橘ありす「マーキング」 (370)

※「アイドルマスター シンデレラガールズ」のSS

※キャラ崩壊あり

※人によっては不快感を感じる描写もあるかも

※決して変態的なプレイをする話じゃありませんのであしからず

※健全な純愛物を目指してます

※既出のネタがあるかも

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前の作品

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智絵里「マーキング」まゆ「2ですよぉ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1476819940/)

基本は地の文ありですが、疲れたら台本形式になるかもしれない

「あぁぁぁぁ、疲れたぁぁぁぁぁ!」


事務所の自分の机でパソコンを見つめながら、叫びを上げる男。残念ながら、そう叫んだ所で誰かが声を掛ける訳でも無かった。


「疲れたよぉぉぉぉぉ! たちばなぁぁぁぁぁぁ!!」


それでもめげはしないこの男……今度は指名をした上で、また叫びを上げる。


「……」


しかし、指名されたはずの少女、橘ありすは反応はしなかった。それ所か、自分の手に持つタブレットを注視していて、見向きもしない。

「たちばなぁぁぁぁぁ!」


「……」


「たちばなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「……」


「たぁぁぁぁぁちぃぃぃぃぃばぁぁぁぁぁなぁぁぁぁぁ!!!!!」


「あぁ、もう、煩いです!! 少しは静かに仕事して下さい!!」


遂に我慢の限界がきたのか、ありすはタブレットから目を離し、男を叱った。

「そんな事言ったって……疲れたんだよ、たちばなぁぁぁぁぁ!!!!」


「一々、大声で呼ばないで下さい!! 気が散って仕方ないじゃないですか、プロデューサー!!」


先程から人の迷惑を全くといって顧みないこの男……この男こそがアイドル、橘ありすの担当プロデューサーのAである。


(全く……何でこんな人が私のプロデューサーなんだろう……)


そしてありすはこの男の事を認めていなかった。理由は色々とあるが、とにかく気に入らなかった。


「そもそも……さっきから疲れた、疲れたって……何があったんですか?」


「仕事の量が多すぎるんだよぉぉぉぉぉ!!!!!」


そう言うAの机の横には書類が山の様に積み重なっていた。確かにこれは多い過ぎる……と、ありすは納得した。

「何でこんな……プロデューサー、また何かやらかしたんですか?」


「始末書の山じゃないぞ、これ。こんなに多く仕事が回ってくるのも全て、ちっひーが悪い!!」


(ちっひー……ちひろさんの事かな……)


ありすはAから視線を外し、事務員の千川ちひろがいつも座っている席に視線を向ける。しかし、そこには誰の姿も無かった。


「ちひろさんがいないなんて……珍しいですね」


大概は事務所にいる彼女ではあるが、ここ最近は姿を見せていない。ずっと不在のままだった。


「何でも入院中みたいだぞ? 頭部強打しただか、記憶障害だかでな」


「な、何があったんですか……」


頭部強打はともかく、記憶障害で入院なんて余程の事では起こり得ない事である。ちひろの身に何が起こったのか……ありすは疑問に思った。

「知らん。知らんけど……そのせいで俺に多く仕事が回ってきて……おのれ、ちっひぃぃぃぃぃ!!!!!」


「だから、煩いです!!!!!」


机をバンッと叩き、ありすは抗議する。こういったやり取りが既に日常風景の様になってしまっている事に、ありすは辟易としていた。


(本当にこの人は……はぁ……)


ありすはAに聞こえない様に心の中でため息を吐いた。


(思えば……出会った頃から、この人はこんなでした……)


そう遠い過去の事では無いが、ありすはそれを振り返るかの様に、回想にふけった。


とりあえず導入部分まで。

ストックは全く無いのでゆっくりの更新となりますが、何とか完結を目指します。

チョップって怖いな

このありすは病んでないのか…

病んでない(病まないとは言ってない)

一応世界線は同じなのか
ダークありすになるかやみありすになるか...

つまらねえ

>>13
つまらないならブラバ推奨

前回は既に病んでる+好感度高いという状況でした。

なので今回は普通の状態+好感度低めという状況から始めさせていただきました。

>>13 ありがとう。そう言って頂けるともっと頑張ろうと励みになります。

「今日からお世話になります橘……橘ありすです。よろしくお願いします」


ありすは初めて会う、目の前の大柄な男にそう言って頭を下げた。


「おう、よろしく。ちなみに、俺の名前はAだ。今日から君の担当プロデューサーを務める事になったから、一緒に頑張ろうな、ありす」


Aは右手を前に差し出し、ありすと握手を交わそうとする。だが、ありすはそれに応じようとせず、不服そうな顔をしていた。


「ん? どうしたんだ?」


Aは握手に応じないありすを怪訝そうな表情で見つめ、そう問い掛けた。

「あ、あの……ありすって名前では無く、橘って呼んで下さい」


「えっ? 何でさ?」


「私……ありすって名前が嫌いなんです。何だか、子供っぽい名前で……」


「……? そうか? とても可愛らしい名前だと思うが……」


「それでも、私は嫌いなんです。だから、私の事は橘って呼んで下さい」


Aはありすの顔を数秒見つめた後、面倒臭げに右手で後頭部を掻いた。

「全く……お前は面倒臭い娘だなぁ」


「なっ……!? べ、別にいいじゃないですか!!」


「あぁ、分かった分かった。そう怒るなって。要望にはちゃんと応えてやるからさ」


「……本当ですか?」


ありすは疑いの眼差しでAを見つめる。


「本当だとも。今後は良好な関係を築いていく以上、相手の要望には最大限応えるつもりだ」


それを聞いてありすはホッと一息吐いた。生意気な事を言って怒られるかもしれないという可能性もあったからこそ、安堵したのだ。


「それじゃあ、改めてよろしくな……」























「アリストテレス!!」



「……は?」


ありすは自分の耳を疑った。今、この目の前にいる男は何と言ったのだと。


「あ、あの……今、何て呼びましたか……?」


「だから、アリストテレス」


(聞き間違いじゃなかった……)


あまりの事実にありすは頭を抱えた。


「そ、そうじゃなくて……何でそんな変な呼び方をするんですか!!」


「いや、だって……ありすって呼ばれるのが嫌なんだろ? でも、俺は名前呼びの方が良い……だから、間を取ってあだ名で呼ぶ事にした」


「なっ!? で、でも、さっき私の要望には最大限応えるって……」


「悪いな、アリストテレス。これが俺の最大限の譲歩だ」


そう言ってニヤニヤと笑うA。それを見てありすはAがわざとやっているという事に気付いた。

「い、いい加減にして下さい!! もっと……ちゃんとして下さい!!」


「俺は至って真面目だぞ? アリストテレス」


「あぁ、もう!!」


この後、ありすの必死の懇願によってあだ名呼びは改善され、Aはありすを橘と呼ぶ様になった。


しかし、Aの態度が改善される事は無く、今に至るまでこんな関係が続いていた。


>>15
好感度が高くなった頃にはライバルや年齢差がネックになってるんですね

病まぬなら 病むまで待とう 橘ありす

アイリッシュ級やアレキサンドリア級ならワンチャンあったな

アリスとテレスとかいうキャラがメインのアニメが教育テレビにあったはず……
よく覚えていないが

(どうせなら……もっとまともなプロデューサーの担当が良かったなぁ……)


回想から戻ったありすはAを見ながらしみじみと思った。


(例えば緒方さんや佐久間さんのプロデューサーさんか……それか文香さんのプロデューサーさんか……)


ありすの頭の中に思い浮かべたのは真面目で勤勉そうな二人のプロデューサー。


目の前にいる大柄で不真面目、そして意地の悪いAとは真逆の性格の二人である。


(きっと……理想の関係が築けた……はず……)


想像してみても、その方がありすの理想の図と合致していた。


しかし、現実は甘くは無い。だからこそ、ありすは性格の合わないAとの関係に苦悩しているのだった。

(はぁ……本当に、何でこんな事に……)


「何ぶすっとしてるんだ、橘」


「ひゃっ!?」


そんな事を考えていると、ありすの眼前にいつの間にかAの顔があった。


ありすが考え事をしている内に近付いたのだろうが、ありすの視界には急にAが現れた為、少しだけ驚いた。


「な、何でもありません。少し……考え事をしていただけですから」


ありすはそう言ってそっぽを向く。急に接近されて驚いた事……そして、あまりの距離の近さに恥ずかしかったのを悟られたく無くての行動だった。


「やれやれ……相変わらず面倒な娘だな、橘は」


「ど、どこがですか!!」


「ほらほら、怒らない怒らない」


そう言ってAは両手を使ってありすの柔らかい両頬を掴んだ。

「スマーイル、スマーイル」


そしてその頬を引っ張り、無理やり口角を上げてありすを笑わそうとした。


「ひゃっ、ひゃにひゅるんでひゅか(な、何するんですか)!!」


頬を引っ張られつつも、ありすは抗議の声を上げる。しかし、Aがそれを聞き入れる事はしなかった。


「ひゃ、ひゃめてくだひゃい(や、止めて下さい)!!」


それでも挫けず、ありすは抗議を続ける。


「ほれほれほーれ」


が、それでもAは止めようとはしない。


「う、うぅぅぅ……」


次第に、ありすの瞳からジワリと涙が浮かび上がった。

「おっと……すまんすまん」


それを見たAはありすの頬から両手を離し、引っ張るのを止めた。


「悪いな、橘。少しやり過ぎた」


そう言ってありすを宥めようと、Aはありすの頭を撫でようとする。しかし、その手はありすによって払われた。


「いい加減にして下さい!! 私は……プロデューサーのおもちゃじゃないんですよ!!」


「だから、こうして謝ってるだろ、橘」


と、言うAではあるが、ありすからすればその謝罪に誠意など込められていない事などお見通しだった。


「もう!! プロデューサーなんて……プロデューサーなんて嫌いです!!」


ありすはそう言うと事務所から飛び出していった。


残されたAは呑気そうに髪を掻きながら『やれやれ……』と呟くのだった。


いっちゃってるサイコPの次は女の子に意地悪したがる悪ガキPか…

「全く……本当に酷いんですよ、あのプロデューサー……」


「はぁ……それは災難でしたね、橘さん」


「ありす……でいいですよ、文香さん。文香さんになら……名前で呼んで貰ってもいいです」


事務所を飛び出した後、ありすは社内のレッスンルームにいた鷺沢文香の下を訪れていた。


文香とは何度か仕事で共演した事があり、事務所のアイドルの中では一番仲の良い相手である。


そんな文香を……ありすは姉の様に慕っていた。今回も休憩中の文香を見つけて、二人並んで座り、愚痴を聞いて貰っていたのだった。

「私……あのプロデューサーとはやっていける自信がありません……私も……文香さんのプロデューサーさんの担当になりたかったです……」


下を俯いてため息を吐くありす。先程のAの行動に、相当嫌気が差している様子だった。


「でも……ありすちゃんのプロデューサーさん……そんなに悪い人とは思えませんが……」


「そんな事はありません。いつもいつも私をからかって……意地悪して……最悪ですよ」


「それは……ありすちゃんに構って貰いたいのではないでしょうか……男の人は……好きな女の子にはそうすると……聞いた事があります」


(プロデューサーが……私の事を……好き?)


そう言われてありすは脳内でその図を思い描いてみるが、どうにも上手く想像できなかった。

「……無いです……ありえないです、そんな事……」


ありすは首を横に振って全否定する。ありすからすれば、Aは自分で遊んでいるとしか思えないからだ。


「文香さんはどう思いますか? 私のプロデューサーの事……」


「そう……ですね……」


文香は天井を見上げて少し考えた後、答えがまとまったのか、ありすに再び視線を向けた。


「とても……素敵な方だと思います」


「……えっ?」


そして返ってきたのはありすにとって予想外の答えだった。

「な、何でですか……?」


納得のいかないありすは文香にそう聞き返した。


「ありすちゃんのプロデューサーさんは……誰にでも気兼ね無く話される方で……こんな私にも、親身になって話しをしてくれて……その……そこが羨ましくて……」


(それはただ単に……遠慮を知らないだけじゃ……)


「それに……何よりもありすちゃんの事を大事にしていると思うんです……」


その理由を聞いて、ありすは余計に納得のいかない気持ちになった。


(大事にされた事なんて……一度も無いんですが……)


実際のAの行動と文香の挙げた理由が合致しないからこそ、余計に納得がいかなかった。

「文香さんの意見は分かりました……けど、私はまだ……プロデューサーの事をそうは思えないです」


そう言うとありすは立ち上がり、文香を真っ直ぐ見据えた。


「すみません、文香さん。愚痴を聞いてくれてありがとうございました」


そして文香に向けて頭を下げた。


「いえ……私なんかがありすちゃんのお役に立てたのなら……良かったです」


「それじゃあ、失礼します」


愚痴を言って満足したありすはレッスンルームを後にした。


そしてあまり気は進まないが、Aのいる事務所にまた戻っていくのだった。


とりあえず出勤なのでここまで

あまりにも進行が遅いから、仕事しながら少しは書き溜めてみようか……

それでは続きは帰ってからで……

ふみふみのターゲットはありすのプロデューサーなのか
これは修羅場が来ますねぇ……

「おぉ、ありすか。おかえり」


ありすが事務所に戻ると、ありすが出て行った原因を作った張本人である、Aが出迎えた。


「さっきは悪かったな、ありす。本当にごめん」


そう言ってAはありすに向けて頭を下げて謝った。


「……本当にそう思ってますか?」


それをありすは疑惑の眼差しで見つめる。その行動が本心からのものかが疑わしいからだ。


「あぁ、そう思っている。だから、この通り! 許してくれ!!」


両手を合わせて更に謝ろうとするA。その姿を目の当たりにして、ありすは軽くため息を吐いた。

「もういいです、プロデューサー。今回は特別に許しますから」


「本当か、ありす」


「けど、もうあんな事はしないで下さいね?」


「分かってるさ。俺を信じろ!!」


(どの口が言うんですか……)


根拠の無い自信で豪語するAにありすは呆れ、またため息を吐いた。


「それはそうと、ありす。お詫びと言っては何だが、仕事を取ってきたぞ」


「えっ? 本当ですか?」


「明後日のラジオ番組にゲスト出演する事になった。しかも、相手はお前の大好きなぶんぶんだ!!」


(ぶ、ぶんぶん……?)


