藤原肇「井の中の蛙大海を知らず」 (60)
アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
当SSはアイドル名「ことわざ」でタイトルをつけているシリーズです。
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前回
大原みちる「牛を馬に乗り換える」
大原みちる「牛を馬に乗り換える」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391763627/)
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─ 事務所・社長室 ─
モバP(以下P)「面接ですか?」
社長「ああ、嬉しいことにウチのプロダクションに入りたいという子が1人応募してきてな」
P「普通なら大手・・・というか御三家(→Cuプロ、Coプロ、Paプロ)に応募ですからね」
社長「我々○○プロの知名度が上がってきた証拠とも言える。だが、当プロダクションに実は面接が出来る人事がいない」
P「あっ・・・」
社長「そこでだ。プロデューサー君、キミのスキルアップも兼ねて是非面接官の仕事を受けてほしい」
P「そうなりますよね」
社長「物分りが良いやつは伸びるぞ。面接ではキミは新人だが、自分が必要だと思った質問をしっかり考えておくように」
P「・・・分かりました。頑張ります」
社長「そうそう、俺の知り合いで人事をやってるヤツの言葉なんだけどな」
P「?」
社長「面接で人を雇う時は1人あたり4億の買い物だと思え。見れば見るほど、どれも良い奴に見えるってな」
P「ひぃい!?」
社長「はっはっはっ、大丈夫だ。なにせ、応募が1人しかいないからほぼ受かったも当然だ。よほど悪いやつじゃなければ拾っていい」
P「わ、分かりました」
社長「おっと、そろそろ行かなくては」
P「今日はどちらに?」
社長「シルクを産業にしている国をいくつか渡る。今後、人数が増えるのは間違いないから、コンサートやフェスティバルが長丁場になるは確定だ」
P「それとシルクが関係しているのは?」
社長「夜になればライトの使い方が重要になる。ライトをより効果的に使うには光をよく反射する服があると便利だからな」
P「なるほど」
社長「まぁ、ウチのアイドルたちに地味な服を着せたくないだけだ、じゃっ!」
─ 事務所・事務室 ─
P「面接かぁ・・・」
千川ちひろ「ため息ついたら幸せ飛んでいってしまいますよ?」
P「いやぁ、すいません。俺が面接官かーって思うとですね・・・」
ちひろ「はははっ、ついこないだまで、面接官相手にアタフタしてた時期でしたからね」
P「ちひろさんもいろいろ企業を周った口ですか?」
ちひろ「そうですね、タイピストの資格持ってたんで、事務や総合職に就きたかったので、有名な大手電気メーカーなどに」
P「俺は面接に慣れとけと社長に言われて、色々大手とか周りましたねぇ」
ちひろ「そういえばプロデューサーさんは大学入る前に社長に拾われたと聞きました」
P「そうなんです。それで実は困っているんですよ」
ちひろ「困ってる?」
P「俺自体が面接で合格したパターンを知らないんですよ。雰囲気とか面接官の表情とか」
ちひろ「あー・・・」
P「せっかく我ら○○プロに面接しに来てくれたんだから、全力でぶつかっていきたいっては思ってるんですけどね」
ちひろ「プロデューサーさんが頭の中で描いた通りの風景でいいんじゃないですか?」
P「でも、もし失敗しても経験にならないようじゃ・・・」
ちひろ「大丈夫ですって、何が原因で受かるか分からない世の中なんですから、社風さえ気にしてれば大丈夫ですって」
P「本当かなぁ・・・」
ちひろ「本当です!」
P「藤原肇ちゃん・・・かぁ。履歴書の写真見る限りだと大人しそうな顔をしてますが」
ちひろ「なんだか芯がしっかりしてそうな子ですね」
P「タイプ的にはCoolかな。いやぁ、Cuteっぽい感じにも見えるけど」
ちひろ「Passionはナシ・・・いや、あり得ますね」
P「え?どこがですかね」
ちひろ「ほら、趣味が陶芸ってありますよ」
P「???」
ちひろ「陶芸って芸術の一つじゃないですか。芸術家気質な人って独特な自分の世界ってのを持っているモノですからね、もしかしたらポワワ~ンって感じな子なのかも」
P「あ~・・・なるほど」
ちひろ「まぁ、でも大人しそうですし、まずはCoolという仮決めして、面接の時に希望があるか聞いてみたら如何ですか?」
P「良いですね!さっそく質問内容の中に組み込みましょう」メモカキカキ
P「面接と言えば『この企業を知った理由は?』とか・・・♪」
ちひろ「ところで面接はいつ行なわれるのですか?」
P「え~っと・・・って、え゛え゛!?今日の午後!?」
ちひろ「ちょちょっちょ、急いでやらないとマズいですよ!」
P「え~と、え~と・・・そうだ、女子寮を希望するかどうか、と・・・」
─ 事務所・会議室 ─
相原雪乃「皆様、お集まりでしょうか」
一同「「「はーい!」」」
