みゃーもり「わたし、引越しすることにしました!」 (110)

エリカ「へー。いい部屋でも見つかったの?」

みゃーもり「はい。1LDKで3万ですよ。安くないですか?」

安藤「随分安いですね」

佐藤「築年数が古いんですか?」

みゃーもり「まだ5年だよ」

エリカ「それで3万?」

みゃーもり「はい!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1426863645

エリカ(なんかいわくつきの物件じゃ。でも……)

みゃーもり「」ニコニコ

エリカ(この笑顔見せられたら言えないよね)

みゃーもり「3月で契約が切れるので更新するか迷ってたんですけど」

安藤「引越しを選んだんですね」

みゃーもり「うん。会社からは少し遠くなるけどね」

エリカ「わたしよりは近いでしょ」

みゃーもり「それはもちろん」

3月下旬


みゃーもり「今日はありがとう。みんなのおかげで思ったより早く済んだよー」

絵麻「ううん。今日は暇だったし」

りーちゃん「自分もです」

みーちゃん「綺麗なマンションですね」

ずかちゃん「いいなー」

みーちゃん「ずかちゃんも引越しすればいいのに。ハ○キュー2期のレギュラー決定したんだし」

りーちゃん「新マネージャーの子っすよね!」

ずかちゃん「うん。でもまだ公式発表されてないから内緒にしておいてね」

りーちゃん「もちろんっす」

みゃーもり「そういえばりーちゃん、小説を応募するんだっけ?」

りーちゃん「っす。ダメもとっすけど頑張りマスタング!」

絵麻「みーちゃんは秋から始まるヘヴィーオ○ジェクトの仕事するんでしょ」

みーちゃん「はい。SHアクションなので凄い楽しみです!」

絵麻「わたしもSF描いてみたいな」

みゃーもり「みんな、目標に向かって着実に進んでるね……」

ずかちゃん「おいちゃんは次はプロデューサー?」

みゃーもり「え」

りーちゃん「おいちゃん先輩がプロデューサーになって七福神の企画を立ち上げてほしいです!」

みゃーもり「……う、うん。それよりお腹減らない? そばでも頼もっか」

みーちゃん「そばいいですね」

絵麻「引越し蕎麦だね」

20時頃


みゃーもり「よし。片付けもオッケー!」

みゃーもり(皆がいなくなったせいか凄い広く感じるなー)

みゃーもり「……あ、そうだ。お風呂入る前に隣の部屋の人に引越しの挨拶しないと」

みゃーもり(さっきはいなかったけどこの時間ならいるかな)

みゃーもり(騒音おばさんみたいな人じゃなければいいけど)

みゃーもり「あ、挨拶品忘れるところだった!」

隣の部屋


みゃーもり「」ピンポーン

『はい?』

みゃーもり「あ、夜分遅くすみません。わたし、隣の部屋に引越してきた者ですけど」

『え? 隣の部屋?』

みゃーもり「はい。その挨拶に……」

『』ギー

みゃーもり「……え?」

平岡「……ん?」

みゃーもり「……」

平岡「……」

みゃーもり「平岡さんっ!?」

平岡「デスク!?」

みゃーもり「な、なんで平岡さんがここに?」

平岡「なんだってこの部屋に住んでるからに決まってだろ」

みゃーもり「で、ですよね」

平岡「引越しするのは聞いてたけどまさか同じマンションとは」

みゃーもり「わたしもびっくりしました。これつまらないものですけど」

平岡「どうも。……それより隣の部屋に引っ越してくるとは勇気あるな」

みゃーもり「え? 勇気?」

平岡「」コクリ

みゃーもり「どういうことですか?」

平岡「…………知らないのか?」

みゃーもり「何がですか?」

平岡「不動産屋から聞いてないのか?」

みゃーもり「だからなんですか。早く教えてください!」

平岡「……隣の部屋、前住んでた奴が自殺してるんだけど……」

みゃーもり「」

平岡「……」

みゃーもり「……………………ぇ?」

平岡「それ以来ずっと空き部屋」

みゃーもり「じ、自殺っ!?」

平岡「そう」

みゃーもり「わたし、聞いてないですよ!!」ガシッ

平岡「不動産屋が説明を怠ったんだろ」

みゃーもり「そんなぁ……」ヘナヘナ

平岡「……」

みゃーもり「……だから格安だったんだ。どおりで安いと思った……」

平岡「ちなみに家賃は?」

みゃーもり「3万です」

平岡「怪しめよ」

みゃーもり「うぅぅ。どうしましょう……」

平岡「……とりあえず事故物件は説明義務があるから不動産屋に相談すれば契約解除は出来ると思うけど」

みゃーもり「ほ、本当ですか!?」

平岡「恐らく。明日にでも問い合わせすれば」

みゃーもり「そうします」

平岡「んじゃまた会社で」

みゃーもり(あの部屋に戻りたくないな。りーちゃんのお部屋に泊まらせてもらおうかな)

