姫菜「もう~、ノッてくれてもいいじゃない~」
八幡「いきなりなに言い出すんだよ。それにどうしてここに来るんだ?」
姫菜「せっかくここでヒキタニくんを見つけたし一緒にお話しようかな~って」
八幡「そういや今日は三浦が来てなかったな」
姫菜「うん、優美子は風邪でお休み」
八幡「葉山達はどうしたんだよ」
姫菜「運動部の人達で集まってなんかやるみたい」
八幡「由比ヶ浜は?」
姫菜「雪ノ下さんのとこ」
八幡「あいつも薄情だな......海老名さんも連れて行きゃいいのに」
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姫菜「違うよ~、私が行くように言ったんだよ。でもその中に私が居たらお邪魔になるし」
八幡「まぁ、きっと『ゆきのーん♪今日、久しぶりに遊びに行こうよ!』『由比ヶ浜さん。あなた、仮にも受験生なのよ?そんな余裕があるのかしら?』みたいなやりとりしてると思うぞ」
姫菜「おおっ!ヒキタニくん。2人のモノマネ上手い!」
八幡「つ、ついやってしまったが2人には内緒にしてくれ......ボロクソ言われる」
姫菜「じゃあ内緒にしてあげるからいいよね?」
八幡「俺なんかと一緒にいてもつまらないぞ」
姫菜「今ので十分面白いよ~。という事で♪」
八幡(となりに座ってきた......この人は腐女子、この人は腐女子)
八幡(......よし、勘違いする事もないな)
姫菜「それで話は戻るけどさ、あのアニメで私に声が似てる子がいるよね?」
八幡「そうか?」
姫菜「うん♪形だけでもいいからあの将軍さんのマネしてみて?」
八幡「どうだったかな......あー、対空シールドの係の子、怒らないから手を上げなさい」
姫菜「......」ヒョイ
八幡「ほらやっぱり紅ちゃんだ」
姫菜「す、すみません、ほんとすみません......お、おかしいなぁ、ちゃんとマルを押したのに......」
八幡「逆だバカ!あれは0と1だってちゃんと教えただろ!」
姫菜「ふぇぇぇ、ごめんなさい、ごめんなさい!」
八幡「おお、なんかそっくりだ」
姫菜「いえ~♪はいたっち~♪」パチン
八幡「いぇー」パチン
八幡(ついノリで違うキャラまでやってしまった......)
八幡(しかも、海老名さんと手が触れて......)
姫菜「似てるよね?」
八幡「そうだな、髪型も結構似てるか?いや......あっちはもう少し短いか」
姫菜「でも眼鏡を外せば......どう?」
八幡「お、おう......」
八幡(やば、眼鏡を取った海老名さんとか初めてみたぞ。かわい......)
八幡(いやいや......この人は腐女子、この人は腐女子)
姫菜「どうしたの?まさか見惚れたとか?」ニコニコ
八幡「いやー、驚いたなー。班のマスコットで純朴そうな子が切り札的な存在なんてなー」
姫菜「ごまかしたな~。でも知ってた?あの子にはもう1つ重大な秘密があるんだよ?」
八幡「おおっ、マジか?」
姫菜「うん、マジ。あの子はね......」
八幡「......」ゴク
姫菜「実はジェバキで妄想してるっていう隠し設定が」ハァハァ
八幡「......さてそろそろ戻るか」スタ
姫菜「待ってよ~、まだ昼休み終わってないよ~」ガシ
八幡「一瞬、本当に何かあるのかと思ったら単なる海老名さんの妄想じゃねぇか」
姫菜「そんな事ないよ!きっとあの子は男同士で妄想してるね!」
八幡「ジェバキ......ジェットとドルヂバーキだったか。そういうのって逆じゃダメなのか?」
姫菜「もちろん!はちはやが邪道なのと同じだよ!!」
八幡「俺としてはどっちも勘弁して欲しいが」
姫菜「そんな人がいるなら私は断固として戦うから!」
八幡「その事で戦う相手は誰もいないだろうな」
姫菜「ひょっとしてヒキタニくんも興味持ってきた?大丈夫!今は腐男子って言われてる人もいるくらいだから!」
八幡「俺はノンケなので全く興味がありません」
姫菜「え~」
八幡「つーか、海老名さん知ってるか?」
姫菜「ん?」
八幡「今の話で思い出したが中国じゃ同性愛は禁忌とされてるんだぞ」
姫菜「え!ほんとに!?」
八幡「今言った2人はアジア方面か?それとは違うが中国の一人っ子政策は知ってるよな?」
姫菜「うん、つい最近廃止になったんだっけ?人口が増えすぎないように夫婦間の子供を一人に制限......ってやつだよね」
八幡「ああ、その弊害で男同士、女同士って考える奴が出てきたんだが......そいつらは皆のけ者にされちまったんだ」
姫菜「ええ!?それじゃあクローン爆くん達を劉将軍の触腕で攻めるっていうのは......」
八幡「......その前に毒で死ぬんじゃないか?だから海老名さん。中国に行く事があったら気をつけろ?」
姫菜「気をつけろって......」
八幡「BLの布教なんぞしようものなら女子供だろうが酷い目にあうぞ?」
姫菜「そんな......」
八幡「さらにこの話には続きがあるんだが聞きたいか?」
姫菜「え!?まだ何かあるの?聞きたい!」
八幡「......いいんだな?」
姫菜「い、いいよ!それで?」
八幡「実はな......」
姫菜「......」ゴク
八幡「今言ったのは俺が適当に考えただけのでっちあげだからな」
姫菜「......」
八幡「......」
姫菜「ぷ......あははははは!」
八幡(う、うけたのかな......)
