まゆ「嘘発見器」 (25)
これはモパマスssです
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P「カタカタカタカタ、ッターンッ!」
ちひろ「口でキーボード音出しても、仕事は進みませんよ?」
P「いやまぁ終わってるんですけどね」
ちひろ「なら私の分も手伝って貰えますか?」
P「そう言われるのが嫌だったんで、仕事してるフリをしてたんですよ」
ちひろ「せめてもう少し上手く騙したり誤魔化そうとしませんか?」
P「あんまり人を騙すのって好きじゃないんですよね」
ちひろ「どの口がそれを言うんですか」
P「キーボード音を出してた口ですけど……あ、嘘と言えばちひろさん」
ちひろ「どうかしましたか?」
P「昨日発売した最新型の嘘発見器買いましたか?」
ちひろ「新型のスマホみたいなノリで物騒な機器の名前口にするのやめません?」
P「いやー、凄い行列でしたよ……うちのアイドルも殆どみんな並んでたんじゃないですかね」
ちひろ「それ実際の話なら、もう少し職場に不信感を覚えてみませんか?」
ガチャ
まゆ「おはようございます、プロデューサーさん」
P「おはようまゆ、今日も素敵な嘘発見器だな」
まゆ「うふふ、昨日買ったばかりなんです」
ちひろ「嘘発見器装備して街歩いてたんですか?」
まゆ「……?普通ですよねぇ?」
ちひろ「あ、この国ってもう終わってるんですね」
まゆ「プロデューサーさんも買ってましたよねぇ?」
P「おう、これでまゆと通信して遊べるな」
まゆ「通信ケーブルもありますよぉ」
ちひろ「え古くないですか?最新型なんですよね?!ちょっと数世代前のゲーム機感凄くないですか?!」
P「んじゃ……やりますか!」
まゆ「ちひろさんも如何ですか?」
ちひろ「いえ、私は購入していないので……」
P「とは言え、俺もまだ買いたてで使用方法よく分かってないんだよな……」
まゆ「でしたら、まゆがお教えしますよぉ……手取り足取り、ね。きゃっーっ!」
P「かわいいなぁ」
ビーーッ!
P「……」
ちひろ「……」
まゆ「……」
P「……おかしいな、まだ腕に付けて無いんだけど」
まゆ「ごほんっ!ではまず、こちらの誓約書にサインをするんです」
P「おいまゆ、これ違うなんか婚姻届って書いてある」
まゆ「問題ありますか?」
P「ないな!俺まゆの事大好きだし!」
ビーーッ
まゆ「……」
P「……」
まゆ「……誤作動が多いですねぇ」
P「だなぁ、これ本当に最新型か?」
P「よし、ここに手を当てて腕にこれを巻けばいいんだな?」
まゆ「はい、そうしたらスイッチを入れて下さい」
ちひろ「あの、せめて私がこの書類作り終えてから遊んで貰えますか?」
P「それじゃやるぞ、まゆ」
ちひろ「おい」
まゆ「……はいっ!」
P・まゆ「「デュエルッ!」」
まゆ「先攻は頂きますよぉ!プロデューサーさんは必ず『まゆの事が好き』と答えて下さい!」
P「まゆの事が好き!」
ビーーッ
まゆ「うぅっ……うぅぅぅぅぅっ!!」
P「……も、もう一回まゆのターンでいいぞ?」
まゆ「……はぁ゛い゛……ゔぅ……プロデューサーさんは、必ずぅ……まゆの質問に対して、『まゆの事を愛してる』と答えてぐだざい゛……っ!」
P「まゆの事を愛してる!」
ビーーッ
まゆ「ビェェェェェっ!!ゔぅぅぅぅぅぅっっ!!」
P「よし、次は俺のターンだ」
ちひろ「目の前で女の子がギャン泣きしてるのによく勧められますね」
P「俺がまゆに『パンツ履いてる?』と尋ねた場合『はい』と答えるか?」
まゆ「頭脳戦ですねぇ……」
P「よく考えたらそんな風に聞く意味無い気もする」
