島田千代 「これが私の戦車道」 (104)
前スレらしきもの
西住しほ 「これが私の戦車道」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1479042885/)
「ちょっと…何あれ…」「あの歳でセーラー服って…」
「警察呼んだほうがいいんじゃないの」「AVの撮影?」
沙織「ヘイ彼女!一緒にお昼…ごめんなさい!人違いでした!」
千代「私、島田千代16歳!ちよきち16歳って呼んでね♡」
沙織「聞いてないから!」
千代「転校して来たばっかりなんだ!よろしくね♪」
沙織「だから聞いてないって!華!助けてぇぇぇ!」
華「あの…、ちよきち16歳、生徒会の人が呼んでるみたいですよ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1498723994
杏「あのさあ、必修選択科目なんだけどさあ、戦車道やってね、よろしく」
千代「これはやっぱりアレ?優勝しないと廃校になるってアレ?」
杏「なんで知ってんの!?」
桃「どこから漏れたのかなあ」
千代「島田流の情報網を甘く見ないでよ、まあ私に任せといて。ちょっと電話借りるわね」
柚子「なに始める気なんでしょう…」
千代「もしもし学園艦教育局?局長の辻さんお願い。私?千代よ、島田千代!
さっさと取り次がないとあんた後悔するわよ。そう、それでいいのよ。あ、辻ちゃん?
私よ、ちよきち16歳♡私が転校した学校を廃校にしようなんて、あんたいい度胸してる
わね?え?上からの命令?僕の意思じゃない?言い訳は聞きたくないわ。私があんたが
地位を利用して学生相手にアレをナニした証拠握ってるの忘れたの?マスコミやネットに
流れたり、あの可愛い奥さんに知られたりしたらどうなるかしらねえ?え?ハニートラップ?
ハメられた?なに言ってんの、気持ちよさそうにハメてたのあんたじゃないの。じゃあ
頼んだわよ、よろしく。みんな、もう大丈夫よ」
桃「おおっ!ありがとうございます!」
杏「これで廃校はなくなった!」
柚子「その代わりヤバいことに巻き込まれたような気がするんですが…」
千代「それにしても、ここは戦車がショぼいわねえ。こんなんじゃ私の島田流家元としての
腕前が発揮できないじゃないの」
杏「いや、廃校の危機は脱したんだからもう戦車とかいいんだけど…」
沙織「島田流家元って言っちゃったよ…」
千代「ちょっと待ってね、今もっとゴージャスな戦車を…、あ、もしもし、くろがね工業さん?
島田千代だけど社長さんお願い、そう、島田流家元の。あ、田中さん?千代だけど私いま高校で戦車道
やってるんだけど適当な戦車お願い。大至急。何?急に言われても無理?あんたねえ、あんたの会社が
辻ちゃんたちと組んで甘い汁吸ってたの知ってんのよ?証拠もあるんだから。島田流の情報網を甘く見ないでね?
じゃあ戦車の件よろしく」
千代「というわけで懇意にしてる会社の人が快く戦車を提供してくれることになりました」
杏「あの…これ以上ヤバいことに巻き込まないで欲しいんだけど…」
数日後…
杏「みんなー、新しい戦車が来たよー」
・あんこうチーム M26パーシング改・試製105mm戦車砲搭載モデル
・カメさんチーム マーシャル駆逐戦車
・アヒルさんチーム センチュリオン巡航戦車試作型・20mm同軸機銃搭載モデル
・カバさんチーム チャレンジャー巡航戦車
・ウサギさんチーム トータス重突撃戦車
優花里「おおっ!すごい!すご過ぎる!」
杏「いや、ホント戦車とかもうよかったんだけど…」
千代「くろがね工業の技術部長さんが過労で亡くなったそうだから後でお悔やみに行かないと」
沙織「うわぁ…うわぁ…」
千代「あ、そうだ、ついでに聖グロと練習試合組んでもらったから」
一同「ええっ!」
ダージリン「こんな言葉をご存知かしら?『金太マカオに着いた』」
オレンジペコ「つボイノリオの『金太の大冒険』ですね。もはや格言でもなんでもありませんが」
ダージリン「今日は練習試合ですがお互いに悔いのない…あら?あなたは…」
千代「島田千代16歳です!ちよきち16歳って呼んでね♡」
ダージリン「あの…私、急用を思い出したので今日はこれで…」
千代「ちょっと!逃げないでよ!」
ダージリン「放して!私病人なんです!体調不良なんです!頭痛と腰痛と生理痛が!」
千代「生理痛って…、一昨日終わったばっかりでしょうが!」
ダージリン「なんで知ってるのよ!」
千代「島田流の情報網を甘く見ないでちょうだい!」
沙織「私も帰りたくなってきた…」
麻子「なんだかなあ…」
『試合開始!』
アッサム「向こうは全て17ポンド砲や105mm砲や76.2mm砲を搭載している上に、
装甲もこちらよりはるかに上回ってます。トータスに至っては32ポンド砲ですし…、搭乗員の
錬度や士気を差し引いてもこちらに勝ち目はありません…」
