雷「私の鎮守府の車は宇宙人!?」【艦これ×勇者エクスカイザー】 (80)

雷「うわ~すっごいじゃない!これが那智さんの新車?」

車「・・・」

那智「ふふふ、凄いだろう?中古だが一目みてピンと来たんでな、気に入ったか?」

電「はい!那智さんと同じくらい格好いいのです!」

暁「何よ、車一つに浮かれちゃって。見てくれは良くても中身はオンボロじゃないの?」

響「そんな車を選びはしないだろう。それに暁、本当は乗ってみたいんじゃないのかい?」

暁「ば、馬鹿言わないでよ。大人な私にはもっと綺麗な車が似合うの!」

那智「近々余裕が出来たら、ドライブに連れて行ってやってもいいぞ?」

雷「本当?やったー!」

電「約束ですよ?」

暁「楽しみー!」

響(最初から素直になればいいのに、全く)

車「・・・」


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~~~数日後~~~

雷「那智さんのドライブの話どうなったの?あれから何の進展も無いじゃない」

響「仕方ないさ。この頃私たちの出撃の頻度も上がっている事だし、皆手一杯なのさ」

電「それに、謎の巨大怪獣の正体解明の仕事も入ってきましたしね」

暁「巨大怪獣って、青葉さんが取材旅行中に偶然捉えたっていうアレの事?そんな物眉唾モノよ」

雷「でも、司令官は敵の新兵器かもしれないって警戒態勢を厚くするし。おかげでドライブもおじゃんになりそうと来たわ」

響「・・・何だか、報われないな」

電「え?」

響「私たちはこうして、日夜人々を深海棲艦の脅威から守る為に戦っている」

響「しかしそんな存在の有無すら分からないモノに時間と労力を費やして、私たちの自由が損なわれるようでは・・・」

雷「な、何を言うのよ響!」

電「そうです!僅かでも危険があれば、それを未然に防ぐのが電たちのお仕事です!
無駄になんて、なる筈ないのです!」

響「す、すまない2人とも。私としたことがつい愚痴をこぼしてしまったよ。辛いのは皆同じなのに・・・」

暁「ん?噂をすればあれは那智さんかしら?話しかけてみましょうか・・・」

足柄「だからホントに私は聞いたのよ!信じて頂戴!」

那智「いや、私は足柄の事を信じていない訳ではないが・・・何せ状態が状態だったからなぁ」

足柄「嘘じゃないわ。聞いたのよ、誰もいないのに、那智の車が入ってる倉庫で誰かの声がしたのを!」

那智「酔っぱらって部屋と間違えて入った倉庫の中で、か?」

足柄「だ~か~ら!確かにあの時私はお酒入ってたけど記憶に間違いはないの!だってあの一瞬で素面に戻ったんだもの」

那智「ああ分かった分かった。足柄の『素面』って言葉は信じられないって事がな」

足柄「どこまで私を馬鹿にすれば気が済むのよ!?」

雷「・・・ねーねー聞いた?今の話?」

電「無人の倉庫の中で人の声・・・ですか」

暁「バ、バカみたい!そんなの空耳に決まってるじゃない!」

響「しかし、この鎮守府に何者かが忍び込んでいるのかもしれない」

電「あの車を隠れ蓑に?」

響「いや、そこまでは分からないが、もし侵入者がいるとすれば事だね」

雷「なら私たちの手で正体を突き止めなくっちゃあね!何処の誰か知らないけど、私たちの鎮守府に無断侵入するなんてふてぇ野郎よ!」

暁「ち、ちょっと!あの話本気にしてるの!?」

電「真偽はともかくとして、確認する必要はあると思うのです」

響「決まりだね。じゃ、今夜皆で倉庫前に集合して犯人探しといこうか」

雷「おっけー!絶対とっちめてやるんだから!」

暁(何も出ないのが一番よね・・・)

~~~夜、倉庫前~~~

響(皆ちゃんと集まったようだね・・・じゃ、行こうか)

雷(ね、ねぇ電・・・行きたいなら先譲るわよ?)

電(い、雷ちゃんこそ先に行った方がいいと思うのです)

暁(威勢だけなの2人とも!サッサと済ませて帰るわよ!)

雷(わ、分かったわ)

響(雷と電は物陰をチェックしてくれ。私は車体を調べるよ)

響(あらかた調べ終わったようだな。何か異常は?)

雷(無し、よ)

電(工具箱の中まで除いてみたけど、何も無かったのです)

暁(手がかりは無し、ね)

響(ふーむ、なら空耳だったという事かな。無事で何よりだよ)

雷(ちぇー。結局骨折り損って訳ね)

電(ふわぁ・・・。安心したら何だか眠くなってきたのです)

暁(それもそうね。早く寝ないと明日起きれないわよ)

響(じゃ、戻ろうか)

シーン

車「・・・」キョロキョロ

車「・・・どうやら行ったようだな。私の正体を知られずに済んで良かった」

車「ガイスター達の出没情報を聞きつけて潜入調査に来たのはいいが、彼女達と同じように手がかりは未だゼロ」

車「星川家に残してきたダミーも、今は上手くやってくれているがいつ見破られるか分からん。早いところ、何か新しい情報を掴めるといいが」


暁「全く、私とした事が帽子を忘れてきちゃうなんて・・・まさか、侵入者とハチ合わせするなんて事、ないわよねぇ・・・?」タッタッ


車「それにしてもここは不思議な所だな。来る日も来る日も女性ばかりを見ている。地球にはこんな場所があったのか」

車「興味はあるが、話しかけてはいけないな。コウタに色々と話しを聞くべきだったか・・・」







暁「えっ? 今の声・・・何?」





車(!? しまった! あの子はさっきの!)