仕事の内容までは把握したありすだが、途中で聞き慣れない名前が飛び出て戸惑ってしまう。

「も、もしかして……文香さんの事ですか……?」


しかし、Aの言葉の前の繋がりから、ありすはそれが誰なのかを瞬時に理解した。


「ん? そうだけど……何か問題でもあるのか?」


「いえ、そうじゃなくて……変な名前で文香さんを呼ばないで欲しいんですが……」


「だけど、あだ名で呼んだらあいつ……少し嬉しそうだったぞ?」


(な、何で……)


ありすは理解に苦しみ、頭を抱えた。自分ならそう呼ばれたら怒っているが、何故受け入れれるのか不思議で仕方が無かった。


(でも……また文香さんと共演できるのはいいですね……楽しみです)


早く明後日の収録にならないかなと、そう思いつつ、ありすは胸を躍らせた。

「それともう一つ仕事があってだな。週末に地方ロケが入ったから、忘れないようにな」


「地方……ですか」


「そう遠くはないから大丈夫だぞ。俺も一緒に付いていくしな」


「それはそれで不安ですが……」


「何だと……生意気な事を言って……そういう事を言う娘にはおしおきせなば……」


そう言ってAは両手をわきわきと動かし、ありすに近付こうとする。


「や、止めて下さい! そういう事、さっきもうしないって言ったじゃないですか!!」


「おっと、すまん。忘れてた」


それに気がついたAは手を降ろして近付くのを止めた。


「とりあえず、そういう事だからな。頼むぞ、ありす」


「分かりました。言われた仕事はきちんとしますから、心配しなくても大丈夫です」


「……やっぱり、生意気だからおしおきを……」


「だから、止めて下さい!!!!」


相変わらずのAの軽率加減に辟易とするありすだった。


とりあえず短いけど出勤なのでここまで。

続きはまた帰ってからで……

橘じゃなくありす呼びになってるがいいのか?

>>42
どちらもふみふみに会った後だからリラックスしてたんだよ
ふみふみには精神を和らげる効果があるからね

NTRの気配がする…橘さん家の(ry

>>42

全然気づかなかった……教えてくれてありがとうございます。

申し訳ないが、各自『橘』呼びで脳内補完をお願いします……。

あぁ^~はよう仲良し二人が嫉妬で険悪になるところが見たいんじゃぁ^~

そして迎えた週末。ありすはまだ日が昇らぬ時間帯に事務所を訪れていた。


ここからAが運転する車に乗り、現場にへと向かう手筈となっていたからだ。


「おはよう、橘! 朝早くからご苦労さん!」


事務所の前には既にAが車を回して待機していた。しかも早朝にも関わらず、昼と変わらないテンションでいた。


「おはようございます、プロデューサー。朝から元気ですね」


「それが俺の取柄だからな。逆に静かだったら変だと思わないか?」


そう言われて、ありすは大人しいAを頭の中でイメージしてみるも、あまりの合わなさに直ぐに霧散していった。

「そうですね。確かに、気味が悪いです」


「おいおい……人の事を気味が悪いとか……そんな事を言っては駄目だぞ、橘」


「それ……プロデューサーにだけは言われたくはありません」


「えぇ、何でさ」


「自分の胸に聞いて下さい」


そしてありすはそう言った後、車の後部座席に乗り込んだ。それを確認すると、Aも運転席に乗り込み、エンジンを掛けた。

「それで、プロデューサー。目的地までどれくらい掛かるんですか?」


「そうだな……ざっと2時間くらいだな。早朝だから道も空いてるだろうし、問題無く辿り着けるはずだぞ」


「そうですか……ふぁ……」


車に乗って気が抜けたのか、ありすは欠伸をしてしまう。早朝という普段なら寝てる時間なのもあって、眠いのは当然の事だった。


「何だ、橘。眠いのか?」


「ね、眠くなんてありません!」


「強がっちゃって……どうせ着くまで時間があるんだから、寝ててもいいぞ」

「うっ……そ、それじゃあ……お言葉に甘える事にします」


「後ろに毛布があったと思うから、それ使ってもいいからな」


「ありがとうございます」


そう言ってからありすは後ろの荷物スペースから毛布を取り出すと、リクライニングを倒して寝転がり、毛布を被った。


「着いたら起こしてやるから、ゆっくり寝てくれ」


そしてAはアクセルを踏んで車を出発させた。それから間もなくして、ありすも車の振動に揺られながら、ゆったりと寝付くのだった。


とりあえず会社で書き溜めた所まで

明日(今日?)は休みだから終盤ぐらいまで進められるといいな……

それではお休みなさい


仕事中はバレた時に誤魔化すのが大変だから程々にな

>>52

気遣いありがとう。

会社で書き溜めたと言っても、休憩中にやってただけだから大丈夫ですよ。

私の仕事は製造業だから、仕事中は書く暇も無いですから。

2時間後、Aとありすを乗せた車は大した遅れも無く、目的地に到着した。


「おーい、橘。着いたぞ」


Aは運転席からありすを起こそうと、そう呼びかける。


「……ぅーん、むにゃ……」


しかし、熟睡しているのか、少し呼び掛けた程度ではありすは起きなかった。


「やれやれ、しょうがないな」


そう言ってAは車から降りると、後部座席に回り込んで扉を開き、ありすに近づいた。


「ほら、橘。朝だぞー」


「……むにゃ、ぁと、少し……」


Aはもう一度近くから呼び掛けてみるが、それでもありすは起きない。


「たーちーばーなー」


二度も確かめて、声を掛けても起きないと判断したAは、仕方なくありすの肩を揺さぶって無理やり起こすことにした。


「……ぅ、ぅーん……あ、あれ……?」


そうしてようやく、ありすは眠りから目を覚ました。ありすは起き上がると、寝ぼけ眼で辺りをきょろきょろと見回した。


「おはよう、橘。良く眠ってたみたいだな」


「あっ、プロデューサー……おはようございます……」


「とりあえず、現場に着いたから……降りて貰ってもいいか」


「はい……分かりました……」


ありすはまだ眠気の残ったままの状態で車から降りた。しかし、まだ完全に覚醒しきっていないのか、ありすは降りた直後に少しだけふらついてしまう。


「おっと、大丈夫か」


それを横にいたAが颯爽と現れ、横から支えた。


「あっ、すみません……ありがとうございます……」


「全く、気をつけろよ」


そして外の冷たい空気に触れた事で、徐々にありすの意識が覚醒していくと、目の前に広がる光景が鮮明なものになっていった。


「うわぁ……」


ありすの視界に映ったのは、見渡す限りに広がる広大な草原と雄大な山々。ありすとAがやって来たのは事務所から遠く離れた地方の牧場。いつも過ごしている都会では絶対に見られない景色だった。


「凄いだろ、橘」


Aは景色に見とれているありすの横に立つと、その頭に自分の手をポンッと置いた。


「は、はい。事前に調べてはいましたが……実際に見るのとではこうも違うんですね。凄いです」


キラキラと目を輝かせてそう語るありす。普段は大人びようと背伸び仕勝ちのありすだが、この時ばかりは年相応の幼さが顕著に表れていた。


「いやぁ、それにしても良かった。橘も喜んでくれてるし、天気も良いし、今日は絶好の行楽日和だな」


「行楽って……今日は仕事で来たんですよ、プロデューサー」


Aの浮かれた発言に、立ち戻ったありすは速攻で訂正を入れた。


「あっ、悪い。そういえば言い忘れてたっけな」


「何がですか?」


「地方ロケと言ったが、あれな……嘘なんだわ」


「……は?」


そう言ってありすは口をポカンと開いてAを見た。それに対してAはニヤニヤとまた笑っていた。


「いやな……最近仕事も多くて疲れててな。たまには息抜きもと思って出掛けようかと考えたが、一人で行くのはちょっと寂しくて……」


そう言って少し恥ずかしそうにAは頭を掻いた。


「それで橘も誘おうかと思ったが、誘った所で付いて来てくれるとは思えなかったから、こうして仕事と偽って連れて来た訳だ! あっ、ちなみに今日、本当はオフだからな!!」


「な、なっ……」


Aの言葉にありすは呆れて物が言えなかった。普段からいい大人らしからぬ言動の多いAではあるが、まさかこんな事までするとはありすも思いもしなかった。


「まぁ、そういう事だから……今日はとことん楽しむぞ、橘」


Aはありすの手を強引に掴むと、そのまま引っ張って歩き出してしまう。


「ちょ、ちょっと待って下さい!」


Aよりも力の無いありすは抗う事もできず、引きずられる様に歩いていく。


「ほーら、早く行くぞ、橘。ゆっくりしてたら日が暮れてしまうからな」


「わ、分かりましたから! だ、だから……引っ張らないで!!」


そう言って、ありすは必死に抗議の声を挙げながら、Aの後を付いて行くのだった。


最近ありすSS増えて嬉しい

これはありすが高校生になるあたりまで好意を自覚できないパターンだな
で、その頃にはAの隣には……

このPは出来るP
...アイドルを闇に落としやすいP(小声)

ありすに嫉妬するふみふみに期待

「本当に……プロデューサーは勝手な人ですね」


ありすとAは広い牧場内を見回った後、休憩を取るためにフードコーナーを訪れていた。


「そんな事を言うなよ、橘。お前もさっきまで楽しんでいたじゃないか」


「そ、それとこれとは関係ありません!」


ありすはむくれた表情でAを見てそう言った。


「せっかくだから言わせて貰いますが……プロデューサーは私の事を無視し過ぎです。いつも勝手に突っ走って……もう少し、私の意見も聞いて下さい!」


「えぇ……俺としては聞いているつもりなんだが……」


「どこがですか! 今日だって、私を騙してここに連れて来たじゃないですか!」


「まぁ、いいだろ。橘も日頃頑張ってくれてるし、ご褒美にと思って連れて来たんだぞ」


「さっきはそんな事……一言も言って無かったじゃないですか!」


「あれ? そうだっけ?」


そう言って惚けるAを見て、ありすのイライラは更に増すばかりだった。

「とりあえず、まずは腹ごしらえをしよう。何か買ってくるから、橘はここで待っててくれよな。直ぐに戻ってくるから」


「あっ、ちょっと! 話はまだ終わってません!!」


ありすの静止の声など聞こえないかの様に、Aは足早に売店にへと向かっていった。


「全く……本当に勝手な人です……はぁ……」


一人残されたありすはため息を吐いた後、近くの空いているテーブル席に腰掛けた。


「それにしても……誘った所で付いて来ないって……プロデューサーは、私の事をどう思ってるんだろう……」


ありすは先程のAの言葉を思い出し、モヤモヤとした気持ちでいた。

「あんな騙し方しなくても……しっかりと誘ってくれれば良かったのに……」


そうなっていれば、付いて行くかは別として、こんな事にはなってはいなかっただろう。


「そうしたら……もっとお洒落な格好で……って、何を言ってるんだろう、私……」


ありすは必死に頭を横に振って今起こった考えを打ち消した。


「プロデューサー相手にお洒落した所で……どうせ、からかわれるだけでしょうし……」


いつもありすをからかって遊ぶAなら、そういう事をしかねなかった。そして、自分だけ満足して笑うのだろう。


「でも……もし、そうじゃなかったら……」


そしてありすはイメージしてみた。お洒落してきた自分を褒めるAの姿を。

『ど、どうですか? プロデューサー……その、私のこの格好……』


『中々似合ってるじゃないか、橘。可愛いぞ』


「……ありえないですね、こんな事」


そう言って再びありすはため息を吐いた。


「というか、私は何を考えてるんだろう……」


そして変な事ばかり浮かんでくる自分に、ありすは頭を抱えた。


「何やってるんだ、橘」


と、そこにAが両手に買ってきた物を携えて戻ってきた。

「い、いえ、何でもありません」


「……? それよりもほら、買ってきたぞ」


Aはそう言うと、右手に持っていた物をありすに差し出した。


「あっ、これ……」


Aがありすに差し出したのはソフトクリームだった。しかもコーンの上に乗ったクリームはピンク色をしており、周りにはイチゴが沢山乗っている……所謂イチゴソフトだった。


「確か橘……イチゴ好きだったろ。だから、買ってきてやったぞ」


「あ、ありがとうございます」


ありすはAからソフトクリームを受け取ると、直ぐには口に付けず、それをジッと見つめた。


(プロデューサー……私がイチゴが好きって……覚えてくれてたんだ……)


本の些細な事ではあるが、それがありすにとっては嬉しく感じさせた。普段は自分に樹を掛けないAの気遣いだからこそ、余計にそう思えたのかもしれない。

「どうした、橘。早くしないと溶けるぞ? それか食べないなら俺が……」


「だ、駄目です! これは私が責任持って食べますから!!」


ありすはAに盗られそうに無い位置にソフトクリームを持っていき、備え付けのスプーンで一口分掬って口に運んだ。


「……おいしい」


口に入れた途端、イチゴの酸味とソフトの甘さが口内に広がっていき、その味はありすを十分に満足させる物だった。


「う、うまい……限り無く、うぅぅぅぅぅまぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぞぉぉぉぉぉ!!!!!」


