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以前に書いたこちらと同じく、19歳トリオのお話をいくつか。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1522576361
【律子が暇な時もある】
歩「あ〜ヒマだな。二人とも、何かしようよ。」
律子「こら歩、まつりが勉強してるのが見えないの。」
歩「劇場でわざわざ勉強だなんて変わってるな。それよりほら、ダンス対決でも。」
律子「もう、いい加減になさい。真面目に頑張ってる人の邪魔しないの、それよりあなたこそ少しは勉強したら?」
歩「は、ははは。まあいいじゃない。あ、真か海美いたっけな〜」
律子「もう。相変わらずなんだから。」
まつり「律子ちゃん、気を使ってくれてありがとうなのです。」
律子「気にしないで、これでやっとゆっくり漫画が読めるわ。あ、ところでこれ五巻あったっけ?」
まつり「ケンカ売ってるのです?」
【君は誰とキスをする?】
歩「こないだ346プロの速水奏と共演したけどさ。噂には聞いてたけどあの子、ホントにキスしたがるんだな。休憩中に同じ事務所の子達に迫っててびっくりしたよ。」
律子「あそこのプロデューサーもこぼしてたわね、無理矢理やるような事はしないらしいけど。」
歩「アタシにまで言ってきたからびっくりしたよ、そういやまつりもこないだ会ったんだっけ?」
まつり「はいなのです。じゃあ遠慮なく、って言って近付いたらオロオロしだしてたのがとっても可愛かったですね。」
歩「おいおい…」
律子「ま、あの子じゃまつりの相手は無理ね。ウチで一、二を争う強キャラだもの、そんな簡単は崩せないわ…」
まつり「律子ちゃん?」
律子「失礼しました…」
歩「キスねえ………どんな感じなんだろうな?」
律子「へえ、した事ないんだ。」
まつり「歩ちゃんなら分かる気がするのです。」
歩「ん、なんだよ二人とも。まさか?」
律子「黙秘します。」
まつり「今の姫はアイドルですから。ね?」
歩「え、え、ええ!?マジかよ、そんな事してたのか。いや、二人ともモテるだろうし当然か。でも今はアイドルなんだし。う〜ん…」
律子「冗談よ、落ち着いて。」
まつり「歩ちゃんらしいのです。」
歩「なんだ、からかわないでよ。」
律子「ごめんごめん。けどあなた、アメリカにいたんでしょ、あいさつのキスとかするんじゃないの?」
歩「それ思い込みだよ、アメリカじゃハグする事はあっても挨拶でキスはまずやらないの。」
律子「そうなんだ。」
歩「ああ、よっぽど親しい人じゃないとやらないんだって。そういや一度だけ見た事あったな、男どうしだったけど。」
律子「え、それってまさか?」
歩「違う違う、昔馴染で久しぶりに会ったからなんだって。」
歩「そういやその時アタシ以外にも日本人がいたけど『生モノは苦手だけど、実際見るとやっぱ滾るじぇ〜』なんて言ってたっけなあ。やっぱり日本人には珍しい光景だから驚くよね。」
律子(どっかで聞いたことある口ぐせね?)
