妹「……兄さん、春休み旅行に行きませんか?」 (103)

兄「……旅行? 」

妹「……えぇ、ちょっと行ってみたいところがあるんです」

兄「行きたいところってどこだよ」

妹「………とても素敵なところです」

兄「いや、だからその素敵なところってどこだよ」

妹「………さぁ、でも多分兄さんは心当たりのある場所だと思いますよ」

兄「………まぁ、考えておくよ」






兄部屋

兄「………あいつ、旅行に行くっつっても金はどうするんだろ」

兄「……しかも行き先もはぐらかすし」

兄「……………」

兄「……考えても仕方ない、とりあえず2ch見るか」カチカチ

兄「………………」カチカチ

兄「……ははっ、ワロスワロスwwwwww」カチカチ

兄「…………………」カチカチ

兄「………そろそろ寝るか、明日から春休みだけど早寝早起きは大事だからな」

兄「」zzz……

兄「」zzzz………

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457229640

シグルドというのは北欧神話の英雄の名前です




兄「……え? ここは………」

視界に霧がかかって、何も見えない。
完全なる無の空間。
恐ろしいほどの静けさの中に、自分の呼吸の音だけが谺する。

兄「………取り敢えず、>>7の方角へ向かおう」


選んだ方角によって、物語が大きく分岐します。関係のない書き込みはスルーしますので悪しからず。

1,北
2,南
3,西
4,東

2

急に物語が変わったな
ジークフリート関係だっけ?

兄「………取り敢えず南へ向かうか」

俺の持つ特殊能力「安価」による導きに従い、霧の中を南へと進んだ。

それから、どれくらい経っただろう。
永遠と歩いている気がするが、不思議と疲れることはない。

兄「……ん? あれは……」

ふと足を止める。
三ヵ所だけ、霧が晴れているゲートのような場所を見つけた。
その先にはそれぞれに色のある美しい風景が見える。
まるで霧を穿つ時空の裂け目の如く、
霧の中に景色だけが浮かんでいる。

兄「………さて、どこに飛び込むかな」
特殊能力「安価」を発動するべく、俺は魔翌力を解き放った。


兄「……>>15に、ダイブ!!!」


1,湖の畔にあるウンディーネの国

2,古代ローマ風の神殿の街

3,エルフと動物が共存する爽やかな森林

すいません、急に話が変わり過ぎて付いてこられないという方もいらっしゃると思いますが、
ちゃんとスレタイに繋げるつもりですので、最後まで付き合って頂ければ嬉しいです
ちなみにssは初めて書くので、至らない点がありましたら
指摘して頂けると幸いです

2

兄「………よし、あそこにダイブしよう」

どれも魅力的な世界だが、古代ローマ風の神殿街へ行けとの天命に従い、
俺は三つのゲートの中央に飛び込んだ。

兄「……うおっ!?」

いや、正確には飛び込んだのではなく、
ゲートの前に立った段階でその中心へ凄まじい力で吸い込まれた。
視界が渦を巻きながら高速で流れていく。

兄「うわああああああーーーーー」

俺はゲートの奥へと吸引されながら、意識を手放した。






序章ー異世界への誘いー  完


第1章ー再会ーに続きます。

安価へのご協力ありがとうごさいます。
これからも安価出しますが、選択次第で展開が大きく変わります。
皆さんの期待に応えられる良作を頑張って書きますので、よろしくお願いします。
>>8
北欧とドイツの神話に出てくる同一人物? だったと思います。