ダージリン「こんな言葉をご存知かしら?『男には死ぬとわかっていても戦わねばならない時がある』」
オレンジペコ「キャプテンハーロックですね」
アッサム「私ら全員女ですけど…」
『試合終了!大洗女子学園の勝利!』
ダージリン「案の定ダメだったわね…」
オレンジペコ「鎧袖一触でしたね…」
千代「では、罰ゲームということで聖グロの皆さんにはあんこう踊りを…」
アッサム「ええっ!!」
ダージリン「…!」(ティーカップ落下)
千代「安心しなさい、リーディングダンサーとして私が先頭に立って踊るから」
オレンジペコ「あの…ちっとも安心できないんですが…」
『あーの子会いたやあの海越えてー♪』
千代「ほらそこ!もっと足上げて!もっと大胆に!そんなことでは一人前のあんこうダンサーになれないわ!」
アッサム「ま…末代までの恥ですわ…」
ダージリン「こんな言葉をご存知かしら?『コ・ノ・ウ・ラ・ミ・ハ・ラ・サ・デ・オ・ク・ベ・キ・カ』」
オレンジペコ「浦見魔太郎ですね」
ローズヒップ「ダージリン様ー!これすごく楽しいですわー!」
苫小牧演習場・大学選抜チーム駐屯地…
メグミ「ちょっと…、なにこれ…、YOUTUBEで既に50万ヒットなんだけど…」
アズミ「これってどう見ても島田師範よねえ…、『変態全身タイツ熟女渾身の舞!』って…」
ルミ「隊長の目に入らないようにしないと…」
愛里寿「みんな、何見てるの?」
メグミ「ああっ!」
千代『いやよいいわよアンアンアン♪』
愛里寿「…」 バタンキュー
メグミ「隊長!しっかりしてください!隊長!」
アズミ「救急車!救急車!」
ルミ「誰かAED持ってきてー!」
熊本・西住家…
しほ「おのれぇぇぇ!あのクソ女なめた真似をぉぉぉ!菊代さん!まほとみほを呼んできて!」
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黒森峰女学園…
しほ「えー皆さん!私が新たに隊長に就任した謎の美少女転校生、西住しほ16歳です!しぽりん16歳って呼んでね♡
お姉ちゃんたち2人は副隊長として私のサポートを…」
黒森峰の生徒、全員瞳のハイライトオフ
みほ「…やーってやるやーってやるやーってやるぜぇ…あは…あははは…」
まほ「これは夢だ…、私は悪い夢を見てるんだ…」
第1話終、次回第2話『戦車喫茶ルクレールでの再会です!』に続く。
第2話『戦車喫茶ルクレールでの再会です!』
戦車喫茶ルクレール店内…
優花里「あれ以来聖グロの人たちはずっと寮に引きこもってるそうですよ」
麻子「つくづく悪いことしちゃったなあ」
千代「…でね、幸い症状はたいしたことなくて、すぐに退院できたんだけど、愛里寿ちゃんあれからまともに口きいてくれなくなって…」
華「はあ…」
沙織「無理もないと思うけど…」
しほ「あ」
千代「あ」
しほ「あーら、こんなところに変態セーラー服おばさんがいるわ!」
まほ「お母さまがそれを言いますか?」
みほ「ミニスカート穿いて娘と同じ学校に通ってる人に言われても…」
千代「あんたこそ、ダサい田舎学校の制服がよく似合ってるわ」
しほ「なんやとゴルぁ!」
千代「あんまりいい気にならないことね。あんた、私が例のブツ握ってるの忘れたの?」
しほ「ああ?ハッタリもいい加減にしとけよゴルぁ!」
千代「バカだと思ってたけど本当に忘れてるみたいねえ。ほら、例のアレよ。あんたがあの地ッ味~な
ヅラ疑惑のある旦那と2人で同人誌即売会に行って、そこで対魔忍のコスプレを披露したあの写真よ」
しほ「5年も前の話じゃないの!」
千代「5年前ってあんたいくつだったのよ!?」
まほ「自分の母親がエロゲのコスプレしてたなんて…」
みほ「できればお墓の中まで持っていって欲しかったよ…」
千代「やーいやーい、お前らの母ちゃん対魔忍~♪」
しほ「ぐぬぬ…!」
しほ「だいたいあんただって超昂閃忍のコスプレしてたじゃないの!それに人の旦那つかまえて
地味とか言わないでよ!それに常夫さんはヅラなんかじゃないわ!確かに下半身はズル剥けだけど!」
みほ「お母さん…、もうやめて…」(半泣き)
優花里「うわぁ…おばはん同士の醜い言い争いが…」
華「これがホントの婦人口論というやつですね♪」
沙織「上手いこと言ったつもり?」
麻子「言うと思った」
しほ「マイダーリン常夫さんのはすごいのよ!あんたのとこの旦那のお粗末さんと比べ物にならないんだから!」
千代「いつ見たんじゃゴルぁ!」
まほ「あ…あの…、この手の話題を公共の場所で大声で話すのはどうかと…」
しほ「もう勘弁ならねえ!表に出ろやゴルぁぁぁ!」
千代「上等じゃゴルぁぁぁ!相手したらぁぁぁ!」
みほ「ああっ!お母さん!」
まほ「みほ、もういい…放っておこう…」
華「あ…」
沙織「行っちゃった…」
みほ「…」
まほ「…」
優花里「あ…あの…、黒森峰女学園の西住まほさんと西住みほさんですよね?私、秋山優花里って言います!
