P「安価でアイドルに復讐する」【ギャグも胸糞も】 (999)

スレ立て&安価初めてで勝手がわかりませんのでそこんとこは了承してくんさい
アイドルが女の子が辛い目にあうのはいやだ、復讐はなにも生まない!という方はそっ閉じ推奨

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P「仕事クビになった……」

P「なんでオレがクビにならなくちゃいけないんだ!誰もかばってくれないし!オレは悪くねぇ!」

P「そもそもオレが>>3に入ったのだって……!」

765プロかデレマスで

モバマス

P「シンデレラプロジェクトに入ったのだって社長の頼みだってのにあのクビのしかたはなんだよ!」

P「アッタマきた。所属アイドルに復讐してやる…!」

P「手始めに>>6に復讐してやる」

アイドル以外だったら下

橘ありす

P「橘ありすに復讐してやる!」

P「ヘヘヘヘヘ、どんな復讐してやるかなぁ」

P「徹底的にやるか?それとも初めてだから軽いいたずら程度で済ませてやるか」

P「よし決めた!>>8だ」

軽くか徹底的か
>>8じゃなかったら安価下

軽くで

P「初めてだから軽くでいいか。最初から欲張っちゃいけない」

P「まずはプロフィールのお復習からだな」

P「橘ありす12歳小学6年生。身長141?、体重34?。誕生日は7月31日の獅子座」

P「血液型はA型。兵庫県出身。趣味はゲームと読書で特にミステリーが好き」

P「平凡だな。なにするか……」

P「──よし決めた」

P「おーいありすー!」

橘ありす「名前で呼ばないでください」

P「つれないな」

ありす「なにかようですか?」

P「仕事の件で話があって」

ありす「プロデューサーさんは?」

P「いま忙しくてね。オレが代わりに伝えにきたってわけ」

ありす「それでお仕事とは?」

P「ありす、ゲームと読書好きだろ?」

ありす「はい」

P「それでな、趣味と実績を兼ねての仕事ってことでこのDVDを見てほしいんだ」

ありす「これは?」

P「う?んなんていえばいいのかな。ありすは『プレイ動画』って知ってるか?」

ありす「動画サイトなどにあるのですね。知ってます」

P「そうか知ってるか。それなら話が早い。これはそのプレイ動画さ」

ありす「それが……?」

P「これを見て感想をのべてほしいんだ」

ありす「ゲームをやらずに? ゲームをやった方が早いし、より正確な感想を出せると思いますが……」

P「本当はその方がいいとオレも思う。けどこれ……レーティングが18歳以上なんだよ」

ありす「それはつまりその……」

P「ん……?いやいや!そういう!そういうゲームじゃないぞ!」

ありす「本当ですか?」

P「そんな目で見ないでくれ……。これは対象年齢のことで、CEROってきいたことないか?」

ありす「あります。その対象年齢未満の人物に悪影響を及ぼすかもしれないような描写がはいってる恐れがある、といったもの」

P「さすがありす賢い。それでこれは難しい話になるんだけど、そういうのをプレイさせたって知れたら色々な方面から苦情が来るからさ」

P「本当はオレもこんな仕事ダメだと思うし、やめさせたい。けど……オレにはそんな権限ないから……」

ありす「……」

P「あっ!ごめん。暗くなっちゃったな。それでな──」

ありす「プレイ動画なら苦情が来ないから大丈夫……ってこと?」

P「……あぁ。そういうことだ。ごめんな」

ありす「あなたが謝ることじゃない……と思う」

P「受けてくれるか?」

ありす「うん。プロデューサーさんが持ってきてくれた仕事だから」

P「ありす……」

ありす「ところでこのヘッドホンは?」

P「ん?あぁそれか。それは良い音で聞いてほしいから用意したんだ。お墨付きだぞ」

ありす「……ありがとう」

P「いやほんとそれすごくてさ。音が聞こえた方向にそれがいるというか、自分がそこにいるみたいに感じるんだよ。まさに世紀の発明」

ありす「そう。ちょっと楽しみ」

P「あっ、良い忘れてたけど専用の部屋も用意したからな。ありす、前に親御さんにいろいろ言われてたっていってたろ?」

ありす「うん。ママもパパも子どもにミステリーは早い!ってうるさい……」

P「好きなものくらい好きに楽しませてほしいよな」

ありす「うん」

P「そんなわけで専用の部屋も用意したぞ!」

ありす「え?」

P「ここからちょっと歩くらしいんだけどな。詳細はその地図に書いてある」

ありす「そこまでしてくれなくても……」

P「良い環境で仕事してほしい」

ありす「……え?」

P「──ってさ」

ありす「プロデューサーさん……」

P「それじゃオレはこれで。じゃあな」

ありす「あっ、行っちゃった……。えっとこれ何て読むんだろ?」

ありす「ら……れ……?」

ありす「地図の通りに来て部屋に入ったけど……暗い」

ありす「雰囲気たっぷり。少しドキドキしてる」

ありす「ヘッドホンを挿して……これでオッケー?」

ありす「スイッチオン」

『おじさん……? パパになんだろう』

ありす「アメリカの話。私と同い年くらい?」

『パパに渡すの忘れちゃった』

ありす「このゲームすごいキレイ。こういうのもいいかも」ドキドキ

『パパ……?』

ありす「ところでプレティーンってなんだろ?」

『パパ……!』

ありす「わっ! このヘッドホンすごい。本当にそこにいるみたい」

『なんで……!』

ありす「アメリカンミステリーに血は付き物。けどちゃっときついかも」

『動け動け!』

ありす「車での逃走は基本。それにしても字幕つきはうれしい。英語ばっかで字幕ないとわからない」

P「──さてとありすの様子はどうかな」

ありす『プレティーン?』

P「よしよし見てる見てる。カメラの調子も良好。それにしてもあんなところにまで字幕つけるなんてな。やることが細かい」

ありす『このカチカチって音なに?』

P「おっ、やっとか。こうやってプレイ動画みてると自分でやってない分ドキドキするよな」

ありす『…………え?』

P「おっ」

ありす『や、や!は、外れない!』

P「やっと例のシーンか」

ありす『な、なんで……!』

P「そりゃ特注品だからな。いや、謹製か?」

ありす『こ、こういうこともある……よね』

P「驚きすぎて口調変わってる。しかし意外に平気そうだな」

P「けど2回目に堪えられるかな?2回目は……」

ありす『や……いや……!』

P「外れないのにがんばるがんばる。しかし良い表情するなぁ。協力してもらった甲斐があるよ」

ありす『またあのカチカチ音……! は、早く聞き耳立てて……あぁ動いて後ろ!』

P「それにしても絶妙な下手さ加減だな。よく作ったよ。それに中いじってもらって数調整してもらったから普通よりクリック音が多い上にはっきり聞こえるから恐怖倍増」

ありす『……!……!』

P「2回目のにはアレがはっきりくっきり映ってたから堪えるだろうなぁ。しかも賢いありすは想像力豊かだからな」

ありす『もう……終わった?』

ありす『や……いや……!』

P「外れないのにがんばるがんばる。しかし良い表情するなぁ。協力してもらった甲斐があるよ」

ありす『またあのカチカチ音……! は、早く聞き耳立てて……あぁ動いて後ろ!』

P「それにしても絶妙な下手さ加減だな。よく作ったよ。それに中いじってもらって数調整してもらったから普通よりクリック音が多い上にはっきり聞こえるから恐怖倍増」

ありす『……!……!』

P「2回目のにはアレがはっきりくっきり映ってたから堪えるだろうなぁ。しかも賢いありすは想像力豊かだからな」

ありす『もう……終わった?』

ありす『や……いや……!』

P「外れないのにがんばるがんばる。しかし良い表情するなぁ。協力してもらった甲斐があるよ」

ありす『またあのカチカチ音……! は、早く聞き耳立てて……あぁ動いて後ろ!』

P「それにしても絶妙な下手さ加減だな。よく作ったよ。それに中いじってもらって数調整してもらったから普通よりクリック音が多い上にはっきり聞こえるから恐怖倍増」

ありす『……!……!』

P「2回目のにはアレがはっきりくっきり映ってたから堪えるだろうなぁ。しかも賢いありすは想像力豊かだからな」

ありす『もう……終わった?』

P「あれ?カメラおかしくなった?」

P「おっ、調子戻ったな。さてさて」

ありす『もう……終わった?』

P「まだなんだなこれが。たしかこのボタンだったかな?」

ありす『っ!』

P「ビクッて、ビクッてwwカワイイ!」

ありす『い、いま部屋のドアがゆれた……?』

P「日光江戸村も真っ青のカラクリハウスぶりだな。いたずら好きの双子に聞いた甲斐がある」

ありす『…………』

P「おーおー、扉をチラチラ見ちゃって。ゲームのシーンがシーンだけに扉の方が気になるのかな?」

ありす『そんなはずない……こんなこと現実じゃおこらない……はず』

P「あの年にしては論理的で現実的な性格かと思ってたけどやっぱり年相応。いや、賢い分想像力があるからますます怖いのかな?」

ありす『……ハァハァ』

P「息が荒くなっちゃってるなありす。首筋も押さえちゃってる」

ありす『こう暗いとなんだか目が悪くなりそう』

P「!良いこと思い付いた。そーっと明るくしてっと」

ありす『っ!』

P「おっ、微かに明るくなってるのに気が付いたか? やっぱりありすは賢いな」

ありす『…………』

P「スカートの間に手いれちゃってるな。そんなに怖いのかな?」

ありす『…………』

P「まだまだ楽しめそうだな。ポップコーンとビール持ってこよう」

ありす「…………」

P「よっ、ありす」

ありす「っ!」

P「なに驚いてるんだ?」

ありす「あ、あなたでしたか。なにか用事ですか?」

P「この前の仕事の感想を取りに来た」

ありす「これです」

P「はいたしかに。よく書けてるな」

ありす「あまり怖くありませんでした」

P「へー。それなら良かった。なに見たか詳しく知らないけど心配したよ」

ありす「なにが入ってたか知らなかったんですか?」

P「実はな。話しか聞いてないし。やっぱ確認してから手渡すべきだったかな。でもそんな権限ないし……」

ありす「……」

P「そ、そんな目で見るなって……」

ありす「話がないなら失礼します。約束があるので」

P「わかった」

カッ……カカッ

ありす「っ!」

P「どうした?」

ありす「な、なんでもないです」

P「そうか」

ありす「は、はい──」

クワッカカッ……クワァーワッ……

ありす「っ!!」

P「ど、どうした」

ありす「へ、変な音しませんか?」

P「変な音?」

ありす「カチカチっていう……」

P「してるか? でもここはオフィス街だからなぁ」

ありす「いくらオフィス街だからっていってもそれは……」

P「……クワァーワッ……カッカカッ……クァッ」

ありす「っ!」

P「ん?」

ありす「や、約束に遅れるのでそれではぁ……!」

P「あ…………逃げ出しちゃった」

P「それにしてもあの様子だとしばらくはクリック音に敏感になるかな? 少なくとも肉は食べられないな」

P「協力してもらった人に報告っと。それにしても…………」

P「12歳にラスト・オブ・アス北米版はきつかったかな?」

P「ま、いいや。気を取り直して次は誰にしようか」

P「次は……>>35を」

P「軽くにしようか、徹底的にしようか……よし>>37にしよう」

>>35はアイドル名(デレマスの)、>>37は軽くか徹底的か

エミリー

>>35 スマン盛大に間違えた
下で

P「比奈!荒木比奈に決めた!」

P「プロフィールのお復習をしよう」

P「名前は荒木比奈」

P「年齢は20歳、身長157cmで体重43kg。BMIは17.44……今更だがこんなのまでプロフィールに書く必要あるか?」

P「ま、いいか。スリーサイズは上から83-57-82。最近はまた成長して83-56-82。なかなかすごいな」

P「誕生日は4月9日。牡羊座のA型。利き手は右……出身地は神奈川県」

P「趣味は漫画を書くこと。これでオタクなんだからもったいないよな」

P「さて、肝心の復讐だが……たまには天の声を聞いてみるか」

P「ふむふむ……>>42?」

あんまり過激なのはNG

まだ読んでない漫画のネタばらし

P「まだ読んでない漫画のネタばらし……?」

P「どうやらオレはちひろと交信してしまったようだ。恐ろしい」

P「比奈が読んでる漫画ってなんだっけな……」

P「月刊老年スクアット?だかなんだかで連載中のやつだったな」

P「そうと決まればさっそく書店へGO!」

荒木比奈「アイドルの仕事で忙しかったからマンガ読めてなかった……スけど……ムフフ」

比奈「とうとう、とうとう! 買いだめしてたマンガが読めるス!」

比奈「ちょこっとオシャレな喫茶店も見つけしいい感じに人がいないス」

比奈「つまりこれは神が与えし一隅!」

比奈「……誰かの口調が移ってしまったっス……はしゃぎすぎスね」

比奈「飲み物も来たからゆっくり読みましょ」

比奈「おおっ……! 次のページをめくるのが止まらないス」

比奈「おっ、おぉ……!」

比奈「次は、次はどうなるんス!?」

P「そいつ死ぬ」

比奈「っ!?」

P「ホッ」サッ

比奈「気のせい…………スかね?」

比奈「……ま、いいス」

比奈「うぅ……死んじゃったス。いい人だったのに……」

比奈「でもなんだかこうあんまり悲しくなかったスね。なんでスかね?」

比奈「次は読むっス」

比奈「…………おっおっ……うわっ。わわっ!」

比奈「やっぱ面白いスね」

比奈「ここから先は…………」

P「そのキャラが死んでヒロインが実は中身がババアだってわかって引きこもって導き出される結論を天井にまで落書きするようになる」

比奈「…………プロデューサー!?」

P「やぁ」

比奈「そんなひどいっスよ! 先の展開いうなんて!鬼!悪魔!ち──」

P「それ以上いけない」

比奈「てかいきなりプロデューサーはなんなんスか!最近見ないと思ったらいきなり目の前に現れて楽しみにしてたマンガのネタバレして……!」

P「その呼び方はおかしい。まぁ暇だからイタズラしてるってところかな」

比奈「なんでスか?」

P「ちょっとした復讐ってところかな」

比奈「……………………えっと」

P「……もうネタ切れか?」

比奈「ごめんなさいっス。久しぶりなもんで……」

P「まぁしかたないかもな。でもなかなか楽しかったぞ」

比奈「久しぶりのシリアスごっこ楽しかったス。でも本当久しぶりスねプロデューサー」

P「後片付けで忙しかったからな」

比奈「そうなんスか。ところでなんでこのマンガのこと知ってるス?」

P「マンガを借りてるのはお前だけじゃないってこと」

比奈「そうだったんスか。正直意外だったス」

P「それはこっちのセリフだよ」

比奈「えっ?」

P「もっと怒るかと思ったのに」

比奈「怒られたいんスか?」

P「そういうわけじゃないけど……」

比奈「…………なんだか興醒めス。帰るス」

P「おいおいもう帰るのか」

比奈「だってネタバレされちゃったからもう楽しみがないス」

P「……比奈はマンガ描くよな?」

比奈「そうスけどそれが?」

P「漫画家として悲しいじゃないか。先がわかったからって読まないって漫画家としてどう思う」

比奈「イヤだし悲しいス」

P「な? じゃあどうする?」

比奈「…………会計はプロデューサー持ちっスよ」

P「そのくらいお安いご用さ」

比奈「じゃあ次の巻取ってください。それと追加でパスタを」

P「はいはい」

P「あれから比奈とまったりした時間を過ごしてしまった」

P「帰り際に最近事務所で見ないことを聞かれたのは危なかった」

P「まったりした時間を過ごしたがこんなものでオレの復讐は止まらない」

P「次は>>49>>51

>>49はアイドル名を、>>51は徹底的か軽くか

ちひろ

徹底的に

P「よし!ちひろに徹底的に復讐だ!」

P「……ん?なにかおかしいぞ?」

P「……よく考えたらあの人アイドルじゃなくて事務員じゃないか!!」

P「っべー気付かなかったらマジっべーことになってたわー」

P「驚きすぎてしゃべり方が変わるくらい動揺してしまった」

P「徹底的にやるのは代わらないとしてアイドルはだれにしよう……あ」

P「よく考えたら>>53にも恨みあったんだ。なんで忘れちまってたんだ」


>>53はデレマスのアイドルをお願いします

P「茜……日野茜に決定……!」

P「ちひろへの復讐はまだ早い。功を焦ってはいけない」

P「慌てる乞食は貰いが少ないとも言うしな」

P「知識という武器が揃ってからだ……!」

P「……さて今は目の前の敵に全神経を集中しよう。恒例のプロフィールのお復習だ」

P「パッション溢れる体育会系17歳。身長148cm、体重40kg。BMI値は18.26。BMI書く必要あるか? スリーサイズは80-60-82」

P「まさに体育会系の鑑って感じだな」


P「誕生日は8月4日。星座は獅子座。血液型AB型。利き腕は右。利き腕も載せる意味あるか? 握手会を開くわけじゃあるまいし」

P「出身地は栃木県。趣味がラグビー観戦。ほんと体育会系だな」

P「さて、どうしてやるか悩むな」

P「こいつはオレの正反対のタイプ。まさに敵だもんな」

P「体育会系……ラグビー観戦……」

P「フフフ。復讐が頭の中にどんどん涌き出てくる……!」

P「優柔不断な自分がもどかしい……!」

P「この中から選ぶか? いや一先ず冷静になって今の状況を整理するか? あぁ優柔不断な自分がまたもやもどかしい!」

P「よし決めたぞ。>>58


>>58 今ある案でやるか状況整理か

状況整理

P「冷静になって状況整理からだ」

P「功を焦ってはいけない」

P「大事だから二回言っておこう」

P「まず、なぜ復讐するか。それは憎いから」

P「どう憎いか?」

P「オレの……裏方の仕事を蔑ろにしたからだ」

P「それが復讐の理由」

P「まぁそもそも担当アイドルじゃなかったんだけどな」

P「今オレは復讐をしている」

P「今まで2人に復讐してきた」

P「橘ありすと荒木比奈」

P「だが、どちらも軽いイタズラ程度。練習がいいところだ」

P「しかしこれから行うのは徹底的に、だ。イタズラとはわけがちがう」

P「徹底的な復讐……仕事をバカにされた仕返し」

P「いや……そのせいで仕事をクビになったといっても過言ではない」

P「アイドルの何気ない一言一言が原因で職を失う。この業界でこれほど怖いことはない」

P「…………」

P「憎しみばかりに囚われていてはいけない」

P「敬意を払って復讐しよう。敵を知り己を知れば百戦危うからず」

P「肝心の復讐方法だが……」

P「自分で直接手を下すか、間接的に手を下すか」

P「協力者を募るか、独りでやるか」

P「相手のことを利用するか、利用しないか。この場合は日野茜のことを利用するか否か」

P「こんなときでも優柔不断な自分がイヤになる……!」

P「>>61>>63>>65

>>61は直接手を下すか、間接的に手を下すか
>>63は協力者を募るか、独りでやるか
>>65は日野茜のことを利用するか否か

>>61じゃなくて>>66
>>66が直接手を下すか、間接的に手を下すか
を選んでください

協力者を募る

利用しない

間接的に

P「間接的に手を下し、協力者を募る。日野茜のことは利用しない」

P「協力者か……こういう立場で募りにくいが……」

P「間接的……過去は利用しないで……協力者……」

P「うってつけのが一人いるな」

P「アポは……いらないな」

P「すみません。こちらワルシャワ館ですか?」

受付「はい。どちらにご用でしょうか」

P「あ、すみません。報道部の悪澤さんを」

受付「はい。少々お待ちください」

P「お手数お掛けしてすみません」

受付「…………はい……はい、わかりました。お待たせいたしました。悪澤は新聞部にいるそうです」

P「わかりました。ありがとうございます」

悪澤「お待たせしてすみません。立て込んでて」

P「いえ構いません。忙しいのは前からですし。繁盛してていつきても活気が満ち溢れてますね」

悪澤「人のことにクビを突っ込みたがる連中ばかりですからな。ハハハ」

P「ハハハ」

悪澤「ところで今日はどんなご用件ですか? またうちの社員が何かやらかしましたか?」

P「いえ、違います」

悪澤「おや。あ、それなら記事の差し止めですかな? シンデレラプロジェクト関係で今あるのは……」

P「いえ、今日はそういった仕事の話できたわけではありません」

悪澤「それではどういったことで?」

P「少し協力してほしいことがありまして」

悪澤「協力……?」

P「とぼけないでくださいよ。知ってるんでしょ?」

悪澤「…………ウワサは本当だったのか」

P「はい」

悪澤「それにしてはイヤに落ち着いてますな」

P「えぇ。それで今回は……」

悪澤「復讐をしたいから協力者を募ってる、といったところですかな?」

P「さすがワルシャワの悪澤さん。さすがです」

悪澤「伊達に何年も記者をやってませんよ」

P「それは重々承知してます。肌でも感じ取れるくらい」

悪澤「こちらはあなたにもお世話になっておりますし協力してくれというならいつでも協力します」

P「お世話になります」

悪澤「いやいや。あなたがいなければこの会社も今は更地になってたかもしれませんし。このくらいは」

P「まぁ名前が名前ですからね」

悪澤「これはこれは。ハハハ。それで誰の過去を知りたいので?」

P「いえ、過去は利用しないです」

悪澤「過去は利用しない?」

P「えぇ。これからのことに目を向けていこうかと思いまして」

悪澤「これからのこと?」

P「はい。そちらには『元ラグビー部マネージャー日野茜。一人で部員全員の膝掛けに!』や『rug by 日野茜』といった記事があると思いますが」

悪澤「よくご存じで」

P「壁に耳あり障子に目ありのワルシャワ館ですからね」

悪澤「それが売りですから。しかしそれでどうやって復讐を?」

P「先ほど過去は利用しない、日野茜のことは利用しないと言いましたね」

悪澤「えぇ、それはもうばっちりと」

P「ですがそれは一部ウソ、間違いなんですよ」

悪澤「間違いとは?」

P「日野茜のもうひとつの趣味ですよ」

悪澤「もうひとつの趣味というとアレのことですかな?」

P「えぇ。プロフィールには載ってないあれです」

悪澤「しかしそれがなにに…………なるほど」

P「……わかってしまいましたか」

悪澤「ですがそんなのが復讐になるのかは甚だ疑問ですな」

P「向こうが勝手に自滅してくれます。何気ない情報を流すだけで」

悪澤「ま、面白そうですからやってみますよ」

CP「おーい茜ー!」

日野茜「あっ!キューピーさん!!おはようごさいます!!!!」

CP「おはよう茜。あいかわらず元気だな」

日野「今日の仕事はなんですか!!?」

CP「今日はレッスン。それに仕事なら明日入ってるよ。ほれ資料」

日野「なんですか!これ!!た、立ち食いパーティー!??」

CP「立食な」

日野「なにか食べられるんですか!?」

CP「だから立食なんだ。立ってないといけないけどな」

日野「えー!!立ちながらですか!!?」

CP「それに明日の仕事は営業も兼ねてるからあんまり騒がないでくれよ?」

日野「半力アターーーーーーック!!!!!ってところですか!?」

CP「そんなところだな。それにしても敬語じゃなくていいって言わなかったっけ?」

日野「年上や目上には敬語を使いなさい!!って言われました!!」

CP「なんだかやりづらいなぁ。まいっか」

日野「それじゃレッスン行ってきます!」

CP「資料も読めよー」

ルーキートレーナー「はい! 今日のレッスンはここまでです! お疲れ様です」

日野「お疲れ様です!! RTさん!」

RT「なんだか呼ばれなれないですね。その呼び方」

日野「私は気に入ってますよ?」

RT「ありがとう。それじゃあこれで」

日野「あっ!ところでこれなんですか!?」

RT「それ? それは姉さんが読んでる雑誌だけど……」

日野「ふーんなるほど!!」

RT「読みたいの?」

日野「えっ!?そんなわけないじょないですか!!なんだかおいしそーな特集だから読みたいなー!なんて思ってないでぇす!!!」

RT「日本語おかしいし……よかったらそれあげるわよ? 姉さん読み終わってるし、読み終わったのは事務所に置くから」

日野「ほ、本当ですか!?」

RT「はい……ってもう聞いてなさそう。そんなにおいしそうな特集なのかな?」

RT「それじゃお疲れさまでしたー」

日野「お……おおっ!キャビワにひ……ヒョワグラ?にトリュフ!一度は食べてみたい!丼ごはんと一緒に!」

やべぇ日野茜のしゃべり方わかんねえ
日野あかねならわかるけど
これでいいのか不安になってきた
飯食ってくる

日野「一度でいいから食べてみたい!!かな子ちゃんもフォアグラ丼は女の子の夢!って言ってた!!」

日野「隣のページは健康特集!美容も欠かせないよね!!」

日野「運動!食事!全力!!人間の三大欲求!!」

日野「立食パーティーで出ないかなー!!」

日野「どんぶりごはん太郎持っていこ!!」

日野「健康特集は……体重?」

日野「成長期の平均体重は……45kg!」

日野「私40kg!軽い!!」

日野「もうちょっとつけるべきかな?」

CP「こんなところにいたのか茜」

日野「あ!プロデューサー!!」

CP「そうそうその呼び方だよ。あ、そんなことより事務所戻ってきてくれ」

日野「なにかあったんですか!?」

CP「急遽インタビューが入ったんだよ」

日野「インタビュー!!?」

CP「売れてきた証拠だな」

CP「インタビューの内容は事前に聞いてあるし、問題ないけどイヤなら答えなくていいからな」

日野「はい!!」

CP「いい返事だ。それじゃガンバってこい!」

日野「一緒じゃないんですか?」

CP「俺は違う用事が入ってるからいけないんだ。ごめんな」

日野「いえ大丈夫です!スタンドプレイは得意ですから!!」

CP「アハハ、スタンドプレイは困る。それじゃ行ってこい!」

悪澤「こんにちわ。え?っと、日野茜さん?」

日野「はい!日野茜17歳です!好きな食べ物はお茶です!!」

悪澤「お茶は飲み物だよ」

日野「あ、そうですね!じゃあ好きな飲み物はお茶です!!!」

悪澤「元気があっていいね?。それじゃインタビューするけど怖がらなくていいからね。リラックスして答えてくれて構わない」

日野「はい!!」

悪澤「あ、一つ言っておくけど書いてほしくないことがあったら遠慮なくいってほしい。我々は別にキミの秘密を暴きたいわけじゃないからね」

日野「わかりました!!」

悪澤「元気があっていい返事だ。それじゃ始めるよ。まずは──」

悪澤「──それでは最後に将来の夢を」

日野「将来の夢?」

悪澤「はい」

日野「う?ん……もうアイドルになってますし……う?ん!」

悪澤「そんなに考え込まなくてもいいですよ。軽く考えてくれて構いません。例えばレジャーランドにいきたいとか海外旅行がしたいとか」

日野「う?ん…………あ!ありました!フォアグラ丼!!」

悪澤「フォアグラ丼? それってあのフォアグラを丼めしに乗っけたやつですか?」

日野「あるんですか!?」

悪澤「ありますよ。ちょっと高いですけど一回食べてみる価値はあります」

日野「お、おぉ?!じゃっじゃあ世界三大珍味丼は!!?」

悪澤「さすがにそれはないですね。キャビアはいくらとは違いますし。でもおもしろいですねその発想」

日野「今度作ってみよう!!」

悪澤「材料のあてがあるんですか? おっとこれはプライベートなことだからまずいですね」

日野「ふっふっふ?今から楽しみ!!」

悪澤「もう夢の中…………それではこれで失礼します。今日はありがとうございました」

日野「はっ……!あ、ありがとうございました!!!」

日野「来ました立!食!!パー!!ティー!!!」

CP「うるさっ」

日野「どれ食べていいの!?」

CP「食べ散らかさないならどれでもいいぞ」

日野「あっ!」

CP「おいおい走るな!」

日野「こ、これはキャビワ!フオァグラ!ドリフ!」

CP「さすが金持ちのパーティー。てかキャビア、フォアグラ、トリュフな」

日野「取り出したるはごはん太郎!!!」

CP「どっから取り出した!」

日野「細かいことは気にしない!!!」

CP「ハァ……まったく。それじゃあオレはちょっと用事があるから向こういくな」

日野「ふぁい!!いっふぇふぇははひンガ!」

CP「もうちょっと品のある食べ方を……まぁいいか」

日野(チキン!ビーフ!お魚!!なんだか幸せ!!かな子ちゃんはこんな気分なのかな!!?)

日野(うおぉぉぉん!!私は今人間かな子製作所だ!!)

日野(少し運動してきた甲斐があった!!)

CP「はい……はい……ありがとうございます!」

CP「そちらのご活躍も……」

??「やあやあお久しぶりですな!」

CP「ん?」

??「お元気しておりましたか!?」

CP「あっ!ウェル食品の!!」

UF「おや覚えていてくれましたかな」

CP「得意先の方の顔を忘れるわけないじゃないですか!」

UF「ハッハッハそれは光栄ですな」

CP「あなたも来ていたんですか」

UF「少しだけ提供をね」

CP「そうなんですか。あっ!少し待っててください。紹介したい人がいるので。おーい!!」

日野(おいしい!世界三大珍味丼おいしい!!)

CP「おーい!茜ー!」

日野「んむぁ!?」

CP「おいおい大丈夫か? んなことしてないでこっちこい」

日野「ノー!!」

CP「お待たせしたらダメなんだからな!!」

日野「な、なんなんですか!?拉致!?誘拐!?キャストアウェーーーイ!!?」

CP「お待たせいたしました!」

日野「なんなんですか!?」

UF「おや、その子は?」

CP「あ、これはうちのアイドルで……ほら自己紹介」

日野「日野茜です!!趣味はラグビー観戦!!好きな食べ物はお茶です!あっ、お茶は飲み物ですね!じゃあ好きな飲み物はお茶です!!」

UF「元気があるねぇ。こんな元気な子ならさぞかし売れてるんだろう。プロデューサーさんもウハウハだ」

CP「いえいえいえいえ!全然楽じゃないですよ!うちの愚アイドルなんて他のとこにくらべたらまだまだで。この前なんて……!」

日野「?」

UF「ははは、ご謙遜を」

CP「いやいや。これが謙遜ではなくあなたで持ってるところもありまして……」

日野(なんなんですかこの人?)

CP「いやハハハ! それはいいですね。今度ぜひ──」

日野「この人は誰ですか!」

CP「ん?あぁ紹介がまだだったなすまん。こちらは……」

UF「ウェルフーズの上です」

日野「ウェルフーズ?」

CP「知らないの か!? 今をときめくウェルフーズを!!」

UF「ハッハッ、今をときめくは言い過ぎでしょう」

CP「いえいえ言い過ぎではありませんって!私もおいしく食べさせてもらっています」

日野「食品会社の人なんですか!」

CP「さっきそう紹介されたろ。話聞いてないのか?すみませんうちのアイドルが」

UF「いやいや。このくらいまっすぐな子は逆に好感がもてるよ!」

CP「そう言っていただけてありがたいです。ほら茜!なにかご質問はないか!このパーティーにも出資しているんだぞ!」

UF「出資している、というほどでもありませんよ。ただ食品を──」

日野「質問……質問……感想……思うこと……うーん!」

CP「おっ!なんか言いたそうだな茜!」

日野「あの……いつもおいしいごはんありがとうございます!」

UF「ぷっ……アハハハ!」

日野「?」

CP「バカ……!」

UF「なるほどなるほど。そうかそうか!これほ傑作だ!」

CP「す、すみません!」

UF「いやいやいや。こんなに笑わせてもらったのは久しぶりだよ」

日野(なにかおもしろいこといったかな?)

CP「ホント……ホントすいません!!」

UF「お礼といってはなんだがなにか欲しいものはあるかね?」

CP「えっ、いやそんなことしてもらわなくていいですよ!」

UF「私はこのお嬢さんに聞いてるんだ。それに私は今気分がいい」

CP「そんな……すみませんホント。ほら茜!なにか言え!」

日野「>>89

いるかいらないか

縺?k

なんか文字化けしててわかんねえ
再安価いいっすか?

