【ガルパン】西住まほの戦車道実況観戦 (207)

注意:キャラ崩壊少々ありますです

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[第一試合・大洗VSサンダース]

エリカ「始まりましたね」フッ

まほ「ああ」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1460872459

エリカ「...(さて逃げたあの子が、どこまでやれるのかしら)」フフ

まほ「...」スッ ガタン

エリカ「ん?(隊長ヘッドセットなんて付けて何してr

まほ「さぁ!!始まりました!第68回みほの戦車道戦!!」キリ

エリカ「」ビクッ

まほ「皆さんこんにちは、ご機嫌いかがでしょうか」

まほ「本日は約半年ぶりのみほの試合ということで、カメラ片手に現地へやってきました」

まほ「第63回戦車道高校大会第一回戦グループB2での、みほの活躍をお送りします」

エリカ「」ポカーン

まほ「この試合の実況は私、みほの最愛の姉西住まほ」キリリ

まほ「解説は同門であり、元チームメイトの逸見エリカさんです」

まほ「今日はよろしくお願いします」

エリカ「え、は?え、え?」

まほ「さぁ逸見さん。今日は厳しい戦いが予想されますが、いかがですか?」

エリカ「え、えと隊長?あのどうされたんでs

まほ「さぁ!逸見さん!今日は厳しい戦いが予想されますが!いかがですか?!」ジッ

エリカ「ヒッ!...そ、そうですね。強豪サンダース相手に無名の大洗がどう立ち向かうのか?不利な状況での大洗の指揮に注目ですね?」ビクビク

まほ「ええ、強豪が強さを見せつけるのか、新しい風がふくのか。大番狂わせも期待したいですね」ニッコリ

エリカ「はぃ...///」ドキッ

まほ「さてここで会場の気象情報をお伝えしていきましょう」

まほ「現在気温が26℃・湿度が65% 雲一つない快晴です」

エリカ「ほ、本当ですね、晴れましたいい天気です(こんなんでいいのかしら)」チラチラ

まほ「今日は絶好の観戦日和ではないでしょうか」ニッコリ

エリカ「そうですね!(ああ隊長///)」

まほ「さて接触までは、もうしばらくかかりそうですね」

まほ「対峙する両チームの紹介に入りましょう」

まほ「まず強豪で知られるサンダースですが、どういったチームなんでしょうか」

エリカ「はい、アメリカをイメージした大らかな校風の学校で、チームも同様な印象ですね」

エリカ「M4中戦車系統を扱い、隊長が先陣を切る大胆なチームです。今回は車両数の制限があるため10量ですが、40両を越える車両保有数とチームが3軍まである大規模な学校です」

まほ「なるほど」

エリカ「対する大洗ですが...これははっきり言ってわかりません」

まほ「ですね。新設チームですので、みほ選手以外の事前情報はほとんどありません」

エリカ「戦車も統一性を見られませんし、独創的なチームなのかもしれませんね(事前情報ってどこから..)」

まほ「戦車に関してですが、学園内に残っていた使用できるものをかき集めたようですね」

エリカ「本当に急造チームじゃない。大敗が見えてるわ」

まほ「.....エリカ?」ジロ

エリカ「うっ...えと。ほ本当に急造チームのようですね。この車両でどう戦うのかが気になります」ビクビク

まほ「ええ、隊長のみほ選手だけが戦車道経験者だそうです」ニッコリ

エリカ「5両の車両で10両の強豪にどう立ち回るのか。隊長の手腕が試されまね(これ続けなきゃダメなんですね...)」

<ウサギサンチーム、ミギホウコウカラ...

まほ「早速みほ選手が各チームに指示を出していますね。いい声です」

エリカ「どういった作戦でいくのでしょうか(無線傍受までしてるんですね...)」ヒキ

エリカ「まずは索敵、基本ですね」

まほ「それにしてもチーム名が可愛らしい。みほ選手のようですね」

エリカ「はい(隊長に何があったのよ本当に..)」

<パンツァーフォー!

まほ「本当にいい声だ、私もみほとの仲を前進したい....ウッ」

エリカ「ええー...(私が今見てるこれは夢なんじゃないかしら)」

エリカ「..ええと、どうやら接敵したようですよ」

まほ「フゥ。大洗の偵察車両が包囲されたようですね」ツヤ

エリカ「偵察と大洗の援軍が合流したようですが、9両に包囲されてますね」

まほ「10両中9両とは大胆な作戦です」

エリカ「大胆といいますか、ほぼ決めに来てますね。まるで居ることがわかっていたような...」

エリカ「隊長、サンダースの方の無線は傍受してないんですか?」

まほ「エリカ。私は実況の西住さんだ」

エリカ「え」

まほ「西住さん」ジロ

エリカ「は、はい。西住さん、サンダースの方の傍受はされていないんですか?」

まほ「していませんね。この実況はあくまで、みほ選手の素晴らしさを伝えるためのものですからね。必要ないですね。そもそもこれは無線傍受ではなく盗聴器です」

エリカ「えぇ...」

まほ「しかしそうですね。まるで居ることを知っていたかのような包囲。サンダースの隊長の直感でしょうか」

エリカ「予め偵察に出ていたのかもしれません(普通に実況にもどるんですね...)」

まほ「むむ、なんとか全車両無事に包囲網を抜けれたようです」

エリカ「急造チームですが、そこそこの練度は積んでるようですね」

<~ボウジュキガウチアゲテアル...シー!

まほ「聞いたかエリカ!みほが『しー♡』って!私もやってもらったことないぞ!」ギリリ

エリカ「あの隊ty...西住さん?」

まほ「おっと、失礼しました。大変可愛いみほ選手ですが、さすがの洞察力です」

まほ「早急に原因と対策を練ってきましたね」

エリカ「まぁこういった対応力は、確かに黒森峰時代から優れていました」

まほ「はい、一方サンダースの無線傍受などという下衆な手段はいかがなものでしょうか」

エリカ「...戦車道としてあまりよろしくないですね(隊長の盗聴も下衆なのでは...)」

まほ「おっとこれはすごい。見事に一両打ち取りました!先制したのは我らが、みほ選手の大洗です」

エリカ「上手く誘い込みましたね」

<~ムセンジャナクテ、ケイタイデ~

まほ「なるほど、どうやら携帯電話によって各チームと連絡をとっているようです」

エリカ「戦車の中に携帯電話を持ち込んでることにも驚きですが、これは上手く傍受を利用しましたね」

まほ「こういった自由な発想は、みほ選手らしいですね」

エリカ「戦車道を長くやっている人からすると、携帯による連絡なんて想像もしませんからね。しかもそれを迅速に行う。上手く裏をとれた感じですね」

まほ「これは面白くなってきました。おっとどうやら次の行動に移るようです」

エリカ「ビギナーズラックという言葉もありますから、まだまだ油断できませんよ(多少はやれるみたいね...)」

まほ「続いては誤情報で、敵本体を誘導するみたいですね」

エリカ「その隙にフラッグ者を捜索し、撃破。隠れられる場所は限られますから、これは案外行けるかもしれません」

まほ「敵本体が移動を開始しました、第一段階は成功のようです」

エリカ「無線傍受を逆手に取られたことに、気が付いてないのかもしれません」

まほ「ええ。みほ選手の巧みな話術の前に、翻弄されているに違いありません」

まほ「私も彼女が一言、発するだけで彼女以外のことに目を向けられなくなりますからね。サンダースの気持ちがよくわかります」

エリカ「違うと思います」

まほ「んー共感されない。残念です。逸見さんの成長に期待したい」

エリカ「えぇ..」

まほ「おっと大洗のアヒルさんチーム、敵フラッグ車を発見したようです」

エリカ「これはいい展開ですよ。このまま即時叩ければ大洗の勝利です」

エリカ「しかし89式では装甲を抜けませんね。一度大洗本隊と合流でしょう」

まほ「はい。おや、どうやら敵フラッグ車は89式を追撃するようですよ」

エリカ「益々いい展開です。あとは待ち伏せて、刈り取れるかどうかです」

まほ「なんと!発炎筒で目くらまし!これは新しいですね」

エリカ「本当に自由ですね。車外に出て選手自らが援護攻撃をするなんて、大洗だけじゃないでしょうか」

まほ「ええ本当に」

まほ「さぁ大洗本隊が敵フラッグ車を捉えました。どうだ!?どうだ!?」

まほ「あああ、紙一重で回避されました!」

エリカ「いやぁサンダースフラッグ車、今のは判断早かったですね」

まほ「そうですね。サンダースフラッグ車は逃走を図るようですが、大洗全車両による追撃。んーサンダースにとっては厳しいですね」

エリカ「ある意味予想外の展開ですね」

まほ「大洗は絶好のチャンスを逃しましたからね、敵本隊がくるまでに決着をつけたいところです」

エリカ「おっと噂をすれば、やってきたようです」

まほ「サンダースから追撃にやってきたのは4両のみ。残りの車両は待機してますね。これは一体どういうことでしょうか」

エリカ「あえて同数に揃えてきたのかもしれませんね」

まほ「なるほど、舐めプというやつですね」

エリカ「...もう少し言いようがある気もしますが、そうですね」

まほ「追われるサンダースフラッグ車と追う大洗全車。それを更にサンダース本隊が追いかける」

エリカ「これはシンプルですよ。先にフラッグ車を落とした方が勝ちます」

まほ「んー求められるのは冷静な判断と、射撃能力ですかね」

まほ「おっと、早くも大洗89式が落とされました」

エリカ「サンダースのシャーマンですね。砲手のナオミ選手は、その射撃能力の高さで有名ですからね」

まほ「続いて、M3もやられました。これはまずい」

エリカ「もう時間の問題かもしれませんね」

まほ「しかしみほなら!みほ選手ならやってくれる!このピンチ切り抜けていただきたい!」

エリカ「(今更だけど、実況とは名ばかりの大洗贔屓なただの観戦よね、これ)」

<ミナサン、オチツイテクダサイ~アキラメタラ、ソコデオワリナンデス

まほ「!こ、これは...」

エリカ「みほ選手が檄を飛ばしているようですね」

まほ「あの内気なみほが、必死にチームを鼓舞しているだと。ああ、姿を想像するだけで...たまらないな」ハァハァ

エリカ「(あの子黒森峰の時よりも、多少だけど指揮者らしくなってるじゃない...)」

まほ「く、みほ選手の表情を伺ええないのが残念です。非常に残念です」クッ

エリカ「どうやら大洗の4号は、丘へ上がり高所から狙うようです。んーこれはカケにでましたね」

まほ「なぜ私はカメラまで設置しなかったんだ。クソ!そうだ。冷静に考えれば、盗聴器よりもカメラを設置すれば、音と映像両方が得られたじゃないか。私は愚かだ、冷静じゃなかったんだ.....」

エリカ「あの隊ty、西住さん?西住さん?」

エリカ「あ~...おっとここで大洗の狙いに気がついたサンダースが、ファイアフライを止めました!」

エリカ「これは...4号を確実に仕留めるつもりのようです」

<!テイシ!