まゆ「まぁはいと答えますよぉ。当然履いてますからねぇ」
ビーーッ
まゆ「……えっ?ええっ?!」
P「……うわぁ」
まゆ「履いてます!履いてますよぉ!!」
ビーーッ
まゆ「ふんっ!」ブチッ
P「あ、切れた」
まゆ「誤作動が酷いですねぇ……」
ガシャ
加蓮「やっほー。ねぇ見て見て!最新型の嘘発見器!」
P「お、俺たちも今やってるとこだぞ」
まゆ「まゆのもプロデューサーさんのも不具合が多いんですけどねぇ」
加蓮「なら私の使う?さっき使ったけど正常に作動したよ」
まゆ「ありがたいですねぇ」
P「んじゃ、俺もそれ使おうかな。一個で二人まで対戦可能だろ?」
加蓮「じゃあプロデューサー、取り敢えずこの誓約書にサインして」
P「おいおい加蓮、お前もうっかりさんだなぁ。これ婚姻届だぞ」
加蓮「あっ、あれっ?間違えた!あっはははっ、私ったらうっかりさんだね」
ビーーッ
加蓮「……」
まゆ「……」
P「……これも誤作動多そうだな」
まゆ「斜め45度から叩けば直るんじゃないですかねぇ」
P「色々古いな」
まゆ「さて……気を取り直して」
P「やるか……んじゃ、まゆから良いぞ」
加蓮「全部はいで答えたら?その方が分かりやすいでしょ」
まゆ「では……ごほんっ!プロデューサーさんは、まゆの事が……大好……ええと……嫌いではないですか?」
加蓮「チキったね」
P「はい」
シーン
まゆ「いえすっ!」
P「んじゃ、俺の番だ。まゆのパンツの色は黄土色か?」
まゆ「はい」
シーン
P「……違うのか」
まゆ「逆になんでそんなピンポイントで渋い色だと思ったのか小一時間問い詰めてそのまま良い感じの雰囲気になって距離が縮まり『まゆ……お前のパンツの色、確かめたいな』『ひゃ、ひゃいっ!……まゆの、パンツの色は……』うっふふふっ……うっへへぁ痛いっ!」
加蓮「斜め45度から叩くと治るって聞いたけど本当だったね」
まゆ「では……プロデューサーさんは……その、まゆの事が……す、好……スパイシーチキンですかぁ?!」
P「はい!」
シーン
まゆ「スパイシーチキンじゃないですよぉ!まゆは人間ですよぉ!」
加蓮「でもチキンじゃん」
まゆ「スパイシー要素!スパイシー要素は何処ですか?!塩っぱくも辛くもありませんよぉ!」
P「でもほら、涙って塩っ辛いじゃん?」
まゆ「泣き虫でもありませんよぉ!!」
P「だよな、まゆはいつも笑顔で超可愛くて泣いたりしないもんな!」
ビーーッ
まゆ「びぇぇぇぇっ!!」
P「よし。まゆは俺のスマホのパスワードを把握してるか?」
まゆ「はい」
ビーーッ
P「ほっ」
まゆ「教えてくれても嬉しいんですよ?」
P「教える訳にはいかんだろ。見られたり知られたりすると恥ずかしい事とかあるし」
まゆ「プロデューサーさんのスマホのパスワードは、まゆの誕生日ですか?」
P「……はい」
シーン
まゆ「っしゃぁ!!」
P「くそっ!」
加蓮「あ、知られて恥ずかしい事ってそれなんだ」
加蓮「じゃあ次は私から二人に聞くね?二人とも、私の事が好き?」
P「いや、別に……」
ビーーッ
P「……はい」
シーン
加蓮「うん、素直でよろしい」
まゆ「……」
加蓮「ほらまゆも。私の事、好き?」
まゆ「そんな訳無いじゃないですかぁ」
ビーーッ
加蓮「あれ?あれあれあれあれ?誤作動かなぁ?あるぇ?何故か音が鳴っちゃってるね?不思議だね?」
まゆ「……」
加蓮「……んふっ、素直じゃないなぁ」
まゆ「ちぇんじ!加蓮ちゃん、まゆとちぇんじですよぉ!」
加蓮「……それじゃ、プロデューサーと私の一騎打ちだね」
P「よくよく考えたら、これどうなると勝ち負けが決まるんだ?」
加蓮「先に血液が足りなくなった方が負けだよ」
P「闇のゲームかよ」