>>91

名誉

日野「いらないです!」

UF「元気でありながら謙虚。すばらしい!」

CP「いろいろすみません!」

UF「いやいや。すばらしいよ。これからもよろしくお願いしますよ」

CP「あ、ありがとうございます!ほらお前も!」

日野「ありがとうございます?!」

UF「それでは私はこれで失礼するよ」

日野「おっはようございまーーーーーす!!!!!」

CP「それでますます気に入られて──」

日野「おはようございます!プロデューサー!!」

CP「ん、あぁおはよう」

日野「なんの話ですか!?」

CP「ちょっとな。んなことよりちょっと聞きたいことがあるんだがな」

日野「聞きたいことですか!?はい、なんでしょうか!!」

CP「お前最近太ってきてないか?」

日野「え、それは……成長期ですから!」

CP「成長期だぁ?」

日野「同年代の平均より5kgも軽いんです!!それに多少体重が増えてもいいじゃないですか!!」

CP「だからって公式プロフィールより大幅に増えるのはダメだ」

日野「てか女子に体重のこというなんてセクハラですよ!?」

CP「俺はお前のプロデューサーだから口出ししていいんだよ」

日野「そんなの理不尽です!!」

CP「とにかくこれからはダンスレッスンの時間増やすからな」

日野「えぇーーー!!運動できるのは嬉しいけどそんなのはイヤ!!!」

CP「そのままの体重じゃステージが耐えられない!嫌だっていうなら俺はプロデューサーを降りる!」

日野「それこそイヤですよ!プロデューサーがいなくなったら私どうすればいいんですか!?」

CP「昔に戻るだけだ。で、返事は?」

日野「うっ、うぅー」

CP「ん?」

日野「わかりました……!」

CP「聞こえない」

日野「わかりました!」

CP「よしいい返事だ。目標は3ヶ月で?10kg!!」

日野「そ、そんなのキツいですよ!!」

CP「元気があれば何でもできる!茜の言葉だろ?それともあれはウソだったのか?」

日野「ウソじゃないです!!」

CP「じゃあ証明してくれ。あ、ちなみに1、2週間毎に体重計るからな」

日野「そ、そんなー!!」

CP「そいじゃこれから営業だから。またな茜!明日の仕事忘れるなよー!」

日野「とりあえず痩せよう……!!」


P「それから彼女の努力が始まった」


日野「おはようございまーーーーーす!」

日野「ダンスレッスン行ってきまーーーす!!」


P「来る日も来る日も」


日野「おはようございまーーす!ダンスレッスン行ってきまーーす!!」


P「ダンスレッスンダンスレッスン」

日野「今日は疲れたー!!でも明日はオフ!遊ぶぞー!!」


P「それでも彼女はめげない」


日野「今日はよく踊ったー!晩ごはんは焼き肉……は昨日食べたので今日は納豆ごはんとお味噌汁!!」


P「体は小さいが明朗快活、元気爆発。まさに豆タンクといった彼女は変わらない」


CP「おっ!順調に減っていってるな。この調子だぞ茜!」

日野「はい!!!」


P「やはりこんなことでは彼女の全力アタックは止まらない」


日野「おはようございまーす!ダンスレッスンいってきます!」


P「──かに見えていた」

日野「おはようございます!ダンスレッスンいってきます!」


P「いつも元気一杯」


日野「おはようございます!ダンスレッスンいってきます」


P「元気爆発」


日野「おはようございます!ダンスレッスンいって、きます!」


P「そんな彼女の声が」


日野「おはようございます!ダンスレッスン、いってきます」


P「1オクターブ下がろうと」


日野「……ダンスレッスンいってきます!」


P「誰も気付かない」

日野「いたたたた……転けちゃいました!」

RT「大丈夫ですか?」

日野「はい。大丈夫です!」

RT「ならいいんですが……」

日野「それじゃお疲れさまです!」

日野「ただいまー」

日野「ハァ……今日も失敗しちゃった」

日野「こんなんじゃプロデューサーに怒られちゃう……」

日野「っとと、体重体重っと」

日野「…………戻ってる……!」

日野「へ、減らさなきゃ!」

日野「事務所の健康診断もそろそろ……」

日野「明日からダンスレッスンの時間少し増やそう!」

日野「いくぞー!おー!」

日野「……再検査?」

CP「あぁ。なんの項目かは教えられなかったけどな」

日野「…………」

CP「最近どうしたんだ?」

日野「ちょっと……」

CP「この前もお前らしくないミスで負けた。ホントどうした」

日野「とりあえず病院いってきます」

CP「病院の予約は入れといたぞ」

日野「え?」

CP「最近のお前は見ていて不安だからな」

日野「……ありがとうございます」

CP「あぁ。それじゃ今日もがんばるぞ!」

日野「…………ここは?」

日野「…………私」

日野「何してたんだっけ?」

日野「フェスやって……踊ってて……」

日野「それから……」


──「……」

日野「あ、プロデューサー!」

医師「プロデューサー?」

日野「あ、いえ、なんでもありません」

医師「まだ起きない方がいいよ」

日野「あの私……」

医師「君は倒れたんだ」

日野「え?」

医師「栄養失調だね」

日野「きちんと食べてましたよ? それに体重も増えてましたし」

医師「それでもなるときはなる」

日野「…………」

医師「栄養失調は食事量は足りても栄養が足りないってときにもなるからね」

日野「…………」

医師「私にも娘がいるが無理なダイエットはダメだよ?」

日野「……はい」

日野「それで私は?」

医師「君がどうかしたのかい?」

日野「私はいつ帰れるんですか?」

医師「しばらくは無理だ」

日野「…………え?」

医師「栄養状態と体重が戻らない限りね」

日野「それじゃあ……」

医師「少しだけ長い休暇だと思って」

日野「でも……」

医師「それじゃ」

日野「…………」

日野「……病弱キャラになれてラッキー!」

日野「アハハハハ!」

日野「ハハははは!」

日野「ははははは」

日野「はは……ははっ……」

日野「は……はっ……」

日野「うっ…………」

日野「うっ……!」

日野「うっ……くっ!」

日野「ふうっくっ……!」

日野「こ、こんなにかな……しいのにっ」

日野「大きなこぇ……」

日野「だせない……!」

日野「なんで……!」

P「声を出そうとするも声は出ず」

P「助けを呼ぼうにも何も浮かばず」

P「日に日に弱り、痩せ続けた」

P「死んではいないものの、彼女にとってこんな生活は活力がなく」

P「体は動かず、動かさせてもらえず」

P「出るのは空元気と空回りの音だけ」

P「こうして彼女のアイドル活動は静かに幕を下ろした」

P「華やかな引退ライブも引退会見もなく──」

悪澤「どうですかな?」

P「なかなかいい記事ですね」

悪澤「それはよかった! 気に入っていただけるか心配でしたが、これで安心して寝られます」

P「私をなんだと思ってるんですか。ですが1つだけ申し上げますと」

悪澤「はい?」

P「どこかに『応援してくれたファンへの一言もなく』と入れていただきたいですね」

悪澤「なるほど。それで彼女のプロデューサーも、というわけですか」

P「そこまでは考えていません」

悪澤「またまた」

P「それにしてもよく協力してくれましたね」

悪澤「シンデレラプロジェクトには思うところがありますし」

P「ご迷惑をお掛けしてすみません」

悪澤「あなたが謝ることありません。以前も言いましたがあなたは悪くない」

P「…………」

悪澤「前からあの会社は嫌いでした。裏方を蔑ろにするきらいがあってね」

P「本当にすみません」

悪澤「またなにかありましたらぜひ私に連絡を。いつでも協力します」

P「はい。ありがとうございます。それでは」

悪澤「それでは」

P「……ふぅ。徹底的といっておきながらあの結果か」

P「満足していないわけじゃないが温かったか」

P「人は思う通りに動かせない」

P「重々わかっていることだけどやっぱり実感するなぁ」

P「でもまあ……協力してくれる人も見つかったし、よしとするか」

P「さて、帰ってまた計画をたてるか。次は誰に復讐しようか」

P「なにせまだまだいるからな」

P「休んでるヒマなんてない」

P「ただいま」

P「誰もいないのにただいまの挨拶するなんて不思議だよな」

P「さてあそこでもみるか」

P「仕事をクビになったのにやることは前と変わらないっておもしろいよな」

P「このアンチ掲示板に来るのも慣れたもの」

P「アイドルへの悪評も利用しなきゃならないのがこの仕事の辛いとこ」

P「こういう掲示板のことは理解してるつもりだった。それも一理あるって。でも心のどこかでこんなに憎める彼らが疑問だった」

P「だが今はしっかりとわかる」

P「理解が深まるって素晴らしい」

P「さて、今日はどこにいこうか」

P「今さらだがこの掲示板は3つに別れてる」

P「12歳までのアイドルのアンチがいるジュニア板」

P「13歳から19歳までのティーンズ板」

P「20歳以上のアダルト板」

P「この3つ。どれも中身はひどいものだ」

P「目を覆いたくなる。いや、普通は覆う」

P「そんなことより今日はどの板にいこうか」

P「>>116

ジュニア板かティーンズ板かアダルト板か

ジュニア

P「ジュニア……!ジュニアに決定!」

P「最初は、そんなにいないだろうと思ってたけど意外と多いんだよな。ビックリしたよ」

P「でも、あぁそう思うのかって勉強になった」

P「アンチの構成として、やっぱ同級生と同性多いんだよなぁ。特に女子」

P「女の敵は女ってことだな。世知辛い」

P「ここも当初はそんなに細分化されてなかった。総合スレがあるだけだった」

P「それが今や個別スレが立つほど活発に」

P「自分の仕事の成果を痛感すると同時に複雑な気持ちにもなる」

P「総合スレはキリがないから行かない。今回は個別スレを覗いてみよう」

P「個別スレも増えたよなぁ」

P「さっきもいったけど、女の敵は女ってのはもうこの頃からなのか」

P「素直な子が減ってさみしい」

P「……とと、発言には気を付けないとな。特にオレは」

P「いよっし!気を取り直して!」

P「>>119

12歳までのアイドルを1名
※なお出てくるアイドルによってはお流れになる場合があります。その場合、次の復讐相手は強制的に「徹底的に」になります

再安価>>121

もりくぼ

P「もりくぼ……と」

P「ん、森久保?」

P「待てよ……たしか14だから……ここじゃないな」

P「ノノ・ムーリィはまた今度見てみよう」

P「さてさて、12までで誰がスレ一覧の先頭……」

P「……おっ、あったあった」

P「ユキミ……? あぁ雪美か」

P「佐城雪美」

P「まぁ何が書いてあるのかは察しがつくけど見てみるか」

P「察しがつくってのも複雑な気持ちにもなる」

P「ええっと何々……」

P「>>125>>126>>128


自由安価に挑戦!あんまり脈絡ないのはさなえさんにコウセイさせられます

再安価>>127>>128>>129

仕事でトラブった菊地真

プロデューサー殺害に対する何種類かのがちで成功しそうな計画構想

プロデューサーラブ
すきずきて殺したい

P「仕事でトラブった菊地真、プロデューサー殺害に対する何種類かのがちで成功しそうな計画構想、プロデューサーラブすきすぎて殺したい」

P「最後のスレはもはや定期といっても過言じゃない」

P「プロデューサー殺害の計画構想……? 開いてみるか」

P「えっと……スタドリの効能を強めて副作用を強くする」

P「取ってきた仕事をガチャという形にして早い者勝ちで取らせる」

P「そして借金まみれにしてから内臓を摘出」

P「過労死」

P「………………」

P「魚拓取ってからのそっ閉じ余裕でした」

P「一度いってみたかったんだよねこれ」

P「あとめぼしいのは……仕事でトラブった菊地真」

P「これは765プロとの仕事で起こったこと、だよな? 後始末が大変だった」

P「幸い765プロさんが寛容だったから謝罪を受け入れてもらえたものの」

P「あの時は本当に真っ青になった」

P「なにせ菊地真の手に傷をつけてしまったからな」

P「菊地真ファンクラブで祭り状態」

P「思い出したら胃が痛くなってきた……!」

P「アンチスレにはこういうことも書かれたスレがあるんだよなぁ。ちょっとしたニュースサイト状態」

P「さーて、お目当てのアンチスレを開こう。ポチっとな」

P「えっとなになに……>>133>>134>>135

佐城雪美アンチスレに書いてあるレス

腹黒そう

しってる あいつ豊胸手術うこようとしたことあるんだぜwww
うわあそこまでアイドルでいたいか ひいちまう

真タンを傷つけたんだからリリスのエロゲの女役やれやハァハァ

P「腹黒そう、知ってるあいつ豊胸手術うこやうとしたんだぜwww、それに対してのレスがうわあそこまでしてアイドルでいたいかひいちまう、真タンを傷つけたんだからリリスのエロゲの女役やれやハァハァ」

P「最後のはただの変態じゃないか」

P「豊胸手術……?」

P「あぁ、そんなこともあったな。自分の体が気になる年頃だからしかたない」

P「あとは……腹黒そう?」

P「雪美は腹黒くなんかない!」

P「とは言い切れないんだよなぁ。近くにあの人がいるからあのまま成長したら或いは…………」

P「しっかし他にも苦情が多数」

P「みんな鬱憤たまってんだな」

P「でも大丈夫! なんたってオレが敵討ちするから!」

P「それにしてもすぐに消えるからってみんな書きたいこと書きすぎだろ」

P「掲示板の管理人としても困るだろうに」

P「おっと、なぜかアンチスレを楽しんでしまった。危ない危ない」

P「肝心の復讐をどうするか決めないとな」

P「年齢が年齢だから性的なことはやめておこう。このあと復讐できなくなる可能性があるからな」

P「ここは天の声に耳を傾けるか」

P「それともオレ自身で考えるか。それが問題」

P「決めた>>140

天の声に耳を傾けるか、P自身で考えるか

再安価>>142

点の声 倉庫にあやまったふりして閉じ込める

P「倉庫にあやまったふりして閉じ込める……」

P「あれ?これってどこかで……」

P「あった。このレスだ」

P「倉庫に閉じ込めてみたらおもしろくねww」

P「ふむ……」

P「クールな印象の10歳。身長は137cm体重30kgBMI15.98」
P「スリーサイズは63の47の65。9月28日生まれの天秤座」

P「 AB型で利き腕は右。京都府出身で趣味はペット(黒猫)と会話」

P「これといって特徴的とはいえないプロフィール……」

P「一般的には──」

P「一般的にはなんの変鉄もないプロフィールだ」

P「だが特徴とは見つけるもの。アイドルのプロデュースに似てるな」

P「おっと忘れていた」

P「佐城雪美を倉庫に閉じ込めるのはいいとしてどちらにするか」

P「軽くか、徹底的か」

P「決めた。>>146だ」

軽くか徹底的にか

10歳だぞ
軽くで許してやれよ(偽善者並みの感想)

P「軽くにしよう」

P「いっても10歳だからな」

P「10歳だからな」

P「しかしただ閉じ込めてもつまらない」

P「ただじっとして助けを待つ可能性も十二分にある」

P「……そうだ。ここはあれを使おう」

P「少々心苦しいがこれも復讐だからしたかない」

P「選択の余地は与えるし」

P「それと……」

P「アンチスレ住人の鬱憤も晴らしてあげないとな」

P「スレ住人の中にもアレが好きな人もいるだろうけど」

P「いけないことしたからしかたないね 」

P「さて、準備するか」

P「この時間ならアイツは……事務所だな」

P「だとすると今の季節は……」

P「よし。次は倉庫だな」

P「そんなに長い時間拘束するのはまずい」

P「それに制限時間は短い方が効果的」

佐城雪美「…………」

CP「おーい雪美ー!」

雪美「あ…………プロデューサー……」

CP「事務所の脇でなにやってるんだ。入らないのか?」

雪美「ちょっと………………さがし…………人……?」

CP「誰を?」

雪美「…………この…………場合…………さがし…………ネコ……?」

CP「ああ、いつも一緒にいる猫のこと? それなら事務所にいるっぽいぞ」

雪美「ほん…………と?」

CP「確証はない。でも電話口でネコが暴れてるような鳴き声してたぞ」

雪美「あのこ……触られるの…………キライだから…………」

CP「でも俺にはなついてるぞ?」

雪美「あなた……は…………特別……かも……?」

CP「ふーん。そうだ、ちょうどよかった」

雪美「……なに?」

CP「お前に765プロから電話があったぞ」

雪美「え……?」

CP「仕事の件で話があるんだとかで。いやな、プロデューサーである俺が話を聞こうと思ったんだけど雪美と直に話したいって言われてな」

雪美「……わかった」

CP「よし、伝えたからな。それにしてもあの765プロとの仕事かぁ。これが実現したら一躍有名になっちゃうかもな!」

雪美「…………そう…………だね」

CP「新人の俺にはプレッシャーだぁぁ……!あ、でもこのくらいのプレッシャーを跳ね返せないとこの先難しいかもな」

雪美「がんば…………って……」

CP「あぁ!お互いがんばろうな!」

雪美「…………うん」

CP「おっ、そうだ仕事の場所が変更になったからこれな」

雪美「……これ……は?」

CP「待ち合わせ場所。オレも同じの見たけど口で説明するよりその地図の方がわかりやすい」

雪美「………………いっしょに…………」

CP「あー……ごめんな。実はこれから大事な会議があってな」

雪美「…………そう」

CP「本当は一緒にいきたいんだけどちひろさんも出席するからさ。待ち合わせ時間には絶対遅れないようにするから!」

雪美「…………わかった」

CP「そっか。雪美はいい子だなー」

雪美「…………なで…………ないで……」

雪美「…………ここが……待ち合わせ場所……」

雪美「……倉庫?…………あっ、そうこか」

雪美「…………プロデューサー…………まだかな……」

雪美「時間……すぎ…………そう……」

雪美「先に……入って…………あいさつ……」

雪美「…………だいじょぶ……」

雪美「こわく…………ない……」

雪美「おじゃま…………しま……す……」

雪美「……やっぱり…………くらい……まっくら」

雪美「す……すみません……!」

雪美「だれか……いま……せ…………」

雪美「………………」

雪美「だれも……いない……?」

雪美「ちょっと…………こわい……」

雪美「でよ……」

雪美「…………?」

雪美「トビラ…………開か……ない?」

雪美「…………」

雪美「…………目…………なれてきた」

雪美「なんにもない…………部屋」

雪美「…………なにか落ちてる……」

雪美「……紙」

雪美「なにか書いてある……けど…………読めない」

雪美「目がまだ……なれてない……?」

雪美「……見えてきた…………」

雪美「……待ってて……?…………て書いてある」

雪美「なんだろう…………これ……」

雪美「…………ドッキリ?」

雪美「………………」

雪美「…………また紙がある」

『ボクがなにか気がついた?』

雪美「…………?」

雪美「……あ……むこうにも……あった」

『キミには今から思い出してもらいたいことがある』

雪美「…………思い出すこと……?」

雪美「…………またあった」

『ボクは今深くキズついている』

雪美「ヒント………………かな?」

『ボクが……軽くなでただけなのに……』

雪美「…………」

雪美「…………?……もう少しなにか……かいて…………ある」

『まだ……なんなのか気付かない?』

雪美「…………なんだろ……」

『それともほんとうは気がついてる……?』

雪美「………………」

『気がついてないのならヒントをあげる。ヒントは手』

雪美「…………そんなはず……ない」

『わかったかな?』

雪美「…………?」

『気がついてくれるとうれしいな』

雪美「>>163

>>163の投稿時間の下2桁が60以上で気が付く
さぁ雪美ちゃんは気が付くか!?

ソイヤ!

雪美「…………あ」

雪美「あれの…………こと……?」

雪美「でも………………」

雪美「それに…………」

『わかったかな? でも仮にわからなくてもムリはない……かな?』

雪美「…………」

雪美「…………ごめんなさい…………っていってすむ話……じゃない……」

雪美「けど…………まだ続きがある…………」

『ボクはキミと話してすごく楽しい』

雪美「わたしも……」

『キミとあって話したいけど今はちょっと…………』

雪美「…………」

『だからこの方がボクにとってはいいんだ。ごめんね』

雪美「…………」

『それでね、ボクはあれから人前に手を出せないんだ』

雪美「…………」

『でもそれで不便を感じたことはない』

雪美「…………ごめんなさい」

『いつもそばで見守ってくれる人もいる。ご飯を食べるのにだって苦労しない』

雪美「…………そんなはずない」

『でも争ったり、運動するときはちょっと不便……かな?』

雪美「………まだ………ある」

『仮に気がつかなかったとしてもボクのことを全部知ってるわけじゃない。いつも一緒ってわけでもないし』

雪美「…………」

雪美「…………まだまだこっちにも…………ある」

『ところで聞きたいんだけど本当にボクがなにかわかってる?』

雪美「…………」


『疑うわけじゃないけどこれはキミとボクのためにも聞いておきたいんだ。それで本当にあってるのかを』

雪美「…………>>168…………」

投稿時間の下2桁が50以上で確信している
雪美ちゃんハラハラのドキドキ!

ドキドキ

雪美「…………あってる………」

雪美「まちがうはず…………ない……」

『確信を持ってくれるとうれしいよ』

雪美「…………」

『どうかな?』

雪美「ぜったい……あってる……」

『じゃあもう手紙を読まなくても大丈夫だね』

雪美「もう……読みたくない……」

『あ、ちなみにボクは答えを変えるなんてことはしないよ。なにせ手紙だから出来ないしね』

雪美「…………わたしも……かえない………」

『それじゃ聞くね。ボクの名前は?』

雪美「…………>>171……」

さぁこの手紙の主の正体は!
あまりにも脈絡なかったりおかしいのは安価下

雪美「…………真………」

『どうかな? ボクがわかったかな?』

雪美「菊地……真…………さん」

『キミの声が聞けないのは残念だけどわかってくれたならうれしいな』

雪美「………………」

『いつまでもそこにいるのは辛いよね』

雪美「…………くらい……」

『そこにカギがあるからそれで出てくれて構わないよ』

雪美「…………」

『どっちがどっちのカギか忘れちゃったけどキミならわかるかもね』

雪美「どういう…………こと…………?」

『それじゃ出口で会えたら会おうね』

雪美「出口に…………いる?」

雪美「カギ……ない…………どこだろ……あ」

雪美「…………もう一枚…………手紙……」

『菊──』

雪美「かすれてて…………読めない……けど……」

『──土──』

雪美「菊地……真……さんの……名前…………だよね?」

『はい、これがカギだよ。これはたしか右のトビラのカギだったかな』

雪美「どういう…………こと……?」

『この手紙を読んでるってことはボクのことを菊地真だって思ってくれたんだね』

雪美「手……ごめんなさい…………」

『いろいろ思うことはあると思うけど前に進もう』

雪美「前に………………」

『ややこしいだろうけど解釈のしかたは人それぞれだから』

雪美「………………」

『それじゃ、足元に気を付けて。それと──』

雪美「かすれてる……?」

『出口にもう一枚手紙があるからそれを読んでくれるとうれしいな』

雪美「…………カギ……これ…………」

雪美「…………トビラ……あった」

雪美「…………ん…………重い」

雪美「手紙…………どこだろ……」

雪美「これだ…………くらくて……………………読めない」

雪美「外…………出よ……」

雪美「外…………出れた……」

雪美「あ…………手紙……」

雪美「なんて書いて…………あるんだろう……」

雪美「……………………まぶしい……………………」

雪美「目……なれてきた…………えっと……」




『ウソつき』


雪美「…………え?」

雪美「どういう…………こと……?」

雪美「…………とりあえず事務所…………」

雪美「……………………」

CP「雪美!」

雪美「…………プロ……デューサー…………」

CP「どこいってたんだ!心配したんだぞ!」

雪美「……ごめん…………なさい……」

CP「先方カンカンだぞ。仕事おっぽりだして」

雪美「…………おっぽり?」

CP「しなくてってことだ。一応謝っといたけどこれから……あーあー事務所入るときは泥とか落とせっていったろ」

雪美「……………はい………」

CP「ほらハンカチやるから顔の汚れ落として」

雪美「…………ん……」

CP「ほら謝りにいくぞ」

雪美「…………わかっ…………あれ?」

CP「どうした」

雪美「ペロ……は?」

CP「ペロ?なんだそれ。いいから行くぞ」

雪美「…………はい」

CP「さっきから押し黙ってどうしたんだ雪美」

雪美「……………………」

CP「先方にはさっき謝ったろ? だからこうして車で事務所に戻ってる」

雪美「…………」

CP「……お腹でも痛いのか?それとも気持ち悪いのか?」

雪美「…………なんでも……ない…………」

CP「それならいいんだけど…………」

雪美「…………」

CP「ほら仕事いくぞ」

雪美「…………」

CP「雪美?」

雪美「…………ペロ……いない…………」

CP「ペロ? ペロならいるぞ」

雪美「…………!」

CP「たしか事務所の机の上で寝てた。ごめんな出てくるとき慌ててたから」

雪美「よかった…………いるんだ…………」

CP「ほら事務所ついたぞ」

雪美「…………ペロ…………ペロ…………」

CP「そんなに慌ててると転けるぞ」

雪美「はやく…………会いたい……」

CP「ドア気を付けろよ……ったく」

雪美「ペロ…………どこ……!」

CP「ん?あぁ、ほらそこだ」

雪美「…………?」

CP「その赤いリボンつけた黒猫だろ?」

雪美「…………この子……ペロ…………じゃない……」

CP「ハ?どこをどうみたってペロだろ」

雪美「違う…………ペロはもっと…………」

CP「んなこといわれたって…………あっ電話だ」

雪美「…………ペロ…………いない……プロデューサー…………」

CP「あ、すみません! いま電話中だからあっちいって…………あぁはいすみませんいやぁこの度は……」

雪美「……………………」

雪美「あれから…………ペロ…………いない……」

CP「いくぞ雪美。今日は765プロとの仕事だ!」

雪美「…………わかった……さき車…………乗ってて……」

CP「遅れんな」

雪美「…………うん」

雪美「…………わたし…………あれからお仕事…………増えた…………」

雪美「765プロとの…………でも……」

雪美「真さんとは…………会えてない…………一度も…………」

雪美「……わたし…………まちがえた……?」

雪美「…………ペロ…………どこ…………」

P「どうして…………こうなった…………」

P「…………似てねえな」

P「さてそろそろ嗅覚が鋭いやつは嗅ぎ付けたかなっと」

P「アンチスレ覗いてみよ」

P「おー立ってる立ってる。『【前川ぁ!】このネコみてみろよwww【じゃないにゃ!】』恐らくこれだな」

『なるほどわからん』

『つまりこれは飼い猫じゃないってこと』

『あれ?でもこのネコ撮影とかについてきてるよな?』

『オレじかに見たからわかるんだがこいつ一応ペロってこたぁになってるけどニセモノだぜ?』

『じゃあホンモノつか前のネコは?』

『処分されたんじゃね?』

『ニセモノのソースはよ』

『前はずっとなでててたけどさいきんは撮影でもまったくなでない』

『こいつ……関係者?』

『通りすがりのカメラマンだ!ビャッ彡!』

『逃げやがらったwwww』

『やがらった』

『雪美ちゃんアンチスレは?』

『祭り』

P「アンチスレは祭りだよなやっぱり」

P「ま、雪美が選んだことだからしかたない」

P「あれ実は……」

P「ペロのことなんだよなぁ」

P「小さい子には難しかったかな?」

P「脇役や裏方なんて気にしないからしかたないか」

P「しかたないがゲシュタルト崩壊しそう」

P「ペロのだってアイドル雪美の一部なのにね」

P「軽くって思ったのに予想以上の効果」

P「10歳だからトラウマになっちゃうかな?」

P「まぁ……いいか」

P「さて次だ」

P「次は…………よし>>198だ」

デレマスのアイドル名をお願いします

まゆ

P「佐久間まゆ」

P「まゆも結局オレより…………」

P「ちくしょう……!」

P「オレのことをわかっていたと思ったのに……」

P「同じ日陰者だったのに……」

P「…………まぁいい。憎しみは忘れて専念しよう」

P「まゆへの復讐は>>200

軽くか徹底的か

軽く

P「軽く復讐しよう」

P「まゆはオレのことを認識していたからな」

P「恒例のプロフィールのお復習だ」

P「まゆの場合今更感がすごいがな」

P「元読者モデルだけあって事務所に来る前から有名だし」

P「佐久間まゆ、キュートな外見の16歳。身長153cm、体重40kg。BMIは17.09」

P「スリーサイズは上から78-54-80。誕生日9月7日。星座は乙女座。血液型はB型」

P「両利き。出身地は宮城県仙台市。趣味はお料理、編み物」

P「かわいい彼女タイプのアイドル」

P「まゆといえば…………ふむ……よし決めた」

P「さっそく準備だ」

P「佐久間まゆ、キュートな外見の16歳。身長153cm、体重40kg。BMIは17.09」

P「スリーサイズは上から78-54-80。誕生日9月7日。星座は乙女座。血液型はB型」

P「両利き。出身地は宮城県仙台市。趣味はお料理、編み物」

P「かわいい彼女タイプのアイドル」

P「まゆといえば…………ふむ……よし決めた」

P「さっそく準備だ」

佐久間まゆ「プロデューサーさん遅いですねぇ……」

まゆ「他の女の子に手を出してるんでしょうかぁ? いまそんなことしてたら……うふふ」

CP「おーいまゆー!」

まゆ「あ、プロデューサーさぁん。遅いですよ。なにしてたんですかぁ?」

CP「他の子がやらかしちゃってな。本当はもっとはやく来たかったんだけどごめんな」

まゆ「ずるいですよぉプロデューサーさん。そんなこと言われたらまゆ怒れないじゃないですかぁ」

CP「それはこわいなぁ。アハハ」

まゆ「ところで誰がやらかしちゃったんですか?」

CP「んー?それはちょっと言えないかな」

まゆ「なんでですか? その子のこと好きなんですかぁ?」

CP「いやさ、個人の失敗とか話しちゃダメだしさ……」

まゆ「まゆが同じアイドル仲間としてアドバイスしたり励ましたりできるかもしれませんよ?」

CP「わかったわかった。でも人には言うなよ?」

まゆ「はぁい。まゆは約束は破りませんよぉ」

P「>>206

デレマスのアイドル名をお願いします
生け贄じゃないですよ?

しおみ

CP「周子だよ」

まゆ「周子……? あぁ塩見さんですか」

CP「そ。でさ周子が飲食店でやらかしたんだ」

まゆ「なにしたんですかぁ?」

CP「支払いが足らなくてな」

まゆ「まあ、周子さんドジですね、ふふっ」

CP「それでオレが支払いにいってたってわけ」

まゆ「そうなんですかぁ。でもプロデューサー。気を付けてくださいね」

CP「気を付ける? なにを?」

まゆ「プロデューサーさんはイケメンさんでカッコいいんですから」

CP「それがなにか関係あるのか?」

まゆ「イケメンさんがアイドルと飲食店のレジにいると恋人と勘違いされちゃいますよぉ?」

CP「オレが周子の彼氏? ははっ、ないない。それにプロデューサーだぞ? アイドルと恋愛できるわけないって」

まゆ「でもみなさん担当だって知らないですよ?」

CP「それでもそんな勘違いしないって。まゆはバカだなぁ」

まゆ「むー、まゆはバカじゃないです」

CP「ははは、ふくれるなふくれるな。フグみたいだぞ」

まゆ「もう知りません」

CP「おいおい冷たいなぁ」

まゆ「なにかしてくれるなら許しますよぉ?」

CP「帰りに飯でもおごるから。な?」

まゆ「まゆは安くないですよ?」

CP「どんとこい!」

まゆ「ふふっ、それじゃ行きましょう」

塩見周子「ただいまー! あーお腹すいたーん!」

まゆ「お帰りなさい、周子さん」

塩見「あ、まゆちゃん。ただいまー」

まゆ「お昼ごはんまだ食べてないんですか?」

塩見「食べたんだけど足りなくてー。なんかない?」

まゆ「お金は足りましたか?」

塩見「えっ? 足りたけど?」

まゆ「それじゃあプロデューサーさんに迷惑かけなくてよかったですね」

塩見「えっ、うん」

まゆ「まゆ知ってるんですよぉ?」

塩見「なにを?」

まゆ「プロデューサーさんにお金払ってもらったこと。たしか二十郎……でしたでしょうか?」

塩見「うっ……」

まゆ「どこで食べようと勝手ですが、プロデューサーさんに迷惑かけちゃダメですよぉ……」

塩見「だって足りなかったんだもん……」

まゆ「…………あのこともまゆ知ってるんですよ?」

塩見「あのこと?」

まゆ「プロデューサーさんのことが好きだってこと」

塩見「えっ?…………うえぇぇぇぇぇ!!」

まゆ「まあ!茜さんみたいですね。おっきい声」

塩見「な、なんでそのことを……!」

まゆ「一目瞭然ですよ? それにいまので確信しました。うふふ」

塩見「うっ、うー……ま、まゆちゃんもプ……Pさんのこと好きなんでしょ?」

まゆ「プロデューサーさんのことを? さぁ?」

塩見「…………」

まゆ「そんなに怯えないでください。まゆは取って食べようだなんて思ってません。それにまゆは応援します」

塩見「お、応援……?」

まゆ「まゆは周子さんの恋を応援します」

塩見「で、でも……」

まゆ「まゆは人の恋路を邪魔するなんてことしませんよぉ」

塩見「…………ありがと」

まゆ「でも、まゆも負けませんよ?」

塩見「負けないよー!」

まゆ「ふふっ。あ、そういえばプロデューサーさんが周子さん呼んでました」

塩見「えっ、ホント!?」

まゆ「はい」

塩見「連絡しなきゃ」

まゆ「あ、いまは……通りのカフェにいます」

塩見「ありがとー!」



まゆ「あらあら、あんなに急いじゃって……かわいい周子さん」

まゆ「うふふ、まゆも負けませんよぉ、うふっ」

まゆ「相談……ですか?」

CP「ああ」

まゆ「なんの相談ですか?」

CP「周子のことなんだがな」

まゆ「周子さんの?」

CP「実は……>>216

自由安価。でもあんまり脈絡ないのはままゆにお仕置きされた上、安価下となります
CPの運命はあなたの手に!

周子にCutePのことを教えてとお願いされた。

CP「オレのことを教えてほしいってお願いされたんだ」

まゆ「プロデューサーさんのことを?」

CP「それで困ってな。自分のことって教えてって言われてもなぁ」

まゆ「自己紹介苦手なんですか?」

CP「いや、そういうわけじゃないんだけどいきなりで困ってな」

まゆ「それでまゆのところに相談しに来たんですか」

CP「担当アイドルに聞いた方がいいかなって……迷惑だったか?」

まゆ「迷惑じゃないですよぉ。お役にたてると思うとうれしくてたまりません。ゾクゾクしちゃいますぅ」

CP「それでなにを教えればいいんだ?」

まゆ「質問に質問で返すようで悪いのですが、プロデューサーさんはなにを知ってもらいたいんですかぁ?」

CP「そうだなー…………」

まゆ「プロデューサーさんさえよければ、プライベートのことを知ってもらうなんてどうです?」

CP「プライベートか…………迷惑じゃないか?」

まゆ「全然迷惑じゃないですよぉ?」

CP「こんな男のプライベートなんて知ってもなぁ」

まゆ「……プロデューサーさんは周子さんに教えたくないんですか?」

CP「そういうわけじゃないけど……」

まゆ「周子さんにプロデューサーさんのプライベートを教えたらスゴく喜ぶと思います。いえ、絶対喜びます」

CP「そうか?」

まゆ「プライベートを話すのが苦手なら座右の銘とかはどうですか?」

CP「座右の銘?」

まゆ「プロデューサーさんが信じてることでもいいですよ。ほらぁまゆにも言いましたよね? あれをいえばいいと思います」

CP「なんかそういう堅い話、女の子は楽しくないだろ」

まゆ「楽しいですよ。女の子は好きな人や尊敬している人のことを知ることができるととてもうれしいんですよ?」

CP「うーん……そんなものか?」

まゆ「そうです。あぁ、もしかして女の子と話すのが苦手ですか?」

CP「そんなことないよ。女の子を楽しませるのは社会人として、男として、プロデューサーとして当たり前のこと」

まゆ「言い切りますねぇ。まゆ、プロデューサーさんのそういうところ好きです」

CP「ありがとう」

まゆ「じゃあほらプロデューサーさん。こんなところで油売っていていいんですか?」

CP「そうだな。それじゃ周子と話してくる。ありがとうなまゆ!」

まゆ「周子さんなら今はプロデューサーさんがよくいく通りのカフェにいます」

CP「あそこか。ほんとありがとうなまゆ! 今度夕飯おごるよ!」

まゆ「うふふ、楽しみにしてます。いってらっしゃーい」

まゆ「…………いってらっしゃぁい、プロデューサーさん…………」

まゆ「ンフフフフーン」

塩見「おはよーさーん!」

まゆ「周子さんおはようございます。今日はご機嫌ですね」

塩見「んっふふーわかるー?」

まゆ「はい。口調が変わるくらいご機嫌です」

塩見「実はねー──」

まゆ「うふふ」

塩見「──それでPがさー」

まゆ「あらあら、それはカッコいいですね」

塩見「でしょー! いつもの何倍もかっこよくて!」

まゆ「ますます好きになっちゃいますね」

塩見「もうキュンキュン! まゆちゃんは最近Pとはどう?」

まゆ「プロデューサーさんですか?」

塩見「うん」

まゆ「毎日が夢のようですよぅ」

塩見「そっか。よかった!」

まゆ「よかった?」

塩見「いやーまゆちゃん時々暗いときあるから。あー暗いっていうかこわいっていうか」

まゆ「まゆはいつでも元気ですよー?」

塩見「それならいいんだけどさ……」

まゆ「ところで周子さんは思い出ってありますか?」

塩見「思い出?」

まゆ「はい。どんなものでもいいです。アイドルとしての思い出とかプロデューサーさんとの思い出とかあります?」

塩見「プロデューサーとの思い出…………ない」

まゆ「まゆはありますよ。これです」

塩見「これってまゆちゃんのCD……」

まゆ「それはまゆがアイドルとしてデビューして初めてのCDなんです」

塩見「どんな思い出?」

まゆ「まゆのことをとってもよく知ってくれてる人が作詞してくれたんです。ちょこっとだけですが」

塩見「そうなんだ……」

まゆ「思い出すだけでも嬉しい気持ちになりますぅ。アァ……!」

塩見「……思い出あった」

まゆ「なんですかぁ?」

塩見「一方的な思い出なんだけどね……」

まゆ「一方的でも思い出は思い出です」

塩見「……だね。それで思い出なんだけどね」

まゆ「はい」

塩見「アイドルになる前はフラフラしてたの知ってるよね?」

まゆ「はい。周子さんそう言ってましたよね」

塩見「なにもしないでフラフラフラフラ。そんなときに拾ってくれたのがプロデューサー。すっごくうれしかった」

まゆ「……そうですか」

塩見「だからプロデューサーのことが好き」

まゆ「…………そうですかぁ」

塩見「だからて……あきらめない」

まゆ「……まゆも諦めませんよー?」

塩見「……まぁーそれはいいとして…………お腹すいたーん!」

まゆ「まゆのお弁当でも食べます?」

塩見「え!? お弁当あるの!?」

まゆ「はい。今日はいつもより作りすぎちゃって。まゆ、ドジですね」

塩見「おいしそう……!」

まゆ「慌てて食べると体に悪いですよぉ」

塩見「あー食べた食べたー!」

まゆ「はい、お茶です」

塩見「ありがとー。まゆちゃんプロデューサーが絡まないといい子だよね」

まゆ「うふふふ」

塩見「あっ、そういえばプロデューサーから聞いてる?」

まゆ「なにをですか?」

塩見「最近すぐそこで気持ち悪い人いるから気をつけてって話」

まゆ「気持ち悪い人、ですか?」

塩見「うん。まさにストーカー!って感じの」

まゆ「怖いですねぇ」

塩見「まゆちゃんも気をつけて」

まゆ「はぁい」

塩見「それじゃプロデューサーと仕事だからいくね。またね!」

まゆ「はぁい。お気をつけてぇ」

塩見「フッフフーン」

まゆ「やっぱりまゆとは赤い糸で繋がってるんですね。アァァうれしい……!」

まゆ「今日はぐっすり眠れそう。うふ」

まゆ「おはようございまぁす」

CP「…………」

まゆ「そんな深刻な顔してどうしたんです?」

CP「…………」

まゆ「なにか悩みごとですか?」

CP「周子に……告白された」

まゆ「…………」

CP「どうすればいいんだ……」

まゆ「告白、受けないんですか?」

CP「アイドルとの恋愛はご法度だ。こんなの誰も認めてくれない」

まゆ「まゆは…………>>232


応援するか応援しないか
ままゆの反応はいかに!

