イリヤ「…そうよ。私があなたのマスター」

ミフネ「そうか、召喚に従い参上した。バーサーカーだ」

イリヤ「……聞いていた話と違うわ。バーサーカーはまともな会話なんて出来ないはずじゃないの？」

ミフネ「狂化というのにも色々あるということだ。俺の場合はｰｰｰｰまぁいい」

ミフネ「それより本当に君がマスターなのか？」

イリヤ「むっ、なによそれ！」

ミフネ「いや、まさかこんな小さな子供が聖杯戦」ﾎﾟｶｯ「痛っ」

イリヤ「…」

ミフネ「…」

ミフネ「…すまない」

イリヤ「まぁいいわ。ところでバーサーカー、あなたはどこの英雄なの？」

ミフネ「何？」

イリヤ「予定ではギリシャの大英雄を呼び出すはずだったのに、あなたどう見ても違うんだもの」

ミフネ「…真名は【ミフネ】だ」

イリヤ「ミフネ…？聞いたことないわ」

ミフネ「ふ…だろうな。俺も英雄になどなったつもりはない」

イリヤ「……」

ミフネ「どうした？不満そうだな」

イリヤ「無名の英雄、しかも狂化すら働いてるか怪しいサーヴァントなんて不満に決まってるじゃない」

イリヤ「今夜すぐ他のマスターを探しにいくわ。あなたの力を見せて」

ミフネ「…わかった。俺は君のサーヴァントだ、断る理由もない」

ーーー夜ーーー
イリヤ城の前

イリヤ「さ、行きましょうバーサーカー」




ミフネ「…」ﾁｬｷｯ




イリヤ「どうしたの？」

ミフネ「いや…」

ミフネ「どうやら探す手間が省けたようだぞマスター」ﾌﾞﾝｯ

（刀の1本を茂みに投げる）

ｷｨﾝｯｯ


？？？「ヘェ、気付いてたのかい。やるじゃねぇか」

ミフネ「隠す気がなかったように思えたが。俺を試していたのか？」

クーフーリン「へっ、どうだかね」

ミフネ「…貴様1人か？」

クーフーリン「おおよ、どうにもウチのマスターは臆病みたいでね。アンタのマスターが羨ましいや」

ミフネ「そうか。なら」

ﾌﾞﾝｯ

（肩から下げていた複数の刀を全て放り投げ）

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

（そのまま刀は地面に突き刺さる）


ミフネ「その臆病なマスターには悪いが、貴様にはここで脱落して貰おう」

クーフーリン「いいねェそうこなくっちゃ」ﾁｬｷｯ

イリヤ「…大丈夫なの？バーサーカー」

ミフネ「問題ない。お前は安全な場所から見ていろ」

クーフーリン「…」ﾋｭﾝﾋｭﾝ

ミフネ「（槍か…奴はランサーと見て間違いないだろう）」

クーフーリン「どいつもこいつも剣だの刀だの…どいつがセイバーだかわかったもんじゃねぇぜ」

ミフネ「何を言っているかわからんが、無駄口はここまでにしよう」ｶﾁｬｯ


クーフーリン「…あぁ、いつでもいいぜ」ﾁｬｷｯ

ミフネ「ｰｰｰｰ無限一刀流」ﾋｭｯ

ｷﾞｨｨﾝｯ

ミフネ「…」ｷﾞﾁｷﾞﾁｷﾞﾁ

クーフーリン「（…悪くない太刀筋だが…受けられねぇほどじゃあーーー）」ｷﾞﾁｷﾞﾁｷﾞﾁ

ｶﾞｯ

クーフーリン「ｰｰｰ！！」

両手で鍔迫り合いをしながら、ミフネは足で地面に刺さっている刀を掴み

ミフネ「ｰｰｰｰ」ﾌﾞﾝｯ

すかさずランサーの首を狙い刀を振り上げる

クーフーリン「ﾁｨｯ!!」ﾊﾞｯ

ミフネ「それで距離をとったつもりか？」

ﾋﾞｭｯ

刀の1本をランサーに向けて投擲する


クーフーリン「ハッ！投擲は悪手だぜ兄ちゃんｰｰｰｰ」