フレデリカ「告白ごっこ」 (25)
これはモバマスssです
キャラ崩壊があるかもしれません
書き溜めはありませんが、直ぐに完結いたします
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フレデリカ「力が欲しいか?」
文香「…落ち着いて、読書を出来る空間が欲しいです…」
フレデリカ「ならば其方には魔王を倒して貰わねばならぬ」
文香「魔王…ドイツの詩人、ゲーテのものでしょうか?」
フレデリカ「ゲテモノ?」
肇「そんな事、言ってなかったと思いますよ?」
杏「てゆーか何してるの?」
フレデリカ「うーんとね…分かんない!」
肇「…」
文香「肇さん…その、やべぇ此奴らみたいな目は…」
肇「あっ、すみません…」
フレデリカ「でもさー、一度は言ってみたい台詞ってなーい?」
杏「なくなくなくないかな」
文香「本は剣よりも強し」
フレデリカ「汝、力を望むか?」
杏「あとは…任せたよ…」
フレデリカ「国に帰ったら、結婚するんだ」
杏「コレはペンです」
文香「この程度の量…私にとっては、朝飯前です…」
肇「…すいません!この中にツッコミ出来るアイドルはいませんか!」
杏「で、結局なんでこんな事やってるんだっけ?」
文香「実は…私、とあるドラマでヒロインを演じる事になりまして…」
肇「おめでとうございます。それで、どんな役を?」
文香「…とある古書堂に勤め、現場に足を運ぶ事なく本に纏わる事件を解決してゆくという…」
杏「あれ、どっかで…」
肇「それと、先程の会話にどの様な繋がりが?」
フレデリカ「あると思うー?」
肇「…私が間違えてました」
文香「そのドラマに、告白のシーンがあったのですが…恥ずかしながら、そう言った経験は無く…」
杏「なるほどねー、演技の練習しようとしててああなったんだ」
肇「普通そうはなりませんけどね?」
杏「だって普通じゃないじゃん」
フレデリカ「普通もFなのにねー」
文香「よろしければ…お二人も、協力して頂けますか?」
杏「やだ」
肇「もちろ…え?」
フレデリカ「杏ちゃん恥ずかしがり屋だもんねー」
杏「否定はしないよ。杏はやらないからね?」
肇「とは言え…私も、そう言った経験は…」
フレデリカ「だいじょぶだいじょぶ、なんか好きって感じの言葉並べるだけだからねー」
肇「ちなみに、フレデリカさんはそう言った経験は…?」
フレデリカ「フレちゃんは自分が大好きだよー」
杏「知ってた」
文香「…では、フレデリカさんはトリを務めるという事で…」
フレデリカ「わぁお、フレちゃん大役だねー」
肇「フレデリカさんに出来るとは思えませんけどね」
フレデリカ「酷くない?」
肇「仕方がありませんね…私がやります」
フレデリカ「いぇーい!ふぁいと!」
杏「陶芸によって磨き抜かれた彼女の言葉は、果たして彼を振り向かせる事が出来るのか!」
フレデリカ「気になる続きはCMのあと!」
肇「前ふり雑過ぎません?」
文香「では、二度目の告白シーンからいきます」
肇「一度目振られてるじゃないですか!」
ふと、自分がうとうとしていた事に気付く。
泣き疲れたからか、喚き疲れたからか。
長い長い時間を、ずっとずっと悩んできたからか。
これが夢ならいいのに。
目が覚めた時、彼とまた笑顔で…
一縷の望みに掛けて、願いを込めて。
けれど、カチカチと響く針の音が。
外から伝わる冷たい雨の音が。
私に悲しい現実を突きつけていた。
これが現実だと分かっていても。
それでもそんな奇跡に掛けるだなんて…
でも、受け容れて仕舞えば。
それこそもう、全てが終わりな気がする。
泣いて、悩んで、悔いて、嘆いて。
それでも当然、解なんて出ない。
…分かってはいる。
もう彼とは、やり直せない事くらい。
それなのに私は…
それでも、もう一度彼と…
肇「…明らかに、告白出来そうな場面ではない気が…」
杏「杏も一瞬、なんの演技の練習なのか分からなくなったよ」
文香「言ったではないですか…二度目のシーン、と…」
肇「これ絶対無理ですって、完全に破局を迎えてるじゃないですか!」
フレデリカ「八極?」
文香「もし拳法を使える役だったなら…きっと、四肢を折って解決していたでしょう…」
肇「え、これどんなドラマなんですか…」
文香「仕方ありませんね…普通の告白で結構です」
肇「なんで私がそんな事を言われなければ…」
フレデリカ「まぁまぁ、肇ちゃんもダンスやってるからねー」
