注意:ちょっとホラーやキャラ崩壊の要素があるかもしれません
小梅「は、始まりました…SCP紹介ラジオ…第3回目、です…」
小梅「この番組は…SCP Foundationという創作サイトの中から、私…白坂小梅がSCPを紹介していく番組、です…そして…?」
幸子「カワイイボクこと、輿水幸子が小梅さんのお話を皆さんと一緒に聞く番組です!」
小梅「前回の放送は…美穂さんのファンの人、ごめんなさい…」
幸子「しばらく卯月さんの家に泊まらせてもらうくらい怖がっていたとのことなので、さすがに今回はゲスト無しでお送りします」
小梅「でも、ツイッターの写真が、2ショットでいっぱいになって…うづみほ祭りだって、盛り上がってたみたいだよ…?」
幸子「小梅さんはもうちょっと反省してくださいよ…」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1491725782
幸子「気を取り直して…今日はどんなSPCを紹介するんですか?」
小梅「今日は…あっ」
幸子「どうかしましたか…?」
小梅「…」ポチッ
デッデデデッデデデデ゙ッデ シャーク!
デッデデデッデデデデ゙ッデ シャーク!
幸子「な、なんですかこのBGM!?」
仁奈「殴られるサメの気持ちになるですよー!」ドアバーン
幸子「に、仁奈ちゃん!?」
仁奈「幸子おねーさん!ごめんなせー!」
幸子「なんでいきなり謝るんですか!」
仁奈「うー、とりゃー!」ボスッ
幸子「ごふっ…!」
仁奈「もう間違えちゃだめでごぜーますよー!」バタンッ
小梅「お、お疲れ様ー…」
幸子「げほっ、ごほっ…な、なんなんですかいったい…」
小梅「幸子ちゃん、さっきSCPのこと、SPCって言い間違えたよね…?」
幸子「えっと…そうだったかもしれませんが、それがさっきのと関係あるんですか…?」
小梅「うん…さっきの幸子ちゃんみたいに、SCPをSPCって言い間違える人が、たくさんいたんだ…」
小梅「だから、SCPとは別に、SPC…『The Shark Punching Center』…サメ殴りセンターっていうジョークサイトが、作られちゃったんだ…」
幸子「言い間違いが多いからって間違いの方も作っちゃったんですか…ボクはサメに見立てられたから仁奈ちゃんにパンチされたんですね…」
小梅「ほ、本当は、顔面にパンチするんだけど…アイドルだから、顔はダメって、自重したんだよ…?」
幸子「パンチすること自体を自重してほしかったですよ…」
The SPC
http://spcjapan.wiki.fc2.com/
小梅「改めて…今日は、有名なSCPを簡単に、たくさん紹介していくスペシャル回、だよ…」
幸子「初めて呼んだゲストが気絶した次の収録がスペシャルって…スタッフ何考えてるんですか…」
小梅「深夜番組は、自由にできて楽しいから…それが見てるファンにも、伝わるといいな…」
幸子「だから深夜番組はそこまで万能なものじゃないですってば…」
小梅「まず紹介するのは、これ…」
小梅「SCP-682 - Hard-to-Destroy Reptile (不死身の爬虫類) Object Class: Keter」
http://scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-682 Dr Gears作
小梅「SCP-682は、名前通り、不死身の生き物だよ…」
幸子「き、狂暴そうな見た目ですね…Keterですし」
小梅「SCPの中では珍しく、収容じゃなくて、破壊命令が出てるんだ…ただ、どれも死なせるまでにはいかなくて」
小梅「今は、塩酸で満たされた部屋に入れてるよ…」
幸子「SCPなのに収容が目的じゃないんですか…」
小梅「それだけ、危ないSCPなんだ…」
小梅「知能も高くて、英語を話せるし…力も凄い強くて、素早く動いて、再生力も回復力もすさまじくて…身体の9割近くを破壊しても動けるよ…」
幸子「さ、最強の生物って感じですね…」
小梅「それだけなら、よかったんだけど…SCP-682は、生きてるものを全部憎んでて、襲い掛かってくるよ…」
幸子「うわぁ…」
小梅「これまでに、何度も脱走しようとして…実際に6回も、脱走に成功してるよ…」
