【安価・コンマ】ファンタジー世界であれこれ【バトル?育成?16スレ目?】 (1000)


 16スレ目
 1人目の主人公モニカは王国を憎み、とうとう悲惨な末路をたどった…
 2人目の主人公シリウスはトレジャーハンターとして世界を歩み、どんな宝にもまさるものを手に入れ、旅を続ける
 3人目の主人公スピカは人の悪意が跋扈する現実で大切なものを失いつつ、誰もが手と手を取り合える理想の世界を信じた
 4人目の主人公ヨダカは見下している人間と一蓮托生の呪いを受けたが、人間との友情を手に入れた
 5人目の主人公エルは生きるための悪行を重ね続け、過ちを繰り返しながら最期は笑って死んだ
 6人目の主人公ライドは生まれ持った聖眼によって畏れられ、人の手を渡り、大切な約束を目前にしながら戦争に巻き込まれ奴隷となった
 7人めの主人公ジェシカは鍛治師として行商の旅をしていたが元は領地であった故郷の事件を知って解決のために奔走し、新領主として返り咲いた
 8人目の主人公インガは魔族の盗賊。亡国の姫とともに旅をして回り、ともに戦場を生き延びて絆を紡いだ
 9人目の主人公ジュダルは革命によって奴隷に身をやつした元王族だが、暗夜王国で騎士となり王国の剣として生きる

 アーケノは実母から虐待されて育ち、周囲に認められるために旅立つが気づいたら暗夜王国国王の勅命を受けていた

 どんな結末も安価とコンマ次第?
 ぶっちゃけ、コンマ要素がけっこう強いかも知れない



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 過去スレ
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 アーケノ
 職業:(自称)殺し屋 武器:鎖 年齢:15歳 属性:火
 所持品:宝の地図 喋る指輪 魔法の鎖
 習得魔法:極大~小・劫火/火球/爆裂 障壁魔法
 現在行動:闇を払う

 各人友好度
 テレサ【仲間】「アーケノって、意外とあったかいね」
 モニカ【ー】ー
 シリウス【興味】「老婆心だ、気にしなくていい」
 ヨダカ【普通】「…はっ、ガキだな」
 ライド【普通】ー

もう喋る指輪って無いんじゃ?

ジュダル(精神9)とアーケノ(精神9)のお悩み相談所
番外ネタ投げ


 前スレ>>985-986

王子「騎士の数についてね、ささっと、まとめてみました。変動具合だね」

王子「でもって、ここの数字は騎士団本部に在籍している、騎士の数です。ので、地方の駐屯騎士は数えてません」

王子「ではこちらです、どうぞ!」


 エル編終了時点
 約160人

 ジュダル編終了時点
 約380人

 現在時点
 約80人


王子「大体、こんなもんです」

王子「エルはエル編ラストで、騎士団本部に殴り込みにいったからね」

王子「でもって、騎士団本部とは言っても、レイドとかみたいにいつもどっかしらに向かわされてるようなのもいるんだよ」

王子「そういうのも含んでるおおよその数だから、仮に騎士団本部にいる騎士を全て葬っちゃっても、0人にはならないよね」

王子「で、まあ…ピークの人員としては、約500人くらい…かな?」

王子「とは言っても大量採用で使い物になるまで時間がかかっちゃうんだけどね」

王子「まあ、今の暗夜王国の軍事力がどんだけヤバいかは分かる…かな?」

 >>6

王子「コピペした時の消し忘れです!!」

王子「ごめんなさい」


 ――旧バイス王国・闇の中・湖畔の都・王立学術院――

アーケノ「像があって、あつらえたみたいに、ここだけ闇がない…」

テレサ「すごく怪しいよね…」

アーケノ「絶対にこれ、罠だろ…」

テレサ「でも、放っておくってわけにもいかないよね」

アーケノ「…それもそうなんだけど」

スピカ像『…』

テレサ「…どうする?」


 【安価下1】
 1 鎖を伸ばして像をゲットだ。踏み入る必要はない
 2 とりあえず、像を運び出すか。罠があるかもだから、注意しつつ
 3 他の3人を呼んでこよう。ライドなら解呪できるんだし


アーケノ「真っ正面から、こんな罠にひっかかってたまるか」ジャラッ

アーケノ「こいつで入らないで、ゲット!」

 ジャララララッ

テレサ「お、あったまいい!」

 ジャララッ…
 ガシャンッ

アーケノ「…え」

テレサ「あれ? 何で、途中で鎖落としちゃうの?」

アーケノ「いや、操れない…」

テレサ「…操れない?」

 ブンッ
 ジャラッ…

アーケノ「やっぱダメだ…。動かせない」

 マキマキ
 ジャラジャラ…

テレサ「何で?」

アーケノ「…さあ?」


 【安価下1】
 1 仕方ない、じゃあ魔法で操らないで、投げて絡め取って、引きずりながら手元までスピカ像を…
 2 こうなったら、罠覚悟で踏み込むか
 3 ライド達を呼ぼう


テレサ「じゃあ、どうする…?」

アーケノ「……仕方ないし、入るか」

テレサ「何か、ヤな予感するけど…」

アーケノ「仕方ないだろ」

テレサ「……いっせーので、いく?」

アーケノ「いいって、別に…。ひとりじゃさすがに、あのサイズの石は運べないから、手え貸せよ」

テレサ「はーい」

 スッ…

アーケノ(別に…何ともないな…)

テレサ「っ…ぁ…」

アーケノ「テレサっ…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 閉じ込められた!! 敵も出てきた! そして、魔力が吸収される部屋らしい…テレサは魔力が少ないのでピンチ
 4~6 魔力が吸収される部屋らしい…テレサはとりあえず部屋出とけってして、スピカ像に触れたら…フェイクだった(白目
 7~9 魔力の吸収される部屋。テレサにはアカンけどアーケノは魔力がめちゃくちゃあるから余裕


テレサ「何か…変な…」ヨロッ

アーケノ「出とけ、お前…」

テレサ「立てない……」ペタン

アーケノ「ああもう…ほら」パシッ

 グッ…

テレサ「ほえっ…!? ちょ、そんな、お姫様抱っこ…!」

アーケノ「だってお前、立てないんだろ…」

 スッ…

テレサ「っ……ああ…こっちは、大丈夫…」

アーケノ「俺は別に何ともないけど…」

テレサ「わたし、そこ入れないから…アーケノだけでがんばって」

アーケノ「…へーへー」

 スタスタ…

アーケノ(何なんだ、この部屋…? テレサにだけ、何かが作用した…?)

アーケノ「…………まあ、いっか」

アーケノ「……重そうだな」


 【直下 コンマ判定】
 スピカ像を動かそうとした瞬間!!
 1~3 スピカ像が動き出した…だと!? しかも襲ってきたし、出口が閉ざされた
 4~6 鉄格子とたくさんの魔物が降ってきた
 7~9 何もなかった…つまらぬ


 ズズズ…
 ズズズ…

アーケノ「くっそ、重い…」

テレサ「もう少し、もう少し」

 ズズズ…

アーケノ「よい…しょっと」

 ズズ…

アーケノ「ふぅー…」

テレサ「こっからは2人で運べるね」

アーケノ「ああ、重かった…」


 【安価下1】
 1 変な部屋から出さえすれば、鎖で像を持ち上げて楽々と運べるのだ!!
 2 でも解呪して歩いてもらった方が楽でしょ、ってことで、ライド探して連れてこよう
 3 あえて鎖で運ばず、テレサと一緒に運ぶ…




アーケノ「じゃ、そっち持てよ」

テレサ「うん」

アーケノ「せーのっ…」

 グッ…
 ズシッ…

テレサ「………け、けっこう…重いね…」プルプル

アーケノ「あ、こっち下げるな、重いだろ…」

テレサ「そんなこと言っても…」

アーケノ「運ぶぞ、歩けよ」

テレサ「分かってるよ」

 ズッシ…
 ズッシ…

アーケノ「…」

テレサ「うぅぅ…おーもーいー…」

アーケノ「…」

テレサ「アーケノ…何、見てるの…?」

アーケノ「えっ? べ、別にそんな、別にテレサ見てるわけじゃねえし…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 あの部屋から、何かが出てきて追いかけてきた…
 4~6 見てたでしょ、って言われて、見てねえし、って言い返して、不毛な言い争い
 7~9 階段でラッキースケベ! テレサが足を踏み外して落ちてきた!! でもスピカ像まで一緒に降ってきた(白目


テレサ「よいしょ…と」

アーケノ「早く、行けぇぇ…」

テレサ「急かさないで――ぇ」

 ズルッ
 ブォォォッ

アーケノ「はっ――?」

 テレサが階段を踏み外し、体勢を崩した。
 下にいたアーケノはスピカ像の重みを不意に一心で受け止め、よろめき、重さに手を滑らせる。

アーケノ「ひでぶぅっ…!!」

 ドゴォォォォッ
 ドサァッ…

テレサ「痛っ…大丈夫、アーケノ…って…」

 モミッ…

 スピカ像に顔面を強打され、階段の下までそのまま転がり落ちたアーケノ。
 テレサもまた弾みで転がり落ちたが、上手いこと床へ座り込む形になっていた。

 仰向けのアーケノの、顔の上に尻を置くという形で。
 そして、反射的に押しのけようとし、アーケノの手はその小さなテレサのお尻に手を触れていて。

アーケノ(やわらか――)

テレサ「ど、どどっ…どこ触ってるのぉっ!?///」

アーケノ「ふごっ…!? おまっ、動いたら、顔が、潰れっ――」

テレサ「アーケノのエッチぃぃぃっ!!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 あーめん
 4~6 踏んだり蹴ったり(物理)された
 7~9 取り乱してごめんね、って謝られた


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 取り乱したテレサに踏んだり蹴ったり(物理)されたけど、落ち着いてから介抱された。悪い気はしないアーケノだった
 奇数 折角、あの部屋の罠は大したことないものだった、て処理されてたのに…
 ※0は偶数扱いよ


アーケノ「…」ボロッ

テレサ「あ、あわわわ…ご、ごめんね、事故だったのに…」アタフタ

テレサ「た、ただあの、あの…その、取り乱しちゃって…ご、ごめんね、大丈夫?」

アーケノ「…」ボロッ

テレサ「あ、ぅ…な、何か言ってよ…?」

アーケノ「…暴力女」

テレサ「だからぁっ、つい、うっかり…! あるでしょ!?」

アーケノ「自分で足滑らせて、自分から俺の顔の上に降ってきて…冤罪甚だしいのに、うっかりて…」

テレサ「だから謝ってるし…手当てもしてるじゃない…」


 【安価下1】
 1 もうちょっと意地悪して反応を見てやる、ふひひ
 2 手当ては当然なんだから、もっと別のことでお詫びみたいなことしないのー? って
   ※要求したいことがあれば併記してね 変なことじゃなきゃ、まあ採用しますよ
 3 テレサにケガないん?って


アーケノ「…それより」

テレサ「?」

アーケノ「お前は…ケガしてないの?」

テレサ「わたしは、別に…あ、ちょっとすりむいてる」

アーケノ「…消毒してやるよ」

テレサ「え? いいよ、これくらい、自分でできるし…」

アーケノ「いいから。寄越せっ」

テレサ「あ…」

アーケノ「ほら、腕出せよ」

テレサ「…うん」

アーケノ「…」ヌリヌリ

テレサ「ひうっ…染みる…」プルプル

アーケノ「…」

アーケノ「…」ヌリヌリヌリヌリ

テレサ「ちょっ…もう、充分だって、染みるだけだから…」プルプル

アーケノ「よし、終わり」ツン

テレサ「あうっ…うぅぅぅ…」プルプル

テレサ「……ありがと」

アーケノ「っ…お、おう…き、気をつけろよ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 でもって、スピカ像を上まで運んだら…あり、戦闘中…?
 4~6 とりあえず、学術院の広場までスピカ像を運んだ
 7~9 階段を上がりきったら、ライド達がおったよ


 ゴトッ…

テレサ「ふぅっ…重かった」

アーケノ「階段途中まで上り直したからな…」

テレサ「うっ…」

アーケノ(鎖で運んじゃえば余裕だったけど…まあ、あれはあれで…)

テレサ「まだ、闇の要探ししてるのかな?」

アーケノ「じゃねえの?」


 【安価下1】
 1 先に解呪しちゃうか。探そう
 2 スピカ像は後で解呪するとして、こっちもまた闇の要探しをしよう
 3 ちょっと休憩しよう。運んで疲れた


アーケノ「この像の人も、元仲間ってんなら…解呪先にしちゃった方がいいかもな」

テレサ「そうだね。何だかんだ、すごい人達の集まりみたいだし」

アーケノ「んじゃ、3人を探しにいくか」

テレサ「あ、像…どうする? 運んでくのも大変だし…」

アーケノ「置いとけばいいんじゃん? どうせ、誰もいなさそうだし」

テレサ「それもそうだね。運ぶの疲れるし…」

アーケノ(鎖で持ち上げれば楽勝だけど…黙っとこう)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ラブコメタイムはもう終わりじゃ!! 敵が来たでぇ!!
     1 パラサ…とな?
     23 新敵キャラでござんすよ!! 
 4~6 あれ、何か湖の方で戦いが起きてない…?
 7~9 何事もなく見つかっちゃうんかーい



 スタスタ

アーケノ「どこにいるんだろうな…」

テレサ「広いからね…」

アーケノ「…」

テレサ「…」

アーケノ(……にしても…柔らかかった…)グッパッ

アーケノ(…いやいやいやいやいやいやいや、何を考えてるんだよ、俺…)ブンブン

アーケノ(女にがっつくなんてかっこ悪い…うん、うん…)

テレサ「百面相してどうしたの?」

アーケノ「は、はあっ!? し、してねえよっ!」


 【安価下1】
 敵キャラさんのお名前+性別でやんすー

シーキ 男


王子「残念ながら、性別が併記されていなかったので、ズレて>>41を採用させていただきます。ご理解をお願いします」

―――――

テレサ「してたよ」

アーケノ「してねえ…」プイッ

テレサ「…」

アーケノ「それよか、早く、あいつら探して――」

シーキ「探さなくてもいいぜ?」

アーケノ「?」

テレサ「えっ…?」

シーキ「一度にそう何人も相手するなんて、めんどくさいだろ?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 こいつ…姿を消して攻撃してきやがる! なんてめんどくさい…!!
 4~6 何人も相手するの面倒とか言って、自分はどうなんですかちょっとぉー
 7~9 奇襲かけられたけど、ギリチョン反応でけた


 ヒュォォッ
 ジャラララッ
 ギャリィィィンッ

アーケノ「っぶねえ…!」バッ

テレサ「うわっ…い、いつから…!」スラァンッ

シーキ「やっぱ何も言わないで仕掛けた方が良かったな…」

アーケノ「…っ」ジャラッ

テレサ「…敵、だよね」

アーケノ「そうじゃなくても、いきなり攻撃してくる野郎に容赦するかよ」

シーキ「…安心しろよ、敵だ」


 【安価下1】
 1 鎖でムチみたいな攻撃をしかけてくよ
 2 ガンガンいくよ
 3 魔法ぶっぱだよ


アーケノ「知ってらぁっ!」ダンッ

 ジャララララッ
 ヒュオンッ

シーキ「まっすぐだな」

 ギィンッ
 ガシィッ

アーケノ「捉えたぁっ!」グンッ

 弾かれた鎖でシーキの剣を絡め取り、引き寄せる。
 だがシーキは抗うことなく自ら飛び出して、一気にアーケノへの距離を詰めた。

アーケノ「!」

シーキ「読みやすい――」

 ヒュォォォォッ
 ズバァァァッ

 シーキが剣を手放し、腕を振るうと袖の下からナイフが出る。
 すれ違いざまに深々とアーケノの腹部をナイフが切り裂いた。


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ガンガン攻めたけど、ガンガン傷ついた
 4~6 のらりくらりとしやがって!!
 7~9 強引に攻撃した


アーケノ「それがっ、どうしたぁっ!!?」

 ブォォンッ
 ジャララララッ

シーキ「!」

 ズドォォォォッ
 ジャラァァァンッ

シーキ「ちぃっ…!」シュタッ

テレサ「はぁああああっ!」

 ヒュォォッ

シーキ「バカの頭は読みきれねえか――」

 バッ
 ギィィィンッ
 ギャリィィィッ

テレサ「!?」

 アーケノの鎖で吹き飛ばされたシーキは素早く受け身を取ったが、テレサがそこへ襲いかかる。
 だが、その一撃をシーキは難なく受け止めて、得物を滑らせながら近づくなり長い足で蹴りつける。

 ドゴォォォッ

アーケノ「テレサ…!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 しまった、テレサを人質に…!!
 4~6 魔法で攻撃したら…
 7~9 シリウス達が駆けつけた


シーキ「どうしたぁ?」

アーケノ「っ――大・火球魔法!!」

 シュボォォォォォォォォッ

シーキ「待ってたぜぇ?」ニタァァッ

 ギュィィンッ…

アーケノ「えっ、何だ…魔法が、吸収された――?」

シーキ「お返しだ、食らいなぁっ!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ひょぇぇぇ…
 4~6 倍返しされた
 7~9 防げた


 バババッ…

 シーキが腕を振るうと、袖の中から何かがばら撒かれる。
 ひとつずつは小さな――黒い、種子のようなものだった。

 ムクムクムク…

 だが、すぐにそれは爆発するかのような勢いで肥大化する。

シーキ「いい具合に育つぜ」

 ジャキィィィィィンッ
 シュボォォォォォォォッ
 ズドドドドドドドドォォォッ

アーケノ「何、だこれっ…!?」

 無数の武器だった。
 種子のひとつずつが武器に変じ、ひとつずつが炎を纏い、猛烈な勢いでアーケノとテレサへ襲いかかる。

アーケノ「障壁…!」

 バチバチィィィッ
 ズドドドドドドッ

 バリィィィィィィンッ…
 ズドォォォォッ
 ズドォォォンッ
 ザシュゥゥゥゥッ

 アーケノがとっさに張った障壁魔法は、燃える武器の雨に絶えきれなくなって破壊される。
 そのまま、矢のようにアーケノの身体を引き裂き、穿つ、貫いていく。傷口からも発火し、燃え上がる。

シーキ「いーい魔法だろぉ?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 あかんぞ、こいつ
 4~6 苦戦してたらシリウス達が来てくれたでー
 7~9 シリウス達が駆けつけたら、あっさり撤退しちゃった…


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 おっ…? おう?
 奇数 テレサを人質に取られた…!
 ※0は偶数扱いよ~


アーケノ「っ…ぐ…」

テレサ「ぅ…」

シーキ「手応えねえなあ…。もちっと、楽しめると思ったのに」

アーケノ「っざけんな!」

 ジャラララッ
 ガィンッ…

シーキ「じゃあ、ゲームをするか」

 グンッ
 パッ…
 ガラァンッ…

アーケノ(こいつ…武器を使い捨てるから、どんだけ、得物を取り上げても意味がない…)

シーキ「お前ひとりで、石像の部屋まで来い」

アーケノ(鎖がダメなら…殴って…!)ダンッ

 パシッ
 グルンッ

アーケノ「う、おっ…!?」

 ドゴォンッ

シーキ「じゃなきゃ、そっちの嬢ちゃんが魔力切れで死ぬぜ?」

 ジャララララッ
 ガシィッ

テレサ「っ…!?」

アーケノ「鎖…お前…!」

シーキ「仲間と一緒に来たら――即座にこの娘はぶっ殺すぞ」

 スゥゥゥッ

アーケノ「消え…待て!」

アーケノ「っ……クッソ…!」


 【安価下1】
 1 急いで向かうよ
 2 一緒に行かないだけで、状況を教えるくらい…いやでも、あそこにテレサが長居するのは良くない…いやでも…もしもに備えて…
 3 あそこにいったら、鎖は魔法で動かせなくなるし…何か、他に武器みたいのがあった方が…?
   ※採用された場合、そのコンマが
    1~3 もろそうな木製の杖
    4~6 学術院の廊下に飾ってあった甲冑の棍棒
    7~9 学術院のロビーに飾ってあった杖


アーケノ(扉が閉じてる…)

アーケノ(さっき、出てった時は閉めてなかったし…ここにあいつがいるってことだな)

アーケノ(よし…早く、テレサを助けよう)

 ギィィィィッ…
 パァァァァ…

アーケノ「……誰もいない…? いや、姿を見せてないだけか…?」

アーケノ「……来たぞ! テレサをさっさと出せ!!」

アーケノ「…」

アーケノ「…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 シーキが出てこないし、閉じ込められた!? しかも、さっきと違ってガンガン魔力が吸われてく…
 4~6 閉じ込められて、魔物がわんさか…。はめられた…!!
 7~9 ものすごく、敵に有利な状況でござんす。かなーり、厳しい戦いっすよ


 ギィッ

アーケノ「!?」

 バタンッ

アーケノ「勝手に、閉まった…?」

 ヒュォッ…
 ボトボトッ…

アーケノ「っ…」

魔物A「グルルルル…」

魔物B「ガァウッ!」

魔物C「ケケ…!」

魔物D「クケェェーッ!!」

魔物E「フシャアアア…」

アーケノ「魔物…? おい、いるんだろ!? どういうことだ!?」

<バカ正直に来てくれて礼を言うぜ

アーケノ「!」

アーケノ(扉の向こう…!?)

<そこで死ぬまで、魔物と遊んでやがれ

<5人も始末するのは手間なんでな

アーケノ「ハメたのか、てめえ…!」

魔物A「グルル…ガァアアアアアッ!」バッ

<てめえの粗末な頭を呪うこった


 【直下 コンマ判定】
 1~3 鎖も動かせないし、魔法も使えないのに加えて、ガンガン魔力を吸収されちゃって、かなりアカンのですよ
 4~6 鎖と魔法がダメなもんでね、大苦戦でござんすよ
 7~9 苦戦…


王子「ファ!?」

王子「…う、うーん…ここでかぁ…」

王子「ナイス逆の多さでコンマ神が躍起になったのかなぁ…?」


 【00】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 テレサの誘拐+ハメられたことによって、アーケノがブチギレで、とうとうハーフの力が覚醒しちゃう!!?
 奇数 前に読者さんの誰かに指摘されたけど、簡単に腕とか足とか、もげてくんですよね、ええ…ピンチ極まりないですよ
 ※0は偶数扱いよ


アーケノ「っ――!」

 ザシュゥゥゥッ

アーケノ「お前らをかまってやる余裕なんざ、ねえんだよっ…!」

 ブンッ
 ジャラララッ
 ズドォォンッ

魔物B「ガァァァァッ!」

 バッ

アーケノ「クッソ…!」

 ガッ
 ギャリィッ

魔物C「ケケェ!!」ヒュォッ

アーケノ「っ――!」

 ドゴォォォォンッ

アーケノ「っぐ…クソ…」ヨロッ

魔物D「クケェェーッ!!」

 ガガガガッ
 ズドドドドドッ

アーケノ「あ、がが、ぐっ…!?」

 ドサァッ

魔物E「シャアアアアアア!!」

 ズズッ
 ガブゥゥッ
 グジュッ ブヂブヂッ

アーケノ「あっがぁぁぁっ…ク、ソ…!!」

 ガンッ
 ガンッ

アーケノ「ふざけやがって…」

アーケノ「ふざけやがって、ふざけやがって、ふざけやがってぇっ…!!」

 ブチッ

アーケノ「テレサを、返せぇえええええええええ――――――――――――――――――――――っ!!!」


 【多数決】最速3票獲得選択肢を採用
 さて、ハーフ特典のお時間です
 1 魔法じゃなくて、魔力そのもので身体スペックをかなり底上げしちゃうことができてしまうのです。かなりすごいのです
 2 怒りによって魔力値:9をも上回る、スーパーすごーい魔力になってしまうのです。部屋の吸収を上回るくらいの出力なのです


 ブワァァァァァァッ…

魔物A「ガァァァァッ…!」

 バッ

アーケノ「邪魔、するな――!」

 ドゴォォォォォォッ
 グシャアアアアアッ

魔物A「」グチャッ

魔物B「グルルルル…!」

アーケノ「こんなドア、力ずくで…!」

 ブォンッ
 ドッゴォォォォォォォンッ…

 バラバラ…

アーケノ「テレサ…!」

 ダッ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 シーキを見つけたけど、テレサを人質にしてやがる!
 4~6 出てきたのかよ、ってシーキがまた、武器乱舞してきた
 7~9 シーキを見つけた! 右ストレートでぶっ飛ばす右ストレートでぶっ飛ばす右ストレートでぶっ飛ばす


アーケノ「テレサぁっ!!」

 ザッ

テレサ「アーケ、ノ――?」

シーキ「出てきたのかよ…どうやったか知らねえが、近づけば、こののど笛を切り裂いて殺すぜ?」チャキッ

テレサ「っ…」

アーケノ「…」

シーキ「さあー、どうするよ?」


 【安価下1】
 1 のど笛切り裂かれる前に辿り着いてぶん殴る!!
 2 テレサ、隙を作れ…って念じてみる
 3 何をてめえは、俺のテレサに密着してやがる!!って


 グッ…

シーキ「ほら、どうした?」ニタニタ

テレサ「…っ」

アーケノ「………おい」ザッ

シーキ「お、来るのか。いいぜ、お前が一歩近づくごとに、このまま、ナイフを埋めていく」

 ググッ
 プツッ…

テレサ「うっ…」

アーケノ「近すぎだ」

シーキ「はあ?」

アーケノ「てめえは、テレサに近づきすぎだっつってんだよぉっ!」

 ダンッ
 ブォォォッ

シーキ(消え――速い)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 テレサは奪還したけど仕留めらんなかった
 4~6 一撃ぶち当てたけど、軽減されたか
 7~9 ぶっ飛ばした。まだ息があるみたいだけど
  0  ワーンパーンチ!!


 ブォォォォォッ

シーキ「っ――」

 ガスッ
 ドゴォォンッ…

テレサ「!?」

 バッ
 ダキッ…

アーケノ「ちっ、かわされたか――」

テレサ「あ…アーケノ…?」

シーキ(やっべえかもな、こいつ…。何なんだ、一体…?)

シーキ(はっ…かすめたのに、膝が笑ってきやがる…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 逃げられた…
 4~6 あ、何か長続きしないっぽい
 7~9 ぶっ飛ばせ!!


アーケノ「待ってろ、テレサ…ぶっ飛ばす」グッ

シーキ(ちょいと様子見――ダメそうなら、撤退も考えるか)

シーキ(そうなったらうるさそうだが…)

テレサ(アーケノ…何か、おかしくなってる…?)

テレサ(いつもの、アーケノとは…何かが――)

シーキ「やってみろ、小僧!」

 バッ

アーケノ「んなもん、食らうかっ!」ダッ

 ギュォンッ
 ジャキィィィィィンッ

 ズガガガガガッ

シーキ(おいおい、正面突破かよ…!)

アーケノ「あの世まで、ぶっ飛べぇぇぇっ…!!」バッ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 まあ、ノーリスクで強い力ってのも考えもんなわけっすよ。でもって、いきなり切れちゃったんすよ
 4~6 逃げられた
 7~9 効果が切れる前にぶっ飛ばせた!! やったね!


 ブォォォォォッ

シーキ「っぐ…!?」

 ドゴォォォォンッ

アーケノ「避けてんじゃね――」ヨロッ

アーケノ(何だっ…?)

シーキ(ダメだな、こりゃ――意地になっても仕方がねえ…!)

 バッ
 ギュォンッ
 ジャキィィィィィンッ

アーケノ「!」

 ズドドドドドドォォォッ
 ズドォォォッ
 グサァァァァッ
 ザッシュゥゥゥゥッ

シーキ「今度はきっちり、対策取ってから来てやるよ!」

 スゥゥゥッ

アーケノ「あっぐ…」

テレサ「アーケノ…!」タタッ

アーケノ(さっきは…何とも、なかったのに…)

アーケノ(それに…何か、気持ち悪いし…力が入らない…?)

アーケノ「…っ…ぅ…」

アーケノ「テレサ…ケガ…」

テレサ「大丈夫だから、それよりアーケノが…!」

アーケノ「…なら…良かっ――」

テレサ「アーケノっ? え、ちょっと…! アーケノ!?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 覚醒モードはまだ、自分でスイッチできないようで
 4~6 覚醒モードのお陰なのか、普通の魔族よか控えめだった傷の治癒力が魔族並になったようで。あ、スイッチもまだよ
 7~9 なんとなぁーく…覚醒モードを発動しようと思えばできる…かも?


アーケノ「――んっ…」パチ

アーケノ(……何だ…すげえ、だるい…)

アーケノ(…ああ…魔力が、ほぼほぼ、空っぽだから、こんな…)

アーケノ(………変な、感じだな…吐き気もするし…)

テレサ「むにゃ…」

アーケノ「っ…?」

アーケノ「………え」

テレサ「んぅ…?」ムクッ

テレサ「………アーケノ!」

 バッ
 ダキッ…

アーケノ「っ…」

テレサ「良かった…いきなり、気絶しちゃったから…」


 【直下 コンマ判定】(前スレ>>1000:+9)
 1~3 ふつーに心配されたのみ
 4~6 痛い痛い痛い、ってなったアーケノ
 7~9 抱きついてから、ふと我に返ってテレサが顔を赤くしながら離れた…変な空気。もしかして:恋の空気?


テレサ「死んじゃったかと思って…」ギュッ

アーケノ「…し、死ぬかよ…そうそう…」

テレサ「うん…」

アーケノ「…てか、その…離れても…」

テレサ「えっ?」

アーケノ「…」ポリポリ

テレサ「………あ、あっ、う、うんっ…そうだよね!?///」バッ

アーケノ(……いい匂いした…)

テレサ(あ、あれ…? 何でこんな、恥ずかしいの…?)

アーケノ「///」

テレサ「…///」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ヨダカが茶々入れてきた
 4~6 シリウスの咳払い…いつから!?
 7~9 闇ももう払っちゃったらしいし、休憩してようかって状況らしいですよ


シリウス「コホン…」

アーケノ「!?」ビクゥッ

テレサ「ふぁっ…!?」バッ

シリウス「…いや、そう驚かなくても」

アーケノ「べ、べべべ、べつ、べべべべつにおどどどろいてねえし…!」

テレサ「い、いつからいたの…?」

シリウス「…まあ、ともかく」

テレサ(スルー!?)

シリウス「無事なようで良かったな」

アーケノ「無事に決まってるだろ」

シリウス「そうだな。…闇は払った。お前達が見つけてくれたスピカも、無事に解呪できた」

シリウス「体の具合はどうだ?」

アーケノ「……ちょっと…変な感じ…」

シリウス「まだ、安静にしているか?」

アーケノ「……まあ、旅出るよかは…」

シリウス「分かった。学術院で、少し調べたいことがある…ということで、2、3日ほど、ここにいようかと相談していた」

シリウス「それでかまわないな?」

アーケノ「ん」

シリウス「…………あー、それと、これは老婆心だが」

アーケノ「…」ピクッ

シリウス「…もう少し、周囲の人目というものは頭に入れた方がいいだろう」

アーケノ「…」

テレサ「っ…///」


 【安価下1】
 1 安静に過ごすよ
 2 別に寝て過ごさなきゃつらいってほどじゃないし、ちょっと学術院を見て回ろうかな…
   A 自分を落ち着かせるためにひとりで
   B …テレサと
 3 調べものって何してるん?

