那珂「あ、神通ちゃん」

神通「何を話してたの？」

那珂「今、青葉ちゃんが――」

青葉「な、なんでもありませんよ！　ね、那珂ちゃん？」

那珂「え？　でもいま」

青葉「なんでもありません！　それでは私は用事を思い出したので、これで！」

那珂「え？　そうなの？　じゃあ青葉ちゃん。またね」

青葉「ええ、また」ﾀﾞｯ!

神通「……」

青葉（私としたことが不覚でした。どこから見ていたんでしょう？）

青葉「……次はちゃんと周りを見てから」

神通「青葉さん」ﾎﾟﾝｯ

青葉「ひっ！　いつの間に後ろに……な、なんでしょう？」

神通「いえ、大したことではないんですけど……さきほど、那珂ちゃんと何を話していらっしゃったのかと思いまして」ﾆｺﾆｺ

青葉「あの、ですから、本当に下らないことで」

神通「そうですか、それなら良いのですが」

青葉（ほっ）

神通「ところで、青葉さんは鎮守府の中では情報通ですよね？」

青葉「え？　えぇ、一応自負はありますが」

神通「でも、たまには間違った情報を得ることもあると思うんです」

青葉「……はい？」