歩「にしても、さっきのが冗談ならこの三人とも未経験なわけか。どんな感じがするのかな?」
律子「ちょっと、アイドルがそんな話しないでくれる。」
歩「事務所なんだしちょっとくらいいいでしょ。」
まつり「なら、実際にやってみるのです?」
歩「え?」
まつり「うふふ。姫のお願いならなーんでも聞いてくれる子がいるのです、ご紹介しましょうか?」
歩「い、いやそういうのはちょっとその、なんていうか。」
律子「ちょっとちょっとまつり、なんなのそれ。聞き捨てならないわよ?」
まつり「はいどうぞ。この子となら、いくらキスしても心配ないのですよ。」
歩「茜ちゃん人形…」
律子「ぬいぐるみにキスなんてアイドルらしくていいかもね。試してみる?」
歩「ノーサンキュー。というか、そのぬいぐるみならアタシも持ってるし。」
まつり「歩ちゃんも茜ちゃんに押し付けられたのです?」
歩「まあね、ウチに置いてある。今のところ紙を押さえておくぐらいしか使いみち無いけど。」
律子「あれクオリティ高いせいか無駄に重たいからね。ちなみに私はパペットタイプを貰ったわ。」
まつり「種類も無駄に豊富なのです。でも、どうしてそれを?」
律子「鍋つかみにでもならないかなと思ってね。さすがにやらなかったけど。」
歩「こらこら、ネタでもそんな事言ったら可哀想だろ。」
律子「いいのよ、あの子も歩もいじられて輝くタイプでしょ。」
歩「いやそれは酷いじゃない…って何さりげなくアタシも含めてるんだよ。」
律子「あら、あなたはどう見てもいじられキャラでしょ。」
歩「そういうのは茜に任せたいなあ。というか律子はいじるのを止める立場だろ。」
律子「いつもツッコミや制止役ばかりだと疲れるのよ、たまには楽させてちょうだい。」
歩「あっそ…」
まつり「歩ちゃん、しょうがないのですよ。律子ちゃんは茜ちゃんの事が大好きだからついそうなっちゃうのです。ね?」
律子「な!ちょっと、何言ってるのよ。」
歩「なーるほど。なら仕方ないか、好きな子ほどかまいたくなるってやつ?」
まつり「少女マンガに出てくる男の子とかによくあるタイプなのです。」
律子「違うってば。あの子はほっとくとどこまでも調子に乗るから、それを戒める為にやってるだけで…」
歩「おーおー照れてる。」
まつり「つんでれ、なのです?」
律子「こら!もう、いい加減にしないと怒るわよ。」
まつり「うふふ、律子ちゃんも実は割といじられキャラなのです。」
歩「だな。どう、なんならコイツでキスの練習とかしといたら。」
律子「お断りよ!!」
【四月の君の嘘】
歩「律子お疲れ様。これ食べる?」
律子「あらプリンね、どうもありがとう。でもどうしたの、そんなに沢山買い込んで。」
歩「へへっ、さっき茜に教えてもらったんだよ。なんか、今日中にこのプリンの蓋を10枚集めて送ったら豪華景品が貰えるんだって。」
律子「…歩。今日は何日?」
歩「へ、何日って四月の…マイガッ、そういう事かよ。また騙された!」
律子「気をつけなきゃダメよ、ウチはいたずらっ子が多いんだから。あなたは特にね。」
歩「うう、あんにゃろめ。仕返ししなきゃ気が済まないよ、何かない?」
律子「あいにくこちとら絶賛お仕事中よ、そういう相談なら他を当たってちょうだい。ちょうど今そこにふだん甘い物しか口にしないとか言ってるくせに、汗だくになって辛ラーメン食べてる子とかいるでしょ。」
まつり「しゃらっぷなのです!人の好みに文句を言うのはメッ、ですよ。」
歩「せめてもう少しアイドルらしいもの食べなよ。はいデザート。」
まつり「ありがとうなのです。」
歩「あー、それにしても腹立つなあ。ちょうどお菓子を買おうとしてたから、お金は別にいいんだけど。色々買う予定だったのに全部プリンになっちゃったよ。」
律子「ま、今日だけは騙されたあなたが悪いという事になっちゃうわ、この日を指折り数えて待ってた子が沢山いるような事務所だもの。」
まつり「特に歩ちゃんは気をつけないとなのです。」
歩「ちぇ、他人事だよな。自分達はターゲットになりそうもないからって。」
まつり「うふふ、姫を騙せたら褒めてあげるのです。」
律子「私を騙そうってんならそれ相応の覚悟をしてもらわないとね。やられっぱなしには絶対しないわよ。」
歩「おいおい、そういう日だって言ったばかりじゃない。」
律子「仕事の邪魔をしようっていうなら当然でしょ。それにしても何でこんな変な風習があるのかしら。」