姫菜「もう~、ヒキタニくんったら~。すっかり騙されちゃったじゃない~」
八幡「お、おう......」
姫菜「でも腐女子を愚弄した罪は重いよ?」ズイ
八幡「べ、べつに愚弄はしてねぇよ」
八幡(ちょ、近いって!)
八幡「そういや、同じ雑誌つながりで別のマンガで海老名さんに似た名前の子がいたなー」
姫菜「またごまかしたな~。確か......海老名奈々ちゃんだっけ?」
八幡「『ひ』と『な』しか違わないからな」
姫菜「今のセリフ、『と』を抜かして言ってみて?」ニコニコ
八幡「......『ひ』か『な』しか違わないからな」
姫菜「ちぇ~」
八幡「さすがにフルネームが似ている以外で共通点はないか」
姫菜「なんとか探してみてよ~」
八幡「まず髪は長くないだろ」
姫菜「うん、あの髪型にするにはウィッグが必要かな?」
八幡「秋田出身でもないし訛ってもいないだろ?」
姫菜「そうだね」
八幡「これは女子に少し聞きにくいが......ご飯ってたくさん食べる方か?」
姫菜「そうでもないね。普通だよ」
八幡「あとは......」チラ
姫菜「あっ!今、胸の方見た!」
八幡「やっ、みてねぇよ」バッ
姫菜「どうせ私はその子とか結衣や優美子みたいに大きくありませんよ~だ」プイ
八幡「す、すみませんでした......」
姫菜「しょうがないな~、やっぱりあの子はBL好きという事で......」
八幡「なにがやっぱりだよ。それはない」
姫菜「実はタイぼんで妄想しているという隠し設定が......」ハァハァ
八幡「だからそれは海老名さんの勝手な妄想だろ」
姫菜「うん♪海老名ちゃんの勝手な妄想だよ」
八幡「上手い事言いやがって。海老名さん知ってるか?秋田で思い出したがなまはげって行事は......」
姫菜「同性愛を祓う為とか言うつもり?」
八幡「ちっバレたか......」
姫菜「同じ手は通じないんだから」フフン
八幡「くそっ」
姫菜「それにしてもやっぱりヒキタニくんとお話してると楽しいね♪」
八幡「......たまたま、話題が合っただけだろ」
姫菜「そんな事ないよ?あのグループ内でこういう話をしてもあんまり反応してくれないし」
八幡「まぁ、アニメとかゲームには無縁そうだよな」
姫菜「聞いてよ~。女の子がドSな吸血鬼達と過ごすゲームがあってその1人が隼人くんに声が似てるんだけどマネしてってお願いしてもやってくれないんだよ!」
八幡「なにそのゲーム」
ここまで
紅ちゃんと海老名さんの中の人が
同じだとわかった瞬間に思いついたSSです
八姫ほんとすこ
姫菜「......あ~あ、惜しい事しちゃったかな」
八幡「なにがだ?」
姫菜「あの時の告白受ければよかったかな~って」
八幡「海老名さん......それは......」
姫菜「ごめんね?急にこんな話をして」
八幡「いや、謝る事はないが......」
姫菜「でも今度あんな感じで告白されたら『いいよ』って言っちゃうかも♪」
八幡「それはありえないだろ......そもそも、海老名さんが告白されるのを止める為にやった事なのはわかってるよな?」
姫菜「そうだね......あと改めてごめんなさい。私のせいでギクシャクしちゃって」
八幡「......海老名さんが悪いわけじゃねぇよ」
姫菜「でも......」
八幡「今思えばもっと違う方法だってあったかもしれないからな」
姫菜「......」
八幡「それに戸部はどうだ?元はと言えばあいつが告白するよう依頼してきたわけだが別に悪い事ではないぞ?」
姫菜「うん......」
八幡「だから今更こんな話してもなんの意味もないからな?」
姫菜「そうだね......それに今は仲直りしてるよね?」
八幡「まぁな」
姫菜「結衣が生徒会長目指すって言った辺り......ううん、皆でディスティニーランドに行った辺りかな?」
八幡「そうだな」
姫菜「3人の写真を取った時の結衣、すっごくいい顔してたもんね~」
八幡「そういやその時に写真取ったのは海老名さんだったな」
姫菜「うん、だからこそ仲直りしたんだな~って見て思ったね。なんかうらやましいな~」
