お前らのキャラでなんか物語を書く (48)
キャラの名前・性別・容姿・能力・その他諸々をご自由にお書きください
あんたがたのキャラを使って、私がなんか物語書きます
更新は遅めなので、ちょい迷惑をかけるかもです
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1471446945
>>9の明日美の年齢を16に訂正お願いします
>>10
了解です
>>8の
「基本的に親切だが」を「基本的に温厚だが」に訂正お願いします
>>12
分かりました
ある程度集まってるし一旦締め切ってもいいかも
「おはようございます! 江州市のみなさん、通勤通学がんばっていきましょう!」
尾根から顔を見せる太陽は今日も、血のように赤い。
カラスの群れが虚しく鳴きながら、山々を縫って飛んでゆく。
陽気なアナウンスが寂寞とした空気を切り裂き、夜が完全に去ったことを告げる。
がらんとした駅のホームに、2両編成の青い始発電車が停車した。
開くとびら、乗り降りする人の足音、ガヤガヤとざわめく構内。
夏休みとあって、そのほとんどが都会からの観光客だ。
楽しげに走る子供達を眺めながら、ベンチで休む青年がひとり。
缶ジュースを片手に、タオルで額に滲んだ汗を拭いている。
青年「満員電車に揺られて約2時間……本当に、ここは交通の便が悪いね。流石は、真の田舎と呼ばれるだけのことはある」
青年「しかし、始発からこうもすし詰めになるとは予想外だったよ。やはり、盆休みは侮れないな」
彼は調査員だった。
最近、江州市で『超自然的な現象』が連鎖的に発生しているとの報告を受け、大学本部から派遣されたのである。
超常現象の調査をしろとの指令を受けても青年は驚かなかった。
これまでに何百件も似たような事例を見てきたからだ。
ほとんどが依頼人の誤認であったり、認知症を患った老人のたわごとであった。
今回も同じようにイタズラ依頼だろうと青年は確信していたが、イタズラを暴くだけで大金が入るのは悪くない。
観光旅行も兼ねて、調査に踏み込むことにしたのだ。
あゆにゃんこ「江州市にようこそにゃーん! 一緒に写真撮っていくかにゃん?」
遠くで鮎と猫を合体させたような、奇妙な生命体が看板を持っている。
地元のマスコットキャラクターなのだろうが、あまりに外見が奇抜すぎる。
子供が寄り付かなくて、中の人もきっと苦しいだろう。
そう気の毒に思いながら、青年は鮎猫の前を通り過ぎた。
>>17
そうですね
そろそろ締めきります
では25まででお願いします
狭い改札口を通り抜け、江州市鮎川町の広場に立つ。
ドーナツ状に並べられた焦げ茶色のベンチ、中央で枝葉をそよがせているのは楡の樹か。
青年はタクシーを拾うと、席に座って地図を広げた。
これから訪問する家の場所を確かめる。
鮎川山と書かれた山の中腹に、家の位置を知らせる赤い丸が大きくついている。
大学も、つくづく無茶を言ってくるものだ。
若干あきれつつ、青年は汗をジットリ含んだブラウスを扇いだ。
青年「すみません、町長のお宅まで乗せていただけますか」
運転手「鮎川町の町長といえば、多摩山さん家ですかい? あの山道を登るとなりゃ、最低でも1時間はかかりますが」
青年「時間の方は気にしていません。とにかく、無事に到着できれば万々歳です。よろしく頼みます」
濁ったガスを吐き出しながら、タクシーは澄み切った朝の町を走りだした。
どこか寂れた雰囲気のある駅前広場を抜けると、山へと続く開けた一本道に入った。
左側は田んぼで若草色に染まり、右側はシャッターの閉まったお土産屋や古臭いスーパーマーケットが点々と並ぶ。
そして正面には、稜線こそ霧に隠れて見えないものの、悠然とそびえたつ日本アルプスの山々。
あの山に、自分がこれから1ヶ月ほどお世話になる多摩山家があるのだ。
駅からの交通は悪いが、静かに物を考えるならもってこいの場所といえる。
運転手「それにしてもお客さん、本当に町長の家へ行くんですか?」
青年「ええ。僕は超常現象について調査をしている者ですが、鮎川町を調べるにあたり、ぜひ拠点にしてほしいと町長からお言葉がありまして」