10分後


ピンポーン


平岡「はい」ギー

みゃーもり「平岡さん……」

平岡「今度はなんですかー」

みゃーもり「あの、無理を承知でお願いなんですけど……」

平岡「お願い?」

みゃーもり「今晩、泊めてもらえませんか」

平岡「」

みゃーもり「お願いします!!」

平岡「いや、なんで俺んちなんだよ。友達の家に泊めてもらえばいいだろうが」

みゃーもり「全員駄目だったんです」

平岡「全員?」

みゃーもり「はい」

平岡「安原さんやバイトの女も?」

みゃーもり「はい。りーちゃんは帰郷で、絵麻は四畳半なので流石に泊めてもらうわけには……」

平岡(四畳半って……)

みゃーもり「お願いします!」

平岡「別に自殺したって幽霊が出るわけじゃねーんだから」

みゃーもり「そんな怖いこと言わないで下さい。わたし、そういうの苦手なんです……」

平岡「……」

みゃーもり「」ウルウル

平岡「……はぁ。わかりましたわかりましたよ」

みゃーもり「本当ですか!」ニパァ

平岡「今日だけだから」

みゃーもり「はい!」

平岡の部屋


みゃーもり「へー、けっこう片付いてるんですね」

平岡「あまりジロジロ見るな」

みゃーもり「……あの……」

平岡「今度はなんですかー」

みゃーもり「お風呂借りてもいいですか?」

平岡「湯船はってないけど」

みゃーもり「シャワーだけで構いません」

平岡「どうぞ」

みゃーもり「ありがとうございます。それでその……」

平岡「……」

みゃーもり「着替えや荷物を取りに行きたいんですけど……」

平岡「いってらっしゃい」

みゃーもり「怖くて一人で行けません」

平岡「……」

みゃーもり「お願いします」

みゃーもりの部屋


平岡(何でだ。嫌なのに面倒なのになぜか断れない)

平岡(この女には人にお願い事する才能があるのかも)

みゃーもり「えっと、着替えにタオルに歯ブラシも持ってかないと……」

平岡「……髪結んでるのか」

みゃーもり「え」

平岡(声に出ちまった……)

みゃーもり「はい。家では結構結んでますよ」

平岡「あ、そう……」

みゃーもり「自分から聞いておいて興味なさそうにしないで下さいよ」ムー


ドォォォォォン!!


みゃーもり「きゃっ!」ビクッ

平岡(落雷か。ライチュウが降臨したか)


バチン


みゃーもり「え? え?」

平岡「今度は停電か」

みゃーもり「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ダキッ

平岡「ひゃっ」ビクッ

みゃーもり「うぅぅぅ」ブルブル

平岡「ちょっとデスクなにして……」

みゃーもり「すみません。わたし、雷が苦手で。それにこんな部屋で停電して……」

平岡(そりゃ怖いよな)

みゃーもり「すみません……」

平岡「はぁ」

5分後


みゃーもり「お騒がせしました///」

平岡「どういたしまして?」

みゃーもり「それじゃ部屋に戻りましょうか」

平岡「はいはい」

みゃーもり「……平岡さんは雷とか暗いところ平気なんですね」

平岡「まー」

みゃーもり「それに自殺があった部屋なのに。その幽霊とか……」

平岡「だから幽霊なんていないって。それにいても怖くない」

みゃーもり「怖くないんですか?」

平岡「幽霊よりアニメーターの方が怖いだろ。特に瀬川さんとか瀬川さんとか瀬川さんとか」

みゃーもり「瀬川さんは優しいですよー」

平岡「だからあの人は女には甘いんだって」

みゃーもり「そうですかー?」

平岡「レズって噂もあるしな」

みゃーもり「え」

平岡「気をつけろよ」

みゃーもり「……ま、その、わたしはデスクなので、誰かさんが問題起こさない限りは行くこともないかと……」

平岡「……すみませんでした」

平岡の部屋


平岡(まさかデスクと一晩過ごす羽目になるとは)