応援しない

まゆ「応援しません」

CP「え……?」

まゆ「だって、今のプロデューサーさんカッコ悪いですもの」

CP「…………」

まゆ「女の子から告白されたくらいでウジウジしちゃって。あっ、逆にかわいいかもしれません。うふ」

CP「別に……ウジウジなんて……」

まゆ「社会人として当たり前」

CP「え?」

まゆ「まゆに最初にあったとき言ってたじゃないですかぁ。忘れちゃいました?」

CP「容姿と身だしなみは社会人として当たり前……」

まゆ「そっちじゃなくて、もうひとつの方」

CP「女の子を楽しませるのは社会人として、男として当たり前……」

まゆ「せいかぁい。今のプロデューサーさんはお世辞にも女の子を楽しませてると言えません。ご自分でもそう思いますよね?」

CP「…………」

まゆ「うふ、図星ですかぁ?」

CP「だが担当アイドルに……」

まゆ「愛があれば権力や壁なんてあってないようなものですよぉ」

CP「…………」

まゆ「どちらかがこの業界を辞めればいいのでしょうけど、プロデューサーさんは嫌ですよね?」

CP「…………オレが辞めればいいなら……そうする」

まゆ「まあ、カッコいい。それでこそプロデューサーさん。ですけど本当に望むでしょうか?」

CP「望む、とは?」

まゆ「んもぅ、鈍感さんですねぇ。周子さんがですよ」

CP「周子が……」

まゆ「はい。自分のせいで職を失う、そんなことになったらどうすると思います? まゆだったら左手首を切ります。その方が確実ですもの」

CP「そんな…………でもどうすれば」

まゆ「プロデューサーさんはかつて現役で結婚宣言したアイドルをご存じですか?」

CP「何人かは知ってる」

まゆ「それなら話は早いです。そのなかについ最近、そうですねぇ……うーん……15、6年前でしょうか」

CP「というと……」

まゆ「やっぱり私とプロデューサーさんは繋がってるんですね、うれし。そうです、その人です」

CP「だけど彼女とは性格も何もかも違う……」

まゆ「ひとつだけ同じものがあるじゃないですかぁ。ヒントは"特訓"です」

CP「特訓……まさか。だけどそんなの──」

まゆ「いいわけにもならない、ですか? さっきからデモデモダッテばっかり。気持ち悪い」

CP「…………」

まゆ「周子さんと特訓してSランクになりましたよね? 彼女もたしかぁ……」

CP「Sランクの時に入籍した」

まゆ「良くできました。それに世間から隠れて付き合ってるアイドルと付き人なんて珍しくありませんよ?」

CP「…………」

まゆ「沈黙は肯定と取りますよぉ?」

CP「…………」

まゆ「バレたらバレたで今の手を使えばいいんですよぉ」

CP「まだ正確にはSランクじゃないけどな」

まゆ「もう手を伸ばしたら届くところにあるんですからそう変わりませんよぉ?」

CP「あとはプロデューサーであるオレの一押し、か」

まゆ「はい」

CP「……そうだな。ありがとなまゆ」

まゆ「いいえ。まゆはいつでも協力しますよぉ」

CP「それじゃいってくる」

まゆ「いってらっしゃあい」

CP「…………まゆ」

まゆ「はぁい?」

CP「こんな優柔不断なプロデューサーでごめんな」

まゆ「そんなことありません。まゆの理想のプロデューサーさんです」

CP「ははっ。こんなプロデューサーがついてごめんな」

まゆ「なにいってるんですか? まゆが無理をいってつけてもらってるんですからまゆのわがままですよぉ」

CP「オレもそれなりに有名ってわけか。あっ、今のはジョークな」

まゆ「もうはしゃいじゃって。うふ」

CP「それじゃいってくる! ほんとありがとな!」

まゆ「…………」

まゆ「ホント、まゆのわがままなんですから」

まゆ「まゆのわがままでクール担当のプロデューサーさんをつけてもらってるんですから……」

まゆ「応援しないといってからの流れは多少無理があったかな? でも……もうすぐ手が届くと思うと……まゆは……まゆは…………」

まゆ「もう少し……もう少しですよぉ…………まゆの……ンふ…………まゆのパートナーさぁん、うふふ」

塩見「フッフフッフフフフーフー♪」

まゆ「おはようございまぁす。あら、ご機嫌ですね周子さん」

塩見「あっ、わっかるー?」

まゆ「はい。なにかいいことあったんですか?」

塩見「実はー」

まゆ「実はー?」

塩見「プロデューサーに告白してオーケーもらっちゃったのー!!」

まゆ「あらぁそれはよかったですねぇおめでとうございますぅ」

塩見「まさかOKもらえるとは思ってなくて……ドキドキしたぁ」

まゆ「まゆもです。周子さん、前から好きだって言ってましたものね」

塩見「うん。あ、でもまゆちゃんには悪いことしたかな」

まゆ「まゆにですかぁ?」

塩見「うん…………だってまゆちゃんもプロデューサーのこと……」

まゆ「えぇ、好きでしたよ。告白もしましたがフラれちゃいました」

塩見「そうなんだ……」

まゆ「はい。でも全然後悔なんてしてません。だって伝えることが重要なんですもの」

塩見「まゆ…………」

まゆ「だから周子さんは目一杯精一杯プロデューサーさんとの関係を楽しんでください♪」

塩見「うん……」

まゆ「プロデューサーさんのことでなにか困ったことがあれば相談してくださいね。プロデューサーさんのことならなんでも知ってますから」

塩見「それはそれでなんだか妬ける」

まゆ「まゆの方が妬いちゃいます。だってプロデューサーさんと、ですもの。周子さんの勝ち、まゆの負け」

塩見「……あたしの勝ち?」

まゆ「はい」

塩見「…………そっか。勝ちか」

まゆ「ですから、プロデューサーさんと別れたら…………まゆ許しませんよぉ?」

塩見「……別れないよ。別れるなんてありえない」

まゆ「うふ、頼もしい言葉」

塩見「あ、そういえばこれからPと……」

まゆ「P?」

塩見「その……愛称って感じ……かな?」

まゆ「そうですか、うふふ」

塩見「あっ、やば!遅れる!」

まゆ「遅刻は厳禁ですよぉ?」

塩見「そ、それじゃ!」

まゆ「プロデューサーさんならテレビ局からですから今は車だと思います。渋滞してますし」

塩見「そっか。ありがとう助かる!じゃ!」

まゆ「あらあら、慌てん坊さんな周子さん」

CP「──それでその時そう言ってやったんだよ」

塩見「たしかに気持ち悪いかもね」

CP「でもそういうのは人として当たり……どうかしたのか?」

塩見「えっ? ううんなんでもない」

CP「うそつけ。ウソくらい見抜けるぞ。なにか悩みごとか?」

塩見「あたしたち付き合って2週間経つなって……」

CP「ん?そういえばもう2週間か。早いな」

塩見「ね、早い」

CP「周子と過ごすのが当たり前になってるから気がつかなかったよ」

塩見「それってあたしは特別じゃないってこと?」

CP「そうじゃないそうじゃない。特別だよ」

塩見「むー」

CP「そうむくれるなって」

まゆ「…………」

CP「ん?」

塩見「どうしたの?」

CP「今、まゆがそこの路地に入っていったような……」

塩見「マジ?」

CP「気のせいか……」

──「…………」

塩見「ねぇ、今のって……!」

CP「事務所近く歩いてる気持ち悪いやつ……!」

塩見「まゆちゃんの後付けてった……」

CP「追われてるのか!?チッ」

塩見「あ、ちょっとどこいくの!?」

CP「まゆを助ける!周子はそこにいろ!」

塩見「プロデューサー!」


CP「この先はたしかラブホ街……!」

CP「そんなところに行くなんて!追われて焦ってるってことか!くそっ……!」

まゆ「…………」

CP「いた!まゆ!」

まゆ「…………」

CP「聞こえないか!でも幸い細い路地。見失うことはない」

CP「行き止まり!?」

まゆ「……プロデューサーさぁん」

CP「まゆ!後ろに隠れてたのか」

まゆ「追ってきてくれたんですかぁ?」

CP「あぁ!さ、ここは危ない。追われてるんだろ?」

まゆ「追われてますよぉ」

CP「あのキモいやつめ!キモいのは容姿だけにしておけっての!さ、行くぞ」

まゆ「プロデューサーさんのそういうところだぁい好きです、うふ」

CP「なにしてんだ?早く逃げるぞ!」

まゆ「大丈夫ですよぉ。ここピカピカチカチカしてて迷いやすいのでしばらくは見つかりませんよぉ」

CP「なにをいって……!」

まゆ「周子さんとはどうですか? なにか悩みあります?」

CP「周子と? いや、とにかく逃げるぞ!」

まゆ「答えてください。答えるまでまゆはここを動きません」

CP「>>255>>257

>>255は悩みがあるかないか
>>257はうまくいってるかいってないか
CoPは命運はあなたの手に!CoPだけにカタンと倒れて零れてしまうのか!?

ある

自分でksk
安価なら下

この前突然別れようって

CP「ある……」

まゆ「あるんじゃないですか」

CP「しかもこの前、突然別れようって話になって……」

まゆ「周子さんからそんな話があったんですかぁ」

CP「そうだけど……なんで知ってるんだ?」

まゆ「わかりますよぉ。プロデューサーさんが悩んでることの"周子さんの悩み"も」

CP「なんでその事で悩んでるってわかる」

まゆ「まず、プロデューサーさんはお仕事できますよね?」

CP「まあまあできると自負している。社会人として当たり前だしな」

まゆ「そうですよねぇ。次にですねぇ」

CP「オレになにか欠点あるのか?」

まゆ「プロデューサーさん、焦っちゃダメですよぉ? まゆのいうことよく聞いてください」

CP「すまない…………」

まゆ「それだけ周子さんのことが好きなんですねぇうふっ」

CP「別れたくない」

まゆ「まゆそういうの妬いちゃいます」

CP「ははっ。それで次はなんだい?」

まゆ「それでですね、プロデューサーさんはカッコいいですよね?」

CP「まぁ人並みではあると思う」

まゆ「社会人として男として当たり前ですものねぇ」

CP「ああ」

まゆ「まだわかりませんか?」

CP「なにがだ?」

まゆ「んんもぅ、そうやってまゆのこと焦らしてぇ」

CP「本当にわからないんだ」

まゆ「まぁ自分のことはわかりませんものねぇ。いいですか? プロデューサーさんはイケメンさんで仕事ができるんですよ?」

CP「つまり……」

まゆ「性別を逆にするとわかりやすいですよぉ」

まゆ「美人で仕事ができて悩みがない。そんな恋人がいたらどう思いますか? しかも同じ職場で」

CP「…………」

まゆ「周子さんは自分を必要としてないと思ってしまったんです」

CP「逆だったらオレもそう感じる」

まゆ「周子さんもまゆに相談してくれればいいのに」

CP「……このまま周子と関係を続けてていいのかな……」

まゆ「さっき別れたくないっていいましたよね?」

CP「…………」

まゆ「他に気になる人や好きな人でもいるんですかぁ? 隅におけないですねぇプロデューサーさぁん」

まゆ「それだとまゆ少し困っちゃいます、うふ」

CP「困る……?」

まゆ「それはですねぇ──」

――「…………」

CP「まゆ、オレの後ろに……!」

まゆ「あらぁ意外と早いですねぇ」

CP「うちのアイドルになんのようだ!」

――「ささ、サインををを!」

CP「そんな荒い息でか!」

――「大ファンなんです!」

まゆ「あら、うれしい」

CP「とにかくサインは認められない!」

――「そ、そんなぁ! 雑誌でいつでもサイン受けるって言ってたぞ!」

CP「そんなのは知らない! 立ち去らないとこっちもただじゃおかない!」

――「ここまで来て引き下がれるかぁ……!」

まゆ「まゆはかまいませんよ?」

CP「だめだ! こんなキモい……!」

――「か、顔は関係ないだろ!」

CP「努力しないからそうなるんだ。サインがほしいならライブやイベントにこい!」

――「サインなんてしないくせに!」

まゆ「なぜか禁止されてますものねぇ」

CP「とにかく下がれ!家に帰れ!」

――「さっきから偉そうなんだよお前!」

CP「いってもわからないのか!?」

――「うあぁぁぁぁ!」

CP「こいつ……!」

――「この!このぉ!」

CP「いい加減にしろ!」

――「がッ!」

CP「殴られないとわからないのか!」

――「殴っておいて……!」

CP「もう一発ほしいか!?」

――「う、うわぁぁぁ!」

CP「ったく……」

まゆ「お強いんですねぇプロデューサーさん」

CP「怖がらせてごめんなまゆ」

まゆ「いいえ。怖くなかったですよ?」

CP「まったく、キモいのは顔だけにしておいてほしいよな」

まゆ「…………まゆ、プロデューサーさんのそういうところ好きです」

CP「ははっ、お世辞でもうれしいよ」

まゆ「うふふ」

CP「っと、こんなとこ早く出──」

まゆ「プロデューサーさん」

CP「ん、 どうした? 怖くて動けなくなっちゃったか?」

まゆ「なんでまゆがここにきたかわかりますか?」

CP「えっ? さっきの気持ち悪いのに追われてたから、だろ?」

まゆ「ええ。追われてたからですよぉ」

CP「?」

まゆ「なんだかもう我慢できなくて……」

CP「まゆ?」

まゆ「まゆ、プロデューサーさんに告白したいんです」

CP「告白?」

まゆ「はい、告白。いまさっきのでたまらなくなっちゃって」

CP「かっこよく見えちゃったとか?」

まゆ「ふふふ」

CP「はは。でもオレには周子っていう大事な恋人が──」

まゆ「なにを勘違いしてるんですか?」

CP「……え?」

まゆ「周子さんは"恋人"じゃなくて"エサ"なんですよ?」

CP「なにをいってるんだまゆ?」

まゆ「周子さんはプロデューサーさんに与えた"エサ"だっていってるんですよ」

CP「……いくらまゆでもそんな冗談は──」

まゆ「冗談なんかじゃないです」

CP「まゆ…………」

まゆ「まゆは目的のためならなんだってするんです。それだけまゆは真剣なんですよ?」

CP「いくら好きだからって人の恋人のことをエサ呼ばわりなんて許さない!」

まゆ「……あ、ごめんなさい」

CP「謝ってすむ問題じゃ……!」

まゆ「話がずれちゃいましたね」

CP「話がずれた?」

まゆ「はい。まゆのせいでプロデューサーさんがトンチンカンな方向に怒っちゃいました」

CP「トンチンカン……!?」

まゆ「プロデューサーさんが勘違いしてるのがなんなのか、言ってませんでした」

CP「だから!いくらオレのことが好きだからって人の恋人を──」

まゆ「だから──」





まゆ「な に を 勘 違 い し て る の ?」



まゆ「まゆがプロデューサーさんのことが好き?」

まゆ「いつからそんな勘違いしてるんですか?」

まゆ「もしかしてプロデューサーさん童貞?」

CP「なっ!童貞じゃ……!」

まゆ「うふっ」

まゆ「うふふふ」

まゆ「ふふふふふふふ」

CP「まゆ、なにがおかしい!?」

まゆ「プロデューサーさんのそういうところ大好きです」

CP「いったい何が言いたい?」

まゆ「あれ、童貞呼ばわりされて怒ってます?」

CP「…………怒ってない」

まゆ「プロデューサーさんのそういうところが大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大好き大嫌い!」

まゆ「考えてください。なんでまゆがここにきたか」

CP「それはさっきのキモいのに……まさかオレをおびき寄せるために!?」

まゆ「ピンポーン、半分正解です」

CP「半分……?」

まゆ「はい、半分」

CP「もう半分は告白するためか」

まゆ「それは、25%くらい正解。最近プロデューサーさんたち忙しかったからこうでもしないと告白できません」

CP「なら本当の目的は!?」

まゆ「ここにいない人ってだぁれ?」

CP「ここにいない人?まさか周子!?」

まゆ「はい」

CP「周子に危害を加えるならまゆといえど黙ってないぞ!」

まゆ「危害なんて加えません。でも考えてください」

まゆ「恋人が友達を追って危険かもしれないところにいく。それなのに残された人の気持ちを」

CP「何が言いたい!」

まゆ「こうしてる間にも周子さんのところに飛んでいきたい。そう考えてますね?」

まゆ「でも……もとの位置にいると思います?」

CP「っ!!」

まゆ「当然追ってきますよねぇ」

CP「やはり周子に危害を……!」

まゆ「だから加えませんって言ってるじゃないですかぁ」

まゆ「周子さんは安全です。でも…………」

CP「でもなんだ!?」

まゆ「ここら辺ってラブホテル街ですよね? そんなところを"アイドル"が彷徨いてるところを写真に撮られたらどうなります?」

CP「っ!!?」

まゆ「しかも"恋人の後を追って"なんて知れたら……」

CP「狂ってる……!」

まゆ「まゆは狂ってないですよぉ。言っておきますが……まゆは……」

まゆ「まゆがあなた程度を好きになるなんてありえません」

CP「はぁ!?」

まゆ「あなたのその人を舐めた態度が大嫌いなんです」

CP「誰も人を舐めてなんてない!」

まゆ「容姿と身だしなみは社会人として常識」

CP「それがなんだ?」

まゆ「気持ち悪いやつは生きている価値がない」

まゆ「裏方はしょせん裏方。大事なのは主役たち」

CP「だからそれが──」

まゆ「ここでひとつききたいんですが…………」

まゆ「主役"たち"って誰のことですか?」

CP「アイドルとプロデューサーだ!当たり前だろ!」

まゆ「うふ、そうですかぁ」

CP「さっきから何が言いたい!」

まゆ「話はゆっくり聞いてください。理解が追い付きませんよ?」

まゆ「もうひとつ聞きます。まゆは以前なにをやっていたでしょう」

CP「そんなの……ファッション雑誌の読者モデルだ」

まゆ「正解です」

CP「まだ読者モデルをやっていたかったってのか?」

まゆ「はずれ」

CP「だったらなんだ」

まゆ「ファッション雑誌やティーンズ雑誌の主役とはなんでしょうか?」

CP「そんなのモデルに決まってる」

まゆ「はずれ」

まゆ「正解は服ですよぉ」

CP「服……」

まゆ「まゆは以前そのことで悩んでいました」

まゆ「世間知らずなまゆがいけないんでしょうけど」

まゆ「やっと華やかな世界の一片が見えたと思ったら……」

まゆ「いてもいないかのような扱い」

まゆ「まゆはまたマネキンに戻っちゃいました」

まゆ「そんなときに拾ってもらいました」

まゆ「そんなまゆに向かって、脇役や裏方なんてどうでもいいってどういうことですか?」

CP「そんなこと言ってない!」

まゆ「言いました。それに加え、まゆのファンを貶すなんて……」

CP「気持ち悪いのは事実だ!」

まゆ「そうですか? まゆにはプロデューサーさんこそ気持ち悪く見えますよ?」

CP「なっ……!」

まゆ「プロデューサーさんみたいなのを残念なイケメンっていうんでしょうか? あっ、それとも顔だけの男?」

まゆ「さっきの対処の仕方なんて最たるもの。まゆ、サインくらいならいつでもするのに」

CP「禁止なんだよ!」

まゆ「なんで禁止かも考えないで……もしかしてゆとりさんですか?」

CP「違う!」

まゆ「大して変わらないじゃないですか。少し考えればわかることなのに」

CP「黙ってれば調子にのって!」

まゆ「まだまだ言いたいことはあります。勉強が出きるからってなんだ!とか大学なんてキモオタのいくところだ等々について」

CP「そんなこと……!」

まゆ「言ってます。自分の発言を覚えてないのはしかたないですね、その頭じゃ」

CP「バカにして……!」

まゆ「それよりいいんですか? 自分のことを言われて頭にないようですが?」

CP「なにをいってる!」

まゆ「かわいそうな周子さん……」

CP「しまった!」

まゆ「うふふ。早くしないと大変ですよぉ?」

CP「くそっ……! 覚えてろ!」

まゆ「あらあら、悪役みたいなセリフ」

まゆ「プロデューサーさん…………」

まゆ「本当に頭が悪い人」

まゆ「自分が周子さんと一緒のところを撮られたらどうするんでしょう」

まゆ「さて──」

──「…………」

まゆ「Pさぁん、そこにいるんですよねぇ?」

P「…………さすがだな、まゆ」

まゆ「うふっ、やっぱりぃ」

P「いつから気付いてた」

まゆ「前からですよぉ。やっぱりまゆとPさんは赤い糸で結ばれてるんです」

P「おかしいと思ったんだ」

まゆ「なにがですか?」

P「塩見周子とCPを仲良くさせて、まゆから興味をなくさせようとしてたんだが、どうも予想以上にうまくいきすぎてると感じた」

まゆ「Pさんも周子さんを使ってたんですかぁ。やっぱりPさんとまゆは赤い糸で結ばれてますね♪」

P「やっぱりお前の仕業か」

まゆ「はい。まゆも復讐しようと思いまして」

P「…………お前は復讐する必要なんてない」

まゆ「ありますよぉ。大好きなPさんがあんな風に言われたらいてもたってもいられません。クビにしたのだって納得いかないんですよ?」

P「やっぱりクビになったこと知ってたか」

まゆ「Pさんのことならなんでも知ってます」

P「その口ぶりだとクビの理由も知ってるな?」

まゆ「いえす♪」

P「ならこんなくだらない理由でクビになった男のことなんて放っておいてくれ」

まゆ「まゆ、うれしかったんですよ?」

P「…………」

まゆ「まゆのことを誘ってくれたときにおってくれた言葉。あれを支えに生きてきたって言っても過言じゃないんです」

まゆ「てっきりPさんがプロデュースしてくれると思ったのにそうじゃないと知ったときはがっかりしました」

P「…………」

まゆ「さっきから黙ってるのだってまゆのことをよく知ってるから」

P「……あぁ」

まゆ「それにまゆにはあの女の血が入ってる。だからいつかとんでもないことを仕出かすかもしれません」

P「だからそれをオレがコントロールしろ。そういうわけか」

まゆ「まゆはPさんのために使いたいんです。どうせ悪いことをしてしまうかもしれないんですから尊敬する好きな人の役に立ちたいんです」

P「ここじゃ話には向かない。オレの家にこい。知ってるだろ?」

まゆ「はぁい♪」

まゆ「お邪魔しまぁす。相変わらずキレイにしてますね」

P「せめて部屋くらいはね」

まゆ「あ、しゃべり方戻りましたね」

P「……戻ってない」

まゆ「しゃべり方はなんでもいいですよぉ? まゆはPさんの全てを受け入れます」

P「なにか食べるか?」

まゆ「お料理ならまゆが作りますよぉ」

P「たまには作らせてくれよ」

まゆ「Pさんの手料理なんて久しぶりです」

P「そんなに作らないからな」

まゆ「ふふ。あ、このランチョンマットやっぱり使ってるんですね」

P「あぁ」

まゆ「あの子達とのお料理楽しかったなぁ」

P「後片付けが大変だった」

まゆ「それも含めてのお料理です」

P「まぁな。ところでまゆ、煽ってるだろ」

まゆ「なにをですかぁ?」

P「とぼけちゃって」

まゆ「なんのことだかわかりません♪」

P「……辛いのたっぷり入れてやる」

まゆ「あーん、まゆが辛いのダメだって知ってるじゃないですかぁ」

P「泣かしてやる」

まゆ「んもう」

まゆ「ごちそうさまでした♪」

P「お粗末様でした」

まゆ「まゆが食器洗います」

P「オレは仕舞う」

まゆ「まゆはうれしいですPさん」

P「なにが?」

まゆ「まゆの食べられるちょうどの量をよそってくれることがです」

P「慣れたから」

まゆ「うふふ。あ、ところで今日は泊まっていってもいいですか?」

P「……あぁ」

まゆ「まゆ、その複雑な表情好きです。一瞬でいろいろ考えた末に渋々了承するみたいなその表情」

P「もう遅いしな」

まゆ「えぇ、もう遅いですから」

P「片付けたら寝るぞ」

まゆ「はぁい。あ、Pさん、Pさん」

P「ん?」

まゆ「久しぶりにあの寝方したいんですけどいいですかぁ?」

P「かまわないけどアレのどこがいい?」

まゆ「低反発まくらより低反発なところが♪」

まゆ「ァ……アァン……これこれ。これですぅ」

P「人のお腹を枕にして寝ることのどこがいいんだか」

まゆ「Pさんも夢見たことあるでしょう?」

P「少し」

まゆ「両脇が寂しいですねぇ」

P「やっぱり煽ってるな」

まゆ「煽ってないですよぉ。まゆは忘れないってだけです」

P「オレも忘れない…………まゆのいびきを」

まゆ「んもぅ、それはずいぶん前のことですよぉ?」

P「歯軋りもしてたな」

まゆ「まゆのこといじめて楽しいですかぁ?」

P「…………」

まゆ「黙るなんてずるいですよぉ。まゆのことならなんでも知ってるくせに」

P「なんでもは知らない。知ってることだけだ」

まゆ「Pさんがいってもかっこよくないですよ?」

P「…………」

まゆ「ウソです。まゆはPさんのそういうところ好きですよぉ?」

P「……復讐は失敗か」

まゆ「失敗? 成功してますよぉ」

P「どうだか」

まゆ「だってこうしてまゆも巻き込もうとしてますし」

P「そんなことはしてない」

まゆ「こんなことしなくてもまゆは協力します」

まゆ「まゆにも復讐する理由があります」

P「いいのか?」

まゆ「はい。二人でやれば倍ですよ、倍」

P「オレと出会ったばっかりに……ごめんな」

まゆ「なにいってるんですか。出会わなければまゆはあの生活を続けてたかもしれませよ?」

P「それはやだな」

まゆ「まゆも嫌です」

P「今日はもう寝よう。他人といえどあんな看過できないことを思い出したくない」

まゆ「左手、握ってくれます?」

P「…………どこのラブコメだ」

まゆ「荒木さんのマンガで読んだことありますよ?」

P「そんなのも持ってるのか……」

まゆ「ところで荒木さんに復讐は?」

P「したよ。軽くだけど」

まゆ「うふふ、Pさんったら悪い人♪」

P「案の定問い詰められそうになったけどな」

まゆ「Pさんのこと知ってても理由を知らないならそうなるのは当然ですよぉ。ところで次は誰に復讐するんですか?」

P「>>309だ…………わかったらもう寝るぞ」

まゆ「はぁい。おやすみなさぁい。左手お貸ししまぁす♪」


デレマスのアイドル名をお願いします
もっと文章の練習しなきゃ(使命感)

なんか話がふわふわしてるな
Ksk

P「…………」

まゆ「おはようございますPさん」

P「……おはよう」

まゆ「昨夜はお楽しみでしたね」

P「オレは腹が痛い」

まゆ「Pさんのお腹は低反発まくらより低反発ですから。それはそうと、今日はしぶりんさんでしたよね?」

P「渋燐酸?」

まゆ「Pさんがそう呼んだんじゃないですか。しぶりんって」

P「しぶりん……しぶりん…………渋谷凛のことか」

まゆ「正解。でもその様子だと昨日お話してくれたことも忘れてますね?」

P「昨日はあの後なに話した?」

まゆ「今までにした復讐のお話です」

P「そういえば話したな」

まゆ「話を忘れたことがないPさんが自分で話したことを忘れるなんて…………あなたニセモノですね?」

P「相変わらずそういうキャラ好きなんだな」

まゆ「んもぅ、たまにはのってくれてもいいじゃないですか。まゆだって自分がこういうキャラで見られてることくらい知ってますよぉ」

P「三人で騒いでたよな」

まゆ「うふ。話を戻しますね」

P「助かる。このまま脱線は困る」

まゆ「それでですね、まゆは気がついたのです」

P「不備に?」

まゆ「理由が曖昧だって」

P「復讐する理由は……」

まゆ「いえ、まゆは知ってるし理解してます。そういうことではなく、対象への理由付けです」

まゆ「はい♪ 大元の理由がすべての人にそのまま当てはまるわけではありません」

P「まぁ、それはそうだな」

まゆ「大元の理由があり、あの人はこうだから、この人はこうだからというのがあるはずです」

P「たしかにそうだ」

まゆ「それがあればまゆたちの復讐はより厚みが増します」

P「個別の理由、か」

まゆ「大元の理由がなににしろ。復讐するなら対象に対して何かしらの心当たりみたいなものがありますよね?」

P「まぁないこともない。手当たり次第に復讐してるわけじゃない」

まゆ「まゆのCPさんに対する復讐の場合、大元の理由はPさんのクビ、対象に対する理由はPさんを貶されたことです」

P「食事するにも多少の理由があるもんな」

まゆ「まゆもいますし、なぜ渋谷凛さん
に復讐するのかわかれば協力しやすくなります。わからなくても協力しますけど♪」

P「オレのことは全部知ってるんじゃないのか?」

まゆ「Pさんの口から聞きたいんですよぅ。言わせないでください。わかってるくせにぃ。恥ずかしいじゃないですかぁ♪」

P「渋谷凛への理由は>>322だ」


なぜ復讐するかをお願いします
あまりにも変なのは安価下
遠めな理由は名前欄に

何故Pがクビした理由の内容も…安価かよ
安価下

Pがクビになった理由はもう決まってます。現実じゃなさそうな理由ですけど。これまでの中に片鱗は書いてあります。

安価で募集しているのはしぶりんに何をされたから復讐するのかです。
わかりにくくてごめんなさい。
安価下

P「ストーカーされたからだ」

まゆ「あら、Pさんをストーカーするなんて物好きさんですねぇ。まゆの他にもPさんを好きな人がいたなんて」

P「好きでストーカーしてるならどんなによかったか……」

まゆ「とりあえずいないなってもらいます?」

P「だからそのキャラはやめてくれ」

まゆ「はぁい。好きじゃないならなんでストーカーなんてしてたんですか?」

P「理由は様々考えられる。だがその前に恒例のプロフィールのお復習だ」

まゆ「恒例の? いつもしてるんですか?」

P「いつもしてる」

まゆ「Pさんらしくて素敵です」

P「……」

まゆ「恥ずかしがっちゃって。Pさぁん♪」

P「調子が戻ってきたってところかな」

まゆ「あァん、そんなこと言われたらまゆこれ以上からかえないじゃないですかぁ。でもガンバっちゃいます」

P「一緒に読むか?」

まゆ「はあい、読みます。お隣失礼します♪」

P「お腹をクッション代わりにしないでくれ」

まゆ「やです♪ それより早く読みましょう」

P「渋谷凛。クールな外見と雰囲気が人気の15歳高校1年生」

まゆ「とても15歳には見えませんよね」

P「クールだと落ち着いて見えるから実年齢より上に見られることが多い。次いくぞ」

まゆ「イっちゃってくださぁい」

P「身長165cm、体重44kg。BMI値は16.16。スリーサイズは80-56-81」

まゆ「スタイルがいいのも人気のひとつですものね」

P「誕生日は8月10日。獅子座のB型。利き手は右。出身地は東京都。犬の散歩が趣味」

まゆ「キ・ハ・ツ B・M・I ・は・ イ・ロ・イ・ロ♪」

P「実家は花屋……まゆ、心を抉るような歌を歌うな」

まゆ「女の子には効果絶大ですよ」

P「知ってる」

まゆ「ところでPさんをストーカーした理由はなんですか?」

P「おそらく母親のためだ」

まゆ「母親?」

P「花屋はカモフラージュ」

まゆ「もしかして麻薬でも売ってるとか?」

P「そうじゃない。ヒントは……」

まゆ「ヒントは?」

P「……」

まゆ「Pさん?」

P「ヒントは渋谷で花屋」

まゆ「渋谷で花屋……?」

P「渋谷の駅からそんなに遠くないところにある」

まゆ「そんなに遠くないところ……他にヒントは?」

P「あまり花が売れてないのに生活できている」

まゆ「売れてないんですか?」

P「まったく。まぁ店に人はそこそこ来る」

まゆ「…………もしかしてその花屋の周りって外人多いですか?」

P「まゆ、どうでもいいが外人は差別用語だぞ」

まゆ「あっ、そうでしたぁ。ごめんなさい申し訳ありません」

P「反省してないだろ。まぁ、いい」

P「外人は多い」

まゆ「あ、Pさんもいま外人って言いましたよ?」

P「それで、わかったのか?」

まゆ「はい。裏通りの花屋さんですね。近くに落書きされてる壁のある稲荷かなにかが奉ってあるところ」

P「場所までわかったのか」

まゆ「はい♪ どこかで聞いたことある名前だなって思って」

P「あのときは大変だったな……」

まゆ「そうと決まればさっそく」

P「刃傷沙汰はダメだからな」

まゆ「はぁい、わかってます」

P「ここで決めないといけないことがある」

まゆ「決めないといけないことですか?」

P「軽くか徹底的にか」

まゆ「徹底的に決まってるじゃないですかぁ。だって彼女はぁ……」

P「直接の関係はない」

まゆ「Pさんをストーカーしたんですよぉ。それだけでも大罪なのにぃ」

P「その話を今はするな……しないでくれ」

まゆ「はぁい……ごめんなさい」

P「憎しみで曇るのはダメだ」

まゆ「そうですねぇ。反省します」

P「彼女への復讐は>>338

軽くか徹底的か
徹底的の内容は考えてあります。軽くならまた安価取ります

徹底的

P「徹底的にする」

まゆ「Pさんのそういうところ好きですよぉ」

P「ストーカーされた後は仕事しづらかった」

まゆ「まゆはPさん好きですよぉ」

P「さて、復讐の中身だが……」

まゆ「まゆが考えていいですかぁ?」

P「まゆが?」

まゆ「まゆの復讐の理由はPさんだけじゃないんですよ?」

P「……」

まゆ「妬いちゃいましたか? うふ」

P「刃傷沙汰は……」

まゆ「しませんよぉ?」

P「それならいい」

まゆ「アイドルは……続けられないかもしれませんけどねぇ。うふふ」

P「資料はそこにある」

まゆ「まゆの資料と合わせたら……うふ」

P「ところでアレはあるのか? ないならもらってくる」

まゆ「まだあるから大丈夫ですよぉ」

P「それじゃオレは朝ごはんを作ってくる」

まゆ「食べ終わったらPさんも一緒に考えましょう」

まゆ「ごちそうさまでした」

P「お茶いるか?」

まゆ「大丈夫ですよぉ。なんだか昔を思い出しますねぇ」

P「そうだな」

まゆ「それじゃあ一緒に考えましょう♪」

P「まゆは渋谷凛をどうしたい」

まゆ「まゆ、日常って大切だと思うんです」

P「まぁな」

まゆ「それが壊れちゃったら…………悲しいですよね」

P「……あぁ」

まゆ「それで調べたんですよ、まゆ」

P「渋谷凛の日常をか」

まゆ「それに本人も尊重しないといけません」

P「なるほど。特徴と性格を教える」

まゆ「なんだかまゆとPさん繋がってるって感じです、うふ」

P「目的は同じだからな」

まゆ「ですね。それでですね、まゆの計画は──」

CP「おーいリーン!」

渋谷凛「…………」

CP「おーい?」

凛「あ、プロデューサー」

CP「大丈夫か?」

凛「ちょっとね」

CP「この前から元気ないぞ?」

凛「ホッとしたら気が抜けちゃってね」

CP「この前までなんかやってたな。それか?」

凛「うん……」

CP「なにか知らないけど気を付けろよ」

凛「……気をつける」

CP「じゃないと周子たちみたいになるぞ……」

凛「うちはそんなんじゃないから安心だね、プロデューサー」

CP「あはは、そうだな」

凛「…………」

CP「なにかいいことあったのか?」

凛「……来るときにサイン頼まれたんだ」

CP「おっ、よかったな」

凛「私のファンなんだって……うれしいな」

CP「良かったな」

凛「……うん」

CP「それじゃ仕事いくぞ!」

凛「帰りにうち寄ってく?」

CP「お邪魔しちゃおうかな」

凛「ただいまー」

母「お帰り」

CP「お邪魔します」

母「あらー!あらあらあらあら!」

凛「……ハナコの散歩いってくる」

CP「カバン置かないのか?」

凛「……」

母「ごめんなさいねぇ。うちの凛がご迷惑かけて」

CP「いえ、こちらこそ毎日お世話になってます。それよりお元気になられて──」

凛「いくよプロデューサー」

CP「ちょ、ちょっとっとちょっ、凛!?」

母「ふふ」

CP「引っ張るなって!なっ!」

凛「…………」

CP「──だからそんな引っ張るなっててて!」

凛「……ごめん」

CP「どうしたんだ凛」

凛「……お母さん、元気になった」

CP「そうらしいな。詳しくは知らないけど」

凛「元気すぎるくらいだけどね」

CP「元気あっていいじゃないか」

凛「……うん」

CP「凛のおかげだな。なにやったか知らないけどな」

凛「かもね」

CP「悪い、電話だ」

凛「……ん」

CP「はい…………はい……わかりました」

凛「どうしたの?」

CP「事務所から。聞きたいことがあるから戻ってきてくれってさ」

凛「……そ」

CP「悪いな。今日は飯食ってけそうにないわ」

凛「いいよ。プロデューサーも大変だろうしさ」

CP「悪いな。今度また」

凛「うん、覚えとく」

凛「……行っちゃった」

ハナコ「ハッハッ!ハッ」

凛「ハナコ、どうかしたの?」

ハナコ「ハッ!ハッ!ハッ!」

凛「あっ、ハナコ!!」

ーー「あら?」

ハナコ「ヘッヘッヘッ」

凛「ちょっとハナコ! すみませ……あんたは……!」

ーー「いえ全然……あっ」

凛「私のファンだって人!」

ファン「もしかして渋谷凛ちゃん!?」

凛「ちょっ」

ファン「あ、すみません。アタシったらつい」

凛「いや、こっちこそ……悪い」

ファン「ハナコちゃんの散歩ですか?」

凛「まぁ……ね」

ファン「1日に2回も会えるなんて感激!」

凛「この近くに住んでるの?」

ファン「そなんだけど引っ越してきたばっかで……」

凛「ここらは夜になるとあんまり柄のいい人いないから夜はでない方がいいよ」

ファン「気をつけまーす」

凛「そうしなよ……ところで犬好き?」

ファン「どっちかっていうとネコちゃん派。でもハナコは特別かな。この大きな耳がかわいくて」

凛「ネコもいいよね。ハナコはお腹をなでられるのが──」

凛「思いがけず話し込んで遅くなっちゃった……!」

母「──。──!」

凛「あれ、お客さんかな?」

母「あら凛、遅かったわね」

凛「いまのお母さんのお客さん? 最近多いけどなにかあった?」

何かイマイチだなぁと思ったら
読む側に対象に対するヘイトが無いんだわ
復讐っていうより、ただ陥れてるだけっていう感じで、爽快感とかが無い
過去話入れて、対象に対するヘイト作るか、エロ路線にした方が楽しいと思う