それに対してAは普通のソフトを食べていたが、その充足振りは今にも目から光線を出すんじゃないかというぐらいの勢いだった。

「あ、あの、プロデューサー……他のお客さんもいるので……静かにして欲しいんですが……」


「おっと、すまん。一度はやってみたくてな」


そう言った後、Aは残りのソフトにも口をつけていく。ありすもそれに倣い、Aよりも遅いスピードではあるが、少しずつ食べていった。


「……こういうのも、偶には悪くは無いですね」


「ん? 何か言ったか?」


「い、いえ、独り言ですので……」


「……ふーん、そうなのか」


そしてこの後もありすとAは牧場の散策を続け、1日掛けて楽しんだ後、事務所にへと戻っていった。


最初は不満げではあったが、何だかんだで楽しんだありすであった。


とりあえず、今日はここまで

全然話が進まないよぅ……頑張らねば……

それではまた明日以降に


じっくり進めてもええんやで

これはほのぼの甘酸っぱい感じで終わりそうですね…
ありすに病みは無理っぽい気もするし

予想を装って願望をぶち込む奴本当に嫌い

>>73
願望的にはありすにも前作ヒロイン達みたいに深めに病んで欲しいんだけどな

※健全な純愛物を目指してます
目指しているんだから、たぶんヤンデレ物にはならないだろ

>>73
楓さん仕事なのにお酒飲むのはダメですよ

>>1です。再開します。

>>72 >>73 >>74 >>75

皆さんの期待に沿えるかどうかは分かりませんが、頑張ろうと思います。

「あっ、文香さん。おはようございます」


「おはようございます、ありすちゃん……今日も元気そうですね……」


Aとありすが牧場に遊びに出かけた翌日……ありすはそこで買ったお土産を手に持って、文香の下を訪れていた。


「これ……良かったら貰って下さい。昨日、牧場に出掛けて買ってきたんです」


そう言ってありすは文香に持っていたお土産を差し出した。

  
「こ、これを……私にですか……あ、ありがとうございます……」


大きさにして20㎝四方の少し大きめの箱……文香はそれを落とさない様にと丁寧に、慎重に受け取った。


「あ、あの……中を開けてみても、よろしいでしょうか……」


「はい、もちろんです」


ありすの了承を得ると文香は箱の包装を解いて、外箱を外して中身を取り出した。


「これは……チーズケーキ、ですか……」


「そこの有名なお土産みたいで……気に入って貰えると、その……嬉しいですけど……」


「いえ、ありがとうございます……後で……おいしく頂きますね……」


そう言って文香はにっこりとありすに向けて微笑んだ。それを見たありすも嬉しく思い、その表情に笑みが浮かび上がった。

「それにしても……こうして物を貰えるというのは嬉しいものですね……私には……少しもったいない気がしますが……」


「そんな事はありません。私が文香さんに贈りたくて買ってきたんですから」


「……御二人共……優しいのですね……」


「御二人……?」


ありすは文香の口から出た言葉に疑問が浮かんだ。その内の一人はありすの事を指すのだろうが、もう一人は誰なのだろうと。


「えぇ……先程、ありすちゃんのプロデューサーさんが私の所に来て……同様に、お土産を渡して下さって……」


「ぷ、プロデューサーがですか……?」


「はい……それでこの様な物を頂いたのですが……」


そう言ってから文香は自分の手荷物の中からその貰った物を取り出し、ありすに見せた。

「な、何ですか……これ……」


それは花か草の様な形をした緑色の何かだった。一目見ただけではそれが何なのかは判断できず、ありすは反応に戸惑ってしまう。


「何でも……イチゴのへたの帽子……という物みたいなのですが……とても……変わった帽子ですね……」


「な、何て物を贈ってるんですか、あの人は……」


ありすはAのお土産選びのセンスの無さに絶句した。こんな物を誰かに贈ろうとする神経自体に驚きだった。


(いえ……もしかすると、相手の反応を見て面白がる為に買ってきたんでしょう……)


自分の事をいつもいじって楽しんでいるAならやり兼ねないとありすは悟った。

「全くプロデューサーは……こんな物を貰って、嬉しいと思う訳無いじゃないですか」


「い、いえ、ありすちゃん……その……私は嬉しかった、ですよ……」


「……えっ?」


意外な発言を聞き、ありすは『何を言ってるんですか……』という視線を文香に向けて放った。


「あ、あの……文香さん。あんな人に気を使わなくてもいいですよ。嬉しくなければ、そう言ってくれれば……」


「そ、そうじゃないんです……どんな物であれ……プレゼントを貰えるのは嬉しい事ですから……」


文香は貰ったその帽子をジッと見つめてそう言った。


「それに……羨ましいです……」

「な、何がですか……?」


「ありすちゃんとプロデューサーさん……とても仲が良さそうで……」


そう言う文香であるが、ありすにはそうとは思えなかった。あれは間違いなく仲が良いのでは無く、いい大人が子供をからかって遊んでいるだけなのだから。


「私には……そんな勇気はありません……お休みの日に、その……で、デートをするなどという勇気は……」


「は、はぁっ!?」


そして次に飛び出した言葉に、ありすは驚愕し、思わず大きな声を上げてしまった。


「ち、違うのですか……ありすちゃんのプロデューサーさんが……『ありすとデートに出掛けた時のお土産』だと言ってこれを下さったので……てっきりそうなのかと……」


「全然違います! あれはプロデューサーに騙されて……その……と、とにかく、デートじゃないです!!」


「ご、ごめんなさい……」


「あっ、すみません……文香さんが悪い訳じゃないのに、私……」


ありすと文香もしゅんと項垂れて黙ってしまう。そして気まずい空気がその場を支配してしまった。

「ありすちゃん……今日は、本当にありがとうございました……」


その後、レッスンの時間が近付いた文香はありすにもう一度お礼を言うと、その場を去っていった。


「はぁ……文香さんを困らせてしまいました……最初は良かったけど、どうしてこんな事に……」


そして一人になったありすは困った表情で事務所への道をとぼとぼと歩いていた。


「これも全て……変な事を文香さんに伝えたプロデューサーのせいですね。よりにもよってデートだなんて……迷惑極まりないです」


そう考えるありすであったが、不思議と何故かその言葉とは裏腹に、悪い気は全くといってしなかった。


「何でだろう……本当は迷惑なはずなのに……それなのに、こんな風に思ってしまうのは……何故……?」


自分の気持ちなのに、はっきりしない事にありすは戸惑いを感じていた。


「私……プロデューサーの事……本当はどう思ってるんだろう……」


「俺が何だって?」


「ひゃっ!?」


突如として現れたAが背後からありすの肩をポンッと叩き、声を掛けた。考え事をしていて集中していたありすは接近していた事に気づかず、驚きの声を上げてしまった。


まとめてやるなら>>72-75ってやれば便利だよ

「きゅ、急に話し掛けないで下さい! びっくりするじゃないですか!!」


「いや、だってさ……橘が『プロデューサー』って、言うから呼んでると思ってな」


「ち、違います! 呼んでなんかいませんから!!」


「えぇ……じゃあ、何で言ったんだ?」


「そ、それは……」


Aの事について考えていたなどと言えないありすは、目を伏せて黙りこくってしまう。


「……? まぁ、いいや。それよりも、橘。また仕事が入ったぞ」


「えっ? 本当ですか?」


「あぁ、またラジオのゲスト出演なんだが……橘なら問題なくやれるだろう」


「それはそうですけど……」


『問題なくやれるだろう』と、いうAの言葉にありすはこそばゆく感じてしまう。


Aがそう言うのは信頼してくれているからなのか……そう思うとありすは少しだけ嬉しくなった。


>>85 ありがとうございます。まだあまり慣れてないものですので……次から活用させていただきます。

「それで、その……お相手は誰なんですか?」


「今回はクローバーハートのラジオ出演だから、相手はあの二人な」


「あの二人って……緒方さんと佐久間さんですよね?」


クローバーハートはこの事務所のアイドル、緒方智絵里と佐久間まゆの二人で結成されたユニットである。


ソロ活動でも人気のある二人が組んだ事もあり、その知名度はかなり高いものだった。


「そういう事だな。これが上手くいけば橘の人気も上がるだろうし……まぁ、頑張ってくれ」


「はい、任せて下さい」


新しく舞い込んだ仕事に、ありすは胸を躍らせた。


(そういえば……プロデューサーはいつもこうして簡単に仕事を取ってきてくれるけど……本当は大変な事じゃ……)


ありすにはAの不真面目な印象ばかりが目に付くので、そういった事は考えた事も無かった。


(プロデューサーって……本当は凄い人なのかな……)


そう考える事で、余計にありすの心のもやもやは増すばかりだった。


(何だか……最近変ですね……こんな事ばかり考えて……どうしちゃったんだろう……)


とりあえず出勤なので今日はここまで

続きはまた帰ってからか明日に


ここの智絵里とまゆに絡ませるのはアカン・・・

まゆと智絵里が仲良しというだけでなんか嬉しい

「クローバーハートの……」


「ほ、ほんわかラジオー」


MCの二人がタイトルコールをしたのを合図に、ラジオ放送がスタートする。ガラスで隔てられた奥の部屋では、番組のスタッフが慣れた手つきで機械を操作し、作業を進めている。


そしてその二人の目の前でありすは緊張した面持ちで自分の出番を待っていた。


「パーソナリティーを務めます、クローバーハートの佐久間まゆと……」


「お、緒方智絵里……です。きょ、今日もその……よろしく、お願いします」


「そして……今日も素敵なゲストの方がいらっしゃってますよぉ」


「お、同じ事務所のアイドルの……た、橘ありすちゃんです」


「橘ありすです。よろしくお願いします」


流れる様に淡々と話すありすだが、その表情からはまだ緊張が色濃く残っている。


「ふふっ、橘ちゃん。そんなに緊張しなくても大丈夫ですよぉ」


「い、いえ……そんな事は……」


「まぁ……今日が初出演でも無いのに、橘ちゃん以上に緊張している方もいますけどねぇ」


「うぅぅ……」


まゆの隣に座る智絵里はありす以上に緊張しており、目を伏せて体を震わせていた。その様子を見ていれば、誰だって心配してしまう程の緊張ぶりだった。


「あ、あの……大丈夫ですか……」


ありすもその例に漏れず、心配して声を掛けてしまう。


「だ、大丈夫だよ……その……いつもこんな感じだから……」


そう言って智絵里はありすに向けて笑顔を見せ、大丈夫だという事をアピールした。

「それじゃあ……一通り紹介も終わった所で、最初のコーナーにいきましょうか」


「え、えっと……まずはお便りのコーナー……です……」


「このコーナーではリスナーの方々から送られてきた質問に、私達二人とゲストを交えて答えていくコーナーですよぉ」


まゆが言い終わると、スタッフがスタジオ内に入ってきて透明なクリアボックスを置いて去っていく。箱の中には溢れんばかりのお便りが収納されていた。


「わぁ……今日もこんなにいっぱい……」


「うふふ……リスナーの皆さん、いつもありがとうございます」


そしてまゆは箱の中から一枚だけを取り出し、書かれている内容に目を通していく。

「えっと、まずは……ラジオネームPPさんからのお便りですねぇ。『智絵里さん、まゆさん、こんにちは。いつも二人のラジオを楽しく聞いています』ふふっ、ありがとうございます」


そこまで読み上げると、まゆは智絵里にそのお便りを手渡し、バトンタッチする。


「『それで今回の質問なんですが、ずばりお二人の恋愛観について聞いてみたいです。どうかよろしくお願いします』……こ、これって喋っても大丈夫なんでしょうか……」


この話題はNGなのでは……と、思った智絵里がガラス越しのスタッフに向けて目配せを送ると、直ぐにOKサインが飛び出した。


「大丈夫……みたいですねぇ」


「うぅ……恥ずかしいよぉ……」


「恋愛観……ですか」


そして質問に沿って三者三様に考え出す。特にそんな事を考えた事も無いありすは大いに頭を悩ませた。

「智絵里ちゃんも橘ちゃんも相当悩んでいるみたいですので、ここはまゆから答えていきますね」


そう言って一番最初に考えの纏まったまゆが口火を切った。


「まゆはやっぱり……好きな人には尽くしてあげたいと思うんです」


「尽くす……ですか?」


「そうですよぉ。相手の為ならどんな要求でも叶えてあげたい……例えどう思われようと……身も心も全部、全部、全部! 相手に捧げる……その人の色に染め上げる……」


目を見開き、うっとりとそう語るまゆの姿に……ありすは若干ではあるが恐怖を覚えた。


「そうして一途に相手を想う事は……とても素敵な事だと、まゆは思うんですよぉ」

「それはちょっと違うかな、まゆちゃん」


「えっ? 緒方……さん……?」


ありすがまゆから視線を外し、智絵里を見る。するとそこには……緊張で目を伏せて震えていた少女などどこにもおらず、光を失った瞳を細くして、ジッとまゆを見つめる智絵里の姿がそこにあった。


「……智絵里ちゃん……? 何が、違うというんですかぁ……?」


自分の考えを否定されたまゆは、目を見開いたまま、智絵里の方にへと顔を向ける。


「確かに……まゆちゃんの考え方は素敵な事だと思うよ? でもね……それだけじゃ足りない……甘過ぎると私は思うかな」


「えっ? えっ?」


突如として雰囲気の変わった状況にありすは付いていけず、二人の顔を交互に見ては戸惑うばかりだった。

「まゆちゃんは相手に尽くすって言ったけど……それって一方的だよね? そんなんじゃ……いずれは相手に飽きられて……逃げられるか……捨てられて終わるだけだよ……」


「何ですって……」


「だからね……私は相手と何かを共有する事が大事なんじゃないかなって思うんだ……」


「共有……する……?」


「そうだよ、橘ちゃん。例えば……趣味でも、想いでも、考え方でも。そして……秘密でも。そういった事を共有する事で……絆をより強固にしていくのが、長い関係を続けていける……長くなっちゃったけど……これが私の恋愛観……かな……」


最初の姿が嘘の様に饒舌に話す智絵里。段々とスタジオ内の空気は重くなっていき、ありすは居心地が悪くなってきた。

ほんわかラジオとは一体(白目)

「うふふふふふふ……随分と立派な考え方ですねぇ……でもぉ……それじゃあ相手には重過ぎて付いてこれないんじゃないかしらぁ……」


「あはははははは……それ……まゆちゃんには言われたくは無いかな……」


そして二人は視線をありすにへと同時に移す。その不意に向かれた気味の悪い視線に、ありすはビクッとして驚く。


「さてぇ……私達の考え方は以上としてぇ……橘ちゃんはどう考えているのかしらぁ……?」


「そうだね……私……気になるかな……こんな話……他人に振る事なんて無いから、楽しみだな……」


「えっと、その、あの……」


蛇に睨まれた蛙の如く、ありすは竦み上がってしまい、言葉を発する事ができなくなる。

しかし、このままでは仕事にならないというありすのプロ意識が働き、何とか話そうと懸命に努めた。


「私は……その……まだ小学生なので、そういった事は深く考えた事はありません……」


「えぇ……」


「それで……?」


「ですが……まずは相手の事を分かりたい……理解する事から始めてみたいと思うんです。どんな相手でも……分からなければ、何にも始まりませんから……」


「「……」」


ありすの答えに……智絵里とまゆの二人はそれに対して何かを言うわけでも無く、ありすをジッと見つめて黙ったままであった。

「え、えっと……以上ですけど……」


堪らずありすは二人に向けて声を掛ける。すると、二人はフッと笑った。


「うふふ、素敵ですねぇ」


「橘ちゃんらしくて……良いと思う、かな……」


そう言って明るい表情を取り戻す智絵里とまゆ。いつの間にか、暗い雰囲気もどこかに素っ飛んでいた。


「という訳で……私達の恋愛観は以上ですね。PPさん、満足して貰えたでしょうか?」


「そ、それじゃあ……次のお便りにいきますね……」


そして何事も無かったの様に進めようとする二人。その急な豹変ぶりに困惑したありすはガラスの向こう側に顔を向けると、そこにはホッと安堵した表情のスタッフ達がいた。


(もしかして……いつもこんな感じなんでしょうか……)


