青葉「さぁーやって参りました。鎮守府内艦娘特製カレー大会。きょーしゅくながら実況はこの青葉が担当します」

青葉「解説にはカレーと言えばこの人、比叡さん」

比叡「気合！入れて！解説します！」

青葉「そして審査員として司令官をお招きしております」

提督「どうも」

青葉「ルールの説明に入りたいと思います。各艦種の代表艦娘がカレーを作り司令官がそれを食べて審査するという実にシンプルなものです。そして優勝者にはなんと艦これアニメの主人公の座が与えられます！！！」

正規空母・装甲空母代表大鳳


青葉「それでは早速いってみましょう。正規空母・装甲空母代表の大鳳選手どうぞー！」

大鳳「誘爆には気を付けて作らないと…」

大鳳「んっ…」ﾌﾟｽｩｰ…ﾌﾞｯ!ﾌﾞｳｳｳｩｩｩｩｩｩｰ!!ﾌﾞﾋﾟｯ!!!

大鳳「///」ﾌﾞｯ!ﾌﾞｯ!

青葉「大鳳選手、調子が悪いようですね」

比叡「誘爆の恐怖と大勢の前でカレーを作る事の羞恥で集中出来てないみたいですね」

大鳳（このままじゃ駄目！私は皆の代表なんだから！）
大鳳「っふんッ！」ﾌﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞ!!!ﾑﾘﾑﾘﾑﾘﾑﾘﾘﾘﾘﾌﾞｽｯ!

青葉「おーっと、意を決した大鳳選手一気にペースを上げたー！」

比叡「ひえー！あんなに燃料漏れしたら私でも作るのを躊躇います。大鳳さん、凄いです！」

大鳳「っぁ…はぁ！」ﾌﾞｽｯﾌﾞｯ!ﾌﾞｯ!ﾌﾞｯ!ﾌﾞﾌﾞｳｩｩｩｩｳｳｳ!!ﾐﾁﾁ!ﾑﾘﾘﾘﾘ!ﾌﾞﾊﾟｯ!!!

大鳳「大鳳カレーの完成よ！どうぞ提督」

青葉「実食ターイム！」

提督「どれどれ…」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「うむ、ねっとり絡みつく舌触りに鼻に付く臭い、吐き気をもよおすコクのある味…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「最高だｵﾎﾞﾛﾛﾛｯ!」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬｯ・

青葉「おーっとイキナリの高評価。1番手のプレッシャーを跳ね除け逆に後続にプレッシャーを与える結果になりましたー」

比叡「やっぱり燃料漏れからの誘爆を恐れずにカレー作りに専念したのが良い方向に作用しましたね」

軽空母・水母代表龍鳳


青葉「それでは続いて軽空母・水母代表の龍鳳選手です。どうぞー」

龍鳳「代表に決まってからこの日の為に1ヶ月カレーはいっさい作ってません。その成果を今出します！」

青葉「気合十分ですねぇ」

比叡「1ヶ月は凄いです…。龍鳳さん大丈夫でしょうか？」

龍鳳「んーッ！んーッ！」ﾐ"ﾁ"ﾐ"ﾁ"ﾐﾁﾁ…

青葉「苦戦しています龍鳳選手！これをどう見ます解説の比叡さん」

比叡「1ヶ月も作らないんじゃそれはエライ事ですよ。そう簡単には作れないと思います。ただ…」

青葉「ただ…？」

比叡「もし作りきれたら優勝するのは龍鳳さんかもしれません」

龍鳳「んーッ！ぁ！あっ！あっ！」ﾐﾁ…ﾌﾞﾘｭﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ!!!

青葉「こ、これは…」

龍鳳「あっ！ああああああああああああああああああああ！！！！！！！！」ﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘ!!!ﾌﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞ!!!ﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁ!!!ﾌﾞﾋﾞｭｳｳｳｳｳ!!!ﾌﾞﾘ!ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾄﾞﾊﾞﾄﾞﾋﾞｭﾊﾟｯﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘﾌﾞﾌﾞｩ!!!!ﾌﾞﾊﾞｯﾊﾞﾊﾞﾌﾞｯﾁｯﾊﾟ!!!ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁﾌﾞﾘｭﾘﾌﾞ…ﾌﾞ……

青葉「来たー！来ました！龍鳳さん渾身のカレーだあああーッ！！！」

龍鳳「…少し作りすぎちゃいましたけど龍鳳特製カレーの完成です！」

青葉「実食ターイム！」

提督「どれどれ…」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「うむ、常軌を逸した量に加えこの腐臭、まるでボーキサイトのような味…」

提督「美味ｳﾞｫｴｴｴｴ!!!」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ!!