ずっとお2人のファンだったんです!試合とか全部見てます!よかったら同じテーブルで…」
まほ「…いいのか?」
みほ「ありがとう…、気を遣ってくれて…」
優花里「こっちこそありがとうございます!ずっとお話ししてみたかったんです!」
華「さあさあ、こんな時はなにか美味しいものを食べるのが一番ですよ。すいませーん、
クランベリーパイと回鍋肉のセットをご飯大盛りで!セットの飲み物はルートビアで!
あと、餃子2皿と豚の角煮定食にベイクドチーズケーキもお願いします!みなさんは何にします?」
みほ「1人分だったの!?」
まほ「健啖家だなあ」
沙織「華、西住さんたちびっくりしてるじゃないの…」
数時間後…
優花里「いやあ、憧れの人たちと一杯お話できてすごくよかったです!」
沙織「西住さんたちってすごくいい人だったね」
優花里「はい!試合の映像とか見ると怖そうな人たちに見えてたんですけど、実際は本当にすごくいい人たちで…」
華「あんな人たちと友達になれて、本当によかったですね、ぜひまた会いたいです」
麻子「なんか忘れてるような…」
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みほ「はい…、はい…、本当に申し訳ありません…。はい…、すぐ伺いますので…、はい、失礼します…」
みほ「お姉ちゃん…、警察署からだよ…、身柄の引き受けに来てくれって…」
まほ「2人ともその場で射殺してくれればよかったのに…」
第2話終、次回第3話『サンダース大学付属高校との1回戦です!』に続く。
第3話『サンダース大学付属高校との1回戦です!』
杏「あのさあ島田ちゃん、あたし、ヤバいことに巻き込まないでって言ったよねえ?夜の夜中に
警察に叩き起こされたと思ったら、身柄引受人になってくれって…、もう本当に勘弁してよ。
警察の人も、今回は厳重注意で済ませるけど今度やったら書類送検だって言ってたよ?」
千代「ごめんなさい…、でも今回の一件で初めて知ったんだけど、取調室のカツ丼って
容疑者の自腹だったのね。勉強になったわ」
杏「あんたねえ…、取りあえず不祥事起こした隊長はしばらくの間謹慎ってことで、大会の
抽選会は副隊長の河嶋と代理で秋山ちゃんに行ってもらったから」
桃「会長、戻りました」
優花里「秋山優花里、ただいま帰還いたしました!」
杏「おかえりー、1回戦の相手ってどこ?」
桃「サンダース大学付属高校です」
杏「おケイのとこかー、秋山ちゃん、あそこって結構強いよねえ?」
優花里「はい、優勝経験もありますし、毎回かなり上位に食い込んでくる優勝候補の一角ですね」
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秋山理髪店…
優花里「というわけで、ちよきち16歳と2人でサンダースに潜入してきました」
沙織「2人で行ったの!?」
優花里「ちよきち16歳が『忍者戦法と呼ばれた島田流の実力を見せてあげる!』って…」
華「大丈夫だったんですか?」
麻子「不安だなあ」
『実録!突撃!サンダース大付属高校』
優花里『私は今、サンダース大学付属高校に来ています。店員に変装してコンビニの貨物船に密航してきました』
優花里『では、トイレでサンダースの制服に着替えましょう』
沙織「うわぁ…、ボコ柄のハイライズショーツに同じくボコ柄のスポーツブラ…」
千代「うちの愛里寿ちゃんがついにファーストブラ着けるようになったの♡ それでもう嬉しくて嬉しくて…、
思い切って大人サイズのやつ特注してお揃いにしてみたの♡」
華「いやらしいデザインの派手な下着が出てくるよりある意味衝撃的です…」
麻子「娘さん、さぞいやだったろうなあ」
優花里『サンダースの制服に着替えて…ってちょっと!なんで浅草サンバカーニバルのダンサーの格好してるんですか!?』
千代『どっか間違ってたかしら?』
優花里『逆にどこが正しいのか教えてくださいよ!』
千代『まさかこんな格好したヤツがスパイだなんて思えないだろうという人間の心理の隙を突いた…』
優花里『アホか貴様ァ!』
沙織「何やってんのよ…」
優花里『というわけで、ちよきち16歳の変装はヤクルトレディーに決定しました』
沙織「うーん…、これもどうかなあ…」
麻子「会議室とかにヤクルトのおばさんが保冷ワゴン押して入ってきたら怪しまれるだろう」
優花里「他の変装用コスチュームが直江兼次の鎧兜とか、ジオン軍のノーマルスーツとか、魔法少女プリティサミーとかだったので、