2B


シリウス「…何かあれば、俺達は図書館にいる。そこまで来るといい。ではな」

 バタムッ…

アーケノ「…」

テレサ「…」

アーケノ「…」

テレサ「え、えーっと…わたし、ちょっと、外の空気でも吸ってくるね」

アーケノ「えっ」

テレサ「え?」

アーケノ「…いや…」

テレサ「……な、何? 言ってよ」

アーケノ「………いや、別に、ベッドに縛られてなくてもいい…ぐらいの体調だし」

アーケノ「ちょっと、この中…見て回ってもいいかな…とか思って……………テレサと?」

テレサ「うぇっ…」

アーケノ「何て声出してんだよ…」

テレサ「え、ああ、い、いいいいや、あの、あのね、その嫌とかってわけじゃないんだけど…」

アーケノ「…」

テレサ「…ま、まあ…いいけども…」

アーケノ「……じゃ、じゃあ…行くか」

テレサ「……う、うん…」


 【安価下1】
 1 何か会話がぎこちないっ…! ってなるふたり。お互いになんだけど、これ自分が変なんじゃね、って思ってるふたり
 2 無言で歩き回る2人
 3 コミュる?


 カツカツ…

テレサ「……り、立派な廊下…だよね」

アーケノ「そう、だな…」

 カツカツ…

テレサ「あ、ほら…えーと、何か難しそうなこと書いてある…」

テレサ「…魔法力学における、空間…うんたら…って」

アーケノ「…お、おう」

テレサ「…」

アーケノ「…」

 カツカツ…

アーケノ・テレサ((会話がぎこちない…っ!!))

アーケノ(何でだ…? いや、落ち着け、落ち着け、俺…。相手はテレサだ、うん、ただのテレサだぞ…)

テレサ(何でか、アーケノの顔見れない…うぅぅ…)

アーケノ(いつもみたいに喋ればいいだけなのに何でだ…?)

テレサ(あああああああっ、もうっ…何でこう…アーケノに抱き締められたり、さっきのこととか思い出しちゃったり…)

アーケノ(…やわらかかったな…)

テレサ(でもこう…アーケノに、抱き締められると…何か、あったかくて――はっ、何考えてんの!?)

アーケノ「…」

テレサ「…」

 カツカツ…


 【直下 コンマ判定】
 1~3 もどかしいふたりでしたとさ
 4~6 ぎこちないなりに…?
 7~9 かつて、セーブルがスピカにこくろうとして、失敗したものすごぉーく眺めのいい場所にいつの間にか来てた


 カツ…

テレサ「あ…」

アーケノ「…?」

テレサ「………すごい眺めだね、ここ…」

アーケノ「えっ…? ああ…」

テレサ「…湖畔の都が一望できるし…湖まで…」

テレサ「…ここだけ、切り取った絵みたい…」

アーケノ「…そ、そうだな…」

テレサ「…」

アーケノ「…」

テレサ「…」

アーケノ「…」

テレサ(無言っ…!!)

アーケノ(な、何か言った方が…? いやでも…何を…)

テレサ(景色綺麗だね…とか?)

アーケノ(空赤いし、眺めが良くてもいい景色ってほどじゃねえし…)

テレサ(うぅぅぅ…)

アーケノ(ぐぬぬぬ…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 高いとこで風も吹くし、バイスの方は気候的にもちょっと寒いからね
 4~6 あれ、解呪されたスピカさんじゃないですかー、そしてまた恋心に油を注ぐようなことを…
 7~9 まじめな話


 【0】

アーケノ「…」

テレサ「…」

アーケノ(テレサといると…何か、やけに…変な気分になるな…)

アーケノ(別に何ともなかったはずなのに…)

アーケノ(…顔もまともに見れないし…でも、嫌じゃなくて…近くにいるだけで………)

アーケノ「…」

アーケノ(これって…)

アーケノ(でも…いや……これは、何だ…?)

アーケノ(……俺…テレサのこと…好き、なのか…?)チラッ

テレサ「…」


 【多数決】最速3票獲得選択肢を採用
 1 恋心をとうとう自覚した。まあ…問題はあるんですが
 2 そんなこたぁない。ただ、他人と仲良くなることにアーケノは臆病なんだよ。精神値こそ高いけどトラウマは抱えてるからね


アーケノ(………多分…そうだ)

アーケノ(…俺…ほんとに、テレサのこと――)


 『お前みたいのが産まれてこなければぁぁっ…!!』

 『おぞましい、気持ち悪い、忌々しい…!』

 『この疫病神…!! 何でっ…どうして、わたしの子が、お前みたいなぁ…!!』

 『どうして死なないのよぉっ…!? 何でっ…わたしをそんな目で見るのよ!?』


 『ぼくは…いらない子どもなの……?』

 『どうしたら…いらない子どもじゃなくなるの……?』


アーケノ「っ…」ブルッ

アーケノ(でも…好きになったって…)

アーケノ(その先なんて…どうせ…きっと…)

アーケノ(……………また…同じようなことが、繰り返されるだけだ…)

 ビュォォォ…

テレサ「~っ…ちょっと、冷えるね…」

アーケノ「…」

アーケノ(好きになったって…一緒にいれたって、俺とテレサは…釣り合えない)

アーケノ(……一緒になっちゃ、いけない…)

テレサ「……あ、アーケノ…?」

アーケノ(こんな…好きになんて、なっちゃ…いけない――)

アーケノ「……戻ろう…寒いし」

テレサ「……う、うん」

アーケノ(……ダメだ…好きになっちゃ、ダメなんだ…)

アーケノ(俺は…魔族の血が流れてて…テレサは、ただの人間なんだから…………)


 アーケノは 恋心を自覚 した! ▽
 しかし、アーケノは恋することができない! ▽


 【安価下1】
 1 図書室へ
 2 ひとりになるよ
 3 テレサ以外の誰かとしゃべる
   ※相手併記してねー、何か喋りたいこととかあればそれも併記しちゃってええよー


 ――旧バイス王国・湖畔の都・湖岸――

アーケノ「…」

アーケノ「はぁぁぁ…」

アーケノ「…」

アーケノ「…何してんだ…俺…」

 ポツン

アーケノ「…」

アーケノ「…はぁぁ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ため息ばかり漏れましたとさ
 4~6 ライドくんがやってきた
 7~9 スピカがやってきた


アーケノ「…はぁ」

アーケノ「…」

アーケノ「……」

アーケノ「………はぁーぁ…」

アーケノ「…」

アーケノ「……顔、合わせづれぇぇ…」

 ワシャワシャ

アーケノ「…テレサって…いつまで、ついてくるだろ…?」

アーケノ「…」



―――――

 本日はここまでです
 ありがとうございました


そういや前スレのアーケノ主人公カウントの件、何かがずれるから嫌だ、って言ってたけど
姐御の紹介だけ7人目じゃなくて7にんめなのもなんか関係あるのかな?それともコピペ修正してないだけ?


 >>120

王子「単なるコピペしての修正忘れです…今の今まで、気づいてませんでした…」

王子「テンプレに何か伏線じみたものを仕込んでるとかはないので…あ、ミスってるな…って思ってもらって問題ないです…」

王子「ごめんなさい」


 JUDAR ―― モテ女はつらいよ? (1/3)

騎士A「じゅ…ジュダルくん」

ジュダル「?」クルッ

騎士A「あ、あー……ほら、以前、合同訓練で一緒になった者だが、覚えているだろうか? あの時、キミの槍捌きにみとれてしまってね」

騎士A「わたしもキミと同じく槍を使っているのだが…それで親近感を持った。こ、今度…観劇にでもどうだい?」

ジュダル「休みの日は寝てたいからパスで…じゃあ」スタスタ

騎士A「」

ヴォルド「ジュダル」

ジュダル「あ、にいや!」パタパタ

ヴォルド「…お前は…人の気というのを知らなさすぎる。少しは気にするようにしろ」

ジュダル「え? うん…」

ヴォルド「…それだけだ」ザッ

 ――特別任務班室

ドラシロ「はぁぁ…」

ジュダル「ただいまー…って、ドラシロ、どうしたの?」

ドラシロ「……知ってるかい、ジュダル。騎士団内の誰かが、モテランキングなるものを作ったらしいんだ」※14スレ目>>100参照

ドラシロ「特別任務班は…まあ、花形さ。重大事件にも駆り出されるし、それだけ注目度が高いから、モテランキングでもランクインするだろう」

ジュダル「それが?」

ドラシロ「なのに…どうして、僕は20位なんだ!? ゼドファが8位で、デネブが4位というのも理解できないっ!!」

ジュダル「へえー…1位って誰なの?」

ドラシロ「キミだよ、ジュダルっ!! 気づいてないのかい!? 昨日だけで5人もあしらわれたって聞いてるぞ!?」

ジュダル「わたし? 全然そんなことないと思うけど…。話しかけられはするけど…」

ドラシロ「あああああ…どうしてだ…どうしてこう…女とは無縁でいいところばかりがモテてるんだ…僕だって、僕こそが…」ブツブツ

ジュダル「ふーん…?」

 ――アテムの私室

アテム「ヒヒイロ…余は、のっぴきならぬことを聞いてしまった」

ヒヒイロ「何を聞いたってんです…? ふつーの用事なら、玉座の間で聞いてるってのに…」

アテム「………うむ、何やら、ジュダルが騎士団内で、もっともモテているとか」

ヒヒイロ「ああ…ま、若いのはそういうの、好きみたいですからねえ…」

アテム「…余は地味に危機感を抱いている。余が花嫁とするのであれば、ジュダルが良い。だが、それを誰かに横取りされてみろ」

アテム「暗夜王国は、余の代で途絶えるぞ」

ヒヒイロ「ちょっ…」

アテム「これはいかん。それはヒヒイロとて、困るであろう?」

ヒヒイロ「そりゃあ、困っちまいますが…一体どうするってつもりで…?」

アテム「ふっ…押してダメなら引いてみよ、の格言通りに余はしばらく、アプローチを控えておったのだ。これを機に、また仕掛ける」

アテム「ヒヒイロ、余に協力せよ」

ヒヒイロ「…………拒否権は――」

アテム「ない」


 つづく!!


 JUDAR ―― モテ女はつらいよ? (2/3)

ジュダル「護衛って聞いてたんだけど…劇見るだけ?」

アテム「余は王だ。どこの誰に狙われているとも知れぬ身…。護衛をつけるのは当然であろう? わはははっ」

*「へ、陛下…申し訳ありません…。演者が発熱で倒れてしまいまして…本日の劇が…」

アテム「む…」

ヴォルド『…お前は…人の気というのを知らなさすぎる。少しは気にするようにしろ』

ジュダル「……あっ、じゃあ、わたしが代わりに出る!」

*「へっ?」

 ――で

ジュダル「ああ…どうしてわたしを置いて逝ってしまったの…? あなたがいない世界にわたしの生きるべき場所はない」

ジュダル「すぐに、わたしはあなたの下へ――」ドサッ

ジュダル(よしっ…やりきれた!!)

 パチパチパチ

<ブラーヴォ!!

<ブラヴォー!!

 ――で

<あのっ…劇を見ました、騎士様! 良ければ、おれ…わたしと、お食事に!!

<おお、騎士のお嬢ちゃん!! 年甲斐もなく感動しちまってよぉ…後生だ、嫁とは別れるから俺と…!!

<ジュダルー! ジュダル、余だ! ええい、道を空けぬかっ、ジュダルは余の…!

<ああ、ジュダル様! わたしはかの名高き名門貴族である*家の――

<あっ、劇のおねーちゃん! おねーちゃん、きれーだからぼくとけっこんしてください!!

<わしはのう、これでものう、小金を溜め込んでてのう…ジュダルさんや…この老いぼれと金目当てでもいいから夫婦に…

ジュダル「何かすごいことになった…」

ヒヒイロ「おおーう…ジュダルちゃん、何してくれちゃってんのよ…」

 ――で

ドラシロ「いやー…ジュダルがすっかり、王都の人気者になっちゃったね…」

ジュダル「巡回する度に、ものすごい数のプレゼントもらっちゃうんだけど…あ、綺麗なお花。ドラシロ、飾っといて」

デネブ「お前何なんだよほんと…」

ジュダル「知らないって…どうしてこうなっちゃったんだろ?」

 バンッ

ヒヒイロ「ともかく…こんな騒がれてる状態じゃ、困っちゃうのよね…色々と。どーにかして収めたいけど…」

ゼドファ「誰かと交際してるように思わせるとか?」

ジュダル「そしたら、おさまる?」

デネブ「だーれがそんな役…」

ヒヒイロ「…………よーし、じゃあオッサンにいい案がある。ここはひとつ、陛下とだな――」

ジュダル「あっ、そうだ! いいこと思いついた! もう大丈夫だから、ちょっと行ってくるね!」タタッ

ヒヒイロ「……ありゃ」

ゼドファ「どうするつもりだろう?」

デネブ「…何か、すげえ、ヤな予感がする…」


 つづく!!


 JUDAR ―― モテ女はつらいよ? (3/3)

ジュダル「あ、にいやにいやー!」パタパタ

ヴォルド「…どうした? 俺は巡回中だ。公務の最中に――」

ジュダル「えへへへ…あのね、にいや。…おつきあい、して?」

ヴォルド「!!?」

 ザワッ…

<じゅ、ジュダルちゃんが…騎士に、にいや呼びで…交際を迫った…?

<いやこれは夢だ、幻だ、あの騎士は魔族に違いない! たぶらかしたんだ!!

<うおおおおおおっ!? 地上の終焉が訪れるぞぉおおおおおおおっ!!!

ジュダル「…あれ?」

<ジュダルちゃん、騙されているんだ!!

<騎士の皮を被った騎士を捕まえろ! 火炙りにするんだ!!

ヴォルド「何…!? くっ…ジュダル、逃げるぞ!」

ジュダル「にいやと逃避行…えへへへ…」テレテレ

ヴォルド「来い!」グイッ

<ジュダルちゃんが攫われるぞー!! 目を覚ましてくれぇー!!

<そこの騎士さんっ! あの騎士は魔族に違いない!! とっ捕まえてくれぇっ!!


 後に、この出来事はジュダル・ショックと言われるようになりました。
 騎士団本部にはジュダルとヴォルドを引き裂こうとして血気盛んな市民が押し掛け、騎士団内で陰湿なヴォルド虐めまで起きかけました。

 しかし、2人が兄妹だということが堂々と告知され、将を射んと欲すれば…の教えからヴォルドとの距離を詰めようとする男達が続出。
 超絶シスコン騎士はそれを異常な嗅覚で嗅ぎ分けていき、とうとうジュダルに言い寄ろうとする全てはヴォルドの暗躍によって諦めました。




 ――で

アテム「…まさか、これほどジュダルに惹かれる男達がいるとは…だが、また同じことが起きることがありそうだのう」

ヒヒイロ「…………んで、また呼び出した理由は…?」ジトォッ

アテム「うむ、余は考えた。ジュダル自身が、誰にも惹かれなければ問題はないであろうと」

ヒヒイロ(そこは最初っから問題ないと思うんだけどねえ…)

アテム「よって…王都に住まう男は、全てが、その男性性を捨て去ればジュダルも異性としての認識をしなくなると考えた」

ヒヒイロ(こういう時って、賢い人の頭も暴走するのよね…)

アテム「そこでだ。――女装デーを制定する!! 外に出る際は、男も女もスカートを着用しなければならぬ日だ!! ふりっふりの!」

ヒヒイロ(アカン…)

 バカ陛下は、バカでした。
 この騒動については、また別の機会に。

                                        モテ女はつらいよ? ―――― おわり


王子「前回までのざっくりあらすじ!!」

王子「アーケノは恋心を自覚した! しかし、過去の体験から、それはダメだと思い込んでる!!」

王子「…まあ、性急にこのイベントは進めなくてもいいとは思いますよ」

王子「それよか、仲間がけっこう増えてきたからね。そっちとの交流もはかっといた方がいいと思いますよ」

王子「まだロクにライドとスピカとは絡んでないのが現状ですのでね」

王子「いいことあるかもだから、うん」

王子「ない可能性もあるけど、まあ、うん」

王子「とにかく、いってみよー! はーじまーるよー!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 海沿いまできたけど、闇があるね。払っておこう
 4~6 割と平和な道中
 7~9 スピカが仲間になったから魔法の船(バーダン・ジュドー号)が使えるよ!! これで海はすいすい進めるよ!
  0  魔力値:9×2+スピカ=転移魔法?


 ――旧バイス王国・海沿い――

 ザザ--ン…

ヨダカ「海だ」

シリウス「海だな」

テレサ「海のそばって落ち着く…」

アーケノ「海があっても船がないんじゃ、意味ないじゃん」

ライド「…でも港に行っても、船があるとも――」

スピカ「ふっふっふ…」

アーケノ「?」

スピカ「わたしの作った魔法の船を見せてあげるよ」

テレサ「魔法の船?」

スピカ「バーダン・ジュドー号!!」

 ポフンッ…
 ザッバァァァンッ…

アーケノ「!!?」

テレサ「いきなり…船が出た…!?」

スピカ(こうやって驚かれるのって、いいよね…うんうん)

シリウス「……転覆、しないか?」

ヨダカ「へー、便利じゃん」

ライド「すごい…」


 【安価下1】
 1 暗夜王国へ舵を取ろう
   A 水の都へ
   B 海上交易都市へ
 2 ガマーベ王国へ舵を取ろう
 3 ヴァーゴ王国…?


 ――海上――

スピカ「うん、オッケー、何となく場所は分かったから」

アーケノ「…ほんとか?」

スピカ「大丈夫、大丈夫。舵は任せといて」

テレサ「すごいね、この船」

スピカ「でしょ?」

シリウス「ガマーベ王国へ行くのか」

ライド「確か、ジュダルがいるんだよね…」

ヨダカ「遅くね、この船…」

スピカ「いや、けっこうこれでも速いんだけど…」


 【安価下1】
 1 ハンモックで昼寝
 2 コミュる
   ※テレサ不可
 3 船内探検


アーケノ「よっ…と」

 ノソッ

アーケノ「ふぅ…」

アーケノ「……思ったより、揺れないな」

アーケノ「…」

アーケノ「寝よ…」


 【直下 コンマ判定】
 昼寝をしたら、夜に眠れなくなってしまった!
 1~3 暇だなーってしながら過ごした
 4~6 おや、シリウスとヨダカとライドで何か話している。会話に混じった
 7~9 スピカとライドが何やら難しそうな話をしていた


 クゥ…
 クゥ…

アーケノ「……んぁ…?」パチ

アーケノ「あったま痛え…寝過ぎたかも…」ムクッ

アーケノ「…」

 ボ-----…

アーケノ「どれくらいで着くんだろう…?」

アーケノ「暇だな…」


 【安価下1】
 1 暇を持て余しているのはアーケノだけではなかったらしいです
 2 誰かとだべるか
   ※テレサは不可 相手を併記
 3 船内探検


 ギィ…

スピカ「…」パラ

スピカ「…」パラ

スピカ「ふむ…」

アーケノ「…何してんの?」

スピカ「うわっ…あ、ああ…アーケノか…」

スピカ「学術院で借りてきた本を読んでるんだよ」

アーケノ「何で?」

スピカ「ちょっと気になることがあってね」

アーケノ「ふーん…」


 【安価下1】
 1 で、気になることって何?
 2 暇なんだけど、って言う
 3 その他、自由話題
   ※ひとつだけよ


スピカ「…」パラ

アーケノ「…なあ」

スピカ「うん?」パラ

アーケノ「…もしもお前が産んだガキが魔族だったらどうする?」

スピカ「んー…産まれないと思うけど…」パラ

アーケノ「もしも」

スピカ「…って言われてもなあ…」パラ

アーケノ「…」

スピカ「…んー、そもそも…そうなると、わたしが魔族と関係を持つってことになるよね」パラ

アーケノ「…」

スピカ「でも…産まれないと思うんだよね」パラ

アーケノ「何で?」

スピカ「て言うか…産まれても、長生きはできないだろうし…」パラ

アーケノ「?」

スピカ「例えばの話ね…。何がいいかな…じゃあ、馬と、クマ」パラ

アーケノ「馬と、クマ?」

スピカ「仮に、交配が行われたとしても、馬とクマのハイブリッドは産まれないでしょ?」パラ

スピカ「人間と魔族も、見た目は似通ってるだろうけど…けっこう、そういう違いがあって産まれないんだよ」パラ

アーケノ「…それでも…産まれたら?」

スピカ「長生きはできないだろうし…せいぜい、2、3年で死んじゃうと思うよ…」パラ

アーケノ「…」

スピカ「通説ってだけで、確認のしようはないけどね」パラ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 スピカへの心証が悪くなった
 4~6 ふーん、で済ました
 7~9 本に夢中であんまり気にされてないし、出てった


アーケノ「…あっそ」

スピカ「ん?」パラ

 バタムッ

スピカ「…あれ?」


王子「ごめん、ものすごい勢いで、間違って途中でやっちゃった」

―――――

アーケノ「…あっそ」

スピカ「ん?」パラ

 バタムッ

スピカ「…あれ?」

 ・
 ・
 ・

アーケノ(産まれないし、産まれても長生きしないなんて…)

アーケノ(じゃあ俺は何なんだ…っての…)

アーケノ「…」

アーケノ(……魔法オタク)

 スタスタ

アーケノ(…でもまだ、暇だな…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 テレサとヨダカが何か作ってた。見ないようにした
 4~6 ライドがいたよ
 7~9 シリウスとライドが釣竿垂らしてたよ


アーケノ「…ん?」

アーケノ「ここは、何の部屋だ…?」

 ガチャッ

ライド「?」クルッ

アーケノ(空き部屋…?)

アーケノ「…何してんだ?」

ライド「何って…いや、別に…」サッ

アーケノ(何か隠した…?)ジトッ

ライド「…」タラ

アーケノ「…」

ライド「…」ダラダラ


 【安価下1】
 1 まあいいや。暇なんだけど、って
 2 何隠したんだよ、って
 3 その他、自由話題


王子「んー…アーケノはライドとモニカの確執なんて、さっぱり知らないんでNGでござんす。申し訳ない。ズレます」

―――――

アーケノ「…まあいいや」

ライド「…」ホッ

アーケノ「暇なんだけど」

ライド「え?」

アーケノ「…」

ライド「……あ、うん」

アーケノ「何かない?」

ライド「ええと…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ライドくんは暇潰しに船内の掃除をしてたんだって。暇なら、って手伝わされた
 4~6 お絵描き好きがふたり。仲が深まった
 7~9 じゃあ何かして遊ぼうかって、シリウスとヨダカまで巻き込むことに


ライド「どうっ?」バッ

アーケノ「……いや、俺の方が」スッ

ライド「うっ…」

アーケノ「…ふっ」

ライド「ちょっと自信あったのに…」

ライド「アーケノ、上手だね」

アーケノ「じゃあ次は?」

ライド「……じゃあ、甲板からの景色は?」

アーケノ「負けないけどな」

ライド「僕もがんばる…」

 カキカキ
 サラサラ…

シリウス(…仲良く写生か)

シリウス(あの2人はけっこう…似通っている部分もあるからな)

シリウス(…………だが、ああしてるところを見るに、まだ子どもか)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 魔族の船が近づいてきてる…
 4~6 ねえスピカさん? 舵取り任せてって言ってたじゃん。なのに何で久々の迷子発動しちゃうん? ここどこ?
 7~9 けっこう平穏な船旅を経て、ガマーベ王国についたよ


 ――ガマーベ王国・闇の中・入り江の海岸――

 ボフンッ…

スピカ「よし、バーダン・ジュドー号、収納完了」

アーケノ(ここって、彫像が流れ着いてたってとこか…? だったら、近いな)

ヨダカ「んで? どっち行くんだよ?」

シリウス「ガマーベは俺も土地勘がないからな…」

アーケノ「近くに、石工の街っていうのがあって、そこにジュダルっていうのの像があると思う」

ライド「!」

テレサ「じゃあ、そこに行って解呪?」

スピカ「先に闇を払っちゃうのは? ジュダルへの状況説明とかもあるだろうし、落ち着いた環境にしてからの方がいいんじゃない?」

アーケノ「でも、闇がどっちから来たかなんて分かんないし…」

テレサ「…じゃあ、先に解呪?」

アーケノ「…」

ヨダカ「とりあえず、立ち話してんのもだるいから歩こうぜ」


 【安価下1】
 1 先に闇を払っちゃおう
 2 先にジュダルを解呪するか


 ――ガマーベ王国・闇の中・石工の街――

スピカ「…すごいことになってるね…」

スピカ「何かから逃げながら、石になっちゃって…」

ヨダカ「ここはけっこう人多いな」

アーケノ「いきなり闇が広がってきたから」

アーケノ「しかも、魔物使いまで…」

シリウス「…あの女か」

テレサ「…」

ライド「あ…」

スピカ「どしたの、ライド――って…」

ライド「ジュダル…!」

シリウス「あっさり見つかって良かったな」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 テレサに避けてるでしょ?って言われた
 4~6 ちらほら、テレサがアーケノに避けられてるのを感じてます
 7~9 ようやくジュダル解呪だね


 パァァァ…

ジュダル「――うわっ…」ドテッ

ライド「っ…大丈夫?」

ジュダル「って、あれ…? ここ、どこ…? 世界樹じゃ…」

シリウス「ああ、色々とあってな」

ジュダル「色々…?」

アーケノ(あと、何人だっけ…? 8人いて…5人目だから…)

テレサ「ねえ、アーケノ」

アーケノ「……ちょっとしょんべん」スタスタ

テレサ「あ……。んー…」


 【安価下1】
 1 7人もいるから、ちょっと闇の要壊すのも手分けしようぜって
 2 さて、ジュダルへの状況説明も済んだし、闇の要を探しに行くべ
 3 ところで、ライドくんはジュダルをどう想っとるん?
   A ラブなん?
   B あくまでもライク&恩的な?


アーケノ「はぁ…スッキリした」

 スタスタ

アーケノ「終わった?」

シリウス「ああ」

ジュダル「わたしもう、王都デーモンに戻っちゃダメかな…? ブラックサタンは倒しちゃったんだし…」

スピカ「止めはしないけど…」

ライド「えっ…」

ヨダカ「好きにしろよ」

ライド「えっ?」

アーケノ「何うろたえんの?」

ライド「えっ、あ…いや…」

ジュダル「にいや成分が足りないぃぃぃ…うーがぁぁー…」

テレサ「にいや、成分…?」

ジュダル「1年も経ってるなんて…にいやぁ…にいやがぁぁ…」

ライド「…」

アーケノ(何こいつ…)

シリウス「まあ、何にせよ、ひとりで行くのも大変だろう。インガを回収するから、いずれ暗夜王国へは向かう」

シリウス「その時にまた考えればいいだろう」

ライド「! そう、そうだよ、ジュダル」

ジュダル「それもそっか…」

ヨダカ「んじゃ、闇の要を壊しにいこうぜ」


 【安価下1】
 1 れっつらごー
 2 二手に別れよう
   ※AとBでそれぞれに別れてね。ずっと別れるわけではないよ
    今いるのは アーケノ テレサ シリウス スピカ ヨダカ ライド ジュダル の7人だよ


スピカ「でも、ちょっとした大所帯だよね」

ジュダル「? いいじゃん」

ヨダカ「あー…んー…まあ、二手くらいに別れた方が早い…か?」

アーケノ「別に俺は別れてもいいけど」

テレサ「じゃあ、どう別れる?」

シリウス「…そうだな」

ジュダル「こういう時はクジだね」

スピカ「じゃじゃーん、クジ魔法」

ライド「クジ魔法っ?」

スピカ「パーティーマジックだよ」

アーケノ「…」

テレサ「へえー…そんなのあるんだ」

スピカ「自分で編み出しちゃった」

ヨダカ「ムダな労力を…」

スピカ「けっこうこれ、考え出すの大変だったんだよ? とにかく、ひいてひいて」

 スッ…

スピカ「あれ…」

シリウス「…俺とスピカとヨダカか」

ヨダカ「…」

アーケノ(テレサがくっついてきた…)

ライド「…これって…大人と、子ども?」

ジュダル「え、ヨダカって大人枠?」

ヨダカ「あ?」

シリウス「………まあ、多少の不安はあるが、いいだろう」

スピカ「気をつけてね?」

アーケノ「いつ合流?」

ライド「…近辺で闇の要を探して、破壊したらここに戻ってくる、っていうのは?」

ライド「別のところで、闇が払えたらすぐに分かるだろうし、それまでに闇の濃いところを見つけられなかったら戻ってくればいいし」

ジュダル「何でもいいよ、頭使うの苦手だから」

シリウス「ではそういうことにしよう」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 闇の濃ゆーい洞窟があったよ…。ここっぽいね
 4~6 テレサを避けてるから、何かいづらい
 7~9 ライドくんはガマーベの地理がちょっと分かるらしいよ


 ズォォォォォ…

ジュダル「黒っ…」

アーケノ「この奥…?」

ライド「だろうね」

テレサ「…ただでさえ暗いのに、洞窟内に闇がこんだけあると…真っ暗かな」

ライド「気をつけて、入ろう」

ジュダル「どうにかなるって。行こ行こ」

ライド「あっ…ジュダル、待って。足元とか、気をつけ――痛っ」バタッ

アーケノ「自分が気をつけろよ…」

ライド「…」

ジュダル「だいじょぶ?」

ライド(……僕がこの中だと1番年上だし…しっかりしないと…いけなかったのに……)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 敵+何故か闇の中で動く魔物
 4~6 闇の中でうごめく魔物…
 7~9 暗い。すごく暗い


 カツ…
 カツ…

アーケノ(めちゃくちゃ、暗い…)

アーケノ(松明の明かりがほんの2、3メートルくらいしか照らせないし…)

テレサ「…何か、不気味だね…」

ジュダル「暗いだけじゃない?」

ライド「だと、いいんだけど…」

<ガタッ

アーケノ「っ…」

ライド「……物音?」

テレサ「でも、闇の中なのに…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 洞窟内なので、魔法も落盤の危険性があって使えないし、ジュダルの槍もあんまりだし、けっこうアレよ
 4~6 暗闇に乗じた奇襲を受けた!!
 7~9 何もいなきゃそれでいいじゃん、な考えのジュダルがいきなり攻撃を繰り出した。奇襲を防いだ


 バササッ

ライド「っ――コウモリ…!?」

ジュダル「うわ、ちょっ…!」

テレサ「えいっ!」ブンッ

テレサ「うわ、当たらない…!」

アーケノ「気っ持ち悪ぃな!!」

 ジャラララッ
 バシンッ
 ガツンッ
 ドサァッ

ライド(闇の中なのに、動いてるなんて――)

ジュダル「こんな狭いとこで戦えないよ…!」ブンブン


 【安価下1】
 敵キャラのお名前+性別おなしゃーす


王子「何度か言ってると思うけど…苗字なんてお飾り状態ですしおすし? キングロードは…敵にしなくていいじゃんてことで…」

王子「イスカンダル、て名前のみを採用てことで…。キングロードは関係ございませぬよー、ご理解願います。ごめんなさい」

―――――

 バササッ

ライド「っ――中・火球魔法!!」

 シュボォォォォッ
 ズドォォッ
 ズガァンッ
 ドゴォンッ

 バタバタッ…

アーケノ「えっ…今の、どうやった?」

ライド「ちゃんと狙って当てただけ…それより、奥――」

 ザッ…

(イスカンダル→)イスカ「闇の要は壊させはしない」

ジュダル「…敵?」

アーケノ「敵」

テレサ「でも…こんな狭い通路じゃ…」

ライド「…」ジリ

イスカ「死んでしまえ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 やべえやべえ、まともに戦えやしない
 4~6 とにかく突破して、戦えるような広さの場所までいこう…って。強引に
 7~9 ライドくんがおって良かったのう


イスカ「――極大・土槍魔法」

ライド「っ…ヤバい!」

 ズドォォォォォォォッ
 ズドォォォォォォッ
 ズドォォォォォォォッ

アーケノ「う、おおっ…!? 壁がっ…!」

ジュダル「ま、待って待って…! 土属性の魔法って――!」

ライド「洞窟内じゃ、全方位から繰り出されちゃう…!」

テレサ「ええっ…!?」

ライド「逃げてっ…!」

イスカ「串刺しになって、死に絶えろ!!」

 ズドォォォォッ
 ザッシュゥゥゥゥゥゥゥッ

アーケノ「あっぐ…!」

テレサ「アーケノ…!」ザッ

アーケノ「バカっ…足、止めたら…!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 でっどえーん…速い!?
 4~6 テレサを庇えはしたけどアカンことに変わりない
 7~9 あっぶねぇーい…


ライド「極大・閃熱魔法!!」

 シュバァァッ
 ズドォォォォォォォォォォッ

 ドゴォォォォォンッ…

イスカ「っ…」

テレサ「ぅ…あ、ライド…ありがと」

ライド「そう何度も、これで防げるとは思わないけど――」

 ダンッ

ジュダル「はぁぁぁぁっ!」

イスカ(貫通力を持った、火属性魔法で、攻撃を防ぐとともに道を切り拓いたか――)

 シュバァァッ
 スカッ…

ジュダル「ハズれた…!?」

アーケノ「ガンガン、いってろ!」ジャラララッ

 ヒュォォォッ
 ズドォォォンッ

イスカ「ちぃっ――」

ジュダル「ねえこの鎖、わたしに当たんない!?」

 ブォォンッ

アーケノ「できるだけ、当てない…!」

ジュダル「なら、いいけど…!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 敵はひとりだけではなかっただとぅー!?
 4~6 広いとこまで出れたけど、イスカと魔物の群れを同時に相手取らなきゃいけないらしい
 7~9 イスカを追い立てて、広いとこまで出られた。これなら普通に戦えるはず…!