雪乃「今日はたまたま、皆がレッスンで被っていたので、このような場を設けさせて頂きました」
雪乃「名付けて・・・“女子会議”!」
一同「「「おぉ~・・・」」」
雪乃「ではまずは、議題に入る前に二人の新人アイドルを改めて自己紹介という形で紹介させて頂きます」
雪乃「喜多見柚さん、大原みちるさん、前へ」
喜多見柚「はいはーい」
大原みちる「了解でーす!」
雪乃「この2名が当○○プロの新人アイドルとして参加しました。盛大な拍手を」
パチパチパチパチ・・・・・・
雪乃「では、柚ちゃん・・・ではありません、喜多見さんから一言ずつお願いします」
柚「えっと、喜多見柚、14歳です。もうすぐ問題が片付きそうなので、すぐにレッスンに参加して皆と一緒に頑張りたいです!・・・でイイカナ?」
雪乃「では大原さん、お願いします」
みちる「大原みちる、15歳です。パン屋の娘で、Pさんの従妹で、朋さんの親戚に当たります。どうぞ、よろしくお願いします!」
雪乃「ありがとうございました」
小松伊吹「んで、雪乃さん、この女子会議ってのは何やるのー?」
櫻井桃華「アイドルの紹介の場としては良いかもしれませんが、ただそれだけでは会議室を借りた理由にはなりませんわ」
雪乃「はい、ではスクリーンをご覧ください」
プロジェクターで映されたのはPの仕事中の写真。
村上巴「Pじゃな」
西川保奈美「Pさんですね、それともプロデューサーの仕事って捉えた方がいいのかしら」
イヴ・サンタクロース「分かりましたー☆きっと、Pさんの誕生日が近いんですよ!」
ブリッツェン「ブモッ!」
雪乃「残念ながら違います」
イヴ「う゛う゛・・・↓」
雪乃「では皆さん。この人、Pさんの事が好きだという方は挙手をお願いします」→挙手
一同「!?」
イヴ「は~い☆」→挙手
藤居朋「当然よね」→挙手
五十嵐響子(ここで挙げなきゃ、一生負ける!)→挙手
梅木音葉「・・・・・・(無言で手を挙げる)」→挙手
並木芽衣子「えっへへ~♪」→挙手
若林智香「Pさんの事好きじゃなきゃ一緒に仕事してませんし☆」→挙手
みちる「おー・・・すでに7人が手をあげてますね・・・」→挙手
伊吹「あれ?海は手挙げないの?」
杉坂海「あ、挙げられるわけない!!////」
早坂美玲「ガルルルルル・・・////」
雪乃「別に恋人にしたいとかそういう理由ではありません。信頼とか仕事仲間として好きでも構いません」
一同「「な~んだぁ」」
伊吹「ほらっ、海!手挙げられるよ!!」→挙手
海「も、もう・・・////」→挙手
巴「信頼なら、Pには散々お世話になってるしのぅ」→挙手
成宮由愛「そうですよね、Pさんがいなかったらここにいないですし・・・」→挙手
美玲「う、ウチが手を挙げてるのは信頼してるからだからなっ!ホントだからな!!」→挙手
保奈美「まだまだ知り合ったばかりですけどね」→挙手
大和亜季「同じ釜の飯を食べた仲であります」→挙手
喜多見柚「アタシなんかPサンいなきゃ死んでるし」→挙手
桃華「そうですわね、私もPちゃまのおかげでアイドルとして果てることなく磨くことができましたわ」→挙手
雪乃「・・・全員、手を挙げましたね。では、本題に移りたいと思います」
雪乃「このPさんですが、最近やや克服している感じがありますが、どういう性格してますか?」
響子「その・・・ネガティブ?」
由愛「心配性・・・なところとか」
みちる「ヘタレですね」
雪乃「そうです。総じて、マイナスイメージが先行するPさんです。でも、皆さんはそれに失望せず、Pさんについて来てますよね?」
一同「「「うんうん」」」
雪乃「それは間違いなく、彼が仕事に対し、誠実に謙虚にそして堅実に向き合って、そしてアイドルである私たちの事を一番に考えて行動している賜物と言っても過言ではありません」
雪乃「なので、私は考えました。Pさんのマイナスイメージを払拭し、素敵なPさんが先行して見えるようにと」
雪乃「今後の私たち○○プロのためにも、これから入ってくるアイドルのためにも、ここに“カッコいいPさんを作ろう作戦”を宣言します」
伊吹「え!?何かやるのっ!?」
雪乃「最初は私や桃華さん、巴さんがいるのでマナーをガッチリ学んだ紳士になってもらおうと考えましたが」
巴「時間がないのう」
雪乃「そう、時間がちょっと合いません。なので、逆の考えをしました」
海「逆?」
雪乃「Pさんが先述したマイナスイメージを出してしまう場面というのはどういう時ですか?」
海「そりゃ・・・何か失敗した時とか・・・」
響子「Pさんが一番多いのは『セクハラしちまったー!!』って時ですね」
雪乃「はい。私が提案するのは『あえてPさんにセクハラさせる』という事です」
一同「「「セクハラァァァァ!?」」」
美玲(アイツに何されるんだ何されるんだ何されるんだ・・・・・・////)
由愛「美玲ちゃん、頭から湯気が・・・」
巴「ほっとけ、犬の頭じゃけぇ」
雪乃「人間、一度経験してしまうと、同じ経験を行なった時に慣れというものが発生します」
雪乃「なので、事前に経験してしまえば、うろたえる事はなくなるだろうという目論みです」