歩「あれ、雑学に詳しい律子が知らないなんて意外だね。これは昔のアメリカで始まったんだよ。」
律子「え。何それ、初耳だわ。」
歩「ほら、今と違って昔は全部手で書いたり計算したりだろ?だから、間違いもたくさん出るじゃない。」
歩「そこでアメリカの役人とか商人達は、年度はじめの四月一日にそんな間違いを全部リセットして、また新しく始めるきまりにしてたんだって。」
律子「へぇ、なるほど。それが転じて嘘をついてもいい日になったってワケか。」
歩「面白いよね、アタシもアメリカにいた時に教わったんだけど。おっと、そろそろレッスンだな。せっかくだしこのプリン、プロデューサーにもあげてこようっと。」
律子「頑張りなさい。面白い話、ありがとうね。」
まつり「…」
律子「にしても、歩から雑学を聞くとはね…ん、どうしたのまつり。」
まつり「律子ちゃん、さっきのお話変だと思わなかったのです?」
律子「何が?」
まつり「四月を新年度にしてるのは日本の制度なのです。アメリカの年度は九月からなのですよ。」
律子「え!?あ、そういえば聞いたことあるわ。じゃ、さっきの話ってもしかして。」
まつり「まんまと引っかかっちゃったみたいですね?」
律子「やられたぁ。まさか歩に騙されるだなんて、夢にも思わなかったわ。」
まつり「うふふ、歩ちゃんもなかなかやるのです。」
まつり(と、言いたいところなのですが。歩ちゃんの性格からすると、もしかしたら…)
歩「よ、お疲れ様プロデューサー。はいコレ…え?うん、そうだよ茜の仕業。よく分かったね。」
歩「ところでさ、知ってる?アメリカにいた時聞いたんだけど、エイプリルフールって、元々アメリカで新年度に…え、アメリカの年度は九月からだろうって?」
歩「……マイガー!!」
【同い年の友人】
律子「はい。はい…ええ、全て私の責任です。どうも、申し訳ございません。」
律子「勿論それで結構です。許していただけて感謝して本当にありがとうございました、それでは失礼致します。」
律子「………やっちゃったなあ。言い訳のしようもないわ、こんな凡ミス。」
まつり「お疲れ様なのです。」
歩「お疲れ様。ただいま律子。」
律子「おかえり。どうだった、今日の収録は?」
歩「バッチリだったよ。向こうの偉い人に起用して正解だったよって褒められちゃった。」
まつり「まつりもなのです。撮影がスムーズに行ったおかげで予定より早く帰れたのですよ。」
律子「…そう。なら、良かったわ。」
歩「律子は今日持ち込み企画の打ち合わせって言ってたよね。どうだった?」
律子「ええ、こっちも順調よ。上手く行きすぎて怖いくらいだわ。」
まつり「…ほんとなのです?」
律子「あら何よ、私が嘘つくような人間に見える?」
まつり「律子ちゃん。姫達はそんなに頼りないですか?」
律子「え、何よ急に。」
歩「まつりも案外鋭いけどさ、律子も嘘が下手だよね。アタシが分かっちゃうくらいなんだもん。」
律子「…」
歩「たまにはいいじゃない、アタシ達は仲間なんでしょ。」
律子「仲間だからこそよ。上手くいって喜んでる人の前で、失敗して落ち込んでる所なんて見せたら、余計惨めになるじゃない。」
まつり「律子ちゃん、意外とめんどくさいのです。」
歩「プライド高いね。これでけっこう自信家なとこあるもんな。」
律子「ほっといてちょうだい。」
歩「はいはい。じゃ、仲間たちじゃなくて同い年の友達とご飯食べながら愚痴るってのはどう、それも無し?」
律子「…それなら有り、かしら。」
まつり「決まりなのです。じゃあ、着替えて先にエントランスに行ってますね。」
歩「早くしてよ?アタシもうお腹ぺこぺこなんだから。」
律子「はいはい。これが終わったらすぐ行くわ、もう少し待っててね?」
おしまい。お目汚し失礼しました。
エイプリルフールは午前中までとか聞いたことありますが、まあ日付が変わらないからセーフかなということで。
同世代の最後みたいな話すきだわ、乙です
>>2
舞浜歩(19)Da/Fa
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秋月律子(19)Vi/Fa
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徳川まつり(19)Vi/Pr
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