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 イスカを追い立てていったら、あれ、像があるよ? うまいこと、解呪できれば…?
 奇数 追い立てたと思ったんだけど、ばっちり大ピンチに追い込まれてた。イスカ&シーキの超物量攻撃の嵐でござんす…
 ※0は偶数扱いよ


ジュダル「でぇいっ!」

 ブォォォン
 ズガァァッ

 タンッ…

ジュダル「あ、広い…」

 タタタッ

ライド「ここなら…普通に戦える」

テレサ「よぉーし」チャキ

アーケノ「覚悟しやがれ…」ジャラッ

イスカ「ふっ――極大・土壁魔法」

 ズドォォォォォォォッ

テレサ「っ…入ってきたところが塞がれた…?」

ライド「何を――」

 ヒュォォォッ…
 ポトポトポトッ

アーケノ「っ…? これ、何――」

 ジャキィィィィッ

アーケノ「!?」

 ザシュゥゥゥゥゥツ
 ブォォォンッ
 ブォンッ

アーケノ(この、攻撃って…!)

シーキ「今日はきっちり、仕留めてやんよ――」

ライド「罠っ…!?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 うぎゃー…
 4~6 障壁魔法もすぐに破られてまう…
 7~9 鎖のバリアー的なもので耐え凌ぎはする…けども


イスカ「落岩魔法!」

 ヒュォォォォッ
 ズッドォォォォォォォンッ…

アーケノ「こんなっ…!」

シーキ「おら、逃げ惑え! 逃げ場なんざねえがなあ!」

 ヒュォォォッ
 ズドォォォォッ

ジュダル「何、これぇっ…!?」

 ガンッ
 ザシュゥゥゥッ

テレサ「上からなんて、対処がっ…!」

 ズバァァァッ

ライド(完全に、ハメられてる…!)


 【安価下1】
 1 魔法で強引に反撃じゃあーい!!
 2 鎖で傘みたいなものを作って受け止める
 3 ええい、こうなりゃ敵を直接叩くまで!
   A イスカ狙い
   B シーキ狙い


アーケノ「やられっぱなしで、たまるか…! 極大・爆裂魔法!!」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォッ

 ガラァァンッ…
 ガラガランッ

シーキ「そんなで終わりゃあしねえんだよ」

 ズドドドドッ

ライド「っ…極大・爆裂魔法!」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォッ

イスカ「極大・土壁魔法」

 ズドォォォォォォォォォォッ
 ズズゥゥゥゥンッ…

イスカ「通じはしない――」

 ダンッ

ジュダル「嘘つき!」

イスカ「!?」

 ブォォォンッ
 ドゴォォォッ

ジュダル「よし、1発…!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 じゃあこの調子で、ってまたやろうとしたら…シーキはほら、魔法を吸収してきやがるから…でっどぇーん…
 4~6 けっこうなダメージなもんですから…
 7~9 がんばって体勢を立て直そう、って


シーキ「油断してんじゃねえぞ、イスカンダル!」

イスカ「っ――」

 ジャラララッ
 ガシィィィッ

イスカ「何っ…」

 グゥゥンッ

アーケノ「お前が、この雨っ…受けてろぉっ!!」

 ブォォォンッ
 ザシュゥゥゥゥゥッ
 ズバァァァァッ
 ドゴォォォォォッ
 ズバァァンッ

ライド「極大・爆裂魔法!!」

 カッ

イスカ「ぬぅっ…!?」

 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ

ライド「今の内に、体勢をっ…!」

ライド「爆裂魔法で降ってくる武器は散らせるから、その下に集まって…!」

アーケノ「こいつをっ…ぶっ飛ばしたら、なあっ!!」

 ブォォォォンッ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 倒したー、と思ったら…え?
 4~6 しぶてえな、こいつ!
 7~9 イスカをそのまま振り回して、シーキにぶち当てて吹っ飛ばせた


 ドゴォォォォォォォンッ
 パラパラッ…
 ドサァッ

イスカ「っ…ぅ…」

シーキ「……ったく…油断してるからだ」ザッ

イスカ「…だが…まだ――」

 プスッ

イスカ「っ!?」

シーキ「さーて…ナイリィの薬ってのがどんなもんか、見せてもらうぜ」

ライド(何をしたんだ…?)

イスカ「っ…お、おおおっ…おおおおおおおおおおお…!!」

アーケノ「まだ起きるのかよ…」

テレサ「でも、様子が…」

ジュダル「…来るね」

イスカ「おおおおおおおっ…!!」ダダダッ

アーケノ「走ってきた…!?」


 【安価下1】
 1 迎撃余裕!
 2 もういっちょ、鎖でぶん回してやる
 3 ジュダルがやるらしいし、様子見


ジュダル「だいじょぶ…!」

 クルルルルッ
 パシィッ

イスカ「おおおおおおおおっ…!」ダンッ

ジュダル「でぇぇいっ!!」

 ブォォォンッ
 ザシュゥゥゥッ

ジュダル「!?」

 ズバァァァッ

テレサ(あんなに、切り裂かれながらっ…! 全然…!?)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 あっ…
 4~6 自 爆 魔 法
 7~9 だいじょびだったけど、危なかった。イスカもやられた


 ジャラララッ
 ガシィィィッ

イスカ「死死死死死死死死――!!」

アーケノ「イカれてんじゃ、ねえよっ…!!」

 ブゥゥゥゥゥンッ
 カァァァッ

ライド「極大・爆裂魔法!!」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ

 ブワァァァァァァッ…

アーケノ「ぐっ…!」

テレサ「何がっ…!?」

ライド「自爆の巻き添えにしようとしたんだ…」

ジュダル「自爆っ?」

ライド「だから、僕が爆裂魔法をぶつけて、相殺したけど…」

アーケノ「…近づけさせなくて正解…?」

ライド「大正解…」

シーキ「…あんま使えねえな…」

アーケノ(危なかったけど…あとは、あいつだけ――)

 ジャラッ

アーケノ「今度は逃がさねえぞ…!」

シーキ「…はっ、やってみろ」


 【安価下1】
 1 鎖で攻め立てるよ
 2 魔法でぶっ飛ばぁーす!!
 3 近接戦だ


アーケノ「やったらぁっ!」

 ダンッ

シーキ「相変わらず、まっすぐだな!」

 ブンッ
 パララッ…
 ジャキィィィィィンッ

アーケノ「んなもん…!」

 ジャラララッ
 ガィィィィンッ

シーキ「へえ」

アーケノ「死ねぇっ!!」

 ブォンッ
 ギャリィィィッ

シーキ「死ねるか、そんなんで」

 ダンッ

ジュダル「はぁぁぁぁっ!!」

シーキ「っと…!」

 タンッ
 ヒュォンッ

テレサ「まだまだぁっ!!」

シーキ「飽きるぜ、そろそろ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 つえーな、やっぱこいつ
 4~6 捌かれちゃう…
 7~9 がんばれアーケノ


 ギィィィンッ
 ガンッ

テレサ「っ…!」

 ジャララッ
 ブォォォォォンッ

シーキ「それも分かって――」

アーケノ「どぉぉぉらぁぁぁあああああああああ――――――――――――――っ!!」

 ギャリィィッ
 ブンッ
 ドゴォォォォォォッ

シーキ「っぐ…!」

ジュダル「必殺――」ザッ

 シュボォォォォォォォッ

ジュダル「火炎突き!!」

 ズドォォォォォォォォォォッ

シーキ「ガキ、どもがぁっ…!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 押し切れない…
 4~6 粘られる…優勢だとは思うけど
 7~9 もう、ちょっち!!


アーケノ「うるっせええっ!!」

 ジャララララッ
 ヒュォォォンッ…

アーケノ(かわされた…! でも、まだぁっ!!)ググッ

 ブォォォォォンッ
 ギャリィィィィッ

テレサ「もう、ちょっとなのに…!!」

シーキ「なめるんじゃねえ…!」

 ブォォンッ
 ドガァァァッ

ジュダル「はぁぁぁぁぁっ!!」

 ヒュォォォォッ
 ギャリリリッ…

アーケノ(このままじゃ、押し切れない…!?)


 【安価下1】
 1 いやでも、あえて、このまま攻め続ければ
 2 身を挺してでも隙を作らせる
 3 魔法も使いながら、さらに激しく!!


アーケノ(だったら――!)

 ダンッ
 ジャララララッ

シーキ「鎖と一緒に特攻かぁっ!?」

 ブォォォンッ
 ジャキィィィンッ
 ギャリィィィィィィッ

シーキ「鎖ごと、ぶった切ってやらぁぁっ!!」

アーケノ「っ――小・爆裂魔法!」

 カッ 
 ドゴォォォンッ

シーキ(てめえに爆裂魔法をかまして、軌道を…!)

 ジャラララッ
 グルングルンッ…

アーケノ「捕まえたぁっ…!!」

シーキ「安易なんだよ、考えがぁっ!!」

 ジャキィィィィンッ
 ギチギチィィッ

アーケノ(武器を膨らませて、隙間を…!)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 隙を作れんかった…けっこう、ボロボロになったのに
 4~6 俺ごとやったれやぁぁぁ、て
 7~9 でも、それも、想定内だ!!



シーキ「甘いんだよっ…!」

アーケノ「っ――だったらぁ!!」

 ガバァァッ

シーキ「!?」

 ジャララッ
 グルングルンッ…

 ガシィィィッ

アーケノ「お前を盾にしてやる――俺ごと、ぶっかませぇっ!!」

ライド「ジュダル! 僕の後に!!」

ジュダル「!?」

ライド「極大・閃熱魔法!!」

 シュバァァァッ
 ズッドォォォォォォォォォォォッ

 ギュインッ…

ジュダル「今度こそ必殺――」バッ

シーキ「お返し、してやらぁぁっ!!」

 ジャキィィィィンッ
 シュボォォォォォォッ
 ズドドドドドドドドォォッ

ジュダル「火炎突きぃっ!!」

 シュボォォォォォッ
 ズッドォォォォォォォォォォォォォォッ

 ガガガガッ…
 ズガァァァァァッ

シーキ「っ――」

アーケノ「テレサ!!」

テレサ「でぇえええええええええ――――――――――――――――――いっ!!」

シーキ「やめっ――」

 ズドォォォォォォォォッ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ちょいと、無茶したけど倒せた…
 4~9 ざまーみろ!!


シーキ「っ…」ガボッ

シーキ「」

アーケノ「っ……う…」

 ジャラララ…
 ドサッ

テレサ「っ…アーケノ!」

アーケノ(痛ってぇぇ…全身…ちょっとこいつの攻撃…浴びすぎた…)

ジュダル「え、死んでない…?」

ライド「いや…息はあるよ」

テレサ「…大丈夫?」

アーケノ「………平、気…」ズキッ


 【安価下1】
 1 休んでないで、さっさと闇の要を壊そう
 2 ライドに休んでてって言われて、テレサとふたりにされてしまった…
 3 ちょっと休んで、闇の要を壊しにいこう


ライド「…アーケノ、ここで休んでて」

ライド「ジュダル、一緒に奥まで闇の要を探しにいこう」

ジュダル「いいよー」

アーケノ「は…? おい、待てって――うっ…」ズキ

テレサ「安静」ピシッ

アーケノ「痛っ…~~っ…」プルプル

ジュダル「じゃ、行ってくるね」

 スタスタ…

テレサ「…」

アーケノ「…」

テレサ「…手当て、したげる」

アーケノ「…いい」

テレサ「良くないの。ほら」

アーケノ「…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 テレサを避けるのは、アーケノも何だかつらい
 4~6 何で急に避けるようになったの、って…
 7~9 無言…


テレサ「……ねえ、アーケノ」

アーケノ「…」

テレサ「…避けてるよね?」

アーケノ「……別に?」

テレサ「避けてるよ…」

アーケノ「…」

テレサ「…何で、そんな…いきなり、避けるようになったの?」

アーケノ「…」

テレサ「……わたし…何か、気に触ることした…?」

アーケノ「【安価下1】」

 1 ………してない
 2 …(無言
 3 ……………ちょっと、しょんべんしてくる…


アーケノ「………してない」

テレサ「…じゃあ、どうして?」

アーケノ「避けてない」

テレサ「避けてるよ」

アーケノ「…」

テレサ「…何で?」

テレサ「そんな…いきなり、距離置かれると…」

アーケノ「……何でもねえって…」

テレサ「…」

アーケノ「嫌いになったわけでも、ないし…」

テレサ「…本当?」

アーケノ「………うん」

テレサ「…」

テレサ「……じゃあ、普通にしてよ」

アーケノ「…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 何も言わなかった
 4~6 ムリ、って……
 7~9 うん、って…


アーケノ「………うん」

テレサ「…ほんと?」

アーケノ「しつっこいな…」

テレサ「………避けたりしないでね?」

アーケノ「……分かったって…」

テレサ「…じゃあ、良し」

アーケノ「…」

テレサ「…」

アーケノ(………ムリだろうけど…)

 ズォォォォォッ…

テレサ「っ……闇が、消えてく…」

アーケノ「……壊したのか…」

テレサ「…戻ってくるの待って、あとは出てくだけだね」



―――――

 本日はー、短いけれども、ここまでっす
 どうもありがとうございました


 ――ガマーベ王国・石工の街――

ライド「まだ、シリウス達は戻ってないのかな…?」

アーケノ「まだ、向こうの方に闇が見えてるし…あっちに行ってるんじゃね?」

テレサ「じゃあしばらく、ここで待った方がいいかもね」

ジュダル「待つんなら、柔らかいベッドがいい…」

ライド「じゃあ、宿屋さん、行く…?」

テレサ「そうだね、疲れちゃったし」

アーケノ(………そう言えば…何か、忘れてるような…)

アーケノ(…何だっけ…?)


 【安価下1】
 1 そうだ、ドラシロ
 2 ここの図書館で本を持ち出してきたままだった
 3 まあいいや


アーケノ「あっ」

テレサ「?」

アーケノ「ドラシロって騎士…なんだけど」

ジュダル「ドラシロ? 知ってるの?」

アーケノ「…いや、お前が石になってるのを暗夜王国まで伝えに行け、って俺に言った張本人」

アーケノ「闇が押し寄せてきて、俺のこと逃がしてくれたけど…」

ライド「じゃあ、ここにいるの?」

アーケノ「いるはず」

ジュダル「へえー…じゃ、ドラシロに会っとこうよ」

ジュダル「すごい久しぶりだなー、ドラシロ」

ライド「…同僚…さん?」

ジュダル「うん、同期の同僚」

ライド「……そう…」

テレサ(これまで、会ってきた騎士って…何か、どこか変な人ばっかりだったけど…そのドラシロさんって人もそうなのかな…?)

アーケノ「どっちだっけな…」

 ・
 ・
 ・

ジュダル「あ、ドラシロー!」タタタッ

ドラシロ「ジュダル…ジュダルじゃないか!」

ジュダル「とうっ!」ガバッ

 ドサァッ

ドラシロ「痛っ…何だい、一体――」

ジュダル「すぅーっはぁーっすぅーっはぁーっ…」クンカクンカ

ドラシロ「じゅ、ジュダルっ…!?」

ライド「」

ジュダル「…………ダメか…」パッ

ドラシロ「え、えっ…? 何が?」

ジュダル「にいや臭、ちゃんと漂わせといてよ…もう…」

ドラシロ「ええー…?」


 【安価下1】
 1 ちゃんと約束は守ってやったぞ、って
 2 ジュダルとドラシロ会わせるだけだし、別に会話に混じらなくてもいいかなって
 3 あれ、ライドが硬直してる?


ジュダル「て言うか、ドラシロ、ケガしてるね。どしたの?」

ドラシロ「どしたのって…僕はキミを探せだなんて言う任務を言いつけられて、どんだけ捜しまわったと――」

ジュダル「そうなの? ごめんごめん」

ドラシロ「軽いよっ!! あと僕の台詞を遮らないでくれ!」

テレサ「騎士って…意外と、仲良しなんだ…」

アーケノ「…はぁ…」チラ

ライド「」

アーケノ「!?」

ライド「」

アーケノ「………お、おい」ツン

ライド「ハッ…」

アーケノ「…動き止まってたぞ…?」

ライド「……あ、いや…何でも…。ちょっと…うん…」

ドラシロ「とにかく、キミを見つけたら連れ帰るようにと陛下からの命令があるんだ。だから――」

ジュダル「でも…暗夜王国、今、すっごくヤバいことになってるって聞いたよ」

ドラシロ「へ?」

ジュダル「そうなんでしょ?」

アーケノ「えっ、ああ…ガマーベに攻め込まれて…」

ドラシロ「ええええええっ!? ぼ、僕がいない間に、何てことが…尚更、早く戻らないと…」

ライド「!」

ドラシロ「ジュダル、一旦、僕と一緒に戻ろう」

ジュダル「あー……んー、それでも、ダメじゃないんだけど…」

ドラシロ「何かあるのかい?」

ライド「…」

アーケノ「…?」

ジュダル「うーん、何て言えばいいかなあ…?」

ライド「……か、彼女はっ」

ドラシロ「?」

ライド「…僕らと、一緒にいてほしいんです。…ジュダルが、必要なんです」

ドラシロ「…そうなのかい、ジュダル」

ジュダル「え?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ライドくんが勇気を出したというのに、ジュダルは…
 4~6 そうなんじゃないの?って答えちゃうあたりジュダルは考えなしですよね
 7~9 そうそう、ってのってきた


ジュダル「………あー、そう、そうなの」

ドラシロ「そうなの?」

ライド「そう…なんです」

ドラシロ「そうか…」

アーケノ(そうだっけ…?)

テレサ(………これは…もしや…?)キュピ--ン

ジュダル(そうだったっけ…?)

ドラシロ「……そうか…」

ドラシロ「…でも、皆も心配してるし、騎士団に近い内、顔を出してもらえたりはできるかい?」

ジュダル「どうなの?」

ライド「…暗夜王国に行く用事は、あるだろうし…」

ドラシロ「じゃあ、早めに頼むよ。僕は一足先に戻るから」

ジュダル「分かったー」

アーケノ「…」

ドラシロ「…キミも、ありがとう」

アーケノ「……ん、まあ…」

ドラシロ「…? 何か、変わったかい…?」

アーケノ「…何が」

ドラシロ「…いや、まあいいよ。それじゃあ、僕はこれで」


 【安価下1】
 シリウス達を待とうか、ってことに
 1 宿屋で寝て過ごす…
 2 だべって暇を潰そう
   A ライド
   B ジュダル
 3 散歩して時間を潰す


 ――ガマーベ王国・石工の街・宿屋――

ライド「………はぁ…」

アーケノ「…………はぁーぁ…」

ライド「…」

アーケノ「…」

ライド「……どうしたの、ため息」

アーケノ「…そっちだって…」

ライド「……いや、僕は別に…」

アーケノ「俺だって何もねえし」

ライド「…」

アーケノ「…」

ライド「……何か、喋らない?」

アーケノ「…いいけど」


 【安価下1】
 1 そろそろ食べられなくなる保存食を食べながらだべる
 3 面白いこととかないの、って話題
 3 その他、自由話題
   ※シリアスな話題とかはぶっ込まなくてもええんやで?

モニカって女知ってる? ヨダカが生き返らせたんだけど

ジュダルが好きなの?


王子「…注意書き、入れたんだけど…」

王子「…ほんとに、それやる?」

王子「勧めはしないよ…?」


 【安価下1】
 1 >>247
 2 >>248
 3 そろそろ食べられなくなる保存食を食べながらだべる
 4 面白いこととかないのん?って話題


アーケノ「そうだ」

ライド「?」

アーケノ「保存食で…そろそろ、食べられなくなりそうなのあるから…それ食う?」ゴソゴソ

ライド「…そうだね、もったいないし…」

 ゴソゴソ
 ズラァァッ…

ライド「…けっこう、あるね」

アーケノ「…だってこういうの、保存用なんだから、手えつけないし」

ライド「それは、そうだけど…」モグ

アーケノ「…」ガリッ

ライド「…」モグモグ

アーケノ「…まっずいし…あんま、食いたくも…」モグモグ

ライド「…そう?」モグモグ

アーケノ「え?」

ライド「え?」

アーケノ「……いや、これまずいだろ」

ライド「……そう、かなあ…?」モグモグ

アーケノ「バカ舌?」

ライド「………確かに…何か、味覚が変わってきてる感じはあったけど…」モグモグ

アーケノ「そう言えばお前…料理もしなかったし」

ライド「…」

アーケノ「できないの?」

ライド「…できなくは、ないよ…?」モグモグ


 【安価下1】
 1 暇潰し料理対決
 2 保存食をおいしく食べるために料理でもしようって
 3 まあそれはいいとして、ドラシロがジュダルを連れ帰ろうとした時…変だったよな?て


アーケノ「…嘘ぉ?」

ライド「嘘ついたって、何も…」モグモグ

アーケノ「ふーん…」

ライド「うん…」モグモグ

アーケノ「あ」

ライド「ん?」モグモグ

アーケノ「ジュダルをあの騎士が連れ帰ろうとした時と、ジュダルがタックルして飛びかかって臭いかぎ出した時、お前変だったよな」

ライド「ぶっふぉっ…! げほっ…えっほ…」

アーケノ「汚ねっ…何吹いてるんだよ」

ライド「だっ…げほっ…器官に入った…げぇっほ…!」

ライド「いっ…いきなり、変なこと言うからぁっ…!///」

アーケノ「お前さ…」

ライド「っ…!?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アーケノ「食いしん坊キャラ…?」
 4~6 アーケノ「鼻の穴から食べカス出てるぞ、拭けよ」
 7~9 アーケノ「ジュダルのこと…好き?」ライド「!!?」


 【0】

アーケノ「ジュダルのこと好き――」

ライド「それ以上は、何もっ…!」

アーケノ「…」

ライド「………言わないで、ください…」

アーケノ「…何で?」

ライド「…」

アーケノ「…」

ライド「……僕は…人を好きになんか、なっちゃいけないから………」

アーケノ「っ…」

ライド「…」

アーケノ「…」

ライド「…」

アーケノ「…分かった」

ライド「え…?」

アーケノ「…何も、言わない……」

ライド「…うん」

アーケノ「…」

ライド「…」

<コンコン

アーケノ「っ…」

<3人が帰ってきたよー

ライド「あ、うん…分かった」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 何もなーし
 4~6 エル石像も一緒
 7~9 ジェシカ石像も一緒


 【0】

<あとね、ライド

ライド「うん?」

<彫像が見つかったから、持ってきたって

ライド「分かった」

アーケノ「…けっこう楽に見つかるな」

ライド「うん」

アーケノ「…」

ライド「…じゃあ、行こっか」


 【安価下1】
 1 神父
 2 姐御


 パァァァァァッ‥

エル「っ…?」ヨロッ

エル「………何だ…?」

ジュダル「神父、石にされてたんだよ」

エル「…石?」

シリウス「ああ…色々とあってな」

エル「…」

スピカ「あ、先に紹介しておくね。アーケノと、テレサ」

アーケノ「…」

テレサ「よろしくお願いしますね」

エル「…」

ライド「あとは2人、ですね」

スピカ「ジェシカだけ、場所が分からないんだよね」

ジュダル「あ、ねえ、王都デーモンに1回立ち寄りたいんだけど」

シリウス「インガを拾いに行く時に立ち寄れるな」

ジュダル「早めにって言われた」

テレサ「でも、最後のひとりの彫像がこっちにあったら…見つけられなくなっちゃうかも」

ライド「…それなら…また、二手に別れるのは?」

ライド「ガマーベを探索する組と、暗夜王国の方へ向かう組で」

スピカ「そうなると…暗夜王国に行くんなら、船がいるから、わたしと…インガを解呪しなきゃだから、ライドはそっちだね」

スピカ「あとジュダルも」

シリウス「8人を均等に分けるとして、もうひとり…暗夜王国へ行けるな。どうするか」

ヨダカ「どうでもいいって…」


 【安価下1】
 1 アーケノがいく
 2 それ以外、誰を向かわせるか書いてちょ
   ※テレサ シリウス ヨダカ エル の中から選んでネ


アーケノ「じゃあ俺行く」

テレサ「…」

シリウス「そうか。なら、決定だな」

エル「…おい、分かるように説明しろ」

ヨダカ「後でな」

スピカ「じゃあ、今夜はこのまま泊まって、明日の朝に出発ってことにしよっか」

ライド「はい」

シリウス「食事でもしながら、後のことも話すとしよう」

テレサ「……あっ、ほら、ここって闇に飲まれてたから、食べ物屋さんは全滅だったよ」

ヨダカ「そういや、そうだな」

ライド「あ、じゃあ…もうダメになっちゃう保存食が残ってるから、それにする?」

アーケノ「くっそまずいけど」

テレサ「おいしくないよねー」

ヨダカ「俺パース」

スピカ「うーん…あれは…」

ライド「え…」

ジュダル「ライドって、ベロが変だよね」

ライド「えっ…」

エル「…酒さえあれば何でもいい。酒を持ってこい」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 何もないよ
 4~6 大人組の酒宴に巻き込まれた
 7~9 そろそろ寝るかぁー…って思ったら


シリウス「こういう保存食はマズい。だが、おいしくしようと昔から、様々な試みがされていてだな…」ペラペラ

ジュダル「マズいのにおいしくなるの?」

ライド「そこまで、マズいような気も…」

ヨダカ「っぷは」ガンッ

エル「次だ」ガンッ

アーケノ「…酒って…うまいのか?」

スピカ「子どもは飲んじゃダメだよ」

ヨダカ「いいから、次だ、次!」

テレサ「あれだけ買い込んだのに、もうこんな…はい」

エル「…」グビグビグビ

ヨダカ「…」グビグビグビ

アーケノ「…」ジィッ

スピカ「倒れないでね…?」

シリウス「ゲテモノ調理法として名高いのが、魔物の腹へ詰めて発酵させるというもので…」

テレサ「えっ、何それ?」

ジュダル「マズい保存食の食べ方だって…」

テレサ「そっちの方がマズくなりそうな…」

シリウス「珍味らしい」グビッ

ライド「……あの、もしかして、酔ってるんじゃ…?」

シリウス「酔ってなぁい!」

テレサ「あっ…」

ヨダカ「次の酒持ってこぉーい!」

エル「まだ足りん!」

アーケノ「………お、俺も飲んでいい?」

ヨダカ「あ?」

エル「…じゃあ飲め」

アーケノ「!」


 【直下 コンマ判定】(ハーフ:+1)
 1~3 酔ってひっくり返って叱られた
 4~6 ほろ酔いになっちゃって叱られても聞く耳をもたなかった
 7~9 やだ、このコ15歳なのにザル…


王子「一応…。補正がある判定で、逆になってると、逆になった数字に、補正分がかかりますので。この場合は9→1に補正+1で、2です」

―――――

ヨダカ「飲めんのかよ?」

エル「吐いたら殺すぞ」

アーケノ「は、はあっ? 飲めるし…」

ヨダカ「…」チラッ

ヨダカ「よし、スピカが見てねえ内に飲め」

エル「さっさとしろ」

アーケノ「…よ、よーし」

 グビッ
 ゴッキュゴッキュ…

ヨダカ「けっこういけんじゃん」

エル「…」ゴクゴク

アーケノ「っぷはっ…けほっ…喉が、焼ける…」

ヨダカ「飲み馴れてねえだけだろ」

エル「次を飲め」

アーケノ「えっ…いや…何か」フラァ

ヨダカ「あん?」

 バタンッ
 ガタァンッ

スピカ「えっ…ちょ、何? 何でアーケノがひっくり返ってるの?」

ヨダカ「…知らね」ゴクゴク

エル「…」グビグビ

スピカ「………アーケノに、お酒飲ませたでしょ?」ジトォッ

ヨダカ「何のことだか…」

エル「…」グビグビ

スピカ「もーっ! アーケノも、ダメって言ったでしょ!」

アーケノ「ぅぁ…? んぅ…んー…」シパシパ

スピカ「うわ、酩酊状態…?」

テレサ「アーケノ、大丈夫?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 翌日、頭がガンガンに痛いのに説教をされてしまいました
 4~6 もうお酒はいいや…て思ったアーケノでした
 7~9 説教をされたらしいですが、何も覚えてないアーケノでした


 ――翌日

アーケノ「っ…」ズキズキ

ヨダカ「グオ---」

エル「Zzz」

 ガチャ

ライド「あ…おはよう、アーケノ」

アーケノ「……ん…」ヨロヨロ

ライド「…はい、お水」

アーケノ「ん…」ゴクゴク

アーケノ「ふぅっ…」

ライド「…大丈夫? ひっくり返って、そのまま寝ちゃったけど」

アーケノ「頭が、痛い…」

ライド「ああ…」

アーケノ「…もう…酒はいい…」

ライド「午前中の内に、暗夜王国に向かうって」

アーケノ「分かった…」


 【安価下1】
 1 二日酔いに耐えながら待とう
 2 二日酔いに耐えてたら、誰かきたでー
   【採用された場合のコンマ判定】
   1~2:スピカに説教 3~4:テレサや… 5~6:ジュダルとトーク 7~8:ライドくん仲良しすな 9:ヨダカ 0:不良神父
 3 あ、テレサだ…
   A 見つからない内に移動…
   B どうしたものか…


アーケノ(頭が痛い…)ズキズキ

アーケノ「……うぅぅぅ…ん…?」

アーケノ(テレサ…)

アーケノ(………避けるな、って言われたけど…ムリなもんはムリだし…)

アーケノ(んでも…暗夜の方に俺が行くって言ったの…実際そうだけど、そう思われる…かもだよな…?)