亜季「は、反対であります!P殿がもしこの作戦で傷ついてしまったり、行き過ぎた行動をしてしまったら・・・」
雪乃「Pさんの訓練ですよ?ちゃんと建前があります」
亜季「訓練・・・訓練でしたね・・・いや、でも!?」
雪乃「敵前逃亡するなら死んでください、無能な兵士は要りません(演技)」
亜季(無能な兵士・・・無能な兵士・・・無能な兵士・・・)ガーン
雪乃「やりますか?やりませんか?」
亜季「や、やります・・・」
伊吹「まー、いつもより過激なスキンシップすればいいんでしょ?」
雪乃「ふふっ、そうですね」
伊吹「んじゃ、あたしやろっと」
海「い、伊吹!大丈夫なの?」
伊吹「あたし、Pさんにかなり迷惑かけてるしさー、たまにはPさんが美味しい想いしてもいいと思うんだよねぇ」
海「そりゃ・・・庇って怪我したりしてるけどさ・・・」
伊吹「へへっ、海はそういうの苦手?」
海「そんなことは・・・そんなことは・・・」
海(うがぁぁっ、なんでまたPさんとキスした時のことが頭の中にぃ!!)
伊吹「はーい雪乃さん、あたしと海参加決定」
雪乃「分かりましたわ。参加したくないって方は他にいます?」
巴「そのセクハラの内容が分からん以上、どうも言えん」
由愛「Pさん、エッチになっちゃうんですか・・・?」
雪乃「その内容は、くじで決めます」
テーブルの上に置かれたやや大きな箱。
中には白い紙が山のようにある。
雪乃「この中に花丸が描かれた紙と何も書かれてない紙があります」
響子「花丸を引いたらPさんにセクハラされて、何も書かれてなかったら今回はパスになるって事ですね」
雪乃「その通りです」
雪乃「紙は大量に入れてます。もしかしたら、全員セクハラを受ける可能性もあれば全員パスになり、2巡目になることもある」
亜季「・・・ま、まるでどこかの国の徴兵の気分であります」
柚「ちょーへー?」
亜季「兵士になるってことであります。日本では今はありえませんが、他の国では20歳になったら軍隊に入るって事があります」
亜季「そして、海軍や陸軍などに分かれるのですが、くじで分ける国があるとか・・・」
柚「へー」
保奈美「まぁ、皆がやるならやります」
美玲「ウチもそうする」
巴「乗り気ではないが、1人だけ外れるのも癪じゃ」
雪乃「ふふっ、では皆さん引いてください」
各個人が引いた結果、以下のようになった。
花丸を引いた人
・喜多見柚
・村上巴
・杉坂海
・櫻井桃華
・西川保奈美
・大和亜季
・早坂美玲
・小松伊吹
・イヴ・サンタクロース
・成宮由愛
白紙を引いた人
・相原雪乃
・梅木音葉
・大原みちる
・藤居朋
・若林智香
・並木芽衣子
・五十嵐響子
音葉「」チーン
みちる「」チーン
朋「」チーン
雪乃「」チーン
響子「」チーン
智香「ち、ちょっとぉ!なんでみんなして固まってるんですか!!」
朋「今日の運勢どん底だったの忘れてたの・・・」
みちる「アイドル人生最初の山場です・・・」
音葉「Pさん・・・Pさん・・・Pさん・・・」
響子「最近・・・Pさんと触れ合ってなかったのに・・・」
芽衣子「まー、こんな時もあるよねっ」
雪乃(まさかPさんLoversのほぼ全員が消えるとは思ってもいませんでした)
雪乃(しかし・・・困りました。こっそり箱の側面に張っておいた星が描かれた紙が剥がされて混じってしまいましたわ・・・)
雪乃(私の時に取るつもりだったのですが。しくじりましたわ、作戦が失敗した挙句、何も出来ないなんて)
雪乃(だからと言って、無かった事にするほど私は子供ではありません。今は・・・雌伏の時・・・)
伊吹「これ内容の発表はいつなの?」
雪乃「あとでPさんに直接連絡します。どうやらこの後、新人アイドルの選考があるそうなので」
海「選考ってことは・・・面接してるんだよね・・・」
雪乃「丁度いいので、面接終了後、その面接会場をそのまま使わせてもらいましょう。今からちひろさんに連絡してみますわ」
─ 事務所・事務室 ─
ちひろ「やっぱり和服とかの方が似合いそうじゃないですか?」
P「そうですね、俺としては馬車道の制服のような・・・」
ちひろ「ってもう時間じゃないですか!もうすぐ藤原肇ちゃん来ちゃいますよ!」
P「あわわわと、と、とりあえず応接間にテーブルと机を用意してきます!!」
ドタタタタタ・・・
ちひろ「テーブルと机って・・・」
ちひろ「わ、私は落ちついてイス(強調)に座ってましょう・・・」
コンコン
ちひろ「はい、どうぞ」
?「失礼します。初めまして、藤原肇です」
ちひろ「ようこそ○○プロダクションへ、面接の方ですね?」
藤原肇「はい、今日は・・・よろしくお願いします」
ちひろ「肩の力抜いて、リラックスね?」
肇「はい」
ちひろ「今日の面接官はね、実は面接やるのが初めてです」
肇「え、そうなんですか」
ちひろ「ちょっと失敗しても減点にはならないと思います。だから、有りのままの自分を見せてあげてね」
肇「はい」
─ 事務所・応接間 ─
P「あー・・・緊張するなぁ」
P(でも、相手も緊張してるんだ。よし、頑張ろう!面接官に大事なのは、とにかく話して、相手の心の奥底を引き出すこと!)