第1章ー再会ー


兄「……ハッ……」バサッ

兄「……夢オt」

妹「……夢じゃありませんよ、兄さん」

ベッドから飛び起きつつ『夢オチか』と言いかけたと同時に、それは否定された。

兄「……え?」

声のした方へ顔を向けると、爽やかな笑顔を浮かべた妹がそこにいた。

妹「……おはようございます、兄さん」ニコッ

兄「…あぁ、おはよう……」

兄「……で、今なんて言った? 夢じゃないとか聞こえた気がするんだが」

妹「……夢じゃありませんと言ったんですが……」

兄「なん……だと……」

妹「兄さんは霧の中を彷徨ったあげく、三つの景色の浮かんだゲートを見つけましたよね」

兄「なん………だと………」プルプル

妹「そして、神殿の街が映るゲートへ飛び込み、今に至るんですよね?」

兄「……ナン…………ダト…………」ピクピク

妹「……まだありますよ、こちらに来てください」グイッ

妹に強引に手を引かれながら、ドアへ向かう。
妹は俺を引っ張りながらドアノブを捻ると、そのままドアを開け放った。

兄「」

そこにはゲートに映っていた、あの古代ローマ風の神殿の街がそっくりそのまま広がっていた。

兄「」

妹「……これで信じて頂けますか? 兄さん」

兄「」ツネッ

妹「……?」

兄「痛てっ」

妹「……何をしてるんですか、兄さん?」

兄「……確証が欲しかったんだよ、今起きてることが信じられないから」イテテ

妹「……それで自分で自分をつねったんですか」ハァ

兄「……それよりこれからどうしようか?」

>>22
1,妹が何故ここにいるのか聞く
2,ぶらぶら散歩する
3,北の巨大な神殿へ
4,裏路地へ
5,その他>>22

そろそろ寝ます
それと今日は出かけるのでAM9:30~PM8:00ぐらいまでは居ません
すみませんが、保守お願いします
帰って来たらすぐ書きます

2

兄(………まだ色々と聞きたいこともあるが今は忘れよう)

兄「……今は考えても無駄だ、妹よ、取り敢えずこの街をぶらぶらしようか」

妹「……えぇ、そうですね、じゃあ行きましょうか」

兄「おう」

それから俺達は中央通りを出て、街の西側へと歩いた。
途中、怪しげな見世物小屋のおっさんに勧誘されたり、
筋肉達磨のお兄さんに絡まれたりしているうちに気付けば昼になっていた。
朝から何も口にせずに歩き回ってさすがに空腹なので、近くの食堂で昼食をとることにした。



