幼馴染「ボクはめんどくさいのが嫌いなんだよ?」 (315)
男「つまり?」
幼馴染「君に勉強を教えるなんてまっぴらだということだよ」
男「俺への死亡宣告か…」
幼馴染「たかが小テストで何を大袈裟な…」
男「俺にとっては死活問題なんだよ」
幼馴染「ばーか」
男「そんな冷たい態度とらんでも…」
幼馴染「ボクはいつもこんなでしょ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1490614463
男「そんなこと言わずにお願いします。この休み時間が唯一のチャンスなんだ!」
幼馴染「君はいつもぎりぎりなんだからダメなんだよ」
男「そういうお前はどうなんだよ」
幼馴染「ボクは休み時間は眠い。眠りたい。おやすみ」
男「おう、おやすみ…違う!勉強教えてくれって!」
幼馴染「うるさいなぁ…はいはい、君の根気にボクは負けたよ。はい」
男「何これ」
幼馴染「ボクのノート。これを見ればなんとかなrZzz…」
男「マジで寝やがった…」
―――――
―――
―
幼馴染「どうだった?」
男「失敗した失敗した失敗した失敗した…」ブツブツ
幼馴染(めんどくさそうだからほっておこう)
男「聞いてくれよ幼馴染!」
幼馴染「ちっ」
男「結局ダメだったんだよ…」
幼馴染「君の頭じゃそんなものだろうね」
男「時間が足らなすぎたんだよ!」
幼馴染「だったらもっと前からやっておくべきだったな」
男「くっ…」
幼馴染「いつも先生の授業聞いてないからそうなるんだよ。ちゃんと聞いてさえいればそれなりに取れるのに」
男「こちとらそれほど頭良くないんだよ」
幼馴染「おっとそうだったボクとしたことが君が馬鹿なのを忘れていたよ」
男「おいこら」
放課後
幼馴染「そろそろ帰ろうか」
男「わりぃ、俺今日中にこれ提出しないといけないから」
幼馴染「居残り?」
男「ああ。本当に性格悪いぜあの先生。小テスト一個ぐらいで居残りとか」
幼馴染「ま、早めに終わらせてね」ス
椅子に座り直してカバンから本を取り出す幼馴染
男「先に帰ってもいいぞ」
幼馴染「どうせだから図書館で借りてきたこの本を今日中に読み終えちゃおっかなって」
男「…悪いな」
幼馴染「君の頭が?」
男「うるさい」
男「ふー、終わった」
幼馴染「思ったより早かったね。この本は帰ってから読むことにするよ」
男「ああ。これ提出してくるよ」
幼馴染「うん」
幼馴染も立ち上がり、パーカーを着る
男「幼馴染にはパーカーが良く似合うな」
幼馴染「ありがとう」
俺の幼馴染はパーカーが良く似合う
フードを外しているときも付けているときの影から覗く顔も様になっている
いつも変わらない無表情、常に覇気の無いジト目、手入れもせずただ惰性で伸ばしているだけのストレートロングの黒髪
めんどくさがりでテンション上げ下げすることがほとんどないダウナーな性格と喋り方
一見するとクールビューティに見えるが本当はただダウナーなだけ。それが俺の幼馴染だ
幼馴染「何?ボクの顔に何かついてる?」
男「いや、見てただけ」
幼馴染「変な男だね」
そう言ってフードを被る幼馴染
黒いロングの髪はフードの裾からだらんと垂れている
男の家
男「宿題分からん…全然分からん」
男「幼馴染は授業だけ聞いてりゃ出来るって言ってたけど…そりゃ俺には無理な話だわ…」
男「よし、ほーち…は駄目か」
男「助けを求めよう」
幼馴染「…」
ピロン
幼馴染「?」
自宅のベッドでゴロゴロとしているとスマホが鳴る
幼馴染「LINE?…男から」
ベッドから起きてそれを見てみる
幼馴染「…勉強教えてって…まためんどくさいことを…」
>宿題教えて
絶対やだ<
>頼むよ
めんどくさい<
>そこを何とか
五月蠅い死ね<
男?<
.
男から帰って来なくなってしまった
もう一度「男?」と送ってみたけど既読が付かない
幼馴染「頑張っているのかな…それならそれでいいけど…」
幼馴染「…むぅ…」
幼馴染「…めんどくさいな。考えなくていいや」
ピンポーン
幼馴染「?」
<男「幼馴染~」
幼馴染「…男だ…」
<男「入れてくれー」
幼馴染「…もはや断るのもめんどくさいな…めんどくさいけど…」
幼馴染「部屋、汚いな……少しぐらい片付けようかな…」
男「お前がすんなり開けてくれるとは思わなかったよ」
幼馴染「断るのがめんどくさかっただけだよ。何?」
男「宿題」
幼馴染「…」
男「お願い」
幼馴染「やらないけど、まあ上がりなよ」
男「相変わらず散らかってるな」
幼馴染「ゴミは出てない」
男「いやそうじゃない」
幼馴染「片づけようかと思ったけどめんどくさくてやめた」
男「お前はそういうのが無かったら完璧なのになあ」
幼馴染「そういうのいいから。ほら宿題するんでしょ?」
男「やってくれるのか!」
幼馴染「やらないよ。ボクが見ててあげるってだけ」
男「間違ったら教えてくれるのか?」
幼馴染「教えない」
男「じゃあ何のために」
幼馴染「君の手が止まってたら注意してあげることならできる」
男「いりません」
幼馴染「サボるのはダメ」
今日はここまで
今回は書き溜めがあったから次回からはこんなに更新スピード高くないです
今回はダウナー要素強め
乙~
前のときも思ってたけどクーデレとはちょっと違う気がする
どちらというとツンデレっぽい
乙です
クーデレというよりはダルデレ?ぽい感はあるかも
可愛いからいいけど
ボクっ娘SS書いてみたけどダメだったわ
やっぱ上手い人に任せたほうがいいね……
>>20
ツンクーデレでググってみるんだ
全く普及してないけど
>>22
今回はダウナー要素強めだからそれでも合ってるっちゃ合ってる
>>23
ボクっ娘SSは多分全て見ているけどダメは物は一つも無い。あなたのもきっと素敵なはずだ
男「」カリカリ
幼馴染「…」ペラ
男「…」
幼馴染「」ペラ
男「…」フー
幼馴染「男、手が止まってる」
男「」ハッ
男「ってかお前本読んでるだろ!」
幼馴染「そうだよ?でも横目でしっかり見張っているからね…ふぁーあ」
男「そのまま寝てしまえ」
幼馴染「寝ないけどダラダラしてるよ」
男「幼馴染~ここ教えてー」
幼馴染「…」
男「幼馴染ー?」
幼馴染「……うるさい」
男「何だ聞こえているじゃないか」
幼馴染「」パサ
男「フード被っても聞こえてるのは分かってるぞ!」
幼馴染「聞こえない聞こえない」
幼馴染「そんなに教えてほしい?」
男「教えてください」
幼馴染「土下座なんて醜い姿見たくなかったなあ」
男「教えてくれるまで続ける!」
幼馴染「プライドは無いのか」
男「無い!」
幼馴染「…」
幼馴染「じゃあ少しだけ」
男「本当か!?」
幼馴染「ただし、それ以上うるさく言わないと誓うなら」
男「誓います!」
幼馴染「じゃ。それ間違えてる」
男「え」
幼馴染「それとそれとあとそっちも」
男「」
幼馴染「以上。もう何も教えない」
男「ちょっと待ってちょっと待って。むしろ増えたんだけど!」
幼馴染「再提出よりマシだろ。じゃ」
男「待て!頼む!助けて!」
幼馴染「」ペラ
男「読書モードに入るな!」
男「お、終わった…」
幼馴染「お疲れ様」
男「あー、俺もグータラしよ」
幼馴染「ん、一緒にぐーたら~」ダラァ
男「ぐーたら~」ダラァ
男「ところでおまえんち何でまだコタツあるんだ」
幼馴染「まだ朝夜と寒いからね」
男「暦上は春だぞ」
幼馴染「桜見とかいう面倒な行事するの?」
男「咲けばな」
幼馴染「家の窓から見れればいいのに」
男「どうせならちゃんと見に行ってワイワイしないと」
幼馴染「人ごみ嫌い」
男「知ってるけどそのままじゃ将来困るぞ」
幼馴染「聞こえない」パサ
男「幼馴染、そっち行っていいか」
幼馴染「……やだ」
男「宿題頑張ったご褒美に添い寝を」
幼馴染「やだ」
男「癒しが…癒しが欲しい…」
幼馴染「……しょうがないね」
男「え?」
コタツの中で男の足に幼馴染の足が重なる
スリスリしてくる
幼馴染「これが妥協点…これ以上は、ダメ…」
男「幼馴染…」スリスリ
幼馴染「君からは、しなくていい…」
男「嬉しいくせに」
幼馴染「その程度で喜ぶほど頭お花畑じゃないよ。君じゃあるまいし。大体ボクがやるんだから…」
男「で、そのフードの意味は?」
幼馴染「さっきと同じ、君のたわごとを聞こえないようにだよ」
今日はここまで
4月半ば
男「そろそろ暖かくなってきたな」
幼馴染「そうだね…」ヌクヌク
男「そろそろコタツしまえよ」
幼馴染「ダメ」
男「何でだ」
幼馴染「まだ朝と夜は寒い」
男「時期に暑くなるぞ」
幼馴染「その時期はもっと先だよ…」
