翠「ある日常の風景」 (17)

モバP「マジでストレイトなお嫁」
モバP「マジでストレイトなお嫁」 - SSまとめ速報
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美由紀(18)「夏の少し前」
美由紀(18)「夏の少し前」 - SSまとめ速報
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と、同じ世界観です。4年後の話です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500129863


自宅


翠「……はい、これで良し、です」キュッ

モバP「ありがとう、翠。いつもありがとうな、わざわざネクタイ締めてくれて」

翠「服装の乱れは心の乱れ、ですから。……あなたはよく、荒く締めてしまいますので」

モバP「はは……つい、な。いやあ直そうとは思ってるんだけど」

翠「……それに、ですね」

モバP「?」

翠「そうでなくても、やりたいんです。こういうささいなことだからこそ、ですね」

モバP「翠……ありがとうな」ギュッ

翠「あっ……ふふ、こちらこそ♪」ギュッ

モバP「翠はあったかいな、心も体も」ギュー

翠「あなたこそ、力強くて暖かくて……とても安心します」

モバP「……さて、もう少し翠を抱きしめていたいんだけど」

翠「ええ、もう時間ですね……」シュン

モバP「ほら、そんな名残惜しい顔しない」

翠「えっ、そ、そんな顔していましたか」アタフタ

モバP「ははは、翠は甘えん坊だな」

翠「もう……意地悪ですよ」

モバP「ごめんごめん。……じゃ、行ってくるよ」

翠「行ってらっしゃい。あなた」

モバP「うん、翠と居るためになるだけ早く帰ってくるから」ガチャ

翠「もう、あなたったら……ふふ、お待ちしています♪」


バタン


翠「ふふ……さて、お洗濯とお掃除をしなくては」

翠(晩御飯の準備も要りますし、お買い物に行かないといけませんね)ピロリン

翠(おや、通知……美由紀ちゃんからですね)

翠(……『おっはよー! 今日学校お休みになっちゃったからさ、お買い物行かない?』)

翠(ちょうどいいですね、えーと、一緒に行きま、しょ、う……っと)ピピピ ピッ

翠(よし、では速やかに終わらせましょうか)


寝室


翠「よい、しょっ……」

翠(ふう、そこまで重くはないのですが……動かすとなると、なかなかですね)

翠(おや、まだ暖かいですね。あの人の温もり……でしょうか。ふふっ)

バサッ

翠(よしっと……さて)

翠(……あ、洗濯機そろそろ止まっているでしょうか)

翠(それからお掃除もしないと……あとは、えーと)

翠(ふふっ、次から次へと忙しいですね。ですがこれもまた、楽しく感じます)


お昼



ピンポーン


翠「はい、今出ます」

『美由紀「もしもーし!」』

翠「美由紀ちゃん、ちょっと待っててくださいね」

カタン

ガチャ

美由紀「おっじゃましまーす!」

翠「こんにちは、美由紀ちゃん」

美由紀「へへ、こんにちは翠ちゃん! あ、これおみやげ!」スッ

翠「ありがとうございます♪」

美由紀「いっぱい入っているやつを買ってきたから、翠ちゃんでも安心だね」

翠「も、もう……大丈夫です、そんなに食べませんから」

美由紀「ほんとかなー?」

翠「あんまりからかうと用意していたお菓子、しまっちゃいますよ?」

美由紀「いっぱい入ってるやつ買ってきたから、Pさんと二人で仲良く食べられるよね! うん!」

翠「もう、調子いいんですから」クスッ

美由紀「へへー♪ ごめんごめん!」

翠「ふふ……とりあえず、上がってください。ちょっとだけやり残したことがありますので」

美由紀「はーい♪」


リビング



翠「では、すぐに終わりますので少々待っててくださいね」

美由紀「はーい!」

翠「さて、と……」

美由紀(翠ちゃん、がんばってるなー)モグモグ

翠「~♪」

美由紀「」キョロキョロ

翠「~~」

美由紀(……あ、あの写真)

美由紀(うわあ、懐かしいなあ……美食公演)

美由紀(まだあたしがあんなちっちゃい頃だったんだね……うーん)

美由紀(翠ちゃんの女神、すごかったな。綺麗っていうか美しいっていうか)

美由紀(あの頃も良かったなあ……って、こんなこと思ってるとなんだか歳とったみた)