運転手「……」
青年「宿に関しては自分で探すのが普通なんですけど、今回は遠慮なく甘えさせてもらったんです」
運転手「まぁ何かしら事情があるなら仕方ないですがね。この町に長く留まるのはお勧めできませんよ」
青年「えっ……どういうことですか?」
運転手「不自然なんですよ、どこか。確かに表面だけ見ればのどかな観光名所。しかし、どこか不自然さが漂っている。日常が崩壊する一歩手前の緊張感。殺伐とした雰囲気」
青年「……?」
運転手「おっと、いきなり暗い話をしてすみませんね。これから調査をなされる方に。今のはどうか、忘れてください」
運転手は焦りを隠すように、アクセルを踏み込んだ。
未舗装の山道が、青年の心臓を小刻みに跳ね上げる。
曲がりくねった山道を駆け上り、タクシーは屋敷の前に到着した。
運転手に礼を言い、荷物の入ったバッグを両手で持って、巨大な腕木門を見上げる。
威風堂々とした門構えに青年は、威圧感だけでなく奇妙な抱擁感さえも感じた。
門の柱木にかかっている表札は「多摩山」と書いてあり、ひとまずインターホンで家主を呼ぶことにした。
田舎で人がいないといえ、今から訪問するのは鮎川町の長である。
乱暴に門を叩いては、きっと悪い印象を相手側へ与えるに違いないのだ。
しばらくして、スピーカーから凄みのある若い女性の声が聞こえてきた。
多摩山「なに? オヤジはいま留守なんだけど」
青年「娘さんですか。僕は隠宝大学超常現象研究課の者です、しばらく調査のために尊宅でご厄介に……」
多摩山「あぁん? インポ大学がどうしたって? 寝言言ってっとシバくぞコラ」
言葉を返す前にブツリと通話を切られてしまった。
蝉の声がサァーッと、潮騒みたいに遠のくのを感じる。
両手に持っている分銅のような荷物が、ズンッと一層重みを増す。
それほどまでに、娘の対応は衝撃的だったのだ。
事前の連絡で、青年は町長にわんぱく娘がいることを知っていた。
しかし、これでは「わんぱく」というより「不良」ではないか。
溜息をつくと、もう一度インターホンのチャイムを押す。
青年「度々すみません、途中で会話が切れてしまったので再び連絡を」
多摩山「またお前かよ! 人ん家の前で何してんだよ! さっさと帰れインポ野郎!」
青年「町長はいつお帰りになられますか?」
多摩山「オヤジは海外旅行で、あと数日は帰ってこねぇよ。運が悪かったと諦めるんだな!」
さっきより激しく怒鳴られてしまう。
青年も引き下がらず、人差し指を使ってキツツキよろしくチャイムを何度も押した。
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン。
せっかく手に入れた1ヶ月分の宿を、くだらない理由で手放すわけにはいかぬ。
これだけチャイムを押しても扉を開けないとは、もうすでに自分は怪奇現象に巻き込まれているのだろうか。
そう青年が思い始めた時、彼のすぐ隣で地を揺るがすほどの轟音が響き渡った。
パラパラと木屑の落ちる音、立ち昇る白い煙、破れた門から突き出された一本の筋肉質な腕。
青年「鬼か?」
そう彼が呟いた瞬間、派手な音を立てて扉が左右に弾け飛んだ。
青年は自分より頭一つ背の高い金髪の女性が進み出てくるのを、交差した腕の隙間からはっきりと認めた。
ギロリと大きな黒い瞳が彼を横目でにらみつける。
多摩山「なぁ」
多摩山「ウチのインターホンを鳴らしまくったバカで、生きて帰った奴はいないんだけど」
青年「ようやく出迎えてくれたようですね。これから30日、お世話になります」ニコッ
というか主人公は募集したキャラ内にはいないのか
>>35
そうなりますね
キャラ間での格差が生じないよう、配慮した結果です
あと単純に自分のキャラ出したかった
今日はここまでにします
あと、22日くらいから3日ほど諸事情で投下できなくなるかもです
ご迷惑おかけします
更新マダー?
>>44
もうちょいお待ち
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