男「すぐそこだがな」
幼馴染「ボクの安寧を邪魔するな~」
男「暗くなってきたな。俺帰るわ」
幼馴染「君ももっとぬくぬくに捕らわれているがいい」
男「こちとら春に気持ちを切り替えてるんだよ。ダラダラしてる駄目人間と一緒にするな」
幼馴染「宿題一つまともに出来ないくせに」
男「ぐっ」
幼馴染「ボクにそんな強気なこと言うのかい?言えるのかい?」
男「…………」
幼馴染「ふふ、君もボクと同じ駄目人間だよ。むしろボクより駄目人間だよ。勉強すらできないんだから」
男「やかましい!」
今日はここまで
今のところネタが無い
とあるボクっ娘スレを書いてるがネタ募集した時に多分>>1にコメもらったんだか本当にパーカーをやっていいだろうか
>>43
もちろん。やってくれると嬉しいです
パーカー娘SSもっと増えてほしい
幼馴染の家
幼馴染「…」ボォー
テレビ<お花見シーズン真っ盛りでここ1週間がピーク…
男「お花見いk」
幼馴染「行かない」
男「何でだよ」
幼馴染「めんどくさい。人ごみ嫌い。テレビで充分」
男「実際に見たほうが綺麗だぞ」
幼馴染「テレビも現実も変わらないよ。見に行く必要なんかないって」
男「いいから行くぞ」
幼馴染「わっ、分かった分かった。行くから引っ張らないでよ」
幼馴染「とりあえず着替えて行くから君の家で待ってて」
男「了解。ちゃんと来いよ?」
幼馴染「流石のボクでも一度した約束は破ったりしないよ。君じゃあるまいし」
男「俺だってしないわい」
幼馴染「ふふ。じゃ、また後で」
幼馴染「や、お待たせ」
男「あれ?パーカー変えた?」
幼馴染「室内用とお出かけ用は別」
男「何気におしゃれに気を使ってる幼馴染可愛い」
幼馴染「うるさい。行くんでしょ?行くならさっさと」
男「はいはい」ギュ
幼馴染「手握るな、離せ」パサ
フードを被りながらそう言う幼馴染
今日はここまで
公園
幼馴染「やっぱり人ゴミやだなぁ…」
男「こんなに人がいるなんてちょっと予想外だ…」
幼馴染「だから言ったじゃないか…帰ろうよ、ねえ」
男「いやそれはもったいないだろ。ほら、俺の手を握れ」
幼馴染「何で…」
男「じゃないと人ゴミの中ではぐれるぞ?」
幼馴染「…そ、それは…嫌だ」ギュ
離した手をもう一度握り直す幼馴染
フードも被り直した
男「よし、ここのスペースにシートを敷こう」
幼馴染「狭い…」
男「仕方ないだろ」
幼馴染「だから人ゴミは嫌なんだ…」
男「はいはい」
幼馴染「…」
男「よし、こんなもんだな」
幼馴染「男、狭いからもうちょっと寄らないと」
男「いいのか?」
幼馴染「…」コク
フードを深く被りつつ男と密着するぐらい寄る幼馴染
実はそれほどよる必要は無いのだが
男「そんなに深く被って見えるのか?」
幼馴染「一応…」
男「取っちゃえよ」グイ
幼馴染「や、やだ…」ギュ
それから少ししてフードを外す幼馴染
男「もう顔は戻ったか?」
幼馴染「何の事だか」
幼馴染「…綺麗だね」
男「そうだろ?日本の春はこうあるべきだな」
幼馴染「何で君が得意げなのかはさておき、うん…ボクも見に来た甲斐はあったよ」
男「来年も来るか?」
幼馴染「どうせ君が無理やり連れだすんでしょ?……ま、その時考えるよ」
今日はここまで
幼馴染「そろそろ帰ろうよ」
男「ああ、そうだな」
男「なあ幼馴染、夜空いてるか?」
幼馴染「君なんかがボクを夜のお誘いに?」
男「違うわっ」
幼馴染「まあ君がそんな甲斐性なんて無いのは知っているからね」
夜、幼馴染の家
幼馴染「やあ夜這い君」
男「そんなことしにきた覚えはない」
幼馴染「まあ君にその気があろうと無かろうと入るがいい」
男「いや、今日はお前を連れ出しに来たんだ」
幼馴染「こんな時間に?」
男「こんな時間だからこそだよ」
公園
幼馴染「これは…」
男「夜桜だ。綺麗だろう」
幼馴染「………うん、これはいい…君もいいことを考えるじゃないか」
男に身を寄せる幼馴染
幼馴染「春休みの終わりには、ちょうどいいね」
幼馴染「もう…学校の日々に戻らなきゃならないん、だから…」
始業式前日
幼馴染「…学校やだ…行きたくない…」
男「俺もそれには同意だわ~」グデー
幼馴染「もうボクたちこのままダラけてていいんじゃないかな」グデー
男「いや流石にそれは駄目だろ~」グデー
幼馴染「ちなみに君は宿題終わらせたのかな?」
男「いやまったく」
幼馴染「そんなことだろうと思ったよ」
男「教えて」
幼馴染「絶対やだ」
次の日の朝
ピンポーン
男「ん?」
幼馴染「おはよう」
男「めんどくさがりの幼馴染が俺を起こしに…夢か」
幼馴染「そんなわけないだろ馬鹿。毎日起こしにきてたの忘れたか」
男「目覚ましでもかけてんのか?」
幼馴染「母に叩き起こされるからついでに君も巻き添えにしちゃおうかなって」
男「ま、巻き添え…」
今日はここまで
男「まあ始業式はすぐ帰れるからいいじゃないか」
幼馴染「まあね」
男「クラス替えどうなるかな」
幼馴染「…………」
男「幼馴染?」
幼馴染「まだ時間は少しあるかな」
男「え?まあまだあるけど」
幼馴染「少し寄り道しようか」
神社
男「お参り?何かお願い事でもあるのか?」
幼馴染「そういうこと。ほら、君も」
男「といっても何にもお願いしたいことなんて」
幼馴染「あるだろ」ジト
男「そんなジト目されてもなぁ…ぁ、クラス替え」
幼馴染「……ま、君が何を望みたいかなんて知らないけどね」
さっさとフードを被り、賽銭を投げて手を合わせる幼馴染
男「お、俺もするよ」
男(幼馴染と一緒のクラスになれますように)
幼馴染(望めるのなら隣の席になれますように)
男「でも今さら祈ったところで変わるのか?もう決めた後だろ」
幼馴染「ボクらが観測する前はどっちの可能性もあるんだよ」
男「それに猫箱理論を当て嵌めんのは無理がある」
幼馴染「ダメだったら神様恨む」
男「神様に八つ当たりとかお前…」
幼馴染「さて、改めて始業式行こうか」
男「ああ。まだ時間は…平気そうだな」
幼馴染「これ以上の寄り道は多分やめた方がいいね」
男「そりゃそうだ。行くか」
幼馴染「ん」
学校
男「さあどうなってるかな」
幼馴染「………」
俯きがちに張り紙の前まで移動する
そして顔をあげる
幼馴染「あ」
男「よし、一緒のクラスだな」
幼馴染「………良かった」
男「」ニヤニヤ
幼馴染「な、何さ…」
男「いや、なんでも?」ニヤニヤ
―――
――
―
幼馴染「………」
女「男くんよろしくねー」
友「よう姉御」
幼馴染「…」
男「隣同士にはなれなかったな」
幼馴染(何故ボクの隣がこれなんだ…男の隣は女だし)
女「幼馴染ちゃん、あたしが席交換してあげよーかー?」
幼馴染「別に、そんなこと望んでないし」
幼馴染「もうすぐゴールデンウィークだよ男」
男「そうだな」
幼馴染「学校とかいうめんどくさい場所から解放される素晴らしき連休だね」
男「俺と毎日顔を合わせられなくなるけどいいのか?」
幼馴染「何でボクがそんなことで落ち込むと思うの?」
男「落ち込むなんて言ってないぞ」ニヤニヤ
幼馴染「言った」
男「え」
幼馴染「言った。絶対言った」
男「ごり押し!?」
女「二人は何か予定無いのー?」
男「そうだなー…」
幼馴染「家でダラダラ」
男「即答かよ」
幼馴染「だって、外出たくないし」
幼馴染「君もでしょ?」
男「俺は別になあ」
幼馴染「だったら君も一緒にダラダラしようよ」
男「やめろ俺を堕落させるな」
幼馴染「してしまえー君も堕落しろー」
男「ぐああ、悪魔の囁きだあ」
友「大将が悶えてら」
女「夫婦漫才かな?」
幼馴染「んー、明日からゴールデンウィークだ」
男「お、珍しく笑顔」
幼馴染「え?」
男「なぜやめた」
幼馴染「やだなあ、ボクが表情に感情を出すわけないじゃないか」
男「…幼馴染可愛い」
幼馴染「っ」パサ
男「普通に表情に出るじゃないか」ニヤニヤ
幼馴染「条件反射でフード被っただけで顔は変わってないから。無表情だからね」
男「どれどれ…ちっ」
幼馴染「残念だったね。というか勝手にめくるな」
男「スk―」
幼馴染「フードのことね」
女「幼馴染ちゃん、明日服買いにいこー」ギュゥ
幼馴染「ん?まあいいけど」
男「じゃあ俺も」
友「俺も俺も」
女「男子はだめだよー」
友「なんとぉ!?」
男「お前ら…俺らのいないところでレズるつもりじゃ…」
幼馴染「誰がするか」
次の日・服屋
女「さあさあ、幼馴染ちゃんのファッションショー開幕だよー」
幼馴染「帰る」
女「まぁまぁまぁ」ギュゥ
幼馴染「君の玩具になる気は無い。毛頭無い」