翠「……由紀ちゃん、美由紀ちゃん?」

美由紀「ふぁい!?」

翠「どうしましたか? ぼーっとしてたようですが」

美由紀「あ、あー……いや、なんでもないよ?」

翠「そうですか……気分が悪いなら、言ってくださいね」

美由紀「うん!」

翠「さて、私も用事は済ませましたので……行きましょうか」

美由紀「はーい♪ エアコン切って~っと」


家の前


翠「よし、では……」スッ

美由紀「? あ、それって車の」

翠「ええ、この度私も免許を取りまして……まだまだ不慣れ、なのですが」

美由紀「すごーい! え、もしかして乗せていってくれるの?」

翠「こんなに暑いですからね、体調悪くなってもいけませんし」

美由紀「やったー♪」

翠「では、参りましょうか」




ブロロロロ……


美由紀「おおー」

翠「もし狭かったら椅子を下げてくださいね」

美由紀「はーい! ううむ、しかし翠ちゃんが運転かあ」

翠「へ、変でしょうか?」

美由紀「うーん……いや、なんだかイメージできなかったからさ」

翠「そうですね……私も、取ろうとはあまり思っていなかったのですが」

美由紀「なんか理由でもあったの?」

翠「えっと……です、ね」

美由紀「んー……ああ、Pさんが取ってたから? 一緒のが欲しくなっちゃったんだ」

翠「うう、お見通しですか」

美由紀「まあ、あんなにPさんにべったべたな翠ちゃんだからねー」

翠「恥ずかしいです......」

美由紀「......ちなみにさ、いつもPさんはどこ座ってるの?」

翠「え? ああ、いつもはPさんに運転してもらうのですが......そうですね、私が運転するときは助手席に......」

美由紀「なるほど、ここかー。......えいっ」ぽふっ

翠「?」

美由紀「うん、なんかPさんの感覚を感じる気がする。なんとなく」

翠「なるほど……? そういうもの、でしょうか」

美由紀「そういうもの、だよー」ポフポフ


駐車場


ブロロロロ……

ガチャ


美由紀「ついたー!」

翠「ふう、やはり外に出ると暑いですね」

美由紀「だねー。うん、はやく入っちゃおうよ!」

翠「ええ、そうしましょうか」




ショッピングモール



美由紀「翠ちゃん、まずどこから行こっか?」

翠「えーと……最後にご飯の用意を買っていきたいだけなので、それ以外は特にきめてません」

美由紀「そっか、あたしは……そうだね、服とか見ていきたいなーって感じかな」

翠「なるほど……では、美由紀ちゃんの用事から行きましょうか」

美由紀「いいの?」

翠「ええ、私は大きい用事はないのです。本屋などに一緒に寄っていこうかな、と思っていたもので」

美由紀「なるほどねー。うん、じゃああたしのから行こっか」


服屋


翠「……あ、あの」

美由紀「んー? どうしたの? ……あ、はい! 次はこれ!」

翠「はい。……じゃ、なくてですね……どうして、私が着せ替えられてるのでしょう?」

美由紀「……翠ちゃん、Pさんに喜んでほしいんだよね?」

翠「は、はい」

美由紀「もしさ、翠ちゃんが突然とーっても可愛い服したりしたらどう思うかな?」

翠「どう、とは……」

美由紀「きっとPさん、すっごく喜んでくれると思うよ? 翠ちゃんにあまあまだからねー」

翠「なるほど」フムフム

美由紀「喜びすぎて褒めてくれるだけじゃすまないかも」

翠「……」

美由紀「と、言うわけではいっ! これは次の次ね!」

翠「わかりました、着こなして見せましょう」キリッ

美由紀「よし」グッ



翠「……どう、でしょうか?」

美由紀「わー! すっごく似合ってるよ! せっくしー!」

翠「ありがとうございます。ふふ、なんだかこそばゆいですね」

美由紀「えへへ、あたしのコーデ気に入ってくれたならうれしいな!」

翠「ええ、とても良かったです。美由紀ちゃん、おしゃれの方もすごく勉強しているのですね」

美由紀「もっちろん! へへ、これも事務所の皆のおかげかな」

翠「事務所……ふふ、懐かしいですね」

美由紀「そっか……翠ちゃん、もう随分来てないもんね」

翠「そうですね……皆さん、元気にしているでしょうか?」

美由紀「うん! 皆元気だよ!」

翠「なら、良かったです♪」

美由紀「ちょっと元気すぎてPさんが苦労してそうだけどねー」

翠「そ、そんなにですか……」

美由紀「……ねえ翠ちゃん。たまには戻ってきたり、してみない?」

翠「……そうですね。たまには顔を出したいです」

美由紀「ほんとっ!?」

翠「ええ、最近やっと家事にも慣れてきましたので……余裕が出てきまして」

美由紀「いつでも来てねっ! あ、いやでもあたしがいる時にして!」

翠「ふふ、了解しました」

美由紀「待ってるからね! ……っと、それもそうだけど。はい!次はこれね!」

翠「はい♪」


ーーーー

本屋


翠「ふむ……」

美由紀「翠ちゃん何探してるの?」

翠「料理や家事などの本、ですね。色々な技術を身につけていきたいので……」

美由紀「なーるほど……」

美由紀(料理、家事……うーむ、翠ちゃんならもう十分だとは思うんだけど)

翠「……?」

『良い結婚生活のための100の項目』

美由紀(翠ちゃんは真剣だなー。ふふっ、そこはやっぱり変わんないね)

翠「むう……」

美由紀(さて、あたしも何か探してこよっかな……ん?)

