まゆ「……プロデューサーさん……どうして……どうしてまゆの名前を呼んでくれないの……？」

まゆ「口調だって……敬語を外してくれって頼んだらそうしてくれたけど……でも……遠いぃ……」

まゆ「すごく遠いです……Pさん……」

まゆ「折角貴方の傍に来たのに……こんなに遠いんじゃまゆは……まゆは……！！」


ﾎﾟﾁｯ


まゆP『クァナシミノトゥメアァァァァイノトゥメディァカラトゥヲオオオオオオオオ～♪』


まゆ「こうやって……(盗聴器でしか)貴方を近くに感じる事しか出来ない……」

まゆP『……やっぱりゼノグラシアは良いなぁ……』

まゆ「うふっ……♪」

まゆ「……晶葉ちゃんにもう一つ作ってもらおう」ﾎﾞｿｯ

杏「い、いやだ！私は働かないぞ！？」ｶﾞｼｯ

杏きらP「へいへい。ほれ行くぞ。準備は良いな、きらり？」ﾋｮｲｯ

きらり「ばっちし☆」

杏「は、離せ！くそっ、セクハラで訴えてやる！弁護士は何処だ！？」

まゆ「(……良いなぁ杏ちゃん……担当プロデューサーさんにだっこしてもらえて……)」

SSP「おら行くぞ森久保ォ！！」

乃々「ぼののには構わず先に進んでください･･･…後で絶対追いつきますからぁ(大嘘)」

SSP「うるせぇ！行こう！！」ﾄﾞﾝｯ

美玲「こら！乃々をいぢめるな変態！！」ﾊﾞｼｯ

SSP「ありがとうございます！」ﾄﾞｶﾞｯ

輝子「ﾌﾋｯ……どうしてもむ、無理なら、き、きのこに代わって、も、もらう……？」

乃々「是非ともお願いしたいんですけど……」

輝子「じゃ、じゃぁ……きのこ、お留守番、頼んだぞ……。――さぁっ！！地獄の宴の始まりだァ！！ゴォトゥヘェェェェル！！」ｸﾞｲｯ

乃々「ちょっ、そっちじゃないんですけど！　あくまできのこさんに私の代役を頼もうってだけで！
ちょっと引きずらないでください！　もぉっ、むぅーりぃー……！！」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

まゆ「(すごく……プロデューサーとアイドルの距離が近い……まるで家族みたい……良いなぁ。私も、いつかPさんとあんな風に……
･･･…うふっ///　Pさんとか、家族･･････な、なんて……///)」

まゆP「佐久間さん」

まゆ「……」

まゆP「準備は良い？」

まゆ「……はい」

まゆP「それじゃぁ、行こうか」

まゆ「えぇ……Pさんと一緒なら、何処へでも……」

まゆP「今日のレコーディング、佐久間さんならきっと上手く出来るから。頑張ってね」

まゆ「っ///　……………まゆですよぉ」

まゆ「(……良いですもん。そのうち、意地でも名前で呼ばせてやるんですからぁ……！)」ﾌﾟｸｩ

「はいオッケーでーす！まゆちゃん、すっごく良かったよー！」

まゆ「ありがとうございました♪」

「まゆちゃん、喉渇いてない？紅茶でも買ってこようか？」

まゆ「大丈夫です♪　用意してきましたから♪」

「まゆちゃん休憩後もよろしくね！」

まゆ「はぁい♪」

まゆP「佐久間さん、お疲れ様」

まゆ「…………うふっ♪　Pさんがまゆのために用意してくれたお仕事ですから♪　
これくらいお茶の子さいさいです♪　まゆはPさんの為ならなんだって――」ﾎﾟﾝｯ

まゆP「此処での仕事はもうすぐ終わるけど、後一件ドラマの収録が控えているから、休憩はちゃんと取っておきなよ？
俺は少し出てくるから。じゃ、頑張って」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ｽﾀｽﾀ