女「大丈夫だよ~可愛く着飾ってあげるからぁ」
幼馴染「遊ぶ気まんまんじゃないか!」
女「ねー、これとかー」
幼馴染「だれがそんなフリフリ着るか。お姫様に憧れる子供じゃないんだから」
女「男くんという王子様がー」
幼馴染「友で妄想してろ」
女「やだなぁ、幼馴染ちゃんと二人きりの時に友くんの話はしないよぉ」ギュゥ
幼馴染「じゃあ男の話は何なんだ」
女「幼馴染ちゃんの反応がたのしーし?」
幼馴染「やっぱり帰る」
女「だめだめー」
幼馴染「無難に、これとか、これもいいかな」
女「へー、可愛いね」
幼馴染「言っておくけど女子として最低限のおしゃれだからね」
女「男くんに可愛いと言ってもらいたくて?」
幼馴染「最低限って言っているだろ。ボクは別におt…他人の目を気にしておしゃれなんかしないからね」
女「またまたぁ、そんなこと言っちゃってー」
幼馴染「うるさい。君こそその子供っぽい服買うの?」
女「あたしはこういうのの方があってるのー」
幼馴染「子供体型だものね」
女「んふふー、あたしに嫌味は通じないよー?」
幼馴染「…ちっ」
女「楽しかったぁ」
幼馴染「もう君とは来ないからね」
女「やだなぁ、そんなこと言って付き合ってくれるくせにぃ」
幼馴染「はぁ…本当何でボクは君に付き合っているんだろうね」
女「じゃあ絶交する?」
幼馴染「しない」
女「ツンデレだねぇ」
幼馴染「言ってなよ」
次の日、朝
幼馴染「おはよ」
男「おう」
男「いい服は見つかったか?」
幼馴染「新しい春物の買っただけだよ」
男「ゴールデンウィークどっか行こうぜ」
幼馴染「話に脈絡が無いよ」
男「新しい服を着ている幼馴染を見たいなと」
幼馴染「家でダラダラしていたいから嫌だ」
男「えー」
幼馴染「…まあ、君が家に来るならいいけど」
男「え?」
幼馴染「が、学校の門が見えてきたよ。早く行こう」
学校
女「男くんとどっかに行く予定は立てたのー?」
幼馴染「無いよ、そんなもの」
女「もったいないなー」
幼馴染「いいんだよ、夏休みもあるしゴールデンウィークは家でゆっくりしているから」
女「ふーん?」ニヤニヤ
幼馴染「何…」
―――――
―――
―
女「明日からゴールデンウィークだよー」
幼馴染「ボクは毎日家でダラダラしているよ」チラ
男「ん?」
幼馴染「…」ジトー
幼馴染にちらりと見られたかと思いきや数秒後には何故かジト目で見られていた
放課後
女「じゃ、あたしは友君と夏の前に熱ーいゴールデンウィークを過ごすからまた五日後学校でねー」
幼馴染「はいはい」
友「じゃあな、大将」
男「おう」
幼馴染「結局、どうするの?」
男「あー、どうしようかなあ。宿題」
幼馴染「違う。そうじゃない」
男「ゴールデンウィークお前の家に来いって?」
幼馴染「………ん」コク
男「そうだなー」
幼馴染「…」
男「当日ラインする」
幼馴染「え」
今日はここまで
ゴールデンウィーク一日目
幼馴染「…」
母「あら、部屋の掃除なんて珍しいじゃない。いつもはめんどくさいってやらないのに」
幼馴染「ボクだって部屋が汚いのは我慢できないってだけだよ。たまにはやるよ」
母「本当にそれだけ?」
幼馴染「それだけ!」
母「私夜までお出かけしてこようかしらねー」
幼馴染「余計な御世話だよっ」
幼馴染「ようやく追い出した…もう、しつこいなぁ」
―――――
―――
―
幼馴染「よし…よし?」
もう日は高く上っている。それなのに男から連絡は来ない
幼馴染(さては唐突に来てボクを脅かす気だな…)
幼馴染「そう上手くはいくもんか。見え見えだっての」フン
―――――
―――
―
夕方
幼馴染「…」
母「あらぁ?結局本当にただ掃除しただけだったのねえ?私てっきり」
幼馴染「…だから言ったじゃん」
母「ムスっとしてどうしたの?夕ご飯できたよ?」
幼馴染「今はいらない。後で食べる」
母「あまり冷めない内に食べてね」
幼馴染「…男の奴」
ラインで問いただそうかと思ったけど…
幼馴染(ボクから言うのは…何かやだな…求めているみたいじゃないか)
幼馴染「っっ///」カァァ
幼馴染「ち、違う。今の表現は絶対間違ってる///」
幼馴染「……男…」
次の日
~♪
幼馴染「っ!」バッ
スマホから音がして飛び起きる
幼馴染「スパムメール死ね…」
っ♪
幼馴染「またスパ…!」バッ
幼馴染「っっ、あそこらへんの漫画まとめた方がいいかな…」
幼馴染「あ、数分待ってって送っておかないと…」
ガチャ
幼馴染「やあお待たせ。入っていいよ」
男「ああ」
幼馴染「昨日は何で来なかったの?」
男「寂しかったか?」ニヤニヤ
幼馴染「さてはわざとか」ギリギリ
男「いだだだ、手を抓んなって」
幼馴染の部屋
幼馴染「で?わざとボクをやきもきさせて楽しんでいたわけだ、君は」
男「やきもきしてたのか」
幼馴染「うるさいっ///」
幼馴染「あーもう、ボクが馬鹿みたいじゃないか。あーあ」ボスッ
自分のベッドに身を投げる幼馴染
男「そうそう、幼馴染」
幼馴染「何…?」
男「そのパーカー、可愛いよ。似合ってる」
幼馴染「っっ///」
幼馴染「わざとか!そのタイミングのはずしっぷりはわざとか!」
幼馴染「でも、ま…うん、あり、がと…」
今日はここまで
幼馴染「…」
男「…」
幼馴染「…ねえ」
男「何だ?」
幼馴染「君は何故ボクの顔を無言で見続けているんだい?」パサ
とフードで顔を隠す幼馴染
男「嫌がらせ」ニッ
幼馴染「アホかっ!」
男「可愛い」
幼馴染「うるさいっ!///」
男「フードの下に隠している顔を見せてもらおうか」
幼馴染「お断りだよ///」スッ
男「どこに行くんだ?」
幼馴染「ちょっとね」
男「トイ―
幼馴染「っっ!」ブン
男「おわっ、ぬいぐるみ投げつけるな!」
すいませんこの人の過去作教えてください
保存してたのにいつの間にか消してしまいました
>>116
俺が知ってるのはこの3つ
男「このさい誰でもいいから彼女が欲しい!!!!」 幼馴染「…ふぅん」
男「このさい誰でもいいから彼女が欲しい!!!!」 幼馴染「…ふぅん」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1362493577/)
男「俺はお前が好きだ」幼馴染み「ボクは君が嫌いだよ」
男「俺はお前が好きだ」幼馴染み「ボクは君が嫌いだよ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381322446/)
幼馴染「それでボクを頼ってきたの?めんどくさいなあ」
幼馴染「それでボクを頼ってきたの?めんどくさいなあ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1464088644/)
もしかしたら他にもあるかも
幼馴染がトイレに行っている間
男「暇だな…」
男「男子だったらこういうところにエロ本が…」
本当にあると思っていたわけではないが暇つぶしがてらベッドの下をまさぐってみる
男「ん?」
その下に薄い本があった
男「こ、これは…」
幼馴染「戻ったよ、おとなしくしt…え?」
幼馴染(ま、まさか…男が手にしているあの本は)
男「よう、幼馴染」
幼馴染「そ、その本はボクのじゃないから!!」
男「何も言ってないのに必死に否定するってことは怪しいなあ?」
幼馴染「くっ…」
男「さて、このBL本について聞こうか?」ニヤニヤ
幼馴染「…………か、勘弁して…///」
幼馴染「い…」
男「い?」
幼馴染「い、いいじゃないか!ボクが何を読んだって///」
男「お、開き直った」
幼馴染「何を読もうとボクの勝手だもん」
ムスっとする幼馴染
男「幼馴染、こっち見て」
幼馴染「何?」ジトー
男「ジト目かわいい」
幼馴染「うるさいっ///」パサッ
フードを目深く被る幼馴染
幼馴染「いっそ君も目覚めてしまえ!」
数分後、顔の火照りが取れたのか顔をあげつつ漫画を押し付けてくる幼馴染
男「やめろ!俺にその趣味は無い!」
幼馴染「ボクと同じ趣味を持って何が悪い!」
男「それとこれとは話が別だ!」
幼馴染「…ふーん、ボクのことが好きじゃないの?」
男「え」
幼馴染「へー、ふーん…」
男「…え」
―――――
―――
―
男の家
男「結局押し付けられてしまった」
男「…兄×ショタか…そういやこれこの間アニメでやってた奴だな」
男「…どうしたもんかな」
幼馴染の家
幼馴染(な、何であんなこと言っちゃったんだろう…)
―幼馴染「…ふーん、ボクのことが好きじゃないの?」―
幼馴染(あれじゃまるでボクがそう思われたいみたいじゃないか!)