八幡「海老名さんだってあのグループで仲良くやってるんだろ」
姫菜「......でも結構脆いと思うよ?」
八幡「そうか?」
姫菜「仲がいいからこそ、ちょっと拗れるような事があったらそれでバラバラになっちゃうかもしれないし」
八幡「......」
姫菜「だからその3人の関係が羨ましくも感じるんだ」
八幡(3人でのデートからまた色々あって仲良くやってたりはするが......)
八幡(結局は平行線のままだな。卒業までには決着はつくんだろうか......)
姫菜「それでさ、ヒキタニくんってあの2人のどっちが好きなの?」ワクワク
八幡「ん?小町と戸塚の事か?さすがにその2人で甲乙はつけがたいな......」
姫菜「なんで今の話の流れでそうなるの!?それと小町って!?」
八幡「俺の妹だ。千葉村でもいただろ?」
姫菜「ん~。そういえばかわいい子がいたね。ヒキタニくんの妹だったんだ」
八幡「おうそうだ。可愛い妹だ」
姫菜「うん♪なんか私と同じ匂いがするからね」ハァハァ
八幡「なにが同じ匂いだよ」
姫菜「だから今度会わせて?」
八幡「絶対に嫌だ」
姫菜「それでヒキタニくんは結衣と雪ノ下さんのどっちが好きなの?」ワクワク
八幡「今度はちゃんと名指ししてきたか......」
姫菜「誰にも言わないから♪」パッ
八幡「宣誓は右手だぞ。誰かに言うつもりだな」
姫菜「おっと、間違えちゃった。言わないから♪」パッ
八幡「信じられねぇ......」
姫菜「それなら成績優秀で学校一の美少女とちょっとギャルっぽいけどスタイルが良くて明るくてやさしい女の子とではどっちがタイプ?」
八幡「もろに雪ノ下と由比ヶ浜じゃねえか」
姫菜「バレた?」
八幡「そろそろ勘弁してくれ......」
姫菜「じゃあさ、今度一緒に出掛けよ♪」
八幡「なんでそうなる」
姫菜「いいじゃない~。別に2人のどちらかと付き合ってるわけでもないんだし」
八幡「......思い出した。ちょっと用事が」スタ
姫菜「そんなのないよね?あと、念ために言うよ?」ガシ
八幡「念のため?」
姫菜「私がヒキタニくんを引っ掛ける為に誘ってると思うなら怒るからね?」
八幡「」
姫菜「な~にその顔~。私だってこれくらいの事は読み取れるよ~」
八幡「わ、悪い。少しだけ裏があるかと思った」
姫菜「ほら!この間の隼人くんの進路相談の事で話をして私が出て行った後もそれに気付いて来てくれたよね?」
八幡「まぁ、単純に俺の名前だけを呼ばなかったからな」
姫菜「それでさ、あのアニメでベースになった生物の展示やってるんだって。それ行こうよ」
八幡「俺、日曜はプリキュア見るんで......」
姫菜「録画くらい出来るよね?」ニコ
八幡「ぐっ......」
姫菜「なんなら私がダビングしてあげるよ」ニコニコ
八幡「そこまでは......つーか、海老名さん。引いたりしないのか?」
姫菜「ん?プリキュアの事?」
八幡「つい、勢いで言ってしまったがキモいとか思わないのか」
姫菜「腐ってる私が人の趣味を非難したりキモいなんて言う資格はないよ~」
八幡「そ、そうか」
姫菜「その時間帯では......ガンダムは見ないの?」
八幡「海老名さんの口からガンダムなんて言葉が出るとは」
姫菜「見てるよ~。楽しみにしてるよ~」
八幡「そういうロボットもの......いや、まさか......アンジェロか?」
姫菜「おお!そこで主人公じゃないキャラを出してくるなんてヒキタニくんも分かってきたね!!」
八幡「余計な事言ってしまった......つーか分かりたくねぇ」
姫菜「新規カットで濃厚なフロアンが展開されるのを期待してるんだ」ハァハァハァハァ
八幡「日曜の朝にやるわけねぇだろ。子供が見たらドン引きだぞ」
姫菜「そういうわけでこういうお話が出来るのはヒキタニくんだけだし~。お願い~」
八幡「......わかったよ。ちょっと2人で出かけるだけな」
姫菜「うん!ちょっと出かけるだけ♪」
八幡(なんかうまく丸込められた気が......)