>>333
花屋って、店舗での売上が全てじゃないから
売れてる売れてないは余り関係ない場合が多い
具体的には、飲食店や病院への納品、冠婚葬祭やイベントへの納品が主で店舗はオマケっていうのは多い
因みに生花業界の需要の3割は冠婚葬祭が占める
豆な

母「また契約先がきまったのよ」

凛「へー、うちも繁盛し出したね」

母「これも凛のおかげ! アイドル様々!」

凛「よろこんでくれてうれしい」

母「凛も困ってるお友達いたらまた連れてきなさい」

>>364
教えてもらって悪いが、それは知ってる
ハンコ屋さんと同じ

これから投稿しようとした矢先に野暮用が入ったので抜けます。今日の投稿開始は18時以降になるかと思います。ほんとすみません。
なんだかここ最近イライラが募ってストレスがマックス……

Pの復讐のほとんどが逆恨みみたいなところあるので爽快感はないかと思います。なにかしらドロッとしたものモヤっとしたものが残るかと。
やっぱ最初に明かしておいた方がよかったかな。

>>364さん、八つ当たりレスすみません

凛「……うん」

母「ところであのCP?って方とは付き合ってるの?」

凛「そ、そんなわけ……!…………コホンッない」

母「付き合っちゃいなさいよ! あんないい人いないわよー?」

凛「……ハナコ小屋に入れたら部屋にいるから」

母「夕飯には降りてきなさいねー。それじゃママやることあるから」

凛「…………ハァ」

凛「疲れた……でも……お母さん元気でてほんとよかった」

凛「あの人になにされてたかは知らない……あの人がなにやったかなんてどうでもいい」

凛「やっとお店も繁盛してきたしお客さんも増えた」

凛「好転してきたってところかな」

凛「……タンカっていうの切ったの初めてで少し驚いちゃった」

凛「あんな人がウチの事務所にいたなんて……考えただけでもゾッとする……」

凛「…………忘れよ」

凛「夕飯まで時間ある……少し寝よう」

凛「ハナコ…………小屋だった。ま、いいや」

凛「ペチュニア苗……うん、まだ大丈夫」

凛「プランター大……欠品。仕入れ、と」

凛「霊園へのお届けは…………まだ先」

ファン「すみませーん。お聞きしたいことが──」

凛「はーい。今井きまーす!」

ファン「あら?」

凛「おまたせしまし──」

ファン「家ここだったんですね」

凛「た……は? …………なんでここに」

ファン「お花を買いに」

凛「花?」

ファン「えぇっとなんていったかしら……ペチュニア?」

凛「ペチュニアならこちらに……」

ファン「それの強いやつだったかしら? サ、サフォニア……サフェニア?」

凛「サフィニアのこと?」

ファン「あぁそうそうサフィニア」

凛「サフィニアならベルベットブルーが少しだけある」

ファン「じゃあそれで」

凛「贈り物? それならそれ用の包み方が──」

ファン「そのままで。それともうひとつあるんだけどいい?」

凛「……なに?」

ファン「家庭菜園用の種ってない? トマトやかいわれ大根」

凛「ウチにそういうのは置いてない…………ちょっと待って」

ファン「ある?」

凛「たしかここに…………あった」

ファン「……ずいぶん疲れてる袋だけど?」

凛「きちんと育つから大丈夫」

ファン「…………名前……」

凛「ん?」

ファン「しつれい。ここに名前が書いてあるんだけど大丈夫?」

凛「…………あぁ。まだいっぱいあるし、もう使わないから……」

ファン「……ごめんなさい」

凛「ううん、気にしないで。頼まれて仕入れたはいいんだけど仕入れすぎちゃって……」

凛「植えて育ててあげないとダメになっちゃうからさ。あんたが使って」

ファン「いいの?」

凛「うん、お願い。使わないと種もダメになっちゃうからさ。それに種も喜ぶ」

ファン「それじゃ遠慮なく。それにしてもカワイイ名前」

凛「うん……私もそういう名前がよかったかな。文字数そんなにだし変えちゃおうかな」

ファン「なんだか語呂悪い」

凛「そう? おばあちゃんになったときカワイイと思う」

ファン「なれれば、ね」

凛「……怖いこと言わないで」

ファン「ごめんなさい。口が悪かったわ」

凛「…………サインいる?」

ファン「サイン?」

凛「また欲しいかなって……」

ファン「…………」

凛「いらないなら別に……」

ファン「友達連れてきていい?」

凛「友達?」

ファン「正真正銘凛ちゃんの大ファン。あたしなんかよりもずっとずーっと」

凛「あんまり騒がしくしないなら……」

ファン「そこはきちんと注意しておく」

凛「それなら……うん。でもここが実家だってことは──」

ファン「もちろん言わない。どこか別の場所にしましょう」

凛「じゃあどこでいつにする? 学校終わってからでいいなら明日にでも」

ファン「うん、そうしよう」

凛「そろそろ暗くなってきたから帰った方がいいよ。ここら辺物騒だし」

ファン「ありがと。それじゃまた明日」

凛「またね」

凛「……ねぇハナコ」

ハナコ「ワンッ!」

凛「ファンっていいもんだね。なんだかニヤつきそうになっちゃった……」

凛「さて、お店閉めて部屋に戻ろう」

凛「今日はハナコも一緒、ね?」

凛『アンタが何してるのかなんて興味ないし知りたくもない』

凛『もうお母さんに近づかないで』

ーー『いったいなんの話だ?』

凛『とぼけないで……アンタみたいなキモいのクビになればいい』

ーー『……なにかあったか?』

凛『みんないってるよ。プロデューサーになり損なった出来損ないって』

ーー『……努力はしてる』

凛『今さらムリ。それに家にアイドル連れ込んでるのだって知ってる』

ーー『あれには事情がある』

凛『中身も気持ち悪いなんてどうかしてる』

ーー『…………』

凛『……やっぱアンタみたいな人種は都合が悪くなると黙るんだね。なにかいったら?』

ーー『…………気持ち悪いのは事実だ。よくわかってる』

凛『……私のプロデューサーがアンタみたいなのじゃなくてよかった。とにかく今後一切お母さんには近づかないで……P』

P『一度落ち着いて話し合──』

凛「…………」

母「どうしたの凛? 起きてからボーッとしてるわよ」

凛「イヤな夢みた」

母「そんなのは早く忘れるのが一番」

凛「……だね。気持ち悪い顔した人だから早く忘れなきゃ……ね」

母「あら、やだそれ」

母「あなたがそんな風にいうなんてよっぽどなのね」

凛「うん……」

母「そんなことより……」

凛「机の下でなにやってるの?」

母「ジャーン!どう?」

凛「どうって……椎茸とかほうれん草がなに?」

母「うち、花屋じゃない?」

凛「そうだね」

母「で、最近小さいお客様も増えてきたじゃない」

凛「小学生多いよね」

母「だから家庭菜園のものにも手を出そうかなって」

凛「……好きにすればいいんじゃない? 私が決めることでもないし」

母「幸い、そういう業者の人も知ってるし」

凛「いつものとこ?」

母「ううん、違うとこ。今日にも業者の方来てもらう予定なの」

凛「相変わらず手際いいね……」

母「ンフフ、それじゃいってらっしゃい」

凛「……行ってきます」

凛「業務拡大するって……」

CP「ハ? どうしたんだいきなり」

凛「うちの花屋のこと」

CP「あー、ってことはとうとう七草に手を出すのか」

凛「違う……家庭菜園」

CP「へー」

凛「ところでとうとうってどういうこと?」

CP「前に凛のお母さんからそんな話聞いたんだよ」

凛「そうなんだ……」

CP「楽しそうに話されてな。話上手に聞き上手だよ、凛のお母さん」

凛「そ、よかったね」

CP「オレもあんな母親がよかったよ」

凛「プロデューサーのお母さんってどんな人なの?」

CP「ロクでもない母親。飲んだくれのパチンコ好き」

凛「……ひどいね」

CP「まーだから早い時期にこっち出てきたんだけどな」

凛「そっか」

CP「誕生日プレゼントなんてもらった記憶ないよ」

凛「そうなの?」

CP「子供心ながら羨ましがったもんだよ」

凛「……じゃあこれが初めてになるかもね」

CP「ん?」

凛「……ん」

CP「なんだこれ?」

凛「タイピン。ほら、プロデューサーいつもネクタイしてるじゃん」

CP「ありがとう。こういうの探してたんだよ」

凛「…………ん」

CP「これ名前彫ってあるな」

凛「それだけ大きいと見やすいから名刺がわりにもなるよ」

CP「これなら社員証の代わりにもなるな……どうだ?」

凛「……似合ってる」

CoP「ありがとな。そういえばこんなの落ちてたけど見覚えあるか?」

凛「……それどこで見つけたの?」

CoP「机の上にあった。凛のか?」

凛「ううん……でも友達の」

CoP「そうか。じゃあその友達に渡して」

凛「…………うん」

CoP「凜にもそういうヘアピン似合うかもな」

凛「ううん……ワタシは全然……似合うのはただ一人」

CoP「なんだ? あっ、もうこんな時間だ!遅刻はまずい!」

凛「向こうの人、時間に厳しいからね」

CoP「未成年なのにあの威圧感はただ者じゃない。さ、いくぞ」

凛「…………家庭菜園っていってたけど」

凛「この量…………どこに置こう……」

凛「ていうか、こんなの専門外……」

凛「どれがどれだか……」

凛「とりあえず片付けよ…………帰ってきてこれは……辛い」

凛「…………疲れた」

凛「ハナコの散歩いこ」

凛「ハナコー」

凛「…………ハナコー?」

凛「……おかしいな」

ファン「ハナコちゃんならここ」

凛「あ」

ファン「こんにちは」

凛「ハナコどこにいたの。勝手にでちゃダメ……お母さんまたトビラ開けっ放しだったのかな」

ファン「なんだか増えてない?」

凛「……家庭菜園関係も始めたんだ……やること増えて大変」

ファン「それじゃあさよなら」

凛「……よってかないの?」

ファン「通りがかっただけ」

凛「これからハナコの散歩なんだけど一緒にどう?」

ファン「じゃあ一緒させてもらおうかな」

凛「それじゃ、エプロン外してくるからその間ハナコお願い」

ファン「うん」

凛「──それで2人がこけて大変」

ファン「うわ、それ痛そう」

凛「巻き込まれたこっちの身にもなってほしかったよ」

ファン「アハハ。ところでそのヘアピンカワイイね」

凛「……ありがと。でもこれ友達のなんだ……勝手につけちゃった……」

ファン「悪いんだー」

凛「…………」

ファン「どうしたの?」

凛「…………聞いてほしいことがあるんだ」

ファン「聞いてほしいこと?」

凛「このヘアピンの友達について」

ファン「…………うん。どんな人だったの?」

凛「年下で人懐っこくて……カワイイ子」

ファン「それで?」

凛「それで……大人になりたがってた」

ファン「そういう時期あるよね」

凛「……うん。それで…………」

ファン「……それで?」

凛「いい子だったんだけど……人のことを疑うこと知らない子でさ」

ファン「うん」

凛「悪いやつに騙されて……」

ファン「…………騙されて?」

凛「自殺しちゃった」

ファン「…………」

凛「自殺した理由はしらないけどさ……少なくともそいつのせい」

ファン「……うん」

凛「結果的にそいつはクビになった……」

ファン「…………」

凛「正直すっきりした。ざまあみろって」

ファン「……後悔してない?」

凛「後悔? なにに対して?」

ファン「そのクビになった人に対して」

凛「全然。むしろスッキリしてる……後悔があるとすれば」

ファン「あるとすれば?」

凛「その子に対してもっとなにかしてあげられなかったこと」

ファン「…………」

凛「せめてそいつから離れさせたかった……」

ファン「どういうこと?」

凛「そいつと住んでたんだ。軟禁ってのかな」

ファン「軟禁……」

凛「洗脳して操って……」

凛「ロリコンには吐き気がする……」

凛「自分に自信がないから……大人が怖いから小さい子に走る」

凛「ほんと気持ち悪い…………」

凛「人を騙すなんて最低」

凛「理由があるとか言ってたけど…………聞く必要も……聞きたくもない」

凛「白々しくお葬式に来て泣いてるし……! もっと早くクビになってれば……!」

凛「…………ごめん。アイドルがこんな話しちゃダメだよね」

ファン「…………ううん。そんなことないよ……気持ちわかる」

凛「ほんとごめん…………」

ファン「でもアイドルってイヤなことばかりじゃないんでしょ?」

凛「まぁね…………いまのプロデューサーはまぁ、悪くないかな」

ファン「へぇ」

凛「やさしいし……便りになる……なにより私のこと見ててくれる」

ファン「ふんふん、それでそれで?」

凛「ほら、私って無愛想でしょ?」

ファン「あ……あーたしかに」

凛「これが原因でそっぽ向かれたこともあった……でも……プロデューサーは……」

ファン「プロデューサーは?」

凛「……『オレは凛のことを絶対に見捨てない』……っていってくれたんだ……うれしかった」

ファン「カッコイイ」

凛「……ちょっとだけドキッとした」

ファン「うらやましいなー。あっ、そろそろ家だ」

凛「……こんな話に付き合わせてごめん」

ファン「ううん! 楽しかった。凜ちゃんのこと知れたし!」

凛「……それじゃ」

ファン「うん! プロデューサーさんによろしくね! あ、彼氏かな?」

凛「そ、そんなんじゃないって!」

ファン「真っ赤になってる!カワイイー!」

凛「も、もう!」

ファン「アハハまたね!」

凛「…………もう……そんなんじゃないってホント……ちょっと……残念だけどホントに」

凛「ただいま」

母「お帰りなさい」

凛「……どうしたの? 探しもの?」

母「このくらいのパリッとした紙しらない?」

凛「紙?」

母「そう、紙。注文表なの、それ」

凛「またなくしたの? 店の方にある書類の中にあるんじゃない?」

母「それがないのよ。困ったわー。見つけたら言ってちょうだい」

凛「……わかった」

母「夕飯は?」

凛「あんまお腹すいてないからいい。体重減らせって言われてるし」

母「また増えたの?」

凛「ちょっとね」

母「気を付けなさいよー? あなたに倒れられたら一大事」

凛「わかってる。もう寝るね。明日は朝から店手伝う……おやすみ」

凛「フッ……あぁー…………アー」

凛「…………眠い……」

母「大丈夫?」

凛「うん……出かけるの?」

母「そ。昨日言わなかった?」

凛「……覚えてない」

母「そんなんで店番大丈夫かしら……でもすぐ帰ってくるわ。今日はいつもの業者さんたちがくるからお願いね?」

凛「ん……いってらっしゃい」

母「それじゃーねー」

凛「…………さてガンバろ」

凛「シャキッとしなきゃ」

凛「…………よし」

凛「…………やっとピーク過ぎた……なんか長く感じる」

凛「それにしても新しく仕入れたのなかなか売れてる……」

凛「椎茸とかほうれん草出してきたときはビックリした……」

凛「まぁ普通に考えて売らないよね……」

凛「ニリンソウとか育てて花を鑑賞するのが流行りなのかな?」

凛「…………流行に疎いの治さないとなぁ………………プロデューサーに呆れられる」

凛「正直、あんな不気味な花を見たいと思う神経がわからないけど…………人それぞれだよね」

凛「ああいうのが好きそうなの何人か知ってるし……」

凛「──ありがとございましたー」

凛「……やっと今日の営業終わった」

凛「花屋は早く閉められるからいいよね……」

凛「ハナコの散歩でもしよう」

凛「今日は見てないけどまだ寝てるのかな?」

凛「犬も感情あるっていうし……昨日は聞かせたくないこといっぱい聞かせちゃった…………」

凛「今日は特別に好物たくさんあげよう」

凛「散歩も好きにさせよう……」

凛「ハナコ散歩いくよー!」

凛「…………ハナコー! おかしい…………いつもなら飛び出してくるのに……」

凛「ハナコー!いないのー!?」

凛「ハナ……!」

ハナコ「」

凛「いた。元気ないなーどうしたんだー? 気疲れかー?」

ハナコ「」

凛「ハナコ?」

凛「眠ったふりなんてどこで覚えたんだー?」

ハナコ「」

凛「……ハナコ?」

ハナコ「」

凛「ハナコ……! ねぇハナコ!ハナコォ!」

CoP「────はい……わかりました…………はい……」

凛「…………」

CoP「…………」

凛「…………ハナコは?」

CoP「…………死んだ」

凛「……そっか」

CoP「…………残念に思う……」

凛「うん…………プロデューサーになついてたもんね」

CoP「あぁ……」

凛「なんで…………死んじゃったの?」

CoP「死因は……………………不明だ」

凛「…………」

CoP「オレごもっとちゃんとしてればこんなことには…………」

凛「ううん……私がちゃんとしてれば……ハナコの異変に気付いてあげられてたかも」

CoP「…………」

凛「ねぇ…………知ってる? 人って自分以外に対して無力だって…………」

CoP「…………あぁ」

凛「…………私も……」

CoP「凛…………」

凛「私……なにかひどいことしたのかな?」

CoP「そんなことない……」

凛「思えばここ最近までいいことなかった…………」

凛「……私自身に起こらないで周りに起こるなんてひどいよね……」

CoP「……あぁ」

凛「私……間違ったことしちゃったかな?」

CoP「なにも間違ってない」

凛「…………泣きたいのに……涙が出てこない……」

CoP「そう言うときもある」

凛「私から…………大切なものを奪うなんて……神様も案外セコいんだね……うじうじしてる……」

CoP「……あぁ、その通りだ」

凛「お母さんになんていえばいいんだろ……」

CoP「ありのままを話せばいい……オレもついてく」

凛「ううん……私だけで大丈夫……大丈夫……」

凛「──おはよう」

CoP「おっ凛、おはよう。どうだ調子は」

凛「大丈夫……いつも通り」

CoP「それはよかった!」

凛「それはいいとして…………私が来たときなにか隠した?」

CoP「なにも隠してないぞ?」

凛「…………」

CoP「さて、オレはこれから営業、お前はレッスン。ほら、いったいった」

凛「……うん」

CoP「っと、遅れるとせっかくの契約が…………それじゃまたな!」

凛「…………行った」

凛「なに隠したんだろ?」

凛「それにしてもプロデューサーも甘いよね……私が隠したところ見てないとでも思ったのかな?」

凛「この引き出しな…………あった」

凛「雑誌だ…………また際どいグラビア?」

凛「プロデューサーも好きだね……」

凛「ドッグイヤーがついてる……お気に入り?」

凛「………………自分のプロデューサーがヘンタイだとイヤだから調べるためには…………うん……しかたないよね」

凛「…………なにこれ」

凛「えっ? ウソ……だよね?」

凛「うち、そんなこと……」

凛「デタラメだよね……」

凛「……………………」

凛「…………」

ルキトレ「あの……どうかしたんですか?」

凛「…………え?」

ルキトレ「さっきから上の空ですよ」

凛「ちょっとね……」

ルキトレ「もしかして週刊紙のことですか?」

凛「……知ってるんだ…………」

ルキトレ「あんなのウソっぱちばっかです。気にする必要ないですって」

凛「だといいんだけど…………」

ルキトレ「よく週刊紙読みますけど、ああいうのでホントのこと書くなんてないですよ?」

凛「だね……レッスン続けてもらっていい?」

ルキトレ「はい!」

凛「…………」

母「さっきからどうしたの?」

凛「別に……」

母「そ」

凛「あのさ…………」

母「なに?」

凛「これ……本当?」

母「週刊紙がどうかしたの?」

凛「そうじゃなくて……これ」

母「…………」

凛「どうなの?」

母「よく見る見出しじゃない」

凛「じゃあこれはどういうこと?」

母「あぁこれ? これは業者さんとの打ち合わせのことよ」

凛「いつもは家でやるよね?」

母「たまたま会ったのよ。それで問題が見つかったから急遽」

凛「…………」

母「ほら、注文表がって話したじゃない? あの日のことよ」

凛「……じゃあなんでもないんだ…………」

母「週刊紙のことなんて気にしない方がいいわよ。たまに読むけど本当にくだらないことしか書いてない」

凛「そう……」

母「それにそこに書いてある会社名は違法なものじゃないって記事知ってる?」

凛「知らない……」

母「週刊紙ってそういうとこあるのよ」

凛「……そうなんだ…………」

母「これを機にそんなものは読まない方があいわ。捨てとくわ」

凛「…………もう寝るね」

凛「…………」

CoP「おいおいどうした。また元気ないな」

凛「それつけてくれてるんだ……ありがと」

CoP「ん?あぁ。週刊紙のことは気にするなよ。あんなんデタラメばっかだ」

凛「だってね……でも気分悪い」

CoP「人の気分を悪くさせるのが仕事みたいな人たちだからな」

凛「なにが楽しいのか理解できない…………」

CoP「オレもだ」

凛「やっぱ、そういう人たち気持ち悪い……」

CoP「ま、気にするな」

凛「イヤなこと思い出しちゃった…………」

CoP「あ、そういえば今月の注文分は……」

凛「家によってくれれば直接渡す」

CoP「あー……」

凛「なんか都合悪いの?」

CoP「今日は遅くまで残業決定でさ……書類でな」

凛「またやらかしたの?」

CoP「お、大人はいろいろあるんだよ」

凛「じゃ、明日学校終わったら家によってから事務所来るね」

CoP「あぁ、頼む。悪いな」

凛「ん……いいよ全然」

凛「……やっと学校終わった…………」

凛「なんだろう、こう…………日に日に拘束時間が長くなるような……」

凛「これがプロデューサーのいってた有名税ってやつなのかな?」

凛「…………この前まで駅前ビジョンに映る765プロ見てた私がアイドル……」

凛「これもプロデューサーのおかげ…………かな」

凛「……いけない。注文の品もって早くいかなきゃ」

凛「やばっ、もう業者来てる…………あれ?」

凛「店開いて……ない」

凛「今日定休日じゃないよね?」

凛「でも業者の人は仕入れてたし……棚卸し? うちにそんなのあったっけ?」

凛「ただい……なにこれ……!」

凛「なんで店の商品がないの!?」

凛「全部きれいさっぱり…………」

凛「あ、お母さんは……!」

母「…………」

凛「大丈夫!?なにがあったの!」

母「保健局だかなんだかの人が来て全部もってっちゃった…………」

凛「どうして……?」

母「蘭がどうとか……よくわからないわ。これからどうしましょう……」

凛「…………」

母「とにかくあなたは事務所にいって。こっちはお母さんがどうにかしておくから」

凛「……うん」

凛「…………」

CoP「よっ。約束の花は…………どうした?」

凛「……………………」

CoP「学校でなにかあったか?」

凛「…………店潰れるかもしれない」

CoP「……向こうで話聞く」

凛「──ってわけなんだ…………」

CoP「ひどいな……」

凛「なんでかはわからない……けどいきなりだよね」

CoP「いきなり現れて全部持ってくなんてな……オレ怒りそう」

凛「…………」

CoP「そういうやつらいなくなればいいのにな」

凛「…………ね」

CoP「オレに任せておけ。そういうやつら許せねえ」

凛「プロデューサー……」

CoP「だから凛は気にすんな……な?」

凛「ありがとう…………」

CoP「お、おい凛……!」

凛「もう少しこのままでいさせて…………」

凛「1週間……」

凛「あれから1週間……」

凛「プロデューサーからの連絡は……ない」

凛「プロデューサーになにもなければいいんだけど……」

凛「……………………なにもするなって言われたけど……じっとなんかしてられない……」

凛「なにか…………しないと」

凛「そういえば……プロデューサーの机の引き出し……!」

凛「あんなの信用できないけど…………なにかあるかも」

凛「…………」

凛「よし……」

凛「……ずいぶん奥にあった」

凛「めぼしい記事……めぼしい……」

凛「…………ハナコのことについても書いてある…………ハナコ……」

凛「ハナコの死因……?」

凛「死因は…………毒?」

凛「なに……これ……」

凛「他のも見て……」

凛「…………ラフレシアを売ってる花屋…………毒を売る花屋…………」

凛「またハナコについて書いてる……トリカブト……?」

凛「ハナコを使って実験……? 犬を使って毒草かどうかを判別……!?」

凛「なにこれ……!」

CoP「ただいま戻り凛……!」

凛「プロデューサー……」

CoP「お前そんなとこでなにを……しまった」

凛「これ……なに? このデタラメな記事はなに?」

CoP「それは…………」

凛「あれ? もしかしてプロデューサー信じてる?」

CoP「そんなこと──」

凛「ないならこんな記事破り捨てるよね? なんで机の奥に隠しておくの?」

CoP「お、落ち着け……な?」

凛「あっ、もしかしてこの前の記事も信じてた?」

CoP「あんなのどのアイドルも言われてることだよ。だから気にする必要は──」

凛「じゃあなんで! なんでこれ知ったときに私に聞いてくれなかったの!!」

CoP「それは真実はどうかの確認をだな……」

凛「ほら、やっぱり信じてなかったんだ……」

凛「でも仕方ないかもね……あんなところに住んでるんだから疑われても」

CoP「……住んでる場所なんて関係ない」

凛「ほら間が空いた。即答しないのは疑ってる証拠」

CoP「…………」

凛「…………帰る」

CoP「凛!…………クソッ!」

凛「お母さんがそんなことするはずない…………」

凛「全部デタラメ……!」

凛「お母さんの口からそう聞かなきゃ……」

凛「お母さ……!」

凛「なに……してんの……!」

母「あら、お帰りなさい」

凛「なんで……なんで……部屋の中こんなに……」

母「こんなに?」

凛「こんなに物がないの!?」

母「あらやだ。なんでって……」

凛「まるで出てくみたい……!」

母「出てくのよ?」

凛「………………え?」

母「だから出てくの。わかる?」

凛「……わかんないよそんなの」

母「はいこれあなたの荷物」

凛「え……?」

母「あなた荷物少ないから助かったわー」

凛「ちょっとどういう……」

母「どうして? なんでって聞かれても……商売しづらくなったから仕方ないじゃない」

凛「でもお葬式屋さんとかと契約結んで……!」

母「?」

凛「それにきれいな花だってたくさん仕入れるようになって──」

母「あなた何いってるの?」

凛「は?」

母「うちの本業はそっちじゃないわよ?」

凛「え?」

母「勘違いしてるようだからもう一度言うけど……うちの本業は違う」

凛「どういうこと?」

母「うちの本業はこれ」

凛「紙? 違う……注文表?」

母「鈍いわねーな。うちの本業は会員増加よ」

凛「会員?」

母「会員っていうか販売員かしら?」

凛「話が見えてこないんだけど……」

母「だーかーらー、うちの本業は販売員増加。簡単に言えば販売取引先の増加」

凛「…………」

母「ほら、あなたに前紹介してもらったお友達、なんていったかしら……その子に紹介したのもこれ」

凛「ウソでしょ……?」

母「ウソついてないわよ。それよりその子元気?」

凛「うそだよね……?」

母「ウソなんかつかないわよ。一文の得にもならない。それにほらこれ。あなたの販売許可証」

凛「………………どうしてこんなこと」

母「どうして? それはあのバカ犬のせいよ」

母「せっかくカモフラージュがうまくいってたのにあのバカ犬が注文表破いちゃったせいで……」

凛「…………」

母「あなたが飼いたいっていうから買ってきたのにまったくしつけもしないから困っちゃったわよ」

凛「しつけはしてたよ」

母「どこが。あんな金喰い」

凛「…………っ!」

母「とにかくあなたも早いとこ自立なさい。販売許可証はあなたの分もあるから活用なさい。せめてもの贈り物よ」

凛「ちょっとまっ……!」

母「さよなら。あの小さくてかわいい子によろしく」

凛「待ってよ!」

母「なにかしら? こう見えて忙しいんだけど」

凛「ハナコ殺したのお母さん!?」

母「まさかぁ、あのバカ犬が勝手にやったことよ。でも強いていうならあなたのせいじゃない? しつけてなかったし」

凛「………………くっ!」

母「それじゃ。あなたも早く部屋探しなさい」

凛「…………あれからどのくらいだろ……」

凛「1週間……? 2週間? それともまだ数日?」

凛「最初は寮にでも写ろうかと思ったけど空きがなくてダメだった……でもなんとか部屋は借りられた……」

凛「…………もうあのプロデューサーじゃないけど……アイドルは細々と続けてる」

凛「元通りとはいかなくてもなんとか…………生きていける……」

凛「人間、頑丈に出来てるんだね……」

凛「なにより変わったことが…………人にものを勧めること……」

凛「やってみればどうってことはなかった。なんでいままでやらなかったのか疑問に思う……」

凛「おかげで今じゃ定価の2割引き程度で買い物ができる」

凛「自分一人でこなすより仲間とこなした方がいい……今はそう思える」

凛「今度プロデューサーにも勧めてみよ……」

凛「一時期はハナコのことで悩んでた……」

凛「けど今はハナコがいっぱいだから大丈夫……」

凛「そういえばこの前散歩中にあった人、わんこ好きだっていってた……」

凛「ペットグッズ紹介しようかな……最初は疑ってたけど良い製品多いから勧めがいあるし……」

凛「仲間が増えるって楽しい……もっとガンバろう……!」

ファン「……ここに来るのも久しぶり。すっかり寂れてる……人がいなくなるとこんなものね……」

ファン「…………お別れのアイサツしたかったなぁ」

ファン「もっと私を……本当の私見てもらいたかった……こんなしゃべり方じゃない本当の……」

ファン「せめて自己紹介したかった……こんにちは初めまして、ワタシの名前は…………」




ファン「佐久間まゆ………………うふ♪」

P「遅かったなまゆ」

まゆ「ごめんなさぁい。ちょっと余韻に浸ってたらこんな時間になっちゃいました」

P「無事ならそれで良い」

まゆ「それにしてもまゆ、予想外でした」

P「なにが?」

まゆ「まさかハナコちゃんがトリカブトを食べてしまうだなんて……」

P「遅かれ早かれそうなってたろうな。使ってる業者が業者だからな」

まゆ「悪徳業者さんってやつですか?」

P「まぁ連鎖販売取引、いわゆるマルチ商法で使ってる業者だからな。そこらの公園か山かどこかで取ってきたのをそのまま……ってところだ」

まゆ「まゆはお母さまがやってるマルチ商法の方を使おうと思ったらこんなことに……」

P「気を落とすな」

まゆ「でもPさんの情報提供に感謝してます」

P「協力出来ることなんてこれくらいしかないからな」

まゆ「これで彼女の無念の一部を晴らすことが出来ました」

P「…………あぁ」

まゆ「明日報告がてらお墓参りに行きましょう」

P「そうだな。そういえば最近覗いてなかったな。たまには覗くか」

まゆ「まゆのお風呂ですか? そんなことしなくてもPさんなら前みたいに……あっ、でもそちらの方が良いなら……」

P「そうじゃなくてアンチスレだよ」

まゆ「アンチ……あそこですか。Pさんの仕事の一部ですものねぇ」

P「なにかヒントになるようなものがあるかも知らないからな」

まゆ「でもどこ見ます?」

P「12歳までのジュニア板か」

まゆ「13歳から19歳までのティーン板」

P「20歳以上が対象のアダルト板か」

まゆ「どれにしますPさん? まゆはなんでもいいですよぉ」

P「そうだな……>>478なんてどうだ?」


ジュニア板かティーン板かアダルト板か
キャラはまた安価取ります

アダルト

P「アダルトなんてどうだ?」

まゆ「次の人は二十歳以上ですね、ふふ」

P「まだ決まってないがな。誰の見るかまゆが決めて良いぞ」

まゆ「まゆが決めて良いんですかぁ? じゃあ……>>484



モバマスの二十歳以上のアイドル名をお願いします

25歳児

まゆ「高垣楓さんなんてどうですか?」

P「25歳児か」

まゆ「25歳児……?」

P「ファンからの愛称」

まゆ「まゆがままゆって呼ばれてるのと同じですね」

P「だな」

まゆ「楓さん……楓さん……」

P「どうした?」

まゆ「なにか恨みあるか探してるんです」

P「ないなら無理に探すな」

まゆ「人は生きてれば七人敵がいるっていうじゃないですか」

P「まぁな。さてレスがついてるぞ……目立つレスは……>>487>>488>>489


高垣楓に対する悪口・アンチレスお願いします

あいつは俺との握手の後、気持ち悪いものを見る目で手を消毒してやがった

楓の野郎、俺を誘惑して部屋に誘った癖に突然キャーキャー言って警備員を呼んだんだよ

痴漢で逮捕されたくなければ10万払えと脅されて仕方なく払った

ふざけやがって!