P(4億の買い物だ、失敗はできないぞ・・・)
P(あっ、でも・・・)
~ ~ ~ ~ ~
フジワラハジメちゃん『初めまして、フジワラハジメです!』
P『初めまして、手が綺麗だね』
ハジメちゃん『キャッ!ヘンタイ!訴えてやる!!』
P『ヌワアアアアアアアアアアア!!!』
~ ~ ~ ~ ~
P(なんて事に・・・!!)
P(俺が訴えられるだけなら兎も角、肇ちゃんが夜も眠れないようになってしまったら・・・!!)
P(ああぁ、どうすればいいんだ!・・・そうか、体をほめなければいいんだ!)
~ ~ ~ ~ ~
P『君がハジメちゃんだね、今日はよろしく』
ハジメちゃん『はい、よろしくお願いします!チャームポイントは目元です!』
P『・・・・・・』
ハジメちゃん『何もねぇーのかよっ!サイテー、訴えてやる!』
P『ヌワアアアアアアアアアアア!!!』
~ ~ ~ ~ ~
P「だ、ダメだああああああああああああああ!!!」
P「良いイメージが出ない、俺やっぱりネガティブプロデューサーなんだ・・・」
P「このままじゃ、ハジメちゃんを傷つけて訴えられるのが見えている・・・」
P「どうしよう・・・」
コンコン
P(うぅ、来たぞ!頑張れ、P!負けるな、P!ポジティブ!ポジティブ!ポジティブフォース!)
P「どうぞ、お入りください!」
肇「失礼します」
P(入ってきた少女は・・・用意されたイスの横へ)
肇「◇◇高校からやってきました1年の藤原肇と申します。本日はよろしくお願いします」
P(表情は固い・・・でもまっすぐな目だ)
P「どうぞ、お座りください」
肇「失礼します」
P(うん、企業面接の時と同じだ。この子、ちゃんと勉強してきて真面目だなぁ・・・。ほ、ほんのちょっとだけフランクに・・・)
P「初めまして、○○プロダクションのプロデューサー兼マネージャー兼人事部のPと申します」
肇「え!?・・・え、あ、はい(いきなりプロデューサーの人と面接なんだ・・・)」
P「藤原・・・肇ちゃんでいいんだよね?」
肇「はい」
P「肇って名前、気に入ってる?」
肇「はい・・・男性の名前とはよく言われますが、おじいちゃんが・・・いえっ、祖父が付けてくれた名前です」
P「はははっ、いいよ、おじいちゃんで」
肇「あ・・・はい」
P(ちょっとしょげちゃったな。自分の決めたルールから反れるとダメなタイプ・・・か)
P「肇ちゃんって呼ぶけど、大丈夫?」
肇「どうぞ」
P「では、私のことはPさんとでも呼んでください。では行きましょう」
P(うん、俺もちょっとだけ雰囲気に慣れたかな・・・俺が緊張に負けたら間違いなく彼女は崩れる。頑張れ、俺)
P「それじゃあ、肇ちゃん。なんでこの○○プロダクションに応募したのか、簡単に説明してくれるかな?」
肇「はい。私は陶芸家の家系に産まれ、この年までずっと土と対話してきました」
P(うーん、普通の企業だったらこの時点で落とされてるな・・・。まずは結論を先に言うことと、抽象的すぎる。あとでビジネスマナーの講習を開こう)
肇「なので、表現力はあると思い、応募しました」
P「・・・・・・」
肇「・・・・・・」
P「終わりで、いいのかな?」
肇「は、はい」
P(うぐぐぐぐ・・・肇ちゃん!なんで○○プロダクションに応募した理由を言ってないよ!!アイドルでいいなら他のプロダクションもあるよ!!)