平岡「……」

平岡(ちっ。高翌梨が泊まりに来た時は何も思わなかったのによ。なに緊張してんだ俺は)

平岡「……酒でも飲んで気を間際らすか」

平岡「」グビグブ

平岡「ぷはっ」

平岡「……んだよ。イッテQ!終わってんじゃねーか」

平岡「」ゴクゴク

10分後


みゃーもり「平岡さん、シャワーありがとうございました」

平岡「うーす」

みゃーもり「あっ」

平岡「んだよ」

みゃーもり「飲むのはいいですけど、仕事に支障出ない程度にして下さいね」

平岡「うっせーな。デスクも飲めばいいだろ」

みゃーもり「いいんですか?」

平岡「冷蔵庫から好きなのどうぞー」

みゃーもり「それじゃ遠慮なく。あとデスクはやめて下さい。名前で呼んで欲しいです」

平岡「はいはい」ゴクゴク

みゃーもり「それじゃいただきます」グビグビ

みゃーもり「ぷはぁ。美味しいです」

平岡「BESTVAL○とは違うんだよ。BESTVAL○とは!」

1時間後


みゃーもり「そういえば平岡さんって高梨さんと仲良いですよね」

平岡「そりゃ制作進行で男二人しかいないからな」

みゃーもり「でも三女始まるまではそんな話す方じゃなかったですよね」

平岡「……」

みゃーもり「何かきっかけでもあったんですか?」

平岡「……」

みゃーもり「平岡さん?」

平岡「……褒めてくれたんだ」

みゃーもり「え」

平岡「頑張ったって、褒めてくれたんだ」

みゃーもり「……」

平岡「高梨には感謝してるよ。こんな俺を相棒とか言ってくれるんだから」

みゃーもり「……高梨さんだけじゃないですよ」

平岡「……」

みゃーもり「矢野さんも、磯川さんも。平岡さんを思ってくれている人はいます。それにわたしだって……」

平岡「……どうも」

みゃーもり「なんか辛気臭くなっちゃいましたね。飲みましょう!」

平岡「お、おう……」

翌朝


みゃーもり「……んん……」

みゃーもり(はれ? いつのまに寝ちゃったんだろう)

平岡「」スースー

みゃーもり「…………あれ?」

平岡「」スースー

みゃーもり「な、な、なっ///」

みゃーもり(なんで平岡さんと一緒に寝てるの!?)

みゃーもり(嘘、まさか酔っぱらってそのまま!?)