幸子「ホラーな要素はないですが、とにかく危険なSCPなんですね…」
小梅「なんとかして破壊するために、クロステスト…他のSCPと引き合わせてみる実験も、たくさん行われてるよ…」
小梅「そこから、新しいSCPを知っていくのも、面白いから…興味があったら、読んでみてね?」
小梅「それじゃ…次のSCP、いくね…?」
小梅「SCP-504 - Critical Tomatoes (批判的なトマト) Object Class: Safe」
http://scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-504 BlastYoBoots作
小梅「SCP-504は、冗談とか駄洒落を言った人に、すごい速さで飛んでいくトマト、だよ…」
小梅「どの言語の冗談でも反応するんだけど、内容によっては…ちょっと反応するだけだったり、全然動かないこともあるよ…」
幸子「つまらない冗談を言ったらトマトが飛んでくる…なんだか平和なSCPですね…」
小梅「でも、ほとんどは100マイル…160キロ以上の速さで飛んでいくから、実験ログによっては、死んじゃったDクラスもいるんだ…」
幸子「…やっぱり平和ではないですね」
小梅「でも、それ以外に異常性はないから…ちゃんと防音室で保管してれば、問題はないよ…」
小梅「加速する基準は、一応法則があるみたいだけど…実験ログを見る限り、下ネタには厳しいみたい…」
小梅「サイトにいろいろ実験ログが載ってるんだけど…元が英語の記事だから、翻訳が難しいみたい…英語でしか、伝わらないジョークもあるから…」
幸子「日本語だと、楓さんがよく駄洒落を言ってますが…このトマトはどう反応するんですかね…」
小梅「ちょっと、実験してみたい、ね…?」
幸子「洒落にならないのでやめておきましょう…」
小梅「次のSCPは…」
小梅「SCP-049 - Plague Doctor (ペスト医師) Object Class: Euclid」
http://scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-049 Gabriel Jade作
小梅「SCP-049は、人型のSCPなんだけど…画像に移ってる鳥みたいなマスクは、体の一部なんだ…」
小梅「服装は、名前と同じペスト医師のものに似ているよ…」
幸子「…?なんですか?ペスト医師って」
小梅「ペストっていうのは、昔からある病気で…日本語だと、黒死病っていう伝染病だよ…」
小梅「今は、抗生物質があるから、治療もできるんだけど…14世紀ごろに、ヨーロッパとか中国で大流行して…8500万人も死者が出たんだって…」
幸子「そのペストを治療する医者が、ペスト医師ということですか?」
小梅「そう…流行してたペストの対策に、都市がペストを専門にした医者をたくさん雇ってたんだ…」
小梅「ただ…そのほとんどが二流の医者だったり、若い医者で…それとは別の開業医もいたりで…医学に詳しくないペスト医師もたくさんいたんだ…」
小梅「実験主義者…なんて言われるくらいに、ね…」
小梅「これは、実際にあった歴史で…このSCPは、それが元ネタになってるよ…」
幸子「なるほど…勉強になりました」
小梅「SCPの説明に戻るね…?SCP-049は、普段はおとなしいんだけど…SCP-049に触られると、死ぬよ」
幸子「ま、またえらく直球ですね…」
小梅「1人を死なせたら、周りにいる人も全員死なせて…手術を始めるんだ…」
小梅「その手術で、いろんな化学物質を体に注入して…終わると、元通りに縫合して、またおとなしくなるよ…」
小梅「数分後に、手術された人…SCP-049-2は、ゾンビになって、さまよい続けるんだ…もちろん、人間を見つけたら、襲い掛かるよ…」
幸子「もちろんってなんですか…小梅さん的には鉄則かもしれませんが…」
幸子「死なせてから手術で生き返らせるって、それがこのSCPにとっての治療ってことなんですかね?」
小梅「多分、ね…はっきりとしたことが、あんまり書いてないから…サイトを見て、考えてみると、楽しいよ…?」
小梅「どんどん行くよ…次は、これ…」
小梅「SCP-914 - The Clockworks (ぜんまい仕掛け) Object Class: Safe」