暁「も、もしかして本当に侵入者が!? ど、何処にいるのよ!出てきてらっしゃい!」

車「待ってくれ!私は怪しいものではない!君たちに危害を加えるつもりは・・・」

暁「へ?」

車「あっ!」

暁「く・・・車が! 車が喋ったあああああああああああああぁぁぁぁぁ!!???」アタフタ

車(ま、まずいなコレは・・・)

車「お、落ち着いてくれ!冷静になるんだ!車が話すワケないだろう?」

暁「きゃあああああああああぁぁぁぁ!?また喋ってるううううううううう!!!!?」ガクブル

響「どうしたんだい暁! そんな悲鳴をあげて!」

雷「車が喋ったですって!なら犯人は・・・」

電「車そのもの!?」

車(いかん・・・ コウタとの会話にすっかり慣れてしまって、油断してしまった・・・)

響「・・・という事は、君は自分なりの目的があって仕方なくここに来たワケで、敵意はないんだね?」

車「分かってくれて助かるよ」

雷「私たち艦娘の存在も不思議っちゃあ不思議だけど、これは輪をかけて不思議ね」

暁「ホント!人騒がせな車よ!何の変哲もない車に変装して忍び込むだなんて」

電「でも、悪い人じゃなさそうなのです。お名前を聞いてもいいですか?」

車「私の名前はエクスカイザー。宇宙警察カイザースとして、ガイスターを捉えに地球に来たのだ」

響「宇宙警察・・・ガイスター・・・覚えのない言葉ばかりだ」

エクスカイザー「では、説明しよう」

今日の投下はここまでです。さっきまでファイバード見てた影響か雷がちょい江戸っ子になっちゃった

エクスカイザー「宇宙警察の仕事は、宇宙を荒らしまわる悪党を逮捕する事だ。私もその一員で、仲間たちは我々の事をカイザースと呼んでいる」

暁「それがカイザースね。それでガイスターって何よ?」

エクスカイザー「奴らは悪名高い宇宙海賊だ。ボスはダイノガイストという、宇宙一の大悪党」

エクスカイザー「奴らは平和の破壊とあらゆる宝物の略奪を喜びとしている・・・許してはおけない、とんでもない凶悪な犯罪集団だ」

雷「ひっどーい!そんな奴らがこの地球に潜んでたなんて!」

エクスカイザー「ガイスターの獲物は非常に多岐に渡る。リニアモーターカー、ジェット機、大仏、小麦粉・・・ 価値があると分かればお構いなしだ」

暁「というか、何も考えずに手当たり次第に盗んでるって感じね。何よ小麦粉って」

響「という事は、君はずっとそのガイスターから地球の宝を守ってくれたのかい?」

電「すごいのです!エクスカイザーさんは強いのですね!」

エクスカイザー「いや、私の活躍など微々たるものだ。仲間たちがいてくれたからこそ、こうして地球の平和を守れているんだ。私はそれで十分だ」

響「平和を守る、か・・・」

エクスカイザー「まだ色々と話すことはあるが、今日はもう遅い。早く寝た方がいいんじゃないか」

雷「あ!明日は朝から演習入ってるんだった!」

暁「ヤバいじゃないそれ!早く引き上げましょう!」

電「お休みなさいなのです!エクスカイザーさん!」

響「分かった。お休み、エクスカイザー」

エクスカイザー「ああ、お休み、その・・・」

響「私は響だよ」

エクスカイザー「そうか、いい名前だね。お休み、響」

翌日の夜

エクスカイザー「成る程、君たち艦娘は深海棲艦という未知の敵と戦っているのか」

雷「そういう事。エクスカイザーさんが宇宙の平和を守っているように、私たちはこの海の平和を守ってるのよ」エッヘン

電「辛い時もあるけど、やり甲斐のあるお仕事なのです!」

暁「やり甲斐、か。モノは言いようねぇ」

エクスカイザー「いやいや。君たちのような少女まで平和の為に戦っているなんて素晴らしいことだ。私もその心意気を見習いたいくらいだよ」

響「ほ、褒めたって何も出ないぞ?」

エクスカイザー「お世辞ではない。平和を愛する人々で溢れているいい所だね、この鎮守府というのは。私も、何か力になれればよかったが」

雷「私たちは大丈夫よ。エクスカイザーさんは自分のお仕事を頑張ればいいの。正体がバレたら大変でしょ?」

電「お仕事といえば・・・明日はお祭りの準備で忙しくなりそうですね」

エクスカイザー「お祭りだって?何だいそれは?」

電「鎮守府の活動をもっと知ってもらうために、大きなイベントを開いて外の人をいっぱい呼び込むのです」

響「私たちの息抜きも兼ねてね。もっとも、準備の割を食うのも私たちだが」

暁「でも司令官も人が悪いわ!いくら驚かせるためとはいえ、ギリギリまで隠すことないじゃない」

エクスカイザー「そうなのか・・・それで、どんな人たちが来るのかな?」

雷「近くの小学校の子供とか、取材の人とかたくさん来るんだって!」

エクスカイザー(もしかしたら、コウタやパパさんが来るかもしれんな。コウタはともかく、パパさんに見つかったら困るな)

エクスカイザー(その日は、パトロールでもしていた方がいいかもしれん)

響「じゃ、私たちは朝早いからもう行くよ。お休み」

エクスカイザー「ああ、お休み」

翌日

雷「これで私たちの担当の分は終わりっと」

暁「4人で協力すれば以外と早く済むものね」

提督「これ程早く終わらせるとは大したものだ。皆、ご苦労だったな」

電「あ、司令官!」

提督「何から何まで任せきりで、申し訳ない。この最近、君たちに仕事を課しすぎてしまっているしな」

雷「司令官が気にする事ないわ!この程度、朝飯前よ」

響「なぁ司令官、一つ聞いてもいいかい?」

提督「ん?何だね」

