みゃーもり「絵麻、平岡さんと何かあった?」 (47)

絵麻「え、なんで!?」ドキッ

みゃーもり「今日、平岡さんのことちょこちょこ見てたでしょ」

絵麻「」ギクッ

みゃーもり「……もしかして何か言われた?」

絵麻「違うよ! 何も言われてないよ!」

みゃーもり「ならいいんだけど」

絵麻「……実は先週の土曜にね……」

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回想


絵麻(今日は20時前に上がれたからいつもと違うスーパーに行ってみようかな)ギコギコ

絵麻「ひーめひめひめ 好き好き大好き~♪」

少年「アブ! アブアブアブアブ!!」ブォォォン

絵麻「」ビクッ

絵麻(び、びっくりした……)

絵麻(今のロードレースだったよね。凄いスピード出るんだなー)

スーパー


絵麻(よっと来れた。前から行きたいと思ってたんだよね)

絵麻(19時58分か。半額弁当が買えるかも)


ザワザワ


絵麻(土曜のこんな時間なのに人多い。何かイベントでもあったのかな)

店員「」ペタペタ

絵麻(あ、店員さんが半額シール貼ってる。ちょうどよかった♪)

絵麻「」テクテク

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ダダダッ

絵麻「え」

男「邪魔だよ!」ドンッ

絵麻「きゃっ」ドサッ

女「今日こそ焼肉弁当を手に入れるわ!」バシッ

男「ぐはっ。やるじゃねーか。お前のパンチを食らって倒れなかったのは俺が初めてだぜ」

絵麻「いったぁい……」

絵麻(いったいなんなの。なんで殴り合いしてるの?)

5分後


「よし、今日も余裕だな」

絵麻(もう帰ろうかな)

「……安原さん?」

絵麻「あ、平岡さん?」

平岡「……お疲れ様です」

絵麻「お疲れ様です」

店外


絵麻「『半額弁当争奪戦』ですか……」

平岡「はい。簡単に言えば殴り合って半額弁当を勝ち取る戦いです」

絵麻「そんなのがあったんですね。わたしが通ってるスーパーにはなかったのに」

平岡「どこのスーパーです?」

絵麻「P.A.ワークズです」

平岡「あそこか。あそこは店長が温厚な人なんで半額弁当争奪戦指定店舗じゃないんですよ」

絵麻(そんなの知らない)

絵麻「平岡さんはよく参加するんですか?」

平岡「週一くらいです。よかったら弁当いります?」

絵麻「いいですよ。せっかく平岡さんが勝ち取った弁当なのに!」アセアセ

平岡「俺はストレス発散が目的で参戦してるだけなんで」

絵麻「……それじゃありがたくいただきます」

平岡「どうぞ」

絵麻(平岡さんもわたしと同じで節約家なのかと思ったのに残念)

平岡「それより怪我はしませんでしたか?」

絵麻「あ、大丈夫です」

平岡「そうですか。原画マンなんですから手の怪我には気を付けて下さいよ」

絵麻「ありがとうございます。心配してくれるんですね」

平岡「いや、自分の担当話分の原画が上がらないのが心配なだけなんで……」

絵麻「そうですか」クスッ

平岡「……それじゃ俺は帰るんで」

絵麻「はい。今日はありがとうございました!」

みゃーもり「へー、そんなことがあったんだ」

絵麻「うん」

みゃーもり(わたしと扱いがだいぶ違うような気がする)

絵麻「それと三女制作の時に7話のリテイク回収してもらった時にね」

みゃーもり「うん」

絵麻「わたしの絵を見て感動してくれたの」

みゃーもり「……平岡さんが?」

絵麻「」コクリ

みゃーもり「そうなんだ」

みゃーもり(そういえば前に磯川さんが言ってたっけ。平岡さんは自分を驚かせてくれるクリエイターを待ってるかもって)

