穂乃果 「コツコツ」 (27)

ラブライブ! ss四作目です。よろしくお願いします。
今回はラブライブ! 第一話で、穂乃果がもし海未ちゃんを勧誘するのにあれこれ作戦を練っていたら、なんていう話です。

前回の作品はこちら
にこ 「真姫、薪をちょうだい」
にこ 「真姫、薪をちょうだい」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1602838828/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1603097265

海未 「はっきり言って、アイドルはなしです!」 キッパリ

穂乃果 「そ、そんなぁ……!?」 ガーン

海未 「ハレンチです!!///」

穂乃果 「そこをなんとか!!」

海未 「無理ですっ!!」





穂乃果 「はぁ……良いアイデアだと思ったのになぁ」

ことり 「ねぇ、穂乃果ちゃん?」

穂乃果 「どうしたの、ことりちゃん?」

ことり 「私は賛成だよ! スクールアイドル!」 ニコッ

穂乃果 「えっ、本当!?」 パァァ

ことり 「あと海未ちゃんもきっと、穂乃果ちゃんのやることなら一緒にやってくれるよ♪」

穂乃果 「うぅ……でも海未ちゃん、ハレンチでやりたくないって……それに思いつきでやるもんじゃないとも怒ってたし……」 ショボーン

ことり 「それはきっと海未ちゃんがアイドルっていう概念を知らないから、慣れてないからだよ。少しずつ、コツコツ、アイドルに慣れてもらえればいいんだよ!」

穂乃果 「な、なるほど!! コツコツ!!」

ことり 「うん、地道にコツコツ!」





紙 ヒラヒラ

海未 「ん? なんでしょうか、落とし物でしょうか?」

海未 「えっと、紙? 落とし物案内のところに持っていくべきでしょうか……名前などは書いていないですね、えっと『ア』?」

紙 ヒラヒラ

海未 「ってもう一枚落ちてる? えっと『イ』?」

紙 ヒラヒラ

海未 「次は『ド』ですか……」 ムムム

紙 ヒラヒラ

海未 「なんと四枚も落ちてるとは……えっと『ル』? 合わせて……『アイドル』?」

穂乃果 「……ふふふ」 コッソリ

海未 「そこにいるのは分かってるんですよ、穂乃果」 ギロッ

穂乃果 「ひっっ!!」 ビクッ

海未 「こんな安易な手が通じると思ってるんですか!! 説教です! 待ちなさい!」

穂乃果 「勘弁してぇぇぇ~~!!」 ヒューン





海未 「机の中から手紙が出てきました」

海未 (見た目は俗に言うラブレターという感じですが……/// しかし、先程はなかったはずですし、いつ……?)

海未 「まあ、とりあえず読んでみましょう」

手紙

海未さんのことがずっと好きでした!
きっとアイドルとか超向いてると思います!! なので是非スクールアイドルになってください!! それだけで私の恋の未練はようやく割り切れそうです……。それと、親友の無邪気で良い子には優しくしてあげてください。私は特にその子にランチパックをあげている海未さんが大好きです!

海未 「……!」 プルプル

穂乃果 「……」 ドキドキ

海未 「穂乃果ァ!!」 ギロッ

穂乃果 「ひっ」 オドオド

海未 「こんな悪戯許されません!! 待ちなさい!! そもそもなんでラブレターなのに振られた前提で書いてるんですか!!」

穂乃果 「怒られたくないから待たないよ!!」 ヒューン





海未 「今度は、少し離れてる間に私の机にメモ帳がありますね……」

海未 (明らかに穂乃果の悪戯でしょうが、無視するのは流石に可哀想ですし、開いてみますか)

海未 「って、これは? パラパラ漫画?」

メモ帳 パラ パラ パラ パラ

チビ穂乃果 『パンを食べるよ!』

チビ穂乃果 モグモグ

チビ穂乃果 『美味しいよ!!』

海未 「なんと単調な……でも」

海未 (でもこのチビ穂乃果、ちょっと可愛いですね///)

海未 「しかしアイドル関連の内容はなく、ただただチビ穂乃果の日常が描かれてるだけ……おかしいですね」

海未 (それになぜかスクールアイドルへの抵抗が少し減った気がします……一体なぜ?)