響「司令官の宝物って、一体なんだい?」

提督「ふむ、唐突な話題だな。私の宝物とは」

暁(いきなり何を聞くの?響)

響(いや、ガイスターは宝を盗むんだろう?なら、聞き込み調査で目星をつけられないかと思ってね)

提督「私の宝は・・・この海の平和と、それを守ってくれる君たちだ」

提督「人々の笑顔を深海棲艦の脅威から守るのが我々の役目だ。だがそれは、私一人の力では不可能だ」

提督「だから、自らの犠牲を顧みず、勇ましく戦ってくれる君たちには心から感謝している。この鎮守府の仲間たちは全て、私の一番大切な宝物だよ」

雷「えへへ、何か照れくさいわね」

電「司令官さんからそう言われると、元気が出るのです!」

暁「も、もう。司令官たらこんな時だけいい事言うんだから」

響「あー、私たちの事を大切に思ってくれるのは有り難いけど、もっと具体的には?モノとか、お金とか」

提督「いや、私にはそれだけあれば十分だ。それ以上は望まんよ」

響「無欲なのはいいんだか、悪いんだか」ボソリ

提督「ん?何か言ったか響?」

響「いや、何も」

雷「ねぇ、手が空いたなら他の所を手伝いに行かない?」

雷(聞き込みも兼ねて、ね)

電(いいと思うのです)

暁「じゃ、私たちは皆を手伝ってくるわ」

提督「おお、それは助かる。頑張ってくれたまえ」

響(では手分けして聞き込みを始めようか)




長門「宝物?お前たち駆逐か・・・ゲホゲホ何でもない」



足柄「そりゃあ仕事帰りにやる一杯よ!コイツがキくのよねぇ~♪」

那智「ホント酒のことしか頭にないなお前は」



大井「私の宝物なんて北上さんに決まってるじゃないですか!北上さんも私の事大事ですよねー?」ギュウウ

北上「わー。大井っちたらこんな時くらい自重してよー」



赤城「おいしいご飯が毎日食べられる事ですね♪ 特に間宮さんのご飯は最高です♪」

加賀「私は、赤城さんの幸せそうに食べる姿ですね」


金剛「私のトレジャーは・・・提督へのハートトゥハートな私のバーニング・ファイアー・ラヴデース!」

金剛「って何言わせるんデスかー!もー!」ジタバタ

暁(どうするの?もうノロケと趣味の話は聞き飽きたわよ)

響(そもそも、宝物なんて個人で違ってて当然か。もっと早くに気付くべきだった)


比叡「金剛お姉さまー!今度は自信があります!一口だけでいいから食べてみて下さいー!」モワワッ

暁「うっ!?あれは噂の比叡カレー!?」

金剛「ソ、ソーリー比叡。気持ちは有り難いけど私の口には合わないと思うネー。カレー作りは諦めて今日はもう休んだら・・・」

比叡「いえ、私は諦めません!絶対においしいカレーを作って、明日子供たちやお姉さまに喜んでもらうんです!」

金剛「アハハ・・・。ま、こんな妹たちも私の宝物デス。 もっと常識があると助かりマスが」

響(あの劇物の餌食にならないうちに、引き上げた方がいいな)

暁「そ、そうね。ご協力ありがとうございましたー!」どひゅー

祭り当日

ガヤガヤ ワイワイ

雷「すっごい人だかり!こりゃ準備した甲斐があったわ」

電「それだけに、お仕事も大変なのです! あ、そのコーナーはこっちにあるのです!」

暁「ま、これさえ終われば残りは自由よ。今まで大変だった分、しっかり楽しみましょ!」

響「・・・むっ。あの子は」

コウタ「へぇ~!鎮守府ってこんな広くて格好いいんだね!艦娘さんの武器とか飾ってあって、面白いや!」

コトミ「艦娘さん達も綺麗な人ばかりで目移りしちゃうわ。強いだけじゃなく、美しさも持ってるなんて、凄いわねぇ」

タクミ「フン。艦娘が何さ?そんな奴、僕のパパが開発したロボット警備員に比べたら月とスッポンさ」

コウタ「タクミのロボット警備員なんて、豆腐の角にぶつかっただけで壊れちゃうんじゃない?」

タクミ「豆腐の角じゃない!タンスの角だ!」

コトミ「タンスの角で壊れるのも問題だと思うけど・・・」



暁(あの子って、腕時計を付けてる子のこと?どうかしたの?)

響(エクスカイザーが言っていた、コウタかもしれない。腕時計で話せると聞いたが)

響「ちょっと君、いいかい?」

コウタ「え、僕の事?」

響「その腕時計は何だい?妙な形をしているが、まさか危険物では・・・」

コウタ「ち、違うよ!これは僕の大切な人からもらった宝物なんだ!」

響「宝物、か。いや悪かったね。最近、鎮守府に何者かが忍び込んだという噂があったんでね」

コウタ「ええっ!?」

暁(この反応・・・図星ね)

コウタ(エ、エクスカイザーの事がバレちゃったのかな?いや、まさかとは思うけど)

コトミ「コウタくん?」

コウタ「ああいやいや!何もないなら僕もう行くね!」

響「ああ。引き留めて悪かったよ」

徳田「これまで散々編集長に叱られてきた僕だが・・・今日こそは特ダネをゲットしてみせる!」

徳田「なぜなら、僕には強力な助っ人がいるからだ!頼みますよ、青葉さん!」

青葉「ええ!一緒に鎮守府の闇やヤバイ所を次々明るみに出しちゃいましょう!徳田さん!」

徳田「あー、そういう特ダネじゃなくてそのー。このお祭りに関わるモノって事なんだけど」

青葉「意気込みですよ意気込み!この位の覚悟がないと、特ダネなんて掴めませんよ徳田さん。今こそあなたの記者魂の見せどころです!」

徳田「か、艦娘の記者ってのはやはり気合が違うなぁ。よし、僕も負けずに頑張るぞ!見ていてください編集長!」

青葉「そうです!その意気です徳田さん!」