翠「」ジー

美由紀(あー……どうしよ、翠ちゃんには多分合わなさそうなんだけど。気づいてなさそう)

翠「……よし」

美由紀(あっ、あー……うーん、こうなったら止められないや)

翠「すいません、これを……」

美由紀(……まあ、なるようになるでしょ。翠ちゃんなら変なことはしないはずだし)

翠「よし、これで……」

美由紀(……大丈夫、だよね?)


ーーーー


食品街



美由紀「翠ちゃん、今日は何作るの?」

翠「そうですね……昨日はお肉でしたから、お魚にしようかな。というイメージはあるのですが」

美由紀「なるほどー」

翠「……では、アジにしましょうか」

美由紀「あ、じゃああたし取ってくるよ!」

翠「ええ、お願いします。……あ、三人分、お願いしますね」

美由紀「やった! よーし、いってきまーす♪」タタタ

翠「それから……えーと、何を買っておきましょうか」

美由紀「」タタタ

翠「? 美由紀ちゃん、早かったですね」

美由紀「バレちゃった」

翠「え?」

美由紀「えっとね、ちょーっと人と真正面から顔合わせちゃって。……えへへ、アイドルだってバレちゃった♪」

翠「だ、大丈夫なんですか?」

美由紀「い、急いでいけば……? 大丈夫、かなあ?」

翠「い、急ぎましょう!」

美由紀「ごめんなさい翠ちゃん~!」


アリガトウゴザイマシター


翠「ふう……」ガサガサ

美由紀「あー、ごめんね? 翠ちゃん」ガサガサ

翠「いえ、大丈夫です。私もこういうのは慣れていますから」

美由紀「うー……ありがと。あ、これみゆ……あたしが持つよ」

翠「これくらいなら大丈夫ですよ、私が」

美由紀「いーのいーの! 今日もごはん食べさせてくれるんだから、あたしが手伝います」

翠「いえ、ですが……」

美由紀「これくらいなら大丈夫!レッスンで鍛えた体だもんね」

翠「……わかりました、ではお願いしますね」

美由紀「まっかせて! ふふー」

翠(……ふふ、すっかり頼もしくなりましたね、美由紀ちゃん。前よりもうんと……)



帰路


ブロロロロ……


美由紀「楽しかったー!」

翠「ええ、本当に……久しぶりに、二人だけのお買い物でしたね」

美由紀「ほんとにねー。あたしがとっても忙しかったから……」

翠「今日色々あって思いましたが……アイドル活動も順調みたいですね、美由紀ちゃん」

美由紀「うん! バリバリ絶好調なのです」ブイ

翠「実はですね、この前のライブをこっそり見せてもらいました。とっても元気で、良いパフォーマンスでしたよ」

美由紀「わわ、見てたの!?」

翠「ええ、美由紀ちゃんらしくてとても良かったです」

美由紀「え、へへ……ちょっと、照れちゃうね」

翠「でも、元気すぎて少しステージから落ちそうになっていましたね?」

美由紀「あれは……うう、Pさんにもこってり怒られちゃった」

翠「ダメですよ、けがしちゃったら悲しむ人がいっぱいいるんですから。私だってそうですし、ファンの皆や事務所の皆もすごく悲しみますからね?」

美由紀「は、ハイ……反省してマス」

翠「……ふふ、ですが先ほども言いましたが全体的に良いライブでした。それだけは間違いありませんよ」

美由紀「翠ちゃん……」

翠「今日の料理は美由紀ちゃんへのライブの……遅かったですがお祝いとしましょう。たーんと食べてくださいね♪」

美由紀「うん!」


ーーーーーー

ーーーー

ーー


自宅


ガチャ

モバP「ただいまー」

~~ ~~

モバP「おっ、この靴、この声……美由紀か」

……美由紀ちゃん、どうでしょうか?

うん、とってもおいしいよ!

ふふ、ならよかったです♪

モバP「……ふふ、今日も賑やかな食卓になりそうだな」

ガチャ

ただいまー

おかえりなさい。あなた♪

おかえりなさーい、Pさん!

おっ、今日は魚かー

うん! あとはみゆきのお味噌汁です。よーく味わってね?

はは、そいつは楽しみだな。あとは……


ガチャン



終わりです。依頼出してきます。
ずっとsageてた……

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