スタッフの気苦労をありすは察しつつ、次のお便りの声に耳を傾けるのだった。


何か重くて更新し辛い……

まだ書き溜め分はありますが、続きは明日にします

さっきからちょいちょい落ちてるのかな?
まあなにはともあれ乙

今日はやめといたほうがよさげやね
このラジオ毎回放送事故してるな(白目)


そのうちありすもこのヤンデレラ達と仲良くトークできるようになっちゃうのか……

ままゆは最近ポンコツのばかりだったからこの病んでるのは久々だな
この病みデレ二人に睨まれながらでも答えたありすはガンバったよ…

「はぁ……疲れました……」


収録を終えたありすはスタジオを出ると、堪らずため息を吐いた。あの後も度々雰囲気の悪くなるスタジオ内で、孤軍奮闘を続けていたありすの気苦労は計り知れないものだった。


「まさか……緒方さんや佐久間さんがあんな人だとは思いませんでした……」


そう言ってありすは視線をある方向に向ける。そこにはありすと同じく、収録を終えた智絵里とまゆの二人が担当プロデューサーのPに詰め寄っている姿が見えた。


「二人のプロデューサーさんも……さぞかし大変なんでしょうね……」


自分の気苦労の大きさから、ありすはPの苦労を察して、その身の上を案じた。

「んーそうでも無いかもしれんぞ」


「あっ、プロデューサー」


そんな事を考えていると、Aがいつの間にか直ぐ近くまで近づいており、痒いのかその右手で自分の髪を乱雑に掻いていた。


「それよりも、橘。お疲れさん。良く頑張ったな」


そう言った後、Aはありすの頭を上に手を置いて、勢い良く撫で始めた。それはもうペットを可愛がる主人の様に、わしゃわしゃと撫で回した。


「や、止めて下さい! みんなが見てるじゃないですか!!」


いつもの様に抗議するありすであるが、何故か嫌そうな表情はしておらず、その手を払う事もしなかった。

「何だ、恥ずかしがってるのか、橘。このこのー」


それが余計にAの行動を助長させる事となり、更にAは撫で回す力を強めていく。


「い、いい加減にして下さい!! 怒りますよ!!」


「おっと、それはまずいな」


ありすの言葉に反応してAはありすの頭から手を離した。それが離れた瞬間、ありすは何とも言えない寂しさを感じてしまう。


(また、だ……何で……寂しく思うんだろう……嫌だったはずなのに……何故……?)


ありすは乱れた自分の髪を手で整えながら、相反する自分の感情にモヤモヤし、悩んだ。


それに答えや出口があればこれ程悩みはしなかったが、それが無いからこそ、ここまで苦しんでいるのだった。

「そうだ、橘。頑張ったお前にご褒美をやろう」


「えっ?」


唐突にそう言い出したAはありすに向けて細長い箱を差し出す。それは色鮮やかな包装紙で包んであり、その上を更にリボンで可愛らしくラッピングしてあった。


「次も頑張ってくれよな」


「あ、ありがとうございます……」


気恥ずかしそうにありすは言った後、自分の鞄の中にその渡された箱を仕舞った。すると、それを見たAが不機嫌そうな表情をする。

「な、何ですか……?」


「いや、ここで開けて欲しかったんだがな」


そう言ってAは拗ねてしまい、そっぽを向いてありすから視線を外した。


「何を子供みたいにしているんですか……」


子供にそう言われるのは大人からすれば堪える事だが、Aは全くといって気にしない。平常運転だった。


「だって……それを見た橘が喜ぶ姿を見たかったのにな……」


そしてそんな事まで言い出して不貞腐れる始末である。

「……絶対に見せません。これは帰ってから見ようと思います」


そんな姿を見せるのは恥ずかしいという思いからか、ありすはAの要求を拒否する。


「そんな、殺生な……」


「そんなに落ち込む事ないじゃないですか……」


Aのあまりにも幼稚過ぎる行動ぶりに、ありすは思わずまたため息を吐いた。


「いいから帰りますよ、プロデューサー」


そして踵を返して帰ろうと、ありすは出口を目指して歩き出した。


「待ってくれよ、橘」


それに追いつこうと、Aは後ろから少し速足気味に歩いてありすを追っていく。


(プロデューサーからのご褒美……一体、何だろう……)


家までの帰り道の間、ありすは貰った箱の中身に期待を膨らませながら、帰宅していった。


「あの……ありすちゃん、それ……」


あのラジオ収録から数日後……ありすは再び文香と仕事で共演する事となり、その打ち合わせを事務所で行っていた。そこで文香はありすのある変化に気付いた。


「……? どうかしましたか、文香さん」


「い、いえ……その……今日、ありすちゃんが付けている……リボンなんですが……」


文香が気付いたのはありすが身に付けているリボンの事だった。ありすとは仕事で何度か共演もしたり、事務所の中で擦れ違う事も多くあったが、今日ありすが付けているリボンは文香が初めて見る物だった。


「えっと……大変……珍しいと思いまして……」

「珍しい……ですか?」


「はい……」


文香はゆっくりと首を縦に振って頷く。そしてそれを珍しいと思った理由……それはリボンの色だった。


ありすは普段、青色やそれに近い色……もしくは白色といったカラーのリボンを身に付けている。しかし、今日の色はいつものそれらとは違っていた。


「私……真っ赤なリボンを付けたありすちゃんを見るのは……初めての様な気がします……」


今日ありすが身に付けているのは熟したイチゴの様な真っ赤な色のリボン。見慣れない姿だからこそ、文香は珍しく思ったのだ。


「や、やっぱり……変でしょうか……」


それを指摘されたありすは似合ってないのかと思い込み、目線を下げて落ち込んでしまう。

「い、いえ……そういう訳では……どんな色のリボンを付けたありすちゃんでも……私は可愛いと思います……」


落ち込ませてしまった文香は慌てて訂正を入れ、ありすをフォローして宥めようとした。


「あ、ありがとうございます、文香さん。そう言って貰えると……私、嬉しいです」


そしてそれは成功し、落ち込んでいたありすにまた笑顔が蘇った。これには文香もホッと安堵の息を漏らした。


「でも……本当に似合ってます……どこで買われたのですか……?」


「そ、それは、その……何て言いますか……」


文香がそれを聞くと、ありすは俯いて答えようか迷っている様子だった。その様子を見た文香は思わず首を傾げてしまう。

「おっす、おっす。二人共、頑張ってるか?」


と、そこへ陽気な様相のAが二人の前に現れた。その手には赤い色の缶が1本ずつ握られている。


「これ差し入れのジュースな。良かったら飲んでくれ」


そう言ってAは手に持つそれを二人に渡した。ありすがそれを受け取ると、その缶からひんやりとした冷たさが手に伝わった。


「あっ……ありがとうございます……」


「……プロデューサーにしては気が利くんですね」


「何だと……? そんな事言う奴にはやらんぞ!」


Aはありすから缶を取り上げようと、両腕を広げてじりじりと迫ろうとする。

「あ、あの……ありすちゃんも悪い意味で言った訳では無いと思います……だから、その……許してあげて下さい……」


そう言って二人の間に割って入り、文香はAにそう懇願した。


「よしっ、許す!!」


Aは文香の要求をあっさり呑み、広げていた腕を元に戻して引き下がった。


「切り替えが早いですね……」


「それよりも、橘。そのリボン、良く似合ってるぞ」


Aはありすが付けているリボンを指差してそう言った。

「流石は俺が選んだだけの事はあるな」


「えっ……? これ……プロデューサーさんが……?」


「あぁ、そうだぞ。けど、ちゃんと付けてくれて俺は嬉しいぞ、橘」


「べ、別に……私はただ……せっかく貰ったのに、付けないのは悪いと思って……その……」


ありすは俯いて視線をAから外し、照れ臭そうな表情をする。


「何だ、橘。照れてるのか? 可愛い奴だなぁ、本当」


その仕草がAに火を付けたのか、再度ありすに近付き、その頭を撫で回した。

「うぅぅぅぅぅ……」


そしていつもの様に抗議するかと思いきや、ありすは俯いたまま、その行為を黙って耐えていた。


「今日の橘は静かだな。何かあったのか?」


それを不自然だと思ったAはありすに向けてそう問い掛けた。


「な、何でもありません……」


「ふーん……まぁ、そういう日もあるか」


そしてAは満足したのか、ありすから手を離して踵を返した。


「それじゃあ、俺は仕事に戻るぞ。二人共、後は頑張れよな」


そう言ってその場を後にするA。文香はそれをポカンとした表情で見送り、ありすはまだ俯いたままであり、去っていくAに目もくれなかった。


とりあえず出勤なのでここまで。

ようやく構想の6割ぐらいが終わった所です。まだまだ先は長いなぁ……

それでは続きはまた帰ってからで。

乙!

乙、ようやくデレはじめたか
そうすると次はライバルの登場か…

ふむ…ありすのライバルとなると晴、飛鳥、ちゃまあたりかな?

ぶんぶんさんじゃないのか

流れ的にはふみふみだろうけど、相手への好意をはっきり出してくる同年代の子がライバルでも面白そうだな

マーキングって「これは私のもんだからな!手ェ出すんじゃねえぞ!」って宣言だからな
どういうマーキングをするのか楽しみ

そりゃあお揃いの首w…リボンを付けるんでしょ

ありすはニンフィアだったのか

「あ、ありすちゃん……? その……大丈夫でしょうか……?」


いつもと様子の違うありすを心配して、文香はそう声を掛けた。普段なら文句や抗議を言うのにも関わらず、今日のありすはただ耐えるだけで、どこかおかしかった。


「大丈夫……とは言えませんね……」


ありすは俯いたままそう答えるが、文香と目を合わせようとはしなかった。


「何だか私……最近おかしいんです。プロデューサーといるとどうも……調子が狂うといいますか……普段通りにできなくなって……」


ここ最近の出来事を思い返してみても、自分の言動とその感情が相反する事は度々とあった。そんな自分の感情を制御できずにありすは苦しみ、頭を抱えた。


「あれだけ迷惑だと思ったのに……嫌いだと思った事もあるのに……それでも会えないと寂しかったり、褒めてくれると嬉しかったり……本当に、どうかしたみたいなんです……」


「ありすちゃん……」


そんなありすを文香は見ていられず、文香は傍まで近づくとありすを自分の胸の中にそっと抱き寄せた。


「大丈夫ですよ、ありすちゃん……」


「文香さん……」


文香の胸の中に埋もれたありすはその顔を見上げて文香を見つめた。


「多分ですが……ありすちゃんは、プロデューサーさんの事が好きなんだと思います……」


「好き……ですか……」


「はい……だから、調子が狂ったり……いつも通りにできない……それはそういう事なんでしょう……」


そう言われてありすは胸の中に抱かれたまま、その事について考え出す。


(私が……プロデューサーの事を……好き?)


ありすはそんな事を今まで一度として考えた事は無かった。しかし、それが事実だとすれば、今まで不可解だった事が納得できる様になってくる。


(そう……なんだ……私……プロデューサーが好きなんだ……)


これはこれは、堕ちましたな

ありすを励ます文香は良い女
ありすより余裕があるからかもしれないが

原田美世「パーキング」

なんでもありません、静かにしてます…

その考えに達したありすは『もう、大丈夫』と、文香に目配せしてその胸から離れた。


「ありがとうございます、文香さん。おかげで落ち着きました」


そして文香に向けてぺこりとお辞儀をした。それを見た文香は優しく微笑んでから、元の位置に戻った。


「ありすちゃん……私は何もしてませんよ……? わたしはただ……手助けをしただけです……」


「い、いえ……そんな事は……」


「それに……これから先をどうするかは……ありすちゃんにしか決められない事です……私はこれ以上……ありすちゃんの力にはなれそうにありません……」


そう言って俯き、落ち込む文香だったが、直ぐに立ち直って再びありすと向き合った。


「ですが……私はありすちゃんの事を応援していますから……頑張って下さい……」


「文香さん……本当に、ありがとうございます」


そしてありすはもう一度文香にお辞儀をする。


「私……頑張ります! そして……絶対に勝ち取ってみせます!」


文香に対してそう決意を新たにして豪語するありす。その胸中は何時に無く清々しかった、


「それでは……ありすちゃん……」


「はい」


「一区切り付いた所で……打ち合わせを再開しましょうか……」


「……そうですね。すっかり忘れてました」


長い中断となってしまったが、ありすと文香は本来の目的である打ち合わせに意識を切り替えていった。

>>135

椎名法子「ベーキングパウダー」

そしてその日から……ありすのAに対するアプローチ作戦が始まった。


「プロデューサー、もう直ぐお昼ですね」


事務所での仕事途中。ありすは狙い済ましたかの如く、Aにそう告げた。


「うん? あぁ、そうだな。それじゃあ、飯にするか」


ありすに促されたAは昼食を取ろうと、自分の机の引き出しを開く。そこには様々な種類のカップ麺の山が埋没していた。


「さて、今日は何のカップ麺にしようか……」


Aはその山を鼻歌混じりで乱雑に漁っていく。次々と取り出してはどれにしようかと迷っている様子だった。


「またカップ麺……いつもそればっかりじゃないですか。プロデューサーはちゃんと栄養を取った方が良いと思います」


そんなAの姿を見て、ありすは苦言を呈する。


「と言ってもなぁ……自炊できないし……栄養はスタドリでなんとか……」


「そんな事では駄目です! スタドリに頼り過ぎてたらいつか大変な事になりますよ!」


「でもなぁ……」


腕を組んでそう唸りを挙げるA。ここまではありすの思惑通りだった。

途中ですが出勤なのでここまで

>>138については忘れて欲しいです……

それではまた帰ってから

小梅「ウォーキング・デッド」

時子「スパンキング」

かな子「ベーキング」

(どうしてこうなった…)

ふみふみは応援してくれるお姉さんポジションなのか
じゃあ敵は一体……

亜季「ヴィーキング」(第5SS装甲師団)

千枝か晴か飛鳥か

「そんなプロデューサーに朗報です」


「ん? 何だ一体……」


「実は私……今日はお弁当を作って来たんです」


ありすはそう言うと、Aの机の上に持ってきた弁当箱を置いた。その包みはありすらしく、ピンク色の布に可愛らしいイチゴのプリントがされていた。


「今日はこれを食べて下さい。私の自信作です」


自信満々にドヤ顔でそう言って見せるありす。しかし、それに対してAは何やら浮かない表情をしていた。


「……ちゃんと食える物だよな?」


「な、なっ!?」


せっかく自分が一生懸命作ってきたのにも関わらず、疑いの目を向けてきたAに、ありすの怒りは一瞬にして沸点に達した。


「し、失礼ですね! ちゃんと味見もしましたし、問題はありません」


苺のおにぎりとか?

