・「アイドルマスター シンデレラガールズ」のSSです
・描写について、複数のコンテンツの要素や独自の解釈を含むことがあります
佐久間まゆ「はいっ。机の下系ほのぼのトークバラエティ、『もりくぼカケル!』のお時間ですよぉ」
早坂美玲「今回が第3回! 今日も盛り上げていくぞッ! ノノ本人のぶんまで!」
まゆ「MCは、そんな頼りになる早坂美玲ちゃんと?」
美玲「えぇっ!? え、えっと……いつもしっかりしてて、優しい……佐久間まゆさんで、お送りするぞ……あぁもう! 言わせんなッ!///」
まゆ「うふふっ。ありがとうございます♪」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516208201
まゆ「前回の放送は、こちらからご覧になれますよ♪」
※以下にテロップがあるものとする※
前回
まゆ「第2回」 美玲「もりくぼカケル!」
美玲「っていうか、オカシイだろッ!?」
まゆ「何がおかしいんですか?」
美玲「タイトルの略だよ、略ッ! 普通『もりくぼカケル!』なら、『もりカケ』とかになるんじゃないのか?」
美玲「『カケくぼ』だと、順番入れ替わっちゃってるじゃん!」
まゆ「それが、公式の略称について番組スタッフさんとうちのプロデューサーさんで協議した結果、満場一致でそうなったみたいなんです。そっちのほうが、乃々ちゃんらしいって」
美玲「うー、ノノのヤツ、ことあるごとにくぼくぼ言ってるからな……その所為か」
<モチネタデハ、ナイデス……
美玲「どうだか」
まゆ「それでは、そんな『カケくぼ』。今回はどんなお話が見られるのでしょうか? どうぞ、ご覧ください♪」
PHASE 7
『森久保乃々×小関麗奈』
小関麗奈「……なんでアタシが机の下なんかにって、思ったけど……」
森久保乃々「は、はい……」
麗奈「フフン。案外悪くないじゃない。気に入ったわ」
乃々「……! よかった……」
乃々「もりくぼも、お気に入りなので……人と目を合わせず、静かに過ごせるサンクチュアリなんです……!」
麗奈「いや、そのサンなんとかは知らないけど」
乃々「えっ」
麗奈「ほら、普段アイツはこの机で仕事してるんでしょ?」
乃々「プロデューサーさんのことですか……? はい、いつもここに座って、パソコンの前で唸ってます……」
麗奈「フッフッフッ……ということは、ここにこっそり潜んでいれば、イタズラし放題じゃない!」
乃々「あぁ、やっぱりそっちでしたか……」
麗奈「やっぱりって、当然じゃない! いきなり椅子の高さを下げたり、クラッカーを鳴らしてやったり……いろいろとやりがいがあるわッ」
乃々「そ、そんなことしたら、びっくりするじゃないですか……」
麗奈「いや、イタズラって人をびっくりさせるためにするものだから」
乃々「うぅ……もりくぼだったら、驚いた拍子に魂が抜けそうなんですけど……」
麗奈「大袈裟すぎない? ノミの心臓にも程があるでしょ」
乃々「どちらかというと……ノノの心臓……」
麗奈「しょうがないわね。アンタにイタズラを仕掛けるのは程々にしておいてあげるわ」
乃々「あ、程々には仕掛けるんですね……」
麗奈「その代わり、乃々! アンタもこのレイナサマを手伝いなさいッ!」
乃々「は……はい……!?」
麗奈「何よ? イタズラされるんじゃなくて、する側なら、ビビる必要ないでしょ?」
乃々「そ、そんなことありませんけど……!?」オドオド
麗奈「まったく、煮え切らないわね。アタシの手下になるんだったら、まずはそのオドオドした感じを治しなさい!」
乃々「む、むーりぃー……! というか、いつの間に手下に……?」
麗奈「そうね……手始めに一発、このスペシャルバズーカでもぶっ放してもらいましょうか」ガサゴソ