エリカ「ファイアフライの砲撃を...回避!4号回避に成功しました」

まほ「さすがは、みほ選手。しっかりと周りを見てますね」

エリカ「ファイアフライが、次弾の装填をするまでが勝負ですね(しれっと戻って来た...)」

まほ「さぁ車両数倍の戦力差で、誰がここまで良い試合を予想できたでしょうか」

エリカ「次の一撃でこの勝負が決まります」

まほ「強豪サンダースか、美少女隊長率いる大洗か。ファイアフライ・4号共に狙いを定めて...」

エリカまほ「撃ったああ!」

まほ「両車両に命中!」

まほ「M4フラッグ車と4号から黒い煙が上がります。同時にあれは...白旗!両車両から白旗が上がりました」

エリカ「これは!」




試合アナウンス「大洗女子学園の勝利!」

まほ「いやぁ、さすがは私の妹ですね。ギリギリの戦いでしたが、無事勝利です。逸見さんいかがでしたか」

エリカ「ええ、黒森峰時代とは大分違う戦い方でしたね。西住流とは程遠い。しかし対応力の高さで、展開を思うように運べてたのが良かったと思いますよ」

まほ「んーなるほど」

まほ「反省点を上げるとするとどこでしょうか」

エリカ「各車の走行技術ですかね。森での接敵でなど危ない部分がみられましたからね」

エリカ「運も味方したようですが、毎回ということはありません。引き続き練度を上げて欲しいですね」

まほ「そうですね。私も反省点を挙げるならば、盗聴器の他にカメラを用意しなかったことですかね」

エリカ「はい?」


まほ「出来ることなら、次回。もしくはその次までに4号内部に設置しておきたいところですね」キリ

エリカ「...(これに次回があるのか)」

まほ「さて皆さま、残念ですがお別れの時間となります」

エリカ「やっとですか(皆さまってだれよ)」

まほ「解説は黒森峰副隊長逸見エリカさんでした」

まほ「どうもありがとうございました」

エリカ「はい、ありがとうございました(やっとおわった)」



まほ「ですがまだ、彼女達の本当の戦いはこれからです」キリ


エリカ「(知らなくていい隊長を知ってしまった気がする)」


[サンダース編 完]

一週間に1試合ペースでゆっくりやってきますです。
やってみて分かりましたが、面白くSS書くのって

(途中で送ってしまったorz)
面白くSS書くのって難しいですね。
ガルパンSSのLINEの奴とかすごい好きなんで、
ああいうの書けるようになりたいですわ

あと誰か、菊代さんとしほの話しとか書いてくだせぇ

【次回予告】

しほ「貴方は知っていたの?まほ」

まほ「はい...」

しほ「お母さんずっと我慢していたのに、自分だけ勝手な真似をして...」

しほ「これ以上、貴方だけ好き勝手するのは許さないわ」

しほ「語りは快活、説けば簡潔、話す姿は美しく、熱を伝える飾らぬ言葉。それが西住流実況道...まほ」
   
まほ「私はお母様と一緒で西住流そのものです!...でも、みほを語ることは別です!」

しほ「もういいわ。準決勝は私も見に行く。貴方に本当の実況を示すためにね」


次回 踊る天使

来週の実況は、西住母子がお送りします

パンツァーフォー!


[準決勝・大洗VSプラウダ]

まほ「皆様こんにちは、黒森峰のジョンカビラこと西住まほです」

まほ「第69回みほの戦車道戦!間もなく開戦です!」

まほ「今日の試合h「待ちなさい!」

しほ「なぜ貴方が実況をしているの?」

まほ「当然です」

まほ「みほが中学に入ってから、ずっとみほの試合を撮り、記録して来たのは私です!」

まほ「こればかりはお母様にも譲れません!」キリ

しほ「...ふぅ。分かっていないわね」

まほ「何をですか」

しほ「私は貴方とみほ両方を、試合だけに関わらず、全て撮って記録してきたわ!」クワッ

しほ「まほ、貴方のそれとは培ってきた練度が違うのよ!」キリ

まほ「くっ、し、しかし、これは譲れまs「ホームビデオ...」ボソ

まほ「!」

しほ「譲ったら、貴方とみほの幼少期のホームビデオを見せてあげます」

まほ「.................」

まほ「本日解説に入ります。西住まほです。よろしくお願いします」キリ

しほ「よろしい」ニッコリ

しほ「では改めまして、皆さんこんにちは。みほを授かった聖母こと、西住しほです」キリ

しほ「第69回みほの戦車道戦!第63回戦車道高校大会準決勝グループAでの、みほ選手の活躍をお送りします」

しほ「因縁の相手である昨年度優勝校プラウダに、みほ選手率いる大洗はどう立ち向かうのか注目です」

しほ「本日の実況は私、西住しほ」

しほ「そして解説は、みほ選手の姉にして、黒森峰の隊長。西住まほさんです」

しほ「今日はよろしくお願いします」

まほ「よろしくお願いします」

しほ「まほさん。今回の試合どういった展開が予想されますか?」

まほ「はい。雪原エリアはプラウダの庭ですからね。大洗は慎重に逃げつつ相手を削るか、隠密からの電撃戦で行くのではないでしょうか」

まほ「その上、車両数は大洗6のプラウダ15。戦力的にも、大変辛い試合になると思いますよ」

しほ「なるほど。大洗には不利を覆して、健闘して貰いたいですね」

しほ「さて、そんなフィールドの緊張感を伝えて頂きます」

しほ「リポーターの逸見エリカさんです」

しほ「逸見さん、どうぞよろしくお願いします」

エリカ『よろしくお願いします(家元まで...)』

しほ「逸見さん、試合前の選手達の様子はどうですか?」

エリカ『はい、慣れない雪原エリアのようですが、緊張は見られません。雪遊びする選手もいる程、非常にリラックスできているようです』

エリカ『加えて第2試合でのアンツィオ戦を経て、アンツィオの勢いを継いでいるように見えます。試合では積極的な攻めの姿勢が見れそうです』

まほ「これは期待できますよ」

しほ「ええ、戦車道において積極性は欠かせませんからね」

エリカ『おや?プラウダの隊長が挨拶に来たようですね』

しほ「では、モニターへ映しましょうか」

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カチューシャ達のセリフ色々
カチューシャ『プフッ、あはははっはははっはは!このカチューシャを笑わせる為に、こんな戦車用意したのね?ね?』

杏『やぁやぁ、カチューシャよろしく。生徒会長の角谷だ』

カチューシャ『...ノンナ!』ヨジヨジ

大洗's『は?へ?..』

カチューシャ『貴方達はね、全てがカチューシャより下なの。戦車も技術も身長もね!』カタグルマー

大洗's『(うわぁ...)』

桃『肩車してるじゃないか...』

カチューシャ『ん、聞こえたわよ。よくもカチューシャを侮辱したわね。粛清してやる!行くわよノンナ!』スタスタ

大洗's『(なんだこのチビ...)』ポカーン

カチューシャ『あら、西住流の..』

みほ『あ..』

カチューシャ『去年はありがとう。貴方のおかげで私達優勝できたわ』ニッコリ

みほ『ぁ』ショボン

カチューシャ『今年もよろしくね、家元さん。じゃ~ね~ピロシキー』

ノンナ『до свидания』

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エリカ『挑発に来たようですね。しかしこれは...みほ選手にとっては中々キツイ言葉だったんじゃないでしょうか』

しほ「...」

まほ「...」

エリカ『?』

エリカ『あの?聞こえますか、西住さん?』

しほまほ「「はい」」

エリカ『...ええと、昨年の試合を皮肉るような一言でした(両方西住だったわね...)』

エリカ『これはみほ選手のプレイに影響が出るかもしれません』

しほ「...そうですねぇ。これは心配です」

まほ「痛いところを突いていく。戦術として当然ですが、武芸で礼節を欠くのは如何なものでしょうか」

しほ「あまり好ましくないですねぇ。まだ未熟とはいえ、チビは一度自身を省みたほうがいいですね」

まほ「まったくです。例え小学生でも、戦車道をやるからには礼儀を持ってほしいですから」

まほ「この試合を通して、チビにはそれを学んで欲しいところです」

エリカ『(露骨に嫌悪しだした。...実況者としてどうなのよ)』

しほ「(構わないわ、チビが悪い)」

エリカ『えっ!?(頭の中に直接!?)』

まほ「?逸見さんどうしました?」

エリカ『い、いえ何でもありません』

しほ「まほさん。プラウダ高校はどういったチームなんでしょうか」

まほ「ご存知の通り昨年度の優勝校です。しかし昨年度も黒森峰が圧倒していました。それをトラブルに乗じた姑息な手段で、且つみほの勇姿を嘲るように、汚くも隙を突いて、フラッグ車を撃ち取るという下s「まほさん!」