~~~ガイスター基地~~~

レポーター『お祭りは大盛況で、いつもは女性ばかりのこの鎮守府も老若男女関係なく多くの人々でごった返しています』



ダイノガイスト「・・・」



レポーター『お祭りでは多くのアトラクションが催されており、特に鎮守府名物海軍カレー大食い競争は参加者、観客共に熱狂に沸いています』

TV『うおおおおぉぉぉぉぉ!!! なんだこの女!? ミラクル速いスピードで次々とカレーを平らげているぞ!?』



ダイノガイスト「・・・?」

レポーター『どうやら今チャンピオンが決定したようです。チャンピオンは鎮守府所属の空母、赤城に決まりました』

レポーター『赤城さん、おめでとうございます。今のお気持ちは?』

赤城『なんだか不思議な気分です。普段と変わらないスピードで食べ進めていただけなのに、いつの間にか勝っちゃって』

レポーター『明らかに体より食べたカレーの体積の方が多いように見えましたが、何故そこまで食べれたのです?カレーに思い入れが?』

赤城『このカレーは私の原動力ですから。次から次へとスプーンが運んじゃうんですよ』

赤城『私だけではなく、この鎮守府の皆も間宮さんのカレーが大好きなんです。いわば、私達の宝物みたいなものですね!』



ダイノガイスト「宝・・・だと・・・?」ビコーン



ダイノガイスト「野郎共に伝えろ・・・仕事だ、とな・・・」

~~鎮守府~~

大淀「鎮守府祭りは大成功ですね、提督」

提督「そうだな。ふふふ、皆が楽しそうで何よりだ」

提督「君もここの所苦労したろう、大淀?少しは遊んできたらどうだ?」

大淀「お気持ちは有り難いですが、この隙を付いて来る敵がいないとも限りません」

大淀「そんな時、司令部に提督一人だけでは困るでしょう?」

提督「む、それはそうだが・・・」

大淀「それに、私はこうして提督の隣で、皆の喜んでいる姿を見るだけで満たされます」

提督「大淀君・・・」

明石「失礼します、提督」ガチャリ

提督「明石君、どうかしたかね?」

明石「それが・・・深海棲艦に襲われた船が、修理のために立ち寄りたいと」

大淀「本当?何でこんな時に・・・」

提督「だからといって立ち往生させるワケにもいかんだろう。許可を出そう。入れてやれ」

明石「了解しました。それと、提督にも来てほしいのですがよろしいですか?」

提督「私にも?構わんが、何故に?」

明石「その船、何か妙なんです」

大淀「妙?」

????(痛!この野郎、ただでさえ4人乗りで窮屈なんだから押すんじゃねぇ!)

????(んだとぉ!?お前の図体が無駄にデカいからだろうが!)

????(喧嘩すんな!ダイノガイスト様直々の命令を台無しにしたいのか!)

????(命令?命令って、何だ?)

????(この鎮守府にある宝を盗んで来いとの事だ。名前は確か)

????(おい!人が来るぞ!)


提督「では、その船は要請を伝えたきり応答しなかったのか?」

明石「そうなんです。いくら呼びかけても無駄。あと、声も機械的だったというか・・・」

船「・・・」ズシーン

提督「これがその船か。やけに大きいな」

明石「ええ、だからこそ妙なんです。こんな船が普通、このご時世に護衛も無しに航行しますか?」


????(おい!こいつら、俺たちの事怪しんでるぞ!)

????(心配するな。俺の立てた計画が失敗する筈ないだろ)

????(それに、バレた所で策は別にある)


提督「船長と話しがしたい!手数だが、出てきてくれないか!」


????(うっ!)

提督「船長が話せない状態なら誰でもいい!出てきてくれ!」


????(やべぇぞ!おい、何とか誤魔化せ!)

????(人間の声真似なんざ出来るか!引くのを待て!)


明石「とうとう怪しくなってきましたね・・・」

提督「ああ。まるで人の気配がせん。これは詳しく調べんとな・・・」




プテラガイスト「チッ!こうなりゃ作戦変更だ!飛び出せ!」バッ

ホーンガイスト「フン!だから最初っから力づくで奪えば良かったんだよ!」バッ

アーマーガイスト「さぁて、ひと暴れすっかぁ!」バッ

サンダーガイスト「ウオオオオォォォォォーーーーー!!!!」バッ


提督「~~~~~~~~ッッッ!?て、敵襲だ!敵襲だァァァーーーーーッ!!!」

ドカァーーーーーーーーーーン!! バゴォオオオーーーーンン!!

暁「!?何よ!何の騒ぎ!?」

雷「どうやら、出し物の音じゃあ無いわね!」

ホーン「ハハハハーッ!やっちまえー!」ビビビビ

アーマー「宝だ!宝を出せぇ!」ドガガガガガガガガ

プテラ「さもないと、ここら一体焼け野原にしてやるぞ!」ババババ

電「あ、あれは一体!?」

響「巨大怪獣の正体はアレだったのか・・・ッ!」

暁「大変だわ!お客に被害が出ないうちに、何とかしないと!」

ガラガラガラガラッ!!!

コトミ「きゃああああああっ!?」

コウタ「ガ、ガイスターが何でここに!大変だ、エクスカイザーに連絡しないと・・・」

コウタ(!? カイザーブレスがない!途中でどっかに落としたのかも!)

タクミ「うわーーーー!に、逃げろぉぉぉーーーー!」ドヒュー

コトミ「コウタ君、早く逃げるわよ!」

コウタ「駄目だコトミちゃん!僕探さないといけないものが・・・」

コトミ「そんな物より命が大事よ!ホラ早く!」

コウタ「ま、待ってよ!エクスカイザーーーーーー!!!」ズルズル

ホーン「何だぁ?話じゃ強ぇ軍艦に守られた基地らしいが、弱っちぃ人間ばっかじゃねぇか!」

プテラ「ま、仕事がやり易くて助かるがな。どれ、そろそろ宝を頂くとするか」


チュドォォォォーーーーン!!!