アーケノ(…どうすっかな…)

テレサ「――あ、いた。アーケノ」

アーケノ「っ…」

テレサ「…」

アーケノ「…ふ、二日酔いなんだから、おどかすなよ…」

テレサ「お酒飲む方が悪いんでしょ」

アーケノ「…」

テレサ「…」

アーケノ「【安価下1】」

 1 …やっぱ、部屋戻って、二度寝してる…
 2 ………べ、別に…お前のことがヤダから、暗夜王国の方に行くって言い出したんじゃないからな?
 3 ……お、俺がいないとこで、勝手にくたばったりするなよ。……呪いのせいで、俺まで一緒に殺されるんだから


アーケノ「………べ、別に…お前のことがヤダから、暗夜王国の方に行くって言い出したんじゃないからな?」

テレサ「…うん」

アーケノ「…」

テレサ「…」

アーケノ「…ほんとだぞ?」

テレサ「分かったって」

アーケノ「…ならいいけど…」

テレサ「…」

アーケノ「…」

テレサ「……アーケノ」

アーケノ「ん?」

テレサ「…気をつけてね」

アーケノ「…ああ…。お前も、な…」

テレサ「うん」

アーケノ「…」

<アーケノー、そろそろ出発するよー

アーケノ「あっ…」

テレサ「…行ってらっしゃい」

アーケノ「………行ってきます」

 ・
 ・
 ・

 ――海上――

アーケノ「はぁぁぁー………」

スピカ「…どうしたの?」

アーケノ「…別にぃ…」

スピカ「…そう?」

<ジュダル、そんな…危ないよっ?

<大丈夫だって、落ちない落ちない

アーケノ「…はぁ…」

スピカ(何かあるのは確実だと思うんだけどなあ…)

スピカ(うーん……船旅が無事に終わればいいんだけど…)




―――――

 本日はここまでになります
 ありがとうございました 短くてごめんなさい


王子「さて、いってみよう」

王子「ようやっと、主人公勢全員コンプリートが…モニカがいたから、まだまだか」

王子「とにかく、全員解呪の目処は立ったね」

王子「インガが先か、姐御が先か…」

王子「そしてアーケノとライドくんの恋はどうなるのか!」

王子「…奇しくも、アーケノもライドくんも、乗り気じゃなくなっちゃってるけど…」

王子「まあ、適当にお話が進んでけば、そこら辺の進退も勝手に…うん」

王子「と、いうわけで! がんばってみよー!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 スピカさぁーん…海で迷子は迷子じゃなくて遭難って言うんすよー? あんまりシャレにならないやーつですよー?
 4~6 暗夜王国の陸地に近づいたら、闇が見えたから、払って行こうかって…王都へ直行せずに寄り道
 7~9 水の都(廃墟同然)についたよー。王都は目と鼻の先だよー


 ガチャッ

アーケノ「ふわぁぁぁ…」

アーケノ「……あと何日くらいで着く…?」

スピカ「………う、うーん…今日か明日には着く…予定だったんだけどねー」

アーケノ「…予定?」

ライド「…」

アーケノ「…ライドまで、何で黙ってんだよ?」

スピカ「…外、見た?」

アーケノ「……霧…?」

ライド「…霧が出るような航路じゃないはず…だったんだけど」

アーケノ「ふーん…」

スピカ「…異常気象なら、いいんだけど…」

 ガチャッ

ジュダル「ねえ、何で外、真っ白なの?」

ライド「…」

アーケノ「…霧だと」

ジュダル「へえー…」

スピカ「……………………ほ、ほら…あの…慌てちゃダメだよ、こういう時は!! うん!」

スピカ「とりあえず、3時間くらいまっすぐ行って、何もなかったら面舵で…」

ライド「星が見えれば方角とかも分かるけど…」

スピカ「方位磁針が、ここに!」

ライド「………壊れないですか…?」

アーケノ「…え」

ジュダル「…ん?」

スピカ「あ、あれぇー…? お、おかしい…なぁぁー…?」

ライド「…」

ジュダル「遭難?」

アーケノ「まさか…」

スピカ「……ごめんなさい…そうなんです…」

ライド「…」

ジュダル「えええええっ!?」

アーケノ「………マジで…?」

ライド「……とにかく、霧を抜けられればいいんだけど…」



 【直下 コンマ判定】
 1~3 船の墓場へついた
 4~6 謎の群島へついた
 7~9 人魚の島へついた!?


アーケノ「何か見えた」トトトッ

ライド「どっち?」

アーケノ「えっと…2時の方角?」

ライド「分かった」スッ

スピカ「舵取られたぁ…」

ジュダル「だってスピカ…迷子になったんだもん…」

スピカ「わたしの船なのに…」

ライド「あ、あの…ほらっ、スピカさんは船長なんですよ。だから、指示出すだけで、こういうのは…別の人で…」

スピカ「そ、そっか…! じゃあ、2時の方向へよーそろー!」

アーケノ「…」

スピカ「とりあえず上陸して、あわよくば現在地を確かめよう」

ジュダル「分からなかったら?」

スピカ「…それはー……あー…」

ライド「…食料とかがあれば、補給しておきたいけど」

スピカ「そ、そうだね…。食べものと水がなくなったら、飢え死にしちゃうからね…」

アーケノ「大丈夫かよ…?」

 ・
 ・
 ・

アーケノ「……てか、島じゃない…?」

ライド「………見事に、船が沈んでるばっかり…。墓標みたいに、海から突き出してるし」

スピカ「気味が悪いね…」

ジュダル「何で沈んだんだろ?」

ライド「……特に、浅瀬っていうわけでもなさそうだけど…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アカンぞー、スーパーアカンぞー
 4~6 魔物の巣みたいだね…
 7~9 ただただ、不気味…かと思ってたら、その先にちゃんと陸地が!


王子「本当はね、不気味な土地を探索して何かしらに出会うって流れだったんだけど…」

王子「【7.77】ってことで、特別判定! いつも、こんなことするわけじゃない、ただの気まぐれね!!」

王子「たまーには、こういう遊び心もいいかなって」


 【7.77】
 【直下 コンマ判定】
 1~3 人魚だよ!! 美男美女しかいないよ!! しかーし、人魚によくありがちなイベントが…
 4~6 人魚が歓待してくれたよ!! …でも、あれ?
 7~9 リューグーキャッスルというらしいです


 ――人魚達の孤島――

 ザッ…

アーケノ「霧が濃くて、あんま先が見えないな…」

ジュダル「だねー」

スピカ「とりあえず、歩いてみよっか」

ライド「…」

 スタスタ…

アーケノ「…」キョロキョロ

ジュダル「磯臭い…」

ライド「海だし…」

スピカ「わたしは落ち着くけどなー、こういう磯の香りって…」

 ヒュバッ
 ズドッ…

アーケノ「っ!」

ジュダル「矢…? 何?」

ライド「誰かいる…?」

スピカ「………でも、誰が…」


 【安価下1】
 人魚さんのお名前おなしゃーす
 ※女性名でいいよ


フゥエラ「――今すぐに立ち去りなさい! ここは人間が来るべき場所ではありません!」

アーケノ「女の声…?」

スピカ「…小・竜巻魔法」

 ビュォォォッ
 スゥゥゥッ…

ジュダル「あ、霧が…」

ライド「風で散らせるんだ…」

フゥエラ「!!?」

アーケノ「……………何かいる…」ゴクリ

ライド「……下半身が…水のボールみたいのにくっついてる…けど…あれって」

ジュダル「人魚?」

スピカ「…人魚だ…」

フゥエラ「ま、ままままっ…魔法を使うとは…! おのれ!!」

フゥエラ「わ、わたしは人間なんかに屈しないぞぉっ!」ググッ ←矢をつがえた

 シュバッ
 ジャララッ
 ギィンッ

フゥエラ「なっ…ななななぁっ!?」

アーケノ「…」

フゥエラ「そ、そそそっ…その、その鎖で、我らを…拘束しようというのか!!?」

ライド「……あの」

フゥエラ「ええいっ、わ、わたしは屈しないぞ!!? 人畜無害そうな面を揃えたところで、人間の本性なんか知ってるんだぞ!!」

スピカ「えーっと…あの、人魚さん…? わたし達、遭難しちゃって、ここまで偶然、辿り着いたんだけど…」

フゥエラ「遭難…? …………ハッ、だ、騙されないぞ!!? わたしは、全然、ちっとも、これっぽっちも、騙されないからな!?」

アーケノ(何こいつ…?)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 おやおや?
 4~6 フゥエラが襲いかかってきた!! しかし、へっぽこだった…
 7~9 話の分かりそうな人魚がやってきた


 ポカッ

フゥエラ「あ痛っ…!?」

アーケノ「また出てきた…」

スピカ「また人魚だ…」

ライド「…いるんだ…」

ジュダル「…下半身が魚みたいになってるから、丸い水につかってるんだ…」

フゥエラ「背後からとは卑怯な――って…」


 【安価下1】
 さらにもひとり、人魚さんでーす
 名前+性別おなしゃーす


サーカナ「何をしてるの、フゥエラ」

フゥエラ「姉さん…! 大変です、人間がこんなところへ!」

サーカナ「…」チラッ

スピカ「遭難しちゃいまして、陸地が見えたから来たんですけど…」

フゥエラ「そんな嘘に騙されるもんか!」

サーカナ「まったく…どうしてお前はそう、決めつけにかかるのか…」

サーカナ「全ての人間が邪悪な存在というわけではないに決まってる…。見なさい、この人間達の顔を」

フゥエラ「…」ジトッ

アーケノ「…」

フゥエラ「…怪しいヤツ」

アーケノ「!?」

フゥエラ「…まあ、普通そうなヤツ」

スピカ「え、わたし…普通そう…?」

フゥエラ「…………人、間……? 尾を隠しているんじゃあるまいな…!?」

ジュダル「?」

フゥエラ「それに………変な眼」

ライド「…」

サーカナ「彼らが悪い人間に見えるか?」

フゥエラ「………しかし、用もなくこんなところへ訪れる者など!」

サーカナ「だから遭難したと、彼らは言っているだろう」

フゥエラ「いや、これは巧みな嘘で…」

サーカナ「妹が失礼をしました…。遭難とは大変だったでしょう。我らの里へどうぞ」

スピカ「人魚の里に…!?」

フゥエラ「姉さん…騙されちゃダメだ!!」

サーカナ「この妹はつくづく、頭が弱いのです。どうか、お許しください。それではどうぞ」

ジュダル「確かに、何か勘違い系のバカっぽそうな顔だね」

ライド(ジュダルの頭も似たり寄ったりじゃないかとか言えない…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 しかぁーし、その時!!
 4~6 何やらイメージと違って、賑やかです
 7~9 人魚達は好奇心と警戒心とを人間に持っているようです


 ――人魚達の孤島・人魚の里――

アーケノ「何か、すっげえところ…」

スピカ「下半身を覆ってる、あの水が浮けるようになってるから、町並みも高さがあるんだね…」

ジュダル「何か、首が疲れそうな街…」

ライド「…」チラッ

*「…」ヒソヒソ

サーカナ「最近、また…」

ライド「?」

サーカナ「…人間が、私たちの心臓を狙って、押し寄せるようになったのです」

アーケノ「心臓…?」

ジュダル「何で…?」

フゥエラ「ふんっ、知らないとは言わせないぞ。我々の心臓を口にすれば不老不死になれるとか、人間は言っているんだろう?」

ジュダル「へー…知らなかった…」

フゥエラ「み…見え透いたことを…!」

スピカ「確かにそういうのはあるみたいだけど、信じてる人はほとんどいないと思ってたな…」

スピカ「それに人魚がいるってこと自体、今日、見るまでは信じてなかったもん」

フゥエラ「ちゃんといるぞ!?」

スピカ「あ、うん」

サーカナ「だからこの娘みたいに、人間を忌避する人魚も多いの。不快だったらごめんなさいね」

ライド「……いえ…」

サーカナ「ここがわたし達の家よ。どうぞ」

アーケノ(洞穴…みたいな家だな。…………中はそれっぽいけど)

スピカ「とにかく、遭難しちゃってて…海のどの辺りかも分かってないから教えてもらえたら助かるんだけど」

フゥエラ「だったら、地獄までの行き先を――痛っ」

サーカナ「まったく…次、そんなことを言ったら怒るわよ? フゥエラ」

フゥエラ「うぅぅ…」

ライド「…あの、本当に僕らは何もしませんから」


 【安価下1】
 1 スピカとライドが色々とサーカナとしゃべってる…から暇だ
 2 こんなとこまでほんとに人間が来るの?って
 3 人魚の食べものとは、一体…?


サーカナ「あなた達の口に合うかは分からないけどどうぞ」コトッ

アーケノ「……何これ?」

フゥエラ「海豚だ」

ジュダル「海豚…? まあいいや、いただきまーす」モグッ

アーケノ「ふーん…」パクッ

ジュダル「っ…」

アーケノ「………うめえっ!?」

 バクバク

フゥエラ「ふっふっふっ…そうだろう、自慢の家畜だ。人間にはマネできまい」

ライド(あんまり、味しない…)モグモグ

スピカ(あれ…海豚…海豚って、確か……まあ…うーん…文化が違うみたいだし…何も言わないで、もらっておこう…)

サーカナ「お口に合いましたか?」

スピカ「あ、はい…。ありがとうございます」

サーカナ「それは良かったです」

フゥエラ「別に人間にご馳走してやることないのに…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 悪い人間じゃのうて、魔族がやってきたみたいっすよ
 4~6 悪い人間がやってきちゃったよ。人魚の心臓を求めて…
 7~9 サーカナとフゥエラが近くの陸地まで案内してくれるって


スピカ「それで…道っていうか、方角っていうか、教えてほしいんですけども…」

サーカナ「ええ。でしたら、近くの人間が住んでいる陸地までご案内しましょう」

スピカ「ほんと? ありがとう!」

サーカナ「フゥエラ、いいね?」

フゥエラ「わたしも…?」

ライド「ありがとうございます」

フゥエラ「……ふ、ふん、まあ、人間に貸しを作ってやるのも悪くはないな」

アーケノ(人間に…って言われてもなあ…)

ジュダル「じゃ、これでどうにかなるんだ?」

ライド「うん、そうだね」

サーカナ「それでは参りましょうか」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 トラブル起きろ! 敵でてこい!
 4~9 えー、平穏なまんま出てっちゃうのん…?


 ――船の墓場――

スピカ「いやー…何事もなくて良かったね」

ジュダル「海豚おいしかったし」

アーケノ「にしても…すっげえ、すいすい泳ぐな…人魚って」

スピカ「ねー…。下半身くらいしか違いがなさそうなのに」

ジュダル「あれ…ライドは?」

スピカ「操舵中」

ジュダル「ああ…」

アーケノ「でも…人魚の心臓って、何で不老不死になれるとか言われんの?」

スピカ「人魚に限らず…なんだけど、心臓って神秘的なものっていうイメージが昔は強かったんだよ」

スピカ「実際、魔力の源が心臓とかにあるって言われてて、そこから力を取り込めるんだー…って」

アーケノ「ふーん…」

スピカ「人間も、魔族も、人魚もね。ただ…人魚ってほら、本当にいるかいないかも今日まではわたし達も知らなかったでしょ?」

スピカ「そういう、すごく珍しい種族だから余計に特別視して、不老不死っていうのに結びついたのかもね」

スピカ「あと、見てれば分かると思うけどものすごく綺麗な容姿だから、っていうのも関係あるんじゃないかな?」

ジュダル「スピカって物知りだね」

スピカ「えっへん」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 最後のチャンスじゃ! 魔族が出てこい!!
 4~6 わるーい人間でもいいんじゃ!! このままじゃ人魚とお別れやぞ!!
 7~9 コンマ神マジいけず。人魚姉妹と別れたよ…


スピカ「ありがとねー!」ブンブン

ジュダル「またねー」

サーカナ「気をつけて」

フゥエラ「な…何もしないんなら、また来てもいいぞっ!」チャプンッ

アーケノ「…」

サーカナ「もう…あの娘ったら…。それじゃあね」チャプンッ

スピカ「…行っちゃったね」

ジュダル「霧もなくなったし」

スピカ「あとは、海岸線沿いに行けば暗夜王国だよ」

アーケノ「もう迷子にならないよな?」

スピカ「ライドが舵取ってるし!」

ジュダル「そうだね」


 【安価下1】
 1 海上交易都市から王都方面へ向かう?
 2 水の都(廃墟)から王都行き? こっちのが近いよ


 ――暗夜王国・水の都――

スピカ「………聞いちゃいたけど…これは…」

ジュダル「………ひっどい…」

ライド「…うん」

アーケノ(それでも…ぽつぽつ、テントみたいのが張られてるし…まだここで暮らそうとしてる人はいんのか…)

スピカ「…王都に行こうか」

アーケノ(何か…前に、ここでガマーベ軍と戦ってから、そこまで経ってない気がするけど…ずっと前のことみたいだな)

ジュダル「にいやにやっと会える…」

ライド「…」


 【安価下1】
 1 騎士団本部へ
 2 アテムに直接、会いにいっちゃう?
 3 スピカが王城に、ジュダルが騎士団本部へそれぞれ行って、アーケノとライドは暇になった


 ――暗夜王国・王都デーモン・騎士団本部・特殊任務班室――

ジュダル「たっだいまー!」

 バンッ

デネブ「」

ヒヒイロ「」

レイド「」

ゼドファ「」

 グッタリ…

ジュダル「…あれ?」

アーケノ(何ここ…地獄絵図…?)

ライド(騎士団って…部外者入っちゃっていいのかな…?)

スピカ(寝てるというか、気絶してるというか…過労死寸前…?)

ジュダル「……オッサン!」ゲシッ

ヒヒイロ「ん…ああ、ジュダルちゃんね…はいは――ジュダルちゃんっ?」ガバッ

ヒヒイロ「………ありゃま。………ちょいと場所変えようか。お疲れだからねえ、皆」

ジュダル「分かったー」

ヒヒイロ「あ、一緒に来てくれた人らもどーぞー…」ノロノロ

ライド(疲れきってる…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 報告書やってね、ってオッサンに言われてジュダルが…。しばらく、王都に釘付けだね
 4~6 ジャンヌの店だよー!
 7~9 再会…


 ――暗夜王国・王都デーモン・ジャンヌの店――

ヒヒイロ「ジャンヌちゃーん、5人ねー」

ジャンヌ「はぁーい――って、ジュダル!」タタタッ

ジュダル「あ、ジャンヌー!」

 ガバッ
 ヒシッ…

ジャンヌ「ああもう、やっと帰ってきた…。もう、心配してたんだよ?」

ジュダル「そうだったの? でも無事だよ」

ジャンヌ「良かったぁー…ほんとに」

スピカ「……ここって、何のお店?」

ジャンヌ「レストラン!」

ジュダル「踊りつき?」

ライド「……踊りつき…レストラン…?」

アーケノ「…何それ」

 パサッ

セーブル「お、めっずらしー、客が来るなん――」

スピカ「!」

ライド「!」

ジュダル「あ、メシテロ剣士…」

アーケノ「っ…何だ…体が急に、震えて…」ゾクゾク


 【多数決】最速3票獲得選択肢を採用
 1 スピカとセーブルはさー、もうさー、いい加減にさー…てことで
 2 ライドくん、ようやく旅してた仲間に出会えたね、良かったね


セーブル「スピカ…それに……」

スピカ「セーブル…何で、こんなとこに…」

ライド「……っ」

セーブル「ライドぉーっ!」

 ガバァッ
 ググググッ

ライド「痛っ…痛った…痛い、よっ…セーブル…!」

セーブル「お前っ…バッカヤロー!! どんだけ心配したと思ってんだよ!?」

ライド「っ…」

セーブル「んだよ、背も伸びて…成長しやがって、こんにゃろー!」ガシガシ

ライド「痛っ…髪の毛、そんな…!」

セーブル「ああ、良かった…ほんっとに、お前…無事で…グスッ…」

ライド「セー、ブル…」

セーブル「ったく…お前、ガリッガリじゃねえかよ…。ちゃんと食えっての」グシッ

ライド「……うん…」

セーブル「よーし、待ってろよ…今、俺が腕によりをかけて――」

アーケノ・スピカ・ジュダル・ジャンヌ「「「「!!?」」」」

セーブル「って…何か、俺のメシ…うますぎて、逆に失神とかするみてえだし…」

ライド「ううん…食べたい…セーブルの、ご飯…」

セーブル「!」

ジュダル「ええええええっ!?」

ジャンヌ「え、えと…ええっ…? さすがに、お店で死人が出たら…」

アーケノ(バカ舌…)

セーブル「よっしゃ、そこ座っとけ、ライド! たんまり作ってやっからな!」

ライド「うんっ…!」

ヒヒイロ「………まあ、何か良かったみたいね…。ジュダルちゃん、とりあえず、色々とお話聞かせてちょーだい」

ヒヒイロ「あとねー、ジャンヌちゃん。こっちのテーブルは、ふつーにジャンヌちゃんのご飯でいいから」

ジャンヌ「う、うん…」


 【安価下1】
 1 ライドとセーブルの様子を観察
 2 そこはまあ、水入らずにしといて…今後についての話でも


<よっしゃ、できたぞ、食え!!

<いただきます

<もっと食え、どんどん食え

<うん

アーケノ(ふつーに食ってる…!?)

ヒヒイロ「んで、ジュダルちゃん…。密輸組織については?」

ジュダル「えっ? ああ…んーと…ブラックサタン…とか言う人達がやってて、追いかけたらデルザー大陸までついちゃったのね」

ヒヒイロ「デルザー大陸…? へえー…オッサンもあそこまでは行ったことないわね…。んで、どしたのよ?」

ジュダル「ブラックサタンの人は全員やっつけたけど、世界樹ってとこで最後の1人をすっ……………ごく、がんばって倒したのね」

ジュダル「だけど、そしたら…変な3人が出てきて、何かしたら…気づいたら、石にされてたって言われちゃって」

ヒヒイロ「…ふうん。まあ、細かいことはね、ちゃーんと報告書にまとめてもらうから」

ジュダル「え…」

ヒヒイロ「んでもって…一緒にきたのは? そっちのアーケノくんは事情知ってるから、まあいいとして…」

ジュダル「他にもいるんだけど、一緒にデルザー大陸を旅してたの。それぞれ、ちょっとブラックサタンとあったりなかったりで」

アーケノ「なかったり?」

ヒヒイロ「そう、まあ…いいや」

アーケノ「いいのかよ…」

ヒヒイロ「ともかく、陛下がジュダルちゃんのことも心配してたから、顔くらい見せてやんなさいな」

ジュダル「分かった」

スピカ「あっ…国王陛下に、わたしも謁見したいんですけど」

ヒヒイロ「ん? …おたくは?」

スピカ「ヴァーゴ王国第一王女、スピカ・ヴァーゴです」

ヒヒイロ「………ありゃ、お偉いさんじゃない…。んじゃ、早速、行きますかい」

ヒヒイロ「ところで…あっちのお2人さんはどうする? 積もる話とかもありそうだけども」


 【安価下1】
 1 後でまたここにくるから、置いてっちゃおう
 2 ライドくーん、行くよー。また後にしてー


ジュダル「ライドー、お城行くよー」

ライド「えっ…?」

セーブル「お?」

ジュダル「ほら、行こ」

ライド「あ…う、うん…」

スピカ「また後でも話できるし、大丈夫だよ。ね、セーブル」

セーブル「おう! 待ってるぜ」

スピカ「でも…何で、セーブルってここにいるの?」

セーブル「いや、路銀調達で…バイト中」

ジャンヌ「料理できるって言うから雇ったのに…」

ジュダル「あー…」

アーケノ「…」

ヒヒイロ「そいじゃ、行くよー」

セーブル「待ってるかんな!」

ジャンヌ「またのお越しをお待ちしてまーす」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ああ、ライドくん…
 4~6 三角関係を把握しちゃったアーケノ
 7~9 なんとお城にお泊まりできちゃうとは…スピカさまさまですな


 ――暗夜王国・王都デーモン・王城・玉座の間――

アテム「おお、ジュダル。余をこれほどまでに待たせるとは…こやつめ」

ジュダル「そんなに待ってたの?」

アテム「ジャンヌの店での逢瀬もままならなくなってしまうとはのう…」

大臣「コホン」

アテム「……まあ良い」

アーケノ(逢瀬…?)

ジュダル「元気だった?」

アテム「お前の顔を見ただけで、あと240時間はぶっ続けで公務ができそうだのう。わはははっ」

ライド「…」

アーケノ(………もしかして…このバカ陛下…)

アテム「まあ、何にせよ、ジュダルよ。任務、ご苦労であった」

アテム「まとまっていなくても良い、色々と余に報告せよ」

ジュダル「色々って…オッサンにもう言ったのに…」

スピカ「陛下」

アテム「む?」

スピカ「お初にお目にかかります、ヴァーゴ王国の第一王女、スピカ・ヴァーゴです」

アテム「おお、ヴァーゴの…。噂では大層、人望が厚く、民を大切にする者だと聞き及んでいる」

アテム「国の規模こそ違えど、同じく、民を束ねる者同士だ。堅苦しくならずに話をしようではないか」

スピカ(何か…フランクだ)

スピカ「以前、こちらにわたしと、バイス王国の生き残りであるカルカリナ王女からの使者が来たと思うのですが…ご検討いただけましたか?」

アテム「うむ。検討はした。……が、情勢が情勢でのう。まだどうにもならぬところだ」

アテム「地上がこのようになってしまった以上、地上の各国はともに手を取り合って、事体の解決に取り組むべきだと考えておる」

アテム「すでにこの大陸の近隣諸国ではサミットを行い、今後の方針についても話し合ったのだ」

アテム「……が、どうにも足並みが揃わなくてのう。…ヴァーゴ王国とも協力をしたいと考えておる」

アテム「闇を払い、この闇を広げている諸悪の根源を叩ければ、次はそちらの要望に応えられるかとも思うてはおるのだが」

スピカ「…」

アテム「まあ…話すべきことはあまりにも多すぎる。賓客としてそなたらを迎えたいのだが」

スピカ「申し出はありがたいのですが、やらなければならないので…」

アテム「む?」

スピカ「国境付近の村へ行って、呪いをかけられている仲間を解放しなければならないんです」

アテム「そうか…」


 【安価下1】
 1 だから、長居はできませんよって
 2 2、3日くらいは留まっても大丈夫だけど…って
 3 色々と難しそうな話があるみたいだし…アーケノとライドで、インガの解呪に行く? ジュダルはどうするかまだ分からんけど


スピカ「ですから、長居は…」

アテム「うむ…。分かった。アーケノよ」

アーケノ「ん?」

アテム「各地で闇を払えていると報告が届いておる。礼を言おう」

アーケノ「……お、おう」

アテム「…テレサはどうした?」

アーケノ「別行動中…」

アテム「そうか。テレサにも、余が礼を言っていたと伝えておくが良い」

アーケノ「……分かった」

ヒヒイロ「陛下」

アテム「む? どうした?」

ヒヒイロ「ジュダルちゃんなんですが、うちに戻しちゃってもいいですかね?」

ライド「!」

アテム「うむ…そうだのう。それがいい」

スピカ「じゃあ…ジュダルとは、ここでお別れになっちゃうね…」

ジュダル「やっと戻れたぁ…」

ライド「………ぁ…でも…」

アーケノ「…」

アテム「む? どうした?」

ライド「………いえ…」


 【安価下1】
 1 お節介、かなあ? でも…
 2 黙っておこう


アーケノ「………いや、ダメだろ」

ライド「!」

ジュダル「何が?」

アテム「何がダメなのだ?」

アーケノ「ジュダルがいないと、まずいってこと」

ヒヒイロ「ありゃ、そうなの?」

ジュダル「さあ?」

アテム「どう、ダメなのだ?」

アーケノ「…えっと…国境付近の村まで行かなくちゃいけないだろ?」

アーケノ「スピカとライドは魔法使いだし、俺は得物が鎖だしで、前衛がいなくなる」

アーケノ「バランスが崩れる」

アテム「…ふむ」

アーケノ「あとはー…えっと…」チラッ

ライド「っ……ジュダルとはデルザー大陸の旅や、戦いを通じて…すごく連携が取りやすいんです」

ライド「それに彼女がいなくなると…アーケノが言ったように戦力低下が免れませんし、これまで、何度も敵と遭遇しています」

ライド「これからの旅にも…ジュダルの力が必要なんです」

スピカ「…」

ヒヒイロ「…信頼されてるねえ、ジュダルちゃん」

ジュダル「悪い気はしないね」

アテム「む…そうか…。どうしても、ダメか?」

ライド「…どうしても…?」

アテム「人員不足は深刻でのう…。国防の観点から、ひとりでも多くの騎士の力が必要なのだ」

ライド「……それは…」

ジュダル「…」


 【直下 コンマ判定】(忍ぶ恋:-2)
 1~3 言いよどんじゃって、黙っちゃったライドくん…
 4~6 おや、ジュダルの方から?
 7~9 ライドくん…


ライド「…………」

アテム「…すまぬの」

アーケノ「…ライド…」

ヒヒイロ「んじゃ、ジュダルちゃんは、この時点をもって任務は終わりってことで」

ジュダル「……うん、分かった」

スピカ「ジュダル、一緒に旅できて楽しかったよ」

ジュダル「うん。神父とかにもよろしく言っといてね」

アテム「…さて、話はこれくらいかのう」

アテム「今後の旅も気をつけるがいい」


 【安価下1】
 1 いいのかよライド、って
 2 ジャンヌの店へ戻ったよ。…オッサンとジュダルはいないけど
 3 こっそり、ジュダルにそれとなーく…伝わるかなあ…?


 ――暗夜王国・王都デーモン・大通り――

ライド「…」トボトボ

アーケノ「…」チラッ

ジュダル「じゃあ、わたし、こっちだから」

スピカ「うん。元気でね」

ヒヒイロ「ほれほれ、仕事がたんまりなんだから、さっさと戻るよー」

ジュダル「はーい」

ジュダル「じゃあね、アーケノ。それにライドも」

アーケノ「…あ、おう」

ライド「…うん」

ジュダル「……ライド?」

ライド「…大丈夫。……ありがとう、色々…」

ジュダル「…うん。じゃあね」

 スタスタ…

スピカ「…行っちゃったね」

ライド「…」

アーケノ「………スピカ、ちょっと先戻ってて」

スピカ「何で?」

アーケノ「何でって…その…色々あんだよ。いいから、ほらっ」

スピカ「分かった…。気をつけてねー」スタスタ

ライド「…じゃあ、僕も――」

アーケノ「お前まで行くなよ」ガシッ

ライド「っ…?」

アーケノ「お前…いいの?」

ライド「…何が?」

アーケノ「ジュダル。…ここで別れるの、嫌なんだろ?」

ライド「……でも…」

アーケノ「追っかけろよ」

ライド「…」

アーケノ「………そんな顔するくらいなら、追っかけて、一緒に来いって言ってこいよ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 拒絶された
 4~6 迷いはしたみたいだけど…
 7~9 走れライド


ライド「けど…」

アーケノ「………いいから、行けっての!」ゲシッ

ライド「っ…」

アーケノ「お前が何でためらってるか知らないけど…このまま終わっていいのかよ」

アーケノ「ここで放っておいたら、ずっとお前、そのまんまだぞ。それでいいのかよ?」

アーケノ「大事じゃないのかよ、あのバカ陛下に取られるぞ!」

ライド「…っ…行ってくる」ダッ

アーケノ「…」

 タタタッ…

アーケノ「……………偉そうなこと、言える口じゃないけども…」ボソ

 ・
 ・
 ・

ライド「――ジュダル、待って!」

ジュダル「ライドっ…?」クルッ

ヒヒイロ「んー…どしたの、少年」

ライド「…ジュダル」ギュッ

ジュダル「何? 何で、手…」

ライド「これ僕のわがままだけど…まだ、ジュダルと旅をしていたい」

ライド「だからっ――」

ジュダル「いいよ」

ライド「!」

ヒヒイロ「ちょっ…ジュダルちゃん?」

ジュダル「ごめんね、オッサン。ライドがこんな顔しちゃうと…ね」

ライド「えっ…」

ジュダル「ライドが辛そうな顔してるから」

ジュダル「何度だってわたしが救ってあげるって、約束したし」

ライド「……っ…そんな、顔…してた…?」

ジュダル「…うん」

ライド「………もう…しないって、決めたのに…」

ジュダル「だから、もうちょっとだけね。…いいでしょ、オッサン?」

ヒヒイロ「いやいや、いいでしょ…って…」

<おおーい!!