変な話続きます
ずかちゃんよかったよ
なんかIDが女性の名前みたいだ

みゃーもり「と、とりあえず起きないと。……7時か。出社まで余裕ある」

平岡「」スヤスヤ

みゃーもり「……よし。泊めてくれたお礼に朝食でも作ろう!」


30分後


みゃーもり「平岡さん、朝ですよ。起きてください」ユサユサ

平岡「……あと5分……」

みゃーもり「駄目です。遅刻しちゃいますよ」

平岡「うぁ。……ってなんでデスクが!?」

みゃーもり「デスクじゃなくて名前で呼んで下さいって言ったじゃないですか」

平岡「……そうか。昨日泊めたんだった」

みゃーもり「はい。本当に助かりました。それでお礼に朝食を作ったんですけど」

平岡「どうも」

みゃーもり「一緒に食べましょ」

平岡「いただきます」

みゃーもり「はい」

平岡「」モグモグ

みゃーもり「どうですか?」

平岡「……食べれないことはない」

みゃーもり「そこは普通に美味しいって言ってくださいよー」

平岡「……美味い」

みゃーもり「ありがとうございます♪」

平岡「んであの部屋どうするの?」

みゃーもり「昼休みに不動産屋に連絡します」

平岡「ま、早く連絡した方がいいな」

みゃーもり「ですよね。それとまた部屋についてきて欲しいんですけど……」

平岡「明るいから大丈夫だろ」

みゃーもり「それでも怖いんです」

平岡「はぁ」

みゃーもりの部屋


みゃーもり「すみません。すぐに着替えるので。あと化粧もするので洗面所使っていいですか?」

平岡「どうぞ」

みゃーもり「それじゃ風呂場で着替えてくるのでここで待ってて下さいね。部屋から出ちゃ駄目ですよ?」

平岡「出ないけど、自殺した場所が風呂場なんだけど」

みゃーもり「早く言ってください! トイレで着替えてきます」

平岡「……」

みゃーもり「本当に部屋から出ないで下さいね?」

平岡「早く着替えろよ……」

9時


みゃーもり「それじゃそろそろ行きましょうか」

平岡「はいはい」

みゃーもり「平岡さんはバス通勤ですか?」

平岡「そうだけど」

みゃーもり「それじゃ定期も買わないとですね」

平岡「いや、部屋が決まるまでは違うところから通うんだろ」

みゃーもり「あ、そうでした」

平岡「これでよくデスクが務まってるもんだ」

みゃーもり「うっ」

平岡「……えっと」

みゃーもり「はい?」

平岡「昨日のことは高梨には内緒な」

みゃーもり「昨日のこと? あー、高梨さんに感謝してることですか」

平岡「」コクリ

みゃーもり「わかりました。平岡さんってツンデレだったんですね」

平岡「違ぇよ」


ムサニ


みゃーもり「おはようございます」

平岡「うーっす」

エリカ「おはよ。平岡くん、今日は早いじゃん」

平岡「まーな」

エリカ「ふふ。みゃーもり、新しい部屋どうだった?」

みゃーもり「」ギクッ

平岡「」ギクッ

エリカ「やっぱり広い?」

みゃーもり「そ、そうですね。凄い刺激があるお部屋でした。はい……」

エリカ「なにそれ」クスッ

平岡(刺激たっぷりすぎるだろ)

お昼 屋上


不動産屋『変な話、自殺があったこと言ってませんでしたっけ?』

みゃーもり「言ってません!」

不動産屋『あれーおかしいなー』

みゃーもり「説明義務を怠ったんですから契約解除して下さい」

不動産屋『変な話、自分では決められないので上司から折り返しまーす!』

みゃーもり「あ、ちょっと!」

みゃーもり「なんなのこの人!!」

30分後


平岡「どうだった?」

みゃーもり「はい。上司の人から連絡が来て契約は解除してくれるそうです」

平岡「よかったな」

みゃーもり「はい。あと新しい部屋が決まるまでは使ってもいいそうです」

平岡「口止め料か」

みゃーもり「ですかね」

平岡「それしかないだろ。それで今晩はどうすんだ」

みゃーもり「今、友達に連絡して返事待ちです」

平岡「そうか」

みゃーもり「心配かけてすみません」

平岡「別に」

21時半 平岡の部屋


みゃーもり「お腹空きましたね」

平岡「何か適当に作るか」

みゃーもり「ですね。わたしが作ります」

平岡「頼む」

みゃーもり「はい」

平岡「……」

みゃーもり「食材、好きなの使っていいですか?」

平岡「どうぞ。……ってなんで普通にいるんだよ!」

みゃーもり「今日も寝床が見つからなかったので」

平岡「今日も泊るつもりかよ……」

みゃーもり「……駄目ですか」

平岡「……どうぞ」

みゃーもり「ありがとうございます!」

2時間後


みゃーもり「あ、氷菓のBD-BOXじゃないですか。買ったんですね」

平岡「ああ」

みゃーもり「見てもいいですか?」

平岡「別に」

みゃーもり「一緒に見ましょう」

平岡「ああ」

みゃーもり「これ前から見たいと思ってたんですよねー」

平岡「見てないのか」

みゃーもり「だって山形放送してませんでしたし」

平岡「あー、そうか。山形出身だったな」

みゃーもり「平岡さんはどこ出身なんですか?」

平岡「千葉だと思う」

みゃーもり「近いですね」

平岡「そりゃ山形よりは」


みゃーもり「凄い映像が綺麗ですね」

平岡「天下の浪速アニメーションだからな」

みゃーもり「演出も凄いです」

平岡「そうだな」

みゃーもり「うちもこれに負けないような作品作りたいですね」

平岡「……だな」

みゃーもり(神山高校か。漢字違うけどわたしの高校と名前が似てるなー)

平岡(2期は原作ストックないから無理か)