アーマー「ぐわああああっ!!!」

ホーン「ぬ!何者だぁ!」



長門「よくもこの鎮守府を土足で踏み荒らしてくれたな・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

加賀「許せません・・・流石の私も頭に来ました」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

提督『皆、無事揃ったようだな』

長門「ああ、民間人の退避は済んだか?」

提督『うむ。大淀が上手くやってくれている。あらかた避難は終了した』

提督『この鎮守府にたった4匹で殴りこむとはいい度胸だ・・・ 歓迎してやれ、盛大にな!!!!』

艦娘勢「「「「「了解!!!!!!」」」」」

ホーン「歓迎だぁ~~~~???大人しく宝を渡しゃあいいものを!ガイスターの恐ろしさを思い知れ!」

長門「そうはいかんぞデカブツ。ビッグ7の一人、この長門が通さん!!」ザッ

ホーン「上等だぜ!おりゃあ!!!」ビビイーッ

長門「おおっと。なら次はこちらの番だ!てーッッッ!!!」バゴォォーーーンン



プテラ「フン!空中戦なら俺にかなうまい!」ヒュンヒュン

赤城「そうは行きませんよ!皆さん、発艦して下さいッ!!」バシュ

プテラ「うぉぉ!?何だこのチビ共は!だがこれしきの数ではッ!」

加賀「ゴールデンアロオオオオオォォォ!!!ファイナルシューーーーーートッッ!!!!」

プテラ「ぐわああああああッッッ!!!?」ヒュー

赤城「か、加賀さん?」

加賀「一回言ってみたかっただけよ。でも、思ったより恥ずかしいわねコレ」



大井「北上さん!私達も指を咥えて見てるだけじゃなく、助太刀しましょう!」

北上「うーん。戦艦の皆が頑張ってくれてるし、いいんじゃない?」

大井「そんな事言わずに!いつものように、酸素魚雷を奴らにブチ込んでやりましょうよ!」

北上「あたしもそうしたいけどさ、どーやって陸上の相手に魚雷なんて当てるの?」

大井「うっ!それは、そのー」

大井「勇気です!足りない飛距離は、私たちの勇気で補えばいいんです!」キリッ

北上(勇気ってそんな使い方するものだっけ・・・)

長門「いや、その考えはあながち間違いでもないな。貸してみろ」

大井「えっ?ど、どうぞ」

長門「はあああああああッッ!!!」ブン

青葉「飛び散る火花!吹き飛ぶ瓦礫!うーん、まるで特撮の世界に入ったみたいです!」

徳田「青葉さん、今こそ!」

青葉「ええ、徳田さん!今こそ!」

徳田・青葉「「特ダネを掴むチャンス!!!」」

徳田「編集長、お母さん、見ててください!この徳田、一世一代の大勝負です!」

青葉「提督!迫力満点の写真を、一面に飾ってあげますよ!!」

徳田「よし!行」



ボッグオン!!!!!

アーマー「おわああああああああ!!!????」

徳田「どわああああああああ!!!????」

青葉「きゃあああああああ!!!????」

徳田「と、特ダネ・・・が・・・」バタリ




長門「と、こんな風に使うのだ」

大井「さ、さすがビッグ7」

北上「発想のスケールが違うね・・・」

ホーン「な、何だこいつら!?チビの癖に中々やるじゃねぇか!」

足柄「たった四匹でこの鎮守府を攻略できると思ったのかしら?考えが甘かったようね!」

金剛「飛んでファイアーに入る夏のインセクトならぬ、夏のダイナソーネ!!」

提督『お前たちはもはや包囲されている!無駄な抵抗は止めて、投降するのだな』

アーマー「わ、分か」

ホーン「アーマー!弱気になるんじゃねぇ!俺たちに盗めない宝があるなんざ、許せないだろーがよ!」

プテラ(クッ、せめてこのエネルギーボックスを取り付ける隙があれば)

那智「どうした!ボケーっと突っ立ってないで、降参するの一言でも言ったらどうだ!」

サンダー「あ?」

ホーン(!)

サンダー「おい・・・そこのお前!今なんて言った?」

那智「私の事か?」

ホーン「サンダー!その女、今お前の事をボケって言ったんだぜ!」

那智「はぁ?私はボケっとするなと言っただけで、そんな事は一度も・・・」

赤城「何?あの青いの、様子が変です!」

加賀「皆さん、何かおかしいわ!ひとまず引いて!」


サンダー「俺はボケじゃねえええええええええぇぇぇぇぇ!!!!!!」バキバキバキ


長門「うおああああっ!?急に暴れだしたぞ!」

足柄「那智ィ!なんてことしたのよー!」

那智「こんな展開予想できるか!」

ホーン「バカめ!サンダーはボケ呼ばわりされると俺たちの手にも負えないんだ!」

金剛「何デスかその性質!?」

比叡「兎も角あいつを止めなきゃ、被害は広がる一方よ!」

プテラ「今のうちだ!それ!」ビュン

加賀「くっ!待ちなさい!」

サンダー「ボケじゃねぇ!俺はボケじゃねえええええええ!!!!」ガラガラガラ

金剛「Shit!!まるで攻撃が通用しないネー!」バシュバシュ

長門「と言うより、食らってはいるが気付いていない!仕方ない、倒れるまで攻撃を繰り返せ!!」ドゴーン

プテラ「フン、間抜け共が。こいつさえ起動すれば、貴様たちはもう終わりだ」カシャン



雷「避難誘導から戻ってきたら・・・」

暁「何よ、何よコレ・・・」

電「皆、あの怪物にやられちゃったのですか・・・・・?」



貨物船ロボ「ウガアアアアアアァァァァァァァ!!!!!」ガシャンガシャン

長門「クッ!なんという事だ・・・」ボロ

金剛「も、もう皆、大破寸前デース・・・・」

加賀「砲撃も、艦載機もまるで通用しないわ・・・」

プテラ「ハハハハハ!そりゃ当然だ!俺様の作ったロボットなんだからな!」


大淀「提督!このままでは」

提督「ああ、まさかあの船を巨大なロボットに変形させるとは。私としたことが、早く気付くべきだった・・・」

提督「やむを得ん。もうこれ以上、彼女達が傷つくのを見てはおれん!」

大淀「提督!何を!」

提督『ガイスター達よ!聞いてくれ!我々は君たちの要求を飲もう!』

大淀「ッ!!」

ホーン「おお?話の分かる奴がいたんだな」

提督『君たちの実力は十分に理解した。現在の戦力では、そのロボットはおろか、その青い恐竜にすら勝てないだろう』

那智「い、いや!私達はまだ、戦ッ・・・!」グラッ

足柄「無茶言わないの那智!その体で戦ったら轟沈しちゃうわよ!」

提督『望むモノを言ってくれ・・・。何だろうと提供する。だから、どうか彼女たちと戦うのは止めてくれ』

提督(すまん・・・不甲斐ない私を、どうか許してくれ)

プテラ「おお!いいだろう、俺たちの望む宝は一つ!」





プテラ「鎮守府名物海軍カレーだぁ!!!!!!」バン!!