ジュダル「あれ?」

 タタタッ…

ドラシロ「はぁっ…やっと、着いた…ジュダル、先に来てたんだ…?」

ヒヒイロ「ありゃ、ドラシロ」

ジュダル「………そうだよ、ほら、ドラシロがいればさ、わたしが戻らなくても穴埋めできるでしょ?」

ドラシロ「え?」

ジュダル「だから、もうちょっとだけ。ねっ?」

ヒヒイロ「………しゃあない…陛下にはオッサンからそう言っといてあげるよ…」

ライド「!」

ヒヒイロ「人助けは騎士の務めだからねえ…。しっかり、かっちり、やんだよ、ジュダルちゃん」


 ――暗夜王国・王都デーモン・ジャンヌの店――

アーケノ(ライド…どうなったかな…)

ジャンヌ「……ねえねえ」ソソソ

アーケノ「っ…な、何だよ…?」

ジャンヌ「あの2人って…やっぱり、できてるのかな?」ヒソ

アーケノ「あの、2人――?」チラッ

セーブル「まだその手袋使ってたのか? みっともないのに…」

スピカ「何言ってるの、大活躍だよ。あったかいしね。セーブル、これまで何してたの?」

セーブル「まあ、ライド探してな…。色々歩き回ったけど、どーにも見つからなくって…でも、いきなり今日、会えちった」

セーブル「これでとりあえず…俺の旅も一段落」

スピカ「そっか。…この後は?」

セーブル「…………ん、まあ…もっと、強くならねえといけないし、武者修行に戻るだけ…だけど…」

アーケノ「…」

ジャンヌ「何か、怪しいよねー」ヒソ

アーケノ(あっちもこっちも…流行ってんのか…?)

 カランッ…

ライド「…ただいま…」

アーケノ「! ……って…ひとり…お前」ガタッ

ライド「あ、いや…ジュダルも、来てくれるって。……その前に、色々、報告書とかをやらなきゃって、一旦、戻っただけ」

スピカ「えっ? ジュダル、まだついて来てくれるの?」

ライド「うん…」

アーケノ「…………そっか、良かったな」

ライド「うん。……ありがと、アーケノ」

アーケノ「………別に」

ジャンヌ「ほほーう、ほうほう…」

スピカ「で、ジュダルって、どれくらいで戻るって?」

ライド「明日中にはって言ってたよ」

スピカ「じゃあ…出発は明後日になっちゃうか」


 【安価下1】
 1 アーケノ以外、みーんな積もる話があるっぽい…
   A ひとりでぶらっと散歩でも…
   B ゼドファのとこにでも顔出すかな…
   C その他、自由行動
     ※もちろんできないこともあるにはあるよ
 2 ジャンヌの店に泊まることに
   A ライドに声をかけられた
   B スピカとセーブル
 3 王都だし、装備でもちょっと見直したりしようかな。時間あるし


 ――暗夜王国・王都デーモン・騎士団本部・特別任務班室――

アーケノ「…」チラッ

ゼドファ「…」カリカリ

アーケノ(ゼドファしかいねえや…)

アーケノ「………おい」

ゼドファ「っ…? アーケノ。どうしたの?」

アーケノ「いや…暇だから何となく」

ゼドファ「そう。……あ、そこの書類、取ってくれる?」

アーケノ「そこのって………これ?」ペラッ

ゼドファ「うん…ありがと」カリカリ

アーケノ「…」

ゼドファ「…」カリカリ

アーケノ「…」

ゼドファ「…魔法は、どう?」カリカリ

アーケノ「ぼちぼち…」

ゼドファ「そっか」カリカリ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 邪魔っぽいからおいとま…
 4~6 暇なら魔法でもやる?って
 7~9 湖畔の都での覚醒モードのことを話した


アーケノ「…」

ゼドファ「…よし、これは終わりっと…」ペラ

ゼドファ「次は…」ゴソゴソ

アーケノ(…忙しいか…やっぱ)

アーケノ「…んじゃ」

ゼドファ「ん? …もういいの?」カリカリ

アーケノ「…だって忙しいんだろ?」

ゼドファ「……まあ」

アーケノ「じゃあ、いいって。邪魔した…」

 スタスタ…

アーケノ(………ふつーに、この中って出入りしちゃっていいのか…?)

アーケノ(…まあいっか)

アーケノ(にしても…暇だなあ…)


 【安価下1】
 1 王都ぶらり散歩
 2 ジャンヌの店に泊まることに
   A ライドに声をかけられた
   B スピカとセーブル
 3 王都だし、装備でもちょっと見直したりしようかな。時間あるし


 ――夜

アーケノ(さっさと寝るか…)

アーケノ(起きてたって退屈なだけだし…)ゴロン

 ガチャッ

ライド「…アーケノ」

アーケノ「…ん?」

ライド「…ちょっと、話をしてもいいかな?」

アーケノ「…何を?」

ライド「…色々」

ライド「……アーケノになら…知ってもらっても、いいかなって…」

ライド「…僕が、ライドに知っていてほしいなって、思うんだ」

アーケノ「…いいけど」

ライド「……ありがとう。…気分が悪くなる話かも知れないんだけど」

アーケノ「寝る前なのに…」

ライド「…ごめん、ちょっとで済むかどうかも、分からない」

アーケノ「…」

ライド「…いいかな?」

アーケノ「いいけど」

ライド「…じゃあ…何から、話せばいいんだろう…。旅に出る前の話からでいいかな」

ライド「…バイス王国の、人が滅多に立ち入らない深い森の中に、僕は祀られていたんだ――」

 ・
 ・
 ・

ライド「――それで、城塞都市で…アーケノと、テレサと、ヨダカと、シリウスに出会った」

アーケノ「…」

ライド「…気持ち悪い話、だよね…」

アーケノ「…」

ライド「僕は…色々な、罪を犯した…。たくさんの人を傷つけて、殺して…食べて…ヤケになったりして…」

ライド「…全部、嘘や、僕が見てた幻なら良かったけど…全部、本当のことで、きっと…救われないと思う…」

アーケノ「………そんな話して、何のつもりなんだよ…?」

ライド「…ジュダルのことは…好きだ。ルビーに抱いてた気持ちと、多分…一緒で、でも、それ以上かも知れなくて…」

ライド「昼にアーケノが追いかけろって言ってくれなかったら、また何か…悪い方向に、流れちゃってたんじゃないかって気もしてる」

ライド「だけど…僕みたいな人間が、ジュダルを好きになっちゃいけないとも思ってる…。ずっと、僕は過去に怯えるだろうから」

ライド「ジュダルのやさしさに甘えるばかりじゃ、ダメなんだって」

アーケノ「…」

ライド「……………そう、思ってるのに…ダメみたいでさ」

アーケノ「うん」

ライド「どうしよう…って。最善の答えが欲しいんじゃないんだ」

ライド「アーケノも……テレサのことが、好きなんでしょ?」

アーケノ「…」


 【安価下1】
 1 はい
 2 いいえ


アーケノ「………うん」

ライド「でも…アーケノも、僕と一緒で…後ろめたいものがある」

アーケノ「…」

ライド「…アーケノが抱えてるものは、ムリに知ろうとは思わない」

ライド「だけど…似たような悩みを持ってる者同士で…何かあったら、僕も、アーケノの力になりたいと思う」

アーケノ「…」

ライド「…結局、これも僕のわがままで、そうやって頼ってもらえて…うまく解消とかができれば…何かの償いになるかなって…」

ライド「それだけなんだけど…今のところ、僕はそうする他に…やり方が分からないんだ」

ライド「アーケノ」

アーケノ「ん?」

ライド「変なこと尋ねるけど…僕らは、友達?」

アーケノ「…………何を今さら」

ライド「…ごめん。………ありがとう」

アーケノ「…」

ライド「考えようと思ってるんだ。僕はジュダルとどうなりたいのか」

ライド「ちょっとずつでも考えて…実行していく。僕の失敗も、成功も、アーケノに見ててほしい」

ライド「だから、アーケノも…テレサとのことを、考えたらどうかな?」

アーケノ「…」

ライド「…」

アーケノ「…」

ライド「アーケノは…まだ、僕と同じところまで落ちたこともないと思ってる」

アーケノ(落ちたとか…落ちてないじゃない…)

ライド「だから…アーケノが、納得するようになったらいいな、って思う」

アーケノ(最初っから…)

ライド「…何かあれば、何でも言って」

アーケノ(最初から、俺とテレサは…別のところに生きてるべきだったんだ)

ライド「僕とライドは友達…なんだから」

アーケノ「……………………何か、あったらな」

ライド「うん」

アーケノ「………あーあ」

ライド「?」

アーケノ「もう、空白んでるじゃん…。また、赤い朝がきた」

ライド「…本当だ。…長くなっちゃって、ごめん」

アーケノ「ん…おやすみ…」ゴロン

ライド「…おやすみ」


 アーケノはライドの感情【友情】を取得しました ▽


―――――

 本日はここまでです
 ありがとうございました


王子「今日、なしです」

王子「また次回!」


王子「セーブルと再会を果たせたスピカとライドくん」

王子「ついでにアーケノとライドくんの間に友情も生まれましたね」

王子「でもスピカとセーブルはどうなってしまうんでしょうね」

王子「割と2人がくっつけるのは容易になっちゃあいるんだけど…」

王子「結局はね、安価とコンマ次第ってところだからね」

王子「セーブルがヴァーゴの王様なんて務まるのか、ってところは…まあ置いといて?」

王子「まだ、もうちょびーっと、王都には滞在しちゃうことになってるから、その間にね」


 【安価下1】
 1 装備とか見直す?
 2 ジャンヌの店…
   A スピカとセーブルを観察する、アーケノとライドくんとジャンヌ
   B 何でバカ陛下がしれっといるんでしょうねえ?
 3 残るひとつの姐御像について、調べてみる


 ――暗夜王国・王都デーモン・ジャンヌの店――

アテム「ふうむ…」ペラペラ

ジャンヌ「陛下、お仕事はお城でするものじゃないの?」

アテム「息が詰まるからのう…。それにさほど重要な書類を持ってきているわけではないからいいのだ。小腹が減った、何か作ってくるがいい」

ジャンヌ「はーい」

アーケノ「…」

ライド「…」

セーブル「んでもってだな、その魔物が飛びかかってきた! 俺は剣を吹っ飛ばされてる状態だ。そこで――」

スピカ「うんうん」

アテム「…まあ、良いか」パサッ

アーケノ「………何でこんなとこにいるんだよ」

アテム「む? 聞いておらんかったのか?」

アーケノ「それでもおかしいだろ…」

ライド「…こんなに、出歩いてる王様って…」

アテム「余は王なるぞ? 余の国を自由に歩き回って何が悪い」

アーケノ「そういう問題じゃないだろ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アテム「だが、見込みが外れたのう…」ライド「…見込み…?」アテム「ジュダルがここに来ないとは…真面目に仕事をしおって」
 4~6 アテム「閑古鳥が年がら年中鳴いているような店だ。余がおっても問題あるまい」
 7~9 アテム「市井に分け入ってこそ、臣の声が聞こえるというものだ」


アテム「だが、見込みが外れたのう…」

ライド「…見込み…?」

アテム「ジュダルがここに来ないとは…真面目に仕事をしおって」

アーケノ「はあ?」

アテム「ここはジュダルのサボりスポットなのだ。故にここにいればサボりにくる」

アテム「余がこうして、重要な仕事を全て片づけてから、ここへわざわざ足を運んで待っているというのに…けしからん」

ライド「…サボらないのが、けしからないって」

アテム「長らく顔も見せずに…これは余への不敬罪だな」

アーケノ「そんな不敬罪があってたまるか」

アテム「罪深いものだのう、届かぬ恋というのは…。余のアプローチをことごとく回避しおって」

ライド「…」

アーケノ「…」

ジャンヌ「陛下、お待たせ」

アテム「うむ。またこの手抜き菓子か」

ジャンヌ「簡単なんだもん」

アテム「まったく、商売を何だと思うておるのか…。だが…ハムッ…この、うまくもまずくもない、この味は意外と飽きがこなくていいのう」モグモグ


 【安価下1】
 1 城へ戻れバカ陛下
 2 何でこんなのが王様やれてるんだ
 3 ライド、牽制しとけ、牽制


アテム「飲み物も欲しいのう」

ジャンヌ「はーい」

アーケノ「城に帰れ、バカ陛下」

ライド「ちょっ…アーケノ、そんな言葉――」

アテム「おお、よく余の渾名が分かったのう、誉めてやろう。わはははっ」

アーケノ「何で喜んでんだよ!?」

アテム「当然であろう。余は親しまれる王を目指しておるのだ」

ライド「器が大きい…?」

アテム「どうだ、余の好感度が上がるか? んん?」

アーケノ「下がるっつの」

アテム「む…それはいかんな」

ジャンヌ「陛下、お茶持ってきたましたよ」

アテム「うむ」ズズ

アテム「ふぅ……この何とも言えぬ、ただのお茶も身に染みるのう…」

アーケノ「帰れ! なんかいちいちムカつく!」

アテム「小魚でも食べておれ、イライラしなくなるそうだ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 追い返した
 4~6 それとも運動不足か?って
 7~9 やっと真面目トークを始めるバカ陛下


アーケノ「足りてるっつの!」

アテム「そうか? まあ、良い」

アーケノ「良かねえよ」

アテム「ところでアーケノよ。闇を何箇所か払えたそうだが…何か、気づいたことはあるか?」

アーケノ「は?」

アテム「闇を広めている一派のことなどだ」

ライド「……妨害をしてきた人はいたけど…素性までは」

アテム「そうか…」

アーケノ「あ…でも」

アテム「む?」

アーケノ「……砂漠で、闇を払った時に変なの見た」

アテム「変なのとは何だ?」

アーケノ「砂漠にいたと思ったら、草原みたいなところにいて…迫害されてるヤツがいた」

アーケノ「悪いことしたわけでもないのに怖がられて、そいつに懐いてたってだけの理由で小さい女の子が絞首台に立たされたりして」

アテム「ふむ…?」

アーケノ「……確か、ベテルギウス…とかって言ったっけ」

ライド「ベテルギウス…?」

アテム「だが、幻であったのだろう?」

アーケノ「その時に壊した闇の要がペンダントだったんだけど、幻の中で女の子にプレゼントされてたものだった」

アーケノ「けど、俺が壊したのは…もっとこう…ボロっちく、っていうか、古くなってたヤツで……何が何だかだったんだけど」

アテム「ずっと昔は、あの砂漠地帯が草原だったらしいのう」

ライド「…ずっと昔?」

アテム「英雄譚に記されているころだ」

アーケノ「!」

アテム「………ふむ、ベテルギウスか」

ライド「…」

アテム「あの闇は呪術というのはよく分かっているだろうが、余は疑問に思っておったのだ」

アテム「どうして、あの闇というのは広げていくものなのか、とな」

ライド「広げていくもの…?」

アテム「そう…闇の要なる物品から闇を発生させているようだが、そういうものを大量に用意してばら撒いた方が早かろう」

アテム「それこそ、この王都へ放り込んでしまえば成す術もない。――が、そうはされておらぬ」

アーケノ「…呪術の力の源は、負の感情……ってライド、言ってたよな?」

ライド「うん」

アテム「だとしても、どうして、この王都でそれをしない? 騎士の監視の目を恐れるような相手でもあるまい」

ライド「……闇の要だけじゃあ、闇を発生させることはできない…とか?」

アテム「む?」

ライド「闇の要が置かれていた場所に何かの関連性があるとかじゃ、ないですか?」

アテム「関連性…か」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 まあ、それが何かははっきりしないけど
 4~6 そういうのを調査させる人員はないから、そういうところも調べといてねって言われた…定期報告しろって
 7~9 ピンとくる?


アーケノ「どんな関連があるんだよ?」

ライド「それは、はっきりしないけど…」

アテム「確かに、何かしらはありそうだのう。そして、この王都では条件が満たせない…と考えるのが妥当か」

アテム「はっきりさせたいが、今の騎士団ではその調査に人員を割く余裕がない」

アテム「闇を払いながら、そういう点についても調べてみよ。何も分からずとも定期的に報告をよこせ」

アーケノ「はあ?」

アテム「何か対策が撃てれば、それに越したことはないからのう」

アテム「ベテルギウス、なる者についてはこちらで誰かに調べさせるとしよう。その程度なら騎士にやらせるまでもない」

アテム「………さて、と。ジュダルが来ない内に書類仕事を終わらせてしまったし、余も城へ戻るとしよう」

アーケノ「帰れ」

アテム「わはは、余がいては落ち着かぬか? 余のオーラはすごいものだのう」

アーケノ「違っげーよ」

アテム「ジャンヌ、ここに金は置いておくぞ。釣りはとっておくがいい」

ジャンヌ「はーい、いつもありがとうございます」

アテム「ではの」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アテム「――ああ、そうだ。ライドよ」ライド「?」アテム「ジュダルは渡さぬぞ」
 4~6 アテム「そうそう、定期報告についてはジュダルにさせれば良い。あれは騎士だからのう」
 7~9 アテム「ジュダルに会えぬのは残念だったが、お前らとの会話もそれなりに愉快なものだったぞ」


 【0】

アーケノ「やっと帰ったか…」

ライド「……闇を発生させる、条件…」

アーケノ「…小難しいこと考えんの苦手だから、俺は考えないぞ」

ライド「あ、うん…。アーケノが幻みたいなもので見た、っていう人なんだけど」

アーケノ「ん?」

ライド「…どんな顔か、分かる?」

アーケノ「………何となく?」

ライド「…ちょっと、教えてもらえない?」

アーケノ「…なあ、紙と書くものある?」

ジャンヌ「あるよー、ちょっと待っててね」

アーケノ「でも、顔見たくらいで分かるのかよ?」

ライド「…世界樹で僕らが呪いにかけられた時、出てきた3人がいるんだ」

ライド「その人達の素性が分かれば…って。アーケノが見せられた幻にも何か関係してるんじゃないかなって」

ジャンヌ「はい、持ってきてよ」

アーケノ「まあいいけど…あんま、似てないと思うぞ…?」

 カキカキ

アーケノ(んー…こんな具合、だったよな…?)

 カキカキ

ライド「…」

アーケノ「……よし、できた。こんなヤツだった」

ライド「!」

アーケノ「知ってんの?」

ライド「…………スピカさん、この人なんですけど」

スピカ「え? 何?」

ライド「ちょっと、見てください」ペラッ

スピカ「これ…この人って、世界樹で――」

ライド「ですよね…」

アーケノ「………こいつが、闇を広めてるヤツ?」

ライド「呪術は、負の感情…。迫害されていた幻…」

ライド「……今まで、闇を払った場所って覚えてる?」

アーケノ「ん…ビミョー」

ライド「思い出せる範囲で、教えて。地図に照らし合わせて、何か分かれば…」


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 規則的な並びっぽい。闇の要がある場所を把握できたね
 奇数 規則性はなかったか…
 ※0は偶数扱いよ


ライド「…これって」

アーケノ「何か、分かるのか?」

ライド「スピカさん、見てもらっていいですか?」

スピカ「んー…と?」

ライド「この地点を線で結んでいくと…」

 カキカキ

スピカ「魔法陣…」

アーケノ「マジで?」

ライド「何か、発動される魔法とかがあるんですか?」

スピカ「見ただけじゃ、そこまでは分からないけど…」

ライド「でも…無秩序にしているわけじゃない」

アーケノ「…線で結ぶのはいいけど、何もないとこにも線が通ってるぞ」

ライド「均等に割り振られているんなら、地図上では何もなくても、闇の要があるかも」

ライド「それに、これだと王都デーモンも水の都も完全に外れてる」

アーケノ「だから、ここには何もされないのか?」

ライド「そうかも知れない。…多分、まだ確認できてないだけで闇の要は…この線上にある」

アーケノ「……宛てもなく探すよりは楽そうだな」

ライド「うん」

スピカ(気づいたら、何か色々と進んでた…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 と、闇の要の場所にあたりがついたとこで出発でごぜーますよー
 4~6 早速、アテムに伝えに行ったら褒美をくれたよ。やったね
 7~9 だからスピカとセーブルはどうなんだよ!?


 ――夜

ジャンヌ「ごめんね、閉店の作業手伝わせて」

アーケノ「…」ムスッ

ライド「でもこういうの好きだし…」フキフキ

アーケノ「何で俺がこんなこと…」

ジャンヌ「だって、あの2人のこと、気になるでしょ?」

アーケノ「…それがどうして」

ジャンヌ「実はね、あたしの叔父さんがちょっとした商人なんだけど、経営してる最高級レストランの食事券をセーブルにあげたのね」

ライド「?」

ジャンヌ「ちゃーんと予約もしておいたし…」

アーケノ「それが?」

ジャンヌ「デバガメ、したいでしょ? セーブルにはお店のことはいいから、おめかししといてねって言っといたし」

ライド「デバガメ…」

ジャンヌ「ちゃっちゃと閉店しちゃって、覗きにいこー! ばっちり覗ける席を押さえてるから!」

ジャンヌ「おいしいご飯食べながら、にやにやしようね」


 【安価下1】
 1 いやいいよ、別に。興味ないし…
 2 まあタダで高級レストランのメシが食えるんなら
 3 実はけっこう乗り気なアーケノ


 ――暗夜王国・王都デーモン・高級レストラン――

給仕「どうぞごゆっくり」

ライド(すごい…こんなところ、初めて来た…)ドキドキ

アーケノ(早くメシこないかな…)

ジャンヌ「バレないようにね。向こうからは見えにくい席だけど、用心は怠っちゃダメだよ――って、きたきた」

 スタスタ…

給仕「こちらの席へどうぞ」

スピカ「ありがと。にしても、どうしたの? セーブル。こんなレストラン」

セーブル「えっ、ああ…ほら、ジャンヌがくれたし…久々に会えたし?」

スピカ「それに、その服…。前に選んであげたやつだよね。ちゃんと持ってたんだ」

セーブル「ま、まあな…。す、スピカもドレス、すげえ綺麗だな」

スピカ「かたっ苦しくて好きじゃないんだけどね…」

セーブル「でも、似合ってるし、いつもの1000倍は綺麗だぞ!? いや、1万…100万くらい…」

スピカ「それ、普段がどうなってるの?」

セーブル「い、いやいやいやいや、いつものだってそこらの女より断然、綺麗で、さらにっていうだけでな?」アタフタ

ジャンヌ「いいねいいね~」ニタニタ

アーケノ「そうか…?」

ライド(テーブルマナー…って、しっかりした方が…? 本で読んだことはあっても…実践したことはないし、うまくできるかな…?)


 【安価下1】
 1 まあ見守ろう
 2 メシだ、メシ
 3 セーブルにだけこっちを気づかせて、何かアドバイスでも送ってやるか…ふっふっふ…


給仕「前菜です」

アーケノ「うまっ…」モグモグ

ライド(味が分からない…)モグモグ

ジャンヌ「とりあえず、鉄則で相手を誉めるっていうのは押さえてるみたいだね…」

ジャンヌ「でもちょっと気負い過ぎ? スピカは馴れてるみたいだけど、セーブルはぎこちないし…」


セーブル「スピカは…今の旅、終わったらどうするんだ?」

スピカ「どう終わるかにもよるけど、リナの件があるからバイス王国のことで色々かなあ…」

セーブル「色々?」

スピカ「占領・支配してる、ガマーベ軍と魔族軍をどうにかして退かせなきゃだし…でも戦争っていうのも嫌だし…」

スピカ「それに今、ヴァーゴ王国がどうなってるかも分からないからね。その状況次第っていうのもあるし…」

スピカ「やることはいっぱいだね…」

セーブル「……そ、っか…」


アーケノ「小難しい話してんのな…」

ジャンヌ「将来について語り合うには、ちょっと立場が違いすぎるんだろうねー…」

ライド(………やっぱり、これ、ほとんど味が…食感くらいしか…。高い食べものって、僕の舌に合わないのかな…?)モグモグ


セーブル「す、スピカ」

スピカ「うん?」

セーブル「俺、ずっと…強くなることばっかり考えてたんだ。修行して、世界一、強い剣士になりたい。それが俺の夢だった」

スピカ「うん」

セーブル「で…えと、スピカって夢あるか?」

スピカ「月並みな言葉で言えば…世界平和、かな。自分の国だけじゃなくて、世界中で、皆が笑顔でいられるようになったらいいなって」

スピカ「……難しいっていうか、どれだけ時間があってもできそうにない感じだけど、ひとりでも多く、幸せな人がいられたらいいなって思う」


アーケノ「…ムリだろ…」

ジャンヌ「それを承知で言ってるんだよ、スピカは」


セーブル「世界平和…か……」

スピカ「うん」

セーブル「…………その、スピカの夢さ」

スピカ「うん?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ヘタレセーブル
 4~6 回りくどいよ!
 7~9 いけっ


セーブル「お、俺も…その…」

スピカ「…」


ジャンヌ「おっ? おおっ? ね、ね、これって…」

アーケノ「うるさいな…静かに見てろよ」

ライド(このスープも…やっぱり、味しない…)


セーブル「お、俺も、スピカの、夢が…叶うところ、見たいな」

スピカ「……うん、ありがとう」

セーブル「…う、うん」

給仕「魚料理です。白身魚のソテーでございます」

スピカ「あ、おいしそう」

セーブル「それだけじゃなくてっ…!」

スピカ「えっ? あ、うん」

セーブル「ていうか、叶うところが見たいっていうか…その、俺も一緒に、スピカの夢…叶えられるように協力したいって言うか」


ジャンヌ「セーブル、がんばって、もうちょっと」

アーケノ「…やたら前置きするよな」モグモグ

ライド(あ、皮がパリパリになってる…)モグモグ


セーブル「何で、こんなこと言うかっていうと、だけど…」

スピカ「うん」

セーブル「その…スピカのこと、俺、す…」


ジャンヌ「いけいけ、セーブルっ」

アーケノ「うっめえな、このレストラン…」モグモグ


セーブル「す…すす…」

スピカ「す…?」

セーブル「………すごく」

スピカ「すごく…?」

セーブル「……………すっげえ、うまいよな、この魚!?」

スピカ「えっ…あ、うん」


ジャンヌ「えー…?」

アーケノ「…逃げたな」


 【安価下1】
 1 セーブルが席を立った。トイレか。よし、一緒にトイレへ乗り込んで激励だ
 2 下手な口出しはすまい
 3 セーブルにだけこっちに気づかせてフリップで指示だ
   A フリップ『このヘタレ』
   B フリップ『好きって早く言っとけ』
   C フリップ『その他、自由台詞』
     ※内容によってはズラしますよ




給仕「デザートです」

スピカ「うわあ、すごい。綺麗にカットしてあるね」

セーブル「俺の方がうまく切れるぜ」

スピカ「そうだよね、食材を切るところまではばっちりなのに…」

セーブル「え」


アーケノ「もう完全に空気ないじゃん…」

ジャンヌ「セーブルのヘタレめえ…」

ライド「はあ…ごちそうさまでした」


セーブル(ヤバいな…折角、こんないいとこまで来てるのに、このままじゃいつも通りで終わる…)

セーブル(何か、きっかけとか…あればな…)

セーブル(………でも、何をどう切り出せばいいんだ…?)

セーブル(……うーん…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ヘタレセーブルでしたとさ…
 4~6 レストランの後に夜の街へ連れ出してタイミングを探るようです
 7~9 おいこらヘタレ、しゃきっとせえ


 ――暗夜王国・王都デーモン・ジャンヌの店――

セーブル「うああああああああああああっ…クッソ、クッソぉぉぉぉ…」

ジャンヌ「はぁぁ~…」

アーケノ(結局、何もなしかよ…)

ジャンヌ「セーブル…何でそんなにヘタレなの?」

セーブル「ヘタレって言うな!」

アーケノ「すっげえうまいよなこの魚料理」←棒

セーブル「言うなぁっ!! ………って、何で知ってるんだ?」

ジャンヌ「てへっ☆」

セーブル「まさかっ…見てたのか!?」

ジャンヌ「最後なんて、ロマンチックのろの字もない話してたよね」

アーケノ「釣り餌の話とか、どうでもいいっつの。つかレストランでする話じゃねえだろ」

セーブル「だってもう話題なかったんだよ…仕方ねえだろ…」


 【安価下1】
 1 ムードとかそういうのはこの際無視して、特攻してこいよって
 2 もう一生ヘタレてろ
 3 そういえばスピカってモテるよなー…って、適当なこと吹いて焦らせてみる


アーケノ「もうさ、ムードとか考えないで特攻してこいよ」

ジャンヌ「そうだよ、当たって砕けろの精神で」

セーブル「砕けてられねえよ…」

アーケノ「じゃあ当たってぶち抜けよ」

セーブル「でも、いきなり言うのもおかしいだろ? え、何言ってるの…ってどん引きされるだろ!?」

アーケノ「すでにどん引きされてんじゃねえの? 土をほじくって取り出したミミズを針に刺すくだりで」

セーブル「え、マジで?」

ジャンヌ「いや、どん引きはされてなかったよ。ただもう、馴れきってたよね、スピカの反応見る限り」

ジャンヌ「今さら、何をどのタイミングで言ってもいいんじゃない?」

セーブル「それっていいのか? 悪いのか?」

アーケノ「さあ?」

ジャンヌ「もう、明日には行っちゃうんだよ? セーブル、またお別れだよ?」

セーブル「うぐっ…」

ジャンヌ「ここでまたさよならしたら、次に会えるのがいつか分からないよ? 知らない間に良縁に恵まれちゃうかも知れないよ?」

アーケノ「特攻しろって」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 まじもんのヘタレだな…
 4~6 ヘタレなりに…?
 7~9 いけっ、セーブル!! 今回のラストチャンスやぞ!?


セーブル「…っ…分かった、今から…スピカと話してくる」

ジャンヌ「がんばってね、セーブル」

アーケノ「砕けろよ」

セーブル「砕けねえよ!」

セーブル「………で、今、スピカってどこだ?」

アーケノ「ライドが魔法うんぬんとかで話してるんじゃね?」

セーブル「よ、よし…ライドには悪いけど、呼び出して…どこで話した方がいいんだ…?」

セーブル「やっぱ気色がいいような――」

ジャンヌ「そういうのは気にしないでやりなって」

セーブル「わ、分かった…」

ジャンヌ「こっそり盗み聞きしてるから」

セーブル「いやするなよ」

 ・
 ・
 ・

スピカ「――どうしたの、セーブル?」

セーブル「あ、いや…おう、ちょっとな」

スピカ「?」

衝立「さっさといけ…」ヒソ

衝立「ムードとか無視だよ、無視」ヒソ

セーブル「…す、スピカ。聞いてほしいことがある」

スピカ「うん」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 セーブル「…………スピカと、と…友達以上の関係になりたい」
 4~6 セーブル「……スピカのことを好き――」衝立「!」セーブル「――な、ヤツっているのか…?」
 7~9 セーブル「…俺はスピカのことを…」


セーブル「……………スピカと、と…友達以上の関係になりたい」

スピカ「…友達、以上?」

セーブル「…」コク

スピカ「…………それって、要するに――」

セーブル「そ、そういうことなんだけどっ……嫌、じゃない…か?」

スピカ「…」

セーブル「嫌なら、嫌って…別に言っても…」

スピカ「いいよ」

セーブル「!?」

セーブル「ほんとか?」

スピカ「うん」

セーブル「ほんとに、俺と恋び――」

スピカ「ていうか、すでに親友でしょ?」ニコッ

セーブル「」

スピカ「あれっ…? 違った…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~9 ヘタレめ
  0  いったれやぁぁぁ!!