P「・・・・・・」
肇「・・・・・・」チラッ
P(ダメだ、言おう。肇ちゃんを最悪泣かせてもいい、肇ちゃんは絶対、こんな簡単な理由だけじゃないはずだ)
P「ねぇ、肇ちゃん」
肇「なんでしょうか?」
P「○○プロダクション、じゃなくてもいいよね。その理由」
肇「え・・・あっ!!」
P「もしあるならさ、考えてみてよ。待ってるからさ」
肇「は、はい!」
P(目が泳いでる、あれは想定外の目だ。多分、ちひろさんが失敗してもいいとでも言ったんだろうな・・・。でもね、大きく失敗しちゃダメだよ、肇ちゃん)
肇「・・・・・・」ブツブツ
P(確かに芸術家のタイプなのかな、ブツブツと自分の何かを練り上げてる)
肇「・・・出来ました」
P「ん、それじゃ言ってみてくれ」
肇「はい。○○プロダクション・・・さんの、・・・は!今、芸能事務所の中で・・・一番、成長しているところだから・・・そこの中に入って、私も輝く1人になりたい、からです!」
P(ん、合格点かな。できれば、自分のことじゃなくて、自分によって、周りをどうしたいかを言って欲しかったな・・・って、ん?)
肇「・・・ヒック、うぅ・・・」
P(泣いてらっしゃるぅぅぅぅぅうううううううう!!?)
P「は、肇ちゃん?泣かなくてもいいんだよ?まだ始まったばかりだし・・・」
肇「で、でもっ!・・・い、いや、ごめんな、ごめんなさい!」
P(泣かせてもいいって考えたけど、真面目な女の子がたった一人でこんな野郎から説教喰らったんだもんな・・・泣くわ普通)
肇「だ、だ、ダメですよね・・・こんなぁ・・・ふぇ・・・」
P「・・・・・・」
P(間違いない、この後、訴えられる・・・明日の新聞の一面に飾られれば・・・いや、高望みか)
肇「ひっく・・・う、うぅ」
P(いや、でも俺は・・・泣いてる子を放っておける人間ではない!)
P「よし、分かった」
肇「ぇ・・・?」
P「ちょっと、テーブル動かすよー」
P(まずはテーブルを肇ちゃんが使えるようにっと)
P「俺、隣に座るけど、いいかな?」
P(この子には言葉は要らないよ、芸術家の子なら手を動かしたほうが正直なはず)
肇「は、はぃ・・・」
P「肇ちゃんのためにA4の紙いっぱいに質問考えてたけど、カット!」ビリッ
肇「ぁ・・・」
P「んで、運良く白紙の紙が1枚だけ残ってたんだ」
肇「は、あはい・・・」
P「んで、これ、消しゴムとシャーペン」
肇「・・・」
P「んじゃ、お題出すよ。肇ちゃんが思うアイドル像を一つ、描いてみて」
肇「あいどるぞう・・・」
P「うん、どんなでもいい、キミが最高だって思うアイドルの絵を描いてみて。実物のアイドルは・・・まぁ描いてもいいけど」
肇「分かり・・・ひっく、ました」
P「んじゃ、今から・・・そうだね、15分」
肇「・・・はい」
P「私が・・・ううん、俺が隣で見てるから、しっかり書いてね。それじゃあ、よーいドン」
─ 事務所・事務室 ─
ちひろ「プロデューサーさんからセクハラを要求したい?どうしてまた・・・」
雪乃「Pさんのネガティブ解消のためです。Pさんはちょっとした事故をセクハラと捉えて、それに対してうろたえる事が多いです」
ちひろ「ふむ」
雪乃「なので、事前にこれがセクハラなんだ、と植えつけておくのです。そうすれば、Pさんの性格と相まって、余計な事ではうろたえないキリリとしたPさんになってくれるんのではないか、と思いまして」
ちひろ「悪くはないのですが、アクターは・・・皆さん?」
伊吹「そのようですよーっと」
ちひろ「あれ、音葉ちゃんとかは・・・」
海「ああ、それなら会議室でのの字書いてるよ」
ちひろ「のの字・・・?」
雪乃「とりあえず、面接が終わったら、そのまま使わせてもらえませんか?」
ちひろ「・・・いいでしょう。Pさんのネガティブの完治につながるなら!」
─ 事務所・応接間 ─
肇「描けました・・・」
P「ん?どれどれ・・・」
P(彼女が描いた絵は物凄く“アイドル”していた。コンサート会場でファンと一体になっている、そんな絵。間違いない、それは最初に伝わった)
P(それに描かれた何もかもがアイドルと言えば、って感じの内容が含まれている感じ・・・この子はすでに存在する完璧を求めている)
肇「どうでしょうか・・・」
P「うーん、そうだね。肇ちゃんの絵は物凄くアイドルしている」
肇「はい」
P「でも、なんで肇ちゃんの思い描いた絵はこんなにも華やかなんだい?」
肇「え?」
P「他のプロダクションのアイドルだけどさ、空手ばっかりやってるのにアイドルとして成り立ってる子もいれば、野球観戦しながらビール片手に喋ってるだけのアイドルもいる」
P「でも、肇ちゃんの絵は昔懐かしい、でも今も中心とも言えるアイドル像だ。いわゆるスタンダード」
肇「それは・・・」
P「それは?」