提督「・・・はぁ?」

プテラ「聞こえなかったのか?俺たちはな、間宮という女の作ったカレーを求めてやって来たのだ!!」

アーマー「ダイノガイスト様の命令がなきゃ、誰がこんなしみったれたトコに来るかよ」

加賀「えー、話がよく分かりません。つまりそのダイノガイストという人が貴方達のボスで、それがカレーを奪って来いと?」

ホーン「ダイノガイスト『様』だ!オイ、そこの女!」

赤城「は、はい?」

ホーン「テレビで言ってたじゃねぇか!これは大切な宝物ってな!そんで、テメーの原動力とも!」

赤城「テレビ見ててくれたんですね」

ホーン「当たり前よ!地球上の情報は全て、テレビでお見通しだぜ!間抜けな人間達め!」


明石(科学力は相当ですけど・・・)ヒソヒソ

大淀(頭の方は残念な出来みたいですね)ヒソヒソ

提督「わ、分かった。彼らに屈するのは屈辱だが、それで助かるなら安いものだ。間宮!」

間宮『はい、いかがされましたか提督・・・』

提督「さっきの話は聞いていたな。大至急、ありったけのカレーを持ってきてくれ」

間宮『そ、それが・・・無いんです!戦闘の流れ弾に当たって、全部!』

提督「ッッ!!馬鹿な!それでは停戦が駄目になってしまう!何とか間に合わせられないのか!」

間宮『大至急作っていますが、時間がかかります!それまで時間を稼げないでしょうか・・・?』

提督「何ということだ・・・」

プテラ「遅いぞ!いつまで待たせるつもりだ!」

提督『す、すまない!持って来たいところだが、さっきの戦いで駄目になったんだ!』

提督『私達に時間をくれ!30分、いや15分もあればきっと作れるはずだ!それまでどうか待ってくれ!』

ホーン「だとよプテラ。どう思う?」

プテラ「ガイスターを舐めるな!どうせそんな事を抜かして、援軍が来るのを待つつもりだろう!俺は頭がいいから分かるんだよ」

アーマー「そーだそーだ。出すモン出すまで、みんなブチ壊しちまえ!」

貨物船ロボ「グオオオオオオオーーーーーーーー!!!!!」

サンダー「うおああああああーーーーー!俺はボケじゃねぇえええええええええ!!!!!」

バゴーーン!! ドゴーーーン!!

大井「きゃあああああ!?」

北上「うあああっ!?」

提督『や、やめてくれーー!!!』

電「はわわ、大変なのです!」

雷「これじゃカレーが出来上がる前に全滅じゃない!どうすんのよぉ!」

暁「どうって、あの巨大ロボにどう立ち向かえっての!?」

響(ッ! あれは!)


カイザーブレス「・・・・」


響(コウタの腕に付いていたアレか!アレなら、エクスカイザーを呼べるかもしれない!)

響(それに、カレーならもう一つ策がある!危険だけど・・・やらなくては!)

響「皆!話がある!この状況を打破する秘策だ!」

3人「!?」

暁「正気!?もし失敗したらあの恐竜に踏みつぶされるわよ!?」

雷「そうよ!2つ目の作戦に集中した方が・・・」

響「いや。自分で言っておいてなんだが、それで4体はダウンさせられるとして、あのロボをどうにかできる保証はない」

電「エクスカイザーさんを呼ぶしか、方法は無いのですか?」

響「一番確実なのはね。何度もガイスターを撃退してくれたあの人なら、きっと倒せるはずだ」

雷「分かったわ。なら前者の作戦は私が・・・」

暁「いや、私に任せて頂戴!」

電「暁ちゃん!」

暁「真のレディなら、こんな時にも臆したりなんかしないわ!今こそ、私達の勇気を見せる時よ!」

雷「レディなんて、そんな事言ってる場合じゃ」

響「ありがとう暁。その心意気、見せてもらうよ」

電「ほ、本当に行くのですか!?目標はあの恐竜の足元すぐですよ!?」

暁「だ、大丈夫よ。それより、2人は貯蔵庫から例のモノをちゃんと持ってくるのよ。私達、何があるか分からないもの」

電「暁ちゃん・・・」

響「よし!第六駆逐隊、出撃!私達の勇気を悪党どもに見せるんだ!!!」ダッ

暁「ええ!」ダッ

雷「了解!」ダッ

電「皆、死なないで!」ダッ

ホーン「ハハハ!さっきの勢いがまるで嘘みてえだな、えぇ!?もっと骨のある奴はここにゃいねぇのか!」

響「ここにいるよ!」ドカカカ

長門「! 響か!?退け!お前のかなう相手じゃない!」

ホーン「ああ?なんだこのチビは。さっさと失せなッ!」ビビィー

響「おっと。遅いね。大男、総身に知恵が回りかねってね」

ホーン「バカにしやがってぇ!」ドスーン

響(いいぞ。私を狙っている隙に、暁が拾ってくれるはずだ)


暁「はっ、はっ。もう少しで・・・!」タッタッ

響「どうしたんだい盗人さん。こんなチビ一匹ロクに捕まえられやしないのかな?」

那智「や、やめろ!それ以上挑発したら、お前は・・・!」

金剛「くっ、この体が呪わしいデース・・・!」

ホーン「こいつっ!」バキューン

アーマー「チョロチョロと!すばしこい野郎だ!」ダキューン

プテラ「チッ、世話の焼ける。俺も加勢に・・・」

加賀「させませんッ!サンダーァァァボウガンッッ!!!」バシュ

プテラ「うおっ!こいつ、まだ生きてたのか!」

加賀「さぁ!今のうちに早く!」

暁「はいっ!掴んだッ!あとはエクスカイザーを呼べば・・・」

サンダー「うおおおおおおーーーー!俺はボケじゃねぇええええーーー!!!」バタバタ

響(ッ!しまった!避ける暇が・・・)

暁「響ッ!!!!!」ダッ



バゴォオオオオオオーーーン!!!