セーブル「…………」

スピカ「セーブル?」

セーブル「……………い、いや…そう…そういうこと」

スピカ「だよね。…どうして、何か…固まったの?」

セーブル「何でもない…」

スピカ「…?」

衝立「ヘタレ…」ボソ

衝立「ダメだね、これ…」ボソ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 またもや、先延ばしにされたセーブルの恋でしたとさ。ちゃんちゃん
 4~6 ヘタレなので軽く満足をしちゃってるらへんが先の長さをうかがわせるね
 7~9 おっとぉ?


スピカ「……でもね、セーブル」

セーブル「ん…?」

スピカ「…わたし、セーブルは1番大切な友達だよ」

セーブル「っ…」

スピカ「……友達、っていうか、親友…? まあ、あんまりそこは区別つけなくてもいいと思うんだけど…」

スピカ「ふとした時に、セーブルのこと思い出すんだ」

スピカ「セーブルが手作りしてくれた手袋をはめる時とか。綺麗な景色を見て、隣にセーブルがいたらいいな…って思ったり」

スピカ「…まあ…ほら」

スピカ「もうずっと前だけど、セーブルが…告白してくれた時、あったでしょ?」

セーブル「えっ…あ、ああ…」

スピカ「あの時は…わたしが、ヴァーゴ王国の王女ってことも知らなかっただろうし…今は1番の友達って感じかも知れないけど」

スピカ「…えへへっ、何か恥ずかしいけど…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 スピカさん、それトドメです
 4~6 ヘタレーブルさんは呪いではなく石になりました(すぐ戻れます
 7~9 爆発コースこい!!


スピカ「わたし、セーブルのことを男の人として好きなのかな?」

セーブル「」

衝立「何この展開…」ボソ

衝立「両思いでヘタレてたって…」ボソ

スピカ「まあ…セーブルが、友達がいいって…ことなら、それで――」

セーブル「そっ…そんなことあるかよ!?」

スピカ「えっ?」

セーブル「あっ…いや、その…お、俺は、あの時から、ずっとスピカのこと…」

スピカ「え…」

セーブル「…ずっと……………好き、なままだし…」

スピカ「……友達以上に、って――」

セーブル「普通それ、親友へのランクアップじゃなくて…その、恋人同士っていうか…そっちだろ!?」

スピカ「えええっ!? そっちだったの!?」

セーブル「いや、分かれよ…」

スピカ「えっ…じゃあ…分かるように、言ってよ…///」

セーブル「…」

スピカ「…」

衝立「何黙り込んでんだよ…」ボソ

衝立「いい年なのに、ウブだねー…」ヒソ

セーブル「…………スピカ…」

スピカ「は、はいっ…」

セーブル「………お…おつきあい、してください」

スピカ「……………はい」

セーブル「~~っ…」

スピカ「何か…照れちゃうね」

セーブル「くぅぅぅぅ………」

スピカ「って、セーブル…?」

セーブル「俺はやったぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――――――――――――っ!!!!!!!!!!!」

スピカ「うわぁっ…!? ちょ、そんな、何、大声でっ…!」

セーブル「好きだ、スピカぁあああああああああああああ――――――――――――――――――――――――――っ!!!!」

 ガバッ

スピカ「ちょ、せ、セーブルっ…!?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 のろけがうっざくなるセーブルさん
 4~6 でも、スピカとおつきあいするということは…て、ことでセーブルはこれからがめっちゃくそ大変でしょーね
 7~9 いやー、長かったね。さ、旅の続きよ


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 インガ回収へ行くぞー、てなったんだけど…何でセーブルついてくるのん?(一時加入へ
 奇数 尚、セーブルはこれから、字の読み書きや算術や、政治や、その他もろもろを学ばなくてはならない模様。頭が何度パンクするやら…
 ※0は偶数扱いよ


 ――翌朝

ジュダル「報告書をやっと書いたと思ったら、すぐ出発だもんなあ…」

ライド「ご苦労さま、ジュダル」

ジャンヌ「気をつけてね」

アーケノ「んじゃ、行くか」

スピカ「じゃあセーブル、がんばってね」

セーブル「……お…おう…」←青ざめてる

アーケノ「何を?」

ジャンヌ「王様になるための勉強だって。読み書き、算術、政治、兵法、その他もろもろ…」

スピカ「ちゃんと、勉強になりそうな本、リストアップしておいたから、全部読んで、覚えるんだよ」

セーブル「ま…まかせろ…」

ジャンヌ「まずは字を覚えるところからだけどね…」

ライド「セーブル、大丈夫?」

セーブル「…へ、へーき、へーき…」

ジュダル「死にそうな顔してる」

アーケノ「まあ…勉強なんてやだしな…」

スピカ「よろしくね、セーブル」

セーブル「……ま、任せろ…。スピカも、旅…気をつけろよ」

スピカ「うん。…あとね、セーブル。この旅が終わって、一段落ついたら」

セーブル「ん?」

スピカ「………その…王宮で、お父様にちゃんと紹介するね」

セーブル「!」

スピカ「だから、無事でいてね。わたしも、ちゃんと帰ってくるから」

セーブル「……お、おう」

ジュダル「死亡フラグ…?」ボソ

ジャンヌ「しっ」

アーケノ「んじゃ、行くか」

ライド「……セーブル、またね。………ありがとう」

セーブル「おう!」


 【安価下1】
 1 通り道の付近に闇があったら払う程度で目的地を目指すよ
 2 国境付近の町まで、最短距離で向かうよ
 3 遠回りしてでも、闇をできるだけ払いながら目的へ行こう


 ――暗夜王国・街道――

アーケノ「前に闇を払ったから、道中は払う必要なさそうだな」

スピカ「そうだね」

ライド「見えてるのを素通りっていうのも、何だか…あれだけど」

ジュダル「インガを解呪してからでいいんじゃない?」

アーケノ「どうせ、払いに行ったら何かあるんだろうし…人数多くしておいた方が楽になるだろ」

スピカ「んー…まあ、アーケノ次第で…ちょっと、あれだけどね」

アーケノ「あれって?」

ジュダル「インガって、けっこう突っかかるからね、人に」

ジュダル「すぐ喧嘩するし」

ライド「…」

アーケノ「…別に俺からは喧嘩しねえし」

スピカ「ちょっとカチンってきても我慢だよ?」

アーケノ「…どんだけのヤツなんだよ…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 おっとぉ? 前に闇を払ったはずなんだけど、道が闇に飲まれてるな
 4~6 丘陵の町でやーんす
 7~9 順調


―――――

 本日はここまでです
 ありがとうございました


王子「今日はがっつり、バトりたいな」

王子「しばらくなかったしね」

王子「アーケノの一人旅してたころにけっこうやってたし、その分でもう平穏タイムは終わりでいいはず」

王子「そういうわけで、張り切ってやってみよー!」


 【安価下1】
 1 ちょっと闇を払いに寄ってこーぜ!
 2 道中の平和な時間。1ターン分
 3 国境付近到着でもええよ。前の判定で順調出てるから


 ――暗夜王国・国境付近の町――

アーケノ「長いようで、あっという間に着いたな…」

スピカ「そうだね」

ジュダル「で、インガってどこ?」

アーケノ「金持ちっぽいヤツが買ってた」

ライド「え」

アーケノ「50万ゴールド用意すれば譲ってやるとか言うから、後でいいや…って」

アーケノ「どこだろ、あの金持ちの家って」

スピカ「50万ゴールドなら、わたしのポケットマネーで…」ゴソゴソ

アーケノ「は?」

スピカ「あっ…もう残り少ないな。50万もなかったや」

ライド(お金持ちすごい…)

ジュダル「じゃあ、どうするの? お金用意してないじゃん」

アーケノ「勝手に解呪しちゃえばいいんじゃね?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 何ィ!? 売り飛ばした!?
 4~6 強盗だぁ~!!
 7~9 解呪完了。あっさりしすぎやで…


富豪「彫像? ああ…それなら高値で売ったが?」

アーケノ「」

スピカ「」

ライド「」

ジュダル「誰に?」

富豪「それを教える義務などないわ。とっとと帰れ――」

ジュダル「えー…教えてくれないの?」←上目遣い

富豪「…」


 【直下 コンマ判定】(無自覚誘惑:+2)
 1~3 がめつい富豪
 4~6 耐えおった…。が、騎士権限発動
 7~9 ジュダルさすがやで


富豪「…ふ、ふんっ、そんなポーズをしてもムダだ…」チラチラ

ジュダル「…じゃあ、これ見て」スッ

富豪「ん? 何だ……槍――これは、騎士団のっ…?」

ジュダル「王国騎士団本部序列32位、ジュダルの名において、えーと……じょ…じょーほーかいじ、を要求します」

富豪「」

アーケノ「へー、騎士すげー」

スピカ「ジュダルもちゃんと騎士だったんだね…」

ライド「…ちゃんと、って…」

富豪「……ほ、本当に騎士なのか…?」

ジュダル「嘘ついたってしょうがないじゃん」

ライド(いや、この場合は…本当だけど、絶対ないってことも…この人としては…)

富豪「ぐぬ…ま、まあいいわ。なら教えてやろう」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 全然手がかりになってねえよ!!
 4~6 何だか、すごーく怪しい
 7~9 居場所と買った相手の名前も判明


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 えっ?
 奇数 あっ…
 ※0は偶数扱いよ


スピカ「どんな人が買っていったんですか?」

富豪「女だ」

アーケノ「女ぁ?」

富豪「銀色の髪をツインテールにしていた。その騎士の女より、少し年は下くらいだ」

ライド「っ…それって…」

アーケノ「銀髪で、ツインテで…ん?」

スピカ「あれ?」

ジュダル「…え?」

富豪「?」

ライド「……どこから、来たんですか?」

富豪「そんなのは知らん。いきなり現れて、金を叩きつけて持っていっただけだ」

ライド「じゃあ、どこに行きましたか……?」

富豪「ああ…他の骨董品も売りつけてやろうと思って、どこに住んでるかも尋ねたが…ここから南東の方、としか言わなかったな」

スピカ「…」

ジュダル「…ねえ、ライド」


 【直下 コンマ判定】(トラウマ:-5)(カウンセリング済み:+3)
 1~3 堕ちは、しない…ものの?
 4~6 表面上は普通
 7~9 大丈夫だってさ


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 ライドくんに悪堕ちの心配は皆無なのだよ! 精神値もUPかな、こりゃ
 奇数 カウンセリング済みとは言え、ね…。ものっそいゲスプレー食らってますからね…
 ※0は偶数扱いよ


ライド「大丈夫――」

ジュダル「でも…」

ライド「…行こう、彼女のところに」

スピカ「…」

アーケノ「…?」

ライド「…僕の気が済まなかったから、丁度いいし」

ライド「向こうだって…待ち受けてるんだから。もう、屈しない」

ライド「これを乗り越えないと、僕はただジュダルに救ってもらっただけで、前に進めないんだ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 闇の中ですなあ。廃墟がありますよ
 4~6 闇の中でモニカは待ち受けてるのか
 7~9 廃墟になって地図にも乗ってない滅んだ町がありますね


 ――暗夜王国・闇の中・街道――

アーケノ「なあ、ライド」

ライド「うん…」

アーケノ「…彫像買ってった女のことなんだけど――」

ライド「アーケノには…話したよね。僕がデルザー大陸で…色々なことをさせられたって」

ライド「…その女の人だよ。モニカ」

アーケノ「…ヨダカが、惚れてる女?」

ライド「………うん」

アーケノ「…」

ライド「…」

アーケノ「お前、ほんとに平気なのかよ? そんなのと…」

ライド「そこは大丈夫だよ…」

アーケノ「…どう、するんだ? ただ、ぶっ飛ばすだけ?」


 【直下 コンマ判定】
 1~5 ライド「………罪には、罰だ」
 6~9 ライド「…彼女は異常者だ。狂ってる」アーケノ「…」ライド「でも…」


ライド「…彼女は異常者だ。狂ってる」

アーケノ「…」

ライド「でも…」

アーケノ「?」

ライド「………初めて、僕が会った時のモニカは…僕に救いの手を差し伸べようとしてくれた」


モニカ『…わたしも、ひとりぼっちになってたけど…助けてくれた人がいるの』


ライド「…多分、僕とモニカは同じようなものだったんだ」

ライド「出会った相手が違っていて…救われ方が違っていて…」

ライド「どこかで違う道を選んでいた者同士…だと思う」

アーケノ「…たらればだろ、それ」

ライド「許すことはできないけれど…許さない存在だっていうのは、同じなんだよ」

ライド「だからこそ…甘い考えだけど、できることなら僕は――モニカにも救われて欲しい」

アーケノ「【安価下1】」

 1 …甘いな、ほんと
 2 ……どうやって?
 3 許さないのに救いたいって…お前も大概、頭おかしいんじゃねえの…?


アーケノ「……どうやって?」

ライド「それは、分からないけど…」

アーケノ「やり方も分かんないのに、そんなじゃ…俺はちょっとしか、あの女のこと見てないけど…やられるぞ」

ライド「…そうかもね」

アーケノ「そうかもって…!」

ライド「考えておくよ」

ライド「モニカと会うまでに…どうするか」

ライド「罪には罰が与えられないといけない。でも、その罰で――モニカが救われるように、苦しむように」

アーケノ「…」

アーケノ(大丈夫とか、平気とか言ってるけど…)

アーケノ(ライドの言ってることって…ただ殺したりするより、ずっと厳しいことじゃねえのか…?)


 【直下 コンマ判定】
 1~4 ライドくんもキチっぽい部分は残っちゃってるのよねー…
 5~9 モニカが1番嫌がることを強制的にさせるためには…ってライドくんは悩み抜いた


 ――暗夜王国・闇の中・高原の館――

アーケノ「……あそこから南西だったよな」

スピカ「位置的に怪しいのは、あのお屋敷だね」

ジュダル「誰かいるんだろうなあ…」

ライド「…いるよ。轍が残ってる」スッ

ライド「まだ新しいし…他に、人が出入りしているような痕跡は見当たらない」

アーケノ「…お前、よくそんなの気づくな」

スピカ「じゃあ、どうしようか?」

ジュダル「どうしようって?」

ライド「モニカは僕が相手をする。ひとりだけで、やらせて」

ジュダル「…」

スピカ「危ないよ」

ライド「僕がやらなきゃ、ダメだから」


 【安価下1】
 1 却下
 2 危ないと見たらすぐに飛び出るぞ、って
 3 じゃあ見守ってやるよ


ジュダル「うん、分かった」

スピカ「ジュダル…」

アーケノ「……んじゃ、見守ってやるよ」

スピカ「アーケノまで」

ライド「…お願いです、スピカさん」

スピカ「………分かった…。でも、無茶しちゃダメだよ?」

ライド「………それは…ちょっと」

スピカ「約束して」

ライド「………がんばります」

ライド「ジュダル…あれ、ちょうだい」

ジュダル「……はい」スッ

アーケノ「何それ?」

ライド「…秘密兵器」

ライド「何をしてくるか分からないから、ジュダルとスピカさんはインガさんの確保をお願いします」

スピカ「うん」

ライド「…アーケノ、手は出さないでね」

アーケノ「…状況によっちゃ、出るぞ?」

ライド「できるだけ…出ないで」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 モニカは周到に館へ罠を仕掛けて待ち受けてたみたいよ。準備も万端で
 4~6 準備万端でモニカは待ち構えてたよ
 7~9 モニカの目論みなど、酷い仕打ちを受けたライドくんは見抜いてたよ


アーケノ「んじゃ、行くか。開け――」

ライド「手を触れないで」

アーケノ「は? ドア開けないと中に入れな――」

ライド「極大・爆裂劫火魔法」

アーケノ「!?」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ
 シュボォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ

 ズドォォォォォォォンッ…

アーケノ「なっ…おま、いきなり…!?」

ライド「わざわざ中に踏み入ったら思うつぼだから」

アーケノ「そこまで――」

ライド「モニカは、そういう人だよ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 が、それさえ読んでたモニカ。こわいよー!!
 4~6 館は壊れたけどモニカは無傷かぁー
 7~9 戦闘開始やで


 シュゥゥゥゥゥ…

アーケノ(館は木っ端みじんだし…さすがに、こんな不意打ちじゃ――)

アーケノ「っ…何だ、あれ…? 土の、ドーム…?」

 グニュッ…
 シュオン

モニカ「…ムカつく」

ライド「…」スラァンッ

アーケノ(不意打ちだったのに、防御してた…?)ジリ

ライド「もう…負けない」

モニカ「折角、色々と準備してたのに。……ほんとに、大嫌い」

モニカ「お前もヨダカも、この国も、この国の人間全部も、わたしを邪魔してくるヤツも、全部、全部、全部…!」ギリッ

ライド「…」

モニカ「絶対に、惨めに、むごたらしく、殺してあげる…!」チャキッ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 モニカつえーよ…
 4~6 ライドくんやや劣勢
 7~9 最初っから全力で戦うライドくんとモニカ


 パァァァァンッ
 ヒュォォ
 ギャリィィッ

 モニカのマスケット銃から弾丸が撃ち出された。
 ライドは素早く飛び出し、剣を振るって弾丸をはじくが銃弾は膨れ上がって質量も増し、逆にライドの剣をはじき返す。

モニカ「死んでよっ…!!」

 ブォォォンッ

ライド「小・爆裂魔法!」

 踏み込んだモニカがライドへマスケット銃を振るう。
 剣を弾かれていたライドは反応が送れるが、爆裂魔法を放ってモニカを吹き飛ばした。

 カッ
 ドゴォォォォォォンッ

 舞い上がった砂塵を切り裂いて、弾丸がライドの頬を掠めた。
 だが怯むことなく、ライドは弾丸の軌道からモニカの位置を逆算する。

ライド「極大・閃熱魔法」

 シュボォォォォォォッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォッ

 砂塵が破られる。
 指向性を持った炎は一直線にモニカを穿ち、凄まじい炎で包む込む。

アーケノ(何だよ、この戦い…!?)

アーケノ(普通、相手の様子見てうかがったりするだろ…!?)

モニカ「うっざい――!!」

 ズォォォォォォッ

 火だるまになったまま、モニカがマスケット銃を横薙ぎに振るった。
 その質量が変化し、巨大な鉈になってライドを胴切りにしようと鈍い刃が迫る。

 ギャリィィィィィッ
 ドゴォォォォォォォンッ

 剣で受け止めようとしたライドだったが、耐えきれずに吹き飛ばされた。
 すかさず放たれた3発の弾丸が、飛来しながら分裂して無数の細かな棘になってライドへ降りそそいでいく。
 マントを翻し、ライドが棘をそこで受け止める。

 バサァッ
 ズドドドドドドドッ…

モニカ「とった…!」ダンッ

ライド「どうかな――」ブォォォンッ

モニカ「!?」

 モニカの計算では、ライドに無数の棘が刺さっているはずだった。
 だが、マントが貫通することなく、全てを受け止めてしまっていた。


 【直下 コンマ判定】
 1~3 一筋縄ではいかぬの、やっぱり
 4~6 ライドくん優勢に持ってった
 7~9 いいぞ、ライド!


 ズバァァァァァンッ

 ライドの剣が閃いてモニカを袈裟懸けに切り裂いた。
 身をよじりながら体勢を立て直し、モニカは素早く距離を取る。

ライド(いける…)チャキッ

モニカ(読まれてる――?)ズザァッ

ライド「極大・火球魔法!」

 シュボォォォォォォォォッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ

 巨大な炎の塊が5つ出現し、モニカへ続々と襲いかかっていった。
 だがモニカは軽やかなフットワークで火球を回避し、地面へ着弾したそれが図太い火柱を上げる。

 陽炎が両者の姿を滲ませ、ゆらめかせる。
 相手の出方をうかがうようなタイムロスはなく、2人は次の行動を即座に選択して動いていく。

 モニカの弾丸と、マスケット銃による波状攻撃は魔力を通して丈夫にしたマントと剣で防がれる。
 ライドの魔法による攻撃と、接近時の剣による攻撃は、モニカの舞うような動きと、剛胆な反撃によって防がれる。

 近づいては離れ、離れては互いの遠距離攻撃が混じり合い、爆発し、再び近づき合う。
 ぶつかり合った得物は火花を散らし、幾度となく炎が爆ぜて、血と硝煙と焦げた臭いだけが濃く、広がっていく。

 ヒュバァッ
 ギィィィィンッ

モニカ「じゃあ、こうしてあげる…!」ガシッ

 10度を超えた剣戟の交わり。
 モニカはそこで、手を変えてライドの胸ぐらを掴み、肩から背負って地面へと叩きつけにかかった。

 ガンッ…

 だが、それさえもライドは予測をしていた。
 片手で自分の体を受け止めるなり、バネのように自分の体を弾いて中空へ飛び上がる。

モニカ「!?」

ライド「だったら、僕はこうだ…!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 惜しかったな
 4~6 ライドくん、すごいね
 7~9 ライドくん…自力で習得でございますか


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 ようやく、この時が…
 奇数 ライドくんもすごかったんだけど、モニカはそれさえ上回ってきた…
 ※0は偶数扱いよ


ライド「空波刃!」

 ヒュバァァッ
 ズバァァァァァァンッ

モニカ「っ――!?」

 ライドの振るった刃は、何にも触れるはずがない距離だった。
 だが、突如としてモニカは何かに切り裂かれ、血を振りまいてよろけて倒れていく。

モニカ(斬撃だけを飛ばした――?)

 ズザァァッ…
 ダンッ

モニカ(ダメ、来る――)グッ

 着地したライドがモニカへ飛び出す。
 だが、モニカは想像にも至らない予想外の攻撃を受けたことで、思考がフリーズしていた。

モニカ(やられ――)

 ドグゥゥッ

 モニカの口へ、強い衝撃がぶつかった。
 後頭部から地面へ倒れ込み、その上へとライドが馬乗りになってくる。

 ゴクンッ…

モニカ「っ――何を…!」

ライド「キミは、暗夜王国の全てを憎んでる――」

モニカ「それが、どうし――えっ?」

 地面へ散らばった銃弾は、布石だった。
 機を見て錬金魔法を発動し、形勢逆転の一打とする。そのためにかわされ、弾かれるのも計算して射出してきていた。

 ――それなのに、発動がしない。

 ズォォォォォォォォッ…

ライド「僕は分かる。憎くてたまらないのは苦しいけれど…1番怖いのは、それがなかったことになることだ」

モニカ「聖眼――!」

 ライドの瞳が、妖しく輝いている。
 虹色の瞳はじっとモニカを見据え、周囲の全ての魔力を吸収し、魔法を封じ込めている。

ライド「復讐しなくちゃ、何にもならないから…何でもしてきたんだ、キミは」

モニカ「っ…知った風な、ことを…!」ググッ

ライド「これは僕の私怨だ。モニカ、僕の罰を受け取れ」

ライド「憎しみも恨みも、何もかもを忘れて、殺そうとして、痛めつけようとしてきた、大嫌いな僕と仲良くしてもらう」

モニカ「ふざけないでっ…! そんなことするはずがないでしょ!?」

ライド「忘れるんだよ。キミはもう、記憶を消す薬を飲み込んだ」

モニカ「!?」

ライド「さよなら、モニカ。全部忘れて、楽になれ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 一件落着かと思いきや、でございますよ
 4~6 インガが見つからない?
 7~9 インガの解呪と、モニカの記憶消去が完了したよ


アーケノ「……はあ?」

ライド「っ……ふぅぅ…」

アーケノ「…何したんだよ?」

ライド「…忘れてもらうことにしたよ…全部」

アーケノ「忘れるって…」

ライド「僕は…1番嫌なことをやり返しただけ…」

ライド「ずっと、苦しんで、もがいてきて…じゃあ全部忘れて楽になりましょうなんて…僕は嫌だ」

アーケノ「…だって、そんなの――」

ライド「モニカはもう罪悪感なんか感じない…だから、僕がされたことをやり返させるのは意味がないし」

ライド「痛めつけるだけで、苦しめるだけで、気が晴れるはずもない…。それに同じことをやり返したって、僕が引きずり下ろされるだけだから」

ライド「それにモニカにだって、大事だと思う人はいるだろうし、何もかもが憎しみに染められてたわけじゃない…」

ライド「その中には癒しも、楽しみも、きっとあった…。そういうのを奪った…とも言えるから、これでいい…」

アーケノ「…」

ライド「あくまでこれは僕が与えた、私刑だから…本当に裁くのは、別の人だよ」

アーケノ「………いいなら、いいけど…」

ライド「…ヨダカが、悲しむのも…嫌だから…」

アーケノ「…でも、仲良くしてもらうって…」

ライド「…意識がなくなっちゃったみたいだけど、起きたら多分…記憶がなくなってるんだと思う」

ライド「だけど、僕はされたことを全て、記憶のないモニカに話すよ」

アーケノ「…意味ないんじゃね?」

ライド「記憶がなくなって、まともな人間に戻るんなら…罪悪感くらいは抱くと思うよ」

ライド「……自分の記憶を見せる魔法も、あるんだ」

アーケノ「?」

ライド「それをスピカさんに教わって…いつか、モニカに見せつける…」

ライド「言い逃れなんてさせない。記憶がなかろうと…自分がやったんだって、言い聞かせる」

ライド「…それを抱きながら、これからをどんな形であれ生きてもらう」

アーケノ「…」

ライド「……残酷、かな…?」

アーケノ「…」

 トトトッ

ジュダル「ライド、アーケノ」

ライド「ジュダル…インガは?」

ジュダル「それが、どこにも…」

アーケノ「はあ? モニカがインガを買ってったんだろ?」

スピカ「そうなんだろうけど…でも見つからないんだよ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ひぃぃぃっ…
 4~6 パルミラとパラサだとぅ…
 7~9 敵さんでござんすぅー




 ヒュォッ…
 ドスゥゥゥンッ…

アーケノ「うおっ…!?」

インガ像『…』

ライド「っ…インガ?」

スピカ「え、上から、降ってき――」

ベテル「…やあ、久しぶり」

ジュダル「あっ…!」

ライド「っ…ベテルギウス――」

アーケノ(あの幻で、見たのと同じだ――)

ベテル「モニカの記憶を消すなんて、思ってもいなかったよ」フワッ

 ストッ…

アーケノ「っ…」ジャラッ

ジュダル「…」スチャッ

ライド「…」グッ

スピカ「…何で、闇を広げるの?」

ベテル「この世界は間違っているからだ。モニカのような、可哀想な女の子を生み出してしまう」

アーケノ「はあ…?」


 【直下 コンマ判定】
  1  ベテルギウスと、バトるん…?
 2~8 お話だけやって
  9  モニカとお別れにきただけ…?


ベテル「間違っているんだ、この世界は」

ライド「世界樹でも同じことを聞いたけど…だからって、滅ぼされる言われはない」

ベテル「限界が近づいてきているんだ」

ベテル「僕がやり直さない限り、本当にこの世界は終わりを迎える。滅びの道筋を着々と辿り始めている」

スピカ「滅びの、道筋…?」

ベテル「銃や、魔導砲の登場。これは人間を容易く殺すことができる」

ベテル「こんなものが出てきていることが、間違いなんだ」

アーケノ「じゃあ、正しいってのは何なんだよ!?」

ベテル「永遠だよ」

ジュダル「…永遠…?」

ベテル「朝に起きて夜に眠るようなサイクルが世界には存在している」

ベテル「土地は領主が、大本は国王が治める」

ベテル「小競り合いが起ころうとも、人間が絶滅するような大災害や、大戦争は起きない」

ベテル「そういう世界の秩序が、崩れている。だからリセットをしなくちゃいけない」

ベテル「魔王は人間を脅かし、勇者が魔王を討ち取ることで世界は巡っていたんだ」

ベテル「僕は、まだ見ぬ明日に賭け、停滞する世界のシステムを破壊した。だけど、間違っていたみたいだ」

ベテル「いつまで経っても人は人を迫害し、殺しのための道具を進化させていく」

ベテル「このまま歩んでいけば、人は消え去る」

スピカ「…そんな保証がどこにあるの?」

ベテル「ずっと見てきたんだ。見守り続けて、僕の期待は裏切られ続けて、今日まで時は刻まれてきた」

ベテル「でも変わる兆しはない。だから、もう見限ることにしたんだ。人の善性を信じた僕が、愚かだった」

ベテル「憎んでくれていい。止めようとしてくれるのは正しい」

ベテル「だけどそれは、そんな正義さえも、人間の悪意は食い尽くして破滅に向かっていく」

ライド「…」

アーケノ「何様のつもりなんだよ、お前」

ベテル「……元勇者様だ。英雄譚のモデルだよ」

ライド「元…勇者――?」

ベテル「新たな勇者も、新たな魔王も出てはこないけれどね」

ベテル「だから、選択を間違ってしまった僕が…この地上の全ての怨嗟を受け止めよう」

ベテル「この時代に生きている全ての存在の権利だ。……だけど、やめるつもりはない」

ベテル「未来永劫の消失と、現在だけの消失。秤に乗せてみればすぐに分かる。犠牲は少なくないけれど、未来はそれよりも大きい」

アーケノ「どうして、そんなこと説明するんだよ…?」

ベテル「…僕はこれでも、人間の味方だよ。その方法が、一度、世界を消し去らなくちゃいけないだけでね」

ベテル「だから、抗おうとするキミ達には教えておいてあげようと思って」

ライド「………やめないって言いながらそれを教えるのは、止めてほしいからなの?」

ベテル「…モニカをよろしく頼むよ。可哀想な女の子なんだ」

ベテル「そのマスケット銃が壊れない限り、彼女が死んでしまうことはない」

ベテル「肉体的な死亡を迎えたとしても、魂だけは永遠に縛りつけられている。もっとも――僕が世界を消し去るまでは、だけど」

ベテル「次に僕の前へ立ちふさがってくるのなら、今度は息の根を止める。それじゃあね――」

 バシュンッ…

アーケノ「っ…消えた――」


 ――夜

インガ「――どーでもいいから、酒ねえのかよ?」

スピカ「ないよ」

ジュダル「どーでも良くないじゃん」

インガ「んだよ、しけてやがんの…」

アーケノ(想像より、ダメ人間の臭いがする…)

アーケノ(ほんとに説明とか聞いてたのかよ…?)

