まほ「集まったな。それではこれより西住流段位認定試験を始める。」
沙織「ちょっと待ってください!」
華「私たち、何も知らされてないんですが……。」
優花里「西住殿はどこにいるんですか?」
麻子「説明を要求する。」
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まほ「なんだ、みほから聞いてなかったのか。今日はエリカの段位認定試験なんだ。本来なら普段共に戦車に乗っているメンバーと受けるものなんだが、みんな予定があるみたいでな。」
エリカ「そこで代役としてあんたたちが選ばれたのよ。光栄に思いなさい。」
沙織「なんで私たちがこの人の手助けなんかしなきゃいけないの!?」
エリカ「私が困ってるんだから当然でしょ!宮神学園の校則にも書いてあるわ!」
麻子「極上生徒会なんて誰も覚えてないぞ。」
優花里「しかも中の人ネタなんて誰も気づかないですよ。」
華「青春砲、撃ってみたいですね。」
まほ「とにかく、みほが呼んだということはそういうことだ。エリカのためにわざわざすまないが協力してくれないか?」
沙織「うーん、まぁまほさんが言うなら……。」
優花里「西住流のことも気になりますしね!」
まほ「ありがとう、ではこちらに。」
華「広いお家ですね。」
沙織「華の家とどっちが大きいかな?」
まほ「ついたぞ。ここが試験会場だ。」
優花里「ただの部屋ですが……ってうわぁ!」
華「何もないところから森が……。」
麻子「ジュマ◯ジかよ。」
まほ「さぁ進め。突破できたら合格だ。」
エリカ「行くわよ!」
沙織「えぇ……西住流の人怖……。」
華「逸見さん勇気ありますね。」
優花里「私たちも行きましょう!」
~しばらく進んで~
みほ?「よく来たね、みんな!」
沙織「みぽりん!?なにその姿!」
麻子「ちっさい西住さんだ。」
優花里「か、かわいいです……!」
エリカ「あ、あれは!」
優花里「知っているのか雷で……逸見殿!」
エリカ「西住流段位試験には受験者を陥れるモンスターがいると聞いたわ!あれがそうに違いない!」
みほ?「は?」
沙織「みぽりんがモンスターなわけないじゃん!」
優花里「そうですよ!こんなにかわいいのに!」
みほ?「うんうん、そうだよね。わかってくれて嬉しいよ。」
エリカ「ちょっと!今の『は?』の顔見なさいよ!めちゃくちゃ凶悪だったわよ!」
みほ?「私はここの案内人、ナビィ。気軽にナビィぽりんって呼んでね。」
エリカ「無駄に呼びにくい!」
麻子「それでナビィぽりん、私たちはこれからどうしたらいいんだ?」
華「ナビィぽりんさん、どうか教えてください。」
エリカ「なんでそんなに順応性高いの?怖。」
ナビィ「逸見てめぇこの試験受かりたくないみてーだな。オイ。」
エリカ「すみませんでした、ナビィぽりんさん。教えてください。」
ナビィ「わかればいいんだよ。さ、こっちだよ。」
~しばらくして~
沙織「みんな!川が見えたよ!」
ナビィ「ヘーイ」
麻子「ナビィぽりんが何か知っているみたいだ。」
華「教えてください!ナビィぽりんさん!」
ナビィ「ここは太陽の川、通称サンズの川だよ。」
沙織「なんでそんな縁起でもない通称にしたの!?」
ナビィ「太陽を英語にしてみたんだ。今風でしょ?」
エリカ「本当は?」
ナビィ「ほとんどの人が生きて帰ってこないからだよ。」
優花里「やっぱり三途の川由来じゃないですか!」
華「戦車道の衰退って西住流が原因なんじゃ……。」
ナビィ「ここには人を骨ごと噛み砕いて食べる獰猛なワニが住んでるよ。船とかはないから泳いで渡ってね。」
華「なんて恐ろしい……。」
優花里「もうだめだぁ……おしまいだぁ……。」
エリカ「ふっ、私に任せなさい。」
沙織「逸見さん?」
麻子「やめとけ、食われるのがオチだぞ。」
エリカ「ワニよ!私のために道を作りなさい!」
ワニ「はい!エリカさん!」
優花里「凄い!ワニたちが橋みたいに……これが西住流……!」
麻子「おい今ワニが喋ったぞ。」
沙織「流石逸見さん!ワニの中のワニ!」
麻子「それただのワニだろ。というかワニ喋ったって。」
