みゃーもり「平岡さんが浮気した?」 (67)


 りーちゃん「そうなんすよ。わたしたち夏頃から付き合ってたんすけど」

 りーちゃん「大輔のやつ、浮気してたみたいで」

 りーちゃん「しかもその相手が」

 りーちゃん「絵麻先輩なんすよ」

 みゃーもり「……そうなんだ」

 りーちゃん「今から三人で話し合いなんすけど、おいちゃん先輩も来てもらえませんか?」

 りーちゃん「その、わたし。自分を抑える自信がなくてですね」

 りーちゃん「大輔を死なせないためにもご一緒してほしいっす」

 みゃーもり「……わかった」


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 りーちゃん宅


 りーちゃん「…………」

 絵麻「…………」

 平岡「…………」

 みゃーもり(空気が重い) 


 りーちゃん「……わたしは本気だったんすよ」

 りーちゃん「最初は大嫌いだったっすけど、ほんとはやさしい人だってわかって」

 りーちゃん「気づいたら目で追ってる自分がいて」

 りーちゃん「ドラマみたいな展開って浮かれたっす」

 りーちゃん「たくさんがんばって、やっと結ばれて」

 りーちゃん「運命の人に出逢えたって思ってたのに」

 りーちゃん「最低っす……」

 平岡「…………」


 りーちゃん「正直」

 りーちゃん「殺してやろうと思ったっす」

 りーちゃん「ホームセンターで包丁を買ってきたっす」

 りーちゃん「大輔がなるべく苦しまずに済むように」

 りーちゃん「ちゃんとそれなりの値段がするものを買ってきたっすよ」

 りーちゃん「でも、大輔から何も訳を聞かないまま殺すのもかわいそうかなと思ったっす」

 りーちゃん「大輔にも何か仕方ない事情があったかもしれませんし」

 りーちゃん「だから今日はそれを聞きたいと思ってるっす」

 平岡「…………」

 りーちゃん「その前に、まずは被害者側の話っすね」

 りーちゃん「絵麻先輩、お願いするっす」


 絵麻「わたしも本気だったんだ」

 絵麻「がんばった原画を褒めてもらえたのがきっかけで」

 絵麻「それからびっくりするくらい仲良くなれたの」

 絵麻「わたしも彼もアニメが好きだったからかな」

 絵麻「こんなに話が合う人初めてだった」

 絵麻「運命の人だって思って」

 絵麻「たくさん失敗して、やっと結ばれて」

 絵麻「なのに、大輔はわたしを裏切ったんだね」

 平岡「…………」


 絵麻「許せない」

 絵麻「許せない許せない許せない」

 絵麻「許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許
せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せ
ない許せない許せない許せない許せない許せない許せない」