これが一番無難な格好だったんです」
華「そうだったんですか…」
サンダース生『おばちゃん、ジョアちょうだい』
千代『はーい、2本で150円ねー』
れ
優花里『何やってんですか!行きますよ!』
会議室…
ケイ『えー、フラッグ車はアリサのM4A1・76mm砲搭載モデルで…ってなんでヤクルトのおばちゃんがここにいるのよ?』
千代『ヤクルトいかがっすかー、タフマンもあるよー』
優花里『…』
アリサ『あんた本当にヤクルトの人?』
ナオミ『ヤクルトレディーならこの質問に答えられるはずだ、ヤクルトスワローズの監督は?』
千代『えーっと、えーっと…、あ、わかった!関根潤三!』
優花里『いつの時代のことですか!』
ケイ『曲者だあ!者ども出合えぇぇぇ!』
千代『ゆかりん!逃げるわよ!』
優花里『言われなくてもスタコラサッサだぜえ!』
終
沙織「ちょっと…、なにこれ…」
麻子「試合大丈夫かなあ…」
次回、試合編に続く。
ケイ「はーいアンジー!今日はよろしくね!」
杏「やあやあ、こっちこそよろしくー」
ケイ「あら?あそこにいるのは…、ああっ!この間のニセヤクルトおばちゃん!」
千代「ちっ…、違います!見ての通り私は台湾名物ビンロウ売りです!」
ケイ「え…ええ…」
沙織「うわぁ…、なんてカッコしてんのよ…」
麻子「いい歳こいて…」
華「風邪ひきますよ…」
優花里「あれで私の母親と同い年だっていうんだもんなあ…」
『試合開始!』
杏「まあ、こっちは装甲と火力はすごいんだし、搭乗員の技量や車輌の頭数の差を考慮に入れても、
結構いい勝負ができるんじゃない?」
千代「なに甘いこと言ってんの!勝たなきゃ意味ないじゃないの!」
杏「いや、優勝しなきゃ廃校とかそういう縛りなくなったから、そんな無理しなくても…」
千代「まあ見てなさい、この間の偵察は失敗したけど、あの後裏から手を廻していろいろと細工をしてあるから」
杏「いや、ホントそういうのいいから」
千代「まあまあ、遠慮しないで」
優花里「あの…、いい加減服を着ないとケガしますよ?」
※台湾のビンロウ売りがどんな格好か各自で検索してみてください。
千代「うーん…、あいつら無線傍受装置を使ってるわね」
沙織「ええっ!それって反則じゃないの!?」
華「確かにルールブックには記載されていませんが…」
優花里「どうしましょう」
千代「これは却って好都合だわ。例のアレを使うチャンスよ」
優花里「なに始める気ですか」
麻子「いやな予感しかしないんだが」
千代「さおりん、ちょっと無線手席換わってね。あーあー、フラッグ車の車長さん聞いてるー?ウチの工作員が
あんたを尾行していろいろと情報を入手してんのよねー、タカシくんだっけー?好きな男の子の留守宅に侵入して
あんなことをねえ。ベッドに潜り込んでアレをナニとか…、ここまで言えばどうすればいいのかわかるわよねえ?」
『サンダース大学付属高校フラッグ車、自爆!よって、大洗女子学園の勝利!』
沙織「なんなのこれ…」
優花里「うわぁ…うわぁ…」
杏「勘弁してよ…、こんなので勝ってもちっともうれしくないよ…、敵も味方もドン引きじゃないの…」
千代「まあまあ、勝てば官軍ってことで」
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杏「あはは…、おケイに絶縁されちゃったよ…、なんか戦車道始めてからどんどん友達が少なくなってくんだよね…、
学校を救いたかっただけなのにね…。どうしてこんなことになったのかなあ…」
柚子「会長…」
第3話終、次回第4話『アンツィオ高校との2回戦です!』に続く。
第4話『アンツィオ高校との2回戦です!』
優花里「というわけで、ちよきち16歳とアンツィオに潜入してきました」
沙織「また2人で行ったんだ…」
杏「勘弁してよ…、これ以上友達失くすのやだよ…」
柚子「会長!会長にはまだ私や桃ちゃんがいるじゃないですか!」
杏「そうだね、あたしにはまだ小山たちや武部ちゃんたちがいてくれたんだよね…」
千代「よかったわねえ」
杏「あんたが言うな…」
>>千代「よかったわねえ」
この後に(これからまだまだ他校の友達が減っていくから)との文章を幻視した(汗)
優花里『我々2人はまた店員に変装してコンビニの貨物船に密航してきました』
優花里『では、アンツィオの制服に着替え…ってなんでチャイナドレス着てるんですか』
千代『とてもスパイとは思われない意表を突いた…』