まゆ「では加蓮ちゃんに質問です。昨日ポテトを1kg以上食べましたか?」
加蓮「はい」
シーン
P「おい加蓮!お前なぁ俺が昨日あれだけ説教しただろ!」
加蓮「される前に食べてたの!された後は食べてないからセーフ!」
ビーーッ
加蓮「うるさい!まゆの鳴き声みたいでイラッとする!!」
まゆ「この場で誰よりもうるさい人が何を言ってるんですかねぇ」
加蓮「プロデューサー、私とまゆ、どっちの方が愛してる?」
P「すげー直球」
加蓮「ほらほら、早く答えた方が身の丈だよ?」
P「身長伸びんのかすげぇな」
まゆ「加蓮ちゃんに日本語は少し早かったですかねぇ」
加蓮「は?ベリーイージーだし。モーニング前だし。お腹空きすぎてアングリーだし」
まゆ「空腹で機嫌悪くなるタイプの人なんですねぇ」
加蓮「あ、タイプは英語だよ。まゆって英語話せるんだね。あ、英語って知ってる?」
まゆ「うるさいですよぉ英検5級女」
加蓮「4級くらいなら余裕だし!」
ビーーッ
加蓮「……」
まゆ「……そもそも英検4級は中学二年生でも取れるんですけどねぇ……」
P「じゃ、加蓮。まゆとユニット組んでみたい?」
加蓮「え、やだ」
ビーーッ
まゆ「あら?あらあらあらあら?アッラーっ?」
加蓮「うるさいヤハウェ!この唯一神!」
まゆ「随分と崇高なアダ名を頂いちゃいましたねぇ」
加蓮「まゆだって私とユニット組むの嫌でしょ?」
まゆ「もちのロンですよぉ。あがりですよぉ!商売上がったりですよぉ!」
ビーーッ
まゆ「……」
P「よし、アラビア系ユニット組むか」
加蓮・まゆ「それは本気でイヤ(です)」
加蓮「プロデューサーは去年のクリスマス、誰かと過ごしてた?」
P「イエス」
シーン
加蓮「不具合だね」
まゆ「不具合ですねぇ」
加蓮「その誰かって女性?」
P「イエス」
シーン
加蓮「不具合多いね」
まゆ「ですねぇ」
P「俺の人生不具合だらけだな」
ちひろ「その日は私と二人で夜明けまでパソコンとにらめっこしてましたからね」
まゆ「っふー……セーフですよぉ」
加蓮「あ、ちひろさん居たんだ。私とプロデューサーの二人きりだと思ってた」
まゆ「あの」
加蓮「バッテリー切れそうだし、次の質問でラストにしよっか」
まゆ「では、最後はまゆが尋ねますよぉ。いいですよね?」
P「構わないぞ」
加蓮「いいよ」
ビーーッ、プツッ
まゆ「……」
P「バッテリー切れたな」
加蓮「ひっどい終わり方だね」
まゆ「っていうかまゆが尋ねるの嫌だったんですね……」
P「いやだってマンションの部屋番号とか聞かれそうだし」
まゆ「既に把握してる事は尋ねませんよぉ」
加蓮「……この後アイス奢るから」
まゆ「一つですか?」
加蓮「ダブルで」
まゆ「トリプルで。あ、加蓮ちゃんトリプルって意味分かりますかぁ?」
加蓮「ぐっ……分かるし、良いし」
まゆ「商談成立ですねぇ」
P「それじゃ、本当は終わってなかったし仕事の続きやるか」
ちひろ「手伝いませんからね?」
P「ウッス」
まゆ「まゆはプロデューサーさんのスマホのパスワードが本当にまゆの誕生日か確認しますよぉ」
加蓮(……あれ?まゆとプロデューサーの嘘発見器、本当の事を言うとアラーム鳴るようになってる)
加蓮「ねぇ二人とも。私が来るまでどんな事聞いてたの?」
P「なんだったっけ?」
まゆ「あ、本当にパンツ履いてますからねぇ?」
加蓮(……まぁいいや、黙っとこ)
以上です
正しくはモパマスssではなくモバマスssです
お付き合い、ありがとうございました
過去作です、よろしければ是非
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