肇「皆さんもやってますよね?」
杏「あらぶってるねー」
フレデリカ「荒ぶレデリカだねー、ホットミルクのんで落ち着く?」
肇「結構です、牛乳もいりません、ミルクオレもです」
文香「では…お願いします」
肇「すみません、久しぶりの夏祭りではしゃいじゃって…」
肇「貴方が…ちゃんと付いてきてくれてよかった」
肇「あの…はぐれないように、手を繋ぎませんか?」
肇「…ありがとうございます、一緒に楽しみましょう」
肇「貴方との、大切な思い出にしたいので…それと」
肇「これからも…もっと、もっと」
肇「思い出を、増やしていきたいです…」
肇「…だめ、ですか?」
杏「んあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
フレデリカ「破壊力高め威力マシマシだねー」
肇「…ふぅ…恥ずかしいですね」
文香「…良い、ですね…表情・間・息遣い。どれをとっても完璧でした…」
肇「よかった…力になれた様でしたら」
文香「…舞台、冬なんですけれど」
肇「…最初に言って下さい」
フレデリカ「テイク2いっとくー?」
肇「次は杏ちゃんどうぞ」
杏「え、杏はやらないって…」
肇「どうぞ」
杏「…ういうい」
杏「…えー、外でたくないなー」
杏「お出かけなんて平日嫌って言う程できるしさー、今日は家でのんびりしよーよ」
杏「…思い出って…よくそんな事面と向かっていえるね…」
杏「いや、杏としても嫌じゃないよ?むしろ…わー!」
杏「とにかく決定!今日は家でゴロゴロしてよーって」
杏「普段仕事忙しくて疲れ溜まってるでしょ?偶には休むのも大事だよー」
杏「いーのいーの、その方が杏的には楽だし幸せだから」
杏「…それに、私は一緒にいられればそれで…」
フレデリカ「杏ちゃんかわいいねー」
文香「素直になり切れず、且つ役を演じながらも自分を崩す事なく…流石、ですね…」
肇「好きな人とコタツでのんびり…素敵ですね、杏ちゃん」
フレデリカ「果たして杏ちゃんの脳内には誰が描かれてたのかなー?」
文香「やはり…キャンディアイランドにも所属しているだけありますね…可愛さに全振りされてました」
杏「誰がいっそ杏を殺して…」
杏「よし!次はフレデリカちゃんの番だよ!」
文香「期待が…高まりますね」
肇「出来るんですか?」
フレデリカ「最近肇ちゃんがナチュラルに酷くない?」
杏「いいからいいから!はやくいけー!」
フレデリカ「杏ちゃんそーとー恥ずかしかったんだねー」
文香「照れ隠し、それもまた可愛さに一役買っているのでしょう」
フレデリカ「よーし、フレちゃんやっちゃうよー」
フレデリカ「最初はねー、気が会うなーくらいだったんだけど」
フレデリカ「なんとなーく気にし始めてから、あっという間だったかな」
フレデリカ「それにちゃんと自覚しちゃうと、なんとなーく照れ臭くなっちゃうしね」
フレデリカ「ふわふわーって、甘くって。飛び跳ねて、弾ける感じ」
フレデリカ「君にもお裾分けしてあげたいな。もしかしたら、既になってたらいいな、って」
フレデリカ「ちょっとだけ、フレちゃん頑張ちゃう事にしたんだー」
フレデリカ「…フレちゃんと一緒に、甘~い一時を」
フレデリカ「ずっとずーっとに、しちゃおうよ…ね?」
杏「うごごごごごごご」
肇「…フレデリカさん、普通に喋れたんですね」
文香「流石ですね…恋のパティシエと呼ばれているだけはあります」
フレデリカ「いぇーい!どお?フレちゃん可愛かった?」
肇「普段からあの様な感じなら…」
フレデリカ「演技得意だからねー、フレちゃん大女優だもん」
文香「…ふふっ」
杏「んあぁぁぁああぁぁぁぁぁ」
肇「杏ちゃん、流石に恥ずかしがり過ぎでは…?」
杏「なんだったんだろう…こう、凄いものを見た気がするよ」
文香「それは、きっと…」
フレデリカ「未来の貴女自身なのです、なんてねー」
杏「クェーサー出さなきゃ」
肇「ところで…如何でしたか?文香さん」
フレデリカ「力になれたかなー?」
文香「そう、ですね…分かってはいましたが…」
文香「個性的過ぎて参考にならないので、本で学ぶとします…」
杏「…肇ちゃん」
肇「…分かってます」
杏「殺るか」
肇「殺りますか」
今日はちゃんと金曜日です
いつか書くかもしれない話の練習も含めて
お付き合い、ありがとうございました
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