いちごのからあげだよ

幸子「スカイダイビング」

夏樹「チョーキング」李衣菜「???」

>>151
からあげは流石にないだろ
玉子焼きにイチゴ入れるぐらいだから

苺を磨り潰した汁を卵と溶いて苺味の卵焼き作りそうだな
そして色は赤色…………

さすがに親にも見て貰って…見て貰ってるよね?

苺の炊き込みご飯だろ

料理スキルもさることながらメンタルも心配
何でも思っている事をズバズバ言っちゃいそうなプロデューサーだもんな…

「本当に大丈夫だろうな……?」


それでも疑うのを止めないA。ありすは憤慨し、Aの机をバンッと強く叩いた。


「いいから食べて下さい! 文句を言うならそれからにして下さい!!」


「お、おう……」


もの凄い剣幕で憤るありすに根負けしたAはそれ以上言う事を止めて、弁当の包みを広げ始めた。


その様子をありすはどきどきしながら見守った。味見をしたとはいえ、Aがそれを受け入れてくれるかが不安だからだった。


「さて、中身は……」


包みを広げ終えたAは弁当箱の蓋をゆっくりと持ち上げ、その中身と対面する。


「……これは……」


弁当箱の中身は半分に分かれていて、一方には白いご飯が詰められており、その上には色彩鮮やかなふりかけがまぶしてあった。


そしてもう一方には少し焼き色の濃い卵焼き、ウィンナー、ホウレン草の和え物、金平ごぼうといった弁当の定番ともいえるおかずが敷き詰められていて、おまけにデザートのイチゴまで付いている。


「とても普通だ……」


Aはあまりの普遍的な出来に驚くばかりだった。


「何ですか、その反応は……」


そんなAの反応を見たありすは怪訝そうな表情でAをジッと見た。


「いや、橘が作ってきた物だから、またあのイタリアンが出てくるかと思ってな……」


Aの脳裏にあのピンク色をしたパスタの光景が浮かんでいた。そして今回もそれが入っているものだと思っていた。


「私も最初はそうしようかと思いましたが……今日は単純に、私の料理の腕前をプロデューサーに知って貰いたかったので、普通に作りました」


Aはそれを聞いて『助かった……』と、ばかりにホッと安堵の息を漏らした。もう、あんな代物と対峙するのは御免だった。


普通…だと!?

さすがありすぅ!(普通でよかった)

まだ普通と確定したのは見た目だけだから

>>163
ありすの作り出す料理を想像してみろ
あれに比べたら見た目だけでも普通は高評価だと思わないかい?

食べたことはないが、いちご煮といふものがあるらしくてな

>>165
いちご煮はイチゴとは関係無いぞぉ!

いちご煮(いちごに)とは青森県八戸市とその周辺の三陸海岸の伝統的な料理で、ウニ(キタムラサキウニ、エゾバフンウニなど)とアワビ(ツブ貝等で代用されることもある)の吸物である。古くから上客への出し物として使われてきた。赤みが強いウニの卵巣の塊が、野イチゴの果実のように見えることからこの名が付いた。

※wiki参照

「さぁ、早く食べて下さい。そして私の腕前が上がった事を良く噛み締めて下さい」


「わ、分かったから、そう急かすなって……」


Aは箸を手に持つと、まずは数あるおかずの中から卵焼きを選び、箸を向ける。


「い、いただきます……」


それを程良い大きさに箸で分けて、口にへと運んだ。


「あむっ」


口に放り込むとそれを良く味わう様にゆっくり咀嚼し、それから飲み込む。


「ど、どうですか……?」


そして恐る恐るありすはAにそう尋ねる。Aは表情を変えないままありすの向き……


「あ……」


「……あ?」


「あまぁい……」


ただ一言、Aは舌を出してそうありすに告げた。


「何、これ……ちょっと甘過ぎやしないか、これ……なぁ、橘……どれだけ砂糖入れたんだ……」


「ど、どれだけって……大匙6杯ぐらいでしょうか。甘い方が疲労回復にも良いと思ったので……」


「入れ過ぎだろ……多くても2杯ぐらいじゃないか……? まぁ、食えない訳じゃないからいいけど……」


そう言ってぶつくさと文句を垂らしながら、Aは残りの卵焼きに手を付けていく。


「俺……塩味と出汁の効いた卵焼きの方が好きなんだけどなぁ……」


「……すみませんね、気が利かなくて……」


ありすはブスっとした不貞腐れた表情でそう言った。


「いや、別にいいぞ、橘。さっきも言ったが食えない訳じゃないし、悪い出来じゃないぞ。ただ、俺の好みに合わないだけだから」


そしてAは卵焼きを平らげると、次はウィンナーに手を付ける。その半分だけを食らうと、これまた咀嚼して飲み込んだ。


「これは……塩か胡椒は振ってないのか……?」


「えっ……その……茹でただけなんですが……駄目、でした……?」


「あぁ、そうなのか。それでも問題は無いが、俺は振ってあった方が良かったなぁ……」


またも文句を言いつつ、Aはホウレン草の和え物を口に運ぶ。


「柔らかい……これ、茹で過ぎだろ、橘」


「そ、そんなはずは……」


「味は良いけど……それがちょっと気になるな」


そう言ってAはご飯を少し口を付けた後、最後のおかずの金平ごぼうに手を付けた。


「何だか味が染みて無いな……ただのごぼうと人参の炒め物になってる……まぁ、これはこれで悪くは無いが……」


その後も何かと言いながら、Aは弁当を平らげていった。そして最後のデザートのイチゴを全て食した後、『ごちそうさま!』と、手を合わせて食事を終えた。


それでも全部ちゃんと食べたんだな
優しい奴じゃないか

砂糖大匙はあかん...

「いやぁ、ありがとうな、橘。まぁ、悪くない出来だったぞ」


弁当箱の蓋を閉め、それをまた包み直したAはそう言いながらありすに顔を向ける。すると、ありすは下を俯いて、スカートの端を強く握り締めて立っていた。


「ん? どうした、橘」


「……上手にできたと思ったのに……」


「えっ?」


「おいしいって言って貰えると思ってたのに……」


そしてその瞳には小粒の涙がジワリと浮き出ていた。自信はあったのにも関わらず、Aにあれこれ言われてありすは精神的に傷ついていた。


「あー、ごめんな、橘。俺、思った事はつい言ってしまうタイプだから、悪かったな」


そんなありすを見て、Aは前にした様な愛でる様な撫で方ではなく、慰める様にその頭をそっと優しく撫でた。


「……プロデューサーがそういう人なのは知ってます。けど、一々そういう事は無いじゃないですか」


「それは本当にすまん」


「……いいです。プロデューサーの好みは分かりましたし、反省点も理解しました」


そう言ってありすはAから弁当箱を受け取り、それを自分の鞄の中に仕舞った。


「次こそは、おいしいって言わせてみせます」


「また作ってきてくれるのか?」


「あれだけ言われて……引き下がる訳にはいきません」


頬を膨らませてそう言うありすを見て、Aはクスッと笑った。


「そうか。それじゃあ、期待して待ってるからな」


「はい、任せて下さい。今度こそは絶対にプロデューサーを黙らせますから」


期待されてありすは嬉しくなり、Aに笑顔を見せる。ついこの間までのAとありすの関係では見られない光景だった。


(素直になるって……こんなにも気持ちの良い事なんだ……)


そんな喜びに浸りながら、ありすは次回に向けての作戦を頭の中で描くのだった。


マーキングしなくてもありすの独占状態じゃないか…

>>176
餌やり(マーキング)ってことなんじゃね?

今後の敵のためのマーキングやろ

それからというものの、ありすは幾度と無く作戦を立て、それを実行してきた。


しかし、Aのありすに対する態度は今までと変わる事無く、その距離は縮まる事も無かった。


そんなある日の事だった……。


「お疲れさん、橘」


「あっ、プロデューサー。お疲れ様です」


この日はテレビ番組の収録があり、二人はテレビ局に赴いていた。その撮影が終わると、Aはありすに声を掛けて近付いた。


「あ、あの……どう、だったでしょうか……」


「ん? どうって?」


「いえ……ちゃんとできていたかな……って思って、その……」


上目遣いになりながら心配そうに尋ねるありす。


「ちゃんとできていたから、心配しなくてもいいぞ、橘。良く頑張ったな」


そんなありすの姿を見て、Aはフッと笑った後、その頭を撫で回した。


「あっ……えへへ」


撫でられて嬉しくなったありすは屈託の無い笑みを見せる。これが少し前なら『止めて下さい!』と、言って抗議していたが、今は完全にその行為を受け入れていた。


「そうだ、橘。確か明後日はオフの予定だったよな」


ありすを撫でて十分に満足したAは、それを止めると唐突にそんな事をありすに聞いた。


「はい、そうですけど……何かありましたか?」


「いや、特に大した事じゃないが……その日って橘は空いてたりするか?」


「今の所は……空いてますけど」


「そうか。それなら好都合だ」


そう言うとAはポケットから何かを取り出してありすに向けて差し出す。それは薄っぺらい長方形の紙……チケットだった。


「これ、何ですか……?」


「遊園地の招待券なんだが……良かったら一緒に行かないか?」


(遊園地……!!)


そう聞いて、ありすの心は一瞬にしてときめくが、その感情は表には出さず、敢えていつも通りに振る舞った。


「い、いいんですか? 私……その、アイドル……ですよ?」


「ん? 何がだ?」


「だ、だって……そんな所にプロデューサーといるのを記者にでも撮られたりしたら……」


本当の所は直ぐにでも飛びついて行くと宣言したかったが、ありすはわざとそういう風に言って、自分に非が無い様にした。飽く迄全てAが唆した様にする為にそうしたのだ。

「あぁ、大丈夫だろ。橘はまだ小学生だし、そういう対象には思わないだろ。この間の牧場の時も何も無かったし、心配するな」


Aはありすの頭をポンポンッと二度軽く叩き、安心させる様にそう言った。言質が取れた事で、ありすは内心でほくそ笑む。


「それで……どうするんだ? 行くのか? 行かないのか?」


「し、仕方ないですね……私が行かなかったらせっかくのチケットがもったいないですし……その……行かせて、頂きます」


「そうか。なら、明後日はよろしく頼むな」


「はい。それじゃあ私……着替えてきますね」


そう言ってありすはAに背を向けて楽屋にへと向かって行く。


(プロデューサーと遊園地でデート……楽しみだな……えへへ)


Aの前では見せなかった笑顔を咲かせ、ありすは期待を膨らませながら、明後日の事を夢想するのだった。


病まない…だと!?

誰も二人っきりなんて言ってないんだよなー

遊園地に行ってもジェットコースターやお化け屋敷を攻めまくるんだろうなー
観覧車なんて素通りして帰りそう

さすがのPでも誰か他に連れていくなんて無粋な真似は……しそうだな

そして迎えた約束の日当日……ありすは事務所の前でAが来るのを待っていた。


両手で大きめの手提げ鞄を持ち、上機嫌なのか自分の持ち歌を鼻歌で歌っている。誰が見ても今のありすは浮かれていた。


(プロデューサー……早く来ないかな……)


先程から何度も時計を確認しているありすだが、まだ待ち合わせには十分に時間があった。


Aと遊園地でのデートという事もあり、期待や喜びからか約束の時間よりも早めに来てしまったのだ。


「あっ……」


そして待ちわびる事数分後、Aの乗る車が事務所の前に駐車し、その窓からAが顔を覗かせた。


「おはよう、橘」


「おはようございます、プロデューサー」


そう言いながら、まるで飼い主が帰ってきたのを出迎える犬の様に、ありすはAの車に詰め寄って行った。これが本当に犬ならば、尻尾をぱたぱたと振っている事だろう。


「それにしても随分と早いな、橘。まだ待ち合わせには余裕があるっていうのに、もう来てるなんてな」


「べ、別に……プロデューサーが先に来るよりも、私の方が先に来ていた方が早く行けると思ったからです」


「そんな事言って……本当は楽しみで仕方なくて、早く来たんじゃないのか?」


「ち、違います!」


案の定、Aに早く来てしまった理由を看破されてしまったありすだが、素直にそうだとは言えず、それを否定した。


「まぁ、いいや。とりあえず、車に乗ってくれ。準備が出来ているならもう行くぞ」


「は、はい」


そしてありすはAの車に乗り込む。前は後部座席に座ったありすだが、今日はAの隣の助手席に座った。


「……」


その様子をAは不思議そうな表情で見つめていた。


「……? どうかしましたか?」


ありすもそれに気がついたのか、Aに向かってそう問い掛ける。


「いや、最近の橘は助手席に座る事が多くなったなぁ……って、思ってな。前まではずっと後ろに座ってたからな」


「こ、この方がプロデューサーと話しやすいからここに座ってるだけです。別に……意味はありません」


と、誤魔化すありすだが、本当の所はAの近くにいたいからという理由で助手席に座っているのだった。


「……そうか。それじゃあ出発するぞ、橘」


そう言ってAは車のブレーキを解除し、アクセルを踏んで遊園地に向けて移動を開始する。


「そういえば、橘」


移動開始早々に、Aは前を向きながらありすに話し掛けた。


「はい、何ですか?」


「今日のその服……可愛いじゃないか」


「!!」


「流石はアイドルだな。似合ってるぞ」


そう言われてありすは下を俯いてしまう。Aからは見えないが、その顔を照れと嬉しさからか、真っ赤に染めていた。


(プロデューサーに可愛いって褒められた……えへへ……お洒落してきて良かった……)