しほ「...まほさん。アウトです」ギロ

まほ「いやぁ...セーフじゃないですかねぇ...」タラリ

しほ「んー...パンチングッ」グーパン

まほ「」グシャ

しほ「失礼しました。ではエリカさん、プラウダ高校はどういったチームなんでしょう」

エリカ『ええぇ....。(隊長...)』

しほ「エリカさん」

エリカ『は、はい!ロシアをイメージした校風で、T-34を主戦力としています。持久戦を得意とするチームでしたが、昨年度からは囮を使った誘導など、作為的に相手を動かす作戦が見られます』

エリカ『持久戦に加えて、知略的な作戦を取る厄介なチームです』

しほ「なるほど。プラウダの隊長は切れ者なようですね」

まほ「しかしみほ選手は、それを越えて行くと信じてますよ。私は」

エリカ『(隊長は本当に、しれっと戻ってくるわね...)』

しほ「さて間もなく試合が始まります。開戦前にここで本日の気象情報です」

しほ「現在気温が3℃・湿度が18% 夜のような曇天です」

まほ「小降りではありますが、雪も降ってますね」

まほ「非常に寒いです。選手達の体調が気になりますね」

しほ「はい。この後さらに冷え込むようですからね。試合中に体調を崩す可能性もあります」

まほ「観覧席の方々も、十分に寒さ対策をして観戦してください」

しほ「ええ」



試合アナウンス「試合開始!」


しほ「さぁ開幕の声が上がりました。試合開始です」

しほ「まずは新情報からお伝えしていきましょう。今回の大洗戦車には変化が見られますね」

まほ「ええ、まず隊長車のⅣ号が長砲身に換装されてますね」

まほ「そしてルノーB1bisが加わり、総数6両に増えました。戦力と火力の強化が、なされたようです」

しほ「なるほど、では戦い方にも変化があるんでしょうか」

まほ「んー、難しいところですね。正直なところあまり変化は無いかと思います」

まほ「ですが、Ⅳ号が長砲身になったことで火力の向上がありますから、これまで以上に隊長車の活躍が見られるかもしれません」

しほ「むむむ、これは楽しみですよ。みほ選手の活躍がよく見れるわけですね」

まほ「はい。そうなりますね」

しほ「んー、戦車だけじゃなく、奮闘する彼女の表情も見られたら最高なんですがねぇ」

まほ「ご安心ください!」カッ

まほ「そんなご要望にお答えするために、今回のⅣ号戦車には更なる変更点があるのです」

しほ「おお、一体どんな!」

まほ「前前試合から検討されていました。(隠し)カメラを設置!単一指向性のマイクを各席に向けて設置!」

まほ「これにより画と音の両方を拾い、車内でもみほ選手達の様子を鮮明に視聴できます」ドヤ

しほ「これこそ職人芸ですね。んー素晴らしい」ニッコリ

まほ「有難うございます」

しほ「さて、実況席の準備は万全!両チームの方も進行を始めたようです」

観戦用モニター プラウダ『Выходила на берег Катюша~♪」

しほ「........」

しほ「...歌いだしましたね」

まほ「歌ってますね..」

しほ「んー。まほさん、これはどういった意味があるのでしょう」

まほ「そうですねぇ。士気の向上と連帯感を生むんだと思います」

まほ「音楽を聴くことで、集中力が増すなんて話もありますからね」

しほ「なるほど。しかしこの選曲はどうなんでしょうか。チビの名前と同じものですよね」

まほ「自己主張が激しいんでしょうね、チビの。」

しほ「やはりそうですか。自尊心、高そうでしたからねぇ。チビは。」

エリカ『(根に持ってやがる...)』

しほ「ん?大洗のルノー、トラブルでしょうか。坂が上手く登れないようです」

まほ「ああ、こちらのルノーは初試合ですからね。緊張もありますし、他のチームメイトと比べて練度も低いんじゃないですかね」

まほ「更に雪上での操縦となると、慣れていないと難しいですからね」

しほ「んー。おや?Ⅳ号から麻子選手が降りてきましたね」

まほ「そのままルノーに乗り込みました。救援といったところですかね」

しほ「流石はみほ選手の友人ですね。溢れんばかりの優しさです」

まほ「ええ。操縦技術も凄いですよこれは。普段と違う車両でもスムーズに扱うのは、中々出来ることじゃないですからね」

しほ「あっぱれです」

しほ「あっと、早くも接敵です。プラウダのT-34/76。3両ですね」

まほ「お互い視認したようです。装甲は悪くありませんが、大洗の3突・Ⅳ号ならこの距離でも撃破できますね」

しほ「おお、まほさんの予想通りプラウダを2両撃破です」

まほ「さっそく換装した装備を活かしてきましたね」

しほ「いい傾向です」

しほ「そういえば今大会中、先制撃破しているのは毎回大洗ですね」

まほ「言われてみればそうですね」

まほ「相手チームは車両数に余裕が有るので、小隊で行動させていることが多いです。そこを上手く突いているのでしょう」

しほ「ほう。相手に優位だと思わせていることが、逆に大洗にとって都合よく働いたんですね」

まほ「そうでしょうね。しかし今のプラウダはちょっと気になりますね」

しほ「そうですね。どうもこれは怪しいですよ」

<ウマクイキスギル...

しほ「どうやらみほ選手も警戒しているようです」

まほ「これはまずいかもしれません」

しほ「どうしてでしょう?」

まほ「プラウダの得意とする戦いは、敵を引きつけてからの有利な地形や、包囲へ誘い込んでからの反撃です」

しほ「カウンターですか」

<ツイゲキシマス!

しほ「ではこの逃走する1両は...」

まほ「ええ、囮の可能性が高いです」

しほ「しかしみほ選手は警戒しているようですし、追撃は状況に応じて中断するのでは?」

まほ「そうですね。恐らく彼女なら大丈夫でs

<フラッグシャ、ハッケンシマシタ

しほ「!」

まほ「!」

しほ「これはやられましたね。うまい手ですよ」

まほ「ええ。相手が囮と察知する前に、次の餌を与えて釣る。巧妙な手口ですね」

しほ「どうやらカチューシャ選手も伊達で、昨年度優勝校の隊長を勤めているわけじゃないようです」

<チョットマッテクダサイ!