http://scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-914 Dr Gears作
小梅「SCP-914は、すごいたくさんの部品を組み合わせて作られた装置、だよ…」
小梅「入力側に物を入れて、起動すると…出力側から、改造されたものが出てくる装置なんだ…」
小梅「改造の設定は5種類あって、Rough、Coarse、1:1、Fine、VeryFineがあるよ…」
幸子「その設定は、上げるほどいいものに改造してくれるってことなんですか?」
小梅「そうだね…Roughだと、質の悪いもの…VeryFineだと、すごくいいものに、改造されて出てくるよ…」
小梅「マイエナドリを入れて、VeryFineに設定すれば、エナチャ10に…Roughにしたら、鍵クロになるんじゃないかな…」
幸子「鍵付きクローゼット…もうすっかり使わなくなっちゃいましたね…」
小梅「ちなみに…生物を入れて実験するのは、禁止されてるよ…」
小梅「サイトの方には、禁止される前の実験データも載ってるから…読んでみてね…」
小梅「次のSCPは…」
小梅「SCP-871 - Self-Replacing cake (景気のいいケーキ) Object Class: Keter」
http://scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-871 Seibai作
幸子「トマトが飛んできそうな名前ですね…」
小梅「SCP-871は、いろんな種類と大きさのケーキで…今は全部で、237個あるよ…」
小梅「このケーキ自体は、普通においしいケーキで…検査はされるけど、食べても大丈夫だよ…というより、食べないとダメ、かな…」
幸子「食べないとダメ、ですか…?放置してるとケーキが襲い掛かってくるとか?」
小梅「ううん…このSCPは、10%以上を食べると…もちろん全部食べても、大体24時間で新しいケーキになって、復活するよ…」
小梅「人間が食べる以外の方法で損傷したケーキは…一瞬で元の状態に戻るから、動物が食べても、無くならないよ…」
幸子「食べても次の日には新しいケーキが出てくる…かな子さんや里美さんが喜びそうなSCPですね」
小梅「問題は、食べられなかったケーキのほうで…24時間、食べられなかったケーキの近くに、新しいSCP-871が出現するんだ…」
幸子「1日食べないと、1個のケーキが2個に増えるんですね…それだけならKeter扱いされるほど危険ではない気がしますが…」
小梅「…ほんとに、そう思う?」
幸子「え…?」
小梅「1日食べないと、1個のケーキが2個に…もう1日すると、2個のケーキが4個に…4個が、8個に…8個が16個に…どんどん増えていくんだよ…?」
小梅「全部食べても、処分しようとしても、1日すれば元に戻る…数を減らせない、増え続けるケーキを、そのままにしておいたら…」
幸子「ケーキで溢れかえってしまう、ってことですか?」
小梅「そんなに生易しいレベルじゃ、ないよ…」
小梅「幸子ちゃん…1個のSCP-871を、10日間そのままにしたら、何個になると思う…?」
幸子「えーと…2倍を10回なので…2、4、8、16、32、64、128、256、512…1024個ですね」
小梅「その時点で、毎日1024個のケーキを食べないと、増えるのを止められない状態に、なってるね」
幸子「そ、そうですね…でも、SCP財団はかなり大きな組織でしょうし、Dクラスもいますし1000個くらいなら…」
小梅「じゃあ、そこからまた10日間、そのままにしたら…?」
幸子「え、えっと…電卓だと…2048、4096、8192、16384、32768、65536、131072、262144、524288、1048576…100万以上に…」
小梅「もう、そこまで増えちゃったら、増えるのを防ぐのは、無理だよね…?」
小梅「大体、10日で1000倍の数になるから…30日で10億個、40日で1兆個、50日で1000兆個…」
幸子「せ、1000兆個…もう想像できない量ですね…」
小梅「財団の計算だと…SCP-871を80日そのままにしちゃうと、ケーキが地球を埋め尽くしちゃう、みたいだよ…」