姫菜「それじゃあ、ヒキタニくんの連絡を教えて?」
八幡「つまり、俺が急用で出かけられなくなった時に海老名さんに連絡する為だな」
姫菜「......そんなに私と出かけるのが嫌なのかな?」ニコニコ
八幡「ごめんなさい......ほらよ」
姫菜「え!?私に渡さなくても......」
八幡「別に見られて困るもんはないからな」
姫菜「えっと......あっ!『大好きだよヒッキー♡今度は看護婦さんのかっこうでしたげる♪』ってメール見つけた!」
八幡「看護婦ってボケも含めてよくそんな適当な事思いついたな」
姫菜「おぉ!『愛してるわ比企谷くん......私、貴方なしでは生きられないの......』だって!」
八幡「俺、あいつの連絡先知らないからな?それと海老名さんの中で雪ノ下は重いイメージなのがわかった」
姫菜「えぇっ!『あーし、ほんとは隼人よりあんたの事が......』ってこれは......」
八幡「はやく登録しろ」
ここまで
作ってる人は腐男子でも腐女子でもないので一部を除き、カップリングは適当です
「こんなカップリングはありえない!」と思っても大目に見て下さい
姫八ほんと好き
ーーーーー
ーーーー
八幡(このままこっそり出かけてもバレないか?)
小町「おにーちゃん♪」
八幡「おわっ!?」
小町「こんな朝からどこ行くのかなー?」
八幡「......ちょっと出かけてくる」
小町「ほうほう♪ちょっと雪乃さんか結衣さん。もしくはその2人で出かけると」
八幡「なんでその2人が出てくるんだよ」
小町「ちがうの?沙希さんかな?それとも陽乃さんとか!」
八幡「雪ノ下さんと出掛けるとか俺が嫌だよ」
小町「あっ!沙希さんは否定しない!つまり......」ニヤニヤ
八幡「ちげぇよ」
小町「うーん、他には......」
八幡「なぁ小町ちゃん。アイス買ってあげるから大人しくお留守番してくんない?」
小町「うん!いいよー」
八幡(チョロすぎだろ......)
小町「つまり今から雪乃さんと結衣さん以外の人とデートに行くんだけど2人には黙っておけばいいんだね!あ、これ小町的にポイント高いかも」
八幡「高くねぇし。それにデートじゃねぇよ」
八幡(デートじゃないよな?)
ーーーーー
ーーーー
八幡(......ちょっと早すぎたかな)
姫菜「ヒキタニくんはろはろ~」
八幡「おう......!」
八幡(眼鏡外してる......)
八幡(何度か海老名さんの私服姿を見た事はあるが......)
姫菜「ごめんね?待った?」
八幡「ちょっと遠くだから早めに来ただけだ」
姫菜「いや~。慣れない事したからつい遅くなっちゃった」
八幡(慣れない事......コンタクトにしたとか服装を選ぶのに時間が掛かったとか)
八幡(いやいや、そんなはずはない......ちょっと出かけるだけだよな?)