高垣楓に激似の女優が主演のAVにサイン頼んだら唾かけられた

『あいつは俺との握手の後、汚いものを見る目で手を消毒してやがった』

『楓の野郎、俺を誘惑して部屋に誘ったくせに突然キャーキャー言って警備員呼びやがった! 置換で逮捕されたくなきゃ10万払えと脅されて仕方なく払った! ふざけんな!』

『高垣楓に激似のAV女優が主演のAVにサイン頼んだら唾はきかけられた』

『やったじゃん!家宝にしろ!』

『唾とかマジかよ……お祓いするからよこせ』

『10万程度でなにいってんだよ……俺なんて毎月30kくらいはグッズかってんだぞ?』

『10万もなにに使うんだ?』

『食費じゃね?』

『それ違う高垣』

まゆ「いっぱいですね」

P「それだけ人気な証拠さ」

P「全部ではないがこういう行動をとったのには一応理由がある」

まゆ「理由?」

P「握手会のあとは必ず手を洗うことって決まってるからな」

まゆ「帰ったら手を洗う、みたいなものですね」

P「うん。それにあまり疑いたくはないけどよからぬことを企むのもいるから」

まゆ「いまのまゆたちみたいに?」

P「それとは違うが似たようなもの」

P「さすがにその場やファンから見えるところでやることはさせてなかったけど……」

まゆ「Pさんがいなくなった後じゃないですか?」

P「だな」

まゆ「まゆはそういうの気にしませんけど。汚ないのなんてとうの昔に慣れてました。ファンの方々を気持ち悪いだなんて思ったことありませんし」

P「……つらかったな」

まゆ「うふ♪」

早苗さんかと思いきや25歳児か
どうなるのかしらん

P「まゆの過去はさておき」

まゆ「……まゆもたまには傷付くんですよ?」

P「あとで聞くから」

まゆ「はぁーい。ところでPさんは楓さんになにかされたんですか?」

P「>>498

何をされたか書いてください
あんまり変なのは安価下で

彼女と無理矢理別れさせられた

P「彼女と無理やり別れさせられた」

まゆ「彼女? 生まれてこの方そんな人いませんよね? まゆ、知ってるんですよ?」

P「正確には彼女ってほどじゃない……そのくらい仲がよかった人だよ」

まゆ「なるほどー」

P「オレみたいのにそんな人なかなか見つからないのにな……」

まゆ「まゆはずっとそばにいます」

P「まゆ……」

まゆ「ところで無理やりっていってましたね。どんな風にですか?」

P「…………」

まゆ「どんな風にですか?」

P「…………ロリコンって言われてな」

まゆ「ロリコン……それってもしかして…………」

P「まぁ……な。そう勘違いされてもしかたないかもな。勘違いされたくないけど」

まゆ「…………それでどうします?」

P「ん?」

まゆ「どんな風に復讐しますか?」

P「うーん……」

まゆ「捕まえてきて縛って服脱がします?それとも卒業も兼ねます?あっでもそういうのは処女じゃないとイヤですよねじゃあじゃあ酔わせてそこらのおじさんに5000円で売っちゃいます?それとも──」

P「落ち着け」

まゆ「…………はぁい」

P「それにアダルト組にセックススキャンダルは効果が薄い」

まゆ「みんな汚ないですもんね」

P「肯定はしない。けどそこなんだ」

まゆ「そこ?」

P「キャラにもよるが、年齢いくと当然"そういうイメージ"というのがつく。そんなとこで性関係を暴露されても屁のカッパということが多い」

まゆ「なるほど」

P「まずは軽くか徹底的か決める」

まゆ「どっちにします?」

P「>>503

軽くか徹底的かを選択してください

ここは軽くにしとこう

P「軽くだ」

まゆ「まあそこまで恨みありませんからね。まゆはPさんを悲しませたってだけで重罪ですけどぉ」

P「まゆはどうする?」

まゆ「まゆですかぁ? まゆは今回…………遠慮しておきます」

P「そうか」

まゆ「もちろんPさんが必要とするときはぁ……」

P「よろしく頼む」

まゆ「はぁい。まゆはお墓参りにいきます。他にも取りに行きたいものがあります」

P「わかった」

まゆ「これが終わったらPさんもお墓参りしましょ」


P「あぁ」

まゆ「夜には戻ってきます。また一緒に……住みましょう」

P「掃除しておく」

まゆ「する必要ないと思いま……あ♪」

P「そういうことじゃない」

まゆ「まゆががんばりますよぉ♪」

P「…………お墓参りにいってこい」

まゆ「はぁい♪ いってきまぁーす。うふふ」

P「さて、プロフィールのお復習だ」

P「クールな雰囲気。年齢25歳。身長は女性としては高い171cm。"高"垣というだけある……ダジャレが好きだったな」

P「身長に反して体重は49kg。BMIは16.76。やっぱり痩せすぎというレベルじゃない。まぁしかたないか」

P「スリーサイズは81-57-83。誕生日6月14日で星座は双子座。AB型の左利き。出身地は和歌山県。趣味は温泉めぐり」

P「他にはお酒とダジャレが好き」

P「何を使うか……」

P「お酒……はやめておこう。徹底的にやるわけじゃない」

P「となるとあの秘密……一部を使うとしよう」

P「そしてバレないのも重要」

P「……そういえば今の写真集があった……よし」

P「だけどこれだけじゃ……面白くないな」

P「楽しむためにやってるわけじゃないが……」

P「これだけじゃあまりにもさっぱりしすぎてる」

P「なにか閃かないか……」

P「…………>>511にしよう」

なにか軽い復讐をお願いします

時間がどのくらい進んだかわからないように外部から隔絶された部屋に水と砂糖と塩だけ置いて精神状態に異常をきたすまで監禁

P「時間がどのくらい進んだか……待て。これ軽くないぞ」

P「ここは痴漢冤罪でっち上げが趣味という噂をながそう」

P「酒の席でのジョークとして捉えられるかもしれない」

P「軽くだしどっちに流れてもいいようにしよう」

P「伝言ゲームのようにすればうまく……」

高垣楓「たかがきかたたきかたたたたぁ!」

CP「楓さん! 飲みすぎですよ!」

高垣「なにをぉ!? プドドゥフーサーさんらぁおさけをー……飲むなってんですかぁ?」

CP「量を守ってください!考えてください!」

高垣「むりー♪ おさけはさそわれたらー……さけられませーん!」

CP「あぁもう! 呼ばれてきてみればこれなんだからー!」

高垣「もー一軒!」

CP「帰りますよ!」

高垣「や!」

CP「や!じゃないですよ……こっちの身にもなってくださいよ……」

高垣「いいじゃないー!今日はCDデビューの記念だっていってたじゃなーい」

CP「誰がいったんですか誰が!」

高垣「んー……わたし?」

CP「なんなんですかほんっとにもう!」

高垣「きゃー!プロデューサーくんのウェッチー!」

CP「えっ、どこか触っちゃいました!?」

高垣「スキあり!」

CP「あちょっとどこいくんですか!?」

高垣「呑みなおすのみー!」

CP「いい加減帰りますよー!」

P「…………ハァ」

P「相変わらずだな……」

P「あんなんだから25歳児なんて愛称つけられるんだよな」

P「ま、それも理由があるんだけどな」

P「…………準備を進めよう」

P「噂好きといえば……」

P「盗人に追い銭ならぬ女に週刊誌」

P「…………今のプロデューサーはどうする」

P「少し調べる必要がある」

P「写真集は家のまだあったかな」

P「日付は……これじゃない」

P「あの時修整いれたのはいつまでだったか…………あった」

P「ということはこれ以降のと比べると……」

P「これもか……修整されてないのがちらほら」

P「やっぱり、オレがクビになってからは修整がされてない」

P「これを使おう。次はワルシャワ館だ」

CP「あぁ忙しい忙しい」

高垣「…………ねーえー」

CP「修整依頼? んなのそのまま載せろっての」

高垣「プーローデューサーくーん」

CP「なんですか!?見ての通り今忙しいです」

高垣「おーさーけー」

CP「あなたはどこの呑兵衛ですか。仕事中に飲ませられるわけないでしょ」

高垣「ぶーぶー!」

CP「ブーイングしないでください。されても困ります」

高垣「ねーねーねー」

CP「今度はなんですか?」

高垣「これなに? Cなんとかって書いてある」

CP「あぁそれですか。欲しいならあげますよ」

高垣「高そうだけど?」

CP「かまいませんよ」

高垣「鯛で作ったタイピン……ふくく」

CP「生臭そう」

高垣「ウワサ話しない?」

CP「そんなヒマないです。あ、ヒマならファンレター読んでてください」

高垣「多い……」

CP「それだけ人気なんですよ」

高垣「あれ、これなんかガチャガチャ音する?」

CP「あっ!」

高垣「うわっ! なにこれ……お人形?」

CP「たまにいるんですよ。フィギュア?っての自作して送りつけてくる気持ちわるいの」

高垣「これはなんだ? おっ!人形」

CP「そういうのもあるから気を付けてください」

高垣「はーい」

CP「あれやってこれやって……」

高垣「えっと『いつも応援してます』。こういうのうれしい」

CP「んで……」

高垣「あれ? プロデューサー」

CP「んぁ?」

高垣「これ、渋谷凛さんへって書いてありますよ」

CP「マジ?」

高垣「マジなマジック……ぷくっ」

CP「……どっち?」

高垣「ほらここ。渋谷凛さんって誰?」

CP「前担当してた子。今は違うプロデューサーになってる」

高垣「ふーん」

CP「変わった子ですから気にしない方がいいですよ」

高垣「そ。あれ?」

CP「まだなにか?」

高垣「私がお酒好きってほんと?」

CP「ハッ?」

高垣「だってほらここ、『楓さんはお酒好きですが……』って書いてあります」

CP「あなたがそう思うならそうなんじゃないですか?」

高垣「そんなに好きってわけじゃ……気付いたら飲んでたって感じで」

CP「そんなことよりそろそろ仕事ですよ」

高垣「はーい」

CP「今日は写真撮影。準備はいいですか?」

高垣「ばっちりチリソース」

カメラマン「──はい今日はこれでおしまい。お疲れ様!」

高垣「お疲れさまでーす」

CP「お疲れさまっすー」

カメラマン「ところでプロデューサーさん」

CP「なんですか?」

カメラマン「最近編集さん代えた?」

CP「はい?」

カメラマン「写真集とかのこと。前と感じが違うからね」

CP「写真集?」

カメラマン「ほら画像編集ソフト使うじゃない? それがいつもと感じが違うの」

CP「あー、自分楓さんのプロデューサーになったの最近なんでわかんないですね」

カメラマン「それじゃ困る。ワタシの腕がわるいからカメラマン交代するかもって言われてるんだから」

CP「はぁ……? 具体的にはなにがどう変わったんですか?」

カメラマン「例えば目に当たる光の加減よ。瞳の色」

CP「瞳の色?」

カメラマン「楓ちゃんって左右の色が違うじゃない」

CP「そうですか?」

高垣「ンフンフンフーフー♪ あ、これ望遠鏡に良いかも」

CP「たしかにそうですね」

カメラマン「光の当たり加減で全く違う色になっちゃうのよ。これはこっちじゃそんなに修整できないからそっちの仕事なのよ」

CP「写真集作ってるところに問い合わせてみます」

カメラマン「頼むわよ?」

CP「はい。楓さーん! 帰りますよー!」

悪澤「おや、Pさん」

P「お疲れ様です」

悪澤「今日はどんなご用で?」

P「高垣楓について」

悪澤「なるほど。こちらへどうぞ」

悪澤「それでなにが聞きたいんですか? 彼女の現状に人気度合いなんでも聞いてください。彼女の過去……は知ってますね」

P「はい」

悪澤「ということは彼女のアレについて書いていいと?」

P「それではありません。そこまでやりたいとは思ってませんので」

悪澤「それじゃあなんのことで?」

P「彼女の写真集はまだ作ってますか?」

悪澤「えぇ、作らせていただいてます。なかなかの売れ行きで」

P「写真を一部いじっていただきたいのです」

悪澤「写真を? 肌の修整を消すとか?」

P「いいえ。いじっていただくのは──」

悪澤「瞳の色、ですね」

P「はい」

悪澤「何色にするんですか?」

P「もとの色に」

悪澤「元の色?」

P「正確には左を緑に」

悪澤「…………ははぁ、なるほど。それなら何枚かは色を変えないで──」

P「──それともうひとつあるのですがよろしいですか?」

悪澤「あなたには返しても返しきれないほど恩があるのでどんなことでも!」

P「最近女性に人気の居酒屋はどこかありますか?」

悪澤「人気の居酒屋ですね。それならb@hキイチにたるき亭あたりですかね」

P「前にやった女子会特集。まだ出来ますかね」

悪澤「問題なく。人気なのは本当ですし」

P「ではこうしてください。まず──」

CP「へーここですか楓さんのオススメって」

高垣「この居酒屋お酒も売ってていー酒屋」

CP「オヤジギャグ言うために来たんですか?」

高垣「違いますって。ささ、入りましょう」

CP「こんにちは……すごい人ですね」

高垣「何気に人気店だし……ありゃ今日は人いる」

CP「いつもこんなにいるんですか?」

高垣「いつもはもっと空いてて静か。宴会かなにかかな?」

CP「店員も忙しそうで気付いてませんし、とりあえず座りましょう」

高垣「宴会のスキをついてえーんかい……なんちゃって」

CP「早く座りますよー」

高垣「反応してー」

高垣「くぁんぱーい!」

CP「はい、お疲れ様です」

高垣「ンッ……ンっ……ンクッ……っあー!」

CP「……ふぅ。オヤジくさいですよ楓さん」

高垣「えー、やらない?」

CP「そんなことやりません」

CP「それにしても賑やかですね」

高垣「いつもはこんなんじゃないんだけどねー。お祝い事?」

CP「そういえばこの上になんかの会社入ってましたね」

高垣「それはね──」

店員「ご注文お決まりでしょうか!!」

高垣「あっ、はい。唐揚げとタコ唐と枝豆とサラダと焼き鳥の乗り合わせを」

店員「はい!」

CP「じゃオレはこの7なんとかセットを1つ。それと焼き鳥の盛り合わせで」

店員「はい!お待ちください!!」

CP「ところで楓さん」

高垣「んー?」

CP「焼き鳥の乗り合わせってなんですか?」

高垣「期限間近の食材とか仕入れすぎた食材を使った焼き鳥のこと」

CP「それいいんですか?」

高垣「ここ限定メニュー」

CP「そんなのが他のとこにもあったら驚きですよ」

高垣「ねーねー」

CP「なんですか?」

高垣「プロデューサーは武勇伝あります?」

CP「いきなりなんすか。酔ってます?」

高垣「よってなーい。プロデューサーこそ口調変わってる」

CP「で、なんですか?」

高垣「あ、戻った」

CP「…………」

高垣「すねないすねない。それで、プロデューサーって武勇伝あります?」

CP「だからいきなりなんでそんな質問を」

高垣「この前雑誌の取材でそんな質問があって」

CP「これといって特にないですよ。楓さんは?」

高垣「武勇伝ってほどじゃないけどいちおうある」

CP「へー、聞かせてくださいよ」

高垣「プロデューサーが来る前の話になるんだけどそれでもいい?」

CP「つまりオレが知らない楓さんの過去ですか。聞かせてください」

高垣「まず──」

高垣「──ってこと」

CP「つまりロリコンだから別れた、離れた方がいいと助言したと」

高垣「そんなところ」

CP「普通に武勇伝じゃないですか!」

高垣「そう?」

CP「そうですよ! だって13歳くらいでしたっけ? そんな子と同棲て、理由があってもおかしいっすよ! どう考えても異常者!」

高垣「プロデューサー声大きい。酔ってる」

CP「いやいや声もでかくなりますって! わーうわーカッコいい!」

高垣「まぁ、いつか犯罪起こしそうだった」

CP「魔の手から救えてよかったすね! さぞかし顔も気持ちわるいんだろうなー」

高垣「鬼太郎みたいな感じかな」

CP「うわっ、最っ悪じゃないですか。生きてる価値ねぇ」

高垣「ジェジェジェの鬼太郎?」

CP「顔が悪くてビックリ!てやかましいわ!」

高垣「プロデューサー酔ってる」

CP「仮にそいつが冤罪だとしても有罪確実!」

高垣「日本酒追加しよ」

CP「今日はジャンジャン飲みましょう!祝い酒!」

高垣「それで前に飲んだとき身体触られて……」

CP「うっわ最悪。独りでシコシコやってろっての」

高垣「思わず痴漢!って叫んじゃった」

CP「叫んで正解」

高垣「混乱していろいろ叫んじゃった」

CP「混乱もしますよ。楓さんは正しい! でっち上げだとしてもそいつがぁ……悪い!」

高垣「でもほんとにあの子達を救えたのはよかった」

CP「ロリコンいやペドに生きる資格なし!」

高垣「この梨、君のはなし。なんちゃって」

CP「アハハハハさいこーです!」

高垣「プロデューサーの武勇伝も聞かせてくださーい」

CP「オレのなんて聞いてもおっもしろくないすよー」

高垣「聞きたいなー」

ーー「私も聞きたいでーす♪」

CP「しょうがないなー……って誰すかアンタ?」

高垣「さっきからいましたよ」

CP「いつ頃からっすか?」

ーー「えぇっとーだいたい……武勇伝がどうのってところから?」

CP「ほぼ話題の最初からすか。まいいや。で、オレの武勇伝なんすけど──」

ル「あー!いたー!」

CP「なんかエビフライ来ましたよ」

高垣「AB型のエビフライ」

ーー「アハハー!」

ル「お手洗いにいったと思ったらこんなところにいたんですか!」

ーー「このお店広くてー」

ル「席からお手洗いまで一直線でしょうに!ほら、迷惑ですから行きますよ!」

高垣「エビフライが飛んでカエルー」

CP「エビなのにカエルwww」

CP「あーエビフライいっちゃったー…………にしてもよくんなのと飲みいきましたね。あっもしかして脅されてたとか?」

高垣「付き合い」

CP「つきあい?」

高垣「オトナの付き合い、かな?」

CP「社交辞令ってやつすね!カッコいいす!」

高垣「そう?」

CP「はい!オレ、そういうの苦手で」

高垣「苦手じゃ大人になれない……かも」

CP「なんつーんすかこう……仮面かぶってるみたいでヤなんすよ」

高垣「ふーん」

CP「親近感がないっつーか、本当の自分やその人が見えないつーか」

高垣「あー、なるへそ」

CP「だからオレ決めました!」

高垣「なにを?」

CP「楓さんのプロデュースの仕方ですよ!」

高垣「変えるの?」

CP「本当の楓さんを見てもらいたい!こんなにカッコいいんですから!」

高垣「褒めてもナニも出ませんよ」

CP「だいたいこれまでのプロデュースのしかたなんなんすか!これじゃ楓のいいとこが全く出てないじゃないすか!」

高垣「いいとこ?」

CP「フシアナ同然、いやフシアナそのもの!」

高垣「フシーアナウンサー」

CP「オレ調べたんすけど目の色変えろって誰かが指示してたんすよ。そんなんじゃいいところが出ないと思いません!?」

高垣「どうなんだろ」

CP「見てるうちにヤになりましたよあれダメこれダメって教師みたいにグチグチグチグチなんもわかってないこれだからお勉強が出来るやつぁダメ!東大(笑)早稲田(笑)青大(笑)バカはキライ(笑)バカをなめるなっつーの!だいたい──」

ル「うー……笑い上戸の絡み酒発動したから引き剥がすの苦労したぁ……」

ル「あれさえなければいい人なのに……やっぱ年長者ってこともあってプレッシャーがあるとか?」

ル「……まずい遅れそう。もう来て……る!」

ル「すら、すらません遅れてしまって!」

P「私も今さっき来たところなんで大丈夫です」

ル「この節は本当に申し訳ありません」

P「いえ、こちらの不注意、いや怠慢でアイドルを傷つけてしまいまして……」

ル「うたの真がいきなり撫でようとしなければ……」

P「雪美にはよーくいって聞かせましたのでご安心ください。それより真さんの手の具合は?」

ル「あんなのかすり傷だ、と本人ケロッとしてます。実際大したケガじゃなかったらしく──」

P「近いうちにお見舞いへいきます」

ル「そんな、来てもらうだなんてとんでもない! こっちこそ、雪美ちゃんのネコの手術代をお支払します!」

P「手術だなんて大袈裟なものでもありませんよ。ひとまず落ち着いてください。呂律が回ってません」

ル「す、すみません」

P「それに今日来たのはその話ではないですから」

ル「あ、そうでしたね。でもなんの用ですか? こんな高そうな喫茶店に呼び出して」

P「この前差し上げたたるき亭の券使いました?」

ル「はい、楽しく飲ませていただきました。私は飲んでませんけど」

P「ははは、未成年ですしね」

ル「えぇ。でもあの二人見てたらお酒が怖くなりましたよ」

P「ウワバミ並に飲むらしいですね」

ル「しかも両方絡み酒の片方は笑い上戸、もう片方は泣き上戸…………ほんと介抱する身にもなってもらいたいですよ」

P「お互い苦労しますね」

ル「ほんと…………それでたるき亭のチケットがどうかしたんですか? あ、そういえばアンケート」

P「はい。アンケートの回収に」

ル「ではこれを。でも本当によかったんですか?」

P「よかったんですかとは?」

ル「いえ、たるき亭は事務所の下ってこともあってよくお世話になっているんですけど、そんな人がアンケート書いていいのかなと。誉めるばかりで参考にならないと思うんですけど」