しほ「砲撃も散発的。もう一両落とさせることで、更に勢いづかせましたね」

まほ「残念ながら、みほ選手の声は届いていないようですね」

しほ「大洗の車両は食い気味に、フラッグ車達を追って先行してしまってます」

まほ「しかしちょっと理解できませんねこれは。みほが一言発したら、他の何を置いてもまず反応するべきは彼女声でしょうに」

エリカ『(また発作が出た!家元にまた怒られますよ隊長!)』アセアセ

しほ「まったくですね。彼女達はまだ、みほ道の探求者として意識が低いようですね」

エリカ『親子だったかぁ...』トオイメ

みほ道西住流筆頭門下まほ「信仰を深めるために、今度大洗選手の各家にみほのブロマイドを1000枚ずつ送ってあげましょう」

エリカ『(信仰って...)』

みほ道西住流開祖しほ『ええ彼女達も喜び、その尊さを学ぶでしょう』ニッコリ

エリカ『(タダの嫌がらせでしかないですよ、隊長)』

エリカ『しほさん!大洗が追い込まれてしまいましたよ!』アセアセ

しほ「おっと失礼しました。いやぁ、のせ方というか煽り方がまた絶妙です」

まほ「ええ、まったく。ああこれは完全に包囲されてますね」

しほ「辛くも頑丈そうな建物へ逃げ込めたようです」

まほ「籠城戦ですか。しかしこれは手詰まりに近いですよ」

しほ「ん?プラウダが砲撃を止めたようですよ」



観戦モニター プラウダ生徒『降伏しなさい、土下座すれば―――」


しほ「降伏勧告ですか。これは...」

まほ「んー状況的にかなり厳しいです」

しほ「観戦モニターだと建物の入口しか見えませんね。エリカさん、建物内の様子はどうですか?」

エリカ『はい、どうやら意見が割れているようですね。徹底抗戦か、降伏か』

しほ「どっちに転んでもおかしくないですからね。まだ一年に満たない経験の彼女達が、心折れてしまうのも仕方ないかもしれません」

エリカ『いえ、みほ隊長が怪我を考慮して、棄権するのも有りだと進言したようです(そういうとこは、相変わらず甘っちょろい...)』

まほ「昨年の件が影響しているのか、チームメイトの負傷をとても気にしているようですね」

しほ「戦車道西住流としては×ですが、母としてはキスしたいぐらい、優しい子に育ってうれしいです」ニッコリ

まほ「天使ですね」ニッコリ

エリカ『(言っても誰も信じてくれないだろ、ってくらいの笑顔で隊長と家元が笑ってる)』ヒキ

エリカ『よ、Ⅳ号の搭乗選手はみほ選手に強い信頼を置いているようです。他メンバーより冷静なようですね(こっちは良い画なんだけどなぁ...)』ハァ

<コノガッコウデ、センシャドウガスキニナレタ―

しほ「...。」

まほ「...。」

エリカ『(初めて戦車動が好きなれた...か。なんでかしら悔しいわね...)』ギュ

<ナニヲイッテイル!ワガコウハ、ハイコウニナルンダゾ

しほまほ「!?」

エリカ『!?』

エリカ『こ、これは予想外の発言が出ました。どうやら大洗は今大会で優勝しなければ廃校のようです(なによそれ!)』

まほ「...お母様知っていたのですか?」

しほ「初耳よ...」

まほ「やっとみほが戦車道を好きになれたのに...その学校がなくなるなんて...あんまりだ」ウツムキ

しほ「...。」

エリカ『...(なんであの子ばかりこんな...)』ギリ

<マダシアイハオワッテマセン

まほしほエリカ『「「!」」』

<――ライネンモ、コノガッコウで戦車道をやりたいから、みんなと。

まほ「...。」ツー

しほ「...。」ポロポロ

エリカ『(甘いところは変わってないけど、強くなったみたいね)』グスン

しほ「まだ、彼女達は諦めでいないようでず」ズビッ

まほ「心なしか、みほ選手の声がステレオで鮮明に、聞こえた気がしました」ズズ

エリカ『彼女達はまだ諦めていないようです。戦車の整備に取り掛かりました』

しほ「コホン、失礼しました。追い詰められても、辛い状況でも彼女達は前を見ている。本当に良きチームですね」

まほ「はい。選手としても人としても、ここでこの選手達を戦車道から離してしまうなんて惜しいと思います」

しほ「私達も彼女達を見習い、最後まで実況を続けていきますので、引き続きよろしくお願いします」キリ

まほ「お願いします」キリ

しほ「さてここで観客席の方の様子ですが、んー俯瞰した映像がモニターに映されていますね」

しほ「これを見て観客のほとんどが、終を予見しているように見えます」

まほ「状況は絶望的ですからね。大洗を応援している方達は、気が気でないんじゃないですかね」

エリカ『しほさん、まほさん。どうやら大洗は偵察を出すみたいですよ』

しほ「本気で包囲網の突破を図るようですね」

まほ「やると決めたらどこまでも真っ直ぐに。みほ選手にも西住流の片鱗が見えます」


しほ「両チーム共にしばらくの間、動きはなさそうですね」

まほ「ではその間、過去のみほ選手の活躍をご紹介しましょう」

~~~~~~~~~~~~~~~
過去の戦闘映像放映中




――リトルアーミー01-02をご参照ください―――




注:みほが戦車に乗ってる場面全てを、しほが隠れて撮影しています

~~~~~~~~~~~~~~~

まほ「――と、この時初めてみほ選手が私に向かって来たんですよ」

まほ「いやぁ懐かしいですね」ホッコリ

しほ「...尊い」ホッコリ

まほ「あの頃から随分と成長を感じますね」

しほ「そうですね。...本当に大きくなって...」ホロリ

エリカ『(あのビデオはどっから出てきたの。ていうかどこに放送してるのよ..)』

エリカ「もうすぐ約束の刻限ですが、寒さと時間が空いたことで士気が低下しているようです』

しほ「この窮地を脱するには士気は不可欠ですよ」

まほ「ええ、なんとか回復させたいところですね。みほ選手は一体どう檄を飛ばすのか...」

<ア アアンアン ア アアンアン――

しほ「!!?」

まほ「」●REC

エリカ『ちょ..』

==================
観戦モニター

歌&踊り:みほwith大洗女子'sによるアンコウ踊り


大洗女子's『あした 会いましょ あの浜近く~♪』

大洗女子's『あなたの灯は 恋の光~♪』

大洗女子's『誘って 焦らして ぴっかぴか♪』

大洗女子's『誘って 焦らして ぴっかぴか♪』

大洗女子's『愛して アンアン~♪』

大洗女子's『泣かさないで アンアン~♪』

大洗女子's『いやよいいわよ アンアンアン~♪』

====================

しほ「」

まほ「美しい///...」コウコツ

エリカ『(い、家元が白目むいてる...)』アセアセ

まほ「ふぅ、天使かと思ったらやっぱり天使だった。良い画が撮れましたね」フフ

しほ「」ニッコリ

まほ「しほさん?...お母様?」チラ

しほ「」ニッコリ

まほ「し...死んでる」

まほ「...仕方ありません」ガタ 

しほ「」ドサ

まほ「しほさんの容態が優れないようなので、ここからは私西住まほが実況をお送りします」ストン

エリカ『(乗っ取った...)』

まほ「エリカさん。そちらからで結構ですので解説よろしくお願いします』

エリカ『は、はい(もう何でもありじゃないですかこれ...)」

<トコロテンサクセンヲ、カイシシマス パンツアァーフォー

まほ「ついに突破に出るようです」

エリカ『ええ、見ている方が緊張しますね』

まほ「車内のみほ選手も、少し不安な表情に見えますね」

エリカ『無理もありません。しかし通信での声にはその不安の色を見せないようにしてますから、大したものです』

まほ「確かにそうですね。さぁ動き出します!」

まほ「おっとぁ、これは」

エリカ『んー敢えて分厚い包囲陣に突撃。思い切りましたね。これはプラウダも予想してなかったでしょう』

まほ「裏をかけたようですね。しかしまだ包囲は抜け切れてまs「おおっと!38tが特攻です!」

エリカ『いや、これは陽動でしょうか。敵車両の隊列内へ飛び込むことで、撃たれ難くし、更に接近することで十分な威力で砲撃できます』

エリカ『大洗本体への追撃は見事に阻止できましたね』

エリカ『しかし38tは白旗です』

まほ「窮地を脱しましたが、ここからが本番です。観客席も湧いています」

エリカ『視界の悪さを見事に利用してますね。...ん!これは上手いですよ!』

まほ「ええ。勾配を利用して見事に視界外に逃がしましたね。Ⅳ号と3突ですねこれは」

エリカ『火力が高い車両でフラッグ車を狙い、足の早い車両で、護衛と逃走に分かれましたね』

まほ「ここでM3が白旗!ノンナ選手によるIS-2が火を噴きます」

エリカ『フラッグ車の盾として上手く働きましたね』

エリカ『おや、どうやら大洗はプラウダのフラッグ車を発見したようですよ』

まほ「これは状況は異なりますが、サンダースの時に近いですね。両チームがフラッグ車を追う形になりました」

エリカ『そうですね。ですが少し厳しいですよ。雪原走行に慣れたプラウダの選手が、全力で逃げるとなると追いつくのは難しいです』

まほ「ん?どうやらみほ選手何か思いついたようですよ。3突が別行動に移りまs

まほ「うああっと、ルノーがやられました。残りはフラッグ車のみ!大洗ピーンチ!」

エリカ『89式はM3とルノーが盾になっている間にだいぶ先行しましたからね。少しの猶予がありますよ』

エリカ『ただノンナ選手は砲手として相当な実力を持ってますからね。Ⅳ号と3突!急いで貰いたい!」


まほ「逃げる!にげるにげる!89式慣れない雪上で圧巻の走りを見せます!」

エリカ『そろそろIS-2の装填が終わる頃です』ゴクリ

まほ「おっと!Ⅳ号!敵フラッグ車を誘導したようだがこれは..!」カッ


ドーーーーーーン!

まほ「どっちだ!どっちだ!?」




エリカ『...う..動いてます!89式動いてます!』

エリカ「プラウダフラッグ車白旗!白旗です!』ガツポーズ



試合アナウンス「大洗女子学園の勝利!」

まほ「うーん、大洗の試合は毎回ハラハラさせられますね」

エリカ『ええ、しかしこの逆転劇ですよ!こういう展開は、惹きつけられますからね」フゥ

まほ「おや、エリカさんが戻ってきました。お疲れ様です」

エリカ「お疲れ様です」

まほ「エリカさん聞こえますか?観客席のこの歓声が!」


観客「「おおおおお」」パチパチ


エリカ「ええ、私も同じ気持ちです」

まほ「いやぁ、本当にいい試合でした」

エリカ「そうですね。しかし今回は大洗の課題も浮き彫りになってましたね」

まほ「課題ですか。どういった点がありますか」

エリカ「調子に乗った結果の包囲でしたからね。平常心を保つこと、これが大切です」

まほ「なるほど。試合となると気持ちの昂ぶりは有りますが、冷静でなくてはいけませんからね」

エリカ「経験が少ない分そういったところは、試合を通して学び得ていかないといけません」

エリカ「今回の試合にそれを学んでほしいですね(平常心は隊長にも保ってほしいですけどね...」チラ

まほ「?」

まほ「さて皆様、残念ですがお時間となりました」

まほ「リポーターと解説は、私の忠犬逸見エリカさんでした。どうも有難うございました」

エリカ「有難うございました(忠犬って...///)」ポッ

まほ「実況は私、西住まほと西住しほでした」


まほ「さぁ来週は、いよいよ決勝戦です。彼女達の運命やいかに!」キリ


エリカ「(来週って...決勝って私達じゃ?え?これやるの?)」???



[プラウダ編 完]


今週はここまでです。寝まする

誰か、誰か菊代としほのお話を....

【次回予告】

エリカ「隊長、来週って私達試合ですけどどうするんですか?」

エリカ「あの子達負けたら廃校って...」

まほ「エリカ」

まほ「お前も西住流門下なら、わかっているはずだ」

まほ「勝つことを尊ぶのが私達だ。どんな理由であれ手を抜くな」ジッ

エリカ「ッ隊長はそれでいいんですか!?あの子の居場所がまた..」ジワ

まほ「その心配はない」

しほ「私が文科省へ掛け合うわ」キリ

エリカ「!(家元!生きていたのね...)」

まほ「私達が勝利し、黒森峰は一度の敗北でブレないということをみほに教えてやるんだ」キリ

しほ「どんな手を使ってでも廃校なんてさせないわ。存分に戦いなさい」キリリ

エリカ「隊長...家元...(ちゃんとあの子のこと考えて..いや、当然よねだってこの二人は..)」

まほしほ「「みほの安寧は私達が守る」」●REC(盗撮)


エリカ「(ここまで思われてんのよ。ちゃんと愛されてるじゃない。よかったわね...みほ)」トオイメ




次回 誰が為に、みほを撮る

来週の実況は私、菊代と奥様こと西住しほがお送りします

パンツァーフォー!