姫菜「それでさ、ヒキタニくん。ちょっとお願いがあるんだけどいいかな?」
八幡「どうした?」
姫菜「ここに来るまでに何度か男の人に声をかけられちゃってさ。今までそういう事なかったんだけどな~」
八幡「お、おう......」
姫菜「悪いんだけど、フリでいいから彼氏っぽく振舞ってくれない?」
八幡「いいのか?」
姫菜「大丈夫、この辺りで私達の知り合いと会う事はないし」
八幡「そうじゃなくてだな......まぁいいか」
八幡(一応こういう事は初めてじゃないしな)
姫菜「おっ、結構余裕そうだね?ひょっとしてそういう経験があるのかな~」
八幡「実は三浦とデートした事があってな」
姫菜「なるほど、優美子の友達と反りが合わない人でそれぞれデートした事があるんだね♪」
八幡「どうしてそうなる」
姫菜「今から優美子に電話して聞いてみてもいい?」
八幡「ごめんなさい下手な嘘つきました」
姫菜「しかもフリとは言え、彼女の前で他の女子の名前を出すし」ムス
八幡「マジですみませんでした」
姫菜「じゃあ、優美子のマネしたら許してあげる」
八幡「どうだったかな。隼人!あーし......おい、その手に持ってるのはなんだ」
姫菜「ちょっと録音しようかな~って♪」
八幡「......そろそろ行かないか?」
姫菜「またごまかそうとして~」
八幡「お、おい......」
姫菜「な~に?これ位は余裕だよね?」ニコニコ
八幡(腕を組んできた......確かにそういうフリをした事はあってもそこまでは......)
八幡(しかもちょっと柔らかい物が当たるし)ドキドキ
姫菜「それじゃあ、いこ?」
ーーーーー
ーーーー
姫菜「なんか意外とあっけなかったね」
八幡「まぁ、全キャラ分があるってわけでもないからな」
姫菜「紅ちゃんのベースのやつもないし......」
八幡「あったら凄すぎだろ」
姫菜「期待してたんだけどな~」
八幡「万が一、外に流出したらこの辺の人みんな死んでしまうぞ」
姫菜「それと最強生物決戦って言うからシャコとカニで戦うのかと思っちゃった」
八幡「オス同士か?」
姫菜「もちろん!異種生物同士でくんずほぐれつして......」ハァハァ
八幡「また余計な事言ってしまったか......」
姫菜「それでこれからどうしよっか?」
八幡「帰るか?」
姫菜「え~、せっかくここまで来てるんだからもう少しだけ付き合ってよ。そこの水族館は?」
八幡「水族館か......」
姫菜「......ヒキタニくん?」ズイ
八幡「な、なんだよ」
姫菜「......何度も言うけどフリとはいえ、彼女なんだよ?」
八幡「わかってるよ」
姫菜「その彼女を差し置いて別の女の子の事を考えるのはどうなのかな?」
八幡(結構鋭いな、この人も......)
八幡「......実際に行ったんだよ。その......別の女子と」
姫菜「う~ん、それなら仕方ないかな?」
八幡「だからせめて違う所にしたいが......どこかあるか?」
姫菜「愚問だね!ここは腐女子の聖地、池袋だよ!!」
八幡「池袋そのものが腐女子の聖地じゃないだろ」
姫菜「まぁまぁ、とにかく池袋といえば乙女ロードだよ!」
八幡「つまり乙女でも腐女子でもない俺は関係ないよな?」
姫菜「だめ♪今はフリとはいえ、彼氏なんだから」ニコニコ
八幡(なんか騙された気が......)
ーーーーー
ーーーー
八幡「」
姫菜「いや~。今日も随分買っちゃったな~」
八幡「死にたい......」
姫菜「まぁまぁ、ちょっと目立っただけじゃない」
八幡「なにがちょっとだよ。女子しかいなかっただろ。しかもなんか変な目で見られるし」
姫菜「ヒキタニくん1人だったらきっと腐男子だと思われてもっと目立ってたよ!」
八幡「1人でこんなとこ、来ねぇよ」
姫菜「......じゃあ私とまた来てくれる?」
八幡「......」
姫菜「実は私と一緒じゃつまらなかった?」
八幡「そんな事はない。この間の昼休みといい、こうやって女子と......海老名さんとアニメやマンガを話をしてて楽しいと思う」
姫菜「私もだよ。単純にアニメやマンガの話題を抜きにしてもヒキタニくんとお話をしてて楽しいな」
八幡「BLやらカップリングやらは勘弁して欲しいが」
姫菜「それは譲れないかな~」
八幡「だろうな」
姫菜「......また私と来てくれる?」
八幡「......」
姫菜「ダメ?」
八幡「やめといた方がいいぞ」
姫菜「どうして?」
八幡「わかるだろ?」
姫菜「わからないよ......」
八幡「俺の周りは面倒だし海老名さんの周りも面倒だからだ」
姫菜「......」
八幡「今回は大丈夫だったが、2人でいる所を誰かに見られたらさらに面倒だぞ?」
姫菜「そうだね......ごめんね?」
八幡「......」
姫菜「......今日はありがとう。楽しかったよ」
八幡「海老名さん......」
姫菜「......さよなら」
八幡「......」
八幡(結局はこんな感じになるのか......)