とりあえず出勤なのでここまで

ちなみにもう終盤に入ってますのであともう少しで終わりになるでしょう

今週中には完結目指して頑張ろうと思います

それと分かっているとは思いますが、ここまでは全くマーキング行為はありません

あるとすれば今後になります

それではまた帰って来てからで……

よかった…ふみふみもいた方が楽しめるんじゃないかとか思ってふみふみを連れてきたPはいなかった
お洒落ありすかさぞや可愛いんだろうな

ここから事態はどう急転するのか・・・

遊園地で何かが起こるみたいですね…

事務所を出てから2時間程経過し、Aとありすの二人は目的地の遊園地に到着した。


「また結構遠くの場所なんですね。てっきり近場かと思いました」


ありすは助手席から降りると、振り返ってAを見ながらそう言った。


「まぁ、近くでも良かったが……それだと知り合いに会うかもしれないからな。こういう所の方が気兼ね無く楽しめるってもんだ」


Aも降りると車の鍵を閉めてありすの傍まで寄っていく。


「さて、それじゃあ行くか」


「はい、行きましょうか」


そして二人は並んで遊園地の入口ゲート目指して歩いていく。ありすが上を見上げると、駐車場からは既にいくつかのアトラクションが見えており、どれもこれも楽しそうでより期待感を加速させた。


「橘は何か乗りたい物とかあるのか?」


そんなありすの様子を察したのか、Aがそう言って声を掛ける。


「そうですね……遊園地に来るのは久しぶりなので、中に入って何があるのかを確かめてから決めようと思います」


「へぇ……意外だな」


ありすの発言に、Aは顎に手を置いてそう返した。


「何がですか?」


「橘なら事前に調べてきてそうかと思ったが、そうでもないんだな」


いつものありすならば、タブレットを片手に事前に調べてきた情報を得意気に話しそうではあるが、今日はそんな気配は微塵としてない。


「べ、別にいいじゃないですか。現地で調べて色々と探すのも、楽しみの一つですから」


「まぁ、それもそうだな。パンフレットを持って園内を隈なく探すのも楽しいしな」


Aもありすの意見に同意だった。実際に見るのと、体験するのとでは大きく違うからこその楽しみもあるという事だ。


「それで……プロデューサーは何を乗りたいんですか?」


自分の意見を言った所で、ありすはAにもそれを聞き返してみた。


「ジェットコースター」


「知ってました」


Aの返答にありすは済まし顔でそう答えた。


「あれ? 何で分かったんだ?」


「プロデューサーの考える事は分かりやすいですからね。普段から子供っぽい性格のプロデューサーなら絶対に言うと思ってましたから」


「それなら話は早いな。一緒に乗るぞ、橘」


「まぁ……ジェットコースターぐらいなら構いません」


「あとはお化け屋敷」


「……それは、ちょっと……」


それを聞いた瞬間、ありすの表情がスッと青ざめる。


「何だ、橘。お化けが怖いのか?」


「そ、そんな事無いです!」


懸命に取り繕うありすだが、お化けが怖い事はAにはお見通しだった。


「無理するなって。何だかんだ言っても、橘はまだまだお子様だな」


そう言ってAはありすの頭を撫でて、より子ども扱いして挑発する。


「う、うぅぅ……わ、分かりました。それなら……私がお化けが苦手では無いという事を証明してみせます」


「いいのか? ここのは相当怖いっていうぞ?」


「ど、どうという事はありません。所詮は作り物ですから……怖くはありません」


怖くは無いと宣言するありすであるが、その声は少し震えているのをAは分かっていたが、敢えてスルーして気付かないふりをする。


「……分かった。そう橘が言うなら仕方ないな。その度胸を買って、いの一番にお化け屋敷に行くぞ」


「ま、任せて下さい」


「いやぁ、楽しみだなぁ」


(ど、どうしよう……今更苦手だなんて言い出せない……)


そうして二人は遊園地の入場ゲートを潜り、その敷地内に入っていった。


お化け屋敷・・・マーキング・・・あっ

抱きつきながらのダイレクトマーキングか…

聖水によってマーキングですか

これは直のみしかあり得ませんな

それから数十分後……


「おーい、橘。大丈夫か?」


「だ、だい……ひっ……じょうぶじゃ、ひっぐ……ありません……」


いの一番にお化け屋敷に入り、そこから出た後、Aは近くのベンチに座り込み、泣きじゃくるありすを宥めていた。


案の定、お化けに対して耐性の無いありすはお化け屋敷のあまりの恐ろしさに耐え切れず、仕舞いには泣き出してしまったのだ。


「全く……変な見栄を張るからそうなるんだぞ」


「だ、だって……ぐすっ……だってぇ……ひっぐ……」


「はいはい。どうせ俺が悪いんだろ? 俺のせいなんだな」


「……そうですよぉ……全部、プロデューサーのせいです……」


そしてありすが泣いている要因はただ怖かったというだけでは無かった。その様子を横で見ていたAが便乗してありすに黙ってこっそり隠れたり、それに気づいたありすが不安になった所を後ろから脅かす等、余計に恐怖を助長させたのも原因だった。


「馬鹿じゃないですか……プロデューサーは……本当にもう……」


「それよりも……橘。一つ、確認なんだが……」


「……何でしょうか?」


「まさか……漏らしてたりとかしてないよな?」


「……うぅぅ、もう!」


Aの軽率なデリカシーの欠いた発言に怒ったありすは、Aの肩を両手でポカポカと何度も叩いた。しかし、悲しい事に小学生の女の子であるありすにそこまでの力は無く、大して痛くも無かった。


「痛い痛い。止めろよ、橘」


そんなありすの軽い攻撃をAは棒読みでそう言いながら防ぐ事無く、ただ一身に受け続けた。


「馬鹿! 馬鹿! プロデューサーの馬鹿!」


それがありすの怒りに余計に油を注ぐ事となり、その勢いは増していった。


「悪かった。悪かったって、橘。許してくれよ」


「ふぅ……! ふぅ……! 本当に、馬鹿なんですから……」


最後の一撃がポスッと当たった所で、ありすは両手を引っ込める。そしてAの肩を叩くのを止めた。


「……許してくれるのか?」


「いえ、許しません。ですから、あれに乗りましょう。そうすれば、許してあげます」


そう言ってありすはAに分かる様に、遠くに見えるアトラクションを指差した。それはカップ状の乗り物が多く立ち並ぶ、遊園地においては定番のアトラクションだった。


「コーヒーカップかぁ……」


「……何ですか? もしかして、嫌なんですか?」


「いや、そんな事は無いぞ? 昔は良く乗ったもんだぞ、あれ。どれだけ速く回せるか友達と競ったもんだ」


「今回はそういうのは駄目です。普通に乗りますよ」


「分かってるよ、橘」


「どうだか……」


そしてありすはベンチから立ち上がると、まだ座っているAの方を向いた。


「ほら、早く行きますよ、プロデューサー」


そう言ってからAをその場に残したまま、ありすは小走りでコーヒーカップ目指して駆けていく。
 


「おいおい、待ってくれよ」


取り残されたAは直ぐに立ち上がり、その後ろをゆっくりと自分のペースで歩きながら追いかけていく。


「そんなに急ぐ事は無いぞ、橘。コーヒーカップは逃げないからな」


「それはそうですけど……時間には限りがありますから。早く行動した方が得策だと思います」


「……それは一理あるな。よし、それなら急ぐぞ」


そう言ってAは歩く速度から一気に全速力に切り替え、前にいたありすを追い越して走り抜けていく。


「あっ、ちょっと待って下さい!」


ありすもそれに合わせて、移動する速度を速めてAに着いていく。いつもは大人ぶっているありすであるが、今の姿は無邪気に遊ぶ歳相応の少女の姿だった。


昨日帰ってきてレス見たらみんなダイレクトマーキング望んでて変な笑いが出た

まぁ、ありすがおもらしするのは最高だと思いますがね←

とりあえず出勤なのでここまで

次辺りで多分展開が変わってきます

それではまた帰ってからで……

でも多分ちょっとぐらいは漏らしただろうね(ゲス顔)

本気でビビり過ぎると、小さい方じゃなくて大きい方漏らすらしいな…(家康感)

そういやRにいまでもおもらしありすあるのかな

プロデューサーのせいでチビる

「もうお嫁にいけない!ちゃんと責任取って下さい!」

記入済み婚姻届(マーキング)

こういう攻め方もあったと思う

多い日も安心

ありすはもう子供産めるのか…

吸水ケアは

俺の口

飲むなんて勿体無い!ペットボトルに保存するべきだ

ヤンデレスレかと思ったら変態ホイホイスレだったでござるの巻

>>222

どうしてこうなったかなぁ……

俺のせいですかねぇ……

それからもAとありすは遊園地の敷地内を散策していき、その魅力を十分に堪能して周った。


途中、何度かAが『ジェットコースター耐久レースしよう』とか、『メリーゴーランドで立ち乗りとかできないかな』と暴走しかけたが……


「馬鹿な事言わないで下さい。他の人の迷惑になりますから」


と、その度にありすがそれを諫めた事で特に問題も無く遊んで周る事が出来た。


そして日も暮れ始めた頃……二人は最後に乗るアトラクションに観覧車を選び、ありすはその中のシートにゆったりと腰掛け、そこから外の風景を眺めていた。

「良い景色ですね……」


「まぁ、そうだな。あっちじゃそんな見られる光景でもないしな……ふぁ……」


Aはそう言うと口を手で覆って大きく欠伸をした。今日一日遊び回った疲れが出たのか、日ごろの蓄積された疲れによるものかは分からないが、ただ言える事はAが疲れているという事だった。


「プロデューサー……その……今日は、ありがとうございました」


そんなAを見てか、ありすはAの方を向き、座ったままぺこりとお辞儀をした。


「最近は忙しくて……あまりこういう時間も取れなかったから……誘ってくれて、嬉しかったです」


「あぁ、そんなに気にしなくていいぞ、橘。俺が遊びに行きたくて誘った様なものだからな」


「いえ……それでも、感謝しています。こうして今日、プロデューサーと遊べて……私、楽しかったですから」


「それなら……俺の方こそありがとうな。1日中付き合ってくれたし……それに弁当まで用意してくれてな」


実はありすは今日の為にまた弁当を用意して持ってきていた。前回のリベンジには良い機会だと思い、少し早起きして二人分のおかず、それとおにぎりを作ってAに渡したのだった。


「中々おいしかったぞ。しかもおかずなんか俺好みの味付けにしてくれてたしな」


「この前はプロデューサーに散々に言われましたからね。その時の教訓を踏まえてしっかり作ってきました」


「本当にありがとうな、橘。今日は最高の1日だった」


そう言ってにこやかに笑って見せるA。しかし、ありすはそんなAの様子を見て、何故だか違和感を感じていた。


それは今の一瞬に限った事では無い。これまでのやり取りの中でも、おかしいと思う所がいくつかあったのだ。


「何だか……今日のプロデューサーはいつもと違います」


「ん? そうか? 俺はいつもと変わらないと思うが?」


ありすのその言葉に、Aは首を傾げてそう答えた。


「いえ、違います。いつもはもっと……自然な感じがしてますが、今日のプロデューサーは何だか不自然な感じがします」


「不自然……ねぇ……」


「はい、今だってそうです。いつもなら……私をからかいながら否定するはずなのに、それをしていません」


そう言うありすの脳裏には頭を撫でたり、頬をひっぱるAの姿が思い起こされる。しかし、今のAの姿はその様な面影は無かった。


「あの……どうかしたんですか?」


ありすは目を伏せながら、心配するようにAにそう尋ねた。


「……やっぱり分かっちゃうか」


そしてAは観念したかの様に、そう言った。


「実はな……今日は橘に、言っておかなければいけない事があるんだ」


「言っておかなければいけない事……?」


「あぁ。何分内容が内容でな。事務所で気楽に話せる様な事じゃないんだ。だから……今日こうして誘った訳なんだ」


いつもは不真面目なAが真剣に語る様子を見て、ありすは息を呑んだ。こんなAを見たのは、ありすは初めてだった。


「そ、それって……私に係わる事なんですよね……?」


「その通りだ。もっと具体的に言うなら……俺と、橘との関係に係わることだな」


ドクンッとありすの心臓が一瞬だけ跳ね上がる。そして緊張と恐れからか、その鼓動は徐々に早まっていく。


Aが今から話す事は恐らく……今までのありすとAの関係を変えてしまうかもしれない。それぐらいはありすにも予測できた。


だが、それを聞くのがどうしても躊躇われた。それを聞いた事で、これからのAとの距離が変わってしまうのが怖かったからだ。


しかし、それでも……ありすは聞きたかった。Aが何を言いたいのかは分からないが、それがありすが望む様な言葉なら……どれほど嬉しい事か。


「その……教えて下さい、プロデューサー。それが何かを」


ありすは意を決すると、真っ直ぐAを見つめてそう告げた。


「……あぁ、分かった」


ありすの決意を察したAは首を縦に振って頷き、そう答えた。


「……」


固唾を呑んでありすはAの言葉を待つ。そして、自分の思った通りになる様に心の中で必死に祈った。


「実は俺な……」








「明日から橘の担当から外れる事になったから」


「…………え?」


Aの思いがけない言葉に、ありすの思考は一瞬にして凍り付き、時が止まった様に感じた。辺り一面の風景が静止し、周りが静寂に包まれた様に思えた。






とりあえず良い所ですが今から用事があるのでここまで

また続きは帰ってからで……

乙、ようやく暗雲が立ち込めてきたか…
急な転勤か、ふみふみのプロデューサーと担当替えかな?