乃々「いきなり初心者には不相応なアイテムが出てきたんですけど!」
麗奈「これくらい使いこなせなきゃ、一人前のワルにはなれないわ」
乃々「わるくぼ、ですか……たぶん無理だと思いますけど……」
麗奈「いい? 作戦はこうよ。アイツが仕事をしようと椅子に座ろうとしたタイミングで、まずはアタシが背後から近付いて、クラッカーを鳴らすの」
麗奈「アイツはきっとびっくりして、アタシの方を振り返るわ。そこにすかさず、追い打ちをかける! 机の下から乃々がバズーカで、ドカーン! よッ」
乃々「た、確かに、見事な二段構えですが……プロデューサーさんに叱られるのでは……?」
麗奈「フンッ! お説教が怖くて、イタズラは出来ないわ!」
乃々「でも、この間みたいに、また正座させられるかも……」
麗奈「ゲッ……な、なんで知ってるのよ?」
乃々「机の下から、一部始終見ていたので……その、すみません……」
麗奈「くッ……とにかく、これはその時のリベンジでもあるのよ! つべこべ言わず、このレイナサマに従いなさい!」ビシィ
乃々「あぅぅ……そ、そんなの、むーりぃ……」
麗奈「ククク、アイツの驚く顔が目に浮かぶわ……見てなさい! ヒャーッハッハッ……ゲホ、ゲホッ」
乃々「あ、あの、大丈夫ですか……?」ガタッ
ドカーン!!!
麗奈「ひゃぁあ!?」
乃々「ひぃぃ!?」
乃々「ご、ごめんなさいぃ……! バズーカに手が当たった拍子に、暴発したみたいで……!」
麗奈「び、びっくりした……。やるわね、乃々……。アンタ、イタズラの才能あるわよ……」ドキドキ
乃々「ひえぇ、そ、そんなつもりじゃないんですけど~!」
PHASE 8
『森久保乃々×綾瀬穂乃香』
綾瀬穂乃香「ふぅ……机の下って、こんな感じなんですね……」
乃々「は、はい……あの、少し窮屈かも、しれませんけど……」
穂乃香「ふふっ、大丈夫ですよ。私、身体は柔らかいですから。ほら」ペターン
乃々「ひぃ! す、すごいぃ……それ、骨とかどうなってるんですか……?」
穂乃香「どう、と言われても……」
穂乃香「うーん。いつもユニットメンバーとレッスンをする時にも、柔軟をする度に驚かれるんですよね。幼い頃からバレエをやっていた身からすると、これくらい普通なのですが……」
乃々「……バレエ、ですか……。うぅ、あんな恐ろしいレッスン、もりくぼにはとても無理です……」
穂乃香「そんな、恐ろしいだなんて。確かに厳しくはありましたけど、それはアイドルも同じですし」
乃々「でも……レッスンを始めようとすると、いつもトゥシューズの中に画鋲を入れられてるんですよね……?」
穂乃香「……はい? ……えぇと、何のことでしょう?」キョトン
乃々「……? 違うんですか? もりくぼが読んだ少女漫画では、確かそんなシーンがあった気が……」
穂乃香「そうなんですか? 私は、あまり漫画などは読まないので、分かりませんが……そういう経験はありませんね」
乃々「そうですか……よかった……。いぢめはよくないです、はい」
穂乃香「それにしても、バレエを題材とした漫画があるんですね。どういった内容なんですか? 出てくる演目は?」
乃々「ふぇっ!? あ、あの……たぶん、そんなに本格的ではなくて、ただ主人公の女の子が、バレエを習っている、みたいな感じで……」
乃々「演目といっても、あまり覚えては……あ、『白鳥の湖』とか……?」
穂乃香「『白鳥の湖』……なるほど、定番ですね。三大バレエのひとつですから。私も昔、オデットを演じたことがあります」
乃々「えぇと、悪い悪魔に白鳥に変えられたお姫様、ですよね。湖にやってきた王子様に見初められる……」
穂乃香「そうです。なんだ、知っているんじゃないですか、乃々ちゃん」
乃々「そ、そういうわけでは……お話が童話みたいって思って、たまたま印象に残っていただけなので……」