幼馴染(ああ、男にそう思われたらどうしよう…)
幼馴染「うぅ~///」ギュゥゥ
ぬいぐるみを強く抱き締めながらベッドの上で悶える幼馴染であった
幼馴染「うぅ…ラインで『さっきのに変な意味はないから』って…」
幼馴染「いや、それじゃ意識してるみたいじゃないか…///」
幼馴染「…落ち着けボク、あの鈍感な男がそんなこと気づくわけ…変なところに鋭いけど…」
幼馴染「いや、何を焦っているんだボクは。馬鹿馬鹿しい」
幼馴染「こんなときはスーパーラヴァーズでも読んで心を落ち着かせよ…男に貸してたんだった」
幼馴染「…むぅ」
お気に入りのパーカー服をきて少し心を落ち着かせる
男が似合ってると言ってくれたそのパーカーを
『今暇かい?』
と男にラインを送る
―――――
―――
―
1時間後
幼馴染「既読つかない…」
幼馴染「はぁ…」ゴロン
ピロン
幼馴染「!?」
『今暇ー?やははー』
幼馴染「何だ女からのラインか」
『何だって何ー?』
幼馴染「盗聴!?盗撮!?」キョロキョロ
『冗談だよ冗談』
幼馴染「…」
その頃、男
男「…」ペラ
男「はっ、意外にハマってしまった」
男「ま、いいか。幼馴染に押し付けられただけで俺は腐男子じゃない」ゴロゴロ
幼馴染からのラインには気づかなかった
━━━━━
━━━
━
幼馴染「男からのラインが来ない…」
幼馴染「しょうがない、女と雑談でもするか」
『何?女』
と送る
『ラインがダメなら電話しなよ~』
と返ってくる
『どこから見てるんだ君は!』
『幼馴染ちゃんはパターンが決まってるからね~予想しやすいだけだよー』
幼馴染「…カマかけられたのか…ボクは…」
幼馴染「…っ///」カアァ
次の日
幼馴染「ん…あの後男からのラインを待ち続けて寝ちゃったのか…んー、ま、いっか」
幼馴染「ふぁ…ぁ、来てないし」
幼馴染「んー、学校行く支度しよ」
―――――
―――
―
幼馴染「男、おはよう」
男「よう、これ返すよ。面白かった」
幼馴染「お、男が腐った…」
男「押し付けといて引いてんじゃねえ!」
女「やっほー腐れカップルー」
幼馴染「く、腐ってなんかない!///」
女「隠さなくても良いのにー、今時BLぐらい普通の嗜みだよ~?」
幼馴染「何のことだかボクには分からないよ!///」
女「またまた~」
男「またまた~」
幼馴染「うるさい///」
男「ところで"カップル"の部分は否定しないのか?」
幼馴染「っっ///」パサ
幼馴染「うるさいっ、先に行くよ///」
そう言って走っていく幼馴染
女「で、BLにハマった?」
男「いやぁ、少女マンガの絵柄はそんなに好きじゃないからなぁ」
女「少年メイドでもどーぞ」
男「……借りとくわ」
女「にひひー」
途中で
男「あれ?」
幼馴染「…」
女「男くんを待っていたの?」
幼馴染「…走り疲れただけだよ」
男「本当に?」
幼馴染「本当に」
男「」ニヤニヤ
女「」ニヤニヤ
幼馴染「本当だよっ」
後日
幼馴染「最近雨ばかりだね」
男「梅雨だからな」
幼馴染「…暑い夏なんて来ないでほしいな…」
男「…梅雨も梅雨でジメジメしてるし憂鬱なるわー」
幼馴染「そう?ボクは梅雨は好きだよ」
男「えー、俺には分からねえよ」
幼馴染「耳を澄ましてみて」
男「ん?」
幼馴染「分かる?窓に打ち付ける雨音の心地好さ。ボクはこの男好きなんだよ」
男「なるほど、確かにこれはいいな」
幼馴染「でしょ?君にも分かってもらえたようで何よりだよ」
おっと酷い誤字でしたね
幼馴染「分かる?窓に打ち付ける雨音の心地好さ。ボクはこの男好きなんだよ」
×ボクはこの男好きなんだよ
○ボクはこの音が好きなんだよ
幼馴染「この音を聞きながらのんびりと本を読む。これほど落ち着くことは無いよ」
窓の外の灰色の空と垂れる水滴
ザァーと打ち付ける優しい音
湿度の高さと鼻につく雨の匂い
熱くも寒くも無いちょうどいい気温
幼馴染「…」パタ
読んでいた本を置いて立ち上がり、本棚にある別の本を手に取る
確かつい最近ドラマ化した恋愛物の小説だ
幼馴染「失礼するよ」
そう言って男の隣に座る幼馴染
男「どうした?今日はやけに積極的じゃないか」
幼馴染「ちょっとセンチメンタルな気分なんだよ。君は気にしなくて良い」
男「…重い」
幼馴染「」ムッ
幼馴染「」グィィイイ←
男「ちょっ、ちょっ、わざと体重与えてくるなぁ」
幼馴染「ごめんね、ボク重いから」グィィ
男「すまん、悪かった、悪かったから、ちょっと手に負荷がっ」
幼馴染「…」パラ
幼馴染が無言で本を読み始めたので俺もスマホを適当に弄ったりソシャゲやったりする
男「…」ナデナデ
幼馴染「ん…」
手持ち無沙汰だったので幼馴染の頭を撫でると心地好さそうな息遣いが聞こえた
幼馴染「…このまま夏なんて来なければ良いのに」
ある日、放課後
幼馴染「ちょっと寄り道しない?」
男「どうした?こんな雨の日に」
幼馴染「雨の日、だからだよ」
男「…ま、いいか」
幼馴染「ビニール傘に打ち付ける雨の音も良いでしょ?」
男「だな」
わざわざ遠くの本屋に向かい、いくつかの漫画を買った
幼馴染は回りを少し見渡してから自分の傘を畳み、男の傘の中に入ってきた
男「いいのか?」
幼馴染「この辺は知ってる人いないし、念のためはするけどね」パサ
そう言ってパーカーのフードを被る
男「それだと可愛い顔が見えないぞ」
幼馴染「うるさい。…これで、どう?///」
チラと男を見上げ、フードの影から顔が少し見える
男「…」ナデナデ
幼馴染「うわ、何、無言で撫でるな///」
梅雨編はここで終わり
ということで今回の更新はここまで
また他の非安価SSを更新したらまた書きにきます
最近クーデレボクっ娘SSがいくつか増えているようでとても嬉しい
~幼馴染の家~
男「期末テスト教えてくれ!」
幼馴染「やだ」
男「そこをなんとか!」
幼馴染「ボクは面倒くさいのが嫌いなんだよ?君に教えるなんて御免被るね」
男「お願いいたします!」
幼馴染「君の土下座は紙より軽く十円ガムより価値が無いよ」
男「幼馴染可愛い!大好き!愛してる」
幼馴染「それらの言葉の価値を下げたくないからやめてくれないかな」
幼馴染「だいたいボクじゃなくても他の人に聞けばいいじゃないか。友達いないの?」
男「誰でもいいんじゃない、幼馴染じゃなきゃダメなんだ!」
幼馴染「っ」パサ
幼馴染「い、いくら君がボッチだからってボクは絶対に手伝わないからね」
幼馴染「だいたい女や友がいるじゃないか」
男「あいつらが役に立つと思うか!?」
幼馴染「………………立つんじゃない?」
男「立たねえんだよ!女は自分は成績いい癖にいつもふざけてるし友は単純に馬鹿だし!」
幼馴染「君に他人を馬鹿にする権利は無いよ?」
男「頼み申す!」
幼馴染「言い方変えてもダメ」
男「お願いだっちゃ」
幼馴染「馬鹿にしてんの?」
男「すんません冗談です」
男「お願いします」
幼馴染「どんなにお願いしてもやだ。というかしつこい」
男「お願いします」
幼馴染「うるさい黙れ」
男「…」
幼馴染「土下座の形で黙ったまま固まるな、どんなオブジェだ」
男「教えてくれるって言うまでこうしてやる!」
幼馴染「うっざ…」
今日はここまで
今までみたいに1カ月おきにキリのいいところまで更新、ではなく数日置きに少量更新って形にしたいと思う
