智美「東京に一風変わったラーメンがあるらしい」衣「衣も食べたい!」 (20)

衣「あまり食べぬ、しかしらあめんというものに興味がある」

智美「なんでも麺が他と違うとか」ワハハ

衣「ほほう…食べに行こうではないか、智美!」

智美「しょうがないなー、衣は欲しがりさんだ」ワハハ

衣「ワーイ!」




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『ラーメンあわい』

淡「ふんふふーん」チョキチョキ

淡「お金ないから始めてみたけど、案外儲かんじゃん」モサモサ

淡「淡特製、潮味の醤油らあめん!なんちゃって」ファサッ!

淡「え?材料は何使ってるかって?それはヒミツだよー」チョキチョキモサッ

淡「よーし、麺の準備完了っと!」

穏乃「やえさん!この店絶対にわかですよ!」

やえ「ま、そういいなさんな…」

穏乃「ラーメンって言ったら豚骨!醤油1本なんてありえないですよぉー!」

やえ「確かにな…よくもそこまで客を引けたもんだ」

穏乃「そうですよ、何かにわかなの入れてるに違いないです!!」

やえ「だが、醤油1本でこの人気っぷりなんだ…食べてみる価値はあろうよ」

穏乃「にわかラーメンをですか!?」

やえ「あぁ…ありゃ相当売ってる……美味いんだろうな」

穏乃「ゴクリ…やえさんにそこまで言わせるとは……」

やえ「さ、いきましょうか」ガラッ

穏乃「はいっ!」

淡「いらっさーい」

やえ「ラーメン、2つ頼むよ」

淡「値段の方、1杯2000円ですけどよろしいですかー?」

穏乃「2000円!値段設定からしてにわかだ!!」

淡「」イラッ

穏乃「ラーメン分かってないにわかじゃないとそんな値段つけられないですって!!」

やえ「ちっ…あんまりうるさくしなさんな、大将頼むよ」

淡「あいさー」イライラ

シズモン「にわかすぎて話になんないなー、これ(笑)」

キキードンッ
智美「ほーらこどもー、ついたぞー」

衣「こどもでゎなぃ…衣だ」

智美「ワハハ」

衣「さて…どんならあめんなのか食しに行こうではないか」

智美「そうだなー」ガラハハ

「ニワカデスヨ!コンナノラーメンジャナ亻!」

衣「む…騒がしいな……」

智美「そうだなーアンチもよく来るって話だしなー」ワハハ

シズモン「なんだこの質素なラーメン!いや、ラーメンとはとてもじゃないけど言えないな!!ニワカだニワカ!」

淡「はよくえや」イライライラ

智美「」

衣「」

やえ「にわか、ほかの客に迷惑だ」

やえ「黙りな」

シズモン「は、はい……」

智美「ワハハ、騒がしい客もいるもんだな」

淡「いらっしゃー」

智美「ラーメン2つ頼むよ」ワハハ

淡「お子様の取り皿いります?あと1杯2000円ですけどー」

衣「衣はこどもでゎなぃ!」

智美「ワハハ、ネットで調べたがほんとにちょっぴりお高いんだなー」

淡「特別な材料を使っておりますので」ニッコリ

智美「そうかー」

シズモン「にわかラーメンを食すのは気が引けますけど食べますか…」ニンニクドバドバ

やえ「ふっ、にわかめ」ズズー

ズッズズークッチャクッチャ

シズモン「っあーラーメンの味しねーし、このにわかラーメンまずいわ、一口で十分だわ」コトッ

シズモン「やっぱり二郎系以外はダメ、やえさんさっさと出ましょう」ガタッ

やえ「いや…かなり細身の麺なのにしっかりとした歯ごたえ、さらにスープの中に広がる酸味と独特の風味」

やえ「質素な見た目の対極の、深みのある味だ…」

淡(あっこいつにわかだ)

シズモン(は?こいつにわかかよ)

智美(にわかだなぁ)ワハハ

やえ「ダシはなにからとってるんだい?」

淡「企業秘密です」

やえ「そうか…うまかったよ、ご馳走様」

淡「4000円になりやーす」

淡(たしかにとってるダシはとくべつ、でもそれで市販の醤油を薄めてるだけだし…なにがいいんだろ?)