妹「兄さん、取り敢えずあの食堂で食べましょう」

兄「あっ」

妹「……どうしたんですか、兄さん?」

兄「…そういえば俺達金持ってなくね?」

妹「……あぁ、私が持ってますから心配しなくていいですよ」

兄「……へ? 何で持ってんの?」

妹「……あとで説明しますから、早く食べましょうよ、私もお腹空きましたし」グイッ

兄「あっ、おい、ちょっと引っ張んなって!?」



食堂

兄「……んっ、ここのビーフステーキ旨いな」モグモグ

妹「……海藻サラダも美味しいです」モグモグ

兄「……ん? 隣に怪しい客が来たぞ」


>>25
隣の客は?
1,黒衣の女騎士
2,紅い眼をした銀髪の兄妹
3,ガタイの良い金髪の傭兵

1

黒衣の女騎士「……隣、いいか?」

兄「……あ、はい、どうぞ」

妹「……うわぁ、綺麗な人ですね、兄さん」ヒソヒソ

兄「……あぁ、そうだな」ヒソヒソ

黒衣の女騎士「……そういう君達も美男美女で羨ましいな」

兄「えっ」

妹「えっ」

黒衣の女騎士「……聞こえてないと思ったんだろうけど、生憎私は地獄耳だからさ」

兄「」

妹「」

黒衣の女騎士「……ま、まぁ、それは置いといて、ちょっと君達に頼みたいことがあるんだけど、いいかな?」

妹「……どうします、兄さん」

兄「……まぁ、これから特にすることもないし、いいんじゃないか?」

黒衣の女騎士「ありがとう! じゃあ、まずは自己紹介しないとね」

黒衣の女騎士「……私はエルシェ。ミストル皇国アビスラズリ騎士団の団長よ、よろしくね」

兄「………ミストル皇国? アビスラズリ?」

妹「……に、兄さん」

兄「何だ、妹よ」

妹「……取り敢えずエルシェさんの話を聞きませんか? 質問責めはあとで、ということで」

兄「……う、うん、そうだな」

エルシェ「……物分かりが良くて助かるよ、それで君達の名前聞いてなかったな」

兄「兄です」

妹「妹です」

エルシェ「……兄くんと妹ちゃん、ね」

兄「……はい、よろしくお願いします」ペコリ

妹「……よろしくお願いします」ペコリ

エルシェ「いやいや、畏まらなくていいよ、敬語もなしで頼む」

兄「いやいや、そういうわけには」

妹「私は敬語が素ですから……」

エルシェ「あぁ、妹ちゃんはお兄さんにも敬語使ってたね」

妹「はい、敬語で話すほうが楽なんです……」

エルシェ「なら、兄くんだけでも敬語はなしで話してくれないかな?」

兄「……はぁ、解りました」

妹「兄さん、早速敬語になってますよ」

兄「お前が言うな」

エルシェ「……ははっ、まぁ、よろしく頼むよ」

兄「……ところで、エルシェ、頼みたいことっていうのは何だ?」

エルシェ「……単刀直入に言おう」

兄・妹「」ゴクリ

エルシェ「……ミストル皇国精鋭騎士団に入隊してくれ」

兄「……………何を言い出すかと思えば…………戦闘経験のない………一般人に……騎士団に入隊しろ………だと……」プルプル

エルシェ「……取り敢えず私の話を聞いてくれ、きちんと説明するから」

妹「……兄さん、まずは彼女の話を聞きましょう、何か面白いことが聞けそうな予感がします」ワクワク

兄「……わ、解ったよ、お前がそう言うなら……」

エルシェ「……妹ちゃん、ありがとう」
妹「……いえいえ、気にしないで下さい」

エルシェ「……それじゃあ、話を戻すよ」

エルシェ「……まず確認したいことがひとつ」

エルシェ「君達……この世界の住人じゃないでしょ?」

兄「!?」

妹「………へぇ、何故解ったんですか? まぁ、大方予想はついてますけど」ニヤリ

エルシェ「……私は特殊な能力を持つ者や、世界にとって異質な存在である者を察知することが出来る」

エルシェ「……そしてそれらの内面の一部を見ることが出来るんだ」

エルシェ「……例えば、兄くん」

兄「……は、はい」

エルシェ「……君はこの世界に来る前、霧のかかった空間を彷徨っていたよね」

兄「……何と」プルプル

エルシェ「……そして君は天の声を聞ける特殊能力……えーっと、高価っていうんだっけ? 」

兄「安価だ」

エルシェ「…まぁ、それに従って霧の中を南に向かって歩いていくと、景色が映ったゲートが三つ並んでいるのを見つけた」

エルシェ「……そこで君はまた、高価を使っt」

兄「だから、安価だって」

エルシェ「……あぁ、ごめん、……で、それを使ってこの世界を選択し、ゲートにダイブした」

エルシェ「……君はそのまま意識を失ったが、次目覚めた時にはこの世界に来ていたんだよね?」

兄「このやり取り本日二回目だよ、コノヤロー」

エルシェ「……この世界に来てからは妹ちゃんと暫く街を散歩して、それからこの食堂に来て」

エルシェ「今に至る、と」

兄(俺しか知らない筈の安価のことも見破ったし、俺の奇妙な体験も知っている……)

兄(……どうやら、この女が特殊能力を使えるのは嘘ではないみたいだな……)

兄「……まさかとは思うが、その能力で俺の考えてることは筒抜けということか?」

エルシェ「……いや、この能力は対象者の考えや心は読めないから、その心配は無用だ」

エルシェ「……でも、おかしいな……兄くんの能力は解るのに、妹ちゃんの能力がまるで見えない……何か持ってるのは解るんだけど……」

妹「……なるほど……そういうことですか……」

エルシェ「……え?」

妹「……どうやら、同じ能力を持つ者に対しては互いに打ち消しあって、能力が無効になるみたいですね……」

エルシェ「……同じ能力? 私と妹ちゃんが?」

妹「………エルシェさん、思い出して下さい、貴女の能力で兄さんの体験を見た時を………今朝、私が兄さんに何か言ってませんでした?」

エルシェ「…………………あっ、そうだ、妹ちゃんも兄くんの不思議な体験を言い当ててた……」

妹「……つまり、そういうことです」

妹「……そして同じ能力を持つ私と貴女は、お互いに何か能力を持ってるのは見抜けるんですが、それ以上は解らない」

妹「……能力の同族嫌悪、といったところでしょうか」

エルシェ「……妹ちゃんって頭良いんだね、騎士団の軍師にならない?」

妹「……まぁ、考えておきます」

兄「……んで、話を戻すけどミストルの精鋭騎士団に入隊してほしいって話だったよな」

エルシェ「……うん、考えてくれた?」

兄「……条件によるな」

エルシェ「……最低でも軍を動かせる立場は保証する」

エルシェ「……私からも屋敷をプレゼントするし、生活費も負担する」

エルシェ「……給料も高いよ?」

妹「……兄さん、悪くない話です、乗りましょう」

兄「……うぅん、そうだな、これからの生活も考えると有難い話だな……」

兄「……よし、解った、騎士団に入隊するよ」

エルシェ「……ありがとう、じゃあ改めてこれからよろしくね、兄くん、妹ちゃん!」

兄「……おう!」

妹「……はい、よろしくお願いします!」

ミストル皇国/セルグライナ城下町/エルシェの屋敷/自室

兄(……早速、俺達は戦に参加することになるのか………俺はどの部隊を貰えるんだろうか……)