優花里『もういいです…、好きにしてください…』
千代『これだけでは怪しまれるから、このリヤカー式屋台を…』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
千代『愛玉子いかがっすかー、杏仁豆腐もあるよー』
アンツィオ生『おばちゃん、愛玉子ちょうだい』『こっちは杏仁豆腐ね』
千代『はい毎度ー』
優花里『あの人は放っといて偵察に行ってきます』
沙織「なにやってんのよ…」
華「商売繁盛で結構なことですね」
麻子「愛玉子おいしそう」
~中略~
優花里『アンツィオの秘密兵器の正体はイタリア軍唯一の重戦車、P40でした。では、ちよきち16歳と
合流して帰還します』
ペパロニ『おうおばちゃん、誰に断ってここで商売してんだよ』
優花里『ああっ!地廻りの人に絡まれています!』
ペパロニ『誰のーためにー咲いたのー♪それはーあなたのためよー♪』
優花里『地廻り娘と言いたいんでしょうか…』
千代『いやあ、すいませんねえ、私、来たばっかりなもんで。ご挨拶が遅れまして。
これ、些少ではありますがお納めください、アンチョビ姐さんにもよろしく』
ペパロニ『あ、いや、わかりゃいいんだわかりゃ。これからは気をつけろよ』
千代『ふう、なんとか切り抜けたわ』
優花里『もう家元やめてテキ屋に転職したらどうですか?』
次回試合編に続く。
~中略~
アンチョビ「きゅう…」
『アンツィオ高校フラッグ車、行動不能!よって、大洗女子学園の勝利!』
千代「うーん…、勝つには勝ったけど、なんか物足りないわねえ」
杏「いや、これでいいんだって!ヤバい手使わなくても実力で十分勝てるんだから!いくら優勝しても
学校の評判が落ちるようなことになったら元も子もないでしょうが!」
桃「会長、プラウダ高校も2回戦に勝利したそうです。準決勝の相手はあそこです」
千代「プラウダ高校か…、潜入のしがいがあるわね…」
杏「だからもう余計なことすんなって!」
沙織「ゆかりんがついにサジを投げ…もとい体調不良のため、今回の潜入は私と華と麻子の3人が
ちよきち16歳の監視…もとい同行しました」
杏「いや、秋山ちゃんはいままでよくやってくれたよ…、ごめんね、武部ちゃんたちにまで迷惑かけて…」
千代「これがその時の映像よ」
沙織『我々はプラウダ高校にやって来ました。では制服に着替えて…ってなんでディアンドル着てるのよ!」
麻子『秋山さんずっとこんなのに付き合ってたのか…』
華『さぞ大変だったでしょうね…』
千代『では作戦開始よ。えー天津甘栗いかがっすかー、焼きたてだよー』
沙織『いきなり商売が始まったわね…』
カチューシャ『ノンナ!甘栗屋さんが来てるわ!1つ買っていきましょうよ!』
ノンナ『そうですね、すみません、1つお願いします』
千代『はーい300円ねー』
ノンナ『あの…以前どこかでお会いしませんでしたか?』
千代『よく言われますよ、テレビに出たことがあるんです』
沙織『ダイ・ハード2?』
麻子『沙織、五十鈴さんと2人で偵察に行ってくる。その間、ちよきち16歳の監視を頼む』
沙織『わかったわ、2人とも気をつけてね』
~~~~~~~~~~~
千代『あら?あの2人はどこ行ったのかしら?』
沙織『あ、ほら!お客さん来てるよ!』
~~~~~~~~~~~
華『あの2人が地吹雪のカチューシャとブリザードのノンナですね。私があの2人を足止めします、
麻子さんはその隙に偵察をお願いします』
麻子『わかった、気をつけてな』
華『ええ、お互いに』
~~~~~~~~~~~
華『はーい、みんな寄っといでー。よい子の紙芝居の時間ですよー』
カチューシャ『ノンナ!紙芝居屋さんも来てるわ!』
ノンナ『なんで高校に紙芝居屋が…』
カチューシャ『いいじゃないの、見ていきましょうよ!お姉さん!笛ガムちょうだい!』
華『はーい50円ですよー』
華『…「パトラッシュ…疲れたろ…、僕も疲れたよ…、なんだかとっても眠いんだ…」こうして、
ネロとパトラッシュはルーベンスの絵の前で大好きなおじいさんの待つ天国へと召されましたとさ、
めでたしめでたし♪』
カチューシャ『うう…、グスっ、いいお話だったわね…』
ノンナ『ええ…、そうですね…。グシュン…』
華『ちなみに欧米では「運命に抗うことが出来なかった負け犬どもの話」として忌み嫌われているそうです』
カチューシャ『いや、そういう豆知識いらないから…』