メモ帳 パラ パラ パラ パラ

チビ穂乃果 『ねぇ、海未ちゃんロボ! 穂乃果を乗せて一緒に旅しようよ!』 ニコッ

海未ちゃんロボ 『ソーノーダー』 ウィーン

チビ穂乃果 『この先の山は穂乃果一人じゃ登れないんだ!』

海未ちゃんロボ 『サーンーチョーウーアータッークーデースー』 ウィーン

メモ帳 パラ パラ パラ パラ

チビ穂乃果 『ありがとう海未ちゃんロボ! せっかくだからトランプで勝負しよ!』

海未ちゃんロボ 『ツーギーコーソーカーチーマースー』 ウィーン

穂乃果 『スクールアイドルは良いものだよ! 海未ちゃん!!』

チビ穂乃果 『よし! こっちだね!』 ヒョイ

海未ちゃんロボ 『ナーゼーカーテーナーイーンーデースーカー』 ウィーン

メモ帳 パラ パラ パラ パラ

海未 「ん?」

海未 (今ストーリーとは全く関係ないスクールアイドルの話が出てませんでしたか!?)

メモ帳 ペラッ ペラッ

穂乃果 『海未ちゃんはスクールアイドルになりたいのだ~』

穂乃果 『スクールアイドル始めたくなってきたりしてない?』

穂乃果 『ほむまん食べたいなら穂乃果の言うことを聞こう!』

海未 「なっこれは!!?」

海未 (パラパラ漫画の間に度々一枚だけスクールアイドルの勧誘を混ぜている……!! これは※サブリミナル効果!!?)

※映像中に一瞬(人が認識できない程の非常に短い時間)本編と関連のないイメージ・テキストを混入させた場合、それが映像を見た人の潜在意識に対して影響を与える効果のこと

海未 「穂乃果ァ!! 無駄に知恵を使うんじゃありません!!」 ギロッ

穂乃果 「ひっ!!」 ビクッ

海未 「待ちなさいーー!!」

穂乃果 「待つわけないよ!!」 ヒューン





弓道部先輩 「園田さん、今日は調子が悪いね。珍しい……」

海未 「すいません……今色々と厄介なことに巻き込まれてまして」

弓道部先輩 「今日は休む?」

海未 「いえ。毎日取り組むことが大切ですので頑張らせてもらいます」 キリッ

海未 (とはいえ……なにか違和感を感じます。体が重いというか、重心がずれるというか……ん?)

海未 「部活着の裏に何か貼ってある?」 キョトン

アイドル雑誌 ドンッ

海未 「ほ、穂乃果ァ!!!」 ギロッ

ことり 「ひっ!!」 ビクッ

海未 「……って、ことり!?」

ことり 「ごめんなさい、海未ちゃん! その雑誌は私が貼り付けたの!」 ペコッ

海未 「えっと、穂乃果ではないんですか?」

ことり 「穂乃果ちゃんの提案だけど、共犯というか……実行犯は私というか」

海未 「むっ……まさかことりまで穂乃果に手を貸すとは。ことりはいつも穂乃果に甘いんです! まぁ、こんな雑誌が貼ってあったことに気付かなかった私も私ですが……」

ことり 「でも海未ちゃん! 穂乃果ちゃんは本気だよ! 本気でスクールアイドルをしようとしてる! この学校を救おうとしてるんだよ!」

海未 「ことり……」

ことり 「そしてきっと、穂乃果ちゃんが頑張るなら、隣に私と海未ちゃんはいなくちゃダメなんだと思うの」

海未 「……」

海未 「……あっ、そういえば穂乃果は今どこに! まさかことりがこの悪戯をしてた間にまた新しい悪戯の準備を……?」

ことり 「それは違うよ、一緒に来て♪」 スッ

海未 「えっ、ことり!?」





海未 「穂乃果のせいです。全然練習に身が入りません」 ムムム

ことり 「ってことはちょっとアイドルに、興味があるってこと?」 ニコッ

海未 「うっ……いえ、それは/// やっぱり上手くいくなんて思えません……」

ことり 「でも、いつもこういうことって、穂乃果ちゃんが言い出してたよね」

海未 「えっ……」

海未 (そうでしたね。あの公園でのことも、よく覚えてます)

