神も仏も欠伸をする程に平和な世界。
3年前、そんな平和な世界を謎の光がすっぽりと包みこんだ。
人はその日を『授けの輝き』と呼んだ。
何故ならば、その日を境に世界中で異能の力に目覚める者たちが現れたからだ。
ある者は空を飛び、ある者は千里を見通し、ある者はうどんをずるずる生み出し、ある者は燃え盛る炎を操り、ある者は……
ともかく、その日から世界は万国ビックリ人間ショーの会場に変貌したのだ!!
これはそんな世界に暮らす変態青年の物語である。
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こちらは
【安価】魔法使い「………出来た」【牛歩】
の続きじゃないような続きとなります。
画面を明るくして、なるべくうどんを啜りながらご参加下さい。
青年「ぐへへへ……今日は風が強いしパンチラチャンス間違いなしだな」
最低な発言をしながら街行く女性(特にスカート着用)を眺める彼はこの物語の主人公、青年くんです。
彼も3年前の『授けの輝き』の日に能力者として目覚めた者の一人。
さて、彼の能力は…?
下2
1、複製
2、創造
3、変身
ビュォォォォッ…
青年「くっ…風と一緒に砂まで舞ってやがる。これじゃあ、お昼休みのウキウキ下着ウォッチングに支障がでるじゃねぇか」
ぱきぱきぱきっ!!
青年(説明しよう! この俺の能力『創造』は頭に思い浮かべた物をある程度は作り出せるのだー!)
青年「……っても、質量に応じて腹が減るし、精密な望遠鏡とかじゃなくゴーグルみたいな簡素な物しか出せないけどなぁ」
ビュォォォォッ
モブ娘「いやっ…風でスカートが////」
ひらひら
青年「うーむ、眼福、眼福」
【下2】「何が眼福だ、このスケベ野郎め!!」
ごつんっ!!
青年「あだっ!?」
ひりひり
青年「な、なんで、姉御が此処に!?」
姉御「何でもへったくれもないわっ! 今日は能力者の集会があるから必ず来るようにって、アタイ…言ったよな? なぁ? 」
青年「あぁ、そういえば言ってたかも」
姉御「…すっかり忘れてんじゃねぇ!」
がしっ……めきめきっ
青年「あっ、待ってくれ、アイアンクローで顔が、顔がひしゃげふ」
バキッ!!
姉御「やれやれ、今からでも間に合うからさっさと行くぞ!」
ずりずり…
青年「あの、分かったから顔の手をはふひてくれないか? おーい、おーーーい」
ずりずり…
姉御「」
〜青年 引きずられ中〜
青年「そういえば、何の集会なんだっけか?」
ずりずり…
姉御「それも忘れてんのか、色ボケの阿保が」
青年「いやぁ、女の子の下着の柄やブラの色なら完璧に暗記できるんだがなぁ!」
姉御「仕方ない…もう一度だけ説明してやるからキチンと聞けよ、今回の集会は【下2】だ」
地下集会所
ガヤガヤ
青年「はぁー、壮観だな……ここに居る奴ら全員、能力者なのか」
姉御「あぁ、能力者として目覚めた人は人類の約3割と言われてるし、これでも少ないくらいじゃないか?」
ざわざわ
青年「んで、仲良く集まってパーティでも始めんのか?」
姉御「……アンタもさ、能力者の端くれなら聞いたことぐらいあんだろ? 政府による『能力者狩り』の話」
青年「あぁ、国のお偉いさんが保護と称して能力者を捕まえてはヤバい実験に使ってるとかいう」
姉御「そう、この集会はそれに対する反乱組織…つまり、能力者だけの集会さ」
リーダー「俺ら、能力者は政府の情報操作のせいで不当な扱いを受けてきた!偶然にも手にした力のせいで追われる身となった…だが、それもこれまでだ」
ざわざわ…ざわざわ……
リーダー「政府の研究所を襲撃し奴等の悪事の証拠を見つけ出し、俺らにした事を償わせる!!」
能力者達『おぉぉぉぉっ!!』
青年「……むさ苦しいな、オイ」
姉御「一応、アンタも組織の一員なんだからノッときなさいって」
青年「別に俺は可愛い女の子が優しくしてくれるって聞いたから入っただけだっての…蓋開けたら、このザマだぞ」
能力者達『おぉぉぉぉっ!!』
青年「……はぁ」
姉御「そう、しょげんなって…優しいお姉様代表として組織について話してやるからよ?」
青年「優しい……?」
姉御「……」
ごつんっ!