やっと出張から帰れました。待ってくださってた方ありがとうございます。
明日からやっとGWなので、今晩から投下していきます。
のんびりお付き合いください

[決勝・大洗VS黒森峰]

しほ「皆さん、如何お過ごしでしょうか。西住しほです」

しほ「本日のみほの戦車道戦、なんと70回目になります」

菊代「いやぁ早いものですねぇ。小中学生の頃から試合毎にやってまいりましたが、この分ならすぐに100回を迎えそうですね」

しほ「ええ、まったく。今試合で解説をしてくれます菊代さんです。よろしくお願いします」

菊代「よろしくお願いします」

しほ「菊代さんは普段はカメラを担当されてますので、今日は違った視点での解説を聞かせてくれそうです」

菊代「余すことなく、みほ選手とまほ選手の魅力を伝えたいですね」●REC

しほ「菊代さん...本日は、解説です」

菊代「おおっと、失礼しました」スス

しほ「さて第63回戦車道高校生大会決勝戦です。今回は試合運びが早いことが予想されますので、前置きは巻でいきます。気象情報からお伝えして行きましょう」

しほ「現在気温が24℃・湿度50% 天候は晴れです」

菊代「天候に恵まれましたね。気持ちのいい陽気です。今日はほとんど風も無いようですので、これは砲撃戦が楽しみですよ」

しほ「はい、砲手の腕が試されます」

しほ「菊代さんついに決勝戦なわけですが、最強黒森峰と新星大洗。試合展開が読めませんね」

菊代「ええ、電撃戦で圧倒する黒森峰を正面から相手取るのは至難です。対する大洗は奇策を持って戦いますから、これはどちらの土俵に持ち込めるかが分かれ道です」

しほ「なるほど、さてそろそろ試合が始まります」

しほ「本日はここ、富士演習場より実況は西住しほがお送りします」



試合アナウンス 「試合開始!」


しほ「試合開始です!それではまず初めn『まったああああああああ!』

しほ「!?」


―まほ車両用隠しカメラモニター―

??『ご紹介が遅れました。白熱するピッチの様子をお届けするのは、黒森峰副隊長逸見エリカさんです。よろしくお願いします』ニコリ

エリカ『お願いします』キリ カメラメセン

エリカ『同じく、試合の戦況をお伝えしてくれるのは、黒森峰隊長西住まほさんです。よろしくお願いします』キリ

まほ『皆さんお待たせしました。本日もよろしくお願いします』キリリ カメラメセン

―――――――――――――

しほ「まほ!あなたの試合なのよ!何を考えているの!!エリカあなたまで!」ギリ

まほ『私には実況も試合も本気で臨むその覚悟があります』キリリ

エリカ『家元、ここまで来たからには、私は最後まで隊長について行くと決めたんです』キリ

菊代「まほお嬢様の戦車にカメラを取り付けたのは私です。絶対にバレないようにカモフラージュしたのに、完全なカメラ目線..やりますね」クッ

まほ『カメラマンとしての腕なら負けますが、これ(盗撮)は私の十八番です』フフッ

菊代「くっ」

しほ「あ...あぁ...」ウツムキ

エリカ『隊長は元より、家元の実況を乗っ取るつもりでいました。しかし、カメラに気がつきそれを利用して便乗することにしたんです』

まほ『そうです!お母様!私は譲歩しているんですよ!』

エリカ『それに戦場の情報を把握して、チームメイトに指示を出すんですから、そこで戦況を伝えるだけなら差し支えないと判断しました」

菊代「奥様...」

しほ「...」ウツムキ

まほ『お母様、私も実況に参加させてください!私は実況も戦車道も本気なんです』

菊代「違うんですまほお嬢様」フルフル

エリカ『家元?』

まほ『?』

しほ「....」ポロポロ

まほエリカ『『!?』』

しほ「うぅ...」ポロポロ

菊代「奥様は、まほさんが試合に身が入らないことを危惧してとか、その姿勢に文句があるわけでもないのです」

菊代「奥様はただ...」

しほ「...自然体の...まぼをどりだがっだのに...」グスン

エリカ『!』ハッ

まほ『し、しかしお母様?今日はみほの戦車道戦を『隊長おおおおお』バキッ

まほ『グハッ』ドサッ

まほ『え、エリカ何を』ホホオサエ

エリカ『隊長お忘れですか...プラウダ戦前に家元が話していたことを』ワナワナ

まほ『プラウダ戦?』

エリカ『言ってたじゃないですか!』

~~~~~~~回想~~~~~~~~

まほ「みほが中学に入ってから、ずっとみほの試合を撮り、記録して来たのは私です!」

まほ「こればかりはお母様にも譲れません!」キリ

しほ「...ふぅ。分かっていないわね」

まほ「何をですか」

しほ「私は貴方とみほ両方を、試合だけに関わらず、全て撮って記録してきたわ!」クワッ

しほ「まほ、貴方のそれとは培ってきた練度が違うのよ!」キリ

~~~~~~~~~~~~~~~~~

エリカ『隊長がみほの事を思うように、家元はみほを...そして隊長のことも同じよう思っていたんですよ!』

まほ『お母様...』

菊代「そうです。奥様はお二人の自然な戦う姿を記録したかったのです。奥様にとっては二人共大切な娘なんですよ」

まほ『お、お母様...申し訳ありません。ですが、だからこそお母様も私の気持ちが分かってくれるはずです』

しほ「ええ...あなたの気持ちも十分わかってます。だからこれは只の私の我侭です」グスン

しほ「いいでしょう。まほ、貴方も実況に加わりなさい。ただし、戦車道で手心を加えることも実況を疎かにすることも許しませんよ」キリ

まほ『はい!必ず!』キリ

菊代「美しい親子愛ですね」ホロリ ●REC

エリカ『(なんとなく勢いで殴ってしまった...)』アセ

まほ『エリカ、お前のおかげでお母様をより理解できたありがとう』

エリカ『いえ、そんなこt『だが殴る必要はあったか?』

エリカ『』

まほ『そもそもお前も今回は乗り気だったろう、それをまるで私が悪いm『隊長、もも森を抜けますよ!ほら!予想だと接敵の可能性が!』アセアセ

まほ『...全車警戒。戦闘に備えろ』

しほ「ふぅ。さて改まして、これより先の試合は4人でお送りしていきます」キリ

しほ「おっとさっそく接敵!大洗陣の横腹を付く形で、黒森峰の強襲です」

菊代「ええ、先程エリカさんも言ってましたが、どうやら森を抜けて最短ルートで来たようですね。これは凄いですよ」

菊代「電撃戦を得意とする黒森峰ですが、この森は樹木が生い茂っている上に起伏もあって非常に走行しにくいです。そこを最速で駆けてきた辺りに練度の高さが伺えます」

しほ「なるほど。9連覇は伊達じゃない。さすがの一言に尽きます」

菊代「どうやら大洗は進路を変更するようですね。しかし隊列が乱れている。これはまずいぞ」

しほ「大洗はフラッグ車が裸になってますね。このチャンスを黒森峰が逃すはずが..」


菊代しほ「「撃ったああああ!」」

しほ「むむ!!これはすごい!今大会から初参戦の三式が身を呈してフラッグ車を守りました!」

菊代「いや、早かったですね。進路変更時の乱れた隙を上手く突いた砲撃だったんですが、咄嗟にその隙を埋めてきました」

菊代「これは中々できることじゃありませんよ」

しほ「今の砲撃は...どうやら副隊長車のようですね。エリカさん今の状況どうでしたか?」

エリカ『はい。んー確実に獲りに行ったんですけどねぇ。砲撃と同時に射線を塞ぐ形で全速後退してきました』

エリカ『個々でこういった臨機応変な対応してくるのは、大洗の強みですね』

しほ「なるほど。先制したのは黒森峰。今大会大洗は全試合で、先制していましたが、今回はそうはいかないようですね」

菊代「みほ選手も元母校ということで、手を知っているかもしれませんが、それはまほ選手も同じですからね。お互いの読み合いは見所です」

しほ「初戦の読み合いはまほ選手が読み勝ったようですね」

しほ「さて大洗は...これは高地を目指してるんでしょうか?」

菊代「ええ、たぶんそうでしょう。上方からの砲撃は戦術的に有利ですからね」

しほ「決勝は20両まで参戦できますから、もちろん黒森峰は20両です。大洗は新規に2両入り8両ですが、1両ダウンして現在7両。これは少しでも削りたいでしょうね」

菊代「はいぃ」

<モクモクサクセンデス!

しほ「おや...きましたね(作戦名かわいいわ)」ニヤ

しほ「早速奇策を使ってきましたよ。これは煙幕でしょうか」

菊代「んー目標地点を悟らせないためでしょうか。いや単純に被弾を避けるためかもしれません」

しほ「もっと何かある、そんなものを感じますよ。現場のまほさん、みほ選手の狙いは読めますか?」

まほ『はい、恐らく被弾率の低下を狙ってるんだと思いますよ。あの先の坂はPティーガーにはキツイですからね』

まほ『登るまでの間にできるだけ、無傷で行きたいんでしょう』

しほ「そうですか。まほさん有難うございます」

菊代「このPティーガーも大洗の新車両ですね。大重量ですが、火力はそこそこ、装甲は厚いですから大洗には今までないタイプの車両です。色々と癖がるので上手く乗りこなして欲しいですね」

しほ「この新車両が坂道では足かせになると、まほ選手は読んでいるようです」

菊代「煙幕晴れてきましたよ...おや、これは面白いぞ!」

しほ「!」

しほ「いや面白いことをしますねぇ。ワイヤーを使って他車両の馬力で補助を行う。見たことありませんよ」

<パラリラサクセンデス!