ありすを好きになってしまって今までみたいなプロデュースが出来なくなると思ったから自ら担当を外れた可能性も

>>233
12歳のJSに惚れるとか事案じゃないですかヤダー

>>234
同じ年齢のちゃまを自分の母親になってくれるかもしれない存在だとか言ってる赤い三倍速の変態ロリコンマザコン大佐もいるくらいだし

本当に惚れたから外れるってことなら漢だな。

さーてどうなる事やら
同世代のライバルは出るのかな?出なくても話は進みそうだけど

「な、何で……何でですか……」


Aの言葉が信じられないありすは堪らずそう聞き返した。


「何でかって……それはなぁ……」


顎に手を当て、ありすと目を合わせないようにAは目を逸らす。


「お前とやっていける自信が無い……からだな」


「えっ……」


「ほら……前に言ってたろ。俺の事嫌いって」


そう言われてありすは前にそう言った事を思い出す。無理矢理笑顔にさせようとAに頬を引っ張られてからかわれ、それで怒ってそんな言葉を口にした事を。


それでも、今はそんな風には思ってはいない。けれども、それをAは知りはしないのだ。


「それに……ぶんぶんにも苦言言われてな。『ありすちゃんがAさんとやっていける自信が無い。他の人の担当が良かったと、言っていたので気を付けてあげて下さい』ってな」


それについても言った事を思い出す。Aに怒った後に文香にそう言って愚痴を聞いて貰った事を。


「ただな……俺はこういう性格だから変われないし、無意識にそういう事をしてしまうからな。それには応えられないと思ったんだ」


目を逸らしていたAはありすの方を向き直り、黙って腕を組む。


「だから社長に直訴して担当を変える様にお願いしておいたんだ。その方が、橘も良いと思うだろ?」


同意を求められても、ありすはうんと頷く事はできない。寧ろ否定はしたいが、言葉が口から出て来なかった。


いいねこういうすれ違い

ぶんぶんは良い仕事をする
嘘をついてるわけじゃないものな

でも言ったのはありすが恋を自覚する前の段階だろうから…
ふみふみも不器用だからありすのためを思って自覚した段階での話はしなかったんだろうな
不器用な三人が揃うとこうなるんだな…せめてありすがもうちょい素直になれば

ありすの愚痴をいつAプロに告げたのか?そのタイミング次第では文香がかなり黒くなるな
ダークふみふみ、アリだと思います

「ちなみに後任にはぶんぶんのプロデューサーに頼んである。橘の性格上、そっちの方が気兼ねなくやれるはずだしな」


確かに以前はその通りだとありすはそう思っていた。だが、今はAの方が良いありすにとっては余計な気遣いである。


「だけど、橘なら……俺以外の相手なら上手くやれるはずだろうし、大丈夫だろ。その点は俺が保証しよう」


そう言ってAは一瞬だけ寂しそうな表情を見せた後、直ぐに普通の表情に戻った。


「……という訳なんだ。まぁ、担当から外れる事になっても、会社を辞める訳ではないからな。事務所で会った時には今まで通りに接してくれると俺としては助かる」


「えっ……あっ……その……」


「ちなみに俺の方は来週から別の娘を担当する事が決まってるんだ」


「っ?!」


「橘と同じぐらいの年頃の娘みたいだし、今度は失敗しない様に頑張るさ」


後頭部を乱雑に掻きながら、Aは吹っ切れた様にそう言った。


>>243
文香「DEEP DARK FANTASY(ボンテージ衣装着つつ)」

ありすと同じくらい…ちゃまか晴か光か薫か千枝か
そのあたりしか思い付かないな
可能性があるとしたらちゃまか晴か千枝あたりか?
この三人ならPともうまくやっていけそうだが

苺の神様「解き放ってエエんやで」

これはただの不幸なすれ違い?
本の好きな黒幕がいると思ったのに…

12歳組はなんやかんやでAと相性良さそうではある

パッション組ならなお相性よさそうやな

千枝は手強いぞ

「そういう事だから……明日からはぶんぶんと一緒に頑張ってくれ。お互いに別の道を歩む事になるが、橘ならきっと……トップアイドルになれると思うから、頼んだぞ」


後腐れの無い様、自分の思いを託す為、Aはありすにそう告げた。


「…………」


しかし、Aの言葉にありすは何の反応も見せない。俯いてAに顔も見せず、黙ったままだった。


「……? 橘、どうかしたのか?」


ありすに反応が無い事をAは気に掛け、呼び掛けてみるもまた反応は無い。そしてジッとその様子を観察すると、ありすの体は小さくだが震えているのが分かった。


「何だ、橘。そんなにも嬉しいのか? 担当が変わるのと、ぶんぶんと一緒になれる事が。それはそれで俺は悲しいぞ?」


Aはそれを見て、ありすが喜びに打ち震えていると解釈した。しかし、それはあまりにも的外れな解釈だった。


「……な訳…………」


「ん?」


「そんな訳、無いじゃないですかっ!!」


狭い観覧車の室内の中、今までで一番の大声を上げ、ありすはAの言葉を否定した。


「何で……何で今になってそんな事を言うんですか……」


ありすはそう言いつつ、両手でスカートの端をギュッと強く握り締める。


「確かに……前はプロデューサーの事が嫌いでした……何でこんな人にプロデュースされないといけないのか……って、何度も思いました……」


その瞳から涙が一滴ジワリと滲み出て、頬を伝って右手の甲にへと零れ落ちた。


「でも……今は違います……プロデューサーといるのが楽しくて……嬉しくて……そして、プロデューサーの事が好きなんです……」


一度堰を切ったらもう止まらない。次から次へと、瞳から涙が止め処なく溢れ出てくる。


「だ、だから……ひっぐ……プロデューサーと離れるのは嫌なんです……えっぐ……ぐすっ……そう思うだけで……辛くて……苦しくて……胸が張り裂けそうになって……駄目なんです……」


「お願いします……私のプロデュース……続けて下さい……これからも……プロデューサーとお仕事させて下さい……お願いします……」


涙を流しながら必死にそう懇願するありす。そんな姿を見せられては普通なら『続ける』と、言って頷き、その願いを受け入れるだろう。


しかし、Aは違った。困った様な表情をして、泣きじゃくるありすをジッと見つめていた。


最高かよ

Pは最もらしいこと言ったが本当はありすを好きになったからとかだったらいいな

>>251
あぁ、千枝は『女』だからな…

おとなの女は手強いぞ、彼女はそれを知っている

12歳のアイドルに惚れたから身を引く、はちょっとな。まぁ好意はあるだろうが
恋人に対するそれじゃないだろうし
ただ「嫌われてるみたいだから担当替わるわ」もウソくさい
売れっ子のアイドルが「あの人を担当にしてほしい」とでもお願いしたのかな?

「弱ったなぁ……そうしてやりたいのは山々だが、社長にも話は通してあるし、ぶんぶんのプロデューサーもその為に準備してくれてるしなぁ……」


「い、今から……ぐすっ……無かった事に……ひっぐ……できないんですか……?」


藁にも縋る思いで、ありすはAにそう問い掛ける。しかし、Aはそれを聞いた途端に渋い表情を浮かべる。


「おいおい、あのな……それをやったら俺の信用問題に関わるんだが……」


「わ、わたしが……えっぐ……二人に、謝ります……わたしが悪かったです、って……謝りますからぁ……」


Aとこれからも仕事を続けさせて貰えるなら、ありすは土下座も辞さない覚悟だった。しかし、それでもAの表情は晴れはしない。


でもふみふみはありすの気持ち知ってるし応援してる言ったよな?
もし本当ならふみふみはこのPや自分の担当に話をしてこうならないようにするはず
やっぱ本の虫さんが関わってて仕組んだんかな

本の虫さんがこのPを好きでありすを陥れるためにって思ったが逆の可能性はないだろうか?
このPは友人として好きだがありすのことを異性として好きだと
そんでこのPに取られたくないから裏でこうなるように動いたとか
本の虫さんが何か吹き込んだからありすの気持ちを知ったりしても渋い顔したとか
もしくは何か弱味を握られてる?

考察はやめるんだぁ

ありすの黄金水を飲んで落ち着くんだ

>>263
黄金水切れた場合どうしたらいいですか?

>>263
飲んどる場合かーッ!

>>263
きが くるっとる

ありすはクールタイプで、このプロデューサーAはパッションタイプ
文香のプロデューサーの方が適任ではあるんだろうな
アイドルとプロデューサーという関係なら

あぁ^~
早くAと新しく担当になるアイドルとのイチャコラを橘に見せつけてやりたいんじゃあ^~

「橘……もし、それで話が解決してもだな……もう、来週から担当する娘が決まってて、そればかりは断る訳にはいかないんだ。しかも二人もいるそうだし、それでお前まで請け負ったら俺が大変なんだが……」


「プロデューサーが困らない様に……頑張りますから……ひっく……絶対に迷惑を掛けませんから……」


「でもなぁ……」


「お願いです……見放さないで下さい……見捨てないで下さい……わたし……わたしは……プロデューサーと一緒にいたいんです……」


そう言って、何度も何度もありすはAに向けて頭を下げた。そしてそんな様子を見つめていたAは重々しくため息を一つ吐き……


「全く……本当に、お前は面倒な娘だな、橘」


二人が初めて出会った頃と同じ様に、Aはそう言い切った。


二人…ちゃまはいそうだし残りはみりあ?飛鳥の可能性もあるか…

かわいそうなありす

近い年ならレイナンジョウもあり得る

来るとしたらAのおふざけにもツンツンしない、最初から素直な子だろうな

「えっ……」


「俺の事を好きとか、嫌いとか……担当を替えて欲しいとか、そのままでいて欲しいとか……どっちなんだよ」


「だって……だってぇ……うえぇぇん……」


「あぁ、もう。ほらほら、泣くんじゃない」


Aは立ち上がると、ありすに近づいて屈み、目線をありすの高さに合わせた。


「本当にしょうがない奴だよ、お前は……」


そしてズボンのポケットからハンカチを取り出し、それで瞳から流れ続けるありすの涙を拭き取った。


「橘からそこまで頼まれたら、仕方がないな」


「あっ……それじゃあ……」


「3人も担当する事になって大変にはなるが……まぁ、いいか。橘の担当を続けるよ。社長やぶんぶんのプロデューサーには、俺からそう言っておいてやるからさ」


そう言ってありすを安心させる様にその頭を優しく撫でて、先程までは渋い表情をしていたのを崩し、Aは笑顔を見せた。


「……ひっぐ……えっぐ……うえぇぇぇぇん……」


それを見せた途端、ありすはまた泣き出してしまう。


「おいおい……まだ泣くのか? やっぱり俺とは嫌なのか?」


「違うんです……違うんですぅ……」


そう言ってありすは首を横に振って、その言葉を否定する。


「これは……ぐすっ……嬉しいんです……プロデューサーと……お仕事を続けられるって分かって……安心したら……また、涙が出てきて……」


「やれやれ……こういう所はまだ子供なんだから……」


Aはありすにより迫るとその小さな体を自分の胸の中に抱き寄せ、あやす様にその背中を摩った。


「大丈夫だぞ、橘。これからも俺が付いてやるからな」


「……それは……ずっと……ずっと一緒にいてくれますか……?」


「あぁ、もちろんだぞ」


「ずっと……一緒……えへへ……約束ですよ?」


「分かってるさ。もう俺からは約束は破りはしないさ」


「えへへ……えへへへへ……」


すっかり安心したのか、Aの胸の中でありすは表情を緩ませて笑顔を見せる。そしてその瞳は少し濁った光を放っていた。


朝っぱらからおつ

「ずっと一緒」か…紅&蒼的な重力を感じるな

ありすのマーキングなんかお構いなしに上書きする、そんな強い子たちが来てほしい

あー…これは婚約と受け止められてますね…

瞳が少し濁っていた…あっ(察し)

成し遂げたぜ。

ヤンデレイメージ的には前回の智絵里が共有、まゆが束縛、橘は依存かな?

凛が蒼でまゆが紅ならありすは朱が合うかな?

ありすは青だろ

「その……プロデューサー……一つ……いいですか……?」


Aの胸の中から離れたありすは、上目遣いでAの顔を見上げる。


「ん? どうした、橘」


「あの……ありす……って、呼んでくれませんか……?」


恥ずかしそうに頬を赤く染め、ありすはAに向かってそう言った。


「……いいのか? 名前で呼ばれるのは嫌なんだろ?」


「今のプロデューサーになら……いいです。ありすって呼んで欲しいです。でも、その代わり……」


「その代わりに……何だ?」


Aは首を傾げてそう問い返す。


「私も……プロデューサーの事を、名前で呼ばせて下さい」


「まぁ……それくらいならいいぞ。Aさんでも、Aくんでも、Aちゃんでも好きに呼んでくれ」


「や、やった……えへへ……」


自分の要求が通り、ありすは再びその顔に笑顔を咲かせる。いつもの毅然とした表情は崩れ去り、完全に緩み切っていた。


「そ、それじゃあ……早速呼んでみて下さい」


「あぁ、分かった。……ありす」


「はい、Aさん」


「ありす」


「えへへ……Aさん🎵」


名前を呼ばれて嬉しくなったのか、今度は自分からAの胸の中にへとありすは飛び込んでいった。


「おっと」


それをAは優しく両手で受け止める。


「は?それヤバい意味じゃないだろうな?」ルートじゃなくてよかったなあ(棒)

あ、ありすの要望が通ってよかったな(震え声)

婚約してるからね、しょうがないね

過去作おしえてください…コテ無いから調べ方わからん

>>291
最初から読めばわかる
1からじゃなく>>2から読むんだぞ!?
>>2だから間違えるなよ!?

節穴かよ

しかし堕ちてからは一切ブレーキをかけないな、この苺娘は

「おいおい、ありす。今までこんな事一回もしてこなかったくせに、いきなり甘える様になったな」


「だって……Aさんに名前を呼んで貰えて嬉しくて……つい……。好きな人に名前で呼ばれるって……こんなにも幸せな事なんですね、Aさん」


ありすはそう言ってAに自分の匂いを付けるかの如く、顔をAの胸に擦り付ける。


「全く……クール橘はどこに行ったのやら……」


Aはそう言いつつも、満更ではない表情でそれを受け入れる。


「もう絶対に……離しませんからね、Aさん♪」


Aの胸の中でありすは妖しく微笑みながら、そうAに告げる。そんな堕ちたありすの姿を見て、Aはニヤリと笑うのだった。


とりあえず今日はここまで

あとは締めを入れてで終わりになるのであと少しですね

最後まで突き抜けて頑張ろうと思います

あれ…?
まさかのプロデューサーが黒幕か…?

Aは担当アイドルをおちょくりながらデレさせ、仕上げに病ませることで
アイドルを自分の思い通りに手懐ける異端のプロデュース感性を武器とする男……!

ここまで計算付くだったのか!

つまりどういう事だってばよ!?
「ありすをヤンデレにしたら賞金100万円」みたいな企画だったの?

