??「お前が、あー…某ハッカーか」
ハッカー「そ、そうだけど?つか人の家に」
??「ハッキングの罪でぶっ殺す」カチャ
ハッカー「は、はあ!?おい待てよ」
??「深いところまで見すぎたな、死ね」
ハッカー「おい待てよ頼」
*
??「……」カチャン
「お帰りなさい!男さん!」
男「帰ってきてそうそう叫んでんじゃねえよ…ただいま。見習い」
見習い「今日はー、クリームシチューですよ!鶏肉入れてみました!」
男「はいはい…着替えてくるから待ってろ」
*
二人「いただきます」
見習い「どう?どう?」
男「まあ…それなりだな。上達した」
見習い「練習してるもんねー…。あ、今日はどうだった?」
男「ああ…あの公安のデータを覗いた奴だ。勿論ご退場願ったよ」
見習い「この世からね…。でもあそこも入られてもしょうがない作りではあったなあ。
今を二桁代だと思ってるんじゃない?」
男「まああの辺は頭が固いやつも多いからな」
見習い「だから僕がセキュリティ作るって言ってんのに…」
男「ガキに作るなんて言わせたら俺がぶっ殺される」
見習い「ガキじゃないし…」
男「はいはい。さっさと食って寝ろ。明日仕事だろ」
見習い「ふんだ…」
*
男「……今日は暇か。どうするかな」
??「ハァイ!久しぶりね」カチャン
男「……………女か。頭のモンをどかしてくれないとお前が危ないが?」
女「やだ、冗談じゃない。相変わらずね」
男「来る前に一言連絡しろと言ったはずだ」
女「連絡したわよ、あなたのPCに」
男「俺はそんなもん使わない」
女「ネットを使わずに生きていけると思ってるの?今は三桁世代…2099年も越えたのよ」
男「いつになろうと、俺はそんなもん使わない」
女「変な人。まあ、とりあえずこれ。次の仕事よ」
男「なんでお前が持ってくるんだ」
女「それもその連絡に書いてある。じゃあね、見つかったらまずいし、消えるわ」
男「気を付けろよ」
女「……本当に、変な人。またね」
*
見習い「ただいま帰りました!………………誰か来ましたか?」
男「おかえり。…ああ。女が来たよ。相変わらず鼻がいいな」
見習い「えへへ…。というかあの人、よく男性地区に来れますね。最近見回り強化されてるのに…」
男「まあ、そこはあいつの手腕だろう。飯、できてるぞ。着替えてこい」
見習い「やった!すぐ着替えます!」
*
2099年。三つの法律が施行された。
「男女完全区別法」「徹底パートナー法」
いい加減少子化も笑えないくらいに進行してるにも関わらず、強姦やらなんやらの性的犯罪は減らない。
そこで、男女の居住区域や仕事場を完全に分ける法律と、産まれた時にDNAを採取し、「絶対に」相性ぴったりの男女を強制結婚させるという法律。
この二つは特に問題視されなかった。
無論、「共同区域」と呼ばれる場所はあるし離婚もある程度は認められる。
だが…
もうひとつの法律、「国民総ランキング化」通称ランク法もできてしまった。
至るところに個人識別する監視カメラが立てられ、見張られる。
犯罪は勿論、勉強、収入、全ての人間ががこのランクに産まれた時から支配されるのだ。
所謂「平均落ち」をすると強制施設への送還が待っている。
ただし、このランク法から逃れる方法が二つある。
「国家特別委員」……通称は「国民風紀委員会」に入ることと、出生届けを出さないことだ。
*
友「幼、なにしてんの?」
幼「……あ?別に…」
友「ふうん。いいけど、ぼーっとすんなよ。仕事なんだから」
幼「はいはい…。今日は?」
友「…………平均落ちした22歳無職の男性、あと、……30歳主婦だね。男性の法は要注意」
幼「じゃあ女の方から行くか」
*
ピンポーン
幼「すいません!国家特別委員会です!某主婦さんいらっしゃいますかー!」
友「………………出てこないね。生体IDどこ?」
幼「……ここ。しょうがねえな、入るぞ」
友「だね。えーと…『国民総ランキング法第二条』により、9時52分今からご自宅に入らせていただきます」