1時頃


平岡「そろそろ寝るか」

みゃーもり「ですね」

平岡「リビングに布団敷くから」

みゃーもり「それじゃわたしがリビングで寝ますね」

平岡「いや、宮森はベッド使っていい」

みゃーもり「さすがに悪いですよ」

平岡「昨日みたいに潜り込まれるの困るし」

みゃーもり「き、気づいてたんですか!?」

平岡「そりゃ」

みゃーもり「す、すみません。実は記憶がなくて……」

平岡「そうか」

みゃーもり「なんでわたし、平岡さんと一緒に寝てたんですかね?」

平岡「リビングで寝かしつけたんだが、深夜に俺の布団に潜り込んできた」

みゃーもり「そうだったんですか……」

平岡「ロックされて離そうにも離れてくれなかった」

みゃーもり「すみません……」

平岡「だから今日は俺がリビングで寝る」

みゃーもり「……わかりました。それと他に変なことしませんでした?」

平岡「……ない」

みゃーもり「よかった」ホッ

平岡(本当は色々やばかったが内緒にしておくか)

四日後


みゃーもり「ぐすっ。かをりちゃん、死んじゃいました」ポロポロ

平岡「チッ」

みゃーもり「やっぱりヒロインが死んじゃうと悲しいですね。面白かったですけど」

平岡「そうだな。作画も凄かったし演出もよかった」

みゃーもり「ですね。ピアノも凄かったですよ」

平岡「……いい作品だったな」

みゃーもり「はい。終わっちゃうのは寂しいですね」

平岡「だな」

みゃーもり「そろそろ寝ましょうか」

平岡「ああ」

一週間後


みゃーもり「なかなかいい部屋が見つかりません……」ゴクゴク

平岡「まあ、焦らなくてもいいんじゃねぇの」グビグビ

みゃーもり「でも……」

平岡「……俺として飯作ってくれるから助かってるし」

みゃーもり「え」

平岡「裸見られるのは勘弁して欲しいけど」

みゃーもり「本当にごめんなさい」

平岡「人が風呂入ってる時は脱衣所にも入らないように」

みゃーもり「はい。……平岡さんってお酒飲むと本音言ってくれますよね」

平岡「ちげぇよ!」

みゃーもり「わたしも平岡さんと一緒に通勤したり、ご飯食べたり、アニメ見るの楽しいですよ」ニコッ

平岡「」ドキッ

みゃーもり「もう少しここにいてもいいですかね」

平岡「……いいんじゃないの」

みゃーもり「はい!」

日曜 ファミレス


りーちゃん「おいちゃん先輩、久しぶりっす」

みゃーもり「りーちゃん、お久しぶり。地元どうだった?」

りーちゃん「相変わらず寒かったっす」

みゃーもり「あはは」

りーちゃん「そういえば大変だったっすね」

みゃーもり「引越し先?」

りーちゃん「っす。よかったら決まるまでわたしんち来ます?」

みゃーもり「……ありがとう。でも大丈夫」

りーちゃん「大丈夫って絵麻先輩んちじゃ狭いんじゃないっすか」

みゃーもり「あ、そっか。りーちゃんちゃんには言ってなかったっけ」

りーちゃん「何がです?」

みゃーもり「わたし、平岡さんの部屋に泊まらせてもらってるの」

りーちゃん「」

みゃーもり「絵麻達には言ってあるんだけど」

りーちゃん「平岡さんっすか!?」

みゃーもり「うん」

りーちゃん「まさか二人は付き合ってたんです!?」

みゃーもり「違うよ。実は引越し先が平岡さんの隣の部屋だったの」

りーちゃん「マジっすか」

みゃーもり「マジ。それでそのまま泊まらせてもらってるんだ」

りーちゃん「そうだったんすか。なら尚更わたしんちに泊まった方が。さすがに恋人じゃない男の人の家に寝泊りするのはどうかと思います、です」

みゃーもり「普通はそう思うよね。でも平岡さんと一緒にいると楽しいよ」

りーちゃん「……その、襲われたりしないんすか?」

みゃーもり「まさか。逆にわたしが寝ぼけて布団に入り込んだり、裸を見ちゃったりしてるかな」

りーちゃん「逆ラッキースケベっすか」

みゃーもり「そうなるのかな。慌てた平岡さん可愛かったなー」

りーちゃん「……」

みゃーもり「わたしの作ったご飯も美味しく食べてくれるし」

りーちゃん「おいちゃん先輩、料理してるんすか?」

みゃーもり「うん。一人暮らしの時はコンビニ弁当ばっかりだったけどね」

りーちゃん「……」

みゃーもり「なんかわたしって自分より人の為に何かする方が好きみたい」

りーちゃん「……ですか」

みゃーもり「だからごめんね」

りーちゃん「気にしなくていいっすよ。楽しそうでよかったっす!」

りーちゃん(これは恋の予感っす)