穂乃香「そうですね。実際に童話を元としたバレエ音楽も、たくさんあります」
穂乃香「乃々ちゃんは、童話がお好きなんですか?」
乃々「あっ。あの、その……童話というか、絵本が好きで……自分でも、考えてみたり……」ボソ
穂乃香「自分で絵本を? すごい! 素敵ですね!」
乃々「あわわわ……い、今のは忘れてくださいぃ……! そんな、大層なものではないので……」ワタワタ
穂乃香「そうなんですか……? どんなお話なのか、とても興味があるんですけど……」シュン
乃々「うぅ……でも、こんなところでオリジナルのお話を披露するなんて、やっぱりむーりぃー……」
穂乃香「うーん……でも、折角の機会ですから、おおまかなあらすじか、導入部分だけでもいいので……聞いてみたいです。……駄目ですか?」
乃々「そこまで言われてしまうと……あぅぅ」
乃々「い、今考えているのは……森に棲む子リスが、大好きな木の実を集めながら……いろんな動物と出会ってお友達になるお話、なんですけど……」
穂乃香「あら……やっぱり素敵じゃないですか。乃々ちゃんらしい、心が温まるようなお話で」
乃々「ほ、本当ですか……?」
穂乃香「ふふ。嘘なんて言いませんよ」
穂乃香「いろんな動物ですか……。やんちゃなウサギとか、怖そうだけど心根は優しいクマなんかが出てくるんでしょうか」
乃々「あ、はい……いいですね」
穂乃香「ふふっ、ありがとう。あとは……そうだ。やっぱり、ぴにゃこら太は欠かせませんよね!」フンス
乃々「…………はい?」
穂乃香「大柄で頼りがいのありそうなぴにゃこら太や、小さくて可愛らしいぴにゃこら太……いろんなぴにゃこら太とお友達になれる……あぁ、なんて素晴らしい物語なのでしょう」ウットリ
乃々「……あれは森の動物じゃなくて、どちらかというとゆるキャラか、もしくはモンスター的なものでは……?」
穂乃香「乃々ちゃん? 何か言いました?」
乃々「ひぃっ! な、なななんでもないですっ」
PHASE 9
『森久保乃々×小日向美穂』
小日向美穂「えへへ……こうやって、カメラの前で面と向かってお話しするの……ちょっぴり緊張しちゃうねっ」
乃々「うぅ……もりくぼはちょっぴりどころか、ものすごく緊張してますけど……」
美穂「そ、そうなんだ! ……うん、でも、大丈夫! 緊張してる同士……ほら、マイナスとマイナスを掛けると、プラスになるから!」グッ
乃々「は、はい……斬新な理論ですね……。でも、ありがとうございます」
乃々「……あれ? でも美穂さん、そう言う割には、撮影が始まる直前までソファーで気持ち良さそうにうたた寝していたような……」
美穂「ふぇっ!? それはその、ちょうど窓際で陽当たりが良くって、ぽかぽかしてたから、つい……あ、あはは」
乃々「さすが美穂さん……大物のオーラを感じます……」
美穂「そ、そんなこと無いってば! 緊張しぃなのは本当だよ? 今でも、おっきなステージに立つと、足が震えちゃうし……」
乃々「私も……ステージでたくさんの人から見られると思うと……想像しただけで無理です、むりくぼです……」
美穂「あっ。前から聞こうと思ったんだけど、乃々ちゃんのその『くぼ』シリーズって、一体どれくらいあるの?」
乃々「あぅええっ!? そ、それは……持ちネタでは、ないのですが……」
美穂「そうなんだ。でも、そういうオリジナルのものがあると、トークの時に役立つよね」
乃々「美穂さんにも、あるじゃないですか……こう、手でバツ印を作って、ダメっていう決めポーズが」
美穂「あ……うーん、あれもそうなのかなぁ? 初めてやった時にファンのみんなが喜んでくれて、それから時々使うようになったんだけど……」