麻子『五十鈴さん、戻ったぞ。すまない、車輌の編成はわかったんだが、作戦内容までは無理だった』
華『それで十分です、沙織さんたちと合流しましょう。はーい、今週はこれでおしまい♪次回は60年代末の
アメリカ映画の代表作がついに紙芝居化!「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 生ける屍の夜」を予定
してますよー♪』
ノンナ『あれを紙芝居にしたんですか…』
カチューシャ『じゃあねー!楽しみにしてるからー!ピロシキー♪』
華『騙してしまって、ちょっと心苦しいですね…』
麻子『沙織たちのところへ急ごう』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
千代『見て見て!この売り上げ!今夜はくら寿司に寄って帰りましょう!うどんとかカレーも頼んでいいから!』
沙織『なにをしに来たか、完全に忘れてるようね…』
麻子『思い出さないうちに帰還しよう』
第4話終、次回第5話『プラウダ高校との準決勝です!』に続く。
第5話『プラウダ高校との準決勝です!』
『試合開始!』
~中略~
優花里「完全に包囲されましたね…」
沙織「このままじゃ…」
華「この3時間の休戦の間になんとかしないと…」
千代「こんなときこそあんこう踊りよ!」
麻子「そうくると思った」
杏「みんな、頼むよ…、学校の評判がガタ落ちになるような真似されること考えたら、あんこう踊りくらいで
済むようだったら御の字なんだ…。恥ずかしいのはわかるけどお願い…」
優花里「あの会長が頭を下げて…」
沙織「みんな!あんこう踊りやろう!」
一同「おー!」
千代「みんなが一丸になって…、友情っていいわね…。会長、本当によかったわねえ」
杏「だからあんたが言うなっての…」
桃「ピンク色の全身タイツおばさんにそんなこと言われてもなあ…」
柚子「だよねえ…」
観客席…
『あーの子会いたやあの海越えてー♪』
「なんか変な踊りが始まったぞ」「いいぞーおばちゃん」
「BBA無理すんな」「わはははは」
しほ「おのれえええ!ふざけた真似をぉぉぉ!みほ!まほ!私たちも負けていられないわ!
早くあんこうスーツに…ってあら?2人ともどこ行ったの?」
エリカ「あの…、2人ともとっくに逃げましたけど…」
しほ「なにやってんのよあのバカ娘どもは!逸見さん!こうなったらあなただけが頼りだわ!
さあ!早くあんこうスーツに着替えなさい!」
エリカ「ええっ!」
「おっ、こっちでも始まったぞ」「いいぞーねえちゃん」
「わははははは」「BBA無理すんな」
しほ「もっと腰を振って!もっと激しく!そうよ!情熱的に!」
エリカ(なんでこんなことに…、いっそ殺して…一思いに殺して…)
みほ「うわぁ…、お母さんと逸見さんが全身タイツで踊ってる…」
まほ「うーむ、エリカには悪いが逃げて正解だったな」
『プラウダ高校フラッグ車、行動不能!よって、大洗女子学園の勝利!』
第5話終、次回第6話『後に退けない戦いです!』に続く。
第6話『後に退けない戦いです!』
杏「いやー、ついに決勝戦だねえ」
千代「ええ、決して負けることが許されない戦いがやってきたわ」
杏「いやホント、西住流が気に入らないのはわかるけど、西住と島田の争いに学校を巻き込まないでよ、お願い」
千代「安心なさい、学校やあなたたちに迷惑がかからないような形で手を打ってあるから」
桃「ホントかなあ…」
柚子「心配だね…」
試合当日…
優花里「うーん、やっぱり向こうはルールの上限の20輌で来ましたね…」
沙織「こっちは猫田さんたちや自動車部のみんなが助っ人に来てくれたけど8輌だし…」
華「搭乗員の腕前の差もありますし…」
麻子「作戦で補うのにも限度があるしな」
千代「まあ任せといて。手は打ってあるわ」
沙織「相変わらずいやな予感しかしないんだけど…」
亜美「両者、礼!」
『待ったぁぁぁ!』
沙織「え?なに?何事?」
優花里「向こうからパーシングがいっぱい来ますよ!」
華「これは一体…」
愛里寿「大洗女子学園・島田愛里寿、以下160名、試合に参戦する。短期転校の手続きは済ませてきた」
メグミ「この歳になってまたセーラー服着て高校に入るなんて…」
アズミ「去年まで勤めてたアルバイト先を思い出すわー」
ルミ「なんのバイトしてたのよ…」
愛里寿「…」(高校の制服が着れてちょっと嬉しい)
千代「おーっほっほっほ!こっちの増援はパーシング30輌にセンチュリオンとT-28が各1輌の計32輌!