肇「・・・ゴクン」
P(彼女は息を飲んだ)
肇「私は幼い頃より、おじいちゃんに陶芸家として跡を継げと言われてます」
肇「でも・・・私はもっと色々なモノを見たい!経験したい!夢を追いかけたい!」
肇「幼い頃に夢見た、テレビに映るような綺麗なアイドルにだってなってみたい・・・!」
P「ふむふむ」
P(そっか、この子はイメージをひたすら追い求めてるのか)
肇「でも・・・そうですよね。アイドルは色んな形ありますよね・・・」
P(この子の視野はまだ狭い。歌だけで勝負する世界でも、芸だけで勝負する世界でも、ましてや可愛さだけで勝負する世界ではない、それがアイドル業界)
肇「井の中の蛙・・・大海を知らず・・・でしたね・・・。私には・・・向いてなんか・・・」
P「そんなことあるものか!」
肇「!?」
P「大丈夫だよ、肇ちゃん。世の中にはね、コンビニで立ち読みしてただけなのにある日アイドルの道に進んじゃった子だっているんだ」
P「キミが本気の心さえ見せてくれれば、この業界は門を開いてくれる」
肇「本気の心・・・」
P「キミは・・・心を込めるのは得意かい?」
肇「・・・はい」
P「なら、絶対アイドルとして羽ばたけるから」
P「・・・おっと、時間だ。面接の時間はここまで、お疲れ様」
─ 事務所・事務室 ─
肇「ありがとう・・・ございました・・・失礼します・・・」
伊吹「あの子だね、面接に来た子・・・って泣いてるじゃん!?」
一同「!?」
海「ちょっと待ちな!?ダメだよ、泣いてちゃメイクが・・・」
肇「ひっく・・・ひっく・・・」
巴「なんで泣いてるか言ってみぃ、場合によっちゃあ、Pにはケジメをつけてもらわなぁ」
肇「ちが、ちがいます・・・Pさんは、ぅう、まっすぐ見てくれました・・・」
肇「私が・・・私が本気の心見せられなかったから・・・うぅぅうう・・・」
亜季「本気の心・・・」
肇「アイドルに・・・アイドルになれません・・・」
一同「・・・・・・」
ちひろ「みんな、スカウトでこのプロダクションに来たから、彼女の気持ちは分かりにくいかもしれませんね・・・」
由愛「でも泣いてる人を見捨てることは・・・できません・・・」
保奈美「そうね。ちひろさん、また会議室を借りますね」
ちひろ(ふふっ、そんなところはPさんに似てますよね、皆さん)
─ 事務所・会議室 ─
数分が経って・・・。
肇「ごめんなさい・・・みっともない所を見せてしまって」
イヴ「よーしよし、ですよー☆」ナデナデ
肇「ふふっ、この年で撫でられるなんて思ってもいませんでした・・・」
朋「しっかし、Pも酷いわ。女の子泣かすような質問するなんて」
肇「いえ・・・Pさんは質問・・・一つしかしてませんから」
朋「?」
肇「最初の質問で失敗してしまいまして・・・そのままずっと泣いてました」
芽衣子「あらら・・・」
肇「何もかもが初めての世界。最初の失敗で何もかも拒絶されたかと思いました」
伊吹「それで、その後も泣いてたのか?」
肇「その後は・・・絵を描いていました」
朋「絵?あ~・・・うん」
みちる「Pさんらしいって言えばPさんらしいですね」
肇「?」
朋「Pってね、すごく心配性なのよ。だから肇ちゃんが泣いちゃって凄く焦ったんじゃないかしら」
みちる「きっと絵を描かせたのも「彼女のためにならないまま帰らせてたまるかー!」って咄嗟に浮かんだのではないですかね?」
響子「普段はどうしようどうしようって言ってるのに、最初に考えるのは私たちの事って人ですから」
肇「そんな良い人に・・・私は・・・」
イヴ「わわわっ、また泣いちゃダメですよぉ!」
肇「そ、そうですよね。うん、アイドルの皆さんに見せちゃ・・・」
音葉「?」
智香「黙っちゃった・・・どうかしましたか?」
肇「あ、あ、アイドルの皆さん・・・」
美玲「そうだぞ!最近は滅多に全員揃うことないんだからな!」
肇(どうしよう・・・○○プロの皆さんが揃ってる・・・憧れのアイドルの・・・)
肇「み、み、皆さんは今日はなんで揃ってるんですか?」
海「揃ってるって・・・」
伊吹(ちょっとぉ、雪乃さん!マズいですよ!流石に外の人に「Pさんにセクハラしてもらうんです!」なんてド直球に言ったらドン引きですって)
雪乃(・・・そうですね、物事の向きを変えて伝える事にしましょう)
雪乃「今日は・・・ストレステストの日なんです」
肇「ストレステスト?」
雪乃「工場で作られた物の内、何個かは壊されるためにあります。なぜでしょうか?」
肇「え?・・・チェックのためでしょうか?」
雪乃「ええ、どれぐらい耐久できるのか、ちゃんとお客様の前に出した時に壊れてしまわないかどうかのチェックがストレステストです」
雪乃「そして、私たちアイドルも○○プロダクションの商品です、ちゃんと壊れないようになっているかチェックしませんと」