とりあえずここまで
また明日っす

みゃーもり「絵麻、平岡さんと何かあった?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426607481/)

今まで投下したSSです
そういえば赤ちゃんパブの人は新しいの書いてないんですかね

月曜 ムサニ


磯川「よー大輔!」

平岡「また来たのかよ」

磯川「そんな言い方しなくていいだろ。ビジネスパートナーなんだからよ」

平岡「俺とお前じゃなくてムサニとお前の会社がだろ」

磯川「つれねーな。それよりなんか良いことあったのか?」

平岡「……は?」

磯川「いや、顔つきがな。随分優しくなったっていうか」

平岡「馬鹿なこと言ってないで仕事しろよ」

磯川「わかったよ。んで宮森さんは?」

平岡「宮森なら会議中だよ。あと5分くらいで終わると思うけど」

磯川「そうか。あの子も凄いよな。22でデスクなんだから」

平岡「……そうだな。凄いな」

磯川「」

平岡「んだよ」

磯川「いや、大輔が素直に人を褒めるなんて。明日は大雨か」

平岡「もう帰れ!」

お昼頃


タロー「大ちゃん、お昼いこー!」

平岡「あいよ」

エリカ「相変わらず仲良いね」

タロー「そりゃ俺と大ちゃんはバディですから!」

みゃーもり「……」

安藤「ぐ腐腐~」

平岡「」ゾクッ

みゃーもり「あ、あの、わたしもご一緒していいですか?」

エリカ「……」

タロー「んだよー。今から男二人だけの時間だっつーの」

平岡「気持ち悪いこと言うなよ。別にいいよ」

みゃーもり「いいんですか?」

タロー「ちょっと大ちゃーん」

平岡「たまにはな。こうやって親交を深めるのも大事だろ」

「」ガタッ

エリカ「ひ、平岡くん、どうしたの?」

安藤「何かおかしなものでも食べたんですか?」

興津「具合が悪いようなら早退しても構いませんが」

平岡「」イラッ

佐藤「あの皮肉ではなく本当に心配されているようです」

平岡「知ってるよ!」

タロー「大ちゃん、成長したね。大ちゃんがそんなこと言ってくれるなんて」グスッ

平岡「あっ!?」

夕方 給湯室


平岡「あいつら、俺のことなんだと思ってんだ!」

みゃーもり「問題児じゃないですか」

平岡「」グサッ

みゃーもり「冗談です」

平岡「チッ」

みゃーもり「それよりお昼はお邪魔してすみませんでした」

平岡「別に。でも珍しいな」

みゃーもり「はい。わたしも一緒に行きたくなっちゃって」

平岡「いつもドーナツだから外食したくなったのか」

みゃーもり「違います!」

平岡「それより今日は帰れるの深夜になりそうだ」

みゃーもり「ですね。三か月後には放送ですもんね」

平岡「『斉木○雄のψ難』。ジャンプ漫画のアニメ化に携われることになるとはな」

みゃーもり「あれ面白いですよね」

平岡「昨日ずっと読んでよな」

みゃーもり「止まらなくなっちゃって」

平岡「超能力があったら制作進行楽になるだろうな」

みゃーもり「馬鹿なこと言ってないで仕事に戻りますよ」

絵麻「」カキカキ

平岡「安原さん、お疲れ様です」

絵麻「お疲れ様です」

平岡「残り何カットです?」

絵麻「8カットです。明後日には全カット仕上がる予定です」

平岡「わかりました。よろしくお願いします」

みゃーもり「絵麻、お疲れ―」

絵麻「あ、おいちゃん」

みゃーもり「ごめんね。PV二つも作ることになっちゃって……」

絵麻「ううん、大丈夫だよ」

平岡「本当だよ。一つで十分だっつーの」

みゃーもり「だって集○社の人が言うんだから仕方ないじゃないですかー」

平岡「まあ、天下の集○社だからな」

みゃーもり「作監も4話分あって大変だろうけど平岡さんがしっかりサポートするからね!」

絵麻「うん」

平岡「なんで俺だけなんだよ……」

みゃーもり「だって担当の制作進行が全部平岡さんですから」

平岡「それは知ってるけど」

みゃーもり「それじゃまたね」

絵麻「うん、またね」

平岡「失礼します」

絵麻「はい」

絵麻(仲良いなー)