乃々「……もりくぼも、お仕事に連れていかれそうになった時に、そのポーズで『ダメです』って言えば、見逃してくれますかね……」
美穂「そ、それは難しいんじゃ……?」
乃々「ですよね……。もりくぼなんかじゃ、美穂さんみたいに可愛く出来ないですし」
美穂「かっ、可愛く……!? というか、別にそんなつもりじゃなくてっ! 心配しなくても、乃々ちゃんもとっても可愛いから!」
乃々「あぅ……すみません。なんだか気を遣わせてしまいました……。ダメダメなのは、もりくぼの方ですね……」
美穂「うぅ……本心なんだけどなぁ」
美穂「ほら、乃々ちゃんっていつもおしゃれじゃない? 髪型もそうだし……洋服も、メルヘンチックな感じで素敵だよねっ」
乃々「そ、そう……ですか……? そう言ってもらえるのは嬉しいですけど……なんというか、少し子供っぽいのかなとも、思ったり……」
美穂「あ、それは大丈夫だと思うよ。……本当に子供っぽい服装は、くま……」
乃々「くま……?」
美穂「……くまなく探せば、きっと他にあるから。うん、大丈夫」
乃々「な、なるほど……」
乃々「あの、今ので思い出したんですが……メルヘンっていえば、美穂さんもそういう世界観、お好きなのでは?」
美穂「私? 好きといえば、好きだけど……どうして?」
乃々「前に誰かが事務所でお話ししているのを、机の下で聞いたんです……。美穂さんは、くまさんのぬいぐるみに名前をつけて、可愛がっていると……」
美穂「はぅっ!」ドキーン
乃々「夜はその子を抱っこして、一緒に寝ているとか……」
美穂「ひぅっ! へ、へぇー! よく知ってるねっ」
乃々「はい……もりくぼ的には、いいと思います。そういうの……」
乃々「もりくぼも、この間美玲ちゃんにぬいぐるみをプレゼントしてもらったので……名前をつけてあげようかな、なんて……」
美穂「あ、あはは……うん、いいと思うな! うんっ」コクコク
乃々「……ちなみに、美穂さんはなんて名前をつけているのか、教えてもらっても……?」
美穂「だっ、ダメぇ!!」
美玲「今回も、なんというか、なかなか濃いトークだったな……」
まゆ「それでは、乃々ちゃん本人に感想を聞いてみましょう。乃々ちゃーん?」フリフリ
乃々「……どうも、もりくぼです……」トボトボ
乃々「そもそも、もりくぼなんかのお話を放送して、一体誰が得するんですか……?」
美玲「そりゃ、ノノのファンじゃないか?」
まゆ「ファンの皆さんですよねぇ」
乃々「うぅ……もりくぼのファンになるなんて、オススメはしないんですけど……」バツマーク
まゆ「あ、早速使ってますね」
美玲「あっ! ていうかノノ! あのぬいぐるみには、ちゃんとデビキャって名前があるんだからなッ!?」
乃々「そ、そうですよね。もりくぼなんかが新しく命名するなんて、ダメですよね……」
乃々「ちなみにあの後、穂乃香さんからぴにゃこら太のぬいぐるみを貰ってしまいました……」
美玲「あー、そういえば前にウチも貰ったな……。あの緑のブサイク」
まゆ「あら、お揃いですね。いいなぁ」
美玲「じゃあ今度はマユの分をゲットしに、三人でゲーセンにでも行こう!」
まゆ「いいんですか? 楽しみですっ」
美玲「よし! オフの予定が決まったところで、今回はここまでッ! 次もよろしくッ!」
乃々「次回からはもりくぼの代わりに、ここにぬいぐるみを置いておきますので……」
まゆ「もう、ダメですよ、乃々ちゃん」
おわり
以上、お付き合いありがとうございました。
ちなみに、某農業系男性アイドルグループさんの番組とは、一切関係ありません。念のため。
……仮題のつもりが、これ以上しっくりくるタイトルが思いつかなかったんですハイ。
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