寝落ちやモチベ不測で書けないなんてならない限り三日後に更新予定
実は昨日更新予定だったんだけど家に帰ってすぐ寝落ちしてしまったしそういうことがないとも限らないので三日後は目安程度に
幼馴染「男、ちょっと来て」
男「はい」
幼馴染「土下座」
男「お願いします!」
幼馴染「よし」トサ
男「!?」
幼馴染「うん、土下座している君は足置き台に丁度いいね。このままボクが読書している間中そのままでいてもらおうか」
男「さ、流石に酷くね…?」
幼馴染「教えてほしいんでしょ?」ニヤァ
男「い、いつからドSに!」
幼馴染「まあ癖になられても困るしやめてあげるよ」
男「俺にMの気は無い」
幼馴染「そうだね、そろそろ帰らなくていいの?」
男「あ、そうだなそろそろ…」
男「違う!期末試験の試験勉強を!」
幼馴染「ちっ」
幼馴染「ああもう、分かった分かった。ボクの負けだよ」
男「ありがとう!なんだかんだ言って最終的には聞いてくれる幼馴染大好き!」
幼馴染「だから価値が低くなるから軽々しく言うなって」
そう言いながらノートを取りだす
男「ありがとう!」
幼馴染「じゃ、頑張ってね」
男「…へ?」
幼馴染「何してんの?早く始めなよ」
男「教えてくんないの?」
幼馴染「ボクのノートがあれば充分」
男「全然充分じゃない!」
幼馴染「あそ?じゃあノートもいらないね」
男「ごめんなさい見せてください」
幼馴染「ということで」
男「いやいやいや、ノート一つでどうしろと」
幼馴染「君と一緒にするな、ボクは分かりやすいようにノートを取っているんだ。読むだけでも勉強になるはずだよ」
男「ふ、俺の頭の悪さを舐めてもらっちゃ困るぜ」
幼馴染「やっぱりノート貸すのやめようかな」
男「冗談ですごめんなさい」
今日はここまで
男「冗談はここまでにしてちゃんとやるか」
幼馴染「そうしてもらわなきゃ困るよ」
男「…」
幼馴染「…」
男「…」
幼馴染「…」
男「…」
幼馴染「何してるの?」
男「見てわかんないのか?読んでんだよ」
幼馴染「楽するな。読むだけでも勉強になるとは言ったが書きとったほうが覚えやすい」
男「えー」
幼馴染「えーじゃない」
男「」カキカキカキ
幼馴染「…」ペラ
男「」
カキカキカキ幼馴染「…」ペラ、ペラ
男「…」フゥ
幼馴染「手を止めるな」
男「っ!」ビクゥ
幼馴染(やっぱりボクが見ていなくちゃダメだね…)
幼馴染「そろそろ、いい頃合じゃない?」
男「」チーン
幼馴染「死んだか」
男「…」
幼馴染「ま、よく頑張ったね」ナデナデ
男「…」
幼馴染「ここまでしても復活しないかこいつ…」
幼馴染「…起きろ!」
男「はっ、目を開けたまま寝てた!」
幼馴染「ご褒美はテスト明けまで無しね」
男「え?何?褒美?何の話!?」
幼馴染「さーあ、ね」
~後日~
男「明日試験かぁ…」
幼馴染「約束覚えてる?」
男「試験終わったらパフパフさせてくれるっていう…」
幼馴染「言ってない!///」
友「おー、パフパフの話か?」
女「えっちぃ話~?」
幼馴染「違うって!!///」
友「そういや俺この間パフパフ屋に行ってさ」
幼馴染「え゙っ!?」
友「でもしてくれたのが筋肉モリモリマッチョマンの変態おっさんでさぁ」
男「それドラクエ11の話だろが!」
友「はっはっは、昨日ドラクエ徹夜でやってたからな!」
男「お前もか!」
男&友「アッハッハッハッハ!」
幼馴染「この馬鹿二人大丈夫かな…」
女「あたしは友君が馬鹿でも気にしないよー?」
幼馴染「そりゃ君は君自身の家が大金持ちで将来約束されてるからいいだろうけどボクと男は…」
女「将来一緒になるのは確定なの~?」
幼馴染「き、君たち二人の話だからね!」
女「本当かなぁ?」ニヤニヤ
幼馴染「うるさいっ///」
幼馴染「言っておくけど点数が低かったらご褒美は無しだよ?」
男「…」
幼馴染「絶望顔している暇があったら勉強しろ」ギリギリ
男「いてててて、ほっぺ引っ張るな!」
幼馴染「ほら、勉強しろ」
男「はひ…」
幼馴染「その…高かったら、特別な褒美あげるから…///」ボソッ
男「マジっ!?」
幼馴染「うるさい。叫ぶ暇あったら勉強!///」
男「はいっ!」
幼馴染「まったく世話が焼ける…」
女「特別な褒美って」ニヤニヤ
友「なにかなー?」ニヤニヤ
幼馴染「君らには関係無い!///」
男「行き詰った…」
幼馴染「勉強に行き詰るも何もあるか。読み込め」
男「読み込んだって理解できなきゃ応用できねえだろ!」
幼馴染「授業聞いてなかった君が悪い」
男「教えて」
幼馴染「めんどくさい」
男「即答!?」
男「じゃあいいし、他の奴に聞くから」
幼馴染「…タンマ」
男(チョロイ)
幼馴染「ん?」ジトー
男「え、あ、はい助けてくださいお願いします」
幼馴染「…はぁ」
当日
男「さあ、挑もうじゃないか!」
幼馴染「お、気合十分かな?」
男「おう!最高の褒美を用意してくれよ」
幼馴染「……///」
―――――
―――
―
幼馴染「どうだった?」
男「え、あー…う、ばっちり!」
幼馴染「怪しい…」
男「いや、本当ばっちりだってば!」
幼馴染「ふーん?」
男「だから褒美を!」
幼馴染「返ってきたらね」
男「なっ」
幼馴染「だって怪しいし…」
―――――
―――
―
先生「じゃ、テスト返すぞー」
男「…」ドキドキ
幼馴染「……」チラ
ちらりと男を見る幼馴染
幼馴染(大丈夫かな…)
男「…………」
幼馴染「おい」
男「……あ、ああ…あの話は無しにしていただけると」
幼馴染「ボクは君の頑張りにご褒美をあげるつもりなんだよ?」
幼馴染「だ か ら 見 せ ろ」
男「はっはっは、幼馴染に無理させるわけにはいかないからなー」
幼馴染「女」
女「はーい」
男「おい返せ!」
女「はいどーぞ」
幼馴染「…うっわ何この点数…低すぎ」
男「…ジト目幼馴染可愛いなあ(棒)」
幼馴染「…だったらジト目のまま踏みつけてやるから大の字になれ」
男「ドMの気はないです!」
幼馴染「全く君は、ボクが見てあげたのに。ご褒美…も、あげるって…言ったのに…」
男「すいません…」
幼馴染「…本当に悪く思ってる?」
男「はい…」
幼馴染「………しょうがないな、もう一度解きなおしてボクが満足する点数出せたら……ご、褒美…あげる、よ…」
男「マジか!」
女「幼馴染ちゃんがご褒美あげたいだけだよねー?」
友「間違いない。絶対そうだ」
幼馴染「絶対違う!///」
―――――
―――
―
男「終わったー」
幼馴染「…どれどれ」
幼馴染(ちゃんと出来てるといいけど…いや褒美上げたいとかじゃなくて…単純に男が心配で…)
女「」ジー
友「」ニヤニヤ
幼馴染「二人は見るな!」
女「えー」
友「ブーブー」
幼馴染「こ、これは………」
友「どれどれー?」
女「ぅゎ-」
幼馴染(…ふう、これなら合格ラインだね)
幼馴染(一緒の大学、行くには僕が教えなきゃなあ)
幼馴染(一緒の大学…行きたいもんね)
男「で、ど、どうだった?」
幼馴染「……ギリギリ合格だね。アホの癖に良く頑張ったじゃないか」
男「っしゃあ!」
幼馴染「アホの癖に」
男「何故二回言った!?」
幼馴染「言いたくもなるよアホ」
男「三回目!?」
男「じゃあご褒美は!」
幼馴染「がっつくなアホ、ご褒美は」
男「」wktk
友「」wktk