兄(……明日はセルグライナ城で入隊式か………今日はもう寝るか………)

兄「」zzz……

兄「」zzzz………



翌日

エルシェ「朝だぞー、起きろー」

兄「」zzzzz……

妹「兄さんの寝顔可愛いです」ハァハァ

エルシェ「こら、妹ちゃんやめなさい」

妹「……ちぇっ」

エルシェ「兄くーん、起きろー」ユサユサ

妹「兄さん起きてー」ユサユサ

兄「」zzzz……

エルシェ「起きなさいってばー」ユサユサバキッ←殴った

妹「起きて下さーい」ユサユサゲシッ←蹴った

兄「」zzz……

エルシェ「……起きないね、妹ちゃん」

妹「……まぁ、起きないと思ってましたけど」

エルシェ「……え?」

妹「兄さんは朝起きるのがこの世で最も苦手なことだそうです」

妹「……だから、>>36しないと起きないんです」

キス

エルシェ「」

妹「兄さーん、起こしますよー」

兄「」zzz……

妹「……ん……ちゅ……くちゅ………れろ………ぷはっ……」ハアハア

兄「おはよう、諸君」バサッ

妹「おはようございます、いい朝ですね」

エルシェ「……///」カァァ

兄「……あれ? エルシェ、顔が赤いぞ?」

エルシェ「……さ、さぁ? き、き、気のせいじゃない?」

エルシェ「そ、それより、朝食できてるから、お、お先に一階の食堂で、ま、待ってるよ」スタスタ ガチャ バタン

妹「行っちゃいましたね」

兄「???」




エルシェの屋敷/食堂

兄「おぉ、いい香りがするな」

妹「ですねー」

シェフ「おう、キミタチが兄くんと妹ちゃんか」

兄「はい、おはようございます」

妹「おはようございます」

シェフ「おう、おはよう。今日の朝メシは唐翌揚げとシーザーサラダ、そしてパスタだ、存分に食ってけよ!」

兄「ありがとうございます、おぉ、旨そうだ」

妹「……そういえば、エルシェさんが見当たりませんね……」

シェフ「あぁ、あの嬢ちゃんなら部屋に忘れ物を取りにいったぜ」

兄「……忘れ物?」

シェフ「あぁ、何か大事なものらしいが、何なんだろうな」

妹「兄さん、先に食べちゃいませんか?」

兄「そうだな、じゃあ頂きます」

妹「頂きます」

シェフ「おう」

妹「……ん、美味しいです」モグモグ

兄「うん、旨い」モグモグ

シェフ「だろ? 俺の料理だからな」

兄「はは、そうですね」

妹「兄さん、口の周りにパスタのソースついt」

兄「あっ、エルシェやっと来たぞ」

エルシェ「ごめんね、部屋に忘れ物しちゃってさ」

妹「それならシェフの方から聞きましたよ」

エルシェ「あぁ、そうなんだ、ちなみに彼の名前はシェフの方じゃなくてライルっていうんだ」

ライル「よろしくな、兄くん、妹ちゃん」

兄「よろしくお願いします、ライルさん」

妹「はい、よろしくお願いします」

エルシェ「あっ、それで君達に渡すものが……」ガサゴソ

エルシェ「はい、どうぞ」

妹「どうも」

兄「ありがとう、でも何でいきなりこんなものを?」

エルシェ「これはね、セルグライナ城に入城する時に必要なバッジなんだ」

エルシェ「まぁ、入城許可証の代わりになるから大事にしてね」

兄「へぇ、カッコいい紋章が入っているな」バッジソウチャク

妹「きっとこの国の紋章ですね」バッジソウチャク

エルシェ「さて、私もさっさと食べて準備しないと」

ここで安価です

正直、僕自身はやくシャドリーン戦を書きたいなぁ、と思ってます

そこで、勝手な事だと解りつつも、>>41に入隊式のシーンを飛ばすか飛ばさないか安価で決めて貰おうと思います

飛ばしますか?