絵麻「それが凄い嬉しくて」

みゃーもり「わたしもよく褒めてるじゃん」

絵麻「おいちゃんのは社交辞令臭が凄いんだもん」

みゃーもり「」グサッ

絵麻「それで何かお礼が出来たらなと思って」

みゃーもり「そっか。お礼かー」

絵麻「何かないかな?」

みゃーもり「うーん。そうだ! お弁当なんてどうかな?」

絵麻「お弁当?」

みゃーもり「うん。平岡さんっていつもコンビニ弁当か外食だから」

絵麻「お弁当か……。うん、頑張って作ってみるね!」

みゃーもり「仕事に支障がない程度にね」

絵麻「わかってるよ」

みゃーもり「うまくいったら報告してよね」

絵麻「うまくいったらってそういうつもりじゃっ///」

みゃーもり「あー、わたしもいい人出来ないかなー」テクテク

絵麻「……そういうわけじゃないのに……」

翌日 お昼頃


タロー「大ちゃん、お昼行こうぜー!」

平岡「悪い。今からグロス先に原画回収しに行ってくる」

タロー「えー」

平岡「また明日な。興津さん、15時には戻るんでよろしくです」

興津「はい。気を付けて行ってきて下さい」

みゃーもり「埼玉でしたっけ。遠いのに大変ですね」

エリカ「その埼玉の会社をグロス先にしたのはみゃーもりでしょ」

みゃーもり「そうでした……」

佐藤「遠まわしに皮肉でしょうか」

みゃーもり「違います!」

絵麻「あの……」

みゃーもり「あ、絵麻。どうしたの?」

絵麻「平岡さんに用が……」

平岡「すみません。自分、今から出るんで」

絵麻「そうですか。あの、これを……」スッ

平岡「ん」

絵麻「お弁当です。この前のお礼に」

平岡「……ど、どうも……」

絵麻「それじゃ気を付けて」

平岡「い、行ってきます」

絵麻「はい」

平岡「」スタスタ

タロー「安原さんが大ちゃんに手作り弁当っ!?」

絵麻「はっ///」

安藤「安原さんと平岡さんってそういう関係だったんですか!?」

絵麻「え、ちがっ……」

タロー「そっか、そっか。大ちゃんが丸くなったのも安原さんのおかげってわけか」

エリカ(タローのおかげだけどね)

絵麻「し、失礼しました!!」タタタッ

屋上


みゃーもり「もうびっくりしたよ。まさかみんなの前で渡すなんて」

絵麻「そ、そうだよね。誰もいないところで渡せばよかったのに……」

みゃーもり「誤解は解いておいたから安心して」

絵麻「ありがとう、おいちゃん」

みゃーもり「それよりすぐにお弁当作ってくるとは思わなかったよー」

絵麻「うん。時間が経つと決心が鈍りそうだったから」

みゃーもり「平岡さん、びっくりしてたね」

絵麻「……やっぱり迷惑だったかな……」

みゃーもり「そんなことないよ。女の子にお弁当作ってもらって迷惑と思う人なんていないって!」

絵麻「だといいんだけど」

みゃーもり「明日、感想を聞いてみれば」

絵麻「感想だなんて……」

みゃーもり「わたしは今日も侘しくドーナツだよ」

絵麻「おいちゃん、食生活にもう少し気を使った方がいいよ」

16時


タロー「大ちゃん、遅いなー」

みゃーもり「ですね」

エリカ「高速でも渋滞してるんでしょ」

興津「だとしても連絡は入れてほしいですね」

タロー「ですよねー」


prpr


興津「はい。武蔵野アニメーションです。……はい、はい。わかりました。○○病院ですね。病室は……」

みゃーもり(病院?)

興津「……平岡さんが事故にあわれたようです」

「え」

興津「信号待ちしてる時におかまを掘られたようです」

安藤「」ガタッ

エリカ「そっちの意味じゃないからね」

みゃーもり「それで大丈夫なんですか!?」

興津「命に別状はありません。ただ検査入院するようです」

みゃーもり「よかったぁ」ホッ

タロー「大ちゃん……」

みゃーもり「あの、わたし病院に行ってきます!」

タロー「それなら俺も!」

エリカ「タローはこの後会議があるでしょ」

タロー「しゃっす……」

駐車場


みゃーもり「○○病院って確か……」

絵麻「おいちゃん、出かけるの?」

みゃーもり「絵麻。……実は平岡さんが事故にあって……」

絵麻「え」

みゃーもり「今から病院に行ってくるから」

絵麻「あ、え、平岡さんが事故……」

みゃーもり「うん。でも安心して。命に別状はないから」

絵麻「そ、そっか。よかったぁ……」

みゃーもり「絵麻にも後で連絡するね」

絵麻「うん」

社長「あー、宮森さん」

みゃーもり「社長?」

社長「僕も行くよ」

病室


平岡「……」

平岡(ついてねーな。まさかおかま掘られるとはな)