菊代「しほさん、まだ終わりじゃないみたいですよ」

しほ「むむ、再び煙幕です。大洗まだ何か仕掛けるのでしょうか」

しほ「おっとここで黒森峰2両が履帯破損」

菊代「本隊があれだけ派手に動いてますし、煙幕で車両数もわからなくする。その上、別働隊が足回りを崩す」

菊代「いや上手い戦術ですよ」

菊代「大洗はすでに陣地を構築してます。ここ崩すのは時間がかかりますよ」

しほ「まほさん、これはちょっときついんじゃないですか?」

まほ『ええ、Pティーガーの補助や煙幕といい一本取られましたね。さすがは、みほ選手です』

まほ『想定していた状況ですが、そこまでの運びが早いです。これは思った以上に苦戦しそうですよ』ワクワク

エリカ『(なんでちょっと嬉しそうなのよ隊長...)』

しほ「この状況はどうしますか」

まほ『愚問です。私は西住流後継者西住まほ。圧倒的力で制圧するのみです』キリ

しほ「んー、気持ちの良い返答。これが聞きたかった」フフ

エリカ『(どんどん家元のイメージが崩れていく。もう知ってたけど)』ハァ

菊代「(エリカさん。あの子もツッコミ担当の私側のようですね)」ニコ

<ヤークトィーガーショウメンヘ

しほ「いいですねぇ、スイッチが入ったまほ選手の声は最高です」

エリカ『ええ全くですね。この声だけで3回はイけますね』キリ

菊代「(ツッコミ担当...そんなことはなかった)」タラリ

エリカ『王者としての気品が感じられますね。現場では激しい爆音が響いてます』

しほ「さすがは西住流後継者ですね。さぁこの圧巻の戦いに目を奪われたあなた。王者の流派西住流の門はいつでも空いてますよ。ご要望の方は、tsuneo-maho-miholove.@sensyado.comへご連絡ください」キリリ

菊代「奥様、それは奥様のアドレスですよ」フフ

しほ「おっとこれは失礼しました。詳しくはwebへアクセスください」

菊代「宣伝は大切ですからね」

エリカ『(うわぁ...中学生みたいなアドレスね)』ヒキ

まほ『うわぁ...前から思ってましたが、中学生みたいなアドレスですね』ヒキ

しほエリカ『「!」』

エリカ『ちょ、隊長何を言ってるんですか!(隊長ぶっ込んできたあああ)』

しほ「そ、そんな何を言って...。菊代、いいアドレスよね?」

菊代「...」フイ

しほ「エリカさん!」アセ

<ニゲラレマシタ!

エリカ『...えっとよくわからないですね。戦闘中なので、ちょっとわかんないですね、はい』フイ       

しほ「」ガク

まほ『お母様、私は酷くダサいアドレスですけど、愛が伝わってきて好きですよ//』テレ

まほ『?お母様?』キョトン

しほ「」ドサ

まほ『...』

まほ『....』ニヤリ

エリカ『?隊長?』

まほ『残念なお知らせと嬉しいお知らせがございます!』

まほ『急な持病で実況の西住しほさんが倒れてしまいました、いやぁ遺憾ですね、いかんですよ』

エリカ『あ...(察し)』

まほ『ということでこれより先は本家大元、私西住まほが実況を引き継ぎます。よろしくお願いします』

菊代「よろしく願いします」

エリカ『!?(え、この人も普通に始めるの!?)』


まほ『それでは早速...おやこれは...接敵していた黒森峰の前から大洗が消えていますね』

エリカ『!?』ビックリ

菊代「アドレスの件辺りで、大洗のヘッツァーが黒森峰の陣形を乱して、その隙に撤退してましたね」

菊代「いやぁ一瞬でしたね」

エリカ『ちょっと!他車通信手、逃げられたなら連絡しなさいよ!』

他車通信手『入れましたよ!「えっとよくわんないです」とかエリカさん言ってたから、こっちで対処したんですよ』


~~~回想~~~~~~~~~~~~

しほ「エリカさん!」アセ 

<ニゲラレマシタ!

エリカ『...えっとよくわからないですね。戦闘中なので、ちょっとわかんないですね、はい』フイ       

~~~~~~~~~~~~~~~~~

エリカ『』

エリカ『ちょっ!あんたたち無線の情報連絡くらい私に入れなさいよ!』

エリカ車通信手『隊長が、マイクに声入るからウチと隊長車は実況中は、無線伝達はいいてって言ってましたので』キリ

エリカ『隊長おおおおお!(全然試合と実況両立できてないじゃないですかああ)』

まほ『エリカ、誰にでもミスはあるんだ。実の母が倒れたんだ、私だって動揺する』キリ

菊代「それは仕方ないですね」

エリカ『(だ、ダメだ。もう私がやらないと)』アセアセ

エリカ『本隊は体勢を立て直して!その後追走!私達は先に行くわよ!』

まほ『エリカ選手も大分状況判断が早くなりましたね。次期隊長候補は伊達じゃないですね』

菊代「ええ、指示出しも早いですし、西住の素質がありますね(まほお嬢様にゾッコンなとことか)」

まほ『今日の試合は彼女にいい影響を与えますよ』

エリカ『(なんで呑気に実況してるのよこの人は)』

菊代「おや、まほさんすごいですよこれは」

まほ『どうしました?」

菊代「Pティーガー白煙を上げだしたんですが、走行しながら修理していますよ」

エリカ『(こっちからは何も見えてないけど、でも相手の情報まで普通に伝えてこれもう無線傍受並に卑怯なんじゃ..)』ヒヤアセ

まほ『ああ、Pティーガーはエンジン周りなど色々問題ありますからね、しかしそれを走行しながら修理ですか、優秀な整備士がいるようですね』

菊代「ええ、常夫さんを思い出すような荒業ですよ」

しほ「」ピク

エリカ『あの菊代さん流石に、こちらが視認できる以上の大洗の情報を話すのは辞めてください』

菊代「これは失礼しました、しかしまずい情報は控えるつもりでしたのでご安心を」

エリカ『それなら大丈夫でsちょ!なにやってんの!』

まほ『あらら、これはひどい。エリカ選手の車両は転輪外れちゃったようですね』

菊代「これはしばらく動けそうにありませんね、ここで大洗の様子を見てみましょうか」

菊代「おおおお!これは!」●REC ジー

まほ『!何が!何があったんですか!』

菊代「いやぁお伝えしたい気持ちでいっぱいですが、残念です。先程エリカさんより釘を刺されていますので」

菊代「視聴者の皆様と私の方で堪能もとい応援させて頂きます!」ホロリ

まほ『くっ!なんだ!気になってしょうがない!全車全速前進!直ちに丘を上がって大洗車を補足しろ!』

菊代「奥様、奥様起きてください!...常夫さん」ボソ

しほ「」ピク

菊代「しほさん、起きてくれないと困るよ(常夫ボイス完コピ)」

しほ「ハッ」ガバ

菊代「おはようございます奥様」ニコリ

しほ「...」

菊代「...」

しほ「次やったら、戦車に括りつけます」

菊代「それは恐ろしいです。控えましょう」ニコリ

菊代「それよりも奥様、モニターをご覧下さい」

しほ「!...ふぅ、やはりあの子は西住流とは程遠いわ」フフッ ホロリ

菊代「ええ、本当に」ニコ ホロリ

<ミポリンタチヲ、エンゴシテ!

まほ『あああああ、お母様!何が!何が起こっているのですか!車長頼む!急いでくれ!一刻を争うんだ』アセ

エリカ『(ダメだ、勝てるビジョンが見えない)』トオイメ



しほ「ゴホン、失礼しました。これより再び大天使みほエルの母、私西住しほが実況をお送りします」

――――黒森峰の無線通信―――――

まほ『よしもうすぐだ!みほは!?...ん!?くそ砲撃の土煙で全然見えないぞ!』

エリカ『...』

エリカ『フラッグ車装填手、やりなさい』ボソ

<ゲート・クラー!(了解)

まほ『よし、見えてk ボコ ドサ

エリカ『隊長が持病をこじらせたので、一時的に私が指揮を引き継ぐわ!全車大洗へ砲撃用意!』

――――――――――――――――

菊代「おや、どうやら大洗M3のエンジンがかかったようですよ。みほ選手の愛が戦車にも届いたようです」

しほ「ええ私にも届きました」ニッコリ

しほ「なんとか川を超えれましたね。おっとこれは危なかった」

菊代「本当ですね。あと少し遅ければ、黒森峰の砲撃で試合は決してたかもしれません」

しほ「んー奇抜な戦法。ドラマを見せてくれる。その上盛り上がるようなギリギリの戦闘。これは惹かれますよ」

菊代「もーコロッといっちゃいますよね。これはファンも喜びます」

しほ「さて黒森峰との距離はかなり開きましたよ。どうやら大洗は市街地跡へ向かってますね」

菊代「みほ選手は遭遇戦が得意ですからね。自分の土俵で迎え撃つんじゃないでしょうか」

しほ「なるほど、まほさん黒森峰の様子はどうですか。...ん?」

=====まほ車モニター=====

まほ『』スヤァ

===============

しほ「...」スッ

しほ「」パシャ 

菊代「」●REC

しほ「ふぅ...さてここにも天使がいたようです。ピッチは素敵に満ち溢れてますね」

菊代「まったくですね」

<ゲキハシマショウ!