1,はい
2,いいえ


1

シグルドage

仕方ないので>>40を採用します


俺達は朝食を済ませると、エルシェの屋敷を少し早めに出て、セルグライナ城へ入城した。
入隊式は皇王ディールが司会を務め、俺はエメラルダ騎士団団長、妹はアメジスタ騎士団団長に任命された。
式が終わると、緊急ということで早速俺達は軍議に参加することになった。



セルグライナ城/軍議の間


エルシェ「それで、状況は?」

騎士「現在、国境付近のアルヴィエル草原にシャドリーン軍40万の兵が布陣しています!」

妹「こちらの兵力はどのぐらいですか?」

エルシェ「全軍ならば50万は動員できるが……第三国の攻撃に備えてある程度兵を残す必要がある」

妹「それなら兵力は30万人動員しましょう、私に考えがあります」

兄「どうするんだ?」

妹「第三国を煽るんです」

エルフ「煽る、とは?」

妹「幸いなことに敵が布陣した場所は北の大国エレルフェーラの国境とも隣接しています」チズヲユビサシ

妹「ここで、シャドリーンがエレルフェーラに侵攻する、という偽情報を流しーーーーーー」チズヲユビサシ

妹「シャドリーン軍を攻めさせ、ミストル、エレルフェーラ両軍で挟撃する」チズヲユビサシ

妹「現在、エレルフェーラは財政難に陥っていると聞きます」

妹「質の良い鉱山資源が豊富に獲れるシャドリーンの地は喉から手が出るほど欲しい筈です」

妹「つまりこちらはエレルフェーラ待望の“シャドリーンを攻める口実”を与えることになります」

エルシェ「なるほど、攻める口実を与える、か」

エルシェ「確かにあの国は大陸で最も歴史と伝統のある国家」

エルシェ「何の正当性もなしに他国を攻めるようなことをすれば、他国から一斉にバッシングされ現在の立場が危うくなりかねないね」

妹「しかし、あの国の財政難は深刻」

妹「このような機会を望んでいたのは明白です」

エルシェ「では、妹ちゃんの策を採用する」

エルシェ「異論はないか?」

シ~ン

エルシェ「よし、ではこれにて軍議は終了とする、解散!」

セルグライナ城/廊下


兄「なぁ、妹」スタスタ

妹「何でしょう?」ギュッ

兄「その、さ、腕に抱き付かないでくれないか?」

妹「いいじゃないですか、もしかして今度の戦で私か兄さんが死んじゃったら、もう二度t」

兄「そんな縁起悪い話はするな!!」

妹「」ビクッ

兄「……あ、ご、ごめん」

妹「いや、私こそ縁起でもないこと言っちゃってすいません」

妹「でも、戦をするってことは相手を[ピーーー]覚悟も、ーーーーーーーーそして」

妹「自分が殺される覚悟もしなきゃいけないんです」

兄「……妹」

妹「勿論、私の策に抜かりはありません」

妹「恐らくこの戦は勝てますし、私達も生きて帰ってこれる可能性が高いです」

妹「でも、戦において絶対なんてないと思うんです、だから」

妹「戦に行く前には、こうやって兄さんに甘えたいんです」ギュッ

兄「……戦において絶対はなんてない、か」

兄「解ったよ、妹」ギュッ

妹「……え?」ギュッ

兄「これが最期の別れにならないようにしような!」ギュッ

妹「はい!」ギュッ

第1章ー再会ー  完

第二章ー初陣ーに続きます。

今後も安価出しますので、よろしくお願いします。
繰り返しますが、ssは初めて書きますので、足りない点は指摘して頂けると嬉しいです。

第2章ー初陣ー


俺は夢を見た。

まだ父さんも母さんもいた、幼い頃の夢を。

忘れもしないあの日の夢を。


父「兄、妹、今日はお前達に大事な話がある」

兄「だいじなはなし?」

妹「なんでしょう?」

父「落ち着いて聞いてくれ、今日でお前達とは………」

母「………お別れよ」

兄「………え?」

妹「……パパ……?…ママ……?」

父「すまない、今は事情は話せないが、暫くお前達とは会えなくなる」

妹「……え、……やだ……よ……」

兄「………なん、で、そんなこというの……?……」

母「ごめんなさい、でも、暫く、だから………いつかまた会えるわ」

父「そこで、だ。……お前達にプレゼントがある」

母「あなた達の部屋にパソコンを1台ずつ置いてるから、大事に使ってね………」





兄「…………っ!!」バサッ

兄(また……あの夢……だ……)

