青葉「ひふみ先輩のローテーションがヘビィ過ぎる」 (27)


青葉「この数週間で、私は気づいてしまったのです……ひふみ先輩のローテーションがヘビィ過ぎることに」

はじめ「ローションが蛇? なにそれどういう意味なの?青葉ちゃん」


ゆん「せやのうて、服の着回しがヘビロテやってことやろ? 短い間に同じ服を何度も着てまうっちゅうことやんか」

はじめ「ああ、なんだファッションの話だったのかー、どうりで分かりづらいと思ったよ」

青葉「いえ、すみません……分かりづらくて」


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ゆん「それで、ヘビー過ぎるってどういうことなんや? 青葉ちゃん」


青葉「はい、実はひふみ先輩は1日目はブラウスにミニスカとニーソックス…」

はじめ「……ふむ」

青葉「2日目はVネックのカットソーにカーディガンと下はガウチョパンツで…」

はじめ「ほうほう」

青葉「3日目はオフショルダーのニットに、フレアスカート……この三通りの組合せを延々繰り返してるんですよ」

はじめ「へー、そうなんだ」


ゆん「……はじめ、今の説明で分かったんか?」

はじめ「とりあえずTシャツじゃないってことは分かったよ!」

ゆん「ああ、せやろなぁ…」


ゆん「けど流石に三着だけを着回しとるんは……少しヘビーやなぁ」

青葉「ですよね、つまり同じ服を洗濯したそばから着てることになりますし……」

ゆん「ひふみ先輩の女子力が、由々しき事態ということに……!」


はじめ「へぇ、やっぱりみんな色々考えてんだなぁ……ファッションとか」

青葉「そんな他人事みたいに」

ゆん「いうてはじめも、毎日同じような服しか着とらへんもんな」

青葉「確かに、組み合わせ自体は同じですよね……短パンに、パーカーかキャミソール」

はじめ「い、いやいや!これでも私なりに気を使ってるつもりだし……それに私は自転車通勤だから」

青葉「そっか、はじめさんは動きやすい服装限定になっちゃうんですね」


はじめ「私からしたら、ゆんの方こそ毎回同じ服装にしか見えないような……なんかフリフリばっかで」

ゆん「なっ!? そんな訳ないやん!ウチはファッションについては人一倍気を使うてんのにそれを……!」


青葉「そういえば、ゆんさんってまだ長袖なんですね、もうすっかり夏日なのに……暑くないんですか?」


ゆん「うぐっ! それは、その……込み入った事情があってやな……」

はじめ「タンスの衣替えが面倒くさいとか?」

ゆん「そんなんちゃうわ!」


コウ「何なに?なんの話で盛り上がってんの?」ヒョコッ


はじめ「あっ、八神さん!いや大した話じゃないですけど、ゆんのヤツが衣替えするのが面倒くさいみたいで」

ゆん「そんな話してないって!してませんからね、衣替えくらいちゃんとしますから!」

コウ「お、おぉ……?」


青葉「その、実はひふみ先輩のローテーションがヘビィだっていう話をしてまして」

コウ「ひふみんが?……」


りん「あら、おかしいわね……スケジュール管理はちゃんとしていたつもりだったんだけど、どこかで配分に偏りがあったのかしら」

青葉「あ、そっちじゃなくて服装の着回し的な方です、すみません」

りん「着回しの……ああ、そういうことね」


コウ「ふぅん……けどまぁ仕方ないんじゃない? こう忙しいと服装に気を配ってもいられないっていうか」

ゆん「確かに忙しいは忙しいですけど、女子としては如何なものかと」

りん「そうねぇ…」


コウ「私もまぁ服とか買うんだけどさ、いざ朝になって着ようとしたらタグが付きっぱなしだったりして……あーもういいや面倒くさーい!ってなっちゃって」

はじめ「分かります、それに正直着古してたほうが着心地がいいっていうか何というか」

青葉「いやいやいや、前もって片付けておきましょうよそれくらい!」


りん「!……あ、そういえばコウちゃん……この前、私があげた洋服だけど」

コウ(ギクッ!……)