>>300
たぶん「計画通り」ですべてはAの手の上で踊らされてたんだと思われ

病んでたのはAの方か……

Aの担当する年齢を考えたらAはロリコンでハーレム作ろうとしてる…とか?
ありすはそのための実験台だった?

U149の原作の可能性

Aがアリスにマーキングしたのか

これはおもしろい展開
振り回されるより振り回したいんだよ!

>>305
これはふみふみにもマーキング済みですねぇ…

それから2週間後……


「おい、A! 今日のレッスン終わったら、近くの公園で一緒にサッカーしようぜ!」


「いいえ、Aちゃま。今日はわたくしに付き合って下さるわよね。紅茶のおいしいお店でぜひ、優雅な一時を……」


Aがありすの担当から外れる事は無くなったが、それ以外は予定通りに二人の新人アイドル、結城晴と櫻井桃華がAの下に配属される事となった。


ありすの時とは違って最初からAとの関係は良好であり、まだ配属されてからそれ程日も経ってはいないにも関わらず、非常に慕われていた。


「うーん、非常に魅力的な提案なんだがなぁ……」


二人の誘いにAは腕を組み、悩ましい表情で唸りを上げる。


「二人には申し訳無いが……また今度でいいか?」


そして両手を合わせて頭を下げ、二人に向かってAは謝った。


「何だよ、A。用事でもあるのかよ」


「えぇ、そうですわ。わたくし達以外に、先約でもいるのですの?」


「まぁ……そういう事になるかな」


申し訳なさそうに、Aは頭を掻きながら二人にそう言った。と、そこへ……


「Aさん、お待たせしました!」


Aの傍にありすがそう言いながら駆け寄って来た。


よし、晴とちゃまも病ませよう(提案)

ついでにぶんぶんのPも病ませよう(提案)

ぶんぶんPが病んでAのことが大好きになる…?

ぶんぶんPを病ませるより社長を病ませよう(提案)

>>310->>313

お前らそんなにも病ませたいのか!(憤慨)

あ、でもちひろさんは病ませなくていいです(真顔)

晴やちゃまも病ませよう(提案)

桃華は勉強不足だからなぁ……まだ性格が把握できてない所があるから……

晴は……とりあえず、ホテルにでも連れ込めばいいかな(ゲス顔)

早苗さん>>317です!

申し上げます!早苗さんが現れました!

>>317
お金持ちでお嬢様で母性に満ち溢れていてキレたら怖いのがちゃま
ボーイッシュだけど一度女にすれば後はチョロいのが晴

早苗「>>317くん。ちょーっとお姉さんと署までデートしよっか?」

>>319 ダニィ!?

>>320 サンクス

>>321 お、お許し下さい!

「さぁ、行きましょうか。ありす、早くAさんとお仕事に行きたいです」


そしてAの腕にしがみつき、早く出かけようとありすは催促する。


「あー、用事って……もしかして、ありすの付き添いの事なのか?」


「そういう訳なんだ。すまんな、晴。またこの埋め合わせはするからさ」


「いいけどよ、別に。俺はサッカーに付き合ってくれればいいからさ。Aとやるサッカー楽しいしな」


そう言って晴はAに向けてにかっと無邪気に笑う。


「まぁ、仕方ありませんわね。でも、Aちゃま。今度は付き合ってくださるわよね?」


「あぁ、分かってるさ。桃華とのお茶会……楽しみにしてるぞ」


Aはありすがしがみついていない空いている手で、桃華の頭をふわりと優しく撫でる。


「あら、Aちゃまったら……うふふ」


桃華はそのAの行為を初期のありすとは違い、素直に受け入れた。そしてその光景をありすはむむっとしかめっ面をして見ていた。


「Aさん、ほら……早く行きましょう。そうしないと遅れますから」


Aの腕を懸命に引っ張り、動かそうとするが、悲しい事にありすの力ではAはびくともしなかった。


「全く、そう急かすなって。それじゃあ二人共、レッスン頑張れよ」


そしてAはありすを伴って事務所を出て行く。残った晴と桃華の二人はそれをその場に佇んだまま見送った。


「ありすって……あれだよな」


Aとありすがいなくなったタイミングを見計らい、晴は桃華に声を掛けた。


「あれ……って、何ですの?」


「Aといると凄い甘えてるよな。俺達の前じゃツンツンしてるけど」


「そうですわね。それ程ありすさんはAちゃまの事を信頼しているという事なのですわ」


自信有り気に桃華はそう語るが、晴は腑に落ちなかった。


「信頼……か? あれはどうみてもそれ以上な気が……」


「まぁ、それはさておき……そろそろレッスンに行きましょう、晴さん。遅れたらAちゃまの顔に泥を塗る事になりますわ」


「あぁ、そうだな。Aの為にも、頑張ってやるかな、へへっ」


そして晴と桃華の二人もレッスン場に向かう為、事務所から出て行くのだった。


二人なら相手の手前平静を装い、
一人きりになってから病むやつかな

>>322
早苗「お話は署でちゃーんと聴いてあげるからね」

もう一波乱あるのかな?

>>326
俺は悪くねぇ! 俺は悪くねぇんだ!

早苗「あのね>>328くん。犯罪を犯した人はそういうんだよ。」

それって無実の人も言うんじゃないか

そしてAとありすの二人は車で数十分掛け、今日の仕事先に赴いた。ありすが請け負った仕事の内容はブライダルの撮影である。


まだ小学生であるありすには早過ぎるかもしれない仕事ではあったが、Aがここぞとばかりに手を挙げ、取ってきた仕事だった。


「どうですか、Aさん。この格好……似合ってるでしょうか?」


ありすは仕事先で渡されたウェディングドレスを身に包み、Aにそう言って感想を聞いた。


「うーん、そうだな……」


Aは顎に手を当て、ありすの頭の先からつま先までをじっくりと眺める。場所が場所であれば怪しさ満点の行動ではあったが、幸いにも控室にはありすとAしかいないので、通報される事は無かった。


「馬子にも衣装ってやつだな」


軽快にAはそう言って退けた。


「えっ……そんな……」


褒めてくれるとばかり思っていたありすは下を俯き、肩を落としてがっくりと落ち込んでしまう。


>>329

俺は犯罪を犯したい訳じゃねぇ! 晴を犯したいだけなんだ!

そういうカミングアウトは次作の内容に取り込んで、どうぞ
はよう黒幕とオチをオナシャス!

早苗「>>332くん…その台詞はもう完全アウトよ。」

なんだここのSS
まるで警察立寄所じゃないか

早苗さん、多分密告者の中にもありす聖水事件の犯人紛れてると思います

>>336
それを見付けて報告すれば早苗さんからご褒美が貰える可能性が微レ存?

「……なんてな。嘘だよ、ありす。良く似合ってる。綺麗過ぎて、思わず見惚れてしまったさ」


Aはそう言って訂正すると、ありすの機嫌を宥める為に、その頭をそっと撫でた。


「あっ……えへへ……綺麗って……えへへへへへ……」


綺麗と褒められて、ありすは表情を蕩けさせ、上機嫌になる。こういった顔は晴や桃華、況してや慕っている文香や親にも見せた事は無い。Aにしか見せない姿である。


「それにしても……ありすは本当に素直になったよな。ついこの間までは俺に対して、こんなにも心を開いてくれなかったのにな」


「だって……今はAさんの事が好きですから。好きな人の前では……素直でいたいじゃないですか」


「全く、嬉しい事を言ってくれるじゃないか」


Aはありすの言葉にニヤリと笑って応える。その笑みは自分の積み上げてきた物が完成に近付いた事によるものである。


「あ、あの……Aさん。その……待てますか?」


そんなAの思惑を知らないありすは、Aに向かってそう問い掛けた。


「ん? 何がだ?」


「わ、私にこんな格好をさせるという事は……その気があるって受け取ってもいいという事ですよね。だから……待っててくれますか?」


不安げに上目遣いでAを見つめるありす。そんな姿を見せられて、Aの心情は高ぶり、高揚するがそれを表に出す事にはしない。


そんな事をしてしまっては今まで築いてきたものが崩れてしまうからだ。だからこそ、平然を装って感情を顕わにはしなかった。


「そうだな……どうしよっかなぁ……」


そう言ってAは敢えていつも通りに振る舞い、ありすの動向を探る。


「えっ……待って……くれないんですか……?」


そんな態度を見せられて、ありすの瞳から光が消え失せる。この反応はAにとって予想通りだった。


「ずっと一緒だって言ってくれたのに……待ってくれないんですか……?」


「だってなぁ……待つって言っても、それまでかなり長いからな。俺はそんなに気が長い方じゃないし……」


「そ、それまでAさんに尽くします! 絶対に飽きさせません! だから……お願いします! 待ってて下さい!」


Aの体にしがみ付き、ありすは懇願する。それを見たAは頃合だと判断し、ある物をスーツのポケットから取り出す。


「……まぁ、ありすがそんなに言うなら……俺も応えないとな」


そう言ってAは取り出したそれをありすに手渡す。それは黒塗りの小さめの箱だった。


健全でもなければ純愛でもなかった…

「この中に……俺の気持ちが入っているから」


そう言われてありすはその箱を開けて、中に入っているものを確かめる。


「えっ……これって……」


ありすは箱の中に入っている物を見て驚いた。その中には何と、銀色に光り輝く指輪が納められていた。


「これが……俺からの返答だぞ、ありす」


「あっ、えっ……そ、それじゃあ……」


「待つよ。ありすがもう一度その衣装を身に纏う、その日までな」


「……う、嬉しいです、Aさん」


嬉しさのあまり、ありすの涙腺は崩壊し、涙がぽろぽろと流れ出す。


「こんな物を頂けるなんて……幸せです。本当に、ありがとうございます」


ありすは涙を拭うと、光の無い瞳で真っ直ぐAを見据える。


「私……Aさんに相応しい女性に……そして、立派なアイドルになれる様に頑張ります。だから……もう、離れないで下さいね」


「あぁ、約束だ。この場で誓うさ」


「えへへ、約束ですよ」


屈託の無い笑顔をAに見せるありす。それはAが手掛けてきた作品が完成した瞬間でもあった。


他人からすれば指を差されるような行動だったかもしれない。これから先、非難を浴びる事もあるだろう。しかし、ありすは幸せだった。


大好きな人と結ばれて……そして、将来の事まで約束してくれたのだ。これ以上の幸せは無かった。


「愛してます……Aさん。誰よりも、ずっと……」


先に待つ障害の事を考えながらも、ありすはAに向けてそう告げるのだった。




おわり

闇が闇が足りぬぅ……
ともあれ乙

もっとプロデュース的な打算があってありすを病ませたのかと思ったが
Aはただの変態ロリコン野郎でしたね、乙。

ふみふみが真の黒幕ではなかったか…

最後の文字が読めないなー
なんつうか最初からありすを自分好みに下手あげるための作戦だったわけだ
これはありすをスカウトしたときから始まってたのか
ありすを育ててる途中から始まったのか…
スカウトしたときからだったらすげーな失敗する可能性だってあったのに

下手あげるを仕立てあげるに訂正

とりあえずはこれで終わり。

Aの正体はパッションPを装った変態ロリコンPでした。

本当は非常に打算的で狡猾な性格であり、ありすに見せた姿は道化を演じているだけです。

ありすの性格を分かった上で全て行動していた訳なんです。


もうちょいわかりやすいマーキング要素が欲しかった

>>344

ありすは小学生だし、そこまで病ましてもなぁ……と、思ってこうなりました。

もっと病ました方が良かったでしょうか……そこは他のアイドルで補おうと思います。



>>346

すみません……これが限界なんです。もう引き出しがありません。

非力な私を許してくれ……

>>349

確かにちょっとマーキング要素としては前回、前々回に比べて不足気味だったですね。

次回からその辺りを気を付けて書いていきます。



>>341

何!? 最終的にハッピーエンドであれば健全で純愛ではないのか!?

何だかんだ妄想が膨らみすぎて、書き終わるまでにかなりの期間を要してしまったのは失敗でした。

普通に1万文字程度で収めようと思っていたのに、何で4万文字近く掛かっているのか……

糞みたいな文章や下手な作品展開……本当にすみませんでした。

もっとまともな文章構成や語彙力が欲しい……

次回は今のところは文香でいこうと考えています。

書き終わるまでに結構な日数があったので、話のプロットは幾つかはできています。

一応、卯月、凛、菜々、藍子、夕美、友紀、飛鳥、奈緒、輝子

この辺りは完成しています。

大まかな話の流れができているもので言えば、美嘉、つかさ、加蓮、芳乃、杏、李衣菜、巴になります。

プロットはできても、遅筆だから全部掛ける気がしないや……

それにしても、ありすの復刻ガチャっていつなんですかねぇ……

ありすを光源氏したいだけの人生だった……

それでは依頼を出してきます。

最後にありすPの皆さん……こんなSSが生まれてしまったのは私の責任だ。だが、私は謝らない。

ありがとうございました。

正月にでもきっとあるさ

次の文香はありすがションベンちびるぐらい黒く怖くお願いします

>>356

文香はそんなに怖くする予定はないんだ……すまぬ

怖さで言えばプロット中では夕美が一番でその次が藍子かなぁ……

まぁ、善処します

このPはありすが好みだったから自分のにするつもりだったのか
たまたまスカウトしたありすがちょうどよかったのかどっちなのか…

このスレのせいでガチ鬼畜な方法でありすを手に入れる夢をみた

>>359
さあそれをSSにする作業に入るんだ

>>360
ガチといってもそこまでじゃないからな?ただありすを騙し個室に連れていって薬を使い徐々に調教してありすを本気で好きな相手を本人の前で殺って心を堕としたりするくらいだぞ


素晴らしかった次作も期待

ありすがマーキングするとは言ってない

婚約指輪もマーキングといえばマーキングだよな

確かにマーキングと言えるかもな

>>364->>365

Aからは指輪、ありすからは『待てますか?』というのが今回のマーキングのつもりでした

終盤まで一切無かったから、それが駄目だったかなぁって感じちゃってます


凛、美嘉、加連、芳乃は違う意味で怖そうな気が…にしても病みそうアイドルらだけの事務所だな

このままhtml化依頼せずに文香編が続く感じかな?

>>367
止まない雨は無いならぬ、病まないアイドルは居ない…か

だが、山ないアイドルは井r

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