ーーーーー
ーーーー
八幡(あ、やべ......アイス買うの忘れた)
八幡(誰か来てるのか?小町の友達か?)
八幡(よし、このまま部屋に......)
結衣「あ、ヒッキー!やっはろー!おじゃましてまーす」
雪乃「あら、比企谷くん。遅かったわね」
八幡「......」
小町「あ、お兄ちゃんお帰りー」
八幡「......おい、なんでこいつらがいるんだよ」
結衣「そんな言い方する事ないじゃーん」
雪乃「酷い飼い主ですねー」
八幡(雪ノ下のやつ、ああやってずっとカマクラをいじってるんだろうな)
小町「だってー小町ヒマだったから結衣さんに声をかけただけだもんねー」
結衣「ねー」
八幡(ついでに雪ノ下も連れてきたわけか。もっともあいつ1人じゃここには来れないだろうが)
八幡(しかもなにげにこいつが来るのは初めてか)
結衣「そんでヒッキーはどこに行ってたの?」
八幡「ちょっと出かけてた」
結衣「女の子と?いろはちゃん?」ニコニコ
八幡「なんで女子と出かける前提なんだよ」
雪乃「家の用事で忙しいから姉さんでないのは確実だわ」
八幡「......雪ノ下、俺が誰かと出かけようが興味ないよな?」
雪乃「いいえ?私や由比ヶ浜さん。その両方と出かけた事があるモテ谷くんが誰とどこに行ったか凄く興味あるわ」ニコ
八幡「くっ......」
結衣「優美子か姫菜っていうのも考えにくいし......」
小町「大志くんに電話して聞いてみたら沙希さんと出かけてるわけじゃなかったし」
八幡「おい、なに電話してんだよ。あいつ殺してやる」
結衣「うわぁ......シスコンだぁ......」ボソ
小町「と、こんな感じでお兄ちゃんが誰と出かけてたか議論してたんだよー」
八幡「んな議論するんじゃねぇ」
八幡(もう名前が出てしまったからごまかせそうかな)
八幡「わかった、じゃあクイズだ」
結衣「クイズ?」
八幡「悪いが小町、アイス買うのを忘れちまった」
小町「えー」
結衣「えー」
八幡「いや、お前に買ってくるわけじゃねぇし」
雪乃「気が利かないわよアイス谷くん」
八幡「お前は猫をいじってればアイスなんていらないだろ?」
小町「それでクイズって?お兄ちゃんが今デートしてきた相手が誰かって事?」ニヤニヤ
八幡「......ある女子とちょっと出かけてきた。その相手が当たったら3人分のアイスを買ってきてやる」
雪乃「それは私達も知っている女子という事で合ってるかしら?」
八幡「ああ、知ってる。ただ3人で同時に答えろ」
結衣「うん、じゃあ、ゆきのん、小町ちゃん、いっせので答えようか」
雪乃「ええ」
小町「はーい」
八幡「なら俺が合図してやる。せーの......」
結衣「姫菜」
雪乃「海老名さん」
小町「姫菜さんって人」
八幡「」
八幡(いや......まだ動揺した表情にはなってないからごまかせるはずだ)
八幡「......どうして海老名さんなんだ?俺、あの人に振られてんだぞ?雪ノ下と由比ヶ浜はその現場だって見たはずだ」
雪乃「むしろそれがきっかけとも考えられるわ?」
結衣「最近姫菜、教室でもヒッキーの方をチラチラ見るようになったし」
小町「実はその事を聞いてお兄ちゃんの携帯こっそり覗いたら見慣れない女子の名前のメアドがあったんだよ。ごめんね?」
八幡「」
雪乃「そして今更ながら私のメアドを登録するから比企谷くんの携帯を貸してくれないかしら。中身を見られても問題ないでしょう?」ニコ
八幡「なんてタイミングで聞いて来るんだよお前は......」
小町「それじゃあ小町が教えますよ!という事でお兄ちゃんはアイス買いにいってらっしゃーい」
結衣「いってらっしゃーい」
八幡「......ったく」
ーーーーー
ーーーー
八幡「ただいまーって、あれ?あいつら帰ったのか?」
小町「うん」
八幡「おい、ちゃんと皆の分も買ってきたんだぞ」
小町「それはみんな小町の分って事でー♪」
八幡「ざけんな」
小町「んでその姫菜さんって人とのデートはどうだったの?」
八幡「......それを言えばお前からバカ、ボケナスって言われるような結果だったよ」