ライド「……おはよう、モニカ」

モニカ「…?」グシグシ

アーケノ「!」

モニカ「………誰…?」

ライド「…僕はライド」

モニカ「………そう」

モニカ「………………で、わたしは誰?」キョトン

アーケノ(ほんとに…記憶なくなってる…)


 【多数決】最速3票獲得選択肢を採用
 記憶の失った、クリーンモニカ…その、性格とは!?
 1 悪知恵は働くようで…でも基本的にものすごく素直ないいコ?
 2 記憶がなくなったせいか、好奇心がすごく旺盛なようですね。物怖じというものも知らぬようで
 3 純粋で素直で賢い…女の子…


ライド「………キミの名前は、モニカだよ」

モニカ「何で知ってるの?」

ライド「…色々とあって」

モニカ「色々って? あっちの人はだあれ?」

ライド「右から、アーケノ、インガ、スピカ、ジュダル」

モニカ「アーケノって変な名前っ…」クスクス

アーケノ「はあっ!?」

モニカ「ふーん…へえ…」キョロキョロ

インガ「………何あれ?」ボソ

スピカ「説明したのに…」

ジュダル「記憶喪失…にしたんだって」ヒソ

インガ「へー」

モニカ「これは何?」チャキッ

ライド「……それは、キミの大事なもの。命だよ。…銃って言うんだけど」

モニカ「命って何?」

ライド「…生き物の、生きるための元みたいなもの」

モニカ「生きもの?」

アーケノ(めんどくさっ…)

ライド「人や、動物や、植物や…色々な、生きているもののこと」

モニカ「生きているもの? ……生きている、って何?」

ライド「…生命があって活動してる状態だよ」

モニカ「…いまいち分かんない!」

スピカ「…ライドも、すらすらよく答えるね…」

インガ「つーか、あの質問攻め、うざすぎだろ…」

ジュダル「て言うか、どうするの? モニカ」

ライド「一緒に、連れていくよ」

アーケノ「…お前が世話しろよ」

ライド「うん…」

モニカ「これは何っ?」

ライド「それは土」

モニカ「これは?」

ライド「それは――」

ジュダル「ああして見てると、ちょっとかわいい…かも?」

インガ「そうかあ?」

スピカ「何だか…あれだね。小さい子」

アーケノ「見た目が見た目だから…知恵遅れにしか見えないけどな」

スピカ「そういうこと言っちゃダメ」


―――――

 本日はここまでです
 ありがとうございました


王子「別に浄化モニカの選択肢はハズレとかはない、単なる設定的な多数決だったんだけどね…」

王子「オススメは悪知恵だったというのに…くっ」

王子「まあいいです」

王子「モニカの浄化が完了して、インガの解呪もできて、ベテルに意味深でスケールの大きな話を聞かされ、でもとりあえずは姐御だね」

王子「ちなみにモニカのスペックそのものは変わらないから、戦闘にモニカが駆り出されるようになっても心配はいらないと思うよ」

王子「まあ、まだ色んな刷り込み段階だからすぐに戦闘に出ていきはしないけど」

王子「いやー…でも、善モニカまで、長かったなあ」

王子「感慨深いね、うん」

王子「……もっとも、これでモニカイベントが終わりってわけでもないんだろうけど…」

王子「モニカに関わる【0】奇数は注意どころですよ」

王子「そんなわけで、いってみませう」


 【安価下1】
 1 闇を払いながらガマーベ王国まで戻って、残りのメンツと合流しましょうかね
   A とりあえず、暗夜王国内は徒歩として、どっかで船に乗って海を行きましょ
   B 徒歩でそのままガマーベ王国まで行って、ガンガン闇を払っていきましょうか
 2 一旦、王都まで行くかいな? ベテルに聞いたこともあるし、報告がてら?
   ※ジュダルが定期報告はしてるので、必ずしも寄る必要はないです
 3 合流優先ってことで、闇なんぞ放置してガマーベへ向かいましょ


 ――暗夜王国・街道――

インガ「おらおら」ヒョイヒョイ

モニカ「むっ…えいっ、とうっ…」パシパシッ

インガ「ハズレー」フリフリ

モニカ「むぅぅぅ…」

アーケノ(何で人間のくせに猫じゃらしで遊ばれてんだ…?)

スピカ「………やっぱり、記憶がなくなったからか、印象が全然違うね」

ライド「…うん」

モニカ「ねえ、ライドっ」パタパタ

ライド「うん?」

モニカ「何で空は赤いの?」

ライド「…………何でだろうね…」

モニカ「知らないの?」

スピカ「あればっかりはねー…」

アーケノ「いきなり赤くなったよな」

ライド「って言われても…僕らはその時のこと、見てないんだけどね」

アーケノ「あ、そっか」

モニカ「?」

インガ「おい、酒飲みたいから寄り道しようぜ」

スピカ「ダメですぅー、酒代はバカにならないから」

インガ「ああ? いいだろ、別に。ケチケチすんなよ」

スピカ「節約中なの」

インガ「んだよ、ケチ!」

モニカ「……ケチって?」

ライド「…あー…っと、そうだな…」

インガ「スピカみてえのを言うんだよ」

スピカ「ちょっとインガ、間違ったこと教え込まないでよ!?」

モニカ「ケチ!」

スピカ「やめてっ!?」

ジュダル「ねえねえ、ジェシカってまだ見つかってないんでしょ?」

ライド「ん? うん」

ジュダル「一応、そこら辺で聞いてみるのもいいんじゃない?」

インガ「よぉーし、ジュダル、それでこそだ。俺はお前のこと高く買ってやってんだぞ、俺に都合いい方へ持ってけ」


 【安価下1】
 1 じゃあ、聞き込みだけしながら行こか
 2 インガに押し切られて酒造の村の酒場へ…
 3 じゃあてきとーにどっかに寄り道を…おや、丘陵の町なるのが近いぞ?


スピカ「じゃあ、聞き込みだけしながら行こっか」

インガ「んじゃあ、酒場だな」

スピカ「道歩いてれば、旅人か、行商人にも会えるだろうし」

インガ「は?」

ジュダル「分かったー」

インガ「おい」

ライド「それに、シリウスさん達の方で、見つけてるってこともあるかも知れませんしね」

インガ「はあっ? おい、よく考えろよ。シリウスと? ヨダカと? 神父と? あとは小娘だけなんだろ?」

インガ「そん中で戦闘以外役立たずのヤツがどんだけいると思ってんだよ!?」

スピカ「いやいや、言い過ぎだって」

モニカ「役立たず?」

ライド「……えっと…使えないもの、ってニュアンスで…」

モニカ「ああ、インガとアーケノ…」

アーケノ「ああ?」

インガ「んだと、こら」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 おや、闇が広がって街道を横切りおった…。これは払っといた方がいいっぽいな
 4~6 大した情報は得られずに海へ。海への最短距離を進んでるからね
 7~9 おや?


 ガラガラ…

モニカ「? あれは何?」スッ

スピカ「あっ…都合よく、行商っぽい人がきた」

インガ「酒買おうぜ、酒」

スピカ「自分のポケットマネーでどうぞ」

インガ「……あるはずねえだろが…」

ライド「あはは…」

*「どうも、こんにちは」ペコ

スピカ「こんにちは。ちょっとお尋ねしたいことがあるんですけど…いいですか?」

*「おや、一体何を?」

ライド「こう…すごく、人にそっくりな彫像を見たことないですか?」

スピカ「女の人の像で、髪の毛が長くって、凛々しくて、筋肉もあるかっこいい感じなんですけど」

アーケノ(女で、ロンゲで、凛々しくて、マッチョ…?)

アーケノ(………何それ)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 知らないなぁー、って
 4~6 見たことはないけど、美術品を収集してる好事家がいるみたいだよってことだけ教わった
 7~9 それなら…って


*「うーん…そんな像は知らないな」

ジュダル「ちぇっ…」

*「けれど、そういうものなら…美術品を集めてる物好きな人がいてね」

*「その人に尋ねたら分かるかも知れないよ」

スピカ「どこにいますか?」

*「さあ…商人の間じゃあ有名人だけど、どこにいるかまでは」

*「大きな港町なら、その人と取引してる人がたくさんいるだろうけど」

ライド「何て名前の人ですか?」

*「キングロードさんという人だよ」

ジュダル「アーサー?」

*「知ってるのかい、お嬢ちゃん」

ジュダル「アーサー・キングロードなら知ってるよ」

アーケノ「騎士ってコネ広いんだな…」

ジュダル「物好きなら(女装癖とかあるから)知ってたけど…そんなのも扱ってたんだ…」

スピカ「ジュダルが知り合いなら、早いね。会いに行こうよ」

ライド「あっ…ありがとうございました」

*「いいえ。それより、何かご入用のもの――」

インガ「酒」

スピカ「……………1本だけ、ください…」ムスッ

インガ「はあ? 10本くらい買っとこうぜ。1本とか5秒でなくなるっつの」

ライド「…安いの、10本くらい、もらえますか…?」

*「まいど」

モニカ「ねえ」クイクイ

アーケノ「……ん?」

モニカ「酒って何?」

アーケノ「………………頭が痛くなる飲み物」


 【安価下1】
 1 とりあえず、王都? アーサーが滞在してるなら良し、いないならジャンヌに聞いたり…?
 2 ちゃんと女装にうつつを抜かさないで商売してるんなら、海上交易都市とかにいるかな?
 3 ジュダルがアーサーに手紙書いて、ジェシカ像持ってるならガマーベまで持ってこいって


インガ「酒だっ…」キュポンッ

 グビグビ…

スピカ「で…そのキングロードさん、どうやって探そうか?」

ジュダル「前は王都のホテルに滞在してたんだよね。今もいるかは分かんないけど」

ジュダル「いなかったら…ジャンヌがアーサーの甥だから、居場所知ってる…かな?」

アーケノ「甥?」

スピカ「え? …姪じゃなくて?」

ジュダル「え、ジャンヌ男だよ?」

アーケノ・スピカ「「」」

ライド(………世の中って広いな…)

インガ「んじゃ、王都行こうぜ」

モニカ「行こー!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アーサーいねーし、ジャンヌの店も休み…?
 4~6 アーサーいなかった。ジャンヌも行き先なんか知らないって
 7~9 アーサーおった


 ――暗夜王国・王都デーモン・ジャンヌの店――

張紙『しばらくお休みさせていただきます』

ジュダル「あれっ…?」

スピカ「ジャンヌもいないの…?」

アーケノ「手がかりなしか」

インガ「どうすんだよ?」

モニカ「…」キョロキョロ

ライド「しばらくお休み…って、何かあったのかな?」

ジュダル「んー…むしろ、店休日なんてあったんだ…ってレベルで、閉まってたことなかったんだけど」


 【安価下1】
 1 数少なすぎる常連に何か知らないか聞いてみよう
   A オッサン
   B アテム
 2 特殊任務班室に行って、ジャンヌの行方知らないー?って尋ねにいく
 3 じゃあ、海上交易都市にでも行ってみよっか


スピカ「ちょっと気になるね…」

アーケノ「でも探してんのはアーサーって方だろ?」

アーケノ「仕事なら、港とか行けばいいんじゃねえの?」

ライド「それもそうだね…」

ジュダル「…まあ、いっか」

インガ「無駄足かよ…」

スピカ「じゃあ、海上交易都市に行ってみようか」

スピカ「水の都はあんな状態で、港としては使われてないだろうし…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 モニカは派手に暴れたからね…
 4~6 モニカがじろじろと見られてるよ…
 7~9 さっさと出てったから問題ナッスィン


アーケノ「んじゃ、行くか――」

 ザザッ…

アーケノ「?」

スピカ「何…騎士?」

騎士A「そこの女、動くな!」チャキッ

モニカ「?」

ジュダル「…どしたの?」

騎士B「っ…ジュダル? どうして、その女といる?」チャキッ

ジュダル「どうしてって…」

ライド「…モニカが、何か…?」

インガ「おい、俺様に得物向けるってのはどういう了見だ? なあ、覚悟できてんだろうな?」バキバキ

スピカ「インガっ、ややこしくなるからやめて」

騎士A「その銀髪の女は、水の都と王都で、大量虐殺をしている!!」

騎士B「以前は逃げられたが…今度こそ捕える。ジュダル、差し出せ」

モニカ「…大量、虐殺?」キョトン


 【安価下1】
 1 逃げるか
 2 ひ、人違いじゃないのー?って作戦
 3 ライドくん、どないするんや?


 ジャラッ…

騎士A「!」

アーケノ「…逃げるか」

ライド「…うん」

インガ「ああ? 叩きのめせば――」

ジュダル「え、いや、逃げるって…それ、大丈夫?」

騎士B「ジュダルっ…! その女は騎士を何十人と殺した極悪人だぞ!?」

スピカ「………ごめん、ジュダル、立場が悪くなっても、後で自分でどうにかしてね」

ジュダル「えっ?」

スピカ「催眠魔法!」

 パァァァァァッ

騎士A「っ…う、これは…」

騎士B「何だ…急に、瞼が、重く――」

 バタバタッ

アーケノ「行くぞ!」

ライド「モニカ、手を放さないで」ギュッ

モニカ「……うん」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 しかぁーし、モニカの悪名と容姿は騎士団内じゃ…
 4~6 逃げれたよ
 7~9 逃げて、モニカの顔バレ対策もした


 ダダダッ…

ジュダル「そこの角曲がると、行き止まりになってるんだけど…塀を飛び越えるのは簡単だからよじ登って!」

 ジャラララッ
 ガシッ

アーケノ「よっ」ピョンッ

インガ「でやっ」ダンッ

スピカ「うわあ、身軽――」

 ガッ
 グンッ…

ジュダル「ほら、3人も早く!」

ライド「モニカをお願い」

ジュダル「うん。じゃ、引っ張るよ」グイッ

モニカ「おおー…」

スピカ「よいしょ…っと」ヨジヨジ

ライド「スピカさん、下から押しますか?」

スピカ「だ、大丈夫だよっ、これくらい」

アーケノ「早くしろって」

 ジャララッ
 ガシガシッ
 ブォンッ…

ライド「っと…」スタッ

スピカ「鎖、便利だね」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アカン…
 4~6 騎士がきたぁー…モブ騎士だけど
 7~9 やべっ、出入り口が完璧に封鎖されてる…


ジュダル「よし、もうちょっとで門だから――って…」

アーケノ「何だよ、いきなり止まって…!」

ジュダル「……封鎖、されてるね」

インガ「封鎖? おっ、マジだ。…強攻突破か?」ニヤ

ライド「…もめ事にはしたくないけど…」

スピカ「あの人数だと、眠らせるのもちょっとなあ…」

アーケノ「別の出入り口ねえの?」

ジュダル「さあ…?」

ライド「…出られないんじゃ、見つかるのも時間の問題になっちゃう…」

ライド「でも…王都を取り囲む壁を上っていくのも…」

アーケノ「上れたって、途中で見つかって下から集中砲火浴びるな」

スピカ「ジュダル、どうにかならない?」

ジュダル「どうにかって言われても…ジャンヌに匿ってもらうのもいないからできないし…」

ジュダル「オッサン達…も、何か、どうなるか分からないし…」

インガ「強攻突破か」

ライド「いや、だからそれは…」

アーケノ「殺さねえ程度に?」

ライド「いや、ダメだよ…。騎士との敵対は避けないと、今後が差し支えちゃうから…」

スピカ「んー…何か、いい方法…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 オッサン&デネブに見つかってもーたよぉ…
 4~6 閃いたジュダル
 7~9 持つべきものは…


ジュダル「あっ…そうだ」

アーケノ「ん?」

ジュダル「水の都と繋がってる、っていう地下通路が確か、あるんだよ」

スピカ「そうなの?」

ジュダル「使われてないとか言ってたし…そこ通れば、見つからないかも」

インガ「さっさと思い出せっての。どっち行くんだ?」

ジュダル「どこだっけな…。下町の方だったと思うけど」

ライド「見つからないように行こう」


 【直下 コンマ判定】(情報が古い:-2)
 1~3 現在は整備されてるんやで。シェルター的な利用が想定されててね
 4~6 騎士が配置されてはいたけど、地上の動向については報告がされてなかったから、通過できた
 7~9 えっ?


 ――暗夜王国・王都デーモン・地下空間――

インガ「意外と広いな…」

ジュダル(オッサンと一緒に、ゼドファを捕まえにいった時、来たきりだからなあ…)

スピカ「ちゃんと外まで通じてるのかな?」

ジュダル「んー…分かんない」

ライド「……使われてない、にしては…整備されてるような」

アーケノ「まあ、出たとこ勝負じゃねえの?」

モニカ「ここ何?」

ライド「地下空間、だって」

モニカ「地下?」

ライド「地面の下」

<何者だ!?

ジュダル「!?」

 タタッ…

騎士C「ん…? ジュダル?」

ジュダル「あ、あー…えっと…何でここにいるの…?」

騎士C「ああ、知らないのか。ここは現在、有事の際に王都住民と水の都の住民が避難するための場所として使われている」

騎士C「だから、ここを警備しているのだ」

ジュダル「………そ、そうなの…。いや、ちょっとね。…通れる?」

騎士C「何故だ?」

ジュダル「…ええっと…」

ライド「ジュダルの公務です」

スピカ「そうそう、ほら、ジュダル…ね、ほら」

ジュダル「そう、ちょっとね。用があって」

騎士C「まあ…そういう事情ならいいが…」

アーケノ(いいのかよ…けっこうザルだな)

アーケノ(それとも…ジュダルって、意外と信頼されてんのか…?)

ジュダル「ご苦労さま! じゃあね!」

 ソソソ…
 スタスタ…

騎士C「……ジュダル!」

ジュダル「ひぅっ…な、何?」

騎士C「………その、今度、食事にでも――」

ライド「急いでますので。行こう、ジュダル」グイッ

ジュダル「え、あ、うん、またね!」

騎士C「………」シュン


 【安価下1】
 モニカをこのまま連れ歩くのって、危険よね…ってことに
 1 変装させとく?
 2 魔法で姿とか変えられないのん?
 3 船で大人しくしとってや、暗夜王国内では


 ――海――

ライド「どうにかなって良かった…」

スピカ「どうなるかと思ったよ…」

ジュダル「あー…何か、言われるんだろうなあ…。戻るの億劫だな…」

アーケノ「ドンマイ」

インガ「ぶっ飛ばせば良かったんだよ、後顧の憂いを…って言うだろ」

ライド「それこそ、後顧の憂いが残るよ…」

モニカ「くさい」クンクン

ライド「海の香りだよ」

モニカ「海って?」

ライド「…目の前の、この広い水。地上のほとんどは、この海で覆われてるんだよ」

アーケノ「つーか、このままモニカ連れてくのか? また騎士に見つかったら面倒だろ」

スピカ「まあ…確かに、ちょっと動きづらくなっちゃうよね」

ライド「…うん」

インガ「じゃあ、船に残しとけばいいんじゃねえの?」

ライド「ひとりだけ残すのも…。目を放して、どっかに行っちゃったら嫌だし…」


 【安価下1】
 1 いや、いいだろ、別に
 2 じゃあ、子守り(?)残せばいいじゃん
   ※モニカ係をひとり、選んでネ☆


インガ「じゃあ、お前が見てろよ」

ライド「えっ」

アーケノ「言い出しっぺだし、お前が連れてきたんだし」

ライド「それはそうだけど…」

ジュダル「じゃ、そういうことで」

スピカ「…まあ、ライドなら安心だね」

ライド(むしろ…僕は4人だけで大丈夫か、少し不安なんだけど…)

ライド(いや…スピカさんがいれば、まだマシ…? かな…?)


 【安価下1】
 1 そういうわけで、海上交易都市でアーサーを探しましょうか。いるかな?
 2 束の間の平和な船旅…
   A 誰かとコミュる?
     ※相手も併記なんだよ
   B みんなで雑談
     ※話題とか併記してくれてもいいんだよ


 ――暗夜王国・海上交易都市――

ライド「気をつけてね?」

スピカ「オッケー、オッケー」

ジュダル「じゃ、行こ」

インガ「まーたここか…」

アーケノ「っ…腹が、何か……セーブルのせいで…」

ライド「いってらっしゃい」

モニカ「いってらっしゃい?」

ライド「…気をつけて、また戻ってきてね…って意味」

モニカ「…行ってらっしゃい!!」

アーケノ「…お、おう」

スピカ「行ってきまーす」


 【安価下1】
 1 アーサーの倉庫を訪問
 2 ねえジュダルさん、どうして女性ものの下着を扱ってる店に行くのん?
 3 アーサーがオーナーの店とか行ってみりゃええんとちゃう?


アーケノ「なっ…お、おお、おいっ」

インガ「うわ、すっげー、薄いな、これ」ツンツン

スピカ「ジュダル…何で、こんなお店に?」

ジュダル「え? だって、いるかもじゃん」

アーケノ「何でだよっ!?」

インガ「おいアーケノ、見ろよ。これ」

アーケノ「う、うわっ…み、見せるなぁっ!?///」

スピカ(アーケノって、けっこうウブだね)

ジュダル「いないのかなぁー…?」


 いませんでした ▽


 【安価下1】
 1 お遊びはここまで…か?
   A アーサーの倉庫訪問
   B アーサーがオーナーをしてる、ぱふぱふ屋…
   C アーサーがオーナーをしてる、クラブ的な店へ
 2 色んな珍しいものがあるからね、ついつい、町の中を見て回っちゃうよね
 3 主人公勢女性陣の下着について…


ジュダル「あっ…これかわいいかも」

アーケノ「!?///」

インガ「お前、そんなのつけてんの…?」

ジュダル「生地が大事だからね、こういうの…。ねえ、スピカ、どう?」

スピカ「…き、きわどくない…?」

ジュダル「そう? スピカって、どんなのつけてるの?」

スピカ「え、ええっ…? いや、でも…」

ジュダル「しょーぶ下着とか、いらないの? 折角セーブルと――」

スピカ「い、いやいやいやいや…あのね、ジュダル…ほら、アーケノとインガもいるし…」

インガ「おっ…このパンツでもリナに持ってってやるか。似合わねえだろうなー、はははっ」

スピカ「ねえ、インガってそういうためらいとかないの!?」

ジュダル「あっ…こっちの下着とか、いいかも…。ねえ、どうどう? 似合いそう?」

スピカ「ジュダルは、けっこう、どんなのでも――って、そうじゃなくてね!?」

インガ「面白そうだからお前の勝負パンツ選んでやるよ」

スピカ「面白そうって…!」

ジュダル「あ、じゃあわたしも!」

スピカ「ねえ、ちょっとっ…!? キングロードさん、探してるんだよ!?」

アーケノ(何で平然とこいつら…そんな会話できるんだよ…)タラ-

アーケノ「…?」グシッ

アーケノ(やべ、鼻血出てきた…)ズズッ

アーケノ「お、俺…外で待ってるからな…」ソソソ

インガ「何だ、おい、照れてんのかよ?」ガシッ

アーケノ「放せっつの…!」バッ

 ・
 ・
 ・

ジュダル「むふふふ…きっとこれなら、にいやも…」←大人ブラックな下着上下購入

スピカ(結局、選ばれた…)←上品さと色気を両立する紫上下購入

インガ「なあ、あのメスゴリラってフンドシとかつけてそうだよな。買っといてやろうぜ」ゲラゲラ

アーケノ(早く出て行きたい…)

ジュダル「あ、モニカにも買っておいてあげようっと」

アーケノ「もういいっつーの!!」ドバドバ

インガ「お前wwww 鼻血wwwwww」

アーケノ「あっ…ちょ、ああああっ、もう、たまたまだっつの! たまたま!!///」グシグシ

スピカ「ああ、ダメだよ、そんなこすっちゃ。鼻に詰め物とかして…」

アーケノ「そんなかっこわるいことできるかっ! 止まれ、止まれ…」グシグシ


 【安価下1】
 お遊びは今度こそおしまい
 1 アーサーの倉庫へ
 2 アーサーのクラブへ
 3 海上交易都市の最高級ホテルで、宿泊してないか聞き込み


 ――暗夜王国・海上交易都市・高級クラブ――

黒服「申し訳ありませんが、未成年者は――」

ジュダル「騎士なのね」

黒服「……どういった、ご用件で」

ジュダル「ここのオーナーと顔見知りなんだけど、いない?」

黒服「オーナー…?」

スピカ「ちょっと、用事があってね」

インガ「客人だぞ、酒くらい出せよ」

スピカ「インガ…めっ」

ジュダル「わたし、ジュダルって言うんだけど――」

黒服「!?」

ジュダル「ん?」

黒服「騎士のジュダル様でしたか。オーナーより、いつ、いかなる時にお越しになられても最大のおもてなしをするようにと仰せつかっています」

黒服「中へどうぞ」

アーケノ「………なあ、どんだけ、お前、すっげえの?」

ジュダル「ちょっとねー…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アーサーの居場所は知らないってさー。そしてアーケノにはまたしても刺激の強い場所だった
 4~6 アーサーなら、何日か前に来てたって
 7~9 倉庫におるってさー


インガ「うっしゃっしゃ」ゴクゴク

バニーA「うふふふ…すっごい飲みっぷりね」

インガ「もっと近く来いよ」グイッ

バニーB「いやぁん♪」

アーケノ「…」カチンコチン

バニーC「ねえねえ、キミはお姉さんとお喋りしないの?」

アーケノ「べ、別にそういう…あれで来てるんじゃねえし…」

スピカ「にしても…すっごい、場所だね…」

ジュダル「だねー。このジュース、持ち帰っていい?」ズズズ

雇われ店長「お持ち帰りいただけるよう、ご用意をいたします…」

黒服「…店長」ヒソヒソ

雇われ店長「……分かった…」

スピカ「あ、どうでしたー?」モグモグ

雇われ店長「オーナーはどうやら、倉庫におられるようです。場所はお分かりになられますか?」

ジュダル「あー…うん、場所は知ってる」

スピカ「ありがとねー」

アーケノ「じゃあ、さっさと行こうぜ…」

インガ「あー? もうちょっといさせろよ」モミモミ

バニーA「やぁんっ、もう」モジモジ

バニーB「おかわり、お持ちしますかぁ?」

インガ「持ってこぉーい!!」

スピカ「持ってこないでいいです…。行こー」

 ・
 ・
 ・

 ――暗夜王国・海上交易都市・アーサーの倉庫――

アーサー「おお、ジュダル様。しばらくぶりですな」

ジュダル「探したよ、もう。クラブとか、下着屋とか――もがっ」

アーサー「そ、それは仰らない約束でしょう…?」ヒソ

ジュダル「あ、そうだったね」

アーサー「それで…どのような、ご用事で?」

スピカ「彫像を探してるんですけど、知りませんか?」

アーサー「彫像? どのようなものでしょう?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 無駄足じゃねぇーかよぉぉぉ…
 4~6 もし、それらしいものがあったら控えておくね、って約束した
 7~9 やっと姐御像の居場所判明


スピカ「――っていうものなんですけども」

アーサー「ああ、それならば…」

インガ「お、使えるじゃん。知ってんのか?」

ジュダル「場所教えて。それとも、持ってるとか?」

アーサー「いえ、わたしは所有してはおりません」

アーケノ「んじゃ、どこにあんだよ?」

スピカ「教えてもらってるんだから、ちゃんとね、言葉を…」

アーサー「ははは、良いのですよ。ジュダル様のお仲間の方なのですから」

アーサー「わたしの方へ、像を買いはしませんかという連絡があったのですよ」

アーサー「あまり興味が惹かれなかったので断ってしまったのですが…」

ジュダル「買っておけば良かったのに…」

アーサー「申し訳ありません…」

アーサー「ともかく、その人物は確か…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ガマーベの王都にいるそうですよ
 4~6 ガマーベのとある将軍らしいですよ。ちなみに、ライドくんを拉致してたやーつよ
 7~9 ガマーベで商いをしてるんだってさー


アーサー「ガマーベ軍の、将軍だとかで…」

アーケノ「ガマーベの、将軍…?」

アーサー「商売は国境を越えるものですから、敵国とは言え、わたしのような一介の商人は選りすぐりできないのですよ」

スピカ「ガマーベかぁ…。丁度、行くところだったけども…」

インガ「キナ臭えんだよなあ、あの国って」

アーケノ「…」

アーサー「お望みならば、わたしの方から、譲っていただきたいと書状を出しておきましょう」

アーサー「代金分もお渡しいたしますから、あなた方で受け取りに行かれては?」

ジュダル「あ、それ楽でいいね」

スピカ「でも…いいんですか? そこまで…」

アーサー「ははは、ジュダル様には日頃からお世話になっておりますから」

ジュダル(何かしたっけ…?)

アーケノ「…へえー…」

アーサー「ガマーベ王国の、美の都というところに屋敷を持っているそうです」


 【安価下1】
 1 とりあえず、シリウス達と合流してから姐御回収にいこう
 2 合流前に美の都さ行くべぇー


 ――海――

ライド「…」パラ

モニカ「…」パラ

スピカ「…」パラ

アーケノ「…………めっちゃくちゃ、本読んでる…」

ジュダル「本の虫…」

インガ「グオ---……」

アーケノ「インガは寝てるし…」

ジュダル「退屈…」


 【安価下1】
 1 コミュる?
   ※相手も併記よ
 2 雑談
   ※話題とかも併記してくれてええんよ
 3 美の都に到着


アーケノ「………なあ」

スピカ「んー…?」パラ

アーケノ「…美の都で、将軍ってのに会いにいくわけだろ?」

ライド「…」

スピカ「うん、そうだね」

ジュダル「美の都って、どんな?」

アーケノ「いや…行ったことないから知らないけど…」

ライド「美術品がたくさんある都だよ…」

ジュダル「ライド、知ってるの?」

ライド「……うん」

スピカ「あ、じゃあさ、その将軍って人についても?」

ライド「……………うん」


 【安価下1】
 名前つける予定はなかったけど…まあいいや
 聖眼に魅入られたこともある、ガマーベの将軍のお名前おなしゃーす。男性よ

 【採用安価のコンマ判定】(カウンセリング済み:+2)
 ライドくんの感情…
 1~3 まあ、仄暗いよね
 4~6 むしろ哀れみ?
 7~9 関わり合いたくはない


ライド「シグルド…って言ったかな…」

ライド「……バイス王国への一次侵攻作戦とかも任されたような将軍で、僕の眼に魅入られたひとりだよ」

アーケノ「あっ…」

スピカ「………そ、そっか…」

ジュダル「ふーん…」

ライド「あの時…出てきさえしなきゃ……」

アーケノ(地雷だ)

スピカ(地雷だったなあ…)

モニカ「きらいなの?」

ライド「えっ…?」

モニカ「…」

アーケノ(ぶっ込みやがった…)

ライド「…………嫌いだよ」

モニカ「じゃあ、殺すの?」

ライド「…」

アーケノ(何で、ずけずけと…)

ライド「…殺すのは、良くないよ」

モニカ「でもきらいなんでしょ?」

ライド「…………ジェシカさんの像を取引したら、それで終わりだから、それだけだよ」

ライド「嫌いなのに、深く関わろうとする意味はないから」


 【安価下1】
 でもって、美の都へ着いたよ
 1 全員でいくよ、そりゃ
 2 ライドくんは…顔合わせたくないんならパスでもええで
   A ひとりでバーダン・ジュドー号でお留守番しててや
   B 誰かと留守番しててもええよ
     ※相手も併記よ


 ――ガマーベ王国・美の都――

スピカ「手紙がまだ届いてはないかも…なんだよね」

ライド「届いてても見られてないってこともあるだろうし…」

アーケノ「ん? それ…いつ、取引することにしてんだ?」

スピカ「予定としては、今日なんだけど…まあ、待ってますよーって」

スピカ「取引する場所をホテルにしといたから、そこで宿泊しながらね」

インガ「ふーん…こっちから乗り込んでって持ってきゃいいんじゃねえの?」

スピカ「いや…それ、キングロードさんに迷惑だから」

ジュダル「それもそっか」

アーケノ「じゃあ、暇なのか?」

スピカ「まあ…そうだね」

ライド(早く済ませたいような…後回しにしたいような…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 まあ…まだ手紙は届いてないみたいね
 4~6 おっ、早かった。さすがアーサー
 7~9 おやおや?