まゆ「あっ――……」

まゆ「(あっ、頭……頭を撫でてくれた……？　こんなの初めて……やったぁ……う、嬉しいぃ……♪)」

まゆ「……うふっ。うふふふふふふふふふふ……♪」

「まゆちゃん休憩終わりでーす！　次お願いしまーす！」

まゆ「はぁい♪　今行きまーす♪」

佐久間まゆ(16)
http://i.imgur.com/b8IT0AT.jpg
http://i.imgur.com/0g3mlek.jpg

双葉杏(17)
http://i.imgur.com/ehFNQCT.jpg
http://i.imgur.com/xbLkU6p.jpg

諸星きらり(17)
http://i.imgur.com/8EDKpwg.jpg
http://i.imgur.com/DSJuEdn.jpg

森久保乃々(14)
http://i.imgur.com/HCbgnGV.jpg
http://i.imgur.com/hwJCgiH.jpg

早坂美玲(14)
http://i.imgur.com/eVfkwFG.jpg
http://i.imgur.com/Ta5Y5W0.jpg

星輝子(15)
http://i.imgur.com/u52ykSk.jpg
http://i.imgur.com/mrGmI6D.jpg

まゆ「(頑張れば……褒めてもらえる……！　そしたら、きっと……もっと……♪)」ｳﾌｯ


「はいカッート」

まゆ「(一発でオーケー貰えた♪　端役だけど、初めての役者のお仕事で大成功……♪　
きっとまゆはこの後……Pさんにご褒美を……///)」ｳﾌﾌ

凛「お疲れ様」

まゆ「うふふふふ……♪」

凛「あれ？　おーい」

まゆ「――ぅフっ！？　あっ、あ……ご、ごめんなさい……ちょっとトリップしてましたぁ……」

凛「そっか……なんか、日菜子みたいだね」

まゆ「日菜子、ちゃんですかぁ……確か、私たちと同じ事務所の子ですよねぇ……？
私、お会いしたことがあんまり無くてどういう子なのかはちょっと……」

凛「あぁうん、そう。そっか、まゆはまだ知らないのか」

まゆ「えぇ。それに渋谷さんとも話すのって、これが初めてじゃ……」

凛「そうだね。あっ、呼び方は凛で良いよ。まゆの方が年上なんだし」

まゆ「そうですかぁ？　じゃぁ、凛ちゃんで」

凛「うん。よろしくね」ｽｯ

まゆ「よろしくお願いします」ｷﾞｭｯ

凛「で、まぁ、日菜子の話なんだけど。あの子、趣味が妄想でさ。今のまゆが、ちょっと日菜子ぽかったって話」

まゆ「趣味が妄想って……それはまた変わった子ですねぇ……」

凛「悪い子じゃないけどね。案外話合うかも」

まゆ「……それ、ちょっと失礼じゃないですかぁ……？」

凛「あはは。それで、何か良い事でもあったの？」

まゆ「……ぐいぐい来るんですねぇ。凛ちゃんって、もっとクールな子かと思ってたんですけど……」

凛「確かに、愛想とか、あんまり良い方ではないね。自覚してる。でも、新人アイドルのフォローは、私の仕事だから」

まゆ「その点はご心配なく。私も、伊達に読モはしていませんでしたからぁ」

凛「そっか。なら良いけど。それで、何か良い事でもあったの？」

まゆ「……ぐいぐい来ますねぇ」

凛「暇だからね。携帯も、充電切れちゃってて。――ってそろそろ収録再開か。じゃっ、行こう？」

まゆ「そうですねぇ。よろしくお願いします」ﾍﾟｺｯ

凛「うん。こちらこそ、よろしく」

渋谷凛(15)
http://i.imgur.com/5TL4Wko.jpg
http://i.imgur.com/beyGOj7.jpg

凛「お疲れ様」

まゆ「お疲れ様でした」ﾍﾟｺｯ

凛「これでお終いだっけ？」

まゆ「はい、まゆの役は」

凛「反響によっては、まだ役が延長することもあるから」

まゆ「うふふ、そうなったら良いですけどねぇ♪」

凛「そうなったら、よろしく」

まゆ「はぁい、こちらこそ♪」

NGP「凛、まゆ、お疲れ様」

凛「あ、プロデューサー」

まゆ「お疲れ様です、NGPさん……あのぉ、まゆのプロデューサーさんは……？」

NGP「あいつなら、外で車を出しているよ。……行ってやりな」

まゆ「はぁい♪　お二人とも、お疲れ様でしたぁ♪」ﾌﾘﾌﾘ

凛「うん、またね」ﾌﾘﾌﾘ

NGP「ってもういない……流石だな、まゆは……」

凛「そうだね。正直、凄い子だと思うよ……一途なんだね」

NGP「愚直、とも言える……」

凛「そんなこと言うと、まゆPさんに怒られちゃうんじゃない？」

NGP「大丈夫」

凛「なんで？」

NGP「俺が怒ったから」

凛「……？」

まゆ「あっ、Pさんの車……あれ」ﾀﾀﾀｯ

ｶﾞﾁｬｯ

まゆP「お疲れ様」

まゆ「お疲れ様です♪」

まゆP「監督さんが褒めてたよ、君の演技。もしかしたら、脚本を書き換えることになるかもしれないとまで言ってくれた。
その前の仕事のディレクターさんも、君をとても高く評価してくれている。また一緒に仕事がしたいと言ってくれた」

まゆ「うふっ。まゆ、とっても頑張りましたからぁ♪」

まゆP「あぁ、佐久間さんは本当に頑張ってるね。アイドルが、心から好きなんだ、って思うよ」

まゆ「……はい、好きですよぉ♪　心から……何よりも……」

まゆ「でもそれは――」


まゆP「だから、発言には気を付けた方が良い。誰が何を聞いてなんて喋るか、解からないから」


まゆ「……え？」

まゆP「スタジオでの君の発言は、正直肝が冷えたよ。あんなことされたら、事務所にとっても、俺にとっても、……迷惑だ」

まゆP「今後一切、ああいうのは無しで頼む」

まゆ「……」

まゆP「誰よりもアイドルを愛してる佐久間さんなら、解かってくれるよね？」

まゆ「……」

まゆ「……」

まゆ「……はい、ごめんなさい……」

ﾎﾟﾀｯ

まゆ「(頑張ったのに……褒めてもらえなかった……でもそれは……まゆがPさんに迷惑をかけたから……)」

まゆP『……迷惑だ』

まゆ「(……もっと……頑張らないと……アイドルとして……そうすれば……Pさんはきっとまゆを……)」

まゆP『アイドルが心から好きなんだ、って思うよ』

まゆ「(……違う、そうじゃない……まゆが……まゆがアイドルになった理由はそんなんじゃない……)」

まゆ「(まゆが……私がアイドルになった理由は……！)」

まゆ「(……でもそれは……きっと、Pさんがプロデュースする佐久間まゆじゃない……
そうなったらきっと……Pさんはまゆを褒めてくれなくなる……)」

まゆ「(もっと……Pさんが遠くに行ってしまう……それだけは……嫌っ……！！)」ｷﾞﾘｯ