P「私も門外漢ですから断言は出来ませんが、そういう常連こそ誠の意見が書けると思います」

ル「親しい故に遠慮なし、ですか」

P「そんなところですね」

ル「それじゃ失敗したから……」

P「失敗?」

ル「はい。実は、そういう批判を書くのは申し訳ないと思って書いてなくて……」

P「その口ぶりだと何かありましたか?」

ル「実はイヤなお客さんがいて……」

P「嫌なお客さん……?」

ル「イヤというか胸くそ、失礼」

P「いえ、お話しください」

ル「聞いてて気分悪くなるお客さんがいてですね──」

ル「それで聞くに堪えなくて」

P「それは嫌になりますね」

ル「口ぶりからその人もプロデュース業やってるみたいなんですけどあれじゃあ……ぺーぺーの私がいうのもなんですが」

P「あなたは十分凄いと思いますよ? アイドルからの転身ですし」

ル「私たち裏方の仕事って注目されないことが多くてイヤになります」

P「剰え貶されもしますさね。それでも得るものがあるから続けてる、ですよね?」

ル「……はい。やっぱり出来たときはうれしくて。それに担当アイドルの笑顔は特に……」

P「ですね…………ところでアンケート書き直します?」

ル「出来ればそうさせていただくとうれしいです」

P「では……おや」

ル「どうかしたんですか?」

P「この人は相変わらずですね」

ル「…………ちょっとよろしいですか?」

P「面白くていいと思います」

ル「あの人は…………なによこの『オーバー25セットを作ってください』って……!」

P「そのキャラが業界で人気なんですよ」

ル「なんでか知らないけど人気ですよね、あの人」

P「長年社長に付き添って事務員をやってるなんて嫌でも有名になりますよ」

ル「それでも良いものと悪いものがあります」

P「変わらないといえばその髪型も変わらないですね。たしかアイドル時代からでしたっけ?」

ル「えぇ……まぁ……さすがに仕事中は違いますけど」

P「パイナップルと言われてるんだとか」

ル「パイ……あの双子ぉ……!」

P「仕事中はというと休日とかは?」

ル「……外に出るときは"エビフライ"です」

P「あはは」

ル「それにそういうのを教えてくれたのはあなたじゃないですか」

P「私はただ賛同しただけです」

ル「狡い人……カタカナじゃなくて漢字の狡い人」

P「まぁ、何かしらあったときにつつかれないためにですよ。あの業界は重箱の隅を突っつきたがる人が多いですから」

ル「わかってます。だからこうして"休日に昔の髪型"であなたと会ってるんです」

P「そうでもしないと私とは会いたくありませんしね」

ル「そういうわけじゃないです。顔なんて関係ないですよ。この業界でよーくわかりました」

P「それはなにより。では私はこれで」

CP「うーん……」

高垣「おはようございま……なにしてるんですかプロデューサー」

CP「いやさぁ掲示板見てたんだ」

高垣「それで?」

CP「んー……やさ、実物は見せられないんだけどこんなこと書くやつらほんとにいるんだなぁーってさ」

高垣「どれどれ」

CP「いや見せられませんよ!?」

高垣「けち」

CP「見せられないものは見せられません」

高垣「えー」

CP「でもほんとこんな朝っぱらから悪口だなんてニートの考えることはわからん」

高垣「私も昼間から飲みたい」

CP「あなたはどこの飲んべえですかって。うわっなんだこれ」

高垣「…………」

CP「こっそり近づいてこないでください」

高垣「ちっ」

CP「こんなのなんの参考にもならない。仕事行きましょう」

高垣「はーい」

CP「──ってことでこの通りにします」

カメラマン「…………」

CP「どうかしました?」

カメラマン「……こうやっていってくれるのはうれしいけど…………これじゃあアタシの腕が問われる編集になる」

CP「そうですか?」

カメラマン「まるでアタシが手抜きしてるみたい」

CP「……そうですか?」

カメラマン「それにいきなり今までと違う指示なんて困る」

CP「やっぱ見えませんよ、見えません」

カメラマン「それにいきなり変えるなんてどうかしたの?」

CP「簡単にいえば本当の楓さんをみんなに見せたくて」

カメラマン「本当の楓ちゃん?」

CP「いままで編集しまくりで高垣楓のたの字も伝わりません」

カメラマン「そうかしら」

CP「はい。あんなのじゃ下の下」

カメラマン「…………」

CP「だからこれからは革新的に進めていこうかと!」

カメラマン「隠してたものの露出を増やすってことね」

CP「簡単にいえばそうです」

CP「……そうですか。あなたがそう思うならそう思っててください」

カメラマン「えぇ、そう思ってる」

CP「これからバンバン売れるんで。見ててください」

カメラマン「カメラ片手に楽しみに待ってる。結果がどうであれあなたの顔撮りにいく」

CP「楽しみに待ってます。それじゃ楓次のとこに連れていくんで」


カメラマン「…………なんもわかってないわねぇ」

P「……本当の楓さんねぇ」

P「あのカメラマンも大変だ」

P「しかし……軽くと思ったがプラスαあるかもな」

P「あの秘密まではたどり着けないし、公開する気もないが……」

P「楓さんはいい気がしないだろう」

まゆ「お帰りなさいPさぁん」

P「ただいま」

まゆ「もう終わりました?」

P「準備はだいたい終わった。もう少し付け加える」

まゆ「そういうねちっこい攻め、まゆ好きですよぉ」

P「そっちも遅かったな」

まゆ「ちょっとやることが出来ちゃって」

P「そうか」

まゆ「楽しみにしててくださいね、うふ♪」

P「寝るか」

まゆ「あっ、まゆ懐かしいの持ってきたんですよ」

P「イエスノー枕……」

まゆ「ブー、違います。イエスイエス枕ですぅ」

P「そんなのどこで見つけた。売ってるのか?」

まゆ「あの子たちと作ったんです」

P「それか、枕がどうのっていってたの」

まゆ「あれ、バレてました?」

P「問いただしたらそんなこといってた」

まゆ「今度叱っておきます」

P「どうやって?」

まゆ「お供えにさやえんどうを持っていきます」

P「やめておけ……それより、まゆがいいなら手伝ってほしいことがある」

まゆ「はぁい。口ですか、手ですか? あ、もしかして脚とか♪」

P「そういうことじゃない」

まゆ「…………本番?」

P「……はぁ」

まゆ「冗談ですよぅ。それでなんですか?」

P「これを持っていってほしい」

まゆ「写真集ですねぇ。これを?」

P「それを事務所に持っていってほしい。それだけだ」

まゆ「はぁい」

高垣「おはようございまーす」

まゆ「おはようございまぁす」

高垣「おはようまゆちゃん」

まゆ「最近お忙しいらしいですね」

高垣「プロデューサーがガンバってるからね。それよりまゆちゃんはどう?」

まゆ「まゆですか? まゆは全然です。でも楽しいですよぉ」

高垣「よかった。周子ちゃんとそのプロデューサーさんがあんなことになっちゃったから心配で。まゆちゃん、あのプロデューサーだったんでしょ?」

まゆ「はい。でもまゆはなんともないですよ?」

高垣「元気そうでよかった」

CP「おはよーごさいます」

高垣「お疲れが来た」

CP「その子は?」

まゆ「こんにちは」

高垣「高垣まゆ」

CP「妹さん?」

まゆ「まゆたち結婚してるんです♪」

CP「で、誰なんですか?」

まゆ「佐久間まゆです」

CP「佐久間まゆ…………そういやそんな名前のアイドルうちにいたな」

高垣「元読者モデルなんですって」

まゆ「うふふ」

高垣「モデルだけにもう出る」

CP「オヤジギャグやめてくださいよ」

まゆ「詣でるの方が響きがいいと思いますよ」

高垣「……あり」

CP「くだらないことしてないで仕事いきますよ」

高垣「今日も撮影?」

CP「そうです」

高垣「フラッシュでふらふらっす」

まゆ「撮影といえば、カメラマンさん代えました?」

CP「代えてないけどそれが?」

まゆ「いつもと編集が違うなぁって思いまして。あっ、それとも会社を代えたとか」

CP「編集のしかたを変えた。ただそれだけだ」

高垣「え?」

まゆ「そうなんですかぁ。てっきりまゆ、カメラマンを代えたのかと。具体的にはどういったところを?」

CP「顔の修整をちょっとだけ変えてあとは──」

高垣「ちょっと待って。私それ聞いてない」

CP「言ってないからな」

高垣「……一言聞いてくれてもよくありません?」

CP「ん、あー…………忘れてた」

まゆ「……賢いまゆは静かに去りますね」

CP「忙しくて忘れてたんだって。それにそんな変わってないから」

高垣「……次からは気を付けてください」

CP「ごめんごめん」

高垣「じゃあ今日のお仕事行きましょう。今日はなんでしたっけ?」

CP「雑誌のインタビュー」

まゆ「……ふぅ」

P「お疲れ」

まゆ「お疲れじゃないですよ。まゆ、ビックリしたんですからね」

P「すまない。あんなことになるなんて思ってなかった」

まゆ「すぐに立ち去らなかったまゆもいけないかもしれません。でもほんとに驚いたんですからね」

P「まさか担当アイドルに方針変更を話してないとはな。考えが甘かったよ」

まゆ「まゆは楓さんの表情にビックリしました」

P「どんな表情してたんだ?」

まゆ「眉がよって押し上がりまぶたが上がってました」

P「思い出したんだろうね」

まゆ「思い出すって何をですか?」

P「人に話すことじゃない。まゆだって過去を話されたくないだろう?」

まゆ「…………そうですね」

P「……思い出させてすまない」

まゆ「それより次はなにします? 帰り道を尾行? それとも待ち伏せ?」

P「まずはアンチ板をみる」

まゆ「アソコですか?」

P「反応が気になるからな。ちゃんと広まってるか」

まゆ「なにか書き込んだとか?」

P「なにも。たるき亭でのことが気になってな」

まゆ「たるき亭?」

P「まゆは知らないか。765プロの下にある」

まゆ「事務所で聞いたことあるかもしれません。誰かが話してました。でもそれとアンチになんの関係が?」

P「アンチの中には一種のストーカーがいる場合がある」

まゆ「怖いですねぇ」

P「それに765プロにもアンチはいる。よく言うじゃないか、『知りもしないのに否定するな』って」

まゆ「……そういうことですか。つまりよく知って否定するってことですか」

P「そういうことだ。苦労させられたよ」

まゆ「そうでしたねぇ、うふ。それじゃ見ましょう。お茶用意します?」

P「映画じゃないんだぞ」

CP「ウワサぁ?」

PP「だからお前んとこの担当アイドルだよ」

CP「楓のこと?」

PP「そう、その楓って人。なにやら痴漢冤罪でっち上げが趣味だってウワサが流れてるぜ」

CP「なんだそれ。んなウソ誰が信じんだよ」

PP「それがまるっと嘘ってわけでもないらしい」

CP「どーいうこと?」

PP「なんでもよ、過去にロリコンを糾弾したとかでよ」

CP「あぁその話。知ってるけどそれがどうした? んなのロリコンが悪いに決まってんだろ」

PP「でもよそいつ、近所での評判や会社での評判すこぶる良いらしい」

CP「外面いいロリコンとか手に負えないな」

PP「でよ、ここからがおもしれえ話なんだがな。そのロリコンってのは前プロデューサーらしい」

CP「前プロデューサー?」

PP「お前、楓って人のプロデューサーになったの最近だろ?」

CP「前は違うのだった」

PP「んで、その事が原因でそのプロデューサーはクビ、お役ごめんになったってわけ」

CP「うわー悲惨」

PP「だからお前も気を付けとけよ」

CP「気ぃつける? なにをだよ」

PP「鈍いやつだな。お前もクビになるなよってことだよ」

CP「オレがクビになるかよ。その前プロデューサーだかは仕事ができなかったんだろ? その証拠に楓がまったく売れてねえし」

PP「自信たっぷりだなー」

CP「おうよ。オレは本当の楓をみんなに見せたいんだよ。そうすりゃ売れるし楓も生き生きするってわけよ」

PP「はいはい。とにかく気を付けとけ。んじゃ俺帰る」

CP「じゃあな」

CP「ほんと、プロデュースの腕がないやつは哀れだねぇ」

CP「っと、楓来たら早速写真みせないとな」

高垣「おはようプロデューサー」

CP「おう。さっそく来たぞ写真」

高垣「早い」

CP「だろ? いつも遅いからな。今回は早くやってもらった」

高垣「やっぱりこの衣装、胸元がキャベツに似て……っ!」

CP「どうかしました?」

高垣「目の色……」

CP「変えたって言いましたよね?」

高垣「元に戻してっていったはず……」

CP「でも両目とも緑ですよね?」

高垣「……何でそれ知ってるの」

CP「モデル時代の写真は全部そうでしたし。ちょっと苦労しましたよ。最初はカラコンかと思った」

高垣「それは…………」

CP「オッドアイって珍しいからウリになりますよね。そういうのはありですが、オレはそういうのキライすからしない」

高垣「…………オッドアイになったのは事実」

CP「あーはいはい。でもホントは両目とも緑なんですから。ウソはいけないですよ、ウソは」

高垣「…………」

CP「ウソで売れていいと?」

高垣「……わかった」

CP「素直でよろし」

CP「それにその色にしてから飛ぶように売れてますよ?」

高垣「…………」

CP「辛いかもしれませんけどこれも売れるため。少しは大人になりましょう?」

高垣「……ごめんなさい」

CP「じゃ取材いきましょう。オレは営業で外にいってきますけど一人で大丈夫ですか?」

高垣「うん」

CP「それじゃガンバってください」

まゆ「Pさんのまゆのお帰りですよー」

P「お帰り。どうだった?」

まゆ「一日中沈んでました。楓さんかわいそう……」

P「思ってもないくせに」

まゆ「うふ♪ 気になったことがあるんですけど聞いてもいいですか?」

P「なんだ」

まゆ「両目とも緑って本当ですか?」

P「本当だ。それと言っておくが修整は本人のためでもある」

まゆ「どういうことですか?」

P「……これくらいは言ってもいいだろう」

まゆ「あっ、ちょっと待ってください。今お菓子用意します」

P「お菓子食べながら聞く話じゃないんだがな」

まゆ「まゆ糖分補給しないと死んじゃうんです。あとPさん分」

P「じゃあ確認するぞ。お菓子の用意」

まゆ「出来てまぁす。まゆも確認します。Pさんの準備」

P「……出来てる」

まゆ「じゃあお腹借ります」

P「……溢すなよ」

まゆ「はぁい」

まゆ「それで、なんで片方は緑じゃなくなったんですか?」

P「……結論を急ぐな」

まゆ「せっかちでごめんなさい。そうですよね、せっかくお菓子も用意したのでゆっくり聞きます。あ、ジャイアントコーンいります?」

P「喋りにくくなる。それにこぼれる」

まゆ「まゆの頭になら何かけてもいいですよぉ」

P「CPが昔は両方とも緑だったって言ったことは覚えてるな」

まゆ「はい。まゆ、物陰から見てました。ちょっとドキドキしたのは内緒」

P「両方とも緑だった、これは本当だ。珍しさから二つ名がつくくらいだ」

まゆ「どんな二つ名ですか?」

P「誰かさんが好きそうな類いのだ」

まゆ「なんとなくわかりました」

P「それなりに人気があり順風満帆。まさに深緑の女神に相応しかった」

まゆ「黙っていれば綺麗ですものね」

P「そんな生活もある日を境に変化せざるを得なかった」

まゆ「そのあることが原因で今の目になった?」

P「そうだ」

まゆ「そのあることってなんですか?」

P「交通事故だ」

まゆ「交通事故?」

P「知らないか? こう、乗り物と乗り物がぶつかる……」

まゆ「そういう意味じゃないですよぉ。Pさんのイジワル」

P「すまん。それでその交通事故っていうのが乗用車との事故だ」

まゆ「なーんだトラックじゃないんですか」

P「失礼だぞまゆ」

まゆ「すみませぇん。それでその事故で何が起きたんですか?」

P「どちらが無視したかはわからないが原因は信号無視だ」

まゆ「あら、危ない」

P「性格を考えれば……」

まゆ「?」

P「乗用車との事故は特にそうだがまずバンパーが脚に当たり、スピードによっては撥ね飛ばされる」

まゆ「スタント見てると痛そうに感じます」

P「だけどその車はブレーキを踏んでいた。そうした場合話は違ってくる。撥ね飛ばされることなく、ボンネットにぶつかることになる」

まゆ「足払いみたいですね」

P「だいたいそんなとこだ。話を戻そう」

まゆ「はい」

P「だが彼女は横断歩道を渡っている途中だった。それが幸い……いや……災いしてボンネットにぶつからず、ミラーに顔をぶつけた」

まゆ「いたたた……あまりにも痛そうで今夜寝られそうにありません」

P「すぐに病院に運ばれ一命をとりとめた」

まゆ「よかったですね」

P「一命をとりとめたのはいいが問題はそこからだった」

まゆ「いよいよですね」

P「事故から時間が経ち、やっと落ち着いてきたので彼女は久しぶりに鏡を見、そして愕然とした」

まゆ「不謹慎なのはわかってるのにちょっと興奮しちゃう」

P「高垣楓、その代名詞である緑色の瞳が真っ赤に濁っていることに」

まゆ「真っ赤に濁る?」

P「緑色の目に赤が混じったような感じで想像すればわかりやすい」

まゆ「なるほど。それで?」

P「それまで違和感や予感がなかったわけじゃない。視界はぼやけるし、焦点が合わないこともあった」

P「事故の後遺症だろう、長く続くはずなお。そう軽く考えていた」

P「だから鏡を覗いたとき愕然とした。目が濁っている」

P「目が見えなく心配より先に、これからの事が浮かんできた」

まゆ「お話の途中すみません。Pさん、質問があります」

P「どこかわからないところがあったか?」

まゆ「Pさんはそれをいつ知ったんですか?」

P「大まかなことはスカウトを打診する前、詳細はスカウト後」

まゆ「わかりました。続けてください」

P「それから紆余曲折を経てアイドルになった。それでも彼女は悩み続けていた」

まゆ「今の話ですね」

P「知っていると思うが写真を撮るときに目が赤く写ることがある。その赤く写った目を見るたびに昔の自分を思い出す」

まゆ「嫌な思い出ってなかなか消えませんよね」

P「特に女性でモデルだからな。顔の怪我は致命的だ」

まゆ「プロは大変ですねぇ。読者モデルでよかった」

P「スカウト後、一時期はひどかった。なにせ助けになってたのがお酒だからな」

まゆ「クスリに頼るみたいな?」

P「そんな感じだな」

高垣「…………」

CP「写真眺めてどしたんですか?」

高垣「別にー?」

CP「気に入らなかった?」

高垣「……うん。やっぱ変えない?」

CP「ダメ。それにオッドアイなんて安易」

高垣「でもなー……」

CP「とにかく着いてきてくれればいいんです。難しいことはこっちで考えます」

高垣「じゃあこれ」

CP「なんですかこれ?」

高垣「マカを渡すからあとはまかせた」

CP「…………」

高垣「あっ、捨てるなんてひどい」

CP「さ、そんなことしてないでレコーディングいきますよ」

高垣「レコーディング?」

CP「はい。なんとレコーディング会社からオファーが来たんです! いやー色々動いてみるもんですね」

高垣「へー」

CP「ってわけで先にいっててください。オレやることありますから」

高垣「はーい」

CP「……やっと行った」

CP「にしても前プロデューサーほんと仕事できねえ人だったんだな」

CP「レコーディングの話があったのに放置とか使えねえにもほどがある」

CP「こういう話に飛びつかなくてどーすんだっての」

CP「っと、こんなことしてるヒマないんだった。次の撮影に使う服はっと……」

高垣「……ハァ今日も疲れた」

高垣「プロデューサーは残業、他の人は連絡つかない……」

高垣「…………お酒おいしくない」

まゆ「あら?」

高垣「んー?」

まゆ「楓さん、こんばんは。"偶然"ですね」

高垣「こんばんは。ひとりぼっちでもこんばんは」

まゆ「誰かと待ち合わせですか?」

高垣「ぼっちの子です」

まゆ「お一人でお酒を飲むなんてステキです♪」

高垣「そう? ところでまゆちゃんは誰かと一緒なの? ここ居酒屋なんだけど」

まゆ「ここのお料理がおいしいって雑誌で読んで来ちゃいました」

高垣「そうなんだ。雑誌とか読んでないや」

まゆ「そういえば写真集、見ましたよ」

高垣「見たの? 恥ずかしいな」

まゆ「いえ、とっても綺麗で羨ましくて。まゆも"両方とも"緑色の瞳になりたいです。あ、片方ずつ色が違うのも憧れるかも♪」

高垣「…………ありがとう」

まゆ「はい?」

高垣「ううん、なんでもない。それより友達、だっけ? 連れてきなよ。奢るよ」

まゆ「嬉しいですが遠慮しておきます。人見知りする人なんです。それに巻き込みたくないので」

高垣「巻き込む?」

まゆ「よく週刊誌に書いてあるじゃないですか。熱愛発覚とか熱愛疑惑とか。そういうのに巻き込みたくないので」

高垣「考えすぎじゃない?」

まゆ「まゆの……大切な人ですし、楓さんには見せません」

高垣「ちっ、バレてたか」

まゆ「うふふ♪ 楓さんも気を付けてくださいね。周子さんとそのプロデューサーみたくなりたくないでしょ?」

高垣「うん……」

まゆ「それじゃあまゆは席に戻ります。そういえばプロデューサーさんから伝えてくれって頼まれたんですけど、明日写真が大量に届くらしいですね。それで全部に目を通してほしいんだとか」