淡「はいおまちー」コトッ

智美「ズゾッはふはふ……メンマコリコリっ!スープよし、私好みの味。麺サラサラまるで髪のよう、ウンメェ~~ッ!」

淡「」ギクッ

衣「智美も中二病になったのか?」

智美「違うぞ衣、これはラーメン通なら基本なんだ」

淡「ほっ…」ドキドキ

衣「衣もやった方がいいのか?」

智美「いやー、やめておけー」ワハハ

淡(私より語彙力なさそうだもんね)

智美「いやいや、あながちそんなこともないぞ」

淡「」

智美「ゴクッゴクッ…くはぁー!!完 飲ごっそさん」ゴトッ

衣「うむ、美味であった」

智美「うちから近かったら通うんだがなー」ハイオカネ

淡「どこから来たんですかー?4000円ちょうどですね」

衣「衣たちは長野からだ」

淡「長野、そりゃとおいねー!」

智美「徹夜でかえるぞー」ワハハ

淡「ん?あぁ、もうこんな時間かぁ」

淡「はいはーいどちらさまー」ガラッ

照「淡……いつものお願い……」ゲッソリ

淡「店閉めたからいいけどー、ちゃんとあれもってきた?」

照「ある!あるから早く!」

淡「当店は前払い式となっておりまーす」

照「う…今出します…」ヌギヌギ

訂正

淡「今日の売上は…10万か、まぁまぁだね」

ピンポーン

淡「ん?あぁ、もうこんな時間かぁ」

淡「はいはーいどちらさまー」ガラッ

照「淡……いつものお願い……」ゲッソリ

淡「店閉めたからいいけどー、ちゃんとあれもってきた?」

照「ある!あるから早く!」

淡「当店は前払い式となっておりまーす」

照「う…今出します…」ヌギヌギ


淡「クンカクンカ……おほーっ、テルーのえっちなにおい!!」

照「淡…いい…?」

淡「うん、今日の対価もらったからいいよー」

照「……ッ!」モシャモシャ

淡「もー、いくら失った分生えてくるからってがっつきすぎー」

照「これないと…もぐもぐ…なんか…んぐ…力が出なくて…」

淡「また変なこと言ってー」

照「ほんと、淡の髪の毛のことしか考えられなくなるから」

淡(え…なにそれこわい)

淡「まぁ…明日のダシに使うもの手に入ったからいくらでもたべていいよー」

淡(まさか麺に髪の毛、スープに愛液が染み込んだラーメンがうれるなんて、わらっちゃうなー)

ブロロロロロ
智美「うまかったなーいやー、ほんとうまかっ!?」ギュルルルルル

衣「ん、どーした?」

智美「お……ぁ……あ……な、なんでも…ないぞー」グギュルゴゴオゴゴ

智美(高速乗ったばっかりだから…PAは……)ギュゴゴゴロロ

智美(あ…腹痛で前が見えなく……)ギュゴ

衣「智美!だいじょうぶか!?」

智美「だ、だいじょうぶ…だいじょうぶ……」グギュルルン

智美(さっき食べたラーメンが原因なのか…?収まるまで路肩に……)

「智美!前、前ー!!」

智美「ッ!?」グイッ

キキーー!!! グシャッ

照「ふー」ツヤツヤ

淡「もー、食べてる間に身体まさぐんないでよー!」プンプン

照「そうしたほうが、おいしい」

淡「髪の毛の方も元気になっちゃうんだからやめてよねー」ウネウネ

照「雀力低い人が食べたらお腹壊しそうだよね、それ…」

淡「んー、お腹壊すくらいどうってことないでしょー」

照「トイレに篭るだけだもんね」

淡「そーそー」

照「ちなみに私トイレいかないから」

淡「わ、私もいかないし!?」

淡「しかしまぁ、テルーが私食べ始めてはや2年経つわけですけども」

照「……ん、そうだね」

淡「最初食べたときいろいろビックリした」

照「まさかちぎった髪の毛、生えてくるなんてね」

淡「自分の身体ながらこわい」

照「それになんか味ついてるし…」

淡「やめて!」

照「物理法則的にどうなってるんだろう」カミノケイジイジ

淡「わからないからほんと怖くなること言わないで!!」

照「中毒症状まで出るからね…」

淡「お店のリピーターもだいたい……ってそんなの関係ないじゃん!?」

照「使ってる材料からしてはんざ」

淡「アーアー!聞こえなーい!!」


淡「じゃ、明日の仕込みあるから帰って」シッシッ

照「明日もお願いね」

淡「パンツもってきたらね」

照「うん」

淡「じゃ、また明日ねテルー」

照「……少し持ってっちゃダメ?」

淡「ダメダメ!さー帰った帰った」

照「……しょぼん」

淡「明日の仕込みあるんだからー」

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