ことり 「私たちが尻込みしちゃうところを、いつも引っ張ってくれて……」

海未 「そのせいで散々な目に何度もあったじゃないですか!」 ムッ

ことり 「そうだったね……」

海未 「穂乃果はいつも強引すぎます!」

ことり 「でも海未ちゃん」

海未 「?」 キョトン

ことり 「後悔したことある?」

海未 「えっ」

海未 (後悔……いや。私は穂乃果と一緒にいて、後悔なんて一度もしたことがなかったです。それは過去の積み重ね、そして今、さらには未来にまで、きっと穂乃果といる限りずっと、後悔なき道を歩める……そんな気がします)

海未 「……」

海未 (あの夕陽、今も心の中にすぐに浮かべられるくらい、綺麗でしたね……)

ことり 「見て」

海未 「えっ」

穂乃果 「ふっ、はっ! ほっ! や!」 ステップ

海未 (なるほど……。悪戯の準備じゃなくて、ダンスの練習をしてたのですか、穂乃果)

穂乃果 「いてて……! ふはぁ、本当に難しいや……みんなよく出来るなぁ。よし、もう一回!! せいの!」

海未 「……」

ことり 「ねぇ海未ちゃん。私やってみようかな」

海未 「!」

ことり 「海未ちゃんはどうする?」 ニコッ

穂乃果 「うわぁ! ……あいたたっ」 ドンッ

スッ

穂乃果 「……海未ちゃん!」

海未 「一人で練習しても意味がありませんよ? やるなら三人でやらないと!」

穂乃果 「海未ちゃん!!」 パァァ

ことり 「やったね、穂乃果ちゃん♪」

穂乃果 「うん!! やっぱり『アイドルへの抵抗心をなくそう刷り込み大作戦』が成功したんだよ!」

海未 「……『アイドルへの抵抗心をなくそう刷り込み大作戦』?」 ギロッ

穂乃果 「ひっ! なんでもないです!」

ことり (ふふ……それは違うよ、穂乃果ちゃん。きっとあんなことをしなくても、穂乃果ちゃんなら、そして海未ちゃんなら、一緒にスクールアイドルはできたと思うな♪ だっていつも二人は、信じ合ってるんだから……)





海未 「あれから生徒会に行ってみましたが、まさかあんなことになるなんて……」 ショボーン

穂乃果 「でも頑張るって決めたじゃん! 頑張ろうよ! やるったらやる!」

ことり 「とりあえず今日はもう最終下校時間になっちゃったし、周りも暗くなってるから帰ろうか。明日からは練習の日々だね!」

穂乃果 「うん!」

ピピピピ

海未 「ん? 私の携帯? えっと、ヒデコから?」

穂乃果 「あっ」

ヒデコ 『あっ、もしもし海未ちゃん?』

海未 「どうしたのです、もう学校も閉まるような時間帯に」

ヒデコ 『今門の近くにいるよね? 校舎の方見てみてよ! 一瞬だからさ! 三人で頑張ったんだ!』

穂乃果 「わ、忘れてた……! ま、まずい!!」 アセアセ

海未 「校舎の方? って窓が明かりがついたり消えたりして……!?」 ハッ

ことり 「明かりのついてないところに、文字が一文字ずつ映されていってる……!?」

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ことり 「『海未ちゃんアイドルしよ』……これって!!?」

ヒフミ 『じゃあこれでオッケー! 穂乃果にはよろしく言っておいてね♪ またね♪』

ピッ

海未 「」

穂乃果 「あわわわ」 ビクビク

海未 「……こんな他の人まで巻き込んで、大規模なことをするとは、さすがに許すつもりはありませんよ? 穂乃果ァ!!!」 ギロッ

穂乃果 「ひっ!」 ビクッ

海未 「待ちなさい!! 穂乃果!! 今度の今度こそ許しませんよ!!」

穂乃果 「うぅ~! ごめんなさい~!!」 ヒューン

おわり

窓に文字を表示させるのを、頼まれて半日でできるモブ三人組はすごすぎるという話でした。
ことほのうみの三人の絆はやっぱり素敵ですね!
また機会がありましたら、近いうちにここで書かせてもらいます。次は少しシリアスな話かもしれません。
ではここまで読んでいただきありがとうございました!

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