しほ「おっと至福の時を堪能している場合ではありません。どうやら大洗は、はぐれた車両を発見したようです」

しほ「これは怪しいですよ」

菊代「ええ、偵察車両のようですが、恐らく作為的に逃げてますよこれは」

<タイキャクシテクダサイ!

しほ「あああと、ついに出た!」

菊代「いやぁ、どこでくるかなぁと思ってましたが、ここに配置してましたか」

しほ「これは完全にここに来ることを読んでましたね、まほ選手」

菊代「なんにも考えてないようで、案外試合のことも考えていたんですね、まほ選手」

しほ「んー、菊代さん...」

菊代「おっとこれはまずいですかね」

しほ「減給です」ジト

菊代「あちゃーダメでしたね」ハハ

エリカ『(隊長試合のこともちゃんと考えてたのか...)』

まほ『』スャ

しほ「さて、黒森峰は順調に進軍してきますよ。これは大洗、急がないといけません」

菊代「ええ。しかし超重戦車と言われるだけあって、硬いですからね。これはピンチですよ」

しほ「んー中々苦戦していますね」

菊代「いやぁ、これはちょっと私でも対策浮かびませんね」

しほ「そうですか。さぁどうする大洗!」

しほ「では少しここで現在の両チームの状況を整理しましょう」

しほ「現在大洗残存車両数5両・黒森峰16両です」

菊代「大洗がんばって奮闘しましたが、んー絶望的な差ですね。もうよくやったんじゃないですかね」

しほ「あの戦車達で黒森峰から4両落としてますからね。大したものです。しかしここでマウスを突破できないと...」

菊代「奇策を持って、みほ選手はよくやったと思いますよ。大健闘です」

しほ「...」

<シジドオリニ、ウゴイテクダサイ

しほ「菊代さん、どうやらまだその奇策は終わらないようですよ」ニヤリ

菊代「はい、何を見せてくれるんでしょうか」



しほ「んんん!?こ、これは!」ビックリ

菊代「いやこれは大したものですよ!これこそまさに奇策です!」ビックリ

しほ「これはまさか...」

菊代「まさか...」

しほ菊代「「倒したあああ!!!!」」

観客席「「「「うおおおおおおおお!!?」」」」

しほ「信じられません!この戦車達でマウスを打ち取りましたよ!」ハハ

菊代「いや正直これは...もうすごいとしか言えないですよね」

しほ「観客席も更に盛り上がってます。いやこれはおもしろい!」

菊代「この瞬間が見れただけでも、もうお腹いっぱいなぐらいですよ」

しほ「ふふ、いえいえ菊代さん。ここからです、ここからが本番です」ニヤリ

菊代「んーそれは一体」

しほ「気がつきませんか?先程からリポーターのお二人の声が聞こえないことに」

菊代「!」

しほ「そうです!ここからは二人も本気です!彼女らはピンマイクを外したようです!」

しほ「ここからは、予め設置した車両内隠しマイクとカメラによって音声と映像を拾います」

菊代「ピンマイクを外したということは...」

しほ「ここから先は彼女達は実況でもリポーターでも解説でもありません...」



しほ「一人の戦車乗りです」キリ



~~~~~~少し前黒森峰無線通信~~~~~~

エリカ『大丈夫落ち着いて!マウスが奴らを留めてくれる。あとは本隊で叩くだけよ』フゥフゥ

エリカ『(何を焦っているのよ私は!...でも嫌な予感が)』タラリ

マウス車長『マウス撃破されました!申し訳ありません!』

エリカ黒森峰生徒達『『『『!!???』』』』

黒森峰生徒達『そそんな!これやばいんじゃないですか!?』ギャァギャァ

エリカ『大丈夫よ!一両落とされただけ!まだ15両もいるのよ!』ヒヤアセ

黒森峰生徒達『でもあんな戦車達でマウス落としたんですよ!?落ち着いてなんていられませんよ!?』ギャァギャァ

エリカ『(まずい、このままじゃ本当に負けてしまう。みんなを落ち着けないと、どどうしたら』アセアセ

??『これより指揮を私に戻す。ヤークト、エレファント、低速戦車を除く全車で、フラッグ車を囲むように陣を組め」

エリカ黒森峰生徒達『『『『!』』』』

エリカ『隊長!』ジワ

まほ『ここが最終決戦だ。敵は奇策で我々を翻弄するだろう。だが恐るな、罠があろうとなんであろうと、すべて轢きつぶせ」キリ

まほ『エリカ、ピンマイクはもういらない』ピンマイク プチ

エリカ『!いいんですか?...』

まほ『最初に言っただろうエリカ。私は実況にも試合にも本気で臨むと』

まほ『実況の時間は終わりだ。ここから先はお母様が最高の実況をしてくださる』

まほ『それになエリカ。実況とは好敵手あってこそ盛り上がるんだ。みほの戦車道戦において、最強の敵が手を抜くわけにはいかないだろう?』キリ

エリカ『はい!(あんなふざけた人なのに...やっぱりかっこいいわ)』 ピンマイク ブチ

まほ『全車全速前進!蹂躙しろ!Panzer vor!!』

エリカ黒森峰生徒達『『『おおおおおおおお!』』』

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しほ「さぁここが正念場です!菊代さん、この最終局面どうなるとおもいますか?」

菊代「はい。大洗は確実にフラッグ車の孤立を狙ってきます。戦力差から考えてそれが一番勝率の高い目ですからね」

しほ「なるほど」

菊代「遭遇戦がやりやすい、このエリアを選んだこともそれを裏付けてると思いますよ」

しほ「しかしそれは黒森峰に...」

菊代「ええ、わかっていると思います。その上でこの場所へ飛び込むでしょうね」

しほ「むむ、それはなぜ?」フフ

菊代「ふふ、しほさんが一番わかっているでしょう?」

しほ菊代「「それが西住流だから」」フフフ

しほ「ええ、その通りですね。西住流は強者故に、いかなる時も前に進む流派です」

しほ「後継者のまほ隊長、同じ教えを受けてきた選手達、彼女達はその在り方を貫くでしょうね」

菊代「ええ、ですから罠に飛び込んでからが勝負です」

菊代「黒森峰が蹂躙するのが先か、奇策を持ってそれよりも早く、大洗が黒森峰フラッグ車を孤立させられるか」

しほ「白熱した展開なりそうですね」

菊代「ええ」

<フラフラサクセンデス!

しほ「さぁ黒森峰が市街地へ入ると同時に、大洗の最後の作戦が始まります!」

しほ「今のところ只の逃走のようですが...」

菊代「そうですね。お、なるほど!ふらふら作戦そういうことですか」

しほ「黒森峰先頭車、大洗フラッグ車から離れていきます。これはどういうことでしょう」

菊代「フラッグ車のⅣ号の後ろで、進路を見えないようにPティーガーと89式が目隠しになってましたね。あれは黒森峰の先頭車には見えませんよ」

しほ「なるほど」

しほ「黒森峰の後続車はⅣ号を追う車両と囮となった89式達を追う車両で別れましたね」

菊代「Ⅳ号は右折後すぐにまた曲がりましたからね。もしかしたら黒森峰側は曲がったのが、Ⅳ号だと確認できなかったのかもしれませんよ」

しほ「おや見てください。離れた位置ですでに戦闘が起きてますよ」

菊代「おおお!地形を利用して見事にエレファントを撃破!こちらのM3は一年生チーム、いい動きじゃないですか」

しほ「いやいやいや!すごいですよこれ!続いてヤークトティーガーを落としました!」

菊代「大胆な作戦ですね。これ通信聞いてる限り、自分達で考えてるみたいですからね。みほ選手の後輩にも彼女の戦車道が根付いてるんですね」

しほ「見てください。89式が数両を離したこともあって、いつの間にか黒森峰フラッグ車、まほ選手のティーガーⅠが先頭になってますね」

菊代「これは誘われてますよ。この先の学校は...」



しほ「むむむ!すごいぞ!これを狙ってたのかあああ!」

菊代「...んーここまで読んで誘導してきたんだとしたら、みほ選手これ本当にすごいですよ」

しほ「ここまでの大洗の連携も見事なものですね。この状況を作るために全部の動きがあったんですね」

菊代「いやこれ本当に末恐ろしいですね。望む形にここまでキレイに持っていくって相当難しいですよ」

しほ「はい。出入り口がただ一つの地形、そこの出入り口を塞ぐように重量と装甲を持つ、Pティーガー」

菊代「援軍も撤退も許さない状況です。これはもはや闘技場でのデスマッチですね」

しほ「これはわかりませんよ。果たして両フラッグ車どう動くのか」

菊代「んーⅣ号は意地でも、ティーガーⅠを倒したいでしょうね。対してティーガーⅠはPティーガーを援軍が突破するまで、逃げ続けるという選択もできますね。しかし...」

しほ「ええ、これは確実に一騎打ちでしょうね。」

菊代「まほ選手なら必ずこの戦いに乗りますね」

しほ「...ところで菊代。この試合は「ご安心ください。HD録画で念の為に3台の機器で録画してあります」

しほ「減給はなかったことにしましょう」ニコリ

菊代「奥様、更にドローンにて高画質ビデオカメラをリアルタイムで回しますよ」●REC

しほ「増額しましょう」ニッコリ

<ココデケッチャクヲ、ツケルシカナイナ

<ウケテタチマス

しほ菊代「...」ゴクリ

しほ「両車両とも加速!まほ選手がみほ選手の後ろをとってる形になりましたね」

菊代「まほ選手がみほ選手のお尻を撮っている。普段通りですね。慣れを感じます」

しほ「...菊代さん変な意味ではないんですね?」ジト

菊代「?この真面目な局面でふざける訳がないじゃないですか」キョトン

しほ「コホン、まほ選手は榴弾で進路を塞ぎましたねこの意図は...」

菊代「すぐきますよ!ここ気が付けるかみほ選手!」

<ゼンソクコウタイ

しほ菊代「「あぶなあああい」」

しほ「ギリギリ!あと少し判断遅れてたらやられてましたね」

菊代「判断の速さは西住流のそれですね」

しほ「みほ選手のⅣ号徐々に外部装甲を削られてます。ん!しかもPティーガーがやられましたよ!時間がありません!」

菊代「ここで援軍が来たら、勝目ないですからね。急がないといけませんよ!」

しほ「両車両共に行進間射撃。これすごい精度ですよ」

菊代「いやびっくりですね。お互い当たってませんが、その命中箇所本当に一瞬前まで居た場所ですからね」

しほ「砲塔の動きと発泡のタイミングに合わせてこれ、車長が上手く読んでよけてますね」

菊代「うお!すれ違いざまの砲撃!こちらも緊張します」

しほ「おおっと菊代さん。見ましたか!まほ選手、今度は行進間射撃に加えて偏差射撃も入れてきましたよ」

菊代「そしてそれも読んでいたかのように、みほ選手避けましたね」

しほ「互いの考えをよく理解してますね」

菊代「かなり高い実力で拮抗してますよこれは」

しほ「お互いがそれをよくわかっているようです」

しほ「両車両は広いエリアにて、障害物を境に向かい合い制止した状態です」

菊代「次が最後のアクションになりますよこれ」

しほ「先程までの歓声も、観客席の声援も聞こえません。私たちを含め皆さん、これが最後の攻防だと分かっているようです」

しほ「モニター越しですが、緊張を肌で感じますよ」

菊代「ええ、手に汗握りっぱなしです」

しほ「これが最後です!さぁ両フラッグ車動き出しました!」

しほ「大きく円を描いて...これは!」

ドォオオオオオオン

しほ「両車両同時の発砲です。黒煙で見えませんが果たして...」ゴクリ

菊代「...」ゴクリ



試合アナウンス「大洗女子学園の勝利!」

しほ「すーっ、第63回戦車道高校生大会優勝は大洗女子学園です!」

菊代「いや勝ちましたね。んーこれすごいですよ本当に」パチパチ

しほ「最後後ろに回り込んだ時、Ⅳ号が上手く砲塔でティーガーⅠの砲塔を弾いてましたね」

菊代「砲手の五十鈴選手の機転でしょうか」

しほ「回り込むようなドリフト、あそこまで鮮やかに操縦するのは社会人チームでも稀ですよ」

菊代「操縦手の冷泉選手ですね、あの技術は本気で西住門下に欲しいんじゃないですか」

しほ「あの急激なGがかかるであろう走行中に、迅速に2発目の装填ができたのも驚きです」

菊代「装填手の秋山選手ですね。走行していないティーガー1の装填とほぼ同時でしたからね、いや本当にすごいです」

しほ「そしてあの一騎打ちまで持ち込むための、みほ選手の指示をすべて正確で迅速に、分かりやすく伝達した彼女の働きは影の功労者といって差し支えないと思いますよ」

菊代「婚活戦士ゼクシィ武部さん。実は彼女の働きがなかったら、あそこまでの試合展開に持っていけませんでしたからね」

しほ「彼女達以外でも大洗各車の選手達は高い技術と絆を感じましたよ。それあってこその勝利でしょうね」

菊代「ええ」

しほ「わずか半年も無い期間で、これだけの技量と絆を得るために彼女達がどれほど努力したのかが伝わりました」

菊代「ええ」ス

しほ「その努力は簡単なことじゃないでしょう。あの子の傍でそれだけ本気で、共に戦ってくれた仲間がいる」ウッ

菊代「ええ」ハンカチ

しほ「戦車道を辛そうにやっていたあの子が、笑っているの。...よかった、大洗に行かせて本当によかった」ポロポロ

菊代「ええ、本当に」グスン

菊代「奥様、実況はまだ終わっておりません。最後まで締めてこそです」グス

しほ「そうね。...さて皆様いかがでしたか。今大会の熱をモニター前の皆さまへ、しっかりと届けられたなら幸いです」

しほ「リポーターは最愛の娘西住まほさんと、その良き後輩逸見エリカさん」

しほ「解説は私の旧友にして、みほとまほのもう一人の母、菊代さんでした。本日は有難うございました」

菊代「有難うございました」

しほ「さて夏の高校生大会は終わってしまいましたが、みほ選手とまほ選手。彼女たちの戦車道はまだ続きます」

しほ「今後も彼女達の歩むその道を、引き続き皆さんにお伝えしていきたいと思います」

しほ「ご視聴ありがとうございました。実況は私、西住しほでした」