腕時計「……OK.?Sure thing.」
幼「よっ………と。はい、失礼しますよー」
*
幼「いやー…まさかね」
友「まさかねー。」
救急隊員「某さーん、某主婦さん!聞こえてますかー!?」
幼「平均落ちを苦に自殺未遂…と。自殺未遂なんてランク落とすだけなのにな」
友「こういうの見るとね…どうも後味悪いな」
幼「……次行くか」
誤字。すまん
友「いや、それはいいんだけどさ」
幼「あ?」
友「その男のID、女性区域に出てるんだよね」
幼「……母親パターンか…勘弁しろよ…」
*
幼「ええ…ですから、施設へ行っても死ぬ、ということはなくてですね…」
「当たり前よ!私の息子よ!?連れていかせなんかしないわ!」
幼「いや、ですが息子さんは平均落ちしてまして…」
「ふざけんじゃないわよ!あの子はいい子なの!やればできるの!」
幼「そのいい子が……………あーもう面倒くせえ。友、強制執行」
友「はいはい…11時15分、要注意人物宅強制執行」
腕時計「……OK.Good luck」
幼「うわ…Good luck判定かよ…」
友「気を付けた方が良さそうだね」
「ちょっと、何勝手に…」
幼「はいはい失礼しまーす。ただの睡眠剤ですか、ねー」ガバ
「んー…!?……」
幼「あー疲れた…行くぞ」
友「荒っぽいなあもう…」
*
友「はいはい失礼しまーす」
男「まーす。……部屋は?」
友「突き当たり…右」
男「ここな」
友「は、トイレ」
男「死ね。本当は」
友「突き当たり左」
男「よっ…と。はい、国家特別委員会でー………わお」
部屋;写真まみれ
幼「……」
友「…………平均落ちの理由は…特定人物へのストーカー」
幼「うん、なんとなく分かるしかも同性愛者かよ…つか、いないけど」
友「…………そこ、押し入れ」ボソボソ
幼「……行くぞ、3、2、1」ボソボソ
ガラッ
「うわああああ!」ダッ
幼「!?…………いってえなこのクソが」
友「幼馴染み、血、出てる」
幼「一番よく分かっとるわ!」
疲れた。またな
再開
「僕は!ストーカーなんかじゃない!」
幼「へえ」
友「そりゃそりゃ」
「信じてないだろ!!僕とあいつは愛し合ってた!邪魔するならぶっ殺す!」カチャン
幼「……バタフライナイフ、ねえ。公務執行妨害だな」
友「切られた時点でそうだけど」
幼「うるせえ。……11時20分、公執対抗のため発砲許可申請します」
腕時計「……Request…Request………Request allow.」
友「じゃあ遠慮なく」ガチャン
幼「ご覚悟召されい」ガチャン
*
幼「いやー終った終った」
友「腕、大丈夫?」
幼「あ?……大丈夫だろ。直帰OKだけど、どうする?家来るか?」
友「……じゃあ、お邪魔しようかな」
*
友「客に作らせるかね普通…」トントン
幼「だってお前のやつの方が旨いし」
友「……いいけどさぁ…」
ピロリン
幼「お、メール」
友「聞けよ」
幼「なになに………あ、女からだ」
友「女……………って、あの同じクラスだった?」
幼「そうそう。あいつ。……たまには会わないかってさ。知り合いと共同区画の店予約したら、キャンセルされたらしい」
友「ふう…ん。まあ、楽しめば?つか、お前ら付き合って…」
幼「た、訳ないだろ」
友「まあ、そうか。恋愛なんて報われない」
幼「ははは………あ、…男も来るってよ」
友「男………ってあの、委員長?」
幼「そうそう。々々 男。委員長とか懐かしいな」
友「だな。そういやあいつって々々結婚大臣の息子だろ…で、男女双生児」
幼「あー…だったな。確かその妹だか姉だかも同じクラスだっただろ」
友「どうだったかね……。同じクラスっても交流の時間以外は会わないし」
幼「……だな。で、どうする?お前も来る?」
友「…………え?僕も行くの?」
幼「いや、だって委員……男と仲良かっただろ」
友「ああ…うん、まあ…じゃあ、行こうかな」
見てる人いんの
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終わりかな?