雪乃「今回はセクハラから耐え抜くというテストですね、Pさんが役に成りきって相手してもらいますが」
雪乃(普通だったら、そんな事にならないようにあしらう訓練をすると思いますけどね)
肇(この人たちはただ輝くための存在じゃない・・・どんな辛い状況でも耐え抜く訓練がされているんだ・・・)
肇「本気なんですね、この業界で生きるために・・・」
雪乃「そ、そうですね」
雪乃(ハチャメチャな事言って、誤魔化しただけとは口が裂けても言えませんね・・・)
桃華「そうですわ!いつでも本気で行かないとアイドルとしてすぐ枯れてしまいますわ!」
肇「・・・よし」
肇「そのテスト、良ければ私にも受けさせてもらいませんか?」
雪乃「え゛?」
肇「ず、図々しいとは思いますが、Pさんにアイドルになりたいっていう本気の心だけでも伝わってほしいんです!!」
雪乃「そ、そうですね~・・・」
伊吹「ま~、いいんじゃない?」
雪乃「伊吹ちゃん!?」
肇「本当ですか!?」
伊吹「だって、受けるかどうかはくじ引きでやったじゃん。えっと、肇だっけ?その子にもくじ引いてもらって、花丸出たら受けてもらえば?」
肇「くじ・・・」
雪乃「そ、そうですわね~。一応、Pさんと事務員の方に連絡しておくので、くじを引いてください」
雪乃(花丸が出ても、セクハラの内容は後ろからハグするだけですわ・・・大丈夫でしょう)
智香「これがくじの箱ですよーっ☆」
肇「ごくり・・・」
肇「・・・取りました」
雪乃「なんでしたか?」
肇「星・・・です」
一同「!?」
雪乃「!?!?!?」
芽衣子「星って何?もしかして一枚だけ特別なのが入ってたのかなー?」
保奈美「もしかして雪乃さんのイタズラ心?」
雪乃「え!?え、ええ、そうですよ」
肇「星は・・・何がされるんですか?」
雪乃「えっと・・・その・・・」
伊吹「あたしも気になるなぁ~?」
響子「私も気になります!もしかしてご褒美!?」
雪乃(確かに響子ちゃんにはご褒美になる内容ですわね・・・)
肇「あれ、この紙・・・って!?」
雪乃「星の紙だけは・・・内容を紙に記してあります・・・」
肇「・・・・・・え!?これ、ホントにやるんですか・・・?」
雪乃「辞退しても・・・(震え声)」
肇「・・・やります!・・・本気なんです、私の足で初めて選ぼうとしている道です。どんなに辛くても耐えてみせます・・・」
雪乃「あ、あ、あ・・・・・・」
肇「・・・行ってきます」
─ 事務所・応接間 ─
P「うぅ、まさかのセクハラ強要とは・・・無理だって・・・普段お兄ちゃん面してる相手の頭を撫でるだけなら大丈夫だけど、それ以外なんて、無理だって・・・」
P「やっぱり、みんな俺の事を問題視してたんだな・・・今回のコレは冥途の土産だな、きっと」
コンコン
P「ど、どうぞ(ひ、1人目かー・・・)」
肇「失礼します」
P「肇ちゃん!?どうしたの?」
肇「えっと・・・私もストレステストを受けたくて・・・」
P「ど、ど、どうしてまた!?さっき、ちひろさんからは確かにアイドルたちのストレステストするとは聞いてたけど・・・内容はセクハラだよ!?」
肇「分かってます。でも・・・」
P「?」
肇「でも、私は本気なんです!アイドルになりたい!自分で選んだ道は絶対に勝ち取りたい!」
P「肇ちゃん・・・」
肇「家族に守られ、導かれるだけの生活は嫌なんです!なんだって耐えてみせる・・・」
P「・・・・・・」
肇「皆さんに頭下げて参加させてもらいました・・・私が本気だってこと、Pさんに見せたいんです!」
P(頑固・・・いや意志の強い子だね・・・ちょっとだけ負けたよ)
肇「あっ、最初にやってもいいって聞かずに来てしまいました・・・」
P(ちょっと目先の事に囚われてる感あるけど)
P「多分、気にしてないと思うよ。みんな優しい子だし」
肇「それで・・・テスト、してくれますか?」
P「・・・・・・」
P「分かった、こんな俺でもいいなら相手になるよ」
肇「あ、ありがとうございます。こ、これ・・・」
P(彼女は震えた手で一つの紙を渡してきた)
P(紙には星が一個、そしてその下には文字が書かれていた)
【抱きしめて口付け】
P(!?!?!?!?!?!?!?!?!?)
P(いやいや、おかしいでしょ・・・!セクハラ・・・なんだよね?)
P(いや、セクハラか。いきなり抱きしめられて、逃げられないようにして口付け・・・)
P(強引な手口すぎるし、本当に俺が彼女にやるの!?)
肇「やってくれますよね・・・?」
P「え゛゛゛!?・・・え、あ、うん・・・」
肇「お願いします」
P(いやいや、もしファーストキスだったらどうするんだよ!)
P(ただでさえ、言葉責めで肇ちゃん泣かしてるんだぞ!これ以上泣かせたら、俺が俺を許せなくなる!!)