兄(あの日、忽然と姿を消した両親には……未だ会えない)

兄(ただ………まるで2人の代わりとでもいうように2台のパソコンが現れた……)

兄(あの時と、この世界に来たとき、似たような感覚だった…………何か引っかかる……)

エルシェ「兄くん、朝だぞー」ガチャ

妹「なん………だと………起きてる………だと……?」

兄「うわぁぁっ!? 」

エルシェ「おぉ、朝から元気一杯だね」

妹「……私の……細やかな朝の楽しみが……」

兄「はぁ?何だよ、朝の楽しみって」

妹「エルシェさん、今からでも遅くありませんよね?」ハァハァ

エルシェ「やめなさい、変態」

ユグドラシル歴1590年3月24日。

その日の朝は、いつもより広場が騒がしかった。

モブ部隊長「今日こそ決別の時!お前らぁ、今日は存分に手柄を挙げようぞ!」

モブ部隊員達「オォォー!!!」

魔術師精鋭部隊長「ブラッドエステル部隊の諸君!天は私達に今日、蛮賊シャドリーンを討つ絶好の機会を下さった!後は天命に従い、各々の磨きあげた魔術を蛮賊共に浴びせてやるわよ!」

ブラッドエステル(魔術師精鋭)部隊員達「はいっ!!」

魔獣使い部隊長「時は来た!!今こそミストル皇国の、そして我らザ・パンドラの名を天下に轟かせる時!諸君等の飼い馴らした魔獣に、蛮賊共の肉を喰わせてやろうぞ!!!」

魔獣使い(ザ・パンドラ)部隊員「オォォー!!!」

魔獣「グォォギャアァァー!!!」


ミストル皇国軍30万人が続々と広場に集結し、各部隊ごとに軽く出陣式を挙げていた。
広場のあちこちで、気合いの入った掛け声や、民衆の歓声が上がっている。

兄(正直、これだけの大規模な集団を見たのは初めてだ……)

兄(………まぁ、それが普通なんだが)

兄(取り敢えず、気合い入れるか!)

兄「よし!!」

兄「者共ォォッ!!今日は全力で勝ちに行く!!俺に遅れるなよ!!」

エメラルダ騎士団員「オォォー!!!」

兄(さて、気合いが入った所で)

兄(妹はどうしてるかな?あいつは声張れなそうだが)チラッ

妹「皆のものぉぉー、今回は私の策でエレくぁwせdfghyふじこlpごほっ、ごほっ」

アメジスタ騎士団員「」

兄「」

兄(声裏返り過ぎだろ!!)

もう書かないの?

>>60
需要あります?
ここで架空戦記書こうとしたけど、不評だったので……

それから暫くして、総大将のエルシェが到着し、軍全体での出陣式を挙げると東へ向かって全軍で行軍を開始した。
アルヴィエルに着陣したのは昼過ぎ。
両軍が睨み合うなか、敵の先鋒隊が俺の部隊に突撃してきた。

先鋒隊長「敵の部隊長はケツの青いガキだ!!一気に畳み掛けるぞ!!!」

先鋒部隊「オオォーッ!!」

兄「怯むなぁーっ!!!横の部隊と連携を取りつつ、敵を殲滅しろーっ!!!」

エメラルダ部隊「オオォーッ!!」


無数の騎士達が激しくぶつかり合い、それを皮切りに両軍の他の部隊も戦闘を開始した。



ミストル本陣

妹「そろそろエレルフェーラ軍が到着するでしょう、位置的にシャドリーンの側面を衝く形で、ね」

エルシェ「あぁ、妹ちゃん達アメジスタ部隊はこのまま本陣前に布陣していてくれ、……リュオリル!!」

リュオリル「はっ!」

エルシェ「お前達エイドファーレ部隊はブラッドエステル部隊と共に迂回して敵の右側面を狙い、そちらに引き付けておけ!」

リュオリル「御意!!」

すいません、また暫く(4日程?)来れません。
それまで、暫し待たれよ。

エルシィの同人展開まだかよ!
もう一週間も全裸待機してんだぞ!?

