やよい「最寄駅の改札抜ければ・・・」 (27)

初投稿です。
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765プロ・事務所

やよい「おはようございまーっす!」

小鳥「おはよう、やよいちゃん。ふふっ、朝から元気ね」

P「おお、やよいおはよう」

やよい「小鳥さん、プロデューサー、おはようございます!」

P「いやあ、やよいのおかげで朝から元気になれたなぁ」

小鳥「ほんとにそうですね」

やよい「えへへ…」

P「そしたらやよい、お茶でも飲んで待っててくれるか?資料を印刷するからさ」

やよい「はい!」

小鳥「それじゃあお茶入れますね」

やよい「ありがとうございます!」

765プロ・会議室

P「よし、それじゃあこれが今度発売するCDの企画案だ」

やよい「全部で…6曲歌うんですね!」

P「そうだ。歌う曲はオリジナル曲としてプラソニック・ラブとチクタク、ONLY MY NOTEにGood-byesだ。
  あと、ファンに選んでもらったカバー曲としてはらり、ひらりを歌ってもらう」

やよい「はい!楽しみです!…あれ?それだと今5曲ですけど…」

P「そうなんだ。実はあと一曲カバー曲を歌ってもらうんだが、歌う曲をやよいに決めてほしいんだ」

やよい「えぇー!私がですか?」

P「ああ。もちろん今すぐに決めろってわけじゃないから安心してな。CDの発売もまだ先だし。
  それでも2週間くらいで決めてほしいかな。やよいの歌いたい曲でいいぞ」

やよい「2週間…私の歌いたい曲…」

P「最後はやよいに決めてほしいけど困ったら何でも相談してくれ。
  前にCD出したみんなも自分で選んでるから、もちろん俺だけじゃなく事務所のみんなに相談してもいいからな」

数日後・レッスンルーム

やよい(私の歌いたい曲かぁ…好きな曲はたくさんあるけど、何を選んだらいいんだろう?なかなか決まらないよぉ~)

伊織「ねえやよい」

やよい(う~ん、あれも歌いたいなぁ、あ!ヤキニクマンの主題歌とか歌ったら浩二たち喜ぶかな?)

伊織「や・よ・い!」

やよい「はわっ!?あ、伊織ちゃん!どうしたの?」

伊織「どうしたのはこっちのセリフよ。ボーッとしちゃって。何か悩み事でもあるの?」

やよい「ごめんね伊織ちゃん。今度出すCDで歌うカバー曲のこと考えてて…」

伊織「カバー曲?ああ、なるほどね…何を歌うか悩んでるのね」

やよい「うん…伊織ちゃんも自分で選んだんだよね?」

伊織「ええそうよ。私は『風立ちぬ』を選んだわ。偉大なアイドルの曲を歌いたいと思ったから」

やよい「松田聖子さんの曲だってプロデューサーから聞きました!
    私も歌いたい曲はたくさんあるんだけど、たくさんあり過ぎて決まらなくて…」

伊織「そうね……やよいが何を大事にしてるかを考えてみたらどうかしら?」

やよい「何を大事にしてるか?」

伊織「そう。私はトップアイドルの曲ってことを大事にしてたからこの曲を選んだの。
   そういうテーマみたいなのを決めれば絞れるかもしれないわよ。あくまで一つの方法だけどね♪」

やよい「テーマ…うん…!伊織ちゃんありがとう!」

伊織「どういたしまして。がんばってね、やよい」

やよい「うん!」

高槻家最寄駅

やよい(私が大事にしてるものかぁ…)

やよい(あ!あれは…)

やよ父「ふぅ…」

やよい「お父さん!(なんだか疲れてる…?)」

やよ父「ん?おぉ、やよいか。びっくりしたよ。仕事帰りか?お疲れ様」

やよい「うん!お父さんも今日は早いんだね」

やよ父「ああ。最近遅くてやよい達とあんまり話せてなかったからな。今日は頑張って仕事終わらせてきたんだ」

やよい「そうなんだ…じゃあ家ついたら肩揉んであげるね!」

やよ父「ははっ!ありがとな、やよいも疲れてるだろうに」

やよい「ううん、私はすーっごく元気だよ!」


高槻家

やよい・やよ父「「ただいまー」」

やよ母「おかえりなさい。あら、2人一緒だったのね」

浩太郎・浩司「お父さんお姉ちゃんおかえりー」

かすみ「おかえりなさい」

やよ父「いい子にしてたかー?」

浩太郎「うん!してたよ!」

浩司「してた!」

かすみ「浩太郎ね、今日障子破っちゃったんだよ」

浩太郎「げっ!言うなよ」

やよ父「浩太郎…お前またかぁー!!待てえ!」

浩太郎「ギャーーーーー!!!逃げろー!」

浩司「にげろー!」

やよ母「もう!騒がないの!」

かすみ「ふふっ、お父さん元気だね。お姉ちゃん」

やよい「……」

かすみ「お姉ちゃん?」

やよい「あっ、うん!そうだね!」

やよい(今日駅で見た時お父さんすごく疲れてそうだった…私が話しかけたときとか今は元気にふるまってるけど…)

やよい(もしかして無理してるのかな…?)