ナビィ「なかなかやりますね。さぁ先に進みましょう。」
麻子「まぁいいか……。」
華「まるで因幡の白兎ですね。」
~更に進んで~
エリカ「また川ね。今度は橋がかかってるけど。」
ナビィ「ヘーイ」
麻子「ナビィぽりん、ここはなんだ?」
ナビィ「ここは恥ずか死橋だよ。恥ずかしい過去や秘密を言ってから渡らないと8.8cm砲で撃ち抜かれるよ。」
優花里「死んじゃいますよ!」
華「どのくらい恥ずかしいことを言わないといけないんですか?」
ナビィ「成功例、失敗例は以下の通りだよ!」
【成功例】
・全国に自分の留年が知れわたる
・自分で立てた作戦に「姑息な作戦」と文句を言う
・SSのあとがきに自分を登場させて茶番劇
【失敗例】
・先生をママと呼んでしまった
・授業中、テロリストに学校を占拠される妄想をする
・クール便の箱を無理やり開けようとして顔面強打
華「結構難易度が高そうですね。」
エリカ「ありがちな失敗や妄想じゃダメってことね。」
麻子「クール便の件は全然ありがちじゃないだろ。」
沙織「成功例ってどこかで見たような……?」
優花里(テロリストに占拠される妄想って私だけじゃなかったんだ……。)
ナビィ「それで、誰から行く?」
沙織「私が行くよ!」
華「沙織さん!頑張ってください!」
ナビィ「じゃあ沙織さん、恥ずかしいことを叫んで!」
沙織「彼氏いたことないけど!ゼクシィ購読してまーす!!」
エリカ「なんで!?気が早いってレベルじゃないわよ!」
ナビィ「判定は~……ダメでーす!」ブブー
沙織「やだもー!」ドカーン
華「沙織さーん!」
優花里「武部殿ー!」
麻子「そんな……沙織……。」
エリカ「今のでダメなの?」
ナビィ「次は誰がやる?」
華「沙織さんの仇は私が……!」
ナビィ「じゃあ早速叫んでね。」
華「ご飯大盛で食べても足りないので沙織さんのオカズを盗み食いしてました!」
エリカ「どんだけ食べるのよ!普通に窃盗じゃない!」
華「この償いはお供え物でさせていただきます。」
ナビィ「判定は~ダメでーす!」ブブー
華「あ~れ~!」ドカーン
優花里「五十鈴殿ー!」
麻子「こうなったら次は私だ!」
ナビィ「どうぞー。」
麻子「……本当はおばあ大好き。」
ナビィ「ダメー。」ブブー
麻子「なんでだー!」ドカーン
優花里「冷泉殿がおばあ好きなのは周知の事実、周りから見て恥ずかしくないと判断されるのは当然でしたね。」
エリカ「なんであの子にだけそんな冷静な解説!?」
優花里「お、冷静と冷泉をかけた高等激ウマギャグですね?」
エリカ「そういうのいいから。」
優花里「では次は私です!大洗最後の刺客、不肖秋山優花里、行きます!」
ナビィ「優花里さん、どうぞー。」
優花里「部屋の電気を消す紐を使ってシャドーボクシングしてました!」
エリカ「普通ー!あんた絶対もっと恥ずかしいことしてるでしょ!」
ナビィ「はいダメー。」ブブー
優花里「これみんなやってるんですかー!?」ドカーン
ナビィ「エリカさん、最後の1人になっちゃったね。」
エリカ「仕方ない、言いたくなかったけど……言うわ!」
ナビィ「どうぞー。」
エリカ「みほ!大好きー!」
ナビィ「へ?」
エリカ「毎日みほの写真見て癒されてるし昔のインタビューの映像とか永久保存してるわ!死ぬ前に1度西住サンドをやってもらいたい!というかそれで死にたい!」
ナビィ「うわぁ……。」
エリカ「ふふ……流石にこれで通れるでしょ。」
ナビィ「うん、なんか……いいよ。」
エリカ「よっしゃぁぁぁ!」
沙織「おめでとう逸見さん!」
華「やりましたね!」
麻子「お前ならできると思ってた。」
優花里「同志よ!おめでとうございます!」
エリカ「あなたたち……死んだはずじゃ?」
麻子「トリックだよ。」
沙織「私の特性『あついしぼう』だから炎タイプは通らないんだ。」
華「グッとやったら弾道が変わって当たりませんでした。」
優花里「状況判断です!」
ナビィ「なかなかやるね。ゴールはすぐそこだよ。」
エリカ「行きましょう!」
~ダイジェスト~
沙織「後ろから岩が!」
エリカ「前は崖よ!」