肇「やって・・・くれないのですか」ブワッ
P(思った矢先に泣きそう!)
P「ああ・・・もう!!!」
ギュッ
肇「あっ」
P「大丈夫だ、肇ちゃん」
肇「・・・え?」
P「キミには度胸がある。普通なら“みんな”が受けている大手に応募するんだよ・・・それなのに、たった一人でこの事務所に挑んでくれた」
肇「・・・はい」
P「人間の集団心理ってのがあってね、みんながある一つを受けていると自分もいけるって思えちゃって、そっちに行くのがよくあるパターンなんだよ」
P「でもキミは・・・強かった。臆せず攻めてきてくれた。こんな度胸のある子がまだまだ小さい事務所に応募してくれるなんて、○○プロの1人として嬉しいよ」
P「後で合否の通知はやるつもりだったんだけどな、今言っちゃおう」
肇「・・・」
P「キミは・・・合格だ」
肇「うそ・・・」
P「嘘言ってどうする。晴れてキミはこの○○プロダクションの一員として認められたってことだよ」
肇「は、はい!・・・あぁ・・・うぅ・・・」
P「泣いてばっかりだなぁ」
肇「ごめんなさい・・・嬉しくて・・・」
P「これから学ぶ事たくさんだぞ?泣いてる暇はなくなっちゃうぞ?」
肇「それでも、私の、大事な一歩ですから」
P「よし、プロデューサーとしてキミの大きな一歩は確かに見届けた。次の一歩、そしてその次の一歩も・・・ずっと次も俺に委ねてくれないか?」
P「願わくば、(アイドルとしての)最後の一歩まで」
肇「(女性としての)最後まで・・・!?」
P「どうかな?」
肇「・・・・・・」
肇「・・・はい、末永くよろしくお願いします」
P「よろしくね、肇ちゃん」
肇「・・・・・・っん」
P(この子、なんで唇尖らせて・・・)
【抱きしめて口付け】
P(あっ)
P(抱きしめて、慰めて、口付け・・・ねぇ?)
P(・・・・・・ちくしょおおおおおおっ)
─ 事務所・事務室 ─
ガチャ
音葉「ちひろさん」
ちひろ「あれ、音葉ちゃん?どうしました?」
音葉「今・・・落ちたガラスがひび割れていくような・・・何かが落ちる音がしませんでしたか?」
ちひろ「いえ、まったく聞こえませんでしたが」
音葉「・・・・・・」
音葉(では、何の音・・・?)
ガチャ
ちひろ「あっ、肇ちゃんお疲れ様です」
肇「・・・・・・」
ちひろ「プロデューサーさん、余計なことしませんでしたか?あの人よくうっかりな事をやらかす・・・」
肇「す、すみません帰ります////」タッタッタッ
ちひろ「って、あらぁ!?帰っちゃった・・・」
ちひろ「どうしちゃったんでしょうね。せっかくだからお昼一緒にしたかったのですが」
音葉(落ちた音はあの人でしたか・・・)
終わり
ちなみに、花丸出た人たちは白目を向いたPにそれぞれ頭を撫でてもらったそうな。
相原雪乃(22)
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http://i.imgur.com/oW553AO.jpg
喜多見柚(15)
http://i.imgur.com/dbEUBHo.jpg
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大原みちる(15)
http://i.imgur.com/3XGH4X8.jpg
http://i.imgur.com/X0YIFAf.jpg
小松伊吹(19)
http://i.imgur.com/orVMijQ.jpg
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櫻井桃華(12)
http://i.imgur.com/0aMANd9.jpg
http://i.imgur.com/pIDyI9m.jpg
村上巴(13)
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http://i.imgur.com/QVivrPw.jpg
西川保奈美(16)
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イヴ・サンタクロース(19)
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藤井朋(19)
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五十嵐響子(15)
http://i.imgur.com/ArUs8XM.jpg
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梅木音葉(19)
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並木芽衣子(22)
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若林智香(17)
http://i.imgur.com/yfjU4nm.jpg
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杉坂海(18)
http://i.imgur.com/3kR0G6J.jpg
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早坂美玲(14)
http://i.imgur.com/eVfkwFG.jpg
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大和亜季(21)
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成宮由愛(13)
http://i.imgur.com/88N8iC5.jpg
http://i.imgur.com/AZmamPu.jpg
藤原肇(16)
http://i.imgur.com/dUTfIsq.jpg
http://i.imgur.com/JgLMI1r.jpg
以上です。読んでくれた方はありがとうございます。
前回から間髪入れずに書いたので、ミスが目立っていますね。
投稿中に手直ししてるのもバレてるかも・・・。
ちなみに主役メンバーは全員出てるはずです。
「井の中の蛙大海を知らず」とは知識、見聞が狭いこと。
もしくは何かに囚われて広い知識を知らずに得意になってること(にわか)。
今回は前者の方を使っています。
さて、次回は
・村上巴「隣の花は赤い」
その次の回に
・西島櫂「恋は思案の外」
を予定しています。
ではまた。
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