幸子「世界が…ケーキに潰されて…」
小梅「人類滅亡…Kクラスシナリオ、だよ…」
小梅「今日、最後のSCPは、これ…」
小梅「SCP-087 - The Stairwell (吹き抜けた階段) Object Class: Euclid」
http://scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-087 Zaeyde作
小梅「SCP-087は、[編集済]のキャンパスにある、踊り場がある階段だよ…場所のSCP、だね…」
小梅「窓も電灯もなくて、真っ暗なんだけど…強い光は、何かに吸収されちゃうから、遠くまで照らすことはできない、よ…」
幸子「見るからに怖そうな階段ですね…」
小梅「階段の下…大体200mくらいの距離から、子供の泣き声が聞こえてくるんだ…」
小梅「実験だと、階段を降りていっても、その声に近づくことはできなくて…降りた分だけ、声の主も一緒に降りていくみたいに聞こえるよ…」
小梅「SCP-087が、どこまで続いてるのか…終わりがあるのかは、今のところ、分かってないよ…」
幸子「…このページの下にある怖い顔が気になってしょうがないんですが、下にはこれがいるんですか?」
小梅「下にいる、というよりは…」
幸子「な、なんですか・・・?」
小梅「…詳しいことは…何も分かってないけど、この顔…SCP-087-1は、声の主でないことは、確かみたいだよ…」
小梅「というわけで…幸子ちゃん、はい」ペラッ
幸子「この紙は…もしかして…」
小梅「アレンジ実験記録、朗読コーナー…!」
幸子「コーナー化しないで下さいよ!うー…またひどい目に合うボクを演じるんですか…」
文書087-Ⅲ: 探査 Ⅲ
D-サチコはSCP-087の地上階に立っています。投光器は階段の9段分までしか照らし出しません。前回の調査で壁に付けられたLEDライトは視認できません。
コウメ博士: 最初の踊り場まで降りて…そこの壁を調査、して?
D-サチコは13段を降りた踊り場で止まりました。探査Ⅱの映像ではLEDライトが付けられた場所には、その痕跡はありません。
D-サチコ: あー、うん、ホント汚いですね、このコンクリートの壁。それらしい物は無いですね。いや、待ってください、丁度ここがちょっとべたついてます。
D-サチコはLEDライトが付けられていた筈の所を示します。
D-サチコ: 泣いている子供が下に居ます!その子は…その子は助けを乞いて泣いてます。
コウメ博士: ありがとう…何か変わった事に気付くまで、降下を続けて…
D-サチコは降下します。次の踊り場に辿り着いた時、以前の二度の探査と一致する子供の泣き声をマイクが拾います。どの階の壁にもLEDライトは存在していない様です。
D-サチコは地下17階に到達するまで事故無く降り続けます。
D-サチコ: うええ、ここの床に何かあって酷い臭いです…べたべたしてて靴に張り付きます。ああもう、最低です…
映像には直径約50cmのスペースを占有するその物質が見えます。
コウメ博士: その香りについて、説明して貰える…?
D-サチコ: うう…古い錆びた金属と、おしっこの臭いにちょっと似てますかね。
コウメ博士: ありがとう…他に何か変わった事があるまで、降下を続けて…
D-サチコは51階目まで事故無く降下を続けます。51階目の踊り場は前回の探査の時と変わらぬままで、同様の観測がなされます。
D-サチコは何か変わった事に気付くまで降下を続けるよう再度指示されます。被験者は降下を続け89階目まで到達します。映像が乱れ被験者が叫び声を上げます。
D-サチコ: うわあっ!床に穴があって、もう少しで落ちる所でした…
映像は直径約1メートルの穴を映します。被験者は投光器で下を照らしましたが、ただ暗闇が広がっているばかりです。
約4秒経過後、どれ程下か判然とせぬ距離で光が約2秒間瞬いた後、すぐに消えます。
D-サチコ: 下に明かりがありました!今はもう消えちゃいましたが…でも1秒くらい点いてました!そっちから見えました?
コウメ博士: うん…そこの穴の深さ、見積もれる…?
D-サチコ: …駄目です。深過ぎます。最低でも一キロ。一キロより全然深いって感じですね。
コウメ博士: ありがとう…まだ、子供の声は聞こえ続けてる…?
