戦士「ここはまかせて先に行け!」勇者「お前を置いて行けるかよ!」 (11)

戦士「こんな雑魚共に無駄な体力は、削ってられねぇだろ!」

勇者「だけど敵の数が尋常じゃないんだぞ!」

魔法使い「あなただけでは、とても処理しきれないわ」

僧侶「回復役も必要でしょ」

戦士「うるせぇ。もう世界の破滅の魔法は発動しちまってるんだ!
 魔法の処理は俺にはできねぇ、だからお前らは先に行け!」

勇者「く、たしかにもう時間がない。すまない戦士!」

戦士「へへ。決して振り返るなよ!前だけ見て進み続けろ!」

魔法使い「ごめんなさい。行きましょう!」

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女幹部「ふふふ、勇者一行を見つけと思ったら、随分とお急ぎのようね」

勇者「く、こんな所で強敵に会ってしまうとは!」

女幹部「私とも遊んでおくれよ!」

女幹部の長く伸びた爪が勇者達に迫る

カキーン

戦士の盾とぶつかり合う。

戦士「へ、良い女じゃねぇか。俺とも遊んでくれよ」

勇者「せ、戦士!大丈夫だったのか!?」

戦士「へ、あんな雑魚どもなんざ瞬殺だぜ!しかし、長話をしてる暇はねぇな。
 雑魚ばっかりで、ちょうど強敵に飢えてた所だ。俺とタイマンといこうじゃねぇか」

魔法使い「でも、相手は強いわよ!」

僧侶「私達も一緒に戦うわ!」

戦士「へへ。こんな美人にゃめったに出会えない。2人っきりにさせてくれよ。それにほら見ろよ!」

魔法使い「世界の破滅の大魔法が大きくなっている!?」

戦士「というわけだ。ここは俺にまかせて先に行け!」

僧侶「戦士の言うとおりだわ。私達は大魔法阻止へ行きましょう!」

激流の川

勇者「こんな所に川があるなんて、流れも急でとてもじゃないが泳いでは渡れない。魔法で何とかならないか?」

魔法使い「川幅が広すぎる。私の転移魔法だけでは、対岸までギリギリ届くかどうか」

僧侶「なんとかならないの、もうすぐ目の前だって言うのに!」

戦士「おいおい、お困りの様子だな」

勇者「戦士!いつのまに大丈夫だったのか!」

戦士「あいつは軽くお仕置きしてやったぜ。それより考えがある。
 転移魔法で対岸近くまでワープしたとき、俺がお前ら全員を投げてやる。
 そうすれば余裕で対岸まで届くはずだ」

魔法使い「でもあなたはどうするの?連続で転移魔法はできないわ」

戦士「運動しすぎて汗かいちまったよ。今はちょっくら水浴びしたかった気分だぜ」

僧侶「そ、そんな・・」

戦士「さあ、ぐずぐずしてる暇はねぇ!やるぞ!」

魔法使い「く、みんな捕まって!転移するわよ!」

戦士「うぉおおお」ブンッ

僧侶「戦士が激流に飲み込まれていく!」

戦士「あとはまかせたz」

勇者「泣くのは後にしよう。戦士のためにも、この戦い絶対に勝つんだ!」

魔王「ふははは、良く来たな勇者達よ。しかし、すでに封印はとかれつつある。
 世界の破滅と、そして創造が始まるのだ」

勇者「そんなことさせてなるものか!」

魔王「意気込みだけはよいようだな。ちょうど良い余興だ。
 お前達の叫び声でも聞きながら世界の破滅を見ようではないか」

手から魔道砲

勇者&魔法使い&僧侶「ぐぁあああああ!」

勇者「な、なんて威力だ」

魔法使い「私の魔法障壁を2重に展開してても防ぎきれなかった」

僧侶「回復魔法よ皆!」

魔王「ふむ。どうやら良かったのは威勢だけだったようだな。
 今のはほんの小手調べ。私の真の力を見せよう」

手から大出力 魔道砲

勇者&魔法使い&僧侶&戦士「ぐぁあああああ!」

勇者「み、みんな・・・ダメだ。もう立つ力も残っていない」

僧侶「・・・」

魔法使い「・・・」

戦士「へへ。ちょうど良い熱加減じゃねぇか!おかげさまで濡れていた服が乾いたぜ!」

勇者「!?せ、戦士いつのまに!大丈夫だったのか」

戦士「泳いでて足がつったときは、もうだめかと思ったが片足だけでなんとかなった。
 お前らこそ大丈夫だったか。待ってろ持っていた最上級の回復薬で回復させてやるからな」