小町「八幡を忘れてるよ?」
八幡「俺の名前は悪口じゃねぇだろ」
小町「雪乃さん、特に結衣さんからその姫菜さんの事、色々聞いたよー」
八幡「色々ってなんだよ。修学旅行の事は聞いたろ?」
小町「その腐ってるだかなんだかよくわかんないけど結構お兄ちゃんと趣味が合いそうな人だとか」
八幡「趣味が合ってもうまく行くとは限らないだろ」
小町「でも2人とも内心気にしてるようだったよ?ライバルが増えるみたいで」
八幡「そうならないと思うぞ」
小町「『俺のクラスメイトと知り合いと腐女子が修羅場過ぎる。』みたいになる感じ?」
八幡「つーか、お前、その状況を楽しんでるだけだろ」
ーーーーー
ーーーー
八幡(あれから数日経つが流石にもう、海老名さんは来ないか)
八幡(雪ノ下も由比ヶ浜も特に何も言ってこないし)
八幡(まぁ、こうやって1人で昼休み過ごす方が気が楽だが)
八幡(……海老名さんとの会話も結構楽しかったが……これが普通か)
戸部「ヒキタニくん。ちょっといい?」
八幡「」
八幡(な、なんでこいつが来るんだよ......やっぱり海老名さん絡みか?)
八幡「な、何の用だよ......」
とべっちに限らずヤロー同士の会話は殆どやった事がないので
違和感があったらすみません
次で最後です
戸部「......海老名さんに振られた」
八幡「とうとう告白したのか?」
戸部「いや、海老名さんに呼び出されてさー。期待半分、不安半分って感じ?」
八幡「そして不安の方だったか」
戸部「『とべっちとは友達以上にはなれません。ごめんなさい』ってさ」
八幡「それをどうして俺に言うんだよ」
戸部「誰かは言わなかったけど好きな人がいるって」
八幡「俺も振られてんだぞ。わかるだろ?」
戸部「......その事も聞いた」
八幡「......」
戸部「わりぃな......ヒキタニくん。貧乏くじ引いてんだな......」
八幡「......そんなんじゃねぇよ」
戸部「文化祭の......相模さん時もそうだったんだろ?」
八幡「......」
戸部「まぁ、それはともかく海老名さんの事どうするん?」
八幡「どうするっ言われても」
戸部「結衣と雪ノ下さんもいるんだっけ?いやーヒキタニくん凄くね?3人のかわいい女の子に好かれるなんて」
八幡「その事も言ってたのか?」
戸部「へ?違うん?」
八幡「」
八幡(くっ......戸部にまでそんな感じで見られるとは......)
戸部「あっ、結衣なんて言い方したら怒られるかな?」
八幡「いや、別に怒りはしないが......」
戸部「とにかくさ、付き合うにしろ振るにしろ、海老名さんの事ちゃんと向き合ってな?」
八幡「ああ......」
戸部「それとさー、ヒキタニくんにお願いがあるんだけどいい?」
八幡「なんだ?」
戸部「今度また、俺が好きな人とかできたらその時にくっつくように協力してくんね?」
八幡「どうして俺なんだよ。葉山にでも頼めよ」
戸部「隼人くんってさー、なんか皆仲良くって感じじゃん?恋愛関係は苦手そうな?」
八幡「まぁ、それにあいつも三浦か一色かって感じだからな」
戸部「おっ!そういえば隼人くんの好きな人ってイニシャルでYだっけ?いろはすやばくね?」
八幡「あのフルネームにYが含まれてないしな」
戸部「これって言った方がいいかな?」
八幡「やめといた方がいい。そのYの事だって確実じゃないんだからな」
戸部「そうなん?」
八幡「それに振られたとはいえ、あいつはまだ諦めてないからな。わざわざそのモチベを下げる事はしない方がいい」
戸部「そっかー、うん。そうするよ」
八幡「それで協力の事は......まぁ、やってもいいが」
戸部「おおっ!やってくれるん?さっすが!」
八幡「さすがに修学旅行の時のような事はしないが......それでも最終的にはお前次第だぞ?」
戸部「もっちろん!頼りにしってっから!」バンバン
八幡「いてっ」
戸部「いやー、これから長い付き合いになるかもしんないな!」
八幡(それはそれで面倒だな......)