高垣「めんどくさそう」

まゆ「伝えましたよー♪」

まゆ「ただいま戻りましたー」

P「遅かったな。なにしてたんだ?」

まゆ「楓さんと話してきちゃいました♪」

P「……危ない行動はしないでくれ」

まゆ「だってあの顔見てたらいじめたくなってぇ」

P「夕食は居酒屋にいこうなんて誘ったからおかしいとは思ったんだ」

まゆ「最初から気づいてたくせにぃ」

P「…………」

まゆ「でも興味があったのは本当です。こういう個室で食べてみたかったんです」

P「料亭の個室じゃなくて居酒屋の個室でか?」

まゆ「まゆの性格わかってるでしょ? そーいうことですよ。さ、そんなことよりなに頼みます?」

まゆ「ハアァ、お腹いっぱい……」

P「よく食べたな」

まゆ「最近お腹の調子良くて♪」

P「調子に乗るなよ。また開きっぱなしになったらキツイぞ」

まゆ「はぁい。デザート代わりにお話でもしませんか?」

P「なんの話だ?」

まゆ「楓さんのことです」

P「……どうせするなら楽しい話にしよう」

まゆ「まゆは楽しいですよ? あの苦しそうな表情にゾクゾクします」

P「そうか」

まゆ「やっぱりまゆも"あの女"の血が入った子なんですね」

P「あの人とは違うだろ」

まゆ「でも感謝してるんですよ? こうしてPさんのお手伝いが出来るんですもの」

P「それには感謝してる」

まゆ「これからどうします?」

P「当初の予想より大きな効果が得られそうなのはうれしい。しかし、まだ時間がかかりそうだ」

まゆ「CP大活躍。でもPさんのお仕事を否定したのは許せません」

P「オレの仕事は日陰者の仕事だからな。気付かないのもしかたない」

まゆ「まゆは気付きましたよ?」

P「調査万歳だな」

まゆ「うふ♪」

P「その能力、素直に凄いと思う」

まゆ「まゆはデキる子なので♪」

P「高垣楓に対してはここいらで一旦手を休める」

まゆ「はい。でもひとつだけ提案があるんですけどいいですか?」

P「提案?」

まゆ「このままじゃPさん、寸止めのままで気持ち悪いですよね。だからまゆが──」

高垣「ハァ……お酒おいしくなかった……」

高垣「お金ドブに捨ててるみたい…………濁酒のでドブーン…………ハァ」

まゆ「おはようございます♪」

高垣「あ、まゆちゃんおはよう……昨日どうだった?」

まゆ「幸せな時間を過ごせました♪」

高垣「よかったね」

まゆ「はい。楓さんはどうでした?」

高垣「ボチボチ。だから帰りに墓地通った」

まゆ「あら、怖い」

高垣「ところで今日は大きなカバン持ってる。なにか入ってる?」

まゆ「まゆの服とかです。今日はお気に入りの服で撮影があるので」

高垣「ちょっと気になる」

まゆ「元モデルの楓さんにお見せするには恥ずかしいです。よいしょっと」

高垣「…………」

まゆ「見たら怒りますよ?」

高垣「……見ない。薬袋見ない」

まゆ「お茶いれてきます。なにか飲みますか?」

高垣「お酒」

まゆ「わかりました。なにもいらないですね」

高垣『なんかプロデューサーも冷たいし、みんなもよそよそしい……』

高垣『もしかして嫌われてる?』

高垣『プロデューサーは話も聞いてくれなくなったし……』

高垣『なにか間違ったこと……怒らせることしたかな?』

高垣『これならプロデューサー付かない方が精神衛生的によかったかも……』

高垣『アイドルやめようかなぁ…………』

まゆ「許すわけないじゃないですか。誰が許してもまゆが許しませぇん」

P「不気味だからビデオに向かって喋りかけるな」

まゆ「すみませぇん。でもやりません?」

P「やる」

まゆ「この映像どうですか?」

P「きれいに撮れてる」

まゆ「ありがとうございます♪ このカメラも長いこと使われてますけど、年代物とは思えません」

P「そのことは言わないでくれ。悲しくなる」

まゆ「まゆはもう気にしてませんよ?」

P「そうか……」

まゆ「Pさんがいてくれますから」

P「…………」

まゆ「だから元気だしましょ?」

P「そうだな」

まゆ「元気はつらつ、精力絶倫♪」

P「少し休憩するか。根の詰めすぎも良くない」

まゆ「オフって大好きです」

P「けどその前に次の方針を決めておこう」

まゆ「計画をたてるのは大事だってPさんの口癖ですものね」

P「高垣楓のことも残ってる。気を引き締めていこう」

まゆ「その事について、まゆいい計画思い付いちゃいました♪」

P「その時が来たら話してくれ」

まゆ「はーい。それで次のアイドルは?」

P「>>656

ジュニア(12歳まで)かティーン(13?19歳まで)かアダルト(20歳以上)か選んでください
キャラはまたあとで安価します

ティーン

P「ティーンアイドルだ」

まゆ「結構範囲広くて迷っちゃいますね♪」

P「手当たり次第にやるわけじゃない」

まゆ「シンデレラガールズだけに範囲は結構広いんですね」

P「…………」

まゆ「わかったことがあります。まゆにオヤジギャグは早かった」

P「わかってくれてうれしいよ」

P「さて、次のアイドルは>>660

モバマスのアイドル名をお願いします
それ以外は安価下

拓海

処女ヶ崎いこう

P「向井拓海」

まゆ「あのクラシックで独特な格好の不良アイドルですか?」

P「そうだ。不良枠のアイドル向井拓海」

まゆ「ヤンキーさん怖いです。それで向井拓海さんには何をされたんですか?」

P「>>654


何をされたかをお願いします
あまりにおかしいのは安価下

再安価
>>665

アイドルになる前の拓海に轢かれかけた
拓海は覚えてなく、アイドルになってからは何かにつけてパシりにされていた

P「アイドルになる前の拓海に轢かれかけた」

まゆ「じゃ轢いちゃいましょう」

P「しかも向こうは覚えてない。といってもオレも、写真の服装違ってたのもあるけど事務所に入ってきて気がついた」

まゆ「ダンプにしますか? バイクにしますか? 乗用車? ロードローラー? それとも農耕車とか」

P「落ち着け」

まゆ「あ、気づいちゃいました」

P「なにを?」

まゆ「一時期ため息がいつもより二割多かったのって……なにか頼まれてたんですか?」

P「そんなにため息多かったか?」

まゆ「いつもよりまゆの肺がパンパンパンになっちゃったくらいには」

P「そんなにか。まぁ、頼まれごとってほどでもない。けどああいうのパシりっていうのかな?」

まゆ「とても困った顔してましたよ?」

P「幸い、外に出たついでが多かったからよかったけど、狙いすましたかのように動けないときに頼まれるのは困った」

まゆ「だからですか」

P「顔を覚えてないのも向こうは友達と一緒に走ってたからな」

まゆ「頭も悪そうですもんねぇ」

P「あれで仕事には真面目」


まゆ「真面目系クズ、でしたっけ?」

P「そう言うのかもな」

まゆ「それでどうします? 軽くします? 徹底的にします?」

P「まゆはどうしたい?」

まゆ「まゆはああいう方嫌いですからどちらでも協力します」

P「そうか。よし……>>676

軽くか徹底的か
それ以外は安価下
場合によっては方法をあとで安価で決めます

徹底

@wikiがまだ不安だしニコや渋の百科事典覗いてきたけどどうなんだろ

P「徹底的だな」

まゆ「轢かれかけたんですもの。当然です」

P「方法は……」

まゆ「ムリヤリなんてどうですか? 睡眠薬ありますし」

P「ムリヤリって強姦か? 強姦するのはさすがに……それにダメージが薄い」

まゆ「周りも気にしなさそうですもんね」

P「彼女には少なからずそういうイメージがある」

まゆ「お仲間さんとヤりまくってそう」

P「否定はしないがそういうことを口に出すな」

まゆ「そういえばPさん、目に見えて嫌われてましたよね」

P「オレみたいなのは不良とは正反対だからな」

まゆ「見た目で全部を判断するなんておバカさんですねぇ。こんなに抱き心地いいのに」

P「方法はまたあとで考えるとしてなにか食べるか」

まゆ「はぁーい。今日はまゆが作りますよぉ」

P「楽しみにしてる」

まゆ「ビタミンタクミンケーターミン♪」

P「変なもの入れないでくれよ」

まゆ「いただきまぁす」

P「いただきます」

まゆ「それで今回はどんな感じにします?」

P「食事中に話したくない」

まゆ「まゆは楽しみで待てません。また写真集や雑誌使いますか?」

P「週刊誌は読まない。確認済みだ」

まゆ「Pさんポール使います?」

P「Pサンポール? 防虫剤が……じゃなくてアレのことか」

まゆ「アレじゃわかりませんよぉ。ナニかまゆには見当がつきません」

P「…………」

まゆ「でもやっぱり初めては処女が良いですよねぇ。汚れ女じゃなくて」

P「……意外性」

まゆ「意外性ですねぇ」

P「……よし」

まゆ「まゆもいいこと思い付いちゃいました♪」

P「じゃあ明後日辺りから動き始めよう」

まゆ「はーい。ところでぇ」

P「なんだ?」

まゆ「拓海さんに男らしくないって言われてましたよね?」

P「言われてたな。本人はオレが知ってること知らないだろうが。まぁ、知られてもいいって思ってるかもな」

まゆ「せっかくの休日、男になります?」

P「せっかく休日だ。墓参りにいく」

まゆ「はぁーい。でもちょっと残念」

P「さて、ご飯も食べ終えた」

まゆ「お風呂も入りました。お風呂でのPさんとの目眩く逢瀬も……!」

P「別々に入ったろ」

まゆ「んもう……じゃ、寝ましょう」

P「オレはやることがある」

まゆ「お手伝いしましょうか?」

P「一人でいい」

まゆ「はーい。それじゃごゆっくり♪」

P「そういうことじゃないぞ……なんだったら一緒にどうだ?」

まゆ「えっ?」

P「……だからそういうことじゃない。ファンサイトを見るだけだ」

まゆ「ファンサイト?」

P「アンチスレの逆」

まゆ「称賛の嵐?」

P「そこまでじゃないが近い。これだ」

まゆ「向井拓海といえば?」

P「スレの名前だ。レスがついてるぞ」

まゆ「>>694>>695>>696>>697って書いてありますね」


向井拓海といえば?に対するレスをお願いします
それ以外は安価を下にずらします

とりあえず取っとこ
「姉御肌でカッコいい!時々カワイイ!」

姉御が照英だった頃の画像ください

かっこかわいい

姉御がたくみんスマイルしてるのかわいい

まゆ「いっぱいですね」

P「共通してるのは姉御肌、かっこかわいい、意外とファンを大切にしている」

まゆ「たくみんスマイルってなんですか」

P「画像が貼ってあるな」

まゆ「あら、かわいい」

P「意外性の塊だな」

まゆ「でも轢きかけた相手の顔は覚えてないんですねぇ」

P「その事は今は忘れよう」

まゆ「なにか思い浮かびました?」

P「あぁ……寝る」

まゆ「おはようございます♪ 絶好の復讐日和ですね」

P「だな」

まゆ「それじゃまゆはまゆで動きます」

P「わかった」

まゆ「妬かないでくださいね♪」

P「妬かない前にプロフィールのお復習だ」

まゆ「はぁーい」

P「パッション溢れる18歳。身長163cmで体重53kg。」

まゆ「体脂肪率19.95。スリーサイズは95-60-87。おっきい♪」

P「誕生日は8月7日星座は獅子座」

まゆ「がおー……こほん。A型、利き手は右。神奈川県出身。趣味バイクいじり。男性いじりも好きそう♪」

P「お復習はこれくらいでいいな」

まゆ「がお」

P「……いいな」

まゆ「……ノリが悪いですよPさん。あの子達がいた頃はもっとよかったですよ?」

P「あの頃はな。それより動くぞ」

まゆ「タクミンケタミン、男に乗ってブルンブルン」

P「鼻歌好きになったなまゆ」

まゆ「これもあの子達のおかげです」

P「鼻歌もいいがドジらないでくれよ」

まゆ「お風呂での失敗みたいなことはしません……んもう」

向井拓海「だーかーら、アタシはアイドルなんてやらなっ……!聞いてんのかよ!」

PP「わかったわかった。それじゃこれだ」

向井「……んだよこれ」

PP「次の仕事」

向井「だからアタシはこんなことしたくねっつてんだろォ……!」

PP「次もたくみんスマイルよろしくな」

向井「ちょっ、待てっま……!クソ!」

まゆ「おはようございまぁす」

向井「ン?」

まゆ「おはようございます向井拓海さん」

向井「……おはよう…………で誰だ?」

まゆ「すみません自己紹介がまだでしたね。佐久間まゆです」

向井「アタシは…………知ってっか」

まゆ「僭越ながら調べさせてもらいました」

向井「せん……なに?」

まゆ「はい?」

向井「ま、いいや。で、何のようだ?」

まゆ「実は今度お仕事をご一緒させていただくことになりまして」

向井「一緒に仕事だぁ? ンなの聞いてねぇ」

まゆ「まゆのプロデューサーから聞いてません?」

向井「知らねぇ……つかアンタのこと今知ったし。んで仕事ってなんだ?」

まゆ「それが…………」

向井「それが?」

まゆ「お恥ずかしながら…………」

向井「お恥ずかしながら?」

PP「すみませぇぇぇぇぇぇぇん!」

向井「ン、あっ! あの野郎!」

まゆ「あらぁ?」

PP「入れ違いだったらしくてすみません!」

向井「入れ違いだぁ?」

PP「よかったまだ拓海もいた」

向井「ンなことより入れ違いったぁどーいうことだよ?」

PP「ん? あ、すまないこちらは…………」

向井「もう知ってるよ。佐久間もゆだろ?」

まゆ「まゆです」

向井「そうまゆ。んで、仕事で一緒になるとかいってけど」

PP「そうそうそうそうそうなんだよ。実はなお前向きのいい仕事が入ってな! それっていうのも──」

向井「バイクの取材ぃ?」

PP「あぁ、それで愛車を見せてもらおうと思ってな」

向井「ぜっっっっったいに断る!!」

PP「そう言わずに、な?」

向井「つかよ、なんでこの……」

まゆ「まゆです。佐久間、まゆです」

向井「そう、このまゆもいんだよ。いっちゃわりいけどバイクやクルマとは縁遠そうだぜ?」

PP「そう言うなって。せっかく一緒に仕事できるんだから」

向井「いてて、引っ張るな!」

まゆ「?」

PP「これはただの仕事じゃないんだよ」

向井「ただの仕事じゃないだぁ? なんか裏あんのかよ」

PP「裏ってほどじゃないんだがな。お前もいつかユニット組むこともあるだろ?」

向井「だからアイドルなんて絶対にやんねぇっていってんだろ」

PP「まぁ聞けって。それにお前は知らないかもしれないけどあそこにいる佐久間まゆは有名なんだから」

向井「アタシにケツ振れっての?」

PP「誰もそんなこといってないだろ。ただ仲良くしてくれればいいんだよ」

向井「でもアタシああいうの苦手なんだけど? それに名誉とかに興味ないし」

まゆ「お話終わりました?」

向井「っ!?」

まゆ「きゃっ」

PP「あ、すみません!」

まゆ「いえ……」

PP「おい!」

向井「す、すまねえ」

まゆ「まゆ、お邪魔ですか?」

PP「決してそんなことは……」

まゆ「少しだけ拓海さんと二人にしていただけません?」

PP「え、あっ、はい」

向井「おいっ、アンタ!おいっ!」

まゆ「これで二人っきりですねぇ♪」

向井「ったく……でなんだよ?」

まゆ「拓海さんにお願いしたいことがあります」

向井「アタシに頼みたいことぉ?」

まゆ「実は──」

悪澤「最近よく会いますな」

P「お邪魔してすみません」

悪澤「いえいえ、もはや同志。このくらいなんのその」

P「今日お伺いしたのは調べてほしいことがあるからです」

悪澤「調べもの? 何について知りたいのですか?」

P「向井拓海」

悪澤「向井拓海? 向井拓海というとPさんがスカウトを渋っていたという、あの向井拓海で?」

P「その向井拓海です」

悪澤「Pさんもよくあんなのをスカウトしましたな」

P「最初は渋っていましたが何事も経験と思いきりました」

悪澤「豪胆な肝ですね。それで向井拓海の何について知りたいので? 下手に私から聞くより知ってそうですが」

P「正確には向井拓海の入ってるところについてです」

悪澤「というと暴走族、今風に言うなら珍走団」

P「そこがどうなってるかを調べてほしいのです」

悪澤「はっきりいってろくでもない集団ですな」

P「というと?」

悪澤「Pさんも知っての通り、責任転嫁は当たり前、暴力は言わずもがな。最近じゃ薬物にも手を染めてるとか。悪さの範囲を越えてます」

P「やはりまだそこ所属と?」

悪澤「えぇ。Pさんは脱退させたがってましたがあれはもう手遅れでしょうな。若さゆえのなんとやら。悪い結び付きほどほどきにくい」

P「そうですか……」

悪澤「なにか食べますかな?」

P「もうおいとまするので結構です」

悪澤「知りたいことがあったら遠慮なく」

向井「族が怖いだぁ?」

まゆ「はい……実は昔乱暴されたことがあって…………それ以来そういう方が特に苦手になってしまって……」

向井「んで、今回の仕事内容が族車ってことになって困ったと」

まゆ「はい…………出来れば拓海さんのお知り合いの方で慣れておきたいと……ダメでしょうか?」

向井「ダメってわけじゃねぇけどよぉ……」

まゆ「ずっと悩んでて…………このままじゃいつかお仕事に支障が出るって……こんなこと頼める人他にいないし…………」

向井「……しゃーねえな」

まゆ「っ! ありがとうございます!」

向井「それにあいつらアイドル紹介しろってうっせーからちょうどいいや」

まゆ「…………」

向井「心配すんなって。なにかあったらアタシが守ってやる!」

まゆ「……ありがとうございます!」

PP「あれ、どっか行くのか?」

向井「これから仲間んとこいくだけ。ちょうど休みたかったしよ」

PP「仕事の打ち合わせはどうすんだ? お前いないと困るんだけど」

向井「んなのそっちでやっとけよ……」

PP「やるためにいないと困るんだけど……」

まゆ「拓海さん、打合せしてからにしません? プロデューサーさんも困っちゃってますよ?」

向井「あっ? まゆがそれでいいならいいけどよ……でもこういうのは思い立ったら吉日っていうだろ?」

PP「思い立ったが吉日な」

まゆ「拓海さんのお友達に会うのは夜にでも」

向井「あー、それならあいつら集まりやすいかもな」

PP「夜行性かっての。じゃ、さっそく打ち合わせを──」

P「あんなまゆ見たことないな」

P「さて、オレはオレで動くか」

P「まずはあのファミレスにいってと」

P「それっぽいの……それっぽいの……いた」

P「近くに座って……」

暴女「──ってわけwww」

走女「うわー最悪だなそいつwwwしめられて当然っつーのww」

暴女「な?wwww」

走女「そいやあ聞いた?」

暴女「んあー?」

走女「拓海のことだよ」

暴女「特攻隊長だっけ? どうかしたの?」

走女「アイツのプロデューサー知ってる?」

暴女「知ってる知ってるあの暑苦しいのだろ? パッションピーとかいう」

走女「そうそうwwwそいつそいつ。でさ、そいつのこと好きなんだってよwww」

暴女「ありえねー!www」

走女「噂なんだけどなwwwwww」

暴女「じゃいうんじゃねwww」

走女「wwwwww」

暴女「んなことよりこの前しめたオタクキモかったよなー」

走女「あいつかwww拓海も嫌い過ぎだよなwwwwww」

暴女「でもオタクなんてキモいじゃんww」

走女「言えてるwww拓海はキモオタ殴ってるとき生き生きしてるよなー」

暴女「ドSなんじゃね?www」

走女「じゃなかったら族なんてやんねぇwww」

P「オレ以外にもそんなことしてたのか……」

P「殴る蹴る袋にする。これが本当のスーバーバイオレンス」

P「ファンがキモいキモいうるさかったらしいし……」

P「あの頃からなにも成長してない」

P「これをファンが知ったら……」

まゆ「今日はありがとうございます」

PP「いやいやなんてことないよ」

まゆ「拓海さんたちとの食事までおごってもらってすみません」

PP「意外と人少なかったから驚いたよ」

まゆ「まゆだけじゃ今ごろ心臓麻痺起こしてました」

PP「たしかにな、にぎやかだったもんな」

まゆ「駅まで送っていただいてすみません」

PP「このくらいなんてことないよ」

向井「それは事務所まで単車乗っていってるアタシに対する当て付けか?あ?」

PP「違うって」

まゆ「ふふ♪」

まゆ「ただいま戻りましたぁ」

P「お帰り。どうだった?」

まゆ「仕事に真面目って聞いてたんですけどそうじゃないんですね」

P「仕事には真面目って聞いてたけどな…………それに……もしかして」

まゆ「はい? …………あぁそういうことですか」

P「当初の予定通り進める」

まゆ「明日からまゆガンバらなきゃ」

P「オレの方からはこれといってないが、他に何かあるか?」

まゆ「大事なことが一件」

P「なんだ?」

まゆ「それとなく話題を出したのですが、彼女覚えてませんでした」

P「なにをだ?」

まゆ「彼女から"相談"をされていながら覚えていませんでした」

P「…………そうか」

まゆ「ところでPさん、検討してもらえましたか?」

P「協力してもらう件か。人数が多すぎる」

まゆ「でも協力してもらえると思いますよ?」

P「巻き込むわけにはいかない……が今日、いい話を聞いた」

まゆ「なんですか?」

P「被害者がいるらしい──」

向井「撮影ぃ?」

PP「あぁ! 念願のフリフリ衣装!」

向井「アタシはそんなの求めてないっつーの!」

PP「あっちの希望なんだからしかたないだろ」

向井「それを突っぱねるのが男気ってもんだろ!」

PP「これでも精一杯交渉したつもりなんだがな」

向井「呼ばれてきてみれば…………さっさとアタシを帰しやがれー!」

まゆ「どうかしたんですかー?」

PP「あ、佐久間さんおはよう」

まゆ「おはようございます」

向井「聞いてくれよまゆ。こいつ嫌がるアタシに無理やり服を……!」

PP「誤解を招く言い方しないでくれ!」

向井「──ってことだ」

まゆ「えっと、つまりモデルをやるのが恥ずかしいってことですか?」

向井「なんでそうなんだよ!」

PP「そういうことだろ」

まゆ「よかったらお手本見せましょうか?」

向井「は? 手本?」

まゆ「こう見えてまゆ元読モなんです♪」

向井「マジ?」

まゆ「マジです。モデルの頃から撮影って大好き♪」

PP「せっかくだから教えてもらえって」

向井「アンタはだーってろ!」

まゆ「カメラの視線がまゆを見つめて……あぁ♪」

向井「んで、なにをすればいいんだ?」

まゆ「好きな人に見られてるって考えれば良いだけです♪」

向井「んなこといわれてもそんなやついないっての……」

まゆ「人じゃなくて物でもいいですよ?」

向井「物、物ねぇ…………ニヘ」

まゆ「その調子です。さ、ここでたくみんスマイルやってみてください」

向井「んなっ!?」

まゆ「やってください、たくみんスマイル♪」

向井「たくみんスマイル♪ おい、なに笑ってんだよ……!」

PP「笑って……笑ってない!」

まゆ「うふふ♪」

向井「お前も笑うなー!ちくしょおぉぉぉぉぉぉ!」

まゆ「はぁいまだまだいきますよぉ。次は──」

悪澤「木刀で殴られ、顔を蹴られて、買ったものをばらまかれた。そうですね小田さん」

小田「…………はい」

悪澤「それは全部彼女がやったと?」

小田「確証はありません。なにせ向こうは男女十数名。こっちはオレ独りでしたから」

悪澤「さぞ辛かったでしょう……」

小田「辛いなんてもんじゃ…………全否定された気がしますよ」

悪澤「なんでそのようなことに?」

小田「仲間の一人がよくある『おい……おい! ……ンダなにみてんだよ』って絡んできて……ちょっとすみません……」

悪澤「……どうぞごゆっくり」

小田「そりゃいい歳した大人がこういうもの買ってたらからかいたくもなるでしょう。ですがなにもばらまかなくても……!」

悪澤「私も小田さんの気持ちはよーくわかります」

小田「……ありがとうございます」

悪澤「テレビで見る彼女とはどこが違いますか?」

小田「もうなにもかもです! そりゃオレはファンじゃない! けどだからってあんなことしなくても……!」

悪澤「落ち着いてください」

小田「あ……すみませんでした」

悪澤「いえ、こんなところでこんな話をお聞きしている私が悪いのです。お気になさらず」

小田「いえオレこそ話を聞いてもらえてうれしかったです。それであの……」

悪澤「安心してください。あなたの名前は厳重に伏せます」

小田「ほんとう……すみません……」

悪澤「……腫れた顔が痛々しい」

P「取材取れましたか?」

悪澤「ちょうど今終わったところです。やはり木刀などで武装してたらしいとのことです」

P「テレビ局見学のあとに撮影の備品がなくなったと思ったらそんなところに使ってたとは……」

悪澤「どうします? これだけでも傷害と窃盗で捕まえられますよ。警察に通報します?」

P「普段ならそうしますけど現行犯じゃない上、うちには厄介な人がいますので」

悪澤「あぁ、彼女ですか。たしかに厄介ですね。他の新聞社や週刊誌がこぞって書いた、アイドル事務所との癒着!?って記事覚えてます?」

P「忘れられません。誤解を解くのにずいぶん苦労しました」

悪澤「あれは酒癖が相当悪いですな。何百人と取材してきた私にはわかります」

P「当たりです」

悪澤「しかし向井拓海、同類を抜かしても相当な被害者数ですな」

P「あれで本人は人助けのつもり……ですからね」

悪澤「理由もほぼ逆恨み。仲間が傷つけられたと聞いてみてふたを開けてみれば、ケンカに負けたから」

P「いやはや、お恥ずかしい」

悪澤「仲間の敵討ちというわけですな。若いというのは素晴らしい」

P「尻拭いはたまったもんじゃありませんけど」

悪澤「そういえばPさん、アレ出来てますよ」

P「いつもすみません」

悪澤「いやいや、私としても助かってます。しかしこんな写真集、いったいどうするおつもりで?」

P「ちょっとやりたいことがありまして」

悪澤「何をするのか見当もつきませんがお気を付けて」

P「はい」

PP「おはよーございまーす」

向井「あぁ? やけに機嫌いいな。キモチわり」

PP「キモチ悪いはないだろ!?」

向井「だってよォ、鼻唄まじりで入ってくる野郎なんてキモチ悪い以外のなにもんでもねぇだろ」

PP「クッ……これが出来たからだよ」

向井「ア?」

PP「写真集だよ!」

向井「んなもん作ったのか……キモっ」

PP「写真撮ったよね!?」

向井「撮ったというより撮らされた?」

PP「佐久間さんとの特訓の成果出てるよ? ほらここなんて特に!」

向井「アアァァァァ! 開くんじゃねェェェ!!」

まゆ「おはようございまぁす。朝からにぎやかですね」

PP「あっ、佐久間さん」

まゆ「なんですかそれ?」

PP「初の写真集、『姉御肌』です!」

まゆ「姉御肌? あら、それこの前撮った……」

向井「見んじゃねェェェ! 恥ずかしいだろ!」

まゆ「可愛らしく撮れてると思いますよぉ? ほら、このおへそなんて特に」

PP「あ、ホントだ」

向井「……! …………!!」

PP「アタッ! った! 無言で叩くな!」

向井「うっさい! アンタは外回りでも行け!」

PP「いや特に予定は……!」

向井「いいからいってこォい!!」

PP「は、はいぃ!」

まゆ「本当に行っちゃいました」

向井「ったく…………うあぁぁぁ」

まゆ「どうかしたんですか?」

向井「……そういやアンタもいたな」

まゆ「嬉しいんですか? プロデューサーさん喜んでましたものね」

向井「恥ずかしいんだよッ! わかれよな!」

まゆ「えー、嬉しそうですよ?」

向井「クソッ、今度なんか奢らせてやる!高いモン食ってやる!」

まゆ「お財布が軽くなりそう。そういえばファミレスの時もバカスカ取ってましたね」

向井「みんな成長期だからな。まゆももっと食えよ」

まゆ「はぁーい」

向井「そんなことより……うーん」

まゆ「どうかしたんですか? 悩み事?」

向井「いやさぁ、ツーリングの予定いつにすっかなぁと思ってさ」

まゆ「……お友達と走るんですか?」

向井「そうなんだよ。んで、いつにすっかなぁって。アタシはなんとか予定つけられっけど他のやつらがなぁ……」

まゆ「何人くらいでいくんですか?」

向井「チームの仲間だからだいたい……30?」

まゆ「多い。全員相手するの大変そう」

向井「んぁ?」

まゆ「プロデューサーさんとはいかないんですか?」

向井「プロデューサー? あぁ、アイツのこと。いかないっつーかいけないっつーか……」

まゆ「?」

向井「アイツ免許もってっかわかんねぇし」

まゆ「本人に聞いたことないんですか?」

向井「……ない」

まゆ「なるほどぉ……」

向井「……おい」

まゆ「はい?」

向井「アタシのケータイでなにしてんだ? つーかいつ取った」

まゆ「ただメールを打ってるだけですよぉ」

向井「余計なことすんな!」

まゆ「きゃあっ……んもう、乱暴」

向井「いいか!もう一度言う!余計なことすんな!!」

まゆ「余計なこと?」

向井「とぼけんな!アイツにメール送ろうとしたろ!」

まゆ「アイツ……?」

向井「プロデューサーだよ、プロデューサー!アタシのプロデューサー!」

まゆ「なんのことでしょう。見当もつきません。まゆはただ、自分のアドレスを送信しようとしてただけですよ?」

向井「…………ハ?」

まゆ「だから、まゆは自分のアドレスを拓海さんに教えてあげようとしただけです」

向井「んなテキトーなこと…………入ってる」

まゆ「ね?」

向井「…………」

まゆ「うふふ。あっ」

向井「な、なんだ!」

まゆ「プロデューサーさん、免許持ってるらしいですよ」

向井「……いつの間に送った……」

まゆ「まゆのケータイから今さっき♪ だいたいまゆのアドレス送信してるときからですね」

向井「……そうか…………免許もってんのか……」

まゆ「?」

向井「な、なんでもねぇ……! んなことより飯食いにいかねぇか?」

まゆ「まだお昼には早くないですか?」

向井「大丈夫だって。それに金払うのはアタシらじゃねぇし。ムリヤリ着せた罰だ」

まゆ「あらあらー」

PP「──ってわけで俺が払うのか」

向井「ごっそさーん♪ じゃ先外いってっから」

PP「あ、おい……! ホントにいきやがった…………」

まゆ「プロデューサーさん……これ」

PP「ん? あぁ別にいいよ。俺が払うから」

まゆ「いえ、こういうことはきちんとしないと」

PP「いや、んー……じゃあいただいておこうかな」

まゆ「はい♪ それに今月金欠なんでしょう?」

PP「うっ……なんで知ってる?」

まゆ「事務所でいってました」

PP「口に出してたか……しまったな……」

まゆ「お疲れですか?」

PP「疲れてるってほどじゃないけど……やっぱ疲れてんのかなぁ…………」

まゆ「休暇取らないんですか?」

PP「そんなヒマないって。売り込まなきゃだし」

まゆ「たまには休まれた方がいいです。それじゃ倒れちゃいます」

PP「そうなんだろうけど今大事な時期だし、スカウトした手前、中途半端なことは出来ない」

まゆ「お疲れでしたらまゆが癒してさしあげましょうか?」

PP「アハハ、佐久間さんにそんなことしてもらったらアイツが何て言うか」

まゆ「拓海……」

PP「え、なんだって?」

まゆ「アイツではなく、名前で読んであげてください。寂しがってましたよ?」

PP「いやまさか……アイツは……拓海は俺のこと嫌ってる」

まゆ「あれは照れ隠しです」

PP「照れ隠し……? 奢れだ荷物持てだなんだがか?」

まゆ「そうです。やったことありません? 男の人の場合はいじわるでしたっけ?」

PP「うーん……そうなのかなぁ」

まゆ「それじゃ出ましょう」

PP「だな。待たせるとうるさそうだし」

向井「マジかよ……ウン……ウン……わかった」

PP「おまた……ん?」

まゆ「なにか白熱してます」

向井「じゃ今から向かう……いたのか」

PP「あぁ、お待たせ。どうした?」

向井「……ちょっとな。わりぃけど先帰る」

PP「あ、おい! なんだったんだ?」

まゆ「なんだか怒ってましたね」

PP「…………」

まゆ「なにか心当たりでも?」

PP「あーんうぅ……まぁ……でもうん……」

まゆ「?」

PP「確証がないからこういうこというのは……な」

向井「オラァ!」

小田「グッ……!」

暴女「うわwwww」

小田「うェ……俺が…………なにしたってんだ……」

向井「テメェ……女に手をあげてなんとも思ってねぇんか?ア?」

小田「先にぶつかっ……ゲホ……てきた……そっちだろ」

向井「イイワケすんなっ」

小田「ウベッ……!」

向井「ったく」

小田「パイプ…………持ってきたら…………ふつ……ゴホッ……ふせぐ…………」

向井「男が女に手出したらダメなんだよッ!」

小田「グェ…………オエェ」

走女「きたねっwww」

小田「ウオェェェ…………」

暴女「助けてもらってすみませんww」

向井「ン? あぁ別にあんなことどーってことねぇ」

走女「アタシまだ肩痛いス」

暴女「ワタシなんて腹けられたww」

向井「ひでぇよな。子供うめなくなったらどうすんだっての」

暴女「男気のある男減りましたよねww」

向井「あぁ、ほんっとになぁ」

走女「日本の男つまんねっすよね」

暴女「なんかおもろい話ねっすか?」

向井「おもしろい話ぃ? そーだなぁ──」

P「……疲れた」

まゆ「お帰りなさい♪」

P「タオル巻いたままでいると風邪引くぞ」

まゆ「一緒に入ります?」

P「もう寝る」

まゆ「お風呂も入らずに? くっさぁい♪ まゆはそれでもいいですけど、うふ」

P「──さぁ寝るか」

まゆ「結局お風呂入っちゃうなんて……残念」

P「ふぅ……」

まゆ「聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

P「なんだ?」

P「…………それか」

まゆ「なにか知ってるんですか?」

P「知ってるもなにも彼女の問題点」

まゆ「どういうことですか?」

P「人にはそれぞれ問題点がある。それ自体は普通の事だ。個性とも言える」

まゆ「まゆの場合は…………」

P「その話はするな」

まゆ「…………」

P「……しないでくれ」

まゆ「はい……」

P「それで彼女の場合……性格だ」

まゆ「性格?」

P「仲間を大切にする。それ自体はさほど問題じゃない」

まゆ「問題って?」

P「確認するが、どんな顔で電話してた?」

まゆ「声は低くて……だんだん険しい顔に」

P「彼女の問題点は理由を考えないこと」

まゆ「というと?」

P「仲間が絡むと猪突猛進。これが被害者リストだ」

まゆ「これが……ひどい」

P「どれも生活に支障があるというほどでもないが心中穏やかでいられない……」

P「オレが仕事してたころは抑えられてたが……」

まゆ「この人たちはPさんがクビになってから被害にあった人たち?」

P「だいたいはな。抑えられなかったときもあった……オレのミスだ」

まゆ「人を思うのも欲の一種。だから抑えるのは難しいです」

P「……ところで夕飯はどうしたんだ?」

まゆ「プロデューサーさんと食べました。この話もその時……あっ、妬いちゃいました?」

P「妬いてない」

まゆ「Pさんはどうしたら妬いてくれます?」

P「妬いてもいいことなんてないよ」

まゆ「……もう少し頑張ろう。あ、この話も夕飯のときに聞いたんです」

P「なるほど……」

まゆ「もう寝ましょうか」

P「そうだな……」

まゆ「…………言葉って怖いですよね」

P「そうだな……身に沁みてる」

まゆ「おやすみなさい……」

まゆ「ぴっちぴちチャプチャプランランラン♪」

まゆ「たまには雨の日に傘じゃなくてカッパも良い♪」

まゆ「蛇の目でお迎え……あら?」

ーー「──マエずぶ濡れじゃねぇか。おーよしよし……」

まゆ「あれは……拓海さん?」

向井「コラコラ暴れんじゃねーよ。もうカワイイ……ン、どうした? 腹減ってんのかな……じゃミルクでも」

まゆ「あらかわいい」

向井「だろ?この小っさい…………オイ、いつから見てた?」

まゆ「ずぶ濡れから」

向井「…………」

まゆ「どうかしました?」

向井「恥ずかしいィィィィィィ!」

まゆ「ココアでいいですかぁ?」

向井「ン、すまねぇ」

まゆ「給湯室にペット用のミルクありました」

向井「あんがと。ほら良かったなー」

まゆ「拓海さんもよく拭いてください。風邪を引いたら大変」

向井「うるせえバカ!」

まゆ「ところでなんで捨て犬を? 犬好きなんですか?」

向井「かわいそうだろ」

まゆ「かわいそうというのは?」

向井「勝手な都合で捨てられて、それっきりってのは」

まゆ「ですね」

向井「それに…………からな」

まゆ「はい? よく聞き取れませんでした」

向井「動物はこっちを見た目で判断しねえからな。カワイイもんだろ? 捨てられたのにまだこんな目で人を見れるんだからよ」

まゆ「人間は見た目で判断してしまいますものね」

向井「あぁ…………寒そうだな」

まゆ「体温調節が出来ないとか? どこか暖かいところに……」

向井「胸元つっこむか」

まゆ「あら、慣れた手つき」

向井「たまにするんだよ。こうやって暖めてやると喜ぶんだぜ?」

まゆ「さすがですね」

向井「ん?」

まゆ「なんでもありません。ところで何か変な臭いしませんか?」

向井「そういや……胸が熱い…………まさか!?」

まゆ「あっらぁー……」

向井「やっぱコイツ漏らしやがった!」

まゆ「安心したんですね」

向井「安心すんのはいーけどよ……! なにも漏らすことは……!」

まゆ「着替えますか?」

向井「ったりめーだ! あぁもう……!」

まゆ「いってらっしゃい」

まゆ「動物は見た目で判断しねえ……ですか。あなたは見た目で判断するのに、うふふふ」

PP「おっはようございます!」

まゆ「おはようございます」

PP「あれ、その犬どうした?」

まゆ「捨てられていたので拾いました」

PP「捨てるなんてひどいことする人もいるもんだ」

まゆ「そうですね」

PP「そういえば昨日はありがとう」

まゆ「はい?」

PP「夕飯のこと。危うく歩いて帰らなきゃいけないところだった」

まゆ「危なかったですね」

PP「最悪事務所に泊まるの覚悟しました」

まゆ「似合いそう」

PP「それはひどいなー!」

まゆ「うふふ」

PP「しかし拓海のやつ遅いな……」

まゆ「拓海さんならもう来てます。今はお手洗い」

PP「え、マジですか」

まゆ「はい。それにしても拓海さんが動物好きって知ってました?」

PP「アイツが? 知りませんでした」

向井「らしくないってか?」

PP「いや。そんなことは思わない…………」

向井「……そっか」

PP「…………いつからそこに?」

向井「そんなことはどうでもいい。この犬について話したい」

PP「んなこといってお前猫はどうすんだよ。飼いきれるのか?」

向井「アタシが途中で放り出すわけねーだろ? ちゃんと責任持って飼うっての」

PP「仕事はどうする? ペットが病気になったからって休めないぞ」

向井「仕事に穴開けるわけにいかねーからな!きちんとやる!」

PP「ホントか?」

向井「本気だって。本気と書いてマジってくらい本気だ 」

PP「さっそくだが今日はどうするんだ? このあとはずっと仕事だぞ? 精密機器があるからつれてけないぞ」

向井「うっ……」

まゆ「まゆが見てます」

PP「佐久間さんが?」

まゆ「はい」

向井「いやでもわりーよ」

まゆ「今日のお仕事は夜からですから。それまで台本でも読んでます」

PP「なら頼もうかな。ほら、お前からも頼め」

向井「……すまねえ」

P「ふぅ……片付けはこのくらいでいいかな」

P「あとは倉庫をそれっぽくデコレーションして……この場合デコレーションでいいのか?」

P「テレビ局から借りてきたセットを……ここに…………それで…………紐をつるして……」

P「なんだか学園祭の準備みたいで楽しいな……したことないけど」

P「あとは予定の調整をするだけ」

P「まゆもそろそろ準備が終わるころかな」

P「それにしてもこの地下倉庫、それっぽいよなぁ」

P「供養やお祓いしてキレイに掃除しても、実際に事件が起きたところは"雰囲気"が残るな」

P「……彼らがその後どうなったかは想像に固くない。想像以上かもしれない」

P「……オレは殴られたことはないけど、さてさて向井拓海はどうなるんだろう。天のみぞ知る、だな」

向井「たっでぇまー」

PP「おい、だらしないぞ!」

向井「いーじゃねぇかよぉ……っあーぁ今日は冷える冷える……!」

まゆ「かと思いまして……はい、ココア」

向井「おー気ぃきくな……っおーあったけぇ」

まゆ「はい、プロデューサーさんも」

PP「俺も?」

まゆ「外寒かったですよね。手もこんなに……」

向井「……ガンバったのはアタシなんだからアタシの手暖めてくれよぉー!」

まゆ「待っててくださいねぇ、こっちが終わったらやります」

PP「あー……あったけー」

向井「なぁー」

PP「佐久間さんって家庭的だね」

向井「……ココア作れるのかが?」

PP「いや、それだけじゃないけどさ……」

まゆ「クッキーもあります」

PP「おっ、うまそう」

向井「…………マジだ」

PP「手慣れてるよね」

まゆ「たまにこういうことしますから」

PP「これなら今度の料理番組の仕事、期待できるぞ」

向井「料理番組ぃ……?」

PP「そうだ。今度の週末に放送する合同の料理番組の企画だ。あれ、言ってなかったか?」

向井「聞いてねぇ」

PP「あっれー?」

まゆ「まゆも聞いてません」

PP「…………そういや企画もらったのオレだ……そっちのプロデューサーにも伝えてない……」

向井「なにやってんだよ!」

PP「し、しかたないだろ!急いでたんだし舞い上がってたんだよ!」

まゆ「ふふふ」

向井「ハァ……しっかりしろよ、マジで……」

PP「ところで料理できるのか?」

向井「アタシか? そりゃこうみえても女だ。情けねーとこは見せないつもりだ」

PP「…………心配だ」

まゆ「まぁまぁ、楽しみにしてましょう?」

PP「だな」

向井「あぁーもうクソ……!」

まゆ「荒れてますけどどうかしたんですか?」

向井「まゆか。聞いてくれよ!プロデューサーのやつがさ!」

まゆ「はいはい」

向井「アタシの仲間をバカにすんだぜ!」

まゆ「仲間?」

向井「そりゃ見た目はアレだけどよ、アタシが見た目で判断されんのキライなのしってんだろ……!」

まゆ「とりあえず落ち着いてください。お水です」

向井「ハァハァ……ンッグ……ング……ふぁ…………すまねぇ」

まゆ「それでどういうことですか?」

向井「それがよ──」

まゆ「友達との付き合いをやめろ?」

向井「そうなんだよ。なんか世間体がとかそんなこと言いはじめてよ」

まゆ「世間体ですか」

向井「見た目はこえーかもしれねぇけど、アイツらはクズじゃねえ。れなのにプロデューサーのヤツ……!」

まゆ「拓海さんのことが心配なんじゃないですか?」

向井「アタシのことが心配だぁ?」

まゆ「プロデューサーさんは拓海さんのことが心配なんです。拓海さんやまゆの年齢になるといろいろありますでしょう? 将来のこととか」

向井「たしかにそうだろーけどよ……んなこといわれても……」

まゆ「うーん……それじゃあこうしたらどうですか?」

向井「ん……?」

向井「…………」

まゆ「どうです?」

向井「いやたしかに悪くねぇっちゃあ悪くねぇが……」

まゆ「さっきも言いましたが、要は知らないから否定するんです。知ってくれれば怖くありません」

向井「…………集められるかぁ……」

まゆ「それならまゆにいい考えがあります」

PP「祭り?」

向井「あぁ……アンタもどうかなって」

まゆ「この近くで開かれるらしいんです」

向井「アタシたちだけじゃその…………こえぇしよ」

PP「怖い? お、お前がか?」

向井「あぁん!? テメっ……!」

まゆ「拓海さん?」

向井「す……すまねぇ」

PP「祭りねぇ……」

まゆ「当日は人も多いですし、人混みで襲われるかもしれません。プロデューサーさんは気付いてないかもしれませんが拓海さんも"女"なんですよ?」

PP「いやそれはわかってる……うーん」

向井「ダメ……か?」

PP「…………よし、いいぞ」

向井「っ! ホ、ホントか!?」

PP「本当だ」

向井「よ、よっしゃ……! …………コホン」

まゆ「よかったですね」

PP「それでどこでやるんだ?」

PP「それじゃ当日な!」

向井「お、遅れんじゃねぇぞ!」

まゆ「プロデューサーさん、楽しみにしてましたね」

向井「あ、アイツが祭り好きだったとは意外だった」

まゆ「それだけじゃないと思いますよ?」

向井「そりゃどういう……」

まゆ「プロデューサーさんのこと好きなんでしょう?」

向井「は、ハァ……!?ナニいてんど!」

まゆ「ウソが下手ですね♪」

向井「う、ウソなんかじゃ……!」

まゆ「じゃあホントにキライなんですか?」

向井「あっその……そうじゃなくて…………」

まゆ「どっちなんですか?」

向井「す、ス……スキ…………だよ」

まゆ「ほらぁ、好きなんじゃないですか」

向井「アタシはアイツのこと……その…………そんなにしらねぇけどよ…………アイツだけなんだよ…………アタシのことアタシらしくないって言わないの……」

まゆ「いつ言われたんですか?」

向井「この前の料理番組のとき……」

まゆ「チョコケーキ作ったときですか。うまくできてましたものね」

向井「し、司会者にゃアタシらしくない意外だ、なんて言われたけど…………アイツだけは笑顔で言ってくれたんだ…………拓海らしいって」

まゆ「まあ♪」

向井「名前で呼んでくれて……うれしかった」

まゆ「好きな人から名前で呼ばれるって嬉しいですよね」

向井「…………ウン」

向井「だから今度の祭りのとき…………」

まゆ「はい?」

向井「う、ううんな、なんでもねぇ……!」

まゆ「お祭り楽しみですね」

向井「なに着てくかぁ……オシャレな服なんてもってねぇし……」

まゆ「良かったら選びますよ?」

暴男「でよーそいつがダサくてよぉー」

走男「ブハッマジかww」

暴男「だから言ってやったwwクマと間違って撃つなよってwww」

走男「今年サイコーのジョーク!」

暴男「そういや今度の地下イベントいくべ?」

走男「イクに決まってんだろww」

向井「よっ、なんの話だ?」

暴男「あちわーっス!」

走男「ワーッス特攻隊長!」

向井「で、なんの話だ?」

走男「今度ヤバめのクラブが出来るらしくてその開店イベントに……」

暴男「バッカおま……!」

走男「ウゲッ!ってーな!」

向井「ヤバめのクラブゥ? まだそんなことしてんのかァ?」

暴男「ハハッヤダナーヤバいってのは外見だけっすよ。ほら、ムショみてえな居酒屋あるっしょ? それと同じっす」

向井「あんだよ、そんなことかよ。ガキじゃねーんだから卒業しろっての」

暴男「スァーセンwww」

向井「じゃ、アタシャ帰っから。暴女たちによろしくな」

暴男「へーい!」

走男「ッアーまだイテェ……いかなりなぐんなっつんの」

暴男「予告してても脆いだろテメーは」

走男「ウッセww なんで殴ったんだよ」

暴男「特攻隊長がそういうのキライなん知ってっだろ!」

走男「あっそっか…………でもよぉホントなのかよ? ただのウワサだぜ?」

暴男「ウワサでもイクっきゃねー。なにせ女殴れんだからよ…………どんなのがくんだろーなァァァ」

走男「うわっホントオマエヤベーな。ロシア人かよ。俺は純粋に酒が楽しみ」

暴男「ピロシキ生地みたいにしてやんぜ!」

向井「ホントにこんなんで大丈夫なんか?」

まゆ「はい。まゆに任せてください」

向井「オマエがそういうならいいけどよ…………」

まゆ「それにその服プロデューサーさんが選んでくれたんですよ?」

向井「あ、アイツが……? 誰のために?」

まゆ「もちろん拓海さんのために♪」

向井「アイツがアタシのために…………うぅっ」

まゆ「モジモジしてるとうまくいきませんよ?」

向井「そ、そうだな……! ぃよーし!」

向井「あ、約束の時間……」

まゆ「めっ」

向井「あっ……そだったな、遅れるくらいがいいんだっけか。忘れてた」

まゆ「もう、まゆが教えたこと忘れちゃダメですよぅ」

向井「も、もう忘れねぇよ……! じ、焦らしプレイだよな……?」

まゆ「はい♪」

向井「…………ふぅ」

まゆ「どうしたんですか? 怖くなりました?」

向井「バ、バカ……! そうじゃねえ……!」

まゆ「バカ…………」

向井「ゴ……ゴメン。そうじゃなくてアタシらしくねぇなって思って……」

まゆ「拓海さんらしくない?」

向井「アタシってガサツだろ? こんなんだから自分でも少女趣味はないなんて思ってた……」

まゆ「男気溢れる!って感じですものねぇ。かっこよくていいと思います」

向井「ありがと。それでよ…………アタシがオトコ、しかもプロデューサーのことでこんなに取り乱すなんてよ……ハハッ」

まゆ「うふふっ」

向井「アタシも少女趣味だったんだなぁって思ってな」

まゆ「拓海も少女だったってことですね♪」

向井「おいおい呼び捨てかよ。いいけどな」

まゆ「あっ、すみません」

向井「ホント……意外だよな」

まゆ「それじゃまゆは先にいってます。ちゃんと遅れてくるんですよ?」

向井「あ、あぁ…………」

向井「…………よしガンバれアタシ」

まゆ「ハー、外の空気美味しい……」

まゆ「興奮で過呼吸起こしそうだった♪」

まゆ「それにしても少女趣味、かぁ……」

まゆ「そんな"少女趣味"さえできなかった子もいるのに…………呑気なものね」

まゆ「それじゃまゆはプロデューサーのところにいかなきゃ♪」

P「さてうまくいくか……」

P「走女たちの配置は完了」

P「あとは運を天だ」

P「走女たちがうまく動いてくれれば……」

P「打ち合わせもなにもしてないからな……こんな気持ちは仕事のとき以来だ」

P「クラブの用意もOK」

まゆ「お待たせしましたプロデューサーさん」

PP「あ、佐久間さん」

まゆ「遅れちゃいました?」

PP「いや、予定の時間まで30分はあるから早いくらいだよ」

まゆ「良かった」

PP「拓海は?」

まゆ「遅れるらしいです。あれ、連絡入ってませんでした?」

PP「入ってない……」

まゆ「そうですか……ちょっと心配ですね」

PP「でもまぁ佐久間さんに連絡あったなら大丈夫」

まゆ「…………まゆ」

PP「ん?」

まゆ「二人のときは名前で呼んでくださいって前に言いましたよね?」

PP「…………そうだっけ?」

まゆ「言いました。料理番組の時に」

PP「……たしかに言ってた」

まゆ「それじゃ呼んでください」

PP「…………まゆ」

まゆ「はい♪」

走女「っアー人多い!」

暴女「祭りだからしかたねえだろ!」

走女「にしても湿気てね?」

暴女「アタシャ金魚すくい出来ればマンゾク」

走女「アンタはな!」

暴女「金魚すくい舐めん……な」

走女「どうした?」

暴女「おいあれって…………」

PP「……!…………!!」
まゆ「……♪」

暴女「特攻隊長のプロデューサーじゃね?」

走女「だな。写真でしか見たことねえけど」

暴女「隣にいんの誰だ?」

走女「さぁ? 少なくとも拓海さんじゃねぇな。あの人あんなに可憐じゃねえし」

暴女「面白そうだから撮っておこうぜwww」

走女「だなwww うまくいけばアイツ殴れそうww」

暴女「顔はやめてやれよww」

走女「まずは写真パシャッ! てか2人ちけぇwwww」

暴女「アタシも撮ろう!www」

走女「ヒャッハー!撮影会ダァー!」

PP「ちょっと……! くっつきすぎ……!! 待たなくていいの!?」
まゆ「もう時間過ぎちゃってますし、拓海さんもこっちを待たせてると悪いって思ってますよ♪」
PP「わ、わかったから話して!」

まゆ「はぁい♪」

PP「ほー……歩きにくかった…………」

まゆ「ごめんなさい……お祭りなんて久しぶりで……」

PP「ちょっとビックリしただけだから……こっちこそゴメン」

まゆ「まゆもごめんなさい。プロデューサーさんの意見聞かなくて……どこ回ります?」

PP「あっ、じゃあ射的にいかない?」

まゆ「射的ですか? まゆこう見えて射的得意なんです♪」

向井「さ、さぁーてもういいだろっ。い、行くぞぉ……!」

小田「…………」

向井「あ?」

小田「……ヒヒッ」

向井「アイツは…………つかあんなとこでなにしてんだ? 怪しさ満点じゃねえか」

小田「……フヒッ」

向井「あそこは事務所の…………チッ」

向井「衣装部屋にヘンタイが入ってくのなんて見過ごせねえよな」

小田「……フハッ」

向井「少し待ってから飛び込んで…………そりゃ!」

向井「……暗ぇ! チクショウッどこいっ……グガッ」

??「…………」

暴男「ココだココだ」

走男「ドアとかそれっぽいな。地下だし」

??「…………」

暴男「あん? やんのかこら?」

走男「合言葉言うんじゃね?」

暴男「合言葉? そういやなんかあったな…………えーっと…………愛は拳で」

??「…………」

暴男「ありゃ、間違ったか?」

??「……ようこそ」

走男「当たってたなww」

暴男「うおー中こうなってんのか! この染みとかマジリアル!」

走男「ほんもんだったりしてなwww」

暴男「おいこっちスゲーぞ!」

走男「めっちゃ青いwww」

暴男「ブラックライトっていうんかこれ?」

走男「しらねwww 酒もスゲーあるwww」

小田「…………ン?」

暴男「……あ? あ!テメっ!」

走男「知り合いかこのキモいの」

小田「俺蹴ったやつ……!」

暴男「テメーがぶつかってきたんだろ!アァン!?」

小田「か、肩当たっただ……だけだろ」

走男「肩www」

暴男「笑い事じゃねーよ! オリャな…………オリャな……!」

小田「悪いのはそ、そっちだ!」

暴男「アイス落とされたんだぞ! 許せるわけねーだろ!」

走男「ハ?」

小田「なんでこんなとこいるんだ!」

暴男「オメーこそ何でいんだよ! 似合わねぇよww」

走男「たしかしたかしwwww」

暴男「ココであったがうん年……!」

小田「ひっ…………ン?」

暴男「暗ェ!」

走男「なんかステージでやるっぽくね? いってみんべ」

向井「いてて……どこだここ」

向井「よっ! ンハッ! …………ダメだ」

向井「…………ンッ!」

??「黙りたまえ」

向井「ンー!んんーんーぐーんー!」

??「元気な娘だ」

向井「ンンー!んーんーンンー!!」

??「何をいってるかはわかるがあえて突っ込まん。ま、聞きたまえ」

向井「ンー?」

??「威嚇をするな拓海ちゃん」

向井「ンッン、んんんん、んんんンッンんン?」

??「準備をしながらだから手荒だったらすまない」

家で充電しなきゃ!
充電したらまた投下する
一応吊るし方描写するけど、いろいろ分かりにくかったら言ってくれたまえ(尊大な態度)

それじゃタクミンビタミンケタミン♪

??「今やアイドルというものは実に様々なタイプがいる」

向井「んー!んっ!」

??「Y字とI字どっちがいいかね?」

向井「んんー!ンンンンーンンー!」

??「そう、拓海ちゃんみたいにそうやって男、いやファンをバカにするアイドルが実に、実に多い! つま先立ちになるから足吊らないように気を付けたまえ」

??「猿轡を外すから舌に気を付けたまえ」

向井「ウァ…………ッテメ! これはずせ!!」

??「マスクをつける」

向井「ンム………ッチャ……………フマー!」

??「ますますなにいってるかわからん。指に唾液がついてしまったではないか。ん? 若干タバコ臭い…………気のせいか」

向井「オマーアタシフォどこにハコボッフェ……!」

??「私はそういうアイドルにオシオキしなければいけない。大丈夫、安心したまえ。この前までここを使っていたクズ達と違って幼子に手は出していない」

??「私は黒が好きだ。そしてラバースーツも好きだ。黒のラバースーツは最高。拓海ちゃんが着てるのも私の趣味だ。まぁそんなことはいい」

向井「フッフッフッ…………ハァハァッァ……」

??「やつらに手荒な真似はさせない。といっても私が止められるレベルにも限度がある。なに、心配するな。命は奪わせない」

向井「ファオファオホエファカラファー!」

??「もう少し話していたかったが……つれてけ」

向井「ファくってやふー!!」

??「ウィ、楽しみにしてる拓海ちゃん」

暴男「なんだあの女、顔見えねェぞ」

走男「垂直ってかI字に縛られてね?」

小田「あのラバースーツ……所々にファスナーつ、ついてる」

暴男「マジだ。胸の下に……アバラ辺りに……マンコんとこにもついてるぜ」

走男「つま先立ちツラソー」

何度か読んでみても茜ちゃんがなんでああなったのかわからん

>>846
パッションPとの意見の相違及び有無を言わさない減量。過度の減量で体調崩したって考えてください。ご飯は食べてたけど成長期の身体には栄養が足らなかった。
きちんとしてなくてすみません。もう一回やりなおそうかな。
あと、安価の「ごほうびをもらうかもらわないか」で分岐させてます。「いる」を選んだ場合違う展開になってた。

小田「なんだかこう……クるものがあ、ある」

走男「そうか?」

暴男「ウハハハハ」

小田「なんで、わ、笑ってるの?」

走男「アーそいつそんな感じだからほっとい……オっ?」

??『ウィッウィーテステス…………』

走男「なんかはじまんか?」

小田「さ、さぁ? あ、もしかして」

走男「なんかしってんか?」

暴男「あのウワサだろ? つかそれ目的で来たんだよオリャ」

小田「う、うん……」

走男「オメーがワクワクしてるってーとあのことか……」

??『あー静粛に…………』

??『今日はお越しいただき真にありがとう』

??『諸君かもぉ……ウワサは耳にしてるだろうがぁ、かつてここは悲痛な叫びや呻き声で埋め尽くされていた。人によってはぁ、それを"嬌声"と呼ぶかもしれない』

走男「なんか難しいこといってんな」

小田「簡単に言うと、かつてここは悲痛な叫びとかで埋め尽くされてたらしい。人はそれをあえぎ声とも呼ぶかもしれないって意味」

走男「あーナルホド」

??『業界にもそれに従事していたものもいた。今は処分されているがな』

暴男「なんのことだ?」

走男「知るかよ」

??『だが今宵は、今宵からここは生まれ変わる! 嬌声ではなく、矯正の声をあげる!』

走男「?」

小田「あえぎ声の嬌声と正す矯正をかけたんじゃない……かな」

暴男「あー…………」

??『日本の男は弱い、そんな世間の評価に一泡吹かせてみたくはないか? もちろんテロをやれというわけではない。やるのはひっそりとしてジメッとしたことだ』

暴男「ヒョー」

走男「テンション上がってんな」

??『…………とまぁ堅苦しいのは置いておくとしよう。私の崇高な理想を説明してもわかるまい。さてぇ、今宵の諸君らのメインディッシュ!』

向井「ムーッ!」

??『これから諸君らにはこの娘を"矯正"していただく。使っていいのは己の拳のみ。あっとぉ腕力に自信がなければ脚を使ってもらってもかまわない』

暴男「ホッホッホ」

走男「鼻息あれぇなぁおい」

??『それらを使い、日本社会が生んでしまったこの哀れな娘を救っていただきたい。とここで、簡単なプロフィールを紹介しよう』

??『この娘はいままで数多くの人を理不尽な暴力でもって傷付けてきた。いわゆる不良少女と呼ばれる部類の者だ。それだけでなくファンを豚の目のかわいそうな人たちとも呼んでいた』

走男「……さっきから震えてっけど? お前も楽しみなん?」

小田「嫌な記憶がよみがえったの……!」

暴男「司会の声が聞こえねえ!」

??『──では数多くの男を殴ってきた悪鬼のベールを取るとしよう。出来れば拍手を』

向井「んッ!」

走男「猿轡とかエッロ…………ン?」

暴男「あれ?」

小田「っ!」

暴男「特攻隊長じゃね? なにしてんどこんなとこで」

??『さて、諸君らの中にはこの娘の知人であるものや知り合いや友達はたまた関係者がいると思う。いや、いる。私は知っている。だがそれは置いておこう』

暴男「この際殴れるなら誰でもいいや」

??『誰か記念すべき一撃目を放ちたいものは!!?』

小田「はい!」

走男「うぉっとっひびったぁ……! でけぇ声だすなよ」

??『そこの気弱そうな青年! いや、勇敢な戦士! 上がりたまえ』

小田「フーッフーッ」

??『君は何をされたのかな?』

小田「それは──」

暴男「チッ! 手ぇあげそこなっちまった」

走男「マジかよwww隊長ひでぇww」

暴男「あの人理由全く聞かねぇもんな」

小田「それにフィギュアを撒き散らされた!」

ーー「ひでえ! それは許せねぇぜ!」

暴男「人のもんもなんのそのだもんなぁ」

??『それでは…………渾身の一発を!』

小田「し、しし質問が!」

??『…………なにかね?』

小田「さ、猿轡をとっ、とっても……?」

??『うるさくなるがいいかね?』

小田「こ、声が聞きたい……!」

??『ふむ……対象の声を聞かないのは一方的。よし、許可しよう。言い分を存分に聞いてあげた前。噛みつかれるな』

小田「やっ、やた!」

暴男「どうでもいいから早く殴れや」

走男「酒持ってくる」

向井「アガァ…………ペッ!」

小田「っ!?」

走男「おー、さっすがぁ強気。ほい酒」

暴男「オレの番が来るまでのまねえ」

走男「徹底してるねぇ」

向井「このオタク野郎!死ね!覚えてろよ!」

小田「あ、暴れるな……! 狙いがつけられ……!」

向井「テメどこ狙ってやがる!!」

暴男「思い出した。あの野郎タマ蹴られたとかいってたな」

走男「うわぁーそういや言ってたな」

小田「こ、ここここだな……!」

??『準備はできたかな? 長らくお待たせした! それでは記念すべき一撃!』

向井「アタシに触ったら容赦しね……」

小田「そ、そりゃ!」

向井「ェ……! グッ……ァ……」

小田「おっ、おおっ!」

向井「テ……メ……!」

暴男「っおーイタソー」

??『子宮にとはこれまたマニアック。だが、記念すべき一撃には相応しい』

暴男「へー、ただの下腹部かと思ってたけどあの下、子宮なんかぁ」

走男「あんま効いてなさそう」

暴男「あの苦悶の表情タマんねぇ」

走男「公文? 塾かよ」

??『それでは次の戦士は……』

暴男「オレがいくぜぇ!」

??『おぉこれはこれは。期待できそうな体格だ。ではステージへ』

暴男「っシャア!」

向井「おめぇは……!」

暴男「ちわースwww あんたの仲間っスよー」

向井「仲間……ゲホ裏切……ンか……」

暴男「裏切るぅ? 自分がやったこと覚えてねぇかよ!アァ!」

向井「なんのことだよ……!」

暴男「覚えてないなら教えてやる。>>867だよ!」

何をされたかまたは言われたかを募集します
たくみんは何をしてしまったのか!?