D-サチコ: そう、ですね。遠くで聞こえ続けてます。全然近付いた様には思えません…まるでこっちが一段降りたら向こうも一段下がるみたいです。
コウメ博士: …何か変わった事に遭遇するまで、降下を続けて…
D-サチコはSCP-087を約一時間降下し続け、164階分を更に踏破します。彼女は253階目で休憩のために止まり、栄養バーを一本平らげ、水をがぶ飲みします。
D-サチコは最初の階から1.1km下方に居ると推測されましたが、子供の声の大きさは変わりません。
4分間休んだ後にD-サチコは降下を再開し、更に216階分を止まらずに進み、1.5時間が経過しました。D-サチコは地下469階目、地上から約1.8km下に居ました。
D-サチコ: どこにも辿り着いてないです。もう帰る頃合いだと思うんですが…降りて行くという事は長く昇って戻るという事ですし。
コウメ博士: 幸子ちゃんには、24時間分の食料と水、毛布が与えられてる…降り続けて…
D-サチコ: いいえ、もう上がって戻ろうと思います。
D-サチコはこれまで降りて来た階段を振り返りました。
D-サチコ: もう戻……きゃあああああああああ!!
SCP-087-1、その顔がD-サチコの真後ろにあり、彼女の上昇を遮っています。その顔はビデオカメラのレンズから約30cmにあり、その目はレンズの真正面に固定されています。
そしてこの時は被験者ではなく映像先の者を見つめていました。映像は乱れ4秒間フリーズし、音声出力からの静電気の様な金切り声のノイズがこれに伴いました。
その後D-サチコが階段を駆け降りて行く、がたついた映像に切り換わります。
D-サチコ: [パニックかつヒステリック状態]付いて来てたんだ!
ずっと全部後ろにじっと居たんだああ神様後ろにじっとボクをじっと見てたんです!コウメ博士お願いどうにかしてお願い助けて神様やめてあっちやってお願いやめて分かっちゃった付いて来てたんだ助けて離してお願い嫌ですボクを見てた睨みつけてた居るのを分かってたずっと全部見てたんだああ神様お願い助けてやめて[これと同様の形式で最後まで続く]
階段を駆け降りる間、D-サチコは叫び声を上げ、ヒステリックに嘆願し続けます。先ほど聞こえた静電気の様な金切り声のノイズが音声出力に重なっているようであり、その下に泣いている子供の声を聞く事ができます。
約14階分降りた時、ビデオカメラがD-サチコの真後ろを映す様に回ります。(SCP-087-1の)その顔は今やカメラレンズから約20cmにあります。
それはサチコを睨み付けておらず、むしろカメラレンズに執着しており、その映像を観ている者と目を合わせているという錯覚を抱かせます。
記録すべき重要な事ですが、SCP-087-1を目撃してから、嗚咽し嘆願する子供の声の音量が増大しており、D-サチコがその源に近付いている事が示されます。
追い続けているSCP-087-1が映像に3回映り込む約150階分のパニック状態の降下の後、D-サチコは躓き倒れ意識を失ったようです。
音声出力は泣き声の源に近い事を強く示していました。一定のきしむノイズ音は続いていました。映像出力はまだ降下階段がある事を映し、D-サチコが階段の基底部に到達した訳では無い事を示していました。
動きが無いまま12秒間が経過した後、(SCP-087-1の)顔が画面一杯に映り、映像を観る者と真っ直ぐに目を合わせました。
音声及び映像出力は途絶え、再び繋がる事はありませんでした。
幸子「…」
小梅「お、お疲れ様…」
幸子「分かってはいましたけど、ひたすらにホラーじゃないですか…」
小梅「暗い階段を下りてる時って、振り返るの、怖いよね…」
幸子「やめてください追い打ちかけないでください夜眠れなくなっちゃいますから…」ブルブル
小梅「ふふっ…」
小梅「今回の放送は、ここまでです…」
幸子「今日はトマトの記憶しか持ち帰らないようにします…」
小梅「やっぱり、怖がる幸子ちゃんは、かわいいね…」
幸子「お、怯えるボクもカワイイのは確かですが次回はもっと怖くないやつにしてくださいね…?」
小梅「…どうしようかな…幸子ちゃんが、今日お泊りに来てくれたら、考えてあげる…」
幸子「い、いいですけど怖い話は無しですからね…」
小梅「お相手は、白坂小梅と…」
幸子「輿水幸子でした…」
小梅「ば、ばいばーい…」
終わり
素でSPCと書き間違えてしまうかもしれないので投稿後に気付いたらまた仁奈ちゃんに頑張ってもらいます。
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