どうする?土下座して謝るなら許してあげてもいいわよ?」
亜美「いやあの島田さん、さすがにこれはまずいですよ。ルールでは参加車輌の上限は20輌って決まってますし、
それにいきなり転校してきたって言われても…」
千代「いいじゃないの、固いこと言わないでよ」
亜美「いや、でも…」
千代「それにしても蝶野さん、あなたみたいな防大出のエリート自衛官にあんな趣味があったなんて驚きねえ、
公になった時の週刊誌の中吊り広告が目に浮かぶようだわ。『おねショタ自衛官、男子中学生をラブホに連れ込んで…』」
亜美「わーっ!わーっ!わーっ!」
理事長「蝶野くん…」
亜美「え…えーっと…と…特例として大洗女子学園の増援を認めます…」
まほ「ちょっと待てやゴルぁぁぁ!」
みほ「お…お母さん、どうしよう…」
しほ「2人とも落ち着きなさい、手は打ってあるわ」
みほ「どうせまたロクでもないことなんだろうね…」
亜美「で…では改めて、両者、礼!」
『待ったぁぁぁ!』
亜美「今度は何よ…」
優花里「ああっ!あっちからブラックプリンス歩兵戦車やコメット巡航戦車がいっぱい来ます!」
ダージリン(黒森峰の制服着用)「黒森峰女学園・ダージリン、以下100名、試合に参戦します、短期転校の手続きは済ませてきました」
しほ「おーっほっほっほ!この人たちがあんたらにぜひ仕返しがしたいって言うからお互い協力することにしたのよ!」
ダージリン「これは聖グロの次世代編成の試験も兼ねてますの。こちらの増援戦力はコメット巡航戦車が10輌、ブラックプリンス歩兵戦車
とA33試製重突撃戦車が各5輌の計20輌!こんな言葉をご存知かしら?『絶望して死ね』」
オレンジペコ「シェークスピアの『リチャード3世』ですね」
ダージリン「おーっほっほっほ!形勢逆転ですわ!」
ローズヒップ「ダージリン様!それ私の台詞ですわー!」
しほ「蝶野さん、まさかあいつらの特例は認めてこっちはダメなんてことないわよねえ?」
亜美「いや…でも…」
しほ「蝶野さん、お酒が好きなのはいいけど、飲酒運転はまずいわよねえ?その上轢き逃げなんて…」
亜美「わーっ!わーっ!わーっ!」
理事長「蝶野くん、君ねえ…」
亜美「く…黒森峰の方も特例を認めます…」
観客席…
「おい、40対40の大規模な試合なんてめったに見れないぞ」「それにどっちも最強クラスの重戦車ばっかりだな」
「おーい、早く試合開始しろー」「そうだそうだー」
理事長「あ…あの、お客さんたちも盛り上がってるみたいだし、今回だけは認めますけど、島田さんも西住さんも
こういうのはこれっきりにしてくださいね?」
千代「もー児玉さんってば♡」
しほ「わかってるって♡」
理事長「可愛く言ってもダメですからね?蝶野くん、始めていいよ」
亜美「…あんな女装美少年に迫られて我慢できるやつなんてこの世に存在するわけないじゃない…。
それにアレは急に飛び出してきたあのババアが悪いのよ…」ブツブツ
理事長「ダメだこりゃ」
つづく
最終話『最終章です!』
『大洗女子学園、黒森峰女学園、ともにフラッグ車行動不能!よって引き分け!』
沙織「ええっ!」
優花里「なんか完全なダブルノックダウンだったみたいで…」
華「高校生大会始まって以来のことだそうですよ」
麻子「試合の開始からいろいろ揉めてたから、完全なドロー扱いで再試合もなしみたいだな」
ダージリン「引き分けなんて納得できないわ!私はあいつに復讐するために全てを捨ててここに来たのよ!」
オレンジペコ「ダージリン様!落ち着いてください!」
ダージリン「ペコ!放してぇぇぇ!あいつを殺して私も死ぬのぉぉぉ!」
アッサム「あんこう踊りが…、あのあんこう踊りが彼女を変えてしまった…」
杏「んで、その元凶のバカ2人組はどうしたの?」
柚子「はあ、それが『こうなったら決着は拳でつけたらぁぁぁ!』って2人とも戦車から飛び出して殴り合いを…」
桃「あ、決着がついたみたいですよ」
千代「はぁ…はぁ…や…やるじゃねえか…」