戸部「あ、俺そろそろいくわ、それじゃあヨロシク!比企谷くん!」
タッタッタッタッ
八幡(今更ちゃんとした苗字で呼びやがって......)
スッ
姫菜「ヒキタニくん!!」
八幡「え、海老名さん?」
姫菜「とべはち!?とべはちなの!?」ハァハァハァハァ
八幡「久しぶりに話をすると思ったら随分トバしてるな......」
姫菜「それはもう!フルチャージされたから!」
八幡「そりゃ見たとおりだな」
姫菜「はやはちにはちょっと劣るけどやっぱりこれも十分ありだよ!!」
八幡「劣るのかよ......俺はどっちも嫌だが」
姫菜「もしくは!隼人くんととべっちとで三角関係に......」ハァハァハァハァ
八幡「それも嫌な三角関係だよな」
姫菜「そして!!隼人くんととべっちが2人がかりでヒキタニくんに乱暴を......」
八幡「さて、そろそろ行くか」
姫菜「ごめんごめん、ちょっと待ってよ」グイ
八幡「お、おい......近っ」
チュ
姫菜「んっ......今はほっぺが精一杯///」
八幡「」
姫菜「この間の事で諦めたと思ったら大間違いだからね?」
八幡「......」
姫菜「それと、とべっちにちゃんと話してきたんだから」
八幡「そ、そうか」
姫菜「色々決心する為に暫く顔を会わせないようにしたんだけど......あ!ひょっとして私とお話しができなくて寂しかった?」ニコニコ
八幡「そ、そんな事ねぇよ」
姫菜「そこは寂しかったよ!って言って欲しかったな~」
八幡(まぁ、ちょっとだけ......)
姫菜「だからヒキタニくんもちゃんと決めてね?」
八幡「それはつまり......」
姫菜「うん、成績優秀で美少女だけど、とある箇所を含めてすごく寂しそうな人と......」
八幡「おい......」
姫菜「明るくて優しいんだけど頭に行くはずの栄養が別の所にいっちゃった子と......」
八幡「その子は友達だよな!?」
姫菜「ちょっと腐ってるけどアニメやマンガにも詳しくて気が利くしそれなりに賢くて可愛い女の子と3人のうち、ちゃんと選んでね?」
八幡「その3人目、凄く盛ってないか?」
姫菜「まぁ、私は不利だからね~」
八幡「......」
姫菜「その気になればBLも卒業するし、あのグループから抜ける事だって出来るんだからね?」
八幡「じゃあBLの卒業で」
姫菜「ん~......ごめん!それはやっぱり難しいかも!」
八幡「いきなり出来てないじゃねぇか」
姫菜「代わりに私が奉仕部に入るってことで」
八幡「色々面倒になりそうだからそれはやめろ」
姫菜「え~」
八幡「どちらにしろ、今すぐ決めろって言うのは無理だからな?」
姫菜「うん、もちろんだよ」
八幡(小町が言ってた通りに修羅場になりそうか......)
姫菜「という事でこれからもよろしくね比企谷くん♡」
おわり
この後、海老名さんと付き合って奉仕部の2人とも良き友人となって
......みたいな感じになりますが個人的にはちょっと食傷気味なので
このまま締めます
・ジェバキ(ジェット×ドルヂバーキ)
・タイぼん(タイヘイ×ぼんば)
は適当に組み合わせただけですが
・フロアン(フル・フロンタル×アンジェロ)
というのは実際にあるカップリングらしいです(フルアンが正しい?)
それはともかく、中の人や似た名前を絡めての八姫でした
pixivに載せる際はコスプレエロを追記したいと思ってます
それでは乙等のレスをしてくれた方はありがとうございます
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このSSまとめへのコメント
是非とも続編を書けやお願いします