>>68
一週間も全裸待機に草
エルシェのことかね?

リュオリル陣

リュオリル「伝令!」

伝令「はっ!」

リュオリル「エルシェ様よりブラッドエステル部隊長、ライナ殿に我らと共に敵の右側面へ迂回し、側面攻撃で引き付けよ、との命が下されたと伝えよ!」

伝令「了解、行って参りますわ」






BE(ブラッドエステル)部隊長ライナ陣

伝令「伝令!!」

ライナ「何事かしら?」

伝令「カクカクシカジカ」

ライナ「解りました、……皆、カクカクシカジカという訳で、行くわよ!」

BE部隊員「はいっ!!」



エレルフェーラ軍到着まで>>73

1, 3レス
2, 2レス
3, 1レス

3

書かんのか

>>74
すまない、色々と多忙なもので………
書こうとは思うけど、長期間来ないこともあるのでそこは平に御容赦
取り敢えず、今時間があるので書きます

エレルフェーラ本陣

ヴァレス(エレルフェーラ軍総大将)「アイリス、現在の戦況は?」

アイリス「ミストル軍がシャドリーン軍の左翼部隊を激しい側面攻撃で引き付け、敵の陣を伸ばさせているようでございます」

アイリス「ミストルの他の部隊も巧く我々の到着まで敵を抑えているようで……」

ヴァレス「ならば、勝負は決まったな……あとは我々がとどめを刺せば終わりだな」

ヴァレス「よし、我々は奴等に夜襲をかけるとしよう…シャドリーン軍はまだこちらの接近に気付いてないようだしな」

アイリス「…それでは、夜になるまで兵や魔獣達を休めておきましょう」

その夜、ミストル本陣

エルシェ「それにしても、エレルフェーラ軍はまだ動かんのか…」

妹「夜襲でも狙ってるんじゃないでしょうか」

エルシェ「夜襲ねぇ……」

伝令「伝令!!」

エルシェ「何事だ?」

伝令「エレルフェーラ軍45万、シャドリーン軍に夜襲をかけ、敵は多数の犠牲を出し大混乱に陥っている模様!」

エルシェ「おぉ、でかした!!」

妹「エレルフェーラ、期待通りに動いてくれましたね」

妹「あとは一気に畳み掛けましょう」




ユグドラシル暦1590年3月24日、ミストル、シャドリーン間で勃発したアルヴィエルの戦いは第三国エレルフェーラの夜襲により大打撃を受けたシャドリーンは大敗を喫し、ミストル軍の勝利に終わった。

翌日、アルヴィエルの戦いでエレルフェーラを煽動し、ミストルを勝利に導いた妹、そして初陣ながらシャドリーンの精鋭部隊を相手に善戦した兄の兄妹と、全軍を率いて戦ったエルシェは皇王ディールからセルグライナ城に召集された。