 絵麻「わたしも包丁買ってきたんだ」

 絵麻「りーちゃんは理由を聞こうって言ったけど」

 絵麻「わたしはそんなの聞きたくもないの」

 絵麻「初めてだから、うまくできるか自信ないけど」

 絵麻「なるべく、痛くしないから」

 絵麻「わたしも、すぐに後を追うからね」

 平岡「…………」

 みゃーもり「ごめん、ちょっと待って欲しいんだ」


 絵麻「なに、おいちゃん?」

 りーちゃん「まず、理由を聞こうってことっすよね」

 りーちゃん「絵麻先輩は聞きたくないかもしれないですけど」

 りーちゃん「でも、最期に贖罪の機会くらいはあげてもいいとわたしは思うっすよ」

 みゃーもり「いや、りーちゃん。そうじゃないんだ」

 みゃーもり「そうじゃないの」

 みゃーもり「わたしが言いたいのは」

 みゃーもり「言いたいのはね」

 みゃーもり「平岡さんはわたしとも付き合ってたってことなんだ」

 りーちゃん「…………」

 絵麻「…………」

 平岡「…………」


 みゃーもり「わたしも本気だったの」

 みゃーもり「わたしがデスクの仕事で困ってたときに平岡さんが助けてくれて」

 みゃーもり「それがきっかけで少し仲良くなって」

 みゃーもり「昔のこととかも教えてくれて」

 みゃーもり「この人を支えたいって思ったの」

 みゃーもり「それから、知れば知るほどどんどん彼に惹かれていって」

 みゃーもり「……運命の人だって思ってた」

 みゃーもり「なのに、大輔は嘘をついてたんだ」

 平岡「…………」


 みゃーもり「……ひどいよ」

 みゃーもり「お父さんとお母さんにもうきうきで報告して」

 みゃーもり「平岡あおいになるんだって、ノートに書いてにやにやして」

 みゃーもり「ゼクシイもたまご倶楽部もひよこ倶楽部も買ってたのに」

 みゃーもり「こんなのってないよ」

 平岡「…………」

 りーちゃん「大輔が思っていた以上にクズだってことはわかったっす」

 りーちゃん「でも、おいちゃん先輩が関係者であることが判明したっすから」

 りーちゃん「話を進める前に公平な立場の第三者を呼びたいと思うっす」


 りーちゃん「というわけでずかちゃん先輩に来てもらったっす」

 ずか「どうも」

 絵麻「…………」

 みゃーもり「…………」

 平岡「…………」

 ずか(空気が重い)