青葉「これまた高評価！比叡さんの言った通り優勝は龍鳳選手かー！？」

比叡「量やインパクトで龍鳳さんに勝つのは難しいでしょうねぇ」

軽巡・雷巡代表能代


青葉「続きまして軽巡・雷巡代表の能代選手です。よろしくお願いします」

能代「能代カレー、提督の舌に合うといいのだけれど…」

能代「うーん…うーん……」ﾒﾘﾘ…ﾐ"ﾁ"ﾐ"ﾁ"…

能代「っふ…ぅん……」ﾑﾘ…ﾑﾘ…ﾑﾘ…ﾓﾘ…ﾓﾘﾓﾘ…

青葉「先程の2人に比べて順調にカレーを作ってますねぇ」

比叡「いえ、そうとも言えませんよ。よく見てください、水分が足りてません」

青葉「確かにカチカチコロコロですね」

能代（確かにこのままじゃ優勝は……そうだ！）
能代「んっ…ふっ」ｼﾞｮﾎﾞ、ｼﾞｮﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞ……

青葉「あー！能代選手水分が足りないと見るや否や後付けで水分を与える奇策に出ましたー！」

比叡「ひえー！なんて柔軟な対応！」

能代「よく混ぜて…能代カレー完成です！」

青葉「実食ターイム！」

提督「どれどれ…」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「うん、ニチャニチャして気持ち悪いしアンモニア臭も凄い！とってもうまｸﾞｵｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ!!」ﾋﾞﾀﾋﾞﾀﾋﾞﾀ!!

青葉「うーん、接戦！まさに接戦です！」

比叡「まさかあんな方法があるなんて…私もまだまだ勉強不足ですね」

潜水艦・潜水空母代表伊168


青葉「さてさてお次は潜水艦・潜水空母代表イムヤ選手！」

伊168「あー…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

青葉「おや？伊168選手様子がおかしいぞー！？」

比叡「酸素欠乏症ですね！」

青葉「テム・レイかな？」

比叡「チュチュミィ！」

伊168「あ"ー…」ﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁ

青葉「しかしそんな状況でもカレーを作っています！ナイスガッツ！」

比叡「これは…スープカレーですね」

伊168「あ"ああ"あ"」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ!!!・

伊168「んっ…」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ…ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ…ﾎﾟﾀ……

青葉「完成のようです」

青葉「実食ターイム！」

提督「どれどれ…」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「ヌルい…そして盛り付けも汚い…だがあの状態でもカレーを作る情熱には感動しｳｵﾎﾞﾛﾛﾛﾛ!!」ﾎﾞﾀﾎﾞﾀﾎﾞﾀﾎﾞﾀﾎﾞﾀﾎﾞﾀ!!!

青葉「うーんこれは優勝は厳しそうですが何か賞をあげたくなりますねぇ」

比叡「確かに、あんな状態でも料理をするなんて艦娘の鏡ですね！」

重巡・航巡代表足柄


青葉「続きましては我ら重巡の代表！足柄選手の登場です！」

足柄「料理でも勝利が私を呼んでいるわ！」

足柄「すうぅー……ふん！！！」ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘ!!!

足柄「んんんッ！！！」ﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾁﾞ!ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘ!!!

青葉「これはカツカレーですか？」

比叡「そうみたいですね。凄い油の臭い…」

足柄「んッ！！！」ﾌﾞｼﾞｭﾌﾞｼﾞｭﾌﾞｼﾞｭﾌﾞﾋﾞﾌﾞﾋﾞﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾌﾞﾁﾁﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾁﾁﾁﾁ……ﾌﾞｯﾁｯﾊﾟ!!!

足柄「勝利を呼ぶカツカレーの完成よ！」

青葉「実食ターイム！」

提督「どれどれ…」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「少し油っこいが若い連中には受けそうだなこのカツカﾚｴｴｴｪｪｪｪｪ!!!」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬﾋﾞﾁﾁｬ!!

青葉「司令官はまだ若いと思いますがあまり評価高くないですねぇ」

比叡「料理は食べる人の事をよく理解しないといけないといういい見本ですね。足柄さんは食べる人の事をもう少し考えるべきでした」

工作艦代表明石


青葉「さぁどんどんいきましょー！工作艦代表明石選手！」

明石「代表って私1人…」

青葉「細かい事は気にしない気にしない。シードみたいなものだと思って」

明石「そう…それじゃあ遠慮なく」

明石「ふっ…んん…」ﾑﾘｭﾑﾘｭﾑﾘｭ

青葉「これは実にクリーミーなカレーですねぇ」

比叡「それだけじゃありません。あれを見てください」

青葉「あれは！とうもろこしだー！隠し味にとうもろこしを仕込んでいます！！」

明石「んっくぅ…」ﾑﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭ

明石「っは！」ﾑﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾑﾘｯ

明石「明石カレーの完成です！」

青葉「実食ターイム！」

提督「どれどれ…」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「実にクリーミーでその中にあるとうもろこしのツブツブがいいアクセントになっていて実に味わい深ｨｳﾞｫｴｴｴｴ!ｳﾞｫｴ!!!」ﾋﾞﾀﾋﾞﾀﾋﾞﾀﾋﾞﾀﾋﾞﾁｬ!!

青葉「中々の高評価です！これは素晴らしい大会になって来ました！」

比叡「そうですね！とてもレベルが高いです！」

戦艦・航空戦艦代表金剛


青葉「さぁ真打ちの登場です。戦艦・航空戦艦を代表して金剛選手の登場だー！」

比叡「お姉様ー！ヒエー！」

金剛「さぁCookingTimeデース！」

金剛「バァーニングゥラァーヴ！！！」BrewBrewBrewBrew!!!

青葉「おっーと！料理の仕方も英国風だ！流石帰国子女の金剛選手！」

比叡「お姉様素敵です！！！」

金剛「Oh！Yes！Yes！！Yes！！！」BriBriBriBri…

比叡「お姉様ー！」

金剛「ッふぅー……」Br……

金剛「愛情たっぷり英国式カレーの完成デース！」

青葉「実食ターイム！」

提督「どれどれ…」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「なるほど、日本のカレーとはまた違う味わいながら日本人の舌に合うように調整されていて実に素晴らしい！食感香りも文句なし、キレとコクも完璧ダヴﾝｳﾞｵｵｴｴｴｴｴｴｴｴ!!!ｳﾞｩｵ!!…ｳﾞ…ｳﾞｩｵｪｯ!!ｴｯｴｯ!ｳﾞｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵ!!!!ｳﾞｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵﾎﾞﾛﾛﾛﾛﾛ!!!!!」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬｯﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ!!!