りん「あれからずっと、コウちゃんが着てるところを見たことがないような……まさか」

コウ「いや、あはは……はは」

りん「…………コウちゃん?」ゴゴゴ


コウ「ち、違うんだって、別におろすのが面倒とかそういうんじゃなくて……ちょっと私の趣味には合わないかなーって」

りん「そんなことないわよ私が選んだんだから、いいから一度着てみてくれたっていいじゃない!」

コウ「イヤだ!あんなの着るくらいならパンツ丸出しでいたほうがまだマシだー!」シュバッ

りん「あっ! こら待ちなさいってば、コウちゃん!」



はじめ「相変わらずだなぁ、あの2人も」

ゆん「いったいどんな服渡されたんやろ、八神さん……パンツ丸出しより恥ずかしい服って」

青葉「そんな服、存在しないと思いますけど……普通は」


青葉「まぁとにかく、八神さんの件はまったく参考にならないとして……」


ウィーン

ひふみ(……遅くなっちゃった……みんなもう、先に揃ってるのかな)


ゆん「ひふみ先輩についてはもう、直接本人に事情を聞いたほうがええ気がするな」

青葉「そうですね」


ひふみ(?……私の話、してる……みんなで、何を)


青葉「昨日の服装から推測するに……ひふみ先輩、今日はブラウスとミニスカとニーソックスで来るはずですけど」

ひふみ「!」


はじめ「もし、ひふみ先輩が青葉ちゃんの言う通りの服装を着てきたら…」

ゆん「ヘビーなローテーションの着回しをしとるゆう疑いが強うなるいうことに」


ひふみ(!?ど、どどど……どうして青葉ちゃん達が、私の、服装の話なんか……というか)

滝本ひふみ
Eブラウス
Eミニスカート
Eニーソックス

ひふみ(青葉ちゃんが言った通りの、服……着てきちゃってるし……これでみんなの前に、出たら)



青葉『あー、やっぱりまた同じ服着てる……ひふみ先輩ってば単純~♪』プークスクス


ひふみ(い、イジワルなことを言われちゃうかもしれない……青葉ちゃんに)


はじめ「それにしても、ひふみ先輩今日は遅いなぁ、もうすぐ始業時刻なのに」

青葉「そうですね…」


ひふみ(こう、なったら……遅刻してもいいからどうにかして服を……着替えなくちゃ、えっと……えっと)