~~~~黒森峰の撤収車両上にて~~~~

エリカ「隊長、お疲れ様でした...あ、あの...(なんて言ったらいいのかわからない)」ウツムキ

まほ「ふふ、咄嗟に言葉が出ないようでは、まだまだ解説として半人前だな」フフ

まほ「エリカ、少し私の話を聞いてくれないか」

エリカ「隊長...はい」

まほ「私はなエリカ。昔は楽しそうに戦車に乗っていた、あの頃のみほを取り戻したかったんだ」

まほ「あの子はいつからか、辛そうに戦車道をするようになっていた。だから、私は『戦車に乗ったみほは、こんなにかっこいいんだ』と自信をつけさせてやりたくてな」

まほ「みほの試合は昔から撮っていたから、どこが具体的によかったのかをわかりやすくするために、私の声を入れたのが実況の始まりなんだ」

まほ「見てくれた時に、少しでもみほが元気になったらいいと思ってな。下手くそな冗談もがんばってやってみたんだ」フフ

エリカ「隊長...(隊長は真剣だったんだ。ふざけてると思ってた私を殴りたい。それだけ本気であの子を心配してたのね)」グスン

まほ「だが、今日戦ってみてわかったよ。仲間に慕われて、笑顔でそれを受け入れていたみほを見て、もうこれは必要ないものだと」トオイメ

エリカ「そ、そんなことはありません!あの子だって、隊長の気持ちを伝えてこれを見せたらきっと...」ウル

まほ「いいんだ、ありがとうエリカ。みほの為の『みほの戦車道実況』は今日で終わりだ」ニコリ

エリカ「そんな!それじゃ隊長がこれまで撮ってきた物が...やってきたことが。思っていた気持ちが無駄になっちゃうじゃないですか!」

エリカ「せめてその気持ちだけでも伝えるべきです!あの子もきっと喜びます!(この人は不器用だ、だからきっと伝えられない...)」ウルウル

まほ「エリカ、大丈夫だよ。心配するな、私はなエリカ。みほが笑顔に戻ってくれて嬉しいだ」

まほ「それを求めてきたんだ。もう十分だよ」ホホエミ

エリカ「わ、私は知ってますから!隊長があの子の為にやってきたことと気持ちは!私が知ってますから!」グスグス

エリカ「隊長!私はこれからもあなたについて行きますから!もう一人で抱え込まないでください!」

エリカ「なんだって力を貸します。協力しますから!」グス ニコ




まほ「そうか....そうか。ありがとうエリカ」


まほ「それじゃぁ早速これを、大洗女子の戦車格納庫に仕掛けてきてくれ」ヒョイ

エリカ「はい!...え?(これって...)」カクシカメラー

まほ「それはすごいんだぞ!そんな小さくても高音質高画質を記録して、無線でとばしてくれるんだ!」キラキラ

エリカ「あ、あの隊長。これは?」ヒクヒク

まほ「ああ、以前サンダースの無線傍受娘がいただろう。彼女に声をかけてみたら意気投合してな、譲ってもらった」

まほ「彼女は私よりもすごくてな、ある人を四六時中リアルタイムで記録しているそうだ!」

エリカ「いえ、入手元ではなくどういうつもりか聞きたかったんです」ヒクヒク

まほ「?みほが戦車で戦うのを撮るためにはカメラがいるだろう?」キョトン

まほ「これからは大洗での練習風景も記録しようと思ってな」ドヤ

エリカ「もう実況はやめたんじゃ...」

まほ「ああ、みほの為の『みほの戦車道実況』はやめた」

まほ「だから、今日からは私の為に撮っていこうと思う」キリ

エリカ「(さっきまで感動していた自分を殴りたい)」

まほ「さしずめ『西住まほの戦車道実況観戦』とでも改名しようか」フフン

エリカ「はぁ..(でもあの子への気持ちや、戦車道での隊長も嘘じゃないんでしょうね)」

まほ「よし、さぁエリカ行くぞ。みほ達が戻るより先に大洗女子の学園艦へ行かなければ」ニコニコ

エリカ「ふぅ、わかりました行きましょう隊長(そこも含めてこの人に私は惚れ込んでるのかしらね)」スタスタ

まほ「そうだエリカ、お前の解説はまだ甘甘だ。もう少し自然に話せるようになってくれ」

エリカ「えぇ...」

まほ「次も二人で実況観戦がしたいからな」フフ

エリカ「...(かなわないわね)」ハァ



[黒森峰編 完]

一応これで終わりです。
時間の余裕が取れたら、別でアンツィオ編と聖グロ編書きたいと思います。


仕事がしんどかったですが、レスが大変励みになりました!
お付き合い下さってありがとうございました。

過去作もよかったら読んでください

【ガルパン】黒森峰生徒A「...よかったね副隊長」

【ガルパン】西住しほ「おかえりなさい」



追伸:どなたか菊代さんとしほさんお話を是非...

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年04月24日 (日) 10:16:21   ID: Mbx0v2ih

みほまほはいいぞ

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