優花里「イン◯ィージョーンズですか!?」
~ダイジェスト~
優花里「うぼあ~!」
沙織「ゆかりんが死んだ!」
麻子「この人でなし!」
~ダイジェスト~
沙織「エリカさん!華!それはハンバーグじゃない!騙されないで!」
エリカ「でもこんなに美味しそうなのに……。」
華「が、我慢できません……!」
優花里「わかりました!私が野営で鍛えたこの腕でハンバーグ作りますから!」
沙織「私も手伝うよ!」
~そんなこんなで~
ナビィ「この森を抜けたら最終試験だよ!」
沙織「ようやくだね!みんな、行こう!」
エリカ「抜けたわよ!さぁ!最終試験は何?」
まほ「エリカさん、静かに。試験中ですよ。」
エリカ「隊長!?それに家元も!」
沙織「ていうか何ここ……急に会議室だけど……。」
ナビィ「最終試験は面接だよ。」
優花里「ここにきて!?いや大事ですけども!」
しほ「それでは自己紹介からお願いします。」
~面接中~
しほ「あなたを戦車の部品に例えるとなにになりますか?」
エリカ「履帯です。ずっと動き続けてチームのために働きます。」
みほ「キれやすいからですか?」
エリカ「隊長!?」
~面接中~
しほ「これにて試験は以上となります。あちらのドアからお帰りください。」
エリカ「ありがとうございました!失礼します!」
沙織「終わったね~。」
華「なかなかアクティブで楽しかったですね。」
優花里「私は戦車が関係なくてガッカリでした。」
麻子「というかなんの試験だったんだ?」
エリカ「生きて帰れたんだからいいじゃない。」
ナビィ「みんなちょっと待って!実はみんなに黙ってたことがあるの……。」
エリカ「何よ急に。」
ナビィ「驚くかもしれないけど、私実は……みほなの!黙っててごめんなさい!」
エリカ「めちゃくちゃ今更ね。」
沙織「えぇ!?ナビィぽりんがみぽりん!?」
麻子「この学年主席の私でも見破れなかった……!」
優花里「まさかナビィぽりんが西住ぽりん殿だったなんて……。」
華「道理でぽりんが似合うと思ってました……。」
エリカ「あんたたちわざとやってるでしょ!面白くないのよ!」
沙織「うわ、エリカさんノリ悪。」
優花里「ホントツマンナイよねー。」
華「ぽりんぽりん。」
エリカ「急にリアルな女子高生になるのやめて!というか華はぽりん気に入ったの!?」
みほ「ふー、疲れた。」
エリカ「元に戻るの早!なんか変身シーンとかあるでしょ!」
優花里「おお!それは見たいです!」
みほ「エリカさん。」
エリカ「え?な、何?」
みほ「西住サンドって何?」
エリカ「いや、それはその……あれよ!サンドイッチ!エリカ、サンドイッチだぁい好き!」
みほ「そういうのいいから。」
エリカ「えーと、あの、みほ……さん?」
みほ「みんな、今日はありがとう。食事の用意があるから食べていってね。」
エリカ「わーい、楽しみね!」
みほ「エリカさん?」
エリカ「……はい。」
沙織「なんかお取り込み中みたいだから行こっか。」
華「痴情のもつれですね?触らぬ神に祟りなしです。」
麻子「疲れた。沙織、おんぶ。」
優花里「同志逸見殿!御武運を!」
エリカ「みんな!待って!私たちチームじゃない!」
みほ「エリカさん、お望み通り死なせてあげるね。」
エリカ「イヤだー!死にたくなーい!死にたくなーい!」
この後めちゃくちゃ西住サンドした。
以上です。
ギャグ方向で作ろうと思うとなかなか作れないもんですね。
とっさのひらめきから生まれたギャグが1番面白いんやなって。
ちなみに後日談的には西住サンド楽園編と西住サンド地獄編がありますが脳内にしかないのでお見せできません。
気分が乗ったらR18のほうに書くかも。
ガルパンのSSを書いて約1ヶ月、これとR18のSM道を含めて8つ書いてますがまだまだ書き足りないですね。
今書いているものが3つあるんでどれかが完成したらまた投稿します。
では、ここまで読んでいただきありがとうございました。
乙ありです!
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