トントン


平岡「どうぞ」

みゃーもり「失礼します」ガラガラ

平岡「デスク。……と社長」

社長「やぁ」

みゃーもり「平岡さん、大丈夫ですか!?」

平岡「大丈夫だよ。ただの打ち身なのに検査とか病院が大げさなんだよ」

みゃーもり「大げさじゃありません。事故にあったんだからちゃんと診てもらわないと!」

平岡「」ビクッ

社長「そうだよ。平岡くんはムサニの大切な社員なんだから」

平岡「……うす」

みゃーもり「皆も心配してたんですからね」

平岡「……悪かったよ」

みゃーもり「あと、絵麻も物凄い心配してましたよ」

平岡「安原さんが?」

みゃーもり「はい」

平岡「そっか。……そこに原画置いてあるから持っててくれる」

みゃーもり「了解です。山田さんに渡せばいいんですよね」

平岡「ああ。よろしく」

社長「それで検査結果はいつ出るの?」

平岡「明日です。申し訳ないんですけど明日はお休みさせていただきます。それと……」

みゃーもり「安心して下さい。明日の平岡さんの予定は把握してるのでわたしが代わりに対応しておきます」

平岡「お願いします」

30分後


みゃーもり「平岡さん、たいしたことなくてよかったですね」

社長「そうだねー」

みゃーもり「……社長って平岡さんのこと気にかけてますよね」

社長「うん?」

みゃーもり「あ、いえ……」

社長「そうだね。彼は……」


社長『ごめんね。中途採用とはいえ形上は面接しないといけないから』

平岡『別にいいですよ』

社長『それじゃ好きなガンダムシリーズはなにかな?』

平岡『…………は?』

社長『なんでもいいよ。BFもオッケー』

平岡『……Xです』

社長『っ!?』

平岡『ガロードが好きなんですよ』

社長『月が見えた!』

平岡『』ビクッ


社長「……ちょっとね」ニコニコ

みゃーもり「なんですか。気になります」

社長「内緒」

19時半 病室


平岡(あー、暇だ。やることなんもねーな……)


トントン


平岡「どうぞ」

絵麻「失礼します」ガラガラ

平岡「……安原さん?」

絵麻「えっと、お邪魔していいですか?」

平岡「ど、どうぞ」

絵麻「おいちゃんから聞いて来ちゃいました」

平岡「仕事は大丈夫なんですか?」

絵麻「はい。前倒しで上げてたので」

平岡(あのクオリティでかよ。すげぇな)

平岡「あ、そうだ。弁当ありがとうございました」

絵麻「……食べてくれたんですか?」

平岡「作ってくれたんだから当たり前でしょ。美味しかったです」

絵麻「ほ、本当ですか!?」

平岡「ほ、本当です」ビクッ

絵麻「よかったぁ」ホッ

平岡「え」

絵麻「あ、なんでもないです!!」アセアセ

平岡「箱は洗って返すんで」

絵麻「いいです。そのまま持ち帰りますから」

平岡「それじゃお願いします」

絵麻「はい」

平岡「……えっと、デスクから聞いたんですけど心配お掛けしたみたいですみませんでした」

絵麻「い、いえ! 事故だから仕方ないですし。……でも本当に心配しました」

平岡「……」

絵麻「それじゃそろそろ帰りますね」

平岡「はい。お見舞いありがとうございました」

絵麻「……また明日来てもいいですか?」

平岡「え? でも仕事は……」

絵麻「支障はないので大丈夫です。駄目ですか?」

平岡「いや、来てくれたら嬉しいですけど……」

絵麻「それじゃまた明日来ます!」

平岡「はい」

絵麻「それと……退院したらまたお弁当作ってきてもいいですか?」

平岡「それはあり難いですけどそこまでしてもらう義理は……」

絵麻「義理じゃないです。わたしがしたいので」

平岡「……」

絵麻「……」

平岡「……お願いします」

絵麻「はい。お願いされました!」ニコッ

平岡「」ドキッ

絵麻「では」ガラガラ

平岡「……」

平岡(くそ。なに年下の女に動揺してんだよ俺は!)

平岡(……でも、まぁいいか……)

3日後 ムサニ


平岡「うっす」

タロー「大ちゃぁぁぁぁぁぁん!」ダキッ

平岡「ひっ」

タロー「寂しかったよ、大ちゃん!」

平岡「離れろ。暑苦しいだろうが!」

みゃーもり「おはようございます」

エリカ「おはよ。タロー、安藤さんが興奮してるから離れな」

安藤「ハァハァ///」

佐藤「なぜ興奮しているのでしょうか」

みゃーもり「佐藤さんは気にしなくていいから」

昼休み 屋上


絵麻「退院おめでとうございます」

平岡「どうも。つっても検査してしてないんですけど」

絵麻「それでも退院には変わりはないですから」

平岡「そうですね」

絵麻「これお弁当です」

平岡「……ありがとうございます」

絵麻「自分の分も作ってきたので一緒に食べませんか?」

平岡「俺に断る権利はないでしょ」

絵麻「はい、ありません」

10分後


平岡「ご馳走様でした」

絵麻「お粗末様でした」

平岡「今日こそは箱洗って返しますよ」

絵麻「いえ。明日も作る予定なのでわたしが持ち帰ります」

平岡「明日も?」

絵麻「はい。毎日は無理ですけど作れる時は作りたいので。食べて欲しいです」

平岡「……なんで……」

絵麻「それは」

平岡「……」

絵麻「もう少し経ったら教えます」ニコッ

おわりです
今までVIPに投下してたんですけど今回はこっちに投下しました


今まで投下したSSです
もっとSHIROBAKOのSS増えるといいっす

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