セルグライナ城/賞罰の間

兄「失礼致します、ミストル皇国軍エメラルダ騎士団長の兄でございます」

妹「同軍アメジスタ騎士団長を務めております、妹でございます」

エルシェ「同軍アビスラズリ騎士団長を務めております、エルシェでございます」

ディール「おぉ、よう来たな」

ディール「…さて、今回召集した件だが」

ディール「貴殿ら三人のアルヴィエルでの活躍、目を見張るものがあった」

妹「勿体ないお言葉にございます」

兄「私如きにそのようなお言葉を頂き、光栄に存じます」

エルシェ「勿体n」

ディール「こらこら、畏まらなくて良い」

エルシェ「……ですが」

ディール「良いと言っておる、それでは本題に入るぞ」

ディール「貴殿らの此度の功績を讃えて、貴殿ら三人を義兄弟とし…」

エルシェ「!?」

ディール「その風変わりな名では色々と不便だろう……」

ディール「兄殿と妹殿には、新たに名前と金貨7000枚を贈呈しよう」

妹「有り難き幸せにございます」

兄「何という過分の沙汰……誠に光栄にございます」

エルシェ「…では陛下、この二人には我がセルグライナ家に迎えるに当たってどのような名を与えるおつもりでございましょう?」

ディール「もう決めてあるのだが、まずは妹殿」

妹「はっ!」

ディール「貴殿にはレトア=セルグライナの名を与える」

妹→レトア「素晴らしい名を授かり、有難き幸せにございます」

ディール「そして、兄殿には>>79=セルグライナの名を授けよう」

カエサル

ディール「そして兄殿にはカエサル=セルグライナの名を授けよう」

兄→カエサル「有り難き幸せ!一層忠勤励みます」

ディール「それと褒賞の金貨は屋敷に送っておる」

ディール「最後に貴殿ら三人は本日より義理とはいえ兄弟だ、劉備、関羽、張飛の三兄弟のように三人で協力し合って困難を乗り越えてゆけ」

セルグライナ三兄弟「はっ!」

エルシェの屋敷(セルグライナ邸)/食堂

エルシェ「では、セルグライナ義兄弟成立を祝って乾杯!!」グラスカカゲ

カエサル、レトア、ライル「乾杯!!」グラスカカゲ

ライル「くぅーっ!旨い!!」ゴクゴク

レトア「これからよろしくお願いします、姉さん」ゴクゴク

エルシェ「姉さんって…何かいい響きだな」ゴクゴク

カエサル「姉さんって、そういや一人っ子だったっけ?」ゴクゴク

エルシェ「あぁ……だから何ていうか、弟と妹が出来て初めて姉さんって言われて、ちょっと感激しちゃったよ」

カエサル「ははっ、そうかぁ…」

レトア「こんなご時世ですけど、三人でいつまでも一緒にいれるといいですね」

エルシェ「うん、生まれた時は違っても、死ぬ時は一緒に…」

カエサル「…そうだな」




ライル「あれ?俺、空気?」

セルグライナ邸/カエサル自室

カエサル「………(読書中)」

読んでる本は?>>84

エルシェの日記

カエサル「………」ペラッ




1580年6月7日
今日は、私の9歳の誕生日。
そして初陣が決まった、一人の騎士としても大事な日。
本当は私の初陣は13歳以降になるはずだったけど、同盟国のトルノアから国内で罪のない民までを巻き込む悪質な反乱軍を鎮圧して欲しい、とのことで私はミストルからの援軍のとしてお父さんと部下のライナやリュオリル達と一緒にトルノアへ派遣されることになった。

トルノアは東のシャドリーンの南にある国で、そこへ向かうには南東のヴェルーネ運河を越えないといけない。
しかし、盗賊の砦が集中しているヴェルーネ地方を通るには盗賊との戦闘は避けられなかった。

取り敢えず今日のところは一日の行軍で疲れた軍を休めようという訳で、今野営のテントでこの日記を書いている。
そろそろ私も眠くなってきたので、ここらへんで筆を置こうと思う。


カエサル「………」ペラッ





1580年6月8日
今日の天気は雨。
何とも不運なことに行軍中に大雨が降り、すぐに雨を凌ぐ場所が見つからずに暫く雨に濡れながらの行軍だった。
一時間程歩いて、野営をするのに丁度いい場所を見つけたのでそこで一旦休憩をとることに。

この日記は他の書物と一緒に濡れないようにして運んでいたので、雨で濡れる心配はなかった。

取り敢えず私は側近に持たせていた服に着替え、昼食をとって一眠りした。
暫くして雨が上がると行軍を再開し、今日はセルグライナ城から南東に60km程離れたエルディーニの街で夜を過ごすことになった。
今のところ順調にトルノアへの行軍は進んでいるが、その前にヴェルーネの盗賊達と戦わなければならない。
正直初陣の相手が正規軍ではなく盗賊なのには少し不満があるが、致し方ないので口には出さずこの日記にぶちまけることにする。
では、今日はここらで筆を置くことにする。
お休み。(誰に言ってるんだ、私は)

エルシェの日記を淡々と書いてて思ったんだが、>>87、これ需要ある?
もし需要ないなら、エルシェの日記はカエサル君に閉じさせて、また別の機会にエルシェの日記を登場させようかと


>>1が決めていいと思う

あ、ミスったので訂正

>>87のレスは
>>87、需要ある?じゃなくて>>88、需要ある?で

1580年6月9日
>>90(この日の日記の大まかな内容)

すまん、またもやミス

1580年6月9日
安価下↓(この日の日記の大まかな内容)

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