うみこ「おや、どうかしましたか?滝本さん……そんなところで」

ひふみ「ひゃひっ!?」

青葉「……ん?」


うみこ「もうすぐ始業時刻ですが、トイレですか? それとも何か忘れ物でも……」

ひふみ「い、いえ……あの、その……し、しーっ」

うみこ「………はい?」


青葉「あっ! ひふみ先輩、もう来てたんですか」

ひふみ「あ、あぁ……ぁ」

ゆん「!……あっ、ホンマや! ひふみ先輩、青葉ちゃんの言うた通りの服着とる」

はじめ「そうなの? ふむ……確かに、言われてみれば見覚えるような」


ひふみ「……ぁ、ぁ」

うみこ「貴方達、いったい何の話をして……」


ひふみ「……~~っ!」ダッ

はじめ「あっ、逃げた」

青葉「うぇえっ?!ああ、ち、ちょっと待って、なんで逃げるんですか!ひふみ先輩!」タッ

ゆん「あ、青葉ちゃーん!」


うみこ「…………何なのですか、これはいったい」


青葉「ぜぇ……ぜぇ……」

ひふみ「はぁ……はぁ……」


青葉「……はぁ、もう何で逃げるんですか、ひふみ先輩」

ひふみ「だ、だって……恥ずかしくて……私が同じ服ばっかり、着てること……みんなが噂してた、から」

青葉「それは、だって……」


ひふみ「………っ」

青葉「……事情を話してください、恥ずかしいって思うならどうして……そんなことに」


ひふみ「……じ、実は私……服が、その……買えなくて」

青葉「服が、買えない?……それってお金がないとかそういうことで、ですか?はじめさんみたいに」


ひふみ「そうじゃ……なくて」




ひふみ『……よ、よし……今日こそは』

ウィーン

服屋店員『いらっしゃいませー、お客様どういった洋服をお探してすか?』グイッ

ひふみ『えっ、ぁ……あの、その……えと』


服屋店員『今年の夏は水玉模様が流行りですので、こちらなんてどうでしょうか?お客様スタイルいいですしお似合いだと思うのですが』グイグイッ

ひふみ『あの、あの…………あぅ』

服屋店員『このアイテムでしたら、それとこれを合わせてみるのも良いかと、よろしければ試着室にご案内しても……』グイーッ


ひふみ『ぁ………ま、ま』

服屋店員『……ま?』

ひふみ『~~っ!……ま、また来ます!』ピューン

服屋店員『あっ!ちょっとお客様ー!?』



ひふみ「店員さんが、グイグイくるから……新しい服が、なかなか……買えなくて」

青葉「……あー」


ひふみ「……本当は、いろいろ着てみたいけど……その」

青葉「なるほど、事情は分かりました……それなら」

ひふみ「?」

青葉「今度のお休みの日、ひふみ先輩の欲しい服を買いに行きましょう!私も一緒についていきますから」

ひふみ「……え?」

青葉「それなら、ひふみ先輩も安心してお買い物できると思うので……どう、ですか?」


ひふみ「……青葉ちゃん」


ひふみ「………ありがとう……青葉ちゃん、私……青葉ちゃんと一緒にいきたい」

青葉「はい、それじゃあ今度の休みの日に……約束です!」

ひふみ「……うんっ」


終わり



りん「着なさい!」

コウ「ヤダ!」

りん「いいから着てよ!」

コウ「絶対にイヤだ!」

りん「どうして……コウちゃん、もしかして私のこと嫌いになったの?」

コウ「そ、そういうわけじゃ……ないけど」


りん「じゃあ……好き?」

コウ「……ま、まぁ……それなりに、というか」

りん「だったら着てくれたっていいじゃない!」グイグイ

コウ「それとこれとは話が別なの!」

りん「いいから!」

コウ「イヤだぁ!」

ループ


~後日

ひふみ「っ、うぅ……」キョロキョロ

青葉「そんなに緊張しなくても、大丈夫ですよひふみ先輩」

ひふみ「で、でも……」


服屋店員「いらっしゃいませお客様!本日はどういった物をお探しでしょうか?」グイッ

ひふみ「!……あ、青葉ちゃん」

青葉「とりあえずゆっくり見てみたいので、試着したいときにはこちらから声かけますから」

ひふみ「?!」


服屋店員「分かりました、それではごゆっくり」ススス


ひふみ「!」

青葉「さて、じゃあお店の中を見て回りましょうか、ひふみ先輩」

ひふみ「……すごい、青葉ちゃん……まるでモンスターを退ける、騎士様みたい……」

青葉「ただ一言断っただけですよ!?そんな大げさな」

ひふみ「……そう、かな」


青葉「そうですよ、まぁでも……ひふみ先輩の助けになったのなら何よりです」

ひふみ「!……うん」


ひふみ「青葉、ちゃん……このジーンズなんて、どうかな?」

青葉「え、これ……ですか?」


青葉(どうしよう、あまり言っちゃダメだろうけど……正直ダサい)

青葉「これは、その……あまりイイとはいえないような、むしろ悪いような」


ひふみ「ん?……まあ、でもマックミランだから、ね……」ドヤッ

青葉「は?」


ひふみ「あと、このポロシャツも……買う」

青葉「はぁ……って、このポロシャツ一万円もしますよ!? いいんですか?」

ひふみ「ん?……まぁ、手頃だね」


青葉「お、大人だ……」

いらいだす

ふひひ

百合ハーのローテを真っ先に想像する馬鹿は俺だけでいい

(あおひふの夜のお楽しみのローテかと思った奴…)

これはいいものだ
乙乙

乙です

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