勇者「ありがとう。これでもう一度立ち上がれる。けど、あの魔道砲は防ぎようがない」

戦士「今受けてみた感触だが、一発だけなら俺1人だけでも耐えれそうだ。
 その間に全力でヤツを攻撃するんだ」

魔法使い「無茶よ!強がりはやめて、さっきの一発でボロボロじゃない!」

戦士「へへ、だが他に策はないだろ。ちょっとは格好つけさせてくれよ」

僧侶「戦士・・」

勇者「このままじゃジリ貧しかない・・戦士の策に乗ろう」

戦士「そうこなっくちゃな!」

魔王「ふふ、面白いではないか!見せてみろお前達の力を」

手から大出力 魔道砲×2

勇者「な!?さっきの魔道砲を連続で!」

戦士「集中しろ!全て受けきってみせるさ、うぉおおおおおお!」

勇者&魔法使い&僧侶「行くぞ!全攻撃最大!」

魔王「な、なんだと!私の魔道砲が曲げられた!それにこの力はぁああああああ」

戦士「くく、これで悔いはねぇ・・・」ガクッ

魔法使い「倒したの?」

僧侶「戦士!すぐに回復魔法を!・・・だめ、重症すぎて魔法をうけつけなくなってる!」

勇者「なんだって!く、回復薬をありたっけ使うんだ」

その時、時空が歪み世界が崩壊し始める。

魔法使い「魔王が消えた今、この世界も終わりを迎えようとしている。早く脱出しなきゃ」

勇者「くそ、回復薬も効かない!待ってろおぶってでも連れて行く!」

戦士「はぁはぁ、俺のことはおいていけよ!自分でもわかってるさ、もう助からないって
 それに俺、重装備だろ?お前のひ弱な体じゃ持ってねぇ、お荷物さ」

僧侶「そんなこと言わないで!何か何かあるはずよ!」

魔法使い「私の魔翌力も底をついてしまったわ。使えるアイテムもない・・・」

戦士「なあ行ってくれよ。俺は満足だわ。お前達とここまでこれてよ。
 鈍足で体はる以外、役に立てなかった俺が、ここまでこれたのは、全部お前達のおかげさ。
 行け!振り返るな!お前達は生きるんだ!」

勇者「すまない戦士!」

戦士「へへ、さあ」

魔法使い「行きましょう!彼の想いを無駄にしないためにも」

僧侶「いやぁあああ!戦士ぃいいい!」

そして魔王のいた世界は崩壊した。
勇者達はギリギリの所で脱出に成功したが・・・。

6ヵ月後

王様「この世界の崩壊を止め、世界を救ったこの勇者達に最大の敬意を!」

勇者「僕達だけじゃありません。この世界を救えたのは、もう1人の英雄がいたからです」

王様「戦士のことか、、彼もまた素晴らしい功績を残してくれた」

その時、世界中の人の頭の中に声が響いた。

魔神『くくく、魔王を倒したのが、どのような者達か興味を引いて見て見れば
 このような軟弱な者達だったとは、魔王も所詮はこの程度だったか
 魔王は私の一部から漏れ出た一部のパーツにすぎない。
 今度は我が自ら、お前達に絶望と恐怖を与えてやろう!』

勇者「なんだ!頭の中に直接声が聞こえてくる!」

魔法使い「なに、この恐ろしいほどの禍々しいオーラは!」

僧侶「そ、そんな。こんなの絶対に勝てっこない・・・」

戦士『ん?なんだ。禍々しいオーラに引き寄せられて来て見れば。
 さてはお前アレだな、そうに違いない!そうとなったら、見過ごすわけには行かねぇな!』

魔神『なんだ貴様は、いったいどこから!』

戦士『しらねぇよ!こちとら時空の狭間を彷徨ってたら、お前のくせぇ臭いが漂って来たので誘われるまま来たまでよ
 ごちゃごちゃと御託はいい、やろうぜ!うぉおおおお!』

魔神「ははは、たかが人間1人に何ができるというのだ!面白い、まずはお前を血祭りにあげてやろう!」

・・・

魔神『馬鹿な、、、この我が、、たかが人間1人に、、』

戦士『はぁはぁ、腹減ったぜちくしょう!ん?なんだ、この水晶は食べれそうにもねぇな、はぁ。
 ん?お前ら生きてたのか良かったぜ!』

勇者&魔法使い&僧侶「戦士!」

戦士『へへ、何か叫んでるような顔してるな。でも残念ながら、こっちには声が届かないみたいだぜ。
 お前らの元気そうな姿見たら、なんか急に疲れがどっときやがった。
 わりぃ、俺ここで眠っていくわ』

こうして、また彼は行方不明になったが元気にやっているだろうか
彼なら心配ないと思う。
そう思う勇者達だった。

・・・

戦士「へへ、なんだ。飯の匂いで来て見たら、ヨボヨボの爺さんじゃねぇか!
 しかも神だと、面白いじゃねぇか!無神論者のこの俺様に信じたくなるような説教でも聞かせてくれよ!」

END

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