幸子「SCP?」 小梅「…うん」 (32)
小梅が幸子にSCPを紹介するSSです。
SCP-517 http://scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-517 Dexanote 作
紹介とともにリンクを見るとわかりやすいかもしれません。
初SSなので至らない点があったらごめんなさい。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489851800
小梅「簡単に言うと、異常なものを収容している…っていう報告書に見立てた創作物のこと、だよ…」
小梅「確保、収容、保護って意味の、Secure.Contain.Protectの頭文字からSCPって呼ばれてるんだ…」
幸子「…それってもしかしなくてもホラーなんじゃないですか?」
小梅「…こ、怖いのもいっぱいあるけど、そんなことないのも、いっぱい…あるよ?」
幸子「小梅さんの怖くないは信用できないんですが…」
小梅「じ、じゃあ…ちょっとだけ、有名なのを教えてあげる、ね…?」
幸子「ほ、他の話はないんですか?ほら、この前のソロライブの感想とか…」
小梅「…あ、今幸子ちゃんの肩にあの子が」
幸子「喜んで聞かせていただきます!」
小梅「フフッ…」
小梅「個別の紹介の前に…ちょっとだけ、説明しておくね…?」
小梅「SCPが存在する世界は…SCP財団っていう組織が、世界の安全を守るために…人類を保護するために、SCPを収容してる…って設定なんだ…」
幸子「つまり、SCP財団はいい人達の集まりなんですね?」
小梅「じ、人類を守るって意味では、そうかもしれないけど…SCPの特性を調べるために、死刑囚を実験台にしてるから…そうとは言い切れないかも…」
幸子「それもういい人どころかマッドサイエンティストじゃないですか…」
小梅「し、収容したSCPに…まだ知らない特性があったら、危ないから…実験して調べないと、もっとたくさんの人が死んじゃうかも、しれないし…」
幸子「…まぁ、罪のない人を犠牲にするよりはいいのかもしれませんが…」
小梅「…でね、SCPは、Object Classっていう分類分けがされてて…ほとんどは、Safe(セーフ)、Euclid(ユークリッド)、Keter(ケテル)の3つに、分かれてるよ…」
小梅「Safeは、名前の通り…完全に収容できる手段が分かってて、扱い方を間違えなければ…安全なSCPってことだよ…」
幸子「安心してしまっておけるってことですね…それだけだったら不思議な創作物として聞く方も安心なんですが…」
小梅「ざ、残念…Safeだからって、油断してると危ないものも…いっぱいあるんだよ?」
幸子「えっ」
小梅「まずは…Safeクラスから一つ、紹介するね…?」
小梅「SCP-517 Grammie Knows(おばあちゃんは知っている) Object Class:Safe」
小梅「SCP-517は、機械式で動くおばあちゃんのパペットが入ってる、運命診断機…だよ…」
幸子「運命診断機、ですか…お金を入れると動く占いの機械みたいなものなんですかね…?」
小梅「そう、だね…でも、このSCPはお金を入れても動かない、けど…誰かがパペットの視界に入ると、1時間に1回、勝手に起動してその人のほうを向くんだ…」
小梅「しかも、電源コードは抜かれてて…というより、誰かにコードが切られた跡があって…だから、電気も通ってないんだよ…」
幸子「で、電気が無いのに勝手に動くんですか!?しかもこっちを見るとかめちゃくちゃ怖いじゃないですか!」
小梅「な、謎の動力源は…SCPによくあること、だよ…?」
幸子「そういう意味でも異常なものなんですね…」
小梅「でね…SCP-517は視界に入った人の"運勢カード"を出して、また止まっちゃうんだ…」
小梅「SCP-517を起動させた人間は、夜中…AM1:43から朝まで、攻撃される目標に、されちゃうんだよ…」
幸子「こ、攻撃…中のおばあちゃんのパペットが、襲い掛かってくるんですか?」
小梅「ううん…時間になるとね、近くから、たくさんの長い腕が出てくるんだ…この腕は、SCP517-01って呼ばれてるよ…」
小梅「捕まると、狭くて暗い場所…クローゼットとか、ベッドの下に、引きずり込まれて…叩かれるんだ…」
幸子「ううう腕!?腕だけがたくさん出てくるんですか!?小梅さんがやってたゲームみたいな!?」