暁「ケホッケホッ。だ、大丈夫?響・・・」ボロッ

響「暁・・・!どうして私をかばって!」

暁「当たり前じゃない。大切な仲間を見捨てるだなんて、レディ失格よ・・・!」

響「暁、君って奴は・・・!」

アーマー「おお!ようやく動きが止まったぜ!」

ホーン「へへへ、良くも俺たちを散々コケにしてくれたな?手前らまとめて、叩き潰してやるぜ・・・」

長門「や、止めろおおおおーーー!!!撃つなら私を撃てぇええええーーーーー!!!」

金剛「も、もう私達に・・・」

比叡「打つ手は・・・ないの・・・?」

プテラ「やれ!」

貨物船ロボ「ギャアアアアアーーーーースッ!」ガオオオーッッ







暁・響「「エクスカイザァァァァーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!」」


エクスカイザー「チェーーーーーーンジッ!エクスカイザーーーーーッ!!!」

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira114226.jpg

エクスカイザー「とああああーーーーーッッッ!!!」バキィ

貨物船ロボ「グオオオオオオーーーッッッ!!」バタリ

プテラ「な、何ィ!?」

那智「あ、あれは・・・私の車が!?」

響「ロボットに・・・・」

暁「変形した!?」

エクスカイザー「ガイスターの悪党共!少女たちの喜びを奪い、あまつさえその命まで手にかけんとするその悪事!」

エクスカイザー「この・・・私が許さんッッッッ!!!」

ホーン「ぐううっ!?」

響「やっと・・・来てくれたんだね、エクスカイザー・・・・・・!」

エクスカイザー「すまない、来るのが遅くなってしまった。だが、私が来たからにはガイスターは必ず倒す」

暁「本当よ・・・・!レディーを待たせるなんて、正義のヒーローとして恥ずかしくないの・・・かし・・・」バタリ

エクスカイザー「暁!?」

響「心配、しないで・・・。気絶しただけさ・・・。君を見て、安心・・・したんだろう・・・・」

響「次、目が覚める時までには・・・ちゃんと・・・・倒して・・・くれ」カクッ

エクスカイザー「皆、私が来てくれるまで勇気を振り絞り、よく戦ってくれた・・・。こんな小さな少女なのに」

エクスカイザー「今度は私がその期待に応える番だ!さあガイスター共!かかってこい!」ビシィ

ホーン「ほざけ!やっちまえ!」

エクスカイザー「ジェットブーメランッ!」バシュッ

ホーン「ぬおおおっ!?」バキバキィ

アーマー「こ、こいつ!」

エクスカイザー「スパイクカッターァァァ!!」シュバッ

アーマー「ぐはぁ!」

エクスカイザー「インパクトフラアアアアアアッシュ!!」ビビビビビ

ガイスター「「「「うごおおおおおおおおおっ!!!」」」」」


長門「な、なんだあのパワーは・・・!」

大井「あの化け物たちが、いとも簡単に」

足柄「あんなのが、この地球にいたのね・・・」

ホーン「俺たち4人がかりで倒せねえとは、今日のエクスカイザーは何か強ぇぞ!?」

エクスカイザー「ああ!私は、彼女達の正義の心を受け取った!悪を憎み、平和を願う強い心を!」

エクスカイザー「今日という今日は逃がさんぞ!覚悟しろ!」

プテラ「だがな、こっちには文字通りデッカい後ろ盾がついてんだ!行け!」

貨物船ロボ「ギャアアアアアアーーーッスッ!!!」バギィ!!

エクスカイザー「ううっ!」

比叡「エ、エクスカイザー!!」

ホーン「おー!やれやれー!二度とクサい台詞を吐けないよう、ボコボコにしちまえー!」

北上「せめてあの巨大ロボか、恐竜のどっちかを倒せれば・・・!」

大井「何か、何か策は!?」

雷「ううっ、重いわねー。比叡さんたら昨日どんだけ作ったのよ」ズルズル

電「えっほ。えっほ。…!あ、あれがエクスカイザーさんなのですか!?」

雷「でも見たところピンチのようね!私達の出番だわ!」

電「はい! ガイスターの皆さーーーーーーんッッッ!!!」


ホーン「あ?何だてめえら?」

プテラ「もしかしてそのデカい鍋は!」

雷「その通り!あんた達のご所望のカレーをたっぷり持ってきたわよ!」


カレー?「ズモモモモモモモモモモ」


エクスカイザー(あ、あれは!?)

電「カレーなら好きなだけあげますから、どうか戦闘を中止してほしいのです」

金剛(マジでアレをあげるつもりデスか?下手したら殺されそうデース)ヒソヒソ

加賀(それより、アレを食べるガイスターが先に殺されそうだけど)ヒソヒソ

ホーン「何だ、気が利くじゃねえか。どれどれ」

プテラ「おい!何をする!ダイノガイスト様に持って帰るのが先決だろうが!」

ホーン「少し位味見したっていいじゃねえか。奴らのパワーの源が、これらしいが」チビチビ

プテラ「卑怯者め!俺にも分けろ!」チビチビ

アーマー・サンダー「「俺もー」」チビチビ

那智(アレを飲むのか・・・奴らの感覚がよう分からん)

プテラ「どうだ?力が湧いて来る感覚はあるか」

ホーン「いや、よく分かんねえが・・・ぐあああああああああああああああ!!!!???」ゴロゴロゴロ

プテラ「ど、どうしぎゃああああああああああああぁぁぁぁ!!!!????」ゴロゴロゴロ

4体「「「「ぐぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!!」」」」ゴロゴロゴロ

比叡「え、何?何があったの?」

エクスカイザー(わ、私は宇宙中を旅してきたが・・・あれ程強力な毒物を見たのは初めてだ!)