青葉「凄い高評価だー！これは優勝は決まりかー！？」

比叡「お姉様の優勝に決まってます！」

駆逐艦代表吹雪

青葉「そして最後の選手！駆逐艦代表吹雪選手の登場だー！！！」

吹雪「が、頑張ります！」

吹雪「よし…」

吹雪「ふんっ…」ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁｭﾁｭﾁｭﾌﾞﾘ…ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁｭﾁｭﾁｭﾌﾞﾁｭﾁｭﾁｭﾌﾞﾁｭﾌﾞｯﾌﾞｯﾌﾞｼﾞｭｼﾞｭﾌﾞﾑﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾑﾘｯﾐBrewﾘﾌﾞﾁﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾟｽｩｰﾌﾞﾁｨﾌﾞｯﾁｯﾊﾟﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁ!!ﾌﾞｯ!ﾌﾞｫﾝｯ!ﾌﾞﾁｨｯ!ﾌﾞﾘｭﾘｨﾐｭﾘｨﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｨBrew!…ﾌﾞｯ!ｳｳｳｩｩｩｩｩｩｰ!!ﾌﾞﾋﾟｯ!!!!!!! ﾌﾞ…ﾌﾞ… ﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘ!!!!ﾋﾞﾁﾋﾞﾁ!!!ﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭ!!!ﾌﾞ… ﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾌﾞﾌﾞｼﾞｭｼﾞｭｼﾞｭ!!!!ﾌﾞｼﾞｭﾌﾞｼﾞｭﾌﾞｼﾞｭﾌﾞﾋﾞﾌﾞﾋﾞﾋﾞ!!!!ﾌﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞBrewBrewBrewﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾌﾞﾁﾁﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾁﾁﾁﾁ……!!!"ﾁ"ﾐ"ﾁ"ﾐﾁﾁ…ﾋﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘﾌﾞﾘﾌﾞ!ﾌﾟｽｩｰ…ﾌﾞｯ!ﾌﾞﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾂﾁﾁﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾁﾁﾁﾁﾌﾞﾘﾘｲﾘﾌﾞﾌﾞﾌﾞｩｩｩｩｯｯｯﾎﾟﾝｯﾑﾘｳｳｳｩｩｩｩｩｩｰ!!ﾌﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞ!!!ﾑﾘﾑﾘﾑﾘﾑﾘﾘﾘﾘﾌﾞｽｯ!ﾌﾞﾋﾟｯ!!!!!!ﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁ!!!ﾌﾞﾋﾞｭｳｳｳｳｳ!!!!ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭ!!!ﾌﾞ… ﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘ!!!!ﾋﾞﾁﾁ!!!BrewBrewﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭ!!!ﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾌﾞﾋﾞぶﾌﾞﾌﾞｼﾞｭｼﾞｭﾌﾞｼﾞｭﾑﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾑﾘｯ!!!ﾌﾞﾁｭﾁｭﾁｭﾌﾞﾁｭﾌﾞｼﾞｭｼﾞｭﾌﾞﾋﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾌﾞｼﾞｭﾌﾞｼﾞｭﾌﾞｼﾞｭﾌﾞﾋﾞﾌﾞﾋﾞﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾄﾞﾊﾞﾄﾞﾋﾞｭﾊﾟｯﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾌﾞｩﾌﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘﾑﾘﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁﾁﾞﾌﾞﾌﾞﾁﾁﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾁﾁﾁﾁﾌﾞﾘｭﾘｭｲﾌﾞﾘｭﾘｨﾌﾞﾁｭﾘｯﾌﾞｩｩｯ……ﾌﾞｯﾁｯﾊﾟ!!!…ﾑﾘ…ﾑﾘ…ﾓﾘ…ﾓﾘﾓﾘ…!!!ﾌﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞ!!!ﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁ!!!ﾌﾞﾋﾞｭｳｳｳｳｳ!!!ﾌﾞﾘ!ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾄﾞﾊﾞﾄﾞﾋﾞｭﾊﾟｯﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾘﾘﾘﾘﾌﾞﾌﾞｩ!!!!ﾌﾞﾊﾞｯﾊﾞﾊﾞﾌﾞｯﾁｯﾊﾟ!!!ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾁﾌﾞﾘｭﾘﾌﾞ…ﾌﾞ……!!!ﾑﾘﾑﾘﾑﾘﾑﾘﾘﾘﾘﾌﾞｽｯ!!!!!!ｼﾞｮﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞｼﾞｮﾎﾞﾎﾞﾎﾞ!!!!!!!ﾌﾞﾊﾞｯﾊﾞﾊﾞﾌﾞｯﾁｯﾊﾟｯﾊﾟｯﾊﾟﾊﾟ!!!!!ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭ!!!!ﾌﾞﾂﾁﾁﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾑﾘｭﾘｭﾘｭﾘｭﾑﾘﾁﾁﾁﾁBrewBrewBrewﾘﾘｲﾘﾌﾞｩｩｩｩｯｯｯ!!!!!!…ﾑﾘ…ﾑﾘ…ﾓﾘ…ﾓﾘﾓﾘ…!ﾘｭﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ…ﾋﾞﾁ…・・ﾋﾞｯ…ﾌﾞﾊﾟｯ……ﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾌﾞﾙﾙﾙﾙﾆﾁｯ……ﾌﾞｯﾁｯﾊﾟ!!!!!!!

青葉「」

比叡「」

吹雪「完成です！」

青葉「…じ、実食ターイム！」

比叡「か、格が違います…」

提督「…」ﾊﾟｸｯﾓｸﾞﾓｸﾞ

提督「ｸﾞｵｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｵﾎﾞﾛﾛﾛｯ!!!ｳﾞｫｴｴｴｴ!!!ｴｯｴｯｵｵｴｴｴｴｴｴｴｴ!!!ｳﾞｩｵ!!…ｳﾞ…ｳﾞｩｵｪｯ!!ｴｯｴｯ!ｳﾞｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵ!!!!ｳﾞｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵﾎﾞﾛﾛﾛﾛﾛ!!!!!ｳﾞｫｴｴｴｴ!ｳﾞｫｴ!!!ｵﾎﾞﾛﾛﾛｯ!!!ｵﾎﾞﾛﾛﾛｯ!!!ｴｯｴｯｸﾞｵｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ!!!」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬｯﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ!!!ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬｯﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ!!!ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬｯﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ!!!

青葉「し、司令官！最終審査をお願いします！」

提督「ｺﾋｭｰｺﾋｭｰ…吹雪の優勝……グフッ…」





こうして私は主人公の座を勝ち取った…
大切な人の命と引き換えに…
私は今日もカレーを作り続ける…
そうすればきっとカレーが好きだったあの人が帰って来てくれるような気がするから……

吹雪「んっ…」ﾌﾞﾘﾌﾞﾘﾌﾞﾘ


了