長介「お母さーん!タオル取ってー!」

やよ母「入る前に出しときなさいって言ったでしょまったく…やよい、お風呂入っちゃいなさい」

やよい「あ、はーい」

夕食後

長介「おやすみ~」

やよ父「ああおやすみ」

やよい「おやすみ、長介」

やよ母「さてと…私も今日は早く寝ちゃおうかしら?…やよいがなんだかお父さんと話したそうだし」

やよい「え!?何でわかったの?」

やよ母「眠そうなのこらえていつもは見ないテレビ番組まで見て長介が寝るの待ってるんですもの」

やよい「うぅ~…」

やよ父「ははっ!さすがお母さんだな」

やよ母「ふふっ、じゃあおやすみなさい」

やよい・やよ父「「おやすみなさい」」

やよい・やよ父「「……」」

書き溜めあるので今日中に全部投下します

やよい「お父さん」

やよ父「なんだ?やよい」

やよい「あのね…今日駅でお父さんを見かけた時、お父さんがすごく疲れてるように見えたの。
    だけど私と話してるときとか浩太郎たちと追いかけっこしてるときはすごく明るくしてくれて…
    もしかして無理してるのかなーって…」

やよ父「…正直にいうとその…やよいに見られたときは疲れてたかもしれないな」

やよい「…!やっぱり…」

やよ父「でもな、やよいと話してるときや追いかけっこしてるとき、無理して元気出してたわけじゃないんだぞ」

やよい「え?」

やよ父「家族のみんなと話したり、お前たちの笑顔を見てると元気が出るんだ。やよいもそうじゃないか?
    家族や親しい友達、仲間と話したりすると元気が出ないか?」

やよい「…うん…すごく出る…」

やよ父「そうだろ?それと同じさ。ほんの短い時間でもな、簡単だけど特別なことだよな」

やよい「…うん、そうだね…うん!私ね、お父さんと今日お話できて良かったかなーって!すごく元気出たよ!」

やよ父「……!そうか…嬉しいな」

やよい「あのね、お父さん。私今度CD出すんだ」

やよ父「そうなのか!お祝いしなきゃな!」

やよい「えへへ…ありがとう。それでね、そのCDでね、その…あの…お、お返しするね!」

やよ父「お返し?」

やよい「そ、そう!今日元気もらったお返し!」

やよ父「ん?どういうことだ…?」

やよい「と、とにかくCDできたら聞いてね!」

やよ父「ははっ!何慌ててるんだ、当然聞くよ」

やよい「うん、絶対だよ!」

翌日・765プロ事務所

やよい「おはようございまーっす!」

P「おはよう、やよい」

小鳥「やよいちゃん、おはよう♪」

やよい「プロデューサー!」

P「ん?どうした?」

やよい「カバー曲のことなんですけど…」

P「お、歌いたい曲決まったか?」

やよい「それはまだなんですけど…その…テーマが決まりました!」

P「テーマ?」

やよい「はい!私の大事なもの、ううん大事な人を考えて決めたんです!
    あ!大事な人はたくさんいますけど、今回は特別セール!ってことで決めたんです!」

P「うん。良く考えて決めたんだな」

やよい「それでそのテーマに合う曲を一緒に探してほしいんです」

P「もちろん協力させてもらうよ。でだな…いったいどんなテーマなんだ?」

やよい「はい!テーマは…」

やよい(私にとって大事な人…それはきっと聞いてくれるみんなにとっても大事な人…)


やよい(その人たちは人知れず一人で戦ってるヒーローなんです!)


やよい(届くといいな…ううん、届くよね!)


やよい(だって……私のヒーローだもん!)

数か月後・高槻家

やよ父(やよいからCDをもらった)

やよ父(絶対聞いて!って…擦り切れるほど聞くよそりゃあ)

やよ父(さて…お、かわいい曲だな…さすが我が娘)

やよ父(次の曲は…ああ、こういうやよいもいいなー、あ、涙出てきた)

やよ父(次はっと、……!)

やよ父(……………)

やよ父「すごいお返しもらっちゃったなぁ…ははっ」

やよ父「ありがとな、やよい」

やよい「ありがとう!お父さん!」

やよいのヒーローを聞きながら書きました。

THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 3 10 高槻やよい は好評発売中です。
是非お手に取ってお聞きください。

レスくれた方、読んでくれた方ありがとうございました。

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