翌日 昼頃


みゃーもり「ここのパスタは絶品ですねー」

平岡「当然だろ。店長がクッキングパ○のモデルだからな」

みゃーもり「本当ですか!?」

平岡「嘘」

みゃーもり「むー!」

落合「あれ、宮森じゃないか」

みゃーもり「落合さん」

落合「久しぶりだな。ランチか」

みゃーもり「はい。落合さんも?」

落合「ああ。こっちに用事があってな。そちらは?」

みゃーもり「落合さんが退社した後に入った制作進行の平岡さんです」

平岡「……どうも」

落合「初めまして。元ムサニの制作進行の落合です」

平岡「うっす」

みゃーもり「落合さん、今はカノンのデスクしてるんですよ」

平岡「……カノン?」

落合「みゃーもりもデスクだろ」

みゃーもり「そうですけど。わたしの場合は人がいなかっただけなので……」

落合「タイミングが早くなっただけだろ。俺は宮森は制作進行に向いてると思ってたからな」

みゃーもり「前にも言ってくれましたよね」

落合「ああ。矢野やタローも元気か?」

みゃーもり「はい。今度遊びに来てくださいよ」

落合「暇が出来たらな。それじゃまたな」

みゃーもり「はい!」

平岡「……」

10分後


みゃーもり「それで色々教えてもらったんです」

平岡「ふーん」

みゃーもり「落合さん、冷めてる感じですけど、みんなから信頼されていて」

平岡「……」

みゃーもり「ムサニで結果を出してカノンにスカウトされるなんて。本当に凄いですよね。憧れます」

平岡「……そうかよ。俺、先に行くわ」

みゃーもり「え」

平岡「お金ここ置いておくから」

みゃーもり「ちょ、待って下さい。一緒に行きましょ」

平岡「先に行くって言ってるだろ!」

みゃーもり「」ビクッ

平岡「……っ。悪い……」スタスタ

みゃーもり「……」

とりあえずまた今度
平岡が29か30ならジャンプ黄金時代を知ってるはず

2時間後 ムサニ


みゃーもり「あの、平岡さん……」

平岡「原画回収してきます」ガタッ

みゃーもり「あっ」

みゃーもり「」シュン

エリカ「……」

タロー「いってらっしゃーい。大ちゃん、安全運転でね!」

みゃーもり「……」

エリカ(やれやれ)

給湯室


みゃーもり「はぁ」

エリカ「みゃーもり」

みゃーもり「矢野さん」

エリカ「平岡くんと何かあった?」

みゃーもり「なんでわかるんですか?」

エリカ「そりゃわかるよ。二人のこと見てるし」

みゃーもり「……矢野さん……」

エリカ「話してみな」

エリカ「……そっか。落合くんと会ったんだ」

みゃーもり「はい。それから平岡さんの機嫌が悪くなって……」

エリカ「久しぶりに怒鳴られたと」

みゃーもり「」コクリ

エリカ「……」

みゃーもり「わたし、何か怒らせるようなことしたんでしょうか……」

エリカ「そうだね」

みゃーもり「え」

エリカ「なんで平岡くんが怒ったのかわからない?」

みゃーもり「……はい」

エリカ「そっか。みゃーもりって自分のことには鈍感なのかなー」

みゃーもり「わたしがですか?」

エリカ「うん。みゃーもりは好きな人が自分がいるのに違う女の子を褒めたらどう思う?」

みゃーもり「それは……ムカつきます」

エリカ「そういうこと」

みゃーもり「……え? ……はい?」

エリカ「わかった?」

みゃーもり「……それって平岡さんがわたしのこと……」

エリカ「多分ね」

みゃーもり「な、ないですよ。わたしと平岡さんがっ!」

エリカ「でも同棲してるんでしょ」

みゃーもり「」

エリカ「傍から見たら恋人にしか見えないけどね」

みゃーもり「な、なんで知ってるんですか?」

エリカ「平岡くんを問い詰めたら吐いた」

みゃーもり「」

エリカ「前に二人がバスで一緒に通勤してるところを目撃してね」

みゃーもり「そ、そうだったんですか……」

エリカ「それで平岡くんが怒った理由はわかったわけだけど、どうする?」

みゃーもり「でも毎日一緒にいますけど手を出してこないですよ」

エリカ「それは平岡くんがヘタレなだけ。女と同棲して手を出さない男ってラノベの主人公だけだと思ってたよ」

みゃーもり「……平岡さんがわたしのことを……。やっぱり矢野さんの勘違いじゃ……」

エリカ「平岡くんは何とも思ってない子を毎日泊めたりしないよ。誰にでも優しい人じゃないし」

みゃーもり「……」

エリカ「とりあえず二人がぎくしゃくしてると仕事に悪影響出るからしっかり話しな」

みゃーもり「……はい」

エリカ(その前に)