プテラ「おのれぇ!よくも俺たちを騙してくれたな畜生ぉおおおおおおお!!!!」

雷「とにかく奴らは弱っているわ!今のうちよ!」

長門「貴様ぁ!ツケはたっぷりと返させてもらうぞォォォ!!」バゴーン

ホーン「て、てめぇ!病人をいたぶるなんざ心が痛まねぇのか!?」

金剛「シャラーーップ!!怪我人を装って入ってきたヤツらが言うセリフじゃないネ!」

電「エクスカイザーさん!」

エクスカイザー「ああ!キングローダーアアアアアア!!!!」



バシューン! ガシーン! ガシーン! ガシィーーーーン!!


http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira114229.jpg

Kエクスカイザー「巨大合体!キングエクスカイザーーーーーッ!!!」

ホーン「く、クソォ!今日は引き上げだぁ!」ザッザッ

プテラ「覚えてろぉ!痛えええええぇぇぇ!!!」シュバッ

アーマー「逃げろーーーー!!」

サンダー「ぐおぉ・・・」


大淀「見て下さい、提督!ガイスター達が腹を抱えて撤退していきます!」

提督「おお!これで、後はあの貨物船ロボだけだ!」


貨物船ロボ「ガアアアアアアーーーー!!!」


電「今です!エクスカイザーさん!」

雷「あいつに!トドメの一撃を!」

Kエクスカイザー「ああ!!」

Kエクスカイザー「カイザー!ソォオオオオオーーーーードッ!」バシュンッ!



Kエクスカイザー「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」ボォォォォォォォ




Kエクスカイザー「サンダーーーーーーー!フラアアアアーーーーッシュ!!」



ズバアアアアアアァァァ!!!!



貨物船ロボ「グルオオオオォォォォォーーーーッ!!」


ボゴオオオオオオオーーーンッッッ!!!!

~~~~~~

エクスカイザー「ご協力、ありがとうございます。貴方達のおかげで、ガイスター達の被害が人々に及ばずに済みました」

提督「いやいや、あなたがいなければ奴らを撃退することは無理だったろう。鎮守府を代表して、礼を言おう」

エクスカイザー「しかし申し訳ありません。そちらの那智さんを騙した挙句、勝手に忍び込んでしまい」

雷「それならいいの!ガイスターを退治してくれたし、結果オーライよ」

雷「それに車くらい、また買いなおせばいいって那智さん言ってたもの」(しょげてたけど)

電「本当に・・・本当にありがとうなのです!エクスカイザーさん!!」

暁「また・・・会えるかしら?」

エクスカイザー「すまないが、それは約束出来ない。奴らとの闘いは日増しに激しくなっている。この仕事だ、いつ命を落とすか分からない」

響「それは私達も一緒、か」

エクスカイザー「いや、それは違うな響」

響「?何故だい」

エクスカイザー「君たちが見せてくれたあの勇気・・・。仲間の為なら強大な敵にも敢然と立ち向かっていける勇気」

エクスカイザー「それがある限り、どんな敵にも負ける事は無い」

響「エクスカイザー」

暁「こっちが恥ずかしくなる台詞ばかり言うんだから!ホラ、待ってる人がいるんでしょ?そのブレスレットの持ち主」

響「それに、車の本当の持ち主にもね」

響(別れるのが寂しいからって、そんなツンツンしなくても)

暁(ち、違うの!情が移ると別れにくいでしょ?私なりの気の使い方なの!)

響(そういう事にしておこうか)

エクスカイザー「では・・・さよならだ、皆。これからも正義の心を忘れずに、平和のために頑張ってくれ」

エクスカイザー「私は、いつまでも見守っていよう」

提督「うむ。エクスカイザーさんも、宇宙の平和を守るよう努力してくれ」

雷「応援してるわよ!」

電「ファイトなのです!」

暁「私は大人なレディになるから、あなたは立派な勇者になりなさいよね!」

響「平和を愛し、仲間を思う正義の心、か・・・君からは大切な事を学んだ気がするよ。ありがとう」


エクスカイザー「ありがとう。では・・・さようならだ、皆」


ブロロロロロロロロ・・・・・

雷「行っちゃったわね・・・」

電「短い間だったけど、色んな事を教えてもらったのです」

暁「エクスカイザーとの出会いと、一緒に戦った思い出」

響「皆かけがえのない・・・一生の宝物さ」

提督「しかし得たものもあれば、失ってしまったものもある。今回の襲撃で、鎮守府は大きな損害を被った」

提督「皆の思いが詰まった場所は、今や瓦礫の山だ」

響「提督。失われたなら、何度でも作り直せばいい」

暁「ええ!力を合わせれば、すぐに元通りになるはずよ!そうでしょ?」

雷「暁の言う通りね。私達の宝は、私たちの手で直せるはずよ!」

提督「皆・・・」

電「そうと決まれば、さっそく修復のお仕事に取り掛かるのです!」





5人「「「「「おーーーーーっっっ!!!!!!」」」」」



                           おしまい

ご愛読ありがとうございました。艦これ×TFのSS見たので勇者シリーズもイケると踏んで書きました。
スパロボVのマイトガイン参戦で、GGG以外の勇者シリーズの知名度も上がるといいなぁ
次はファイバードかジェイデッカーで書きたいです。

おまけ


ザザーン ザザーン・・・・

徳田「・・・」

青葉「徳田さん、こんな海辺で何をしてるんですか?」

青葉「さっきの戦いで怪我してる筈ですし、早く病院に・・・」

徳田「いや、いいのさ。このカメラが受けた傷に比べれば、僕のなんて」

青葉「ふふ、徳田さんもですか。実は私も、爆発の余波でカメラがイカれちゃって」

青葉「私達みたいないたいけな記者を守ってくれるヒーローは、いないのでしょうか・・・」

徳田「そうだったのかい。全く、二人ともついてないねぇ。また編集長に大目玉くらっちゃうよ・・・」

青葉「本当です。ハァ、明日の一面どうしよう・・・。ド迫力の写真なんて大見得切っちゃって・・・」

徳田「青葉さん」

青葉「徳田さん」



徳田・青葉「「お~いおいおいおいおいおい」」シクシクシクシク
 
                        ほんとにおしまい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年07月25日 (月) 21:06:27   ID: IDMhW3Xm

エクスカイザーって胸に地球があるやつだっけ?懐かしい

2 :  SS好きの774さん   2016年07月26日 (火) 23:05:55   ID: C6oMhfW3

エクスカイザー、リアルタイムで見てたはずだし、当時の玩具も持ってるけど、イマイチ記憶に無いんだよな。
ファイバードやマイトガイン等の他の勇者シリーズ期待してます。

3 :  SS好きの774さん   2016年09月05日 (月) 17:28:23   ID: JtNyb419

>>1胸に地球はダ・ガーンX、エクスカイザーは胸ライオンやで

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