女「」wktk
幼馴染「帰ったらね」
男「えー」
友「えー」
女「えー」
幼馴染「そこのバカ二人に見られるからだ!」
―――――
―――
―
男の家
幼馴染「さて…」
男「お、おう…」
幼馴染「…………」
男「どうした?」
幼馴染「…ちょっと、心の準備を…」パサ
フードを被ってそっぽを向く幼馴染
スー、ハーと深呼吸の音が聞こえる
幼馴染「……よし」
幼馴染「お、男…」モジモジ
フードの下から上目使いに覗く顔が可愛い
男「可愛い」
幼馴染「うるさいっ///」
幼馴染「こ、今回は良く頑張ったね…その、君は、偉いよ。男///」
真っ赤な顔と上目づかいでそう言われ、その後抱き着かれる
一秒
幼馴染「はい、ご褒美終わり///」
男「え、これだけ!?」
幼馴染「…十分でしょ///」
~時期は変わり冬~
男の家、こたつ
幼馴染「…」ペラ
男「…」ゲーム中
幼馴染「…」読書中
男「…」ダダダダ、チュドーン
幼馴染「…」ペラ
男「なあ、幼馴染」
幼馴染「何?」
男「雪、積もってるぞ」
幼馴染「だから?」
男「外行かないか?」
幼馴染「やだ、寒い」
男「お前、せっかくの雪だぞ」
幼馴染「知らないよ…君と同じこたつに入っている方がいい」
男「え」
幼馴染「こういえば君もこたつから出られまい?『ボクはだいs…ボクは男と同じこたつに入っていたい』」
男「………」
幼馴染「反論無し。よし」
男「いやいやいや、一面見渡す限りの銀世界だぞ」
幼馴染「窓から見るだけで十分」
男「雪遊びしようぜ」
幼馴染「やだ、寒い」
男「モコモコの可愛いフード付きオーバーあるだろ。せっかく可愛いの買ったんだし」
幼馴染「じゃあ部屋の中で着てあげる」
男「違う!」
幼馴染「やだ。こたつに入っていたい…」
肩まで潜る
男「…」
男「…」
幼馴染「ひゃっ、あ、足触るなっ」
男「俺と同じこたつに入るのが悪い!出てこい!」ギュー
幼馴染「ひ、引っ張るな、というかボクの足から手を放せ―///」
男「そーれくすぐっちゃうぞー」
幼馴染「や、やめろ馬鹿、変態、セクハラ魔、離せぇぇぇ」
男「早くコタツから出るって言わないとマジで足裏くすぐるぞー」
幼馴染「わ、分かった…出る、出るからぁ」
幼馴染「寒っ、帰る」
男「帰ろうとするな!」
幼馴染「だって、寒いんだもの…」ブルル
男「そのモフモフフード付きの上着可愛いぞ」
幼馴染「そんな貧弱語彙力で褒められてもねえ」
男「幼馴染はパーカーがすごくよく似合う!可愛い!可愛い!」
幼馴染「ゴリ押そうとするな!///」
幼馴染「で、この寒い中何するの?」
男「せっかくの雪だぜ?」
幼馴染「そうだね」
男「雪合戦しよう」
幼馴染「疲れたくない」
男「体あったまるぞ!」
幼馴染「温めたいなら中に戻る」
男「…」
幼馴染「ねえ、中でヌクヌクしていようよ」
男「」ニギニギ
男「食らえ」ヒュン
幼馴染「わぷっ」
男「っしゃ、命中」
幼馴染「やったなこのっ!」
男「はははっ、やっぱり雪合戦はしないとな」
幼馴染「君を仕留めて家の中に帰る」
―――――
―――
―
幼馴染「はぁ、はぁ…」
男「楽しかっただろ?」
幼馴染「疲れただけだよ…寒いし、帰る…」
男「雪だるまは?」
幼馴染「誰が作るか、一人で作ってろ。ボクは早くコタツに帰る」
男「せっかく雪の日しかできない二人の共同作業なのになー」
幼馴染「」ピク
幼馴染「変な言い回しするな…でも、まあ雪合戦までしたし最後まで付き合うよ」パサ
フードを被ってそう言う幼馴染
男「さてその本意は?」
幼馴染「顔を覗き込もうとするな。耳が冷たいからフード被っただけだよ」
次の日
幼馴染「…解けてる」
男「一晩しか持たなかったかあ」
幼馴染「…」
幼馴染は雪だるまを作った場所を見つめている
男「せっかく一緒に作ったのにってか?」
幼馴染「君と一緒になんて関係ない」
男「まあまた来年一緒に作ればいいさ」ナデナデ
幼馴染「もうあんなめんどいことしないから。あと撫でるな///」
冬休み前
先生「期末考査返すぞー」
男「」ドキドキ
幼馴染「さて、この間ボクに啖呵きってた誰かさんの点数はどうかな?」
男「は、はは…バッチリだぜ」
友「赤点に10ペソ」
女「やははー、赤点に7マルク」
男「何だお前ら!それでも親友か!」
幼馴染「男、ボクは信じているよ」
男「幼馴染…」
幼馴染「どうせ無駄だってことをね」
男「こ、こいつら…」
―――――
―――
―
男「…」
女「おお、すごい。赤点回避してる」
友「それでも十分低いな」
男「うるせー、お前も似たようなもんだろが!」
幼馴染「情けない」
男「うっ」
幼馴染「やっぱり君にはボクが教えないとダメだね」
女「面倒見たいんだね」
友「仲いいなあ」
幼馴染「ちっ、ちがっ、違うから///」
大晦日
幼馴染「来たよ」
男「おう」
何だかんだで大晦日は毎年一緒に過ごしている
幼馴染は部屋に入るとフード付きのコートを脱ぐ。もちろんその下にもフードのついたパーカー
男「何買ってきたんだ?」
幼馴染「お菓子と年越しそばと大量のコーヒー」
男「飲みすぎると気持ち悪くなるぞ」
幼馴染「今年こそは無防備な寝顔なんか見せないからね」
男「去年も言ってたな」
幼馴染「うるさい。今年こそは徹夜で一緒に初日の出見るの」
幼馴染「…」コク、コク
男「おい、寝かけてるぞ」
幼馴染「ふにゃ…おと、こ…グゥ」
男「おい、寝るなって…っっ」
幼馴染がこっちに寄りかかってくる
暖かい…シャンプーのいい匂いがする
男(お、起こすべきなんだろうけど…ぅゎ、勃起しちまった…今は起こせねえな、治まる前に言われたら何言われるか…)
幼馴染「んっ…んん…男…」
男「起きたか」
幼馴染「…少し寝て…起きたから平気…ファ…ぁ」
男「寝ぼけ面晒すの嫌だったんじゃないのか?」
幼馴染「どうでもいい」ピタ
体を起こすと男によりかかる幼馴染
男「おい、どうしたんだよ」
幼馴染「今年最後だから少しサービス」
男「俺にか?それとも自分にか?」ニヤニヤ
幼馴染「さあ、ね…」
フードをかぶる幼馴染
バッ
幼馴染「わっ、と、とるなっ///」
フードを取ってその頭を撫でる
幼馴染「…///」
男「サービスに対するお返しだ」ナデナデ
幼馴染「……さ、サービスは終わり。年越しそば茹でてくる///」
明日更新できなくなったのでその分今日更新する
幼馴染「まったく…茹でている間に冷静になろう…///」
幼馴染「……もう少ししてもらえば良かったかな///」
これを聞いた男がまたしてくれないかなんて思っていた自分を自覚して首を横に振る
幼馴染「バカかボクは」
―――――
―――
―
幼馴染「お待たせ、年越しそばできたよ」
男「おお、いただきます」
幼馴染「どう?美味しい?」
男「ああ、流石幼馴染だな」ナデナデ
幼馴染「やめろ」パシ
男「なんだよ、褒めたのに」
幼馴染「買ってきたそばを茹でるくらい誰にでもできる」
男「俺はできねー」
幼馴染「馬鹿にされたいのか?君は」
ゴーン…ゴーン…
幼馴染「おや、除夜の鐘だ」
男「ぐあー、俺の煩悩が!俺の煩悩がダメージを受けるぅぅぅうううう!!!!!」
幼馴染「そのまま存在ごと浄化されてしまえ」
男「まあ冗談はさておき」
幼馴染「何だ冗談か」
男「あけましておめでとう」
幼馴染「うん、おめでとう。今年もよろしくね」