 絵麻「りーちゃんは話を聞こうっていうけど」

 絵麻「もう結論は出てると思うの」

 絵麻「だから、ほら、一緒に。ね?」

 絵麻「おいちゃんもそう思うでしょ?」

 みゃーもり「わたし、もうわけがわからなくて」

 みゃーもり「子供の名前も三男まで考えてたのに……」

 りーちゃん「まあまあ、結論は大輔の話を聞いてからにしましょうよ」

 りーちゃん「ほら、大輔。話してくださいっす」

 ずか「ごめん。その前にちょっといいかな」


 絵麻「何かな、ずかちゃん」

 絵麻「もうわたし、待ちきれないんだけど」

 りーちゃん「まあまあ、絵麻先輩。落ち着いて」

 りーちゃん「弁解を聞こうってことっすよね?」

 ずか「いや、そうじゃなくてね」

 ずか「わたしが言いたいのは」

 ずか「大ちゃんはわたしとも付き合ってたってことなんだ」

 りーちゃん「…………」


 以下略

 りーちゃん「ずかちゃん先輩が関係者であることが判明したっすから」

 りーちゃん「話を進める前に公平な立場の第三者を呼びたいと思うっす」

 木下「で、どうして僕なの?」

 りーちゃん「女の子だと同じ轍を踏む可能性があると判断したっす」

 りーちゃん「これ以上被害者が増えるといい加減大輔の死亡フラグが確定しそうですし」

 りーちゃん「その点監督なら間違いないと判断したっす」

 りーちゃん「男だし太ってるし中年だし離婚歴あるし子供みたいな人だし」

 りーちゃん「いくら性獣と化した大輔でもこれはさすがに」

 木下「でも、僕も平岡くんと付き合ってたんだよね」

 りーちゃん「…………」


 木下「本田くんがいなくなって」

 木下「ぽっかりと空いた僕の胸の穴を」

 木下「平岡くんが埋めてくれたんだ」

 木下「運命の人だと思ってた」

 木下「でも、平岡くんは僕のこと遊びだったんだね」


 木下「いいよ。平岡くんが遊びでも」

 木下「僕はそういうところも含めて君のことが好きだし」

 木下「それに、僕みたいな不良債権のこと」

 木下「本気で好きになってくれる人いないもん」

 りーちゃん「監督が関係者であることが判明したっすから」

 りーちゃん「話を進める前に公平な立場の第三者を呼びたいと思うっす」

 丸川「それで僕が呼ばれた訳か」

 りーちゃん「はい。社長ならいくら性の権化となった大輔でも大丈夫だと判断したっす」

 丸川「でも、僕も彼とは交際してたんだよね」

 りーちゃん「…………」


 以下略

 りーちゃん「まさか社長さんまで」

 りーちゃん「これがほんとの枕営業っす」

 りーちゃん「代わりに、公平な立場の第三者を」


 二時間後――


 りーちゃん「…………」

 絵麻「…………」

 みゃーもり「…………」

 ずか「…………」

 木下「…………」

 丸川「…………」

 山田「…………」

 円「…………」

 ナベP「…………」

 佐倉「…………」

 落合「…………」

 タロー「…………」

 遠藤「…………」

 下柳「…………」

 稲浪「…………」

 木佐「…………」

 舞茸「…………」

 杉江「…………」

 平岡「…………」


 本田「監督!」

 木下「本田くん」

 木下「一体どうしてここに」

 木下「まさか君も平岡くんのこと」

 本田「違いますよ!」

 本田「監督が赤ちゃんパブ好きのクソ野郎にたぶらかされたって聞いて」

 本田「飛んできたんじゃないですか」


 本田「さあ、帰りましょう。僕らの家に」

 木下「で、でも君は」

 木下「しばらく連絡してこないでって」

 本田「ケーキの修行でフランスへ行ってたんです」

 本田「まったく。この人はすぐ早とちりして」

 本田「ほら、帰りますよ」

 木下「……嫌だ」


 木下「君は僕よりケーキの方が大事なんだろ」

 木下「そんな本田くんはもう前みたいに愛せない」

 木下「やっぱり君は裏切り者だ」

 本田「…………」

 本田「監督」

 本田「僕がどうしてフランスに行ったかわかりますか?」

 本田「とびっきりおいしいモンブランを」

 本田「監督につくってあげたかったからです」

 木下「…………」


 木下「じゃ、じゃあ」

 木下「すべて、僕の早とちりだったってこと?」

 本田「まあ、そうですね」

 木下「そっか。そうだったんだ」

 木下「君は僕のためにがんばってくれたのに」

 木下「僕は勘違いして君を裏切っていたんだね」

 木下「僕はひどいやつだ」

 木下「もう終わりにしよう」

 木下「君も僕みたいなどうしようもないやつ、もう愛想が尽きただろ?」

 本田「…………」


 本田「はぁ……」

 本田「この人はまた自分勝手なことを」

 木下「自分勝手ってなんだよ」

 木下「僕は僕なりに精一杯君のことを考えて言ってるのに」

 本田「それが自分勝手なんですよ」

 本田「僕はあなたといたいんです」

 本田「あなたがダメな人だってことは世界で誰よりも知ってますから」

 本田「このくらいのことでは何も変わりません」

 木下「本田くん……」

 本田「ほら、帰りますよ。モンブラン、ありますから」

 木下「うん!」


 りーちゃん「…………」

 絵麻「…………」

 みゃーもり「…………」

 ずか「…………」

 丸川「…………」

 山田「…………」

 円「…………」

 ナベP「…………」

 佐倉「…………」

 落合「…………」

 タロー「…………」

 遠藤「…………」

 下柳「…………」

 稲浪「…………」

 木佐「…………」

 舞茸「…………」

 杉江「…………」

 平岡「…………」


 みーちゃん「よし、今日もいいタイヤができたぞ」


 おわり

以上。
高翌梨さんではないんだ。
申し訳ない。
感想もらえるとうれしい。

上から目線になってすまないが
落ちが落ちてないもっとよく練ってから投下して

以下今まで書いたの。

瀬川「宮森さんが食べたい」
瀬川「宮森さんが食べたい」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426326673/)

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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426408363/)

みゃーもり「野球大会、ですか?」
みゃーもり「野球大会、ですか?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427024942/)

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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427124332/)

>>52
ありがとう。
反省する。

 >>47 続き




 みゃーもり「ってことがあったんだ」

 みゃーもり父「そうか」

 みゃーもり「ごめんね。お父さん」

 みゃーもり「孫の名前も考えてくれてたのに」

 みゃーもり父「い、いや、まだ付き合って二週間だったんだろ?」

 みゃーもり「うん。彼氏ができたの初めてだったから舞い上がっちゃってたのかも」

 みゃーもり父「残念だったな」

 みゃーもり「……うん」



 みゃーもり父「ところでな」

 みゃーもり父「その、実は父さんも――」

 みゃーもり「え?」


 おわり

なんかすべったくさいので別パターン書いた。
好きな方つかって。

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