しほ「お前もな…」
千代「立場が違えば、お互い酒でも酌み交わす仲にでもなってたかもしれねえな…」
しほ「今からでも遅くないぜ…」
沙織「なんか友情が芽生えたみたいだね」
華「仲直りできてよかったですね」
麻子「いいのかこれ?」
優花里「なんだかなあ…」
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まほ「みほ…、お姉ちゃんもう何もかもいやになっちゃった…。2人でどこか遠くに逃げよう…」
みほ「お姉ちゃん…、だったら逸見さんも連れて行こうよ、2人と1匹だったらどこでもやっていけるよ…」
まほ「そうか…、それもいいな…」
みほ「お姉ちゃん、バカ2人組がこっちに来るよ…」
千代&しほ(顔ボコボコ)「お姉ちゃん、やっと見つけたよ!私の戦車道!」
まほ「知らんがな…」
名古屋市中村区、カレーショップ・ボコ壱番屋…
まほ「『学園艦教育局局長、未成年淫行の容疑で逮捕!本人は「純愛だった」と主張!収賄や背任などの余罪も追及!』か、
世の中腐ってるなあ」
みほ「お姉ちゃん、いつまでも週刊文春なんて読んでないで。今日は特別なお客さんが来るんでしょ?」
まほ「ああ、でも芋づる式にお母さまや島田流家元や蝶野教官も逮捕されたのはよかったな。これで戦車道の世界も平和になるだろう」
みほ「めでたしめでたしだね♪」
アンチョビ「おーい西住-!来たぞー!」
カルパッチョ「お邪魔します」
ペパロニ「こんちわー!」
まほ「安斎、よく来てくれたな。悪いなあ、開店祝いもらった上に花輪まで出してもらって」
みほ「本当にありがとうございます!」
アンチョビ「いいっていいって。でも本当にいい店だなあ、名古屋なら実家の豊田からすぐだから
これからはちょくちょく寄らせてもらうよ」
カルパッチョ「あの…、来たときからずっと気になってたんですが、その足元にかしずいてるボンデージ姿の人は何なんですか?」
まほ「ああ、こいつはペットのエリカちゃんだ。店の地下室に監禁…もとい住んでいて、昼はウェイトレス、夜は牝犬肉奴隷という
生活を送っている。エリカちゃん、ご挨拶」
エリカ「うぼあー」
みほ「ボールギャグと鼻フックを外してあげないとしゃべれないでしょ?お姉ちゃんったらそそっかしいんだから♪」
まほ「はっはっは、私としたことが」
みほ「逸見さん、お客さんが来たからウェイトレスの服に着替えてきてね。いつも通り下はノーパンでね♡」
エリカ「おごー」
ひそひそ
ペパロニ「アンチョビ姐さん、この人たちヤバい人たちっすよ!」
カルパッチョ「大変な変態です。付き合い方を考え直したほうが…」
アンチョビ「いや、2人とも悪いやつじゃないんだよ?性癖は確かにアレだけど」
その後、この姉妹は2人で様々な困難を乗り越え、小さなカレー屋を一部上場企業にまで成長させて、
会社の所有する実業団戦車道チームのオーナー兼選手としてプロリーグで大活躍するのだが、それはまた
別の話である。なお、ちよきち16歳は刑期を終えて出所した後、しぽりん16歳と手を組んで関東一円
の露天商を束ねるテキ屋の大親分になった。
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大洗学園艦児童公園…
華「…『ナイスショット!』哀れ、ベンはゾンビと間違えられて自警団に射殺されましたとさ♪めでたしめでたし♡」
近所の子どもたち「…」
華「あ、あら?反応が今ひとつですね?」
優花里「うーん…、やはり題材がまずかったのでは…。不朽の名作なのは認めますが紙芝居にするのは…」
沙織「これ絶対に親御さんから苦情がくるよ!」
華「次回はトマス・ハリスの傑作サスペンス、『レッド・ドラゴン』と『ハンニバル』の2本立てにしようと思って…」
麻子「やめろ」
完
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