男「ああ、今年もよろしく」
男「さて、寝るか」
幼馴染「ダメ」
男「何が?」
幼馴染「日の出も一緒に見るの」
男「起きてられるかー?」
幼馴染「さっき寝たから平気」
・・・
幼馴染「スー、スー…」
男「…やっぱこうなったか」
男「起きろー」ペチペチ
幼馴染「…ん…」
男「おーい」
幼馴染「男…」ガシ
男「んなっ」
手を掴まれる
幼馴染「一緒…に‥‥‥スー」
―――――
―――
―
幼馴染「はっ、今何時!」
男「」スー、スー
幼馴染「起きろバカ!」バチコン
男「理不尽っ!」
幼馴染「ほら、空が白み始めてる」
男「俺も寝ちまってたのか…」
幼馴染「早く、早く。日が昇るよ」
男「あ、ああ」
幼馴染「初日の出、綺麗だね」
男「ああ」
幼馴染「改めて、あけましておめでとう。今年もよろしくね、男」
男「あけましておめでとう。今年もよろしくな、幼馴染」
幼馴染「さて」
男「ああ」
幼馴染「もう一眠り」
男「初詣!」
幼馴染「やだ…眠い…」
男「初詣行かなきゃ正月じゃないだろー!」
幼馴染「めんどくさい」
男「めんどくさがるな!」
幼馴染「うるさい。君も…寝ろ…」ムンズッ
男「のわぁっ」
こたつに引きずり込まれた。ああ、暖かい…ダメだ…眠気が…
昼
幼馴染「さあ、起きて。初詣行くよ」
男「おまえめんどくさがってたろ」
幼馴染「何のことかな。とっとと行って願い事言っておみくじ引こう」
男「分かった分かった。今出るから」
友「あけおめことよろー!」
女「あけことー」
男「おう、あけおめ」
幼馴染「やあ、今年もよろしく」
男「お前らも朝寝かー?」
女「朝までいちゃついてたもんねー?」
友「なー?」
幼馴染「もういい聞きたくない」
女「幼馴染ちゃんたちもいちゃついてたんでしょー?」
幼馴染「違う!ぜんっぜんっ、違う!」
女「何お願いするのー?」
男「幼馴染と一緒にいつまでも―
幼馴染「臭い言葉はいらない」
男「うっ」
幼馴染「…」パサ
男「……で、幼馴染は何をお願いするんだ?」
幼馴染「世界平和でもお願いするさ」
チャリン―シャラン、シャラン、パン、パン
幼馴染「……」
男「……」
友「……」
女「……」
―――――
―――
―
男「何頼んだー?」
幼馴染「世界平和だってば」
女「世界征服ー」
友「悪の大首領!」
男「何なんだお前ら」
男「これからどっか行くか?」
幼馴染「今日はどこもやってないでしょ」
友「冬休み終わるまではゴロゴロしてるぜー」
女「あたしもそうするー」
男「俺たちはどうする?」
幼馴染「冬休みの宿題」
男「」
幼馴染「終わらせてないでしょ」
男「さて、帰るか」
幼馴染「さて、帰って宿題するよ」
男「そういう時こそめんどくさいって言えよぉぉおおお」
―――――
―――
―
後日、学校
先生「…ということで学年末試験頑張れよお前ら」
男「…」
幼馴染「」チラ
幼馴染(多分そろそろ)
男「幼馴染」
幼馴染(ほら来た)
男「今回俺は幼馴染を頼らない」
幼馴染「は?」
幼馴染「バカの癖に何言ってるの?バカなの?」
男「そうやってバカにされないためにだ!」
幼馴染「バーカ」
男「そうやってバカにするからだろ!」
幼馴染「大人しくボクに頼りなよ」
男「めんどくさがるだろお前」
幼馴染「うん、めんどくさい」
男「おい」
幼馴染「大丈夫かな、あのバカ」
女「ダメそう」
友「ダメそうだな」
女「気になる?」
幼馴染「………ふん、頼らないって言ってるんだからそのまま零点取っちゃえばいいんじゃないかな」
女「進級できなくなったら幼馴染ちゃんも困るんじゃないかなー?」
幼馴染「…………」
今日はここまで
次がいつになるかは分からない
幼馴染「お、男…ボクに頼りなよ」
男「あ?」
幼馴染「君じゃ独学しても限界があるよ。ボクが教えるから」
男「めんどくさがるくせに」
幼馴染「今回はめんどくさがらないから」
男「…お前が何の見返りも無しに俺にめんどくさいのを我慢して時間を割くなんておかしい…」
幼馴染「ああもうめんどくさいな君は!何も口答えせずにボクんちに来い!今週土日!」
男「は、はい」
女「おー、有無を言わせずに押し切った―」
友「やるな、姐御」
女「家デートとはやるねえ、幼馴染ちゃん」
幼馴染「で、デートじゃないし」
友「でも二人きりじゃーん」
幼馴染「よし、君たちも来い」
女「やだー」
友「二人で楽しめよ姐御!」
幼馴染「だから違うって言っているだろ///」
土曜
男「来たぞ」
幼馴染「ん、入ってよ」
幼馴染は白いパーカーにデニムのホットパンツを履いた姿で出迎えた
幼馴染「さて、やる気はあるね?」
男「無い!」
幼馴染「あ・る・ね?」
男「は、はい…」
幼馴染「ここはこうやってだね」
男「ああ、そうか」
幼馴染「ん、こんな時間か。君が頑張っていることだしおやつでも作ろうかな」
男「お、いいのか?」
幼馴染「うん、だからそこのとっとと終わらす」
男「あ、はい」
幼馴染「できたよ、ホットケーキ」
男「お、悪いな」
幼馴染「悪いな、じゃないでしょ」
男「あ、いやありがとう。いただきます」
幼馴染「うん。頑張った褒美だよ」
男「ところでホットケーキ得意なのか?」
幼馴染「いや?簡単だからだけど。ボクが手間のかかるお菓子作りなんてするわけないじゃん」
幼馴染「君のためとはいえあまり面倒なのは嫌だしね」
幼馴染「はい、あーん」
男「」アーン
幼馴染「」パク
幼馴染「うん、美味しい」
男「俺に食べさせてくれるんじゃないのかよ!」
幼馴染「甘えるな」
男「ちぇー」
幼馴染「どう?美味しい?」
男「ああ」
幼馴染「それは良かったよ。さ、勉強の続き」
男「へいへい」
幼馴染「あからさまに嫌そうな顔すんな」
男「へーい」
幼馴染「じゃ、今日はこれくらいにしようか」
男「あー疲れた」
幼馴染「ボクが教えたんだから赤点取ったら許さないからね」
男「ああ、ありがとな」ナデナデ
幼馴染「や、やめ///」パッ
男の手を振り払ってフードを被る幼馴染
幼馴染「そ、ういうのは良い点取ってからね」
男「おう、頑張るぜ」
次の日
幼馴染「おはよ、今日のテスト大丈夫?」
男「ふっ、心配するな」
幼馴染「心配はしてないよ。信じているからね」
幼馴染「ボクの教え方を」
男「俺じゃないのかよ!」
幼馴染「いくら君が頭悪くてもボクが教えたんだから赤点取るなよ?」
男「なんだかんだ言って心配してるじゃねえか」
幼馴染「してない、してない」
学校
友「で、大将の見込みはどうよ」
男「100点確実!幼馴染が手取り足取り教えてくれたからな」
幼馴染「…その言い方はやめてくれるかな」
女「幼馴染ちゃんから見ると?」
幼馴染「大丈夫だよ、きっとね」
友「これは見ものだな」
女「賭ける?」
幼馴染「ボクと男の努力を賭けの対象にしないでくれるかな」
テスト後
男「燃え尽きたぜ…真っ白にな」
幼馴染「あのくらいで燃え尽きんな」ペシッ
男「あうっ」
友「まあ俺は寝てたけどな!」
女「あたしもテキトー」
幼馴染「バカ二人は黙っててくれるかな?」
後日
先生「この間のテスト返すぞー」
男「おぉ、ついにか」
幼馴染「自信あるんでしょ?」
男「もちろんだぜ」
男「お、おぉぉおおおおお!」
友「お?」
女「どれどれー?」
85点
友「…」
