○友

絵麻「…」ｷｮﾛｷｮﾛ

絵麻「(誰もいないよね？)」

絵麻「(この隙に…)」ﾋｮｲｯ

絵麻「(これくらいあればしばらくは大丈夫かな？)」

絵麻「(よし、後は店を出るだけ…)」ｸﾙｯ

店長「どうも、常習犯さん」

絵麻「」

絵麻「な、なんのことでしょうか…？」

店長「無駄な抵抗はやめろ。見てたから」

絵麻「何故バレた！？」

店長「そりゃあ何十回も万引きすればバレるに決まってるだろ」

絵麻「チッ」

店長「(今舌打ちしたよな？)とにかく話は事務室で」

事務室

店長「君は懲りないねぇ」

店長「これで通算26回目だよ」

絵麻「もうそんなに？私凄い！」

店長「凄くねーよ！」

店長「君はこの店カモにしてるつもりだろうけど、何十回も繰り返せば嫌でも顔覚えるよ」

絵麻「私有名人なんですか？」

店長「ある意味な…」

店長「で、今日はどんだけ盗ったのかな？」

絵麻「それなりに…」

店長「それなりってなんだよ！？」

絵麻「あはは…」

店長「笑ってごまかすな！」

店長「さ、バックの中全部出して」

絵麻「はい…」ﾄﾞｻｰ

店長「お弁当にお菓子にカップ麺、袋麺…(中略)…計42品！？どんだけ詰め込んでるんだよ！？」

絵麻「新記録ですね！前回の25品を更新しました！」

店長「うるせぇ！！お前のバックは猫型ロボットのポケットかよ！？」

絵麻「えへへ…///」

店長「何照れてんだお前は！！」

絵麻「褒められるのがなんか恥ずかしくて…」

店長「褒めてねぇよ！！」

店長「…さて、今度こそ警察だな」

絵麻「そんな！？困ります！」

店長「26回もやられたら流石にタダでは帰せないわ。2、3回目辺りで呼ぶべきだったけど…」

絵麻「お願いします！もうしませんから！」

店長「その台詞、耳がウニウニするくらい聞いたよ」

絵麻「会社の人にバレたら居場所がないんです！」

店長「いつだったか君の会社の総務が居合わせて、万引きした商品全額支払ってくれた上に土下座までしてくれたことがあったねぇ…。つまり、もうバレてるから」

絵麻「なんでもしますから！」

店長「その言葉信じて特別にこの店で働かせたこともあったな。商品ゴッソリ持ち逃げしやがったけど…」

絵麻「脱ぎますから！」

店長「やめて！俺が捕まるから」

絵麻「あなたと結婚しますから！」

店長「俺もう奥さんと子供いるよ。いなくても嫌だけど」

絵麻「放送前の原画あげますから！ヤフオクで売れば結構な値になりますから！」ﾀﾌﾞﾝ…

店長「それは絶対やめろ！大問題になるから」

絵麻「じゃあ、どうしたら見逃してくれるんですか！？」

店長「…」

店長「君さぁ、全然反省の色が見えないなぁ」

絵麻「え？」

店長「25回も見逃してきた俺が言うのもアレだが君のやってることは犯罪だからね？は・ん・ざ・い」

絵麻「…」

店長「見逃してきた俺も悪いけど見つかっても警察沙汰にならないからって甘えてるよね？ふざけんなよ！」

絵麻「…」

店長「何度も言うけどさ、万引き店にとって大打撃なんだよ！万引きのせいで潰れた店だってあるんだぞ！」

絵麻「…」

店長「ウチのような大型チェーン店だって万引きされたら結構な打撃なんだよ！」

絵麻「…」

店長「もう成人なのに恥ずかしくないの？こんなこと繰り返して」

絵麻「…」

店長「今の君の姿をご両親が見たら悲しむだろうなぁ」

絵麻「…」

店長「もう君を見逃すことはできないよ」

絵麻「…」

店長「警察呼ぶからね？これで愛でたく君は正真正銘の犯罪者だから」

絵麻「…」

店長「君が更生するとに待した俺がバカだったよ」

絵麻「…」

店長「さあ、警察を呼ぶよ。いいね？」

絵麻「…」

店長「聞いてるの？オイ？」

絵麻「ｸﾞｩ…」zzz

店長「寝るなぁあああああああああああああ！！！！」

「ねるなるーな♪ねるなるーな♪」

店長「店内BGMうぜぇええええええ！！！！」

…

………

…………



りーちゃん「…と！我ながらなかなかの出来ッス！」

りーちゃん「さて、絵麻先輩に見つからない内に…」ｸﾙｯ

絵麻「」ﾆｺｯ