青年「あだっ!!……た、大変お優しい姉御様、【下2】について教えて頂けないでしょうか」
姉御「軍隊みたいに細分化された階級はないな…大まかな指揮は演説をしているリーダーと戦闘、諜報、支援の部隊長が執り行っている」
青年「…まぁ、寄せ集め集団としては上出来かもな」
ビッ!!
姉御「で、アタイがその戦闘部隊のトップを張らしてもらってるって訳だ」
青年「へー…って、マジでか!?」
姉御「へっへっへ、驚いたかよ」
青年「あ、あぁ…てっきり怪力殲滅部隊の隊長かと」
ドカッバキッ!
青年(…冗談の度に殺されかけてる気がする)
ぷしゅー…
青年「【下2】」
姉御「あー、一気に聞くんじゃないよ…能力については部隊長のアタイですら把握しきれてないけど、静電気を発生させる能力者がいれば方や落雷を発生させる能力者もいる。 まぁ、多種多様でピンキリさね」
青年「へー…能力者でも使い物にならない奴もいるんだな」
姉御「次に、今回の作戦は諜報部隊が見つけた政府の研究所から能力者の人体実験データを盗み出すことが目的だ」
青年「随分と派手に動くのな」
姉御「なに、それ程に大事な証拠って訳さ」
青年「そいで、器用貧乏な俺の役割は?…出来れば女の子と絡める仕事がいいんだけど」
姉御「アンタの仕事は【下2】だよ」
冷やし中華休憩。ずるずる。
青年「うげっ…管理とか育成って絶対に俺向きの役割じゃないだろ」
姉御「つべこべ言うなって…ほら、そこに居る奴がそうだから行ってこい」
ばんっ!!
青年「痛っ、姉御は何かと背中を叩く癖をやめろって!」
下2…新人の特徴
青年「ったく……俺がお守りすることになった新人はお前か?」
がたっ!
銀髪娘「は、はいっ、銀髪娘です。宜しくお願いします!」
青年「………っ!!」
銀の長髪と汚れのない双眸はまるで宝石のように光を反射し美しいの一言に尽きる。
緊張した顔つきや、シワひとつない整った服から真面目な性格なのが伺える。
あと、特筆すべきな点は美少女だ。
かなり、美少女だ。
青年(イエスッ! イエスッ!!イーエスッ!!!)
銀髪娘「あの、先輩……どうかなされましたか?」
青年「いや、何でもないさ…安心してくれ、僕が必ず君を立派なお嫁さんに育て上げてみせる!!」
銀髪娘「えっ、お嫁…さん!?」
姉御「誰が花嫁修行しろって言ったんだよ、アホ!!」
ぼこっ
青年「ぐべらっ!!」
銀髪娘「あ、あの先輩の顔が陥没してるんですが……」
おろおろ
姉御「心配しなくても大丈夫だ。コイツ、しぶとさには定評があるからさ」
青年 b
姉御「…ほらな」
銀髪娘「あ、あはは…」
姉御「目を離したらすぐこれだ、きちんと仕事しろっての…次は陥没じゃなくて貫通させっからな」
すたすた
青年「ぐうぅ、酷い目にあった。えーと…自己紹介が遅れたが俺は青年『創造』の能力者だ、宜しくな」
スッ
銀髪娘「私は銀髪娘『【下2】』の新米能力者です、宜しくお願いします」
あくしゅ
青年(一挙動、一挙動が可愛いなぁ)
銀髪娘「肩こりから致命傷まで死んでさえいなければ治せます!」
青年「そりゃあ、凄いな!! で、荒事の時はどうするんだ?」
銀髪娘「荒事?」
青年「いや、戦闘になったらどう対応するつ、もりなんだ?」
銀髪娘「えっと…私、まだ誰かと戦ったことがなくて」
青年(あぁ。性格も能力も姉御みたいなタイプじゃないもんなぁ。しっかし…戦闘向きの奴なら実戦でしごけばいいんだが、こいつは困ったな)
ぽりぽり
銀髪娘「あの、やっぱり回復させられるだけじゃ…役立たずですよね」
しゅん……
青年「そ、そうだ…戦闘未経験とすると【下2】を教えるべきかもしれないな」
銀髪娘「は、はい、頑張ります!」
今日はここまで。うどん帝国はオマケやパラレルでやろう…うどんずるずる能力者との約束だ。
銀髪ちゃんは多分いい匂いする。
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