駐車場


平岡(つい怒鳴っちまった……)

平岡(三十路前にもなってなにやってんだか)

エリカ「おかえり」

平岡「……おう」

エリカ「ちょっといい?」

平岡「あ?」

エリカ「屋上」

平岡「…………はい」

屋上


平岡「んだよ話って」

エリカ「」ゲシッ

平岡「いたっ。なにすんだよ!」

エリカ「みゃーもりを悲しませた罰」

平岡「うっ。……聞いたのか」

エリカ「まぁね。……ガキ」

平岡「……悪かったよ」

エリカ「それはわたしじゃなくてみゃーもりに言いな」

平岡「……わかった」

エリカ「まったく、成長したと思ったらこれなんだもん」

平岡「チッ、うっせーな。反省してまーす」

エリカ「次はムカデを耳の中に入れてほしい?」ニコッ

平岡「冗談です」

エリカ「ちゃんとみゃーもりに言うんだよ。僕は好きな女が自分以外の男を褒めてたのでむかついて怒鳴りましたって」

平岡「」プルプル

30分後 屋上


みゃーもり「平岡さん……」

平岡「……」

みゃーもり「……」

平岡「悪かった」ペコリ

みゃーもり「……いえ。わたしも無神経なことを言ってすみませんでした」

平岡「いや、俺が悪いから。宮森は悪くない」

みゃーもり「でも。……矢野さんから平岡さんが怒った理由を聞いてっ///」

平岡「え」

みゃーもり「あの、本当に勘違いだったら申し訳ないんですけど、平岡さんってわたしのこと好きですか?」

平岡「」

みゃーもり「矢野さんが好きな女が自分以外の男を褒めたから平岡さんが怒ったって聞いて。だからその///」

平岡(あの女……)

みゃーもり「どうなんですか?」チラッ

平岡「そ、それはその……っ」

みゃーもり「」ジー

平岡「……嫌いじゃないと言うか、好きか嫌いかと言われば若干好きというか……」

みゃーもり「はっきり言ってください!」

平岡「………………好き、です」

みゃーもり「そうですか。やっぱりわたしのこと好きなんですね!」

平岡(もういっそ殺せよ)

みゃーもり「ありがとうございます! 嬉しいです!」

平岡「……」

みゃーもり「それじゃ仕事に戻りましょうか」

平岡「……ちょっと待った」

みゃーもり「はい?」

平岡「返事は?」

みゃーもり「…………言わないと駄目ですか?」

平岡「……出来れば……」

みゃーもり「ですよね。えっと……」

平岡(やっぱりあの男のことが。そりゃそうだよな)

みゃーもり「……多分、好きです」

平岡「」

みゃーもり「っ///」

平岡「……多分?」

みゃーもり「多分です」

平岡「それはどういう意味なんだ?」

みゃーもり「あの、わたし、彼氏がいたことも男の人を好きになったことがないので。よくわからないんです」

平岡「」

みゃーもり「でも一緒にいると楽しいし、高梨さんと仲良くしてるのを見ると少し嫉妬したりするので、多分好きなんだと思うんですけど」

平岡「……だから多分?」

みゃーもり「はい」

平岡「本当にいたことないのか?」

みゃーもり「はい。おかしいですか?」

平岡「いや、可愛いからてっきりいるのかと。……はっ」

みゃーもり「か、可愛いってっ///」

平岡「あ、ちがっ!」

みゃーもり「は、恥ずかしいじゃないですかっ///」

平岡「俺の方がもっと恥ずかしい思いしてるんだけど……」

みゃーもり「とりあえず、こんな返事で申し訳ないんですけど」

平岡「わかった。それでいいよ」

みゃーもり「いいんですか?」

平岡「いいよ」

みゃーもり「ありがとうございます。一応、これでわたし達は恋人ってことになるんですかね?」

平岡「多分」

みゃーもり「初彼氏かー。あまり実感がないです」

平岡「あんだけ辱めさせたくせに酷い女だ」

みゃーもり「す、すみません……」

平岡「……とりあえず仕事に戻るか」

みゃーもり「ですね.。頑張りましょう!」

とりあえず終わりです
また続き書くかも

みゃーもりは髪を結んでる時が一番可愛い

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