女「決して低くないし高いけど手放しでは喜べない、微妙な点数だねえ」
男「ぐっ、辛辣…」
幼馴染「ふふ、女は辛辣だけどボクはそうは思わないよ。頑張ったね、男」
友「おぉー!姐御が母性を全開にしている!」
幼馴染「気持ち悪いことを言うな。全く、ボク以外に男を労う人間はいないのか」
友「さあてなあ?」
女「あたしたちじゃ役不足だよねえ」
幼馴染「…はあ、分かったよ、ボクしかいないんだね」
「そゆこと、そゆこと」と言う風に二人が頷く
男「まあ元々こういうやつらだしな」
幼馴染「はいはい、改めて男はよく頑張ったよ」
男「だろ?」
幼馴染「だから次は95点目指そうね」
男「」
幼馴染「ボクがそんな無条件に甘いとでも思ったか」
男「ちなみにお前ら何点だったの?」
友「23!」
幼馴染「97」
女「100!」
男「…女はいつ勉強しているんだ?」
友「さあ?いつも俺と遊び呆けてるんだがな」
女「友はあたしが養うからいーの、いーの」ニヒヒ
友「いーの、いーの」
男「友は良いなあ、俺もそんなこと言われたい」チラ
幼馴染「言うわけないだろ。君はちゃんと勉強して仕事するようになって」
女「『ボクの良い夫に』」(幼馴染の声真似)
幼馴染「言うわけないだろっ!」ポカッ
女「やははー、最後まで言ってすらないのにー」
~GW前~
幼馴染「これ、どうしよう…」
目の前には遊園地のペアチケット
そう、ペアチケット。何の嫌がらせか母親が懸賞で当たったから行ってきなよと渡してきた
幼馴染「四人ならバカ二人も誘えるんだけどな…ん…」
二人だけとなるとパッと思いつくのは
幼馴染「…っっ///」カァァ
幼馴染「いや、いや、それは無い、じゃない、違う。違う、何でこの程度でボクが赤面しなくちゃいけないんだ///」
深呼吸して息を整える
幼馴染「そう、これはいつもの延長、いつも一緒に遊んでいる延長だから…///」
幼馴染「…違う、何で男を誘うことが前提なんだボクは、他の奴を誘えば…他の…」
(女「男君を誘えばいいじゃーん」)
幼馴染「…そうなるよね…」
幼馴染「…男…」
幼馴染「…///」
次の日
男「幼馴染?」
幼馴染「な、何?」
男「いや、今日一日中ずーっとそわそわしてるから何かなと」
幼馴染「そんなことない…」
男「ぼーっとしてること多いし風邪でも引いたか?」
幼馴染の額に手を当てようとする
幼馴染「ひゃっ」パシッ
弾かれる
男「ひゃ?」
幼馴染「あ、いや、その…」
男「どうした?そんな可愛らしい声出して」ニヤニヤ
幼馴染「う、うるさい、触るな、顔を覗き込むな///」パサッ
椅子に掛けてあるスプリングコートを引っぺがしてフードだけ被る幼馴染
女「幼馴染ちゃーん、観念して言っちゃいなよー」
幼馴染「や、やめろ、はなせぇ‥///」
そのフードを引っぺがそうとする女と抵抗する幼馴染
友「一体どうしたんだ?姐御は」
男「さあ?」
放課後
学校から出て少し歩いたところで友、女と別れていつも通り幼馴染と二人で帰る
だが今日の幼馴染はやっぱりおかしい、そわそわしたりボーっとしたり、こっちの顔をちらちら見てきたり
よし、ここは女から教わったくすぐり攻撃で元気を…
幼馴染「お、男」
男「は、はいっ!」
両手を脇に近づけようとしたところで話しかけられた。危ない危ない…
幼馴染「あ、あの…そ、…えと、えと…ん///」
幼馴染「…///」パサ
パーカーのフードを被り、顔を隠しながら封筒のようなものを差し出してくる
男「ん?」
幼馴染「ん?じゃない、とっとと受けとれ///」
男「チケット?遊園地の?」
幼馴染「…///」コク
男「ありがとな!友と行くぜ!」
幼馴染「そうじゃないだろっ!」
男「え?じゃあ何だ?俺にくれるんじゃないのか?」
幼馴染「いや、だからその…分かってる、だろ?///」
フードの下から上目づかいを向けてくる幼馴染
男「」ニヤニヤ
幼馴染「分かってるだろ!ボクから言わせる気か!///」
フードの下の目が睨む目つきに代わる
男「いやあ、俺鈍感だからわからないなあ」
幼馴染「うぅ…絶対わかってるくせにぃ…」
幼馴染「ああもう分かったよ、ボクと一緒に行ってくれ。これでいいか?」
男「よしよし、良く言えたな」ナデナデ
幼馴染「うるさい、撫でるなぁ…///」
男「じゃあデートの準備を」
幼馴染「デートじゃ…///」
男「違うのか?」
幼馴染「……うるさい、馬鹿…///」
幼馴染「あ、あとあいつらには言うなよ?///」
男「あいつらって、友と女か?」
幼馴染「…うん」
男「何でだ?」
幼馴染「何でも、絶対に///」
男「?」
服屋
幼馴染「よし、これとこれと…」
女「ちょっとボーイッシュ過ぎない?」
幼馴染「うわっ、いつの間に!?」
女「ニヤニヤしながら選んでいる途中からー」
幼馴染「っっ///」カァァ
幼馴染「に、やにやしてなんか無い…」
女「してた、してた」ニヒヒ
幼馴染「ああもううるさいな、今日は君と戯れたい気分じゃないの」
女「つれないなー、親友でしょ?」
幼馴染「はいはい。服買う気が無いなら帰ったら?」
女「幼馴染ちゃんのコーデを手伝ってあげようと思って」ニパー
幼馴染「か・え・れ」
幼馴染「…せっかくボクから誘ったんだから…自分で選びたいんだってば」
女「へー、幼馴染ちゃんがねー」ニヤニヤ
幼馴染「う、うるさい。分かったら帰れ!///」
女「じゃああたしはあたしの選ぶから一緒に服見よー」
幼馴染「結局帰る気ないのか…」
女「にひひ、あたしは幼馴染ちゃんといつも一緒だよ」
幼馴染「…んー、ボーイッシュすぎる…か」
幼馴染(たまには…)
目についたピンクのレーススカートを手に取ってみる
幼馴染「…いや、これは///」
女「良いと思うよ?」
幼馴染「うわぁっ!?…い、いつの間に…///」
女「もー、さっきからいたじゃん」
幼馴染「さっさと自分の探しに行きなよ///」
女「幼馴染ちゃんが迷っているようだから背中押してあげようと思ってね」
幼馴染「い、いらないってば///」
女「そう言って挑戦しないのは悪いことだよーほらほら試着室へゴー」
幼馴染「押すな、押すな、押すなって」
試着室
女「」ニコニコ
幼馴染「…」
女「ほら早く着替えてよ」ニコニコ
幼馴染「出てけ!」
幼馴染「ほ、ほら…似合わないでしょ…」
女「似合う!似合うよ、可愛いよ幼馴染ちゃん」
幼馴染「…君のことだから信用できない…ボクに似合わない恰好させて笑おうってんじゃ…」
女「疑心暗鬼すぎるよぅ…じゃあ今すぐ男くんに写メを送って感想を…」
幼馴染「あー、分かった分かった。買うよ、買うよ///」
女「にひひー、よろしー」
幼馴染「うぅ…///」
幼馴染「…買ってしまった…」
女「男くん喜んでくれるよー」
幼馴染「本当かな…」
女「楽しみだねえ」
デート当日、朝
幼馴染「…本当に着ていくの?…これ」
幼馴染「…///」
幼馴染「…着ていく必要なんて…無いよ…ね?無いよね、うん…」
\ピロリン/
幼馴染「女…分かったよ着てくよ…うぅ///」
遊園地前
男「おう、お待たせ」
幼馴染「…お、遅いよ///」
男「…」
幼馴染「…ジロジロ見ないでよ///」
男「いや、すごい可愛い…」
幼馴染「…っっっ///」
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