小梅「あれは…壁とか窓の奥にゾンビがいるんだけど…この腕は、本当に腕しかないんだ…しかも、無制限に伸びるし、目標が捕まらないと、どんどん増えていくんだ…」
幸子「ゾンビよりたち悪いじゃないですか!で、でも叩かれるくらいなら痛いだけで済むんじゃ…」
小梅「攻撃された人の残骸は…[編集済]、だよ?」
幸子「編集済ってなんですか!しかも残骸ってもう絶対生きてないじゃないですか!どれだけ強く叩かれてるんですか!」
小梅「SCPの概要にはね…情報を隠すために、[編集済]って書きかえられたり、塗りつぶされてる部分があることも、多いんだ…」
小梅「実験中に、誤って博士が目標にされちゃって…この腕たちを武装した警備員で、撃退しようとしたんだけど…」
小梅「いくら銃で撃っても…爆弾で吹き飛ばしても…どんどん絶え間なく、100本も200本も、生えてきて…」
小梅「博士がヘリコプターで逃げようとして、離陸したんだけど…ヘリコプターの中からも腕が出てきて…捕まっちゃったんだ…」
幸子「目標にされたら、死を覚悟するしかないってことですね…」
小梅「ちなみに、ね…この腕が出てきた場所から、未確認のヒトのDNAが、見つかったんだって…」
幸子「ひ、人の腕だったんですか…それが伸びてきて捕まれて引きずり込まれて死ぬまで叩かれて…あぁ…」
小梅「幸子ちゃん…いい表情、だね…♪」
幸子「なんで嬉しそうなんですか…」
小梅「付録に、"運勢カード"に書いてあった内容が、あるよ…」
付録 - 運勢
SCP-517が出した"運勢"の例
██/██/1993: 人間はいったい何回、いい子にしなさいと言われなければならないのかしらねぇ?
██/██/1994: あなたのお母さんはあなたをアレよりは立派に育てたわね。ごめんなさい、でも公正は公正よ。
██/██/1994: あなたはいい子になろうとしているね。もっと頑張りなさい。
██/██/1994: 一部の人達は思いやりを知らないわ。あなたはすぐに知ることになるわね。
██/██/1997: 恐ろしいことをする人は恐ろしい目にあうべきね。あなた自身がコレを引き当てたのよ、坊や。
██/██/1998: すぐ分かるわ、すぐに。
██/██/2002: 何度か失敗を犯したみたいね。中には許されないものもある、そうでしょ?
██/██/2002: 彼らは忘れたと思う?
幸子「3つ目はともかく、他はひどい目にあって当然、みたいな内容ですね…」
小梅「結果によらず、目標には、されちゃうんだけどね…」
小梅「ふぅ…これで、SCP-517の紹介は終わり、だよ…どうだった…?」
幸子「こ、怖いことは怖いんですが…なんというか、ホラー映画よりも不気味な感じですね…ゾンビとか幽霊とかみたいに、正体が何なのかはっきりしない分恐ろしさが…」
小梅「そ、それも…SCPの魅力だから、ね…」
小梅「SCPは、本家のサイトだけでも2000種類以上あって…日本とか、ロシアとか、いろんな国で作られたものもあるんだよ…」
幸子「に、2000…こんな恐ろしいものが2000種類も…」
幸子「あっ!忘れてました!小梅さん、これSafeクラスだって言いましたよね!?こんな危ないもののどこがSafeなんですか!?」
小梅「こ、このSCPは、視界に入らなければ起動はしないから…収容方法にも書いてある、けど…黒いシートで被せて保管してるから、剝がさない限りは、安全…だから、Safeクラスなんだよ…?」
小梅「あくまで、安全に収容できるかどうか、だから…活性化したらどれくらい危険かは、関係ないことも多いんだ…」
小梅「よく、核爆弾が例に挙げられるけど…勝手に爆発したり、一人で勝手にいなくなったりしないから、SCPだったとしても、核爆弾はSafeクラスって言われてるね…」
幸子「ただ危険なだけじゃ、扱いはSafeってことなんですね…というか勝手にいなくなる核爆弾とか怖すぎますよ…」
小梅「また今度、他のSCPも教えてあげる、ね…?」
幸子「で、できれば遠慮したいんですが…」
小梅「ムカデ人間の感想と…どっちが、いい?」
幸子「いやぁ次のSCPも楽しみだなぁどんなSCPがいるんだろうなぁ!」
小梅「…ふふっ」
終わり
SSを書くって…大変なんだなって…
個人的お気に入りはSCP-956です。
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