単車をぶつけられた

暴男「単車ぶつけたろぉ!」

向井「ハアァ!? なにいっゲホッゲホ」

暴男「覚えてねーかぁ、覚えてねーよなぁ……人から借りた単車ぶつけといてよぉ! それだけじゃねぇよなぁ!」

向井「…………ケホ」

暴男「人から借りた単車でケンカしてんじゃねえよー!!」

向井「仲間が……巻き込まれてたんだから……グホ……しかたねえ……ろ」

暴男「こっちから吹っ掛けといてよく言うぜ! しってんだよ!」

暴男「そういや司会者さんよ!質問あんだけど!」

??『なにかね?』

暴男「猿なんたらってまたしていいか!?」

??『小道具の使用か。許可する。ボール型と棒型、好きな方を選べ』

暴男「じゃ、ボール型」

向井「ン……ンガ……ッカ」

暴男「オリャアなぁこういうのも好きなんだよ。殴ったときの息が──」

小田「あ、あの人危なくないですか?」

走男「気にすんな。あれに加えラバースーツ好きだからテンション上がりっぱ」

向井「ンアー! ンー!アーアー!」

暴男「なにいってっかわかんねぇwww」

??『準備運動が終わったらやりたまえ。渾身の一撃を』

暴男「どこ殴ってもいいんだよな!?」

??『顔以外なら』

暴男「オッシャ! いくぜぇぇぇ!!」

向井「ハメホ……!」

暴男「フンッ!」

向井「オ……エ……ア……アッ……ア」

小田「あ、あれ? 叫ぶかと思ったけどそうでもない? それにあれって……」

走男「腹、だな。腹筋の部分」

暴男「……ふぅ。やっぱ特攻隊長の腹、いい感触したわぁ」

向井「ン……! ッン」

小田「見た目のわりに苦しんでる……」

暴男「そりゃな。ジワジワ聞いてくんだよあれが。酒くれ」

走男「ほれ。ジワジワっつーと打ち身みたいに?」

暴男「ま、んなとこだな。ップハー! 一働きしたあとの酒はうめぇ!」

小田「身をクネクネさせてる……」

暴男「お前の子宮パンチとオレのボディーで悶絶してるだろうぜ。漏らすんじゃね?」

??『どんどんいこう。次は誰かね?』

向井「や、やめろ……アア……謝る、からぁ……」

@@「問答無用だぜ! オレのフィギュアを壊したお返しぃ!!」

向井「グエッ……! ゲホゴホゲホ……ンギィ……!」

$$「トーマくん早くどいてどいて♪ 次僕僕!」

@@「お、おい脱がすのはまずくねえか?」

$$「えーせっかくフャスナーついてるんだから脱がさなきゃ! それに腰の部分だから問題ないよ!」

☆☆「まったく、相変わらずお子様だねぇ」

@@「うるせえ! お、オレは子供じゃねぇ!」

向井「ホントニ……やめて…………アイツに…………見せられなく…………ナる……」

$$「え、なに聞こえなーい♪」

向井「アッ!」

☆☆「おー、腰を狙うなんてさすがえげつない」

$$「へっへーん♪ チビで男らしくないっていった罰だよーん」

向井「…………クソが……!」

$$「次だれ? ねぇねぇ誰?」

☆☆「じゃ、俺がいこうかな」

@@「お前さっきまで乗り気じゃなかったじゃねえか」

☆☆「気が変わったんだよ。アイドルってのはファンの天使じゃなきゃダメなんだ。特定の個人の天使になるのは許せない」

@@「つまりどういうことだ?」

$$「あ、わかった。もしかして『アイツに見せられなくなる』っていってたことだね!」

向井「やめろ……! 触んな!」

☆☆「オーオー荒れちゃって。やっぱり天使ちゃんのハートを治すにはココがイチバン」

@@「ちょ、ばっ! なに胸のファスナー開けてんだよ!」

$$「胸の形に沿って取れるようになってるね。うわっ大き! 見て見てトーマくん! デカパイだよ!」

向井「テッメ……!」

☆☆「それじゃ、天使ちゃんの可愛い胸に乾杯☆」

向井「ウッ……ガッ……! ッァハ……!」

☆☆「ゲッチュ」

@@「それオレの……!」

$$「アハハー」

向井「ハァ……ハァハァ……ハァ……ッハ……」

$$「くるしそー」

??『次で最後だ』

走男「…………オレっち?」

暴男「いっぱつ決めてこい!」

走男「つってもなぁ……こういうの興味ねえ」

暴男「ここまで来てそれはねーよ」

走男「うーん……あ、司会さんこらしめるなら殴るんじゃなくてもいい?」

??『ウィ』

走男「じゃあ……みんなで一発ヤらね?」

小田「ヤる?」

走男「ヤるっつったらひとつ」

☆☆「天使ちゃんにオレのエンジェルを……ねぇ。いいんじゃない?」

$$「エンジェルなんてかわいいもんじゃないけどね」

@@「フィギュアの仇……!」

向井「……ッメーらで勝手に…………盛り上がってんじゃ…………」

暴男「よしっ!おめえからやれ!」

小田「い、いいの?」

走男「いいんじゃね? もう濡れてるだろ。いつものことだ」

暴男「うちの特攻隊長チョロいんだぜ?」

走男「処女じゃないけどいいんか?」

小田「そんなの関係な、ない……!」

暴男「そうだ!それでこそ男だ!」

向井「おい……そのクセぇの……近づっ
な……!」

小田「うっうるさい!」

向井「ン……ブッ……! オェ……ニチャ……ゥブ……! オボ……ブフェッ」

☆☆「そうそうまずは自分の濡らさないとな、うんうん」

@@「早くぶちこみてぇ……!」

$$「──あースッキリしたぁ♪」

向井「…………サイ……ゴメ……ナサ……」

暴男「それにしてもスゲェな。全身ドロドロ」

走男「何杯飲んだんだろな」

暴男「それじゃ小田! おめぇが男になった記念だ!飲みいくぞ!」

@@「高校生が飲んじゃダメだろ!」

☆☆「まあまあ固いこというなって。固いのはアレだけでいいって。それにこういうのは雰囲気だ」

??『シャワーでも浴びてかえりたまえ。これに懲りたら暴走族など辞めることだ』

向井「…………」

向井「…………あ、祭り」

向井「行かなきゃ……いったぁ……」

向井「…………いかなきゃ……」

まゆ「ごめんなさい。並んでて」

PP「いいっていいって。トイレって人気だからね」

まゆ「もう、プロデューサーさん」

PP「アハハ!」

まゆ「あっ、そろそろ花火始まりますね」

PP「いいとこ取らなきゃな」

まゆ「はい♪ ところでこの浴衣どう……ですか?」

PP「似合ってるよ」

P「まゆノリノリだな」

P「いよいよ大詰めだ」

P「まゆにはさっき連絡したが……」

P「向こうは予想外に盛り上がったからな」

P「時間が押してるが……なんとかしよう」

まゆ「…………」

PP「さっきからケータイみてどうした?」

まゆ「友達からです♪ このお祭りに来てるんですって」

PP「へー、誘う?」

まゆ「ううん。まゆ、プロデューサーさんと二人がいい……です」

PP「えっ!? あっ、た、拓海もいるぞ!」

まゆ「そうですね、うふ」

PP「──拓海遅いな……もう花火始まるぞ」

まゆ「誰か助けてるのでしょうか?」

PP「拓海ならあり得るな」

まゆ「ふふふ、ですね」

PP「おっ、始まるぞ」

まゆ「…………あの」

PP「ん、顔になにかついてる?」

まゆ「…………」

PP「おっ! 始まっ──」

向井「……クソ、もう始まってらぁ」

向井「…………臭わねえよな?」

向井「アイツら……遠慮なしにぶっかけやがって……くそっ……!」

向井「…………こんなんでコクってもいいんかな……いや……」

向井「まゆも協力してくれてるし……やるか」

向井「それにしても……ったく、走女たちくだらねえ写真よこしやがって」

向井「追っ払うのに苦労したぜ」

向井「いまの姿見せたくねぇし……」

向井「っと、プロデューサーからの連絡はぁ……あっこだな」

向井「…………オーイ待たせたな!」

向井「…………な……なんだよアレ……」

向井「なんで……なんで……プロデューサーが…………まゆと……」

向井「キスしてんだよ……!!」

まゆ「ン……ハッ…………ん……チュ……」

PP「ちょ……ン……ん、ンゆ……」

まゆ「……ンッハァ」

PP「ハァハァハァ……ま、まゆ?」

まゆ「ニチャって音、しちゃいましたね」

PP「だ、だな……いやいやそうじゃなくて……!」

PP「な、なんでこんなこと……!?」

まゆ「……知りたいですかぁ?」

PP「う、うん」

まゆ「ないしょです♪」

PP「えっ?」

まゆ「……女の子の口から言わせないでください」

PP「あっ、おっ、おう」

まゆ「でも……強いて言うなら……勢いです」

PP「勢い……」

まゆ「さ、かえりましょう。拓海さんにはまゆから連絡しておきます♪」

向井「っ!!」

PP『…………』

まゆ『手、繋いでくれます?』

PP『…………あぁ』

まゆ『…………うふ』

向井「…………なに隠れてんだアタシ……」

向井「……………………」

向井「は…………ははっ……」

向井「アタシ……バカみてえ…………」

向井「アイツに迷惑かけられねぇから黙ってたのに…………」

向井「あんなとこ楽勝だったのに…………暴れたらアイツに迷惑だと…………」

向井「だから黙って犯さ…………ハッ…………はは……」

向井「…………アタシ……泣いてんのかな……?」

向井「もう……わかんねぇ……わかんねぇよ…………」

向井「…………悪いのは……」

向井「悪いのはアタシか……?」

向井「ははっ……ちげぇ…………ならアイツか?」

向井「……………………んなわけない」

向井「わりぃのは……………………」

向井「…………なんだ簡単じゃねぇか」

まゆ「すみません。事務所に忘れ物しちゃって」

PP「全然構わないよ。も、もう少し、まゆと……イッショ……にいたいし」

まゆ「はい?」

PP「な、なんでもないよ! 帰るのが遅くなっちゃうね」

まゆ「まゆはそれでもいいんですよぉ……あら? 事務所の前に誰かいる」

PP「本当だ」

まゆ「なにか持ってます……」

PP「まゆ、後ろに……!」

向井「…………よぉ」

PP「た、拓海……!? 脅かすなよ……心臓飛び出るかと思っただろ」

向井「……………………」

PP「どうしたんだ、その服と鉄パイプ。あっ! もしかしてケンカでもしに行くのか!?」

向井「人助け……かな」

PP「人助け? よくわからないけどその鉄パイプはダメだろ。ほれこっちにわたせ」

向井「渡すよ…………終わったらな!」

まゆ「きゃっ!」

PP「まゆ! やめろ拓海!!」

向井「離せよ! こいつに、まゆに騙されてんだよお前は!」

PP「騙されてるってなんだ!とにかくやめろ!」

向井「離…………せ! オラァ!」

まゆ「いやぁぁ!」

PP「まゆ! いい加減にしろ、こんなものは……こうだ!」

向井「なにすんだ! チッ、鉄パイプがなくったって……!」

PP「いい加減にしろ!!!!!!!」

向井「っ!?」

PP「いい加減にしろ拓海!」

向井「なんでだよ! アタシはお前を救いたくて!」

PP「迷惑なんだよ!わからないのか!!!」

向井「迷惑ってなんだよ!!」

PP「お前のそういうところ嫌いなんだよ!」

向井「…………エ?」

まゆ「プ、プロデューサー……!」

PP「そういう押し付けがましいとこが嫌いだ!この前だってそうだ!オレが何回謝ったか知ってるか!?エェ!答えてみろ!」

向井「き、キライ……? なにいってんだよ、冗談だろ? な? なっ?」

PP「こんなこと冗談で言うわけないだろ!そんなこともわからないのか!?」

向井「ウソ……だよな? なんかの間違いだよな? お前は……プロデューサーは悪くないんだぞ? 悪いのはまゆなんだ……」

PP「この上責任転嫁か!? あっきれた! もう二度と事務所に顔出すな……!」

向井「あ……あ……アアァァァァァアアアアアァァァァァァァ!!!!!!」

PP「グフッウフエッ……!」

向井「アアァウァァアアアアァァァ!!!!!!」

まゆ「だ、誰か! 誰か来てください!」

P「先生、彼の容態は?」

医師「酷い打撲に数ヵ所の骨折。背骨にもダメージがある。しばらくは絶対安静」

P「そうですか。彼女の方は?」

医師「彼女なら……見ていくかね?」

P「はい」

向井「ァ……ァァ……アッ…………アアッ……ァッ……」

向井「……エ……ァッ……エァッ…………ァアッアァ……」

医師「見ての通り、一部マニアにしか受け入れられない精神状態だ」

P「近くにオレがいるのに気付かないなんて相当ですね」

医師「嫌ってた人より自分のこと。この手の輩にはさして珍しくもない」

P「ありがとうございました。また、いつか」

医師「あぁ、またいつか」

P「……ふぅ」

まゆ「お帰りなさい♪」

P「キスはやり過ぎだったんじゃないか?」

まゆ「妬いてます?」

P「茶化すな」

まゆ「うふ、ざぁんねん。でもあれはまゆなりに動いた結果ですよ?」

P「今度からはオレが作戦を立てる」

まゆ「それに"彼女"を蔑ろにしましたし、自業自得。それよりPさんのいきなりのメールに驚いちゃいました」

P「オレもあれは予想外だった。まさか事務所に即殴り込むとは。いや、性格からして予想すべきだった」

まゆ「まゆもですよぉ」

P「休みをとったわりにずさんな計画だったな……悪かった」

まゆ「次にいかせばいいんです。Pさんの言葉ですよ?」

P「そうだったな……」

まゆ「敗北したらなんの意味もないと考えてたまゆの考えを一変させた。そんな言葉なんですよ?」

P「……次に活かそう」

まゆ「……照れてます?」

P「少しな……」

まゆ「はぁぁん……アァン……久々にきゅんきゅんキちゃいそう♪」

P「布石を打つのはいいが効きすぎに注意しないとな」

まゆ「ですね。反省します」

P「オレの方こそ反省しなければ。痛かったろう」

まゆ「大丈夫です♪」

P「それにキスも……」

まゆ「やっぱり妬いてるんですね。Pさんったらかわいい♪」

P「治療する」

まゆ「それならPさんが帰ってくる前に済ませました。それに乱暴なのは慣れてますから」

P「まゆ……」

まゆ「あっ、でもたまにはワガママ言っちゃおうかしら」

P「わかった、湿布持ってくる」

まゆ「もう……わかってるくせに」

P「……変なことはしないでくれよ」

まゆ「身体洗ってもらって添い寝するだけですよぅ」

P「それならいい」

まゆ「あら、本当に?」

P「やめたいならそれでもいい」

まゆ「えーっと…………よ、用意してきますね」

まゆ「け……計画、失敗しちゃった……」

まゆ「からかうつもりだったのに……思い出しちゃった」

まゆ「Pさんは変わらないですね…………」

まゆ「いたっ……! どうしましょう、肩が痛くてブラガチャ……」

まゆ「あっ♪」

P「背中触るぞ」

まゆ「……んもぅ!」

P「どうした?」

まゆ「ブラ外すのもう少し手間取ってください」

P「まゆのお陰でこういうとき助かるよ」

まゆ「身体が治った自分が憎い……」

P「オレ以外に外させるわけにいかなかったしな」

まゆ「まぁ……年が年ですし、外し方知らなかったでしょうし」

P「ほら、洗い終わったぞ。流すからな」

まゆ「はぁい。アァ……ン……アツいのが……」

P「それにしても纏めると髪の毛すごいな」

まゆ「サイの角を持つ女ってまゆのことです」

P「ディアブロスって言われてたよな」

まゆ「ディアブ……? あぁ、あのゲームの。たしかに普段髪型はそうかもしれませんね」

P「子供って想像力豊かだよな」

まゆ「Pさんからみたらまゆも子供ですけどね。というわけで、はい♪」

P「腕をつきだしてどうした」

まゆ「まゆ、足も痛いので湯船にいれてください」

P「……わかった」

まゆ「そういうの好きです。ついでに一緒に浸かりましょう。疲れて湯船で眠ったら溺れちゃいます」

P「わかった」

まゆ「うふ♪」

まゆ「…………ブー」

P「何をふてくされてるんだ? 溺れなくなったろう」

まゆ「たしかに溺れなくなりましたし、広い湯船ですから最適なんでしょうけども……アームリングはないんじゃないですか?」

P「先人に感謝。ところで、考えていることがあるんだがいいか?」

まゆ「考えていること?」

P「アイドルを救おうと思う」

まゆ「ハイ?」

P「もちろん目的はある。協力者を増やすことが目的だ」

まゆ「たしかに協力者が増えれば出来ることや負担軽減になりますね」

P「まゆが嫌ならやめる」

まゆ「Pさんがまゆのこと考えてくれるだけで嬉しいですもの。断れません」

P「それじゃあいつかやるか。いつやるかは明日決めよう」

まゆ「はぁーい」

まゆ「ゆうべは楽しかったですね♪」

P「夜遅くまでやったのは久しぶりだよ。ビクビクしっばなしだった」

まゆ「またまた、平気な顔でしたよ? Pさんこそ、まゆの弱いとこをねっちりねっぷり攻めてきましたよぉ」

P「久しぶりにお互いかけまくったよな」

まゆ「かけまくりましたね、お菓子」

P「やりまくるのもいいかもな、ポーカー」

P「さて、今日はどうするか」

まゆ「まゆはなんでもいいですよぉ」

P「昨日話したことを踏まえて……」

まゆ「考え付きました?」

P「>>926


復讐か救援か
それ以外は安価下

救援

P「救援する」

まゆ「救う、ですか。でもまゆ以外に中のいいアイドルいました?」

P「笑うな。前もいったが誰しもそれぞれの問題がある」

まゆ「言いましたね」

P「オレが仕事を抜けたことで問題が大きくなってる場合もあるかもな」

まゆ「Pさんの形がくっきり」

P「ゆうべは夜遅くまでポーカーしてたが徹夜ではなかったよな?」

まゆ「えぇ。あのあとぐっすり眠れました。枕がよかったのでしょう」

P「おかげでお腹が痛い」

まゆ「うふふふ。それで誰を救うんですか?」

P「>>932

モバマスのアイドルを挙げてください
それ以外は安価下

星輝子

P「星輝子だ」

まゆ「あの机の下によくいる子ですか」

P「いや、そっちじゃなくて」

まゆ「誰かとよくケンカしてます。片やキノコを育てるのに最適、片や隠れるのに最適なんだとか」

P「そのキノコの方」

まゆ「じゃあ三編みの。ところでなにか問題があるんですか?」

P「ある」

まゆ「あら、即答」

P「問題と言うほどではないが問題と言えば問題だ」

まゆ「謎かけみたい」

P「いけばわかる」

まゆ「いまどこにいるかわかりますか?」

P「仕事がないならアソコだろう」

星輝子「キノコ、キノコーボッチノコ、ホシショウコー」

輝子「……フヒ」

輝子「き……今日も、き、今日とて、フフハヒ……きのこ……栽培……! フヒ」

まゆ「…………」

輝子「フヒフ!?」

まゆ「……こんにちは」

輝子「こ、こにチハ……」

まゆ「星輝子さんですよね?」

輝子「そ、そうだけど……」

まゆ「そうですかぁ」

輝子「よ、よく気がつきましたね……フフ……ずっとここにいても……き……気づかれない……フヒ…… 」

まゆ「一緒に来ていただけます?」

輝子「あ、はい……フヒェ」

まゆ「ままゆーままゆーエッチナコー♪」

輝子「……あ、あの……フヒ……あ、あの……」

まゆ「PさんPさん、PさんPさぁん♪ はい?」

輝子「た、楽しそうなところ……わ、悪いんですけど……ど、どこいくのか、かな……フヒ」

まゆ「それはまだ秘密。あ、ここからは目隠しするけどいいかしら?」

輝子「あっ、は…………フヒ、く、暗い……いいかも……」

まゆ「足元に気を付けてください。はい、ここで靴を脱いで……はい着きました」

輝子「こ、このジメジメした空間……目隠ししててもわ、わかる……」

まゆ「目隠しとりますねー」

輝子「は、はい…………やっぱり……この暗くてジメジメした場所は…………フフ」

まゆ「気に入ってもらえましたか?」

輝子「き…………キノコヘエェェェェェヴゥン! ヒャッハー!」

まゆ「お静かに」

輝子「あ、はい」

輝子「見たことないきらきのこがい、いっぱい……! ……フヒ」

P「…………どうだ」

まゆ「あ、Pさん」

P「ちょっといいか?」

まゆ「はい。輝子ちゃん、ちょっと外行ってきますね」

輝子「フ、フヒ……いってらっしゃい…………ぶっといキノコカッコいい……!」

P「星輝子のプロフィールは見たか?」

まゆ「すみません、名前だけしかまだ……」

P「謝る必要はない。ではいつも通りお復習をしよう」

まゆ「はーい」

P「はい広げて」

まゆ「えっと、名前は星輝子。15歳、身長142cm、体重35kg、BMI17.36。お胸は73cm、腰回り53cm、お尻は75cm」

まゆ「6月6日生まれの双子座。血液型はB型。趣味はキノコ栽培。変わった趣味ですねぇ。左利き。出身地は福島県」

P「それで彼女の問題点だが、なにかわかるか?」

まゆ「さして問題はないと思います。少し暗いところでしょうか?」

P「問題は趣味だ」

まゆ「趣味というときのこ栽培ですがなにか問題でも?」

P「あの趣味のせいで一人ぼっちなんだ」

まゆ「そういえば何度か見かけたことありましたけど、担当プロデューサーと一緒にいる以外誰かと一緒のところは見たことありませんね」

P「担当プロデューサーも担当プロデューサーで問題がな」

まゆ「そういえば輝子ちゃん、どこ所属なんですか?」

P「パッション」

まゆ「パッション……? あれで?」

P「オレが振り分けられたら良かったんだがな」

まゆ「担当プロデューサーの問題ってなんですか?」

P「パッション担当プロデューサーは異動して来る以外は暑苦しいのが多いんだ」

まゆ「あぁなんとなくわかりました。バカみたいに暑苦しいですよね」

P「若者は体を動かすのが一番!って人たちだからな。そういう人たちにありがちな問題も起きた」

まゆ「ありがちな問題?」

P「あの子のキノコは見たか?」

まゆ「はい。事務所の倉庫で見つけたときに一緒にありました。まゆ、きのこのことはよくわかりませんが、とても大切に育てたのはわかります。そういう気持ちわかります。まゆも事務所に入ってからコツコツPさんのことを…………」

P「あの子も事務所に入ってからコツコツときのこを育ててきた。そんなきのこを担当プロデューサーはいとも簡単に捨てた」

まゆ「ひどい……」

P「直後、『きのこ栽培なんてやってるとますます暗くなるぞ!ほら体を動かせ!』って」

まゆ「…………脳筋」

P「前から目立ちたいとは思ってたらしい。だからパッション担当のプロデューサーにも文句を言わなかった」

まゆ「…………」

P「変わろうとはしていたらしい。でも速度と方法ってものがあるからな」

まゆ「…………はい」

P「オレが仕事をやめて、彼女と仕事はますますずれてるだろう。トーク番組を多くいれてるな」

まゆ「輝子ちゃんのところにいってきます」

P「わかった。今は近くに同性がいた方がいい」

まゆ「お菓子かなにか持っていきますね」

P「そこの戸棚にある」

まゆ「一人にしてごめんなさい。お菓子持ってきたから一緒に食べましょう」

輝子「キノコーキノコーボッチノコーわしゃショーコー♪」

まゆ「……幸せですか?」

輝子「う、うん……こんなにきのこ……久しぶり……」

まゆ「ふふ。あら? 携帯鳴ってますよ輝子ちゃん」

輝子「こんなときにだ……あっ……! は、はい……!」

まゆ「?」

輝子「や、やってない! う、うん……うん……え? 仕事入ってないはずじゃ……ご、ごめんなさい……! い、いまからいくから……!」

まゆ「…………」

輝子「か、帰る……!」

まゆ「あ、輝子ちゃん!」

まゆ「輝子ちゃん…………」

P「……やっぱりこうなってたか」

まゆ「Pさん……輝子ちゃん慌てて帰っちゃって」

P「担当プロデューサーから電話があったんだろう」

まゆ「おそらく。でもあんなに慌てる理由には……」

P「……趣味を禁止されてるんだ」

まゆ「え?」

P「担当プロデューサー曰く、禁煙のようなもので原因であるタバコ、つまりきのこに近づかないことが重要らしい」

まゆ「軟禁じゃないですか」

P「担当プロデューサーの熱意はそれはもう徹底してる。事務所だけじゃなくて寮にまで監視の目がある」

P「唯一ないのが事務所の倉庫。倉庫で彼女を見たときは涙が出たよ」

まゆ「なんで倉庫には監視の目がないんですか?」

P「担当プロデューサーが言うには、倉庫には近付かせないんだとさ」

まゆ「だから輝子ちゃんあんなに驚いてたんですね……」

P「担当プロデューサーの目を盗んで倉庫の机の下にいく。でもそんなんじゃ全然落ち着かない。そして彼女は一人ぼっちになった」

まゆ「そんなんじゃ人信じられませんよね……」

P「だからオレは──」

輝子「フヒ……お、お待たせ……!」

PP「おー、輝子! やっと来たかぁ!」

輝子「い、いや、さ、さっきからいましたけど……」

PP「よし仕事にいくぞ!」

輝子「ハ、ハヒ……! と、ところで今日のし、仕事は、な、なに?」

PP「喜べ、トークの仕事だ!!」

輝子「ひ、人前はヤ、ヤバい……ヤバイ……」

PP「張り切っていくぞ!」

輝子「──お、お疲れ……さま、で、でした」

PaP「お疲れ!」

輝子「お、お疲れ……」

PaP「それにしてもありがとなぁ! 輝子お手製の名札もらっちゃって」

輝子「い、いつも……世話になってるから……フヒ」

PaP「今度なにかお返ししなきゃな! それじゃなまた明日!」

輝子「き、嫌われちゃダメ……」

輝子「あ、明るくフヒ……フ……」

輝子「……キノコーキノコーボッチノコーホシショウコー」

まゆ「こんばんは」

輝子「フヒ……!?」

まゆ「着きました」

輝子「あ、あの……わ、私寮に帰らなきゃい、いけない……」

まゆ「着きました」

輝子「……は、はい」

まゆ「呼ぶまでさっきの部屋で待っててください」

輝子「フヒ……」

輝子「…………キノコは友達……キノコノコギリ……キノコこの木の子……フフ」

P「………………」

輝子「だ、誰……!?」

P「湿度はどう?」

輝子「ジメジメちょうどいい……」

P「気に入ってもらえたかな?」

輝子「ここ居心地……いい……ジメジメした湿度とか……。ここに住むのもいいな……けど夢のまた夢……フフ」

P「気に入ってもらえてよかった」

輝子「この部屋をマッシュルームと名付けよう……さりげなくキノコをアピール……クフ……」

まゆ「二人ともー出来ましたー!」

輝子「フヒ……?」

まゆ「冷めないうちにどうぞ」

輝子「エリンギ……シメジ……キノコ……い、いっぱい……」

まゆ「食べないんですか?」

輝子「キ…………」

まゆ「キ……?」

輝子「キノコパァラダァァァァイス!!」

輝子「キ、キノコでお腹……満たされてく……アァ……幸せ……」

まゆ「よかった」

輝子「そ、それで……フフ……誰かな? …………そこの人」

P「オレは──」

輝子「な、なるほど……つまりキノコと同じ……ひ、日陰者……フフ」

まゆ「輝子ちゃん」

輝子「じょ、冗談……フヒ」

P「まゆ」

まゆ「はぁい……」

輝子「で……でもいいの?」

P「あぁ、ここでは好きなだけキノコを堪能していい」

まゆ「まゆも一緒にですけど」

輝子「キ、キノコ友達……フフ……」

まゆ「でもPさんのきのこは譲りません」

輝子「フヒ……?」

P「それにしてもオレのサイズのキノコの着ぐるみなんてよくあったな」

まゆ「それはまゆが作りました。編むの苦労したんですよ?」

輝子「この毛糸の肌に張り付く感じ……グッドフィーリング……フフ」

輝子「そろそろ帰らないと……ま、まずい……」

まゆ「時間経つの早いですね」

P「また来ていいからな」

輝子「秘密のキノコ通いに……なりそう……フフ」

輝子「さ、さらばだ……キノコフレンズ」

まゆ「はい、また会いましょう♪」

輝子『フハハハハハハハ!ウゥウェカァンブラァァックミサァァァッ!よくきたな……!これから行われる儀式、その生贄にお前らを選んだのだ。感謝しろ! ヒハァ、ブラッディパーティーの始まりだ!ヒィヤァッハー!』

PP「今日の輝子調子いいな」

輝子「ヒャッハー! お疲れぇ!」

PP「おう、お疲れ! 今日は調子よかったな」

輝子「あ、アドバイスのおかげ……かな?」

PP「これだとプロデュースした甲斐があるってもんだ。これからもよろしくな!」

輝子「フ、フヒ……!」

輝子「と、ところで……今日はつけてないね……な、名札」

PP「あっ、しまった! ちょっと待ってろ……」

輝子「フヒ……」

PaP「よし、これでどうだ」

輝子「ば……バッチグー。そ、それじゃ私はこれで」

PaP「やっぱりプロデュースの仕方は間違ってなかった!」

輝子「は、はやく入れて……!」

まゆ「本当に入れてほしいんですか?」

輝子「入り口で……じ、焦らさないで……欲しい……ガマンできなくて……ひ、広がる……!」

まゆ「それじゃあ存分に……イっちゃえ♪」

輝子「あ……アヒィィィ! トンじまいそうだぜー! アーアーヤバいヤバイヤバイ……! こ、こんなの覚えたら……前も後ろもバカになるぅー! イィヤッハァー!! ィア"ッハー!」

P「なにやってるんだ?」

輝子「ま……マジックマッシュルームごっこ……フフ」

P「玄関先でやるな。勘違いされる」

輝子「フヒヒ……サーセン……。そ、それより相談が……ある……フヒ」

まゆ「相談?」

輝子「その前に……ひとつ…………えっと……アドバイスありがとう……。おかげでライブうまくいった……ヒャッハー大成功」

P「よかったな」

まゆ「あのキャラ見たときはビックリしました」

輝子「さ、佐久間さんを……参考にした……フヒ」

まゆ「はい?」

P「それで相談って?」

輝子「し、仕事中に……ふとキノコのことがあ、頭をよぎる……フフ」

まゆ「あの、まゆを参考にってどういうことですか?」

輝子「口をついて出てきそうになった……正直……何度ご、誤魔化したことか……フヒ」

P「禁断症状か?」

まゆ「輝子ちゃん聞いてる? ねぇ……ねぇ?」

輝子「キノコといいかけて金庫や……昨日って何回いったかわ、わからないくらい……」

まゆ「……キノぐるみにくるまってます」

輝子「こ、これじゃ……仕事にし、支障が……」

P「うーん……」

輝子「わ、私の頭がキノコに支配される……! キノコパラサーイト……フフ」

P「わざとキノコのことを考えればいいんじゃないかな?」

輝子「わざと……キノコのことを? ど、どういうこと?」

P「考えちゃダメって思ってるからふと頭をよぎって、ともすると口をついて出てきてしまいそうになる」

輝子「つ、つまり……逆に考えるのか……さ、さすがPさん……キノコのことを考えながら……仕事…………い、イイ」

P「そこまでわかってるならあとは精神力次第。難しいだろうけどね」

輝子「キノコ食っても食われるな……だ、だな……」

まゆ「まゆはキノコ……まゆはキノコ……まゆはキノコ……」

輝子「ま、まゆ……さん」

まゆ「はい?」

輝子「き、キノコとまゆさんはと、友達…………フヒ……」

まゆ「まゆと輝子ちゃんが?」

輝子「そ、そして私とキノコはし、親友……つまり私と……まゆさんは…………と、友達……フヒ」

まゆ「なにいってるんですか?」

輝子「だ、ダメかな?」

まゆ「一度会ったら友達なんですよ?」

輝子「フ、フヒ……あっ、も、もちろんPさんもと、友達……」

P「……あぁ」

輝子「と、友達は義務&テイク……フヒ……だ、だからキノコ料理を振る舞う……フヒ」

まゆ「まゆも手伝います」

P「オレも手伝う」

輝子「ふ、二人は……座ってていい……こ、この前のお礼……だから……ほ、胞子活動…………フフ」

まゆ「食器と調理器具の場所教えます。来てください」

輝子「ど、どうかな……フヒ」

まゆ「エリンギとバターって合うんですね」

P「クリームソースもなかなか」

輝子「し、締めはシメジを……どぞ……ち、ちくわとシメジの照り焼き……フフ」

まゆ「あら、美味しい」

輝子「よ、喜んでもらえてな、な、なにより……フヒ」

輝子「今の……パッション部門は……PaPの…………にゅ、入院でさ、さ、殺伐としてるから……キノコがよく育つ……フフ」

輝子「入院の理由は……知らないけど…………ジメジメサイコー」

まゆ「しっとりしてるものってイイわよね。Pさんのお腹とか、うふ」

輝子「Pさんのお腹で……キノコが育つ可能性が……胞子レベルで存在してる?」

まゆ「夏場なんて特に♪」

輝子「……に…………人間キノコ床ヒィイヤッハァァァァァァ!」

P「PPといえば、今のプロデューサー、PaPさんはどうだ?」

輝子「PaPはか、可もなく不可もなく……キノコもなく…………フフ」

まゆ「息苦しくありません?」

輝子「……うん…………で、でも頑張れる……キノコと友達が……い、いるから……フヒ」

P「その事だがオレにいい考えがある」

輝子「フヒ……?」

PaP「いやぁ今日もうまくいったな」

輝子「だ、だね……フヒ……じゃ、私はこれで」

PaP「ここんとこどこに寄り道してるんだか知らないけどらまっすぐ帰れよ!」

輝子「は、はい…………」

PaP「…………と、このまま帰す俺じゃない。尾行しよう」

輝子「フフ……PaP、私から、目離せないみたいだね……フヒ」

PaP「マンション……? っと閉まる前にっ! セーフ」

輝子「…………」

PaP「あの部屋に入ったな……声聞こえるといいが…………お、窓が空いてる。姿は確認できない」

輝子「フヒ……ノコ……」

PaP「ノコ? アイツまさか!」

輝子「これは…………キノコに通ずるものが…………フヒ」

PaP「輝子ぉ!!」

輝子「プ、プロデューサー……!」

PaP「お前キノコにはあれだけ近付くなっていっただろ!」

まゆ「あら、お客さんですか?」

PaP「ま、まゆ?」

まゆ「あらぁプロデューサーさん。こんにちは」

PaP「あ、あぁ何でこんなところに……」

まゆ「ここまゆの家ですよ?」

PaP「え、あ、ホントだ」

輝子「フヒ……」

PaP「じゃあお前こんなところでなにをして……」

輝子「こ、これ……バレンタインに渡そうと思ってたけど……関係なく、チョコをあげよう……。え、遠慮するな……ト、トモダチだろ……?」

PaP「て、輝子……!」

まゆ「輝子ちゃんいっぱい練習してるんですよ」


輝子「わ、私の……食べかけだけど……イイよね……。トモダチ同士なら……き、気にしない……これからもなかよく……ね……フヒ」

PaP「輝子ぉ!!」

まゆ「──本当にお夕飯食べてかないでいいんですか?」

PaP「あぁ、女の子同士の時間楽しんでくれ! 輝子、疑ってごめんな!」

輝子「き、気にしてない……フヒ」

PaP「それじゃな!」

輝子「ま、また明日……」

まゆ「行きましたねPaPさん」

輝子「こ、こんなのでほ、本当に……騙せたの?」

まゆ「はい。一目でわかりました。あの目はあなたのことを好きな目。まゆにはわかります」

輝子「わ、私は好きじゃないけど…………ざ、罪悪感」

まゆ「感じる必要ないわよ、輝子ちゃん。あなたを困らせたんだもの」

輝子「キ、キノコみたいに騙せてたら……う、うれしい……フヒ」

P「──それで」

輝子「フヒ……」

P「なんでオレのところに来てるんだ?」

まゆ「お茶入りましたよー」

輝子「香りよしの……椎茸茶……フヒ」

P「なんで来てるの?」

輝子「し、親友のふりして騙すのも……いいけど……ほ、本当の親友も欲しい…………」

まゆ「あらぁ、いい香り♪」

輝子「1人でキノコ栽培も……いいけど…………みんなとのキノコ談義もた、楽しい……」

P「……頻繁には来ないでくれよ」

輝子「ど、努力する……困ったことがあったらて、手伝う……キノコと共に駆けつける……フフ」

P「その時は頼む」

輝子「ほ、胞子活動イェー……フフ」

まゆ「輝子ちゃん、元気になってよかったですね」

P「意気揚々と寮に帰っていったな。それにしても暗い人がいてもいいと思うがな」

まゆ「そうですよねぇ。暗いのも個性、キノコも個性」

P「しかしキノコみたいだと言われた身としてはな」

まゆ「まゆは好きですよ? Pさんのキノコ♪」

P「……部屋に戻るぞ」

まゆ「はぁーい。椎茸茶飲みます?」

P「さて、次はどうするか」

まゆ「次は復讐にしませんか? 人助けたらしたくなっちゃいました♪」

P「あの子達のためにも、な」

まゆ「はい」

P「明日はお墓参り行くか」

まゆ「それなら今日は入念に体洗わなきゃいけませんね♪ そうしないと嫌われちゃいますもの」

P「だな──」

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