメリーと一緒にいた人だよ。だから同年代な訳だが。敬語はいらないよ。』

上条『分かったよ。でもメリーって誰?で何で俺の番号が分かってかけてきたワケ?』

『メリーはあの真っ白な女の子だよ。恥ずかしい話だけどメリーに男友達があまりいないって言われちゃってさ。それで交流関係を増やしてみようかなと思ったのさ。『普通の高校生』になるためにね。』

上条『あの女の子?あの時はなんか仲悪そうだったのに』

『太陽系や黄堂十二宮の惑星にジャンプしながらメリーと正面から戦ってね。そこで色々今までのすれ違いを分かり合えたというか吹っ切れた』

上条『た、太陽系?あんた一体どんな戦いしてたんだ』

上条『…俺の番号分かった理由は?』

『まあそこは女王だしなんでもありだよ。で、ちょっとした雑談何だがそっちはあの世界で別れた後何かあったかい?』

上条『まあ色々あったなあ。変な右手持ったやつが率いる勢力と戦ったり大馬鹿野郎の魔術師と戦ったりその師匠とも戦って大悪魔ともやりあってようやくひと段落したと思ったら魔術が公に明るみになって世界中パニックになってその黒幕とやりあったり…。』

『僕も中々だと思ってたんだけど君も中々数奇な人生を送っているね。…しかし『魔術』か…』

上条『ん?そっちも魔術師みたいなもんだろ多分』

『今は魔術師だけどあの時は召喚士だったよ。まあほぼ自分が召喚士という職業をぶっ壊したようなもんだけど』

上条『メリーさんとはその…付き合ってるのか?』

『まあね。お互い欲してる愛情の種類は違ったんだけど僕の方が折れてね。こんな事今まで言う事になるとは思わなかったけど…可愛いよ』

上条(リア充が多くて上条さん心が折れそう)

『男友達との会話も楽しかったよ。こっちの簾堂は見た目完全に女の子だしね。ありがとう。』

上条『どういたしまして。じゃあな。』

ピッ

上条「…ん、もうこんな時間か。そろそろ食事が来るな」

インデックス「ごはん…」

上条「後で食堂連れて行ってやるから食うなよ?」

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上条「今回は内臓まで傷付いてるから俺はあの『抜け道』の食堂使えないんだよなあ」

オティヌス「あの女2人も重症でこの病院に入院しているらしい」

上条「…やっぱもっと完璧に皆んなを守れる様にならなきゃな」

インデックス「とうまは神様じゃないんだからノーミスクリアなんて望むべきじゃないんだよ」

上条「…そうだな。こんな事言ってるけど毎回誰かしらを犠牲にして騙し騙しやって来たんだ」

上条(…ありがとう。サンジェルマン)

終わり
シュレディンガーの街は読めてないので七浄京一郎とサツキは未登場です。ごめんなさい
かまちー作品は良いぞ

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