スピカ「…………しばらく待つけど…」

ライド「そろそろ、手紙が届くころかな?」

インガ「ああっ…暇だな…」

アーケノ「確かに…」

ジュダル「いいじゃん、のんびしてれば」←爪磨いてる

モニカ「…」パラ ←本読んでる

アーケノ「…暇だし…出かけてこよっかな…」


 【安価下1】
 1 ひとりで外出
 2 誰かと外出
   ※出かけた相手を併記してね。複数人可だよ
 3 いや、暇でも大人しく待ってよう


アーケノ「………よし、どっかぶらついてくる」

ジュダル「あ、じゃあわたしも行くー」

アーケノ「くんの?」

ジュダル「ダメ?」

ライド「っ…あ、じゃあ、僕も…」

アーケオ「………………まあ、べっつにいいけど…」

インガ「酒買ってこいよー」

スピカ「未成年は買えないの」

モニカ「…」パラ

アーケノ「んじゃ行くか、てきとーに…」


 【安価下1】
 1 美の都というだけあって、美術館みたいのがたくさんあるから覗いてった
 2 ぶらり散歩
 3 その他、何したい?
   ※できないのも当然あるよー


アーケノ「…画家みたいのが、たくさんいるんだな…」スタスタ

ライド「盛んだね…」

ジュダル「全然、わたしこういうの分かんない」

ライド「画家なんて、どこかでパトロン見つけないとどうにもならないしね…」

アーケノ「それでも、いっぱいいるもんだな」

ジュダル「下手な絵…」

ライド「………いや…それは、抽象画だから…」

ジュダル「え?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 いきなり…何か
 4~6 お買い物した
 7~9 おうおうおう


ジュダル「ライド、何買ったの?」

ライド「本をね」

アーケノ「何の?」

ライド「んー…色々…モニカが、すごいから」

ジュダル「すごいって?」

ライド「ずっと、本読んでるでしょ? 全部、吸収して覚えてるんだよ」

アーケノ「全部…?」

ライド「だから、情操教育に良さそうなのも、混ぜとこうと思って…」

アーケノ「…」

ジュダル「……ライドさ」

ライド「ん?」

ジュダル「…母親みたい」

ライド「え」

アーケノ(うわあ…)

ジュダル「味音痴以外は…何だっけ…女の子パワー? すごいよね」

ライド「…女子力…?」

ジュダル「それそれ」

アーケノ「…」ポン

ライド「…」

ジュダル「どしたの?」

ライド「何でも…ないよ…」

アーケノ(好きな女に、母親みたいだの、女子力だの言われてもなあ…)


 【直下 コンマ判定】
 で、モニカたんは今、どんぐらいまでまっさら状態から成長したんよ?
 1~3 ずけずけものを言うくらいには…?
 4~6 これは何攻撃はもうしないくらいまでには
 7~9 もう、かなり色んなこと覚えたよ。知識だけなら、ちょっと手に負えないよ


ジュダル「ただいまー」

スピカ「おかえりー」

ライド「モニカ、本…買ってきたよ」

モニカ「うん。ちょうだい」

ライド「…はい」

インガ「酒は?」

アーケノ「買わねえっての」

インガ「んだよ、つまんねー…」

モニカ「飲兵衛…」

インガ「あ?」

モニカ「……で、合ってる?」

ライド「え゛…」

インガ「ああーん?」

ライド「…………お、お酒好きなだけじゃない…かな?」

モニカ「それが飲兵衛でしょ?」

スピカ「あのね、モニカ…言い方っていうのがあってね…?」

アーケノ(これはこれで、めんどくさそうだな…)

ジュダル(何冊本読んだんだろ…?)



―――――

 本日はここまでです
 ありがとうございました


王子「皆の王子様です」キリッ

王子「世間はハロウィンみたいですね。ハロウィンといえば、ジャック・オ・ランタンですね」

王子「でも、ハロウィンの発祥的にはあのカボチャヘッドは、カボチャじゃなくて、カブだったそうですよ」

王子「アメリカさんがハロウィンだー! ってやろうとした時、カブに馴染みがなくてカボチャにしたんだって」

王子「さて、そんな雑学でハロウィンを満喫したことにしておいて…」

王子「今日も元気に、やってみよー!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ようやく取引だぁー、て思ってたら…あれれ?
 4~9 さあ、取引のお時間になりましたよ。何事もないといいね


 ――ガマーベ王国・美の都――

 バンッ

スピカ「みんなっ、あの…あれ、えっと…何とかって将軍が、来たって!」

ライド「!」

インガ「さんざん待たされたんだし、値引いてやろうぜ」

アーケノ「相手将軍だろ…? そんなんできるかよ」

ジュダル「じゃあ、さっさとジェシカと交換しちゃおうよ」

モニカ「…」パラ

スピカ「今、来てるって言うから…取引、行こう」

ライド「……はい」

アーケノ「…」


 【安価下1】
 1 いざ、取引
 2 ライドにグラサンを貸してやろう


アーケノ「…ライド、ほら」つグラサン

ライド「え?」

アーケノ「…貸してやるよ」グイ

ライド「…あ、うん…」

<アーケノー、ライドー、早く来てー

アーケノ「今行くっての!」スタスタ

 ・
 ・
 ・

シグルド「――貴様らか? キングロードが寄越したというのは」

スピカ「ええ、そうです」

シグルド「…」ジロォォ

アーケノ「…」

インガ「ふわぁぁ…」

ライド「…」

モニカ「…」パラ

スピカ「何か?」

シグルド「…」


 【直下 コンマ判定】(サングラス:+1)
 1~3 こんにゃろ…
 4~6 最初っから取引するつもりはなかっただと!?
 7~9 何事もなく…


シグルド「…5人だけで来たのか?」

スピカ「…そうですけど…?」

シグルド「そうか。像は我が屋敷にある。引き渡すから、来たまえ」

シグルド「表に馬車も待たせてある」

スピカ「じゃあ、お言葉に甘えて…」

アーケノ(うまくいきそうだな…)

ライド「…」

インガ「とっとと済ませろよ」

 スタスタ…

御者「どうぞ」ガチャッ

スピカ「んー…?」

ライド「どうかしたの…?」

インガ「窮屈だな、おい…馬車ってのは」

アーケノ「ん…? あいつは別の馬車?」

モニカ「…」キョロキョロ

 バタムッ
 ガタッ…
 ゴトゴト…

スピカ「………将軍なんてくらいだから、もっと立派な馬車かと思ってたんだけど」

ライド「そう言えば…何だか、ただの、馬車って具合…?」

アーケノ「ケチなんじゃねえの?」

インガ「尻が痛くなるぜ、これ…。後でケチつけ――」

 ガタンッ

スピカ「っ…?」

ライド「何…? 坂道なんて…」

アーケノ「なあ、どっか入ったぞ…?」

インガ「このドア、内側から開かねえな…。取っ手がねえし」

ライド「…………まさか」

スピカ「……い、いや…まっさかぁ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ネ タ バ ラ し ! ?
 4~6 出れない!?
 7~9 脱出!!


アーケノ「なあ、これ、どういうことだよ?」

ライド「…さあ…」

<構えぇぇっ!!

スピカ「…?」

インガ「………ん? あの、でっけえ、の…って」

アーケノ「魔導砲…?」

ライド「逃げて!」

<撃てぇぇぇぇぇ――――――――――――――――っ!!

 カァッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッ

シグルド「やったか?」

 シュゥゥゥゥ…

 ブワァァァッ

インガ「前に見た時よか、威力抑えめじゃねえかよ…!」ダンッ

アーケノ(街中だから、威力が低めにされてたのか…? まあでも、障壁魔法で耐えきれて良かった…)

スピカ「平和な取引じゃなかったね」

ライド「屋敷まで行って、ジェシカさんを取り返しましょう」

モニカ「……ふうん…」

ジュダル「囲まれてるけど、どうするの?」

シグルド「この場で殺せ。ヤツらは暗夜王国の民なるぞ!」


 【安価下1】
 1 屋敷まで走って向かいましょう
 2 とりあえず、この場を…誰かに任せて、別働隊でジェシカ奪還
   A 奪還組
   B 敵軍足止め係
   ※AとBに アーケノ モニカ スピカ ライド インガ ジュダル を割り振ってね
 3 叩き潰してやるよ、かかってこいやゴラァ


ライド「追いかけられちゃ、屋敷まで辿り着くのが大変になっちゃう」

インガ「だぁったら、ぶっ飛ばしちまえばいいだろ」

アーケノ「賛成」

ジュダル「だよね、楽だし?」

スピカ「ああもう…この人達は…」

ライド「…僕とアーケノとジュダルで、ここを押さえるから、スピカさん達で屋敷に」

インガ「はあ?」

スピカ「分かった。ジェシカ運ぶのよろしくね、インガ」

シグルド「魔導砲を放て」

*「構えぇぇっ!!」

ライド「モニカ、行ってらっしゃい。気をつけて」

モニカ「んー……うん」

*「撃てぇぇぇぇ――――――――――――――――っ!!」


 【安価下1】
 1 障壁魔法で防御
 2 散開して、それぞれぶちのめそうぜ
 3 鎖で魔導砲の向きを変える


アーケノ「来るぞ!」ダンッ

 カァッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォンッ

シグルド「銃士隊、充填までの時間を稼げ」

シグルド「魔導砲の出力を50パーセント上げて充填しろ」

 パァァァンッ
 パァァァァァンッ

アーケノ「弾丸なんぞ、障壁魔法で余裕だぜ」

ジュダル「便利ー」

アーケノ「…何で俺の後ろにいるんだよ」

ジュダル「だって、あんな速いの避けるの大変だもん」

アーケノ「あのなあ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 統制が取れてて、すっげえやりづらい
 4~6 スナイパー…?
 7~9 ガンガンいけるよ


ジュダル「はいはい、ちゃんとや――」

 ズドォォォッ
 バチィィィィィィィッ

アーケノ「っ…何だっ!?」

ジュダル「え、どっから…何?」

シグルド(障壁魔法の有効範囲も見極められんのか…)

 ピシィッ
 パァァァァンッ
 パァァァンッ

 ピシピシッ

アーケノ「やべっ…破られるぞ!?」

ジュダル「オッケー!」ダンッ

 パリィィィィィンッ
 ヒュォォォッ
 ジャララララッ
 ガィンッ

アーケノ(とりあえず、叩きのめさねえとな。防戦一方じゃ、何にもならねえし…!)


 【安価下1】
 1 魔法でガンガン
 2 魔法の鎖の質量広範囲攻撃
 3 鎖でひっぱたいたり、絡めたりのいつもの戦法


アーケノ「極大・爆裂魔法!!」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォッ
 ギュィンッ…

アーケノ「んなっ…!?」

<充填完了!

<放てぇええええええ―――――――――――――っ!!

 カァァッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 あっかーん
 4~6 ひょぇぇ…
 7~9 おっ?


アーケノ「ぐおおおおおおおおおおっ…!?」

 ドサァァッ…
 プスプス…

アーケノ(ん…だよ……?)

ライド「アーケノ…!?」

 パァァァンッ

ライド「!」

 ギィィンッ
 ズドォッ

ライド「っ――」

ジュダル「爆火!」

 ヒュバァッ
 ドゴォォォォンッ

アーケノ(魔法が…吸収されて、魔導砲のエネルギーにされた――?)

アーケノ(痛っ…やっべえ…クソ、油断してた…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 完全に包囲されてもうた…
 4~6 一応、まだ…戦うことは、できる
 7~9 頼むでぇ…


ライド(足をやられた…これじゃ…)

 ザッ

ジュダル「ライド、足?」

ライド「うん…でも、大丈夫…。アーケノは?」

アーケノ「なめんな…」ヨロッ

ジュダル「でも…」

 ザザザッ…

ライド「………囲まれた…」

アーケノ「蜂の巣確定コースかぁ…?」

ジュダル「良くないよね、これ…」

シグルド「殲滅しろ」

アーケノ「クッソ…!」ジャララララッ

 パァァァンッ
 ガィンッ…
 パァァァァァンッ
 ガンッ…

アーケノ「長く保たないぞ…!?」

ライド「でも、魔法は吸収されるし…」

ジュダル「ライド、考えてっ、ほらほら!」

ライド「………考えては、いるけど――」

<魔導砲…

アーケノ「っ――あれは、ムリだ」

<放てぇええええええええ―――――――――――――――――――っ!!



シリウス「大・雷撃魔法!!」



 バチバチィィィッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォッ

シグルド「!?」

エル「おおおおおおおおおおおっ!!」

*「魔導砲を…単身でっ…!?」

 グイッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォン…

ライド「っ…」

ジュダル「神父っ! それにシリウスも!?」

シリウス「行き会えて良かったな。どういう状況だ?」

アーケノ「とりあえず、こいつらぶっ飛ばせ!」

 パァァァァァァッ

アーケノ「っ…? 痛みが――」

エル「お前もやれ」

ライド「…ありがとうございます」

エル「ふんっ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 それでも敵の数が多いからねえ…
 4~6 いけいけ
 7~9 退かせた


アーケノ「魔法は吸収されるからな!?」

ライド「発動までのタイムラグがあると吸収されるだけみたいだよ。シリウスさんの雷撃魔法なら、吸収されるより早く攻撃できる」

シリウス「いいことを聞いたな…」

エル「どれだけ攻撃を受けようが、治してしまえば問題はない」チャキッ

ジュダル「じゃあ、とりあえず特攻してけばいっか」チャキッ

アーケノ「…まあ、治癒術があるし、いっか」ジャラッ

ライド「早く、屋敷まで行ってジェシカさんを奪還しよう」

シグルド(加勢か――)

シグルド「おい」

*「は、はい…」

シグルド「…機を見て撤退を開始しろ」

*「はっ、将軍は?」

シグルド「お前の知ることではない」ザッ

 ジャラララララッ
 ガシガシッ

アーケノ「おおおおおおらぁぁあああああああっ!」

 ブォォォンッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォンッ

シリウス「雷網!」

 バチバチィィッ

ジュダル「でぇええええええいっ!」

 ズドォォォォンッ

ライド「はあああっ!」

 ズバァァァァンッ

 ・
 ・
 ・

 ドサァッ…

エル「…手応えもない」

アーケノ「途中で、撤退してったよな?」

ライド「うん…。シグルドも、いつの間にかいないし…」

ジュダル「ジェシカ取り戻しに行かなきゃ」

シリウス「ヨダカとテレサがそちらへは向かっている。問題はないだろう」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 とうとう主人公勢10人+テレサが揃ったけど、まとめてガマーベ王国内で指名手配されてもうたね。一人頭10万Gで
 4~6 合流して、美の都を出ていこうとしたんだけど…都の外で待ち構えられてた。都を配慮して、抑えめだったけど、もうそれもない
 7~9 シリウス&ヨダカ&エルというガチ勢と行動をともにしてたテレサがけっこう強くなってたの巻き


 ――ガマーベ王国・街道――

 タタタッ…

ジェシカ「――迷惑かけたな、悪ぃ」

シリウス「別にいいさ。順番が最後になってしまっただけで、全員、似たようなものだ」

ヨダカ「…」チラチラ

モニカ「…」タタタッ

テレサ「アーケノ、元気だった?」

アーケノ「…元気じゃないように見えるかよ…?」

インガ「おう、向こうに何かあるぞ」

スピカ「げっ…撤退したんじゃなかったの?」

ライド「態勢を立て直して、場所を移そうとしたのかも」

ジュダル「どうして?」

エル「どうでもいい。邪魔するなら、ぶちのめすだけだ」

シグルド「――ここで仕留める。陣形を乱すな。相手はたかだか11人だが、油断をするな」

アーケノ「どうするよ?」

ライド「数が違いすぎるから、戦闘は避けたい」

ジェシカ「陣形見る限りじゃ、左翼側が薄そうだが――」

モニカ「あえて左翼を薄くして誘い込んで、包囲、殲滅って線もある」

ライド「……そうだね」

アーケノ(どういうことだか…)

ヨダカ「…」

テレサ「どうするの?」


 【安価下1】
 1 バラけてそれぞれに逃亡。時間を決めて、海岸で落ち合って船で脱出。時間に遅れたら置いてくぞって
 2 一丸になって正面突破で、一気に駆け抜ける
 3 他に何かないのん?


ジェシカ「船は持ってきてるんだったな?」

スピカ「あるよ」

ジェシカ「だったら、バラけて撹乱しながらそれぞれに逃亡だ」

ライド「日没にここから南の海岸で落ち合う?」

ジェシカ「遅れたら置いてくぞ」

アーケノ「日没に南の海岸だな」

インガ「ぶっ飛ばすよか、楽か?」

テレサ「大丈夫かな…?」

シリウス「互いの無事を祈るとしよう。3秒後に目くらましをするぞ、目を閉じておけ」

エル「俺を待たせるなよ」

シリウス「じゃあ、後で落ち合おう! ――雷鐘!!」

 バチバチィィッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォッ


 【直下 コンマ判定】
 さて、バラけることになりましたが…誰かと一緒でござますよ
 1 モニカ
 2 シリウス
 3 スピカ
 4 ヨダカ
 5 エル
 6 ライド
 7 ジェシカ
 8 インガ
 9 ジュダル
 0 テレサ


アーケノ「でぇええええいっ!」

 ジャラララッ
 ズザァァァァァァァッ

 モワモワモワ…

アーケノ(この煙幕に紛れて…!)

 ダダダッ

アーケノ(南の海岸、日没、南の海岸、日没…)

アーケノ(いや…今は逃げるだけだし、方向とかどうでもいいか――)

 ・
 ・
 ・

アーケノ「ふぅっ…」

アーケノ「…撒けたか…? 追いかけられてはない…な」

アーケノ「他のヤツらはどうだか分からないけど…」

 ガササッ…

アーケノ「!」ジャラッ

 ガサ

ジェシカ「ん?」

アーケノ「…あ」

ジェシカ「…お前もこっちに来てたのか」

アーケノ「…あ、ああ」

ジェシカ「ガマーベ軍は撒けたんだ。海岸まで一緒に行くとするかい」スタスタ

アーケノ「…」スタスタ

ジェシカ「…」

アーケノ(………きまずっ!? 何でよりによって…こんな、1番、まだ得体が知れない女と…)


 【安価下1】
 1 何か話しかけてみよう…
 2 まあ、黙ってても、いっか…?



アーケノ「…」スタスタ

ジェシカ「…」スタスタ

アーケノ「…」

ジェシカ「…」

アーケノ「…」

ジェシカ「…」

アーケノ(………これはこれで、何かな…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 終始、2人は無言でした
 4~6 姐御から声かけてくれたよ
 7~9 姐御がアーケノの鎖に興味を示してきた


アーケノ「…」

ジェシカ「…なあ」

アーケノ「あ?」

ジェシカ「あたしはジェシカ、ってんだ。お前さんの名前は何て言うんだい?」

アーケノ「…アーケノ」

ジェシカ「そうか」

アーケノ「…」

ジェシカ「さっきシリウスからさっと聞いただけだが、お前がいなきゃ、あたしらは石ころのままだったりしてたわけだ」

ジェシカ「礼を言っとくよ、ありがとさん」

アーケノ「…お、おう…」

アーケノ(……いい、ヤツっぽい…?)


 【安価下1】
 1 海岸についた。誰か先についてたりするんかの?
 2 コミュる
 3 姐御って呼んでもいいですか、って


 ザッ…

アーケノ「やっと着いた…」

ジェシカ「さて、誰かいりゃあいいが…」

アーケノ「海岸って言っても広いしな…」

ジェシカ「ちょっと歩いて探してみるか…。ガマーベ軍がいる可能性もある、気は抜くんじゃないよ」

アーケノ「分かってるっての」

ジェシカ「ならいいさ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 神父は足速いからね
 4~6 ジュダルとインガとエルがおった
 7~9 スピカとテレサとモニカと神父がおった


アーケノ「んっ…?」

インガ「お、メスゴリラ」

ジェシカ「ああ?」

ジュダル「あ、いたいた! おーい!」トトトッ

アーケノ「ジュダル――と…」

エル「遅い」

ジェシカ「お前の足が異常に速いだけだ」

インガ「他はまだ来てねえのか…」

ジェシカ「速い方だろうな、あたしらは」

アーケノ「あと6人、か…。日没まで時間あるし、大丈夫か…? このペースなら」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 日没が迫ってきたけど、足りない…
     1 スピカが来ないと、置いてくことすらできないんですがあの…
     2 テレサが来ない…
     3 ライドくん…
 4~6 全員揃って、さあ出航だーって時にガマーベまで…
 7~9 日没を待たずして、全員揃った


スピカ「お待たせ…ふぅぅ…どうにか迷わなかった…」

ジュダル「スピカ最後だけど」

スピカ「えっ…」

ライド(そこまで、迷うような道のりでもなかった気が…)

ジェシカ「とっとと、船に乗って離れちまおう」

アーケノ「だな…」

 ストッ…

ヨダカ「斥候出して、周囲を探してるみたいだったぞ」

シリウス「スピカ、船を」

スピカ「はーい」

 ボンッ…
 ザバァァァンッ

インガ「出航だな」

テレサ「でも…どこ行くの?」

ジュダル「とりあえず乗ってからでいいじゃん。疲れた」

エル「さっさと船を動かせ」

 ・
 ・
 ・

 ――海――

ジェシカ「――やるべきことは、闇を払うことか」

シリウス「だが…今さら、闇を払ってそれでおしまいというわけにもいくまい。…それに俺は、またリリを探さねばならない」

ライド「ベテルギウスのもくろみを放置するわけにも…。とても、どこかの国に丸投げして解決できそうなことでもないし」

スピカ「そうだよね…。暗夜王国も自分の国のことで手一杯だし、ガマーベは闇に乗じてるような状況だし」

アーケノ「……つっても、何からどう、手をつけりゃいいんだか」

インガ「俺は魔族軍を魔界に戻して、バイス取り戻すってだけなのに…どうしてこんなことにまでなってんだか」

ジュダル「あれ? 神父は…麻薬さえ撲滅できれば良かったんだよね? もう、麻薬は暗夜王国内に流入してないみたいだけど、どうするの?」

エル「…麻薬なんか、もうどうでもいい」

テレサ「ガマーベ王国内の闇はけっこう払ったけど…地上全部って規模になると、まだまだだろうし…。終わりが見えないね」

ヨダカ「…」チラ

モニカ「…」パラ

ジェシカ「…とにかく、今は休むか…。急ぐ理由はあるが、焦りすぎたってどうにもなりゃしねえ」


 【安価下1】
 1 甲板で考えごと…
 2 コミュる
   ※相手併記やで
 3 ん? 誰かと誰かが何ぞ、話してる
   A モニカとヨダカ
   B シリウスとジェシカ
   C スピカとテレサ
   D ヨダカとインガ
   E ライドとヨダカ


ライド「…」モグモグ

アーケノ「ライド」

ライド「ん…? あ、どうしたの?」

アーケノ「…何してんだよ?」

ライド「海、見てた…」モグ

アーケノ「……何それ?」

ライド「さっき、海岸で待ってた時に見つけたんだ…。亀の手、って言うんだけど…」

アーケノ「………グロ…」

ライド「…そう…?」


 ↓1~3
 ライドとのコミュ内容


アーケノ「…それ食うの?」

ライド「…食べてる、けど…」モグ

ライド「…アーケノも、食べる…?」

アーケノ「いらね…」

ライド「…そう」

アーケノ「…」

ライド「…」モグモグ

アーケノ「…うまい?」

ライド「…んー……別に、そんな…」

アーケノ「…何で食ってんの?」

ライド「シリウスさんが教えてくれて…塩ゆでにするだけで、意外と…って」

アーケノ「…」

ライド「でも…あんまり、味しないな…って」

アーケノ「あっそ…」

ライド「…」モグ

アーケノ「将軍…怖いのか?」

ライド「?」

アーケノ「…」

ライド「別に、怖いってことはないけど」

ライド「…………嫌なことは、思い出さない方がいいでしょ」

アーケノ「まあ、な…」


 【安価下1】
 1 ……亀の手を、食べてみる
 2 そう言えば、モニカのそばにいなくていいの?って。ずっと面倒見てたやん
 3 もう寝るわ。おやすみ
 4 その他、自由話題


ライド「…」モグ

アーケノ「…………どんな味?」

ライド「ん…薄くて、よく分かんない。食べる?」

アーケノ「……んじゃあ…」

ライド「…はい」

アーケノ「……やっぱグロい…」

ライド「…海のものだし…」

アーケノ「……」パク

アーケノ「………」モグモグ

ライド「…」

アーケノ「………うまくね?」

ライド「…」

アーケノ「え、うまっ…エビっぽいけど、味濃いし…」モグモグ

アーケノ「もっと」

ライド「…はい」

アーケノ「うめうめ…」モグモグ

ライド「…そうかなぁ…?」

アーケノ「【安価下1】」

 1 お前…ネタとかじゃなくて、ほんっとに、舌おかしいんじゃね?
 2 いやこれ、うまいって
 3 グロいのだけ目えつむればすげえうまいだろ。売ればけっこう高値になるんじゃね?


アーケノ「お前…ネタとかじゃなくて、ほんっとに、舌おかしいんじゃね?」

ライド「…」

アーケノ「…」

ライド「……そうかも」

ライド「…自覚あったのかよ?」

ライド「…何食べても、味が薄いから…。ちゃんと味がするくらい、味つけすると、皆、味が濃すぎるって言うし」

ライド「前は…ご飯って楽しみのひとつだったけど、今はむしろ…ね」

アーケノ「…だからお前、そんな痩せてんの?」

ライド「かも…ね」

アーケノ「治したりできないの?」

ライド「……ちょっと調べはしたけど…」

アーケノ「…」

ライド「…」

アーケノ「メシがマズいって…きっつそうだな…」

ライド「………でも…これくらい、全然、平気だよ。ムリして詰め込んで、飲み込めばいいだけだし…」

ライド「苦いとかもないから、好き嫌いしないで済むし…」

アーケノ「…」

ライド「…」

アーケノ「お前が大したことないとか言っても、あんま信憑性ないんだよなあ…」

ライド「えっ…」

アーケノ「強がってるってことでもなさそうだけど…何つーか…んー…」

アーケノ「【安価下1】」

 1 見てて痛々しいっつの…?
 2 普通はそれ、つらいことだろ? なのに、何でもないみたいなこと言ってると、無性に心配になるよな…
 3 ……何て言えばいいか、よく分かんないけど…寂しいヤツだなって思っちゃうよな…


アーケノ「……何て言えばいいか、よく分かんないけど…寂しいヤツだなって思っちゃうよな…」

ライド「…寂しい…?」

アーケノ「何か、な」

ライド「…」

アーケノ「…可哀想ってのも、ビミョーに違う気がするけど…近いような…」

ライド「…そっか」

アーケノ「…」モグモグ

ライド「…」モグ

アーケノ「治るといいな…」

ライド「………そう、だね」

アーケノ「…」モグモグ

ライド「…」

アーケノ「…あれ、もうなくなった?」

ライド「…いっぱいアーケノが食べたから」

アーケノ「…まあいいや。また見っけたら取って食べまくれば」

ライド「僕は…」

アーケノ「あん?」

ライド「僕の周りの人がいいなら、僕自身がどうなってもいいかなって気持ちでいるんだけど」

ライド「…僕が原因で、アーケノみたいに心配されちゃうと、何だか…それも良くないって気になっちゃうね…」

アーケノ「………当たり前のことだろ」

ライド「…そっか」

アーケノ「…自分のことくらい、自分で大切にしてやれよ。じゃーな、おやすみ」スタスタ

ライド「…難しいなぁ……」

 ・
 ・
 ・

 ――翌日

ジュダル「で、どこ行くの?」

シリウス「ジェシカと昨晩、色々と相談したのだが…最終的に、ベテルギウスと対峙するのは必須だろうということになった」

シリウス「だが、得体が知れない。スピカからも聞いたが…元勇者、などとも名乗っていたそうだな」

インガ「世界樹じゃ、一瞬で終わっちまったしな…」

ジェシカ「地道に闇を払っていったところで、最後に野郎に負けりゃあ何もかもがパーだ」

ジェシカ「だから、ヤツに勝てるようにならなくちゃ、意味がねえ」

アーケノ「どうやって?」

ジェシカ「そいつはまだ分かんねえ」

テレサ「分からないんじゃ…どうしようも」

シリウス「現時点では、というだけだ。何か、力の秘密や、ベテルギウスの力に対抗する手段があるかも知れない」

ライド「…それを探す、ってことですか?」

ジュダル「あるのかな?」

ジェシカ「見つけるしかねえんだよ…。でなきゃ、消されちまうんだ」


 【多数決】最速3票獲得選択肢を採用
 1 勇者の足跡を辿る旅へ
 2 とりあえず、どっかで調べるところからスタートだね


テレサ「でも、どうやって…それを調べるの? あるかも分からないものを…」

シリウス「…手がかりとしては、元勇者、というだけだ。英雄譚のモデル、だとか言う」

スピカ「…その英雄譚を調べて、辿ったら分かったりするかな?」

アーケノ(ちょっとわくわくしてるとか言えない…)

ライド「……でも、諸説あるっていうか、ものによって細部が違ってたりするのも、あるよね…」

モニカ「英雄譚の原典に当たったら? 改編が少ないかも」

ヨダカ「…」

アーケノ「原典…なんて、あんのか?」

スピカ「んー…どうだろうね…」

シリウス「原典でなくとも…古いものがいいな。それをこすり合わせながら、真実と思しき部分を当たって…」

ジェシカ「気が遠くなりそうだが…仕方ねえか」

インガ「めんどくせ…」

ジュダル「で、古いのってどこにあるの?」

エル「…」

スピカ「…」

ジュダル「…」

シリウス「…」

ライド「…」

テレサ「…」

アーケノ「……おい、何でそろって黙るんだよ…?」

スピカ「さっぱり思い浮かばないんだよね…。学術院の書庫でも見かけたことないし…」

シリウス「…いきなり、つまづいてしまったな」

ジェシカ「英雄譚ってのは確か…どっから始まるんだったか…」

アーケノ・ライド「「年中、緑が生い茂る暖かい島」」

アーケノ「え」

ライド「あっ…え?」

スピカ「2人とも、パッと出てきたね…。好きなの?」

シリウス「島…か」

スピカ「あっ…ねえ、一旦、ヴァーゴ王国まで行かない? 書庫あるし、量は劣るけど、質ならそれなりだから」

ジェシカ「…そうだな…。スピカも、気がかりだろうし」

スピカ「あはは…まあ、それもあるんだけどね…」

インガ「俺はいいぞ、それで。リナに土産のパンツ渡さねえとな…」

テレサ「み、土産の…パンツ?」

インガ「あ、そうだ。おいメスゴリラ、お前にもフンドシ買ってやったからつけろよ」ポイッ

ジェシカ「ぶっ飛ばされたいのかい?」

インガ「お? やってみろよ、上等だ」

スピカ「ああもう、喧嘩しないの。ともかく、ヴァーゴ王国まで向かうからね?」

ライド「あ、舵は僕が…」

シリウス「ああ、それがいい」

スピカ「…そんなに信用ない…?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 あれ…? ヴァーゴ王国が…
 4~6 いっつも攻め込まれてるね
 7~9 おや?


シリウス「確か…以前来た時も、こんな具合だったな…」

スピカ「島を覆う障壁がまだ生きてたのはいいけど…保つかな…?」

インガ「ったく、魔族軍はしつっけえ――って…あれ、魔族の軍艦じゃねえ…のか?」

アーケノ「ガマーベの軍艦だな…」

ライド「海の向こうにまで…」

テレサ「どうするの?」

インガ「決まってんだろ、海戦だ」

エル「…5隻か」

アーケノ「魔導砲積んでるから気ぃつけろよ」

モニカ「…」パタンッ

ライド「…?」

モニカ「えーと…」

 ガチャッ
 チャキッ

モニカ「よしっ」

ライド「…モニカ?」

モニカ「……あたしもやる」

ジェシカ「……まあいいか。スピカ、船は頼むぞ。5隻だから、2人で1隻沈めりゃオーケーだ」

アーケノ「そのザル勘定、大丈夫か…?」

エル「俺はひとりでもいい」

インガ「俺だって余裕だ」

シリウス「張り合う必要はないから安心しろ」


 【安価下1】
 と、いうわけで
 スピカを覗く9人からひとり、選んでいいよ


スピカ「クジ魔法」

 スッ…

アーケノ「おっ…?」

シリウス「アーケノか、頼むぞ」

アーケノ「ん」

シリウス「俺はさっぱり泳げない。海へ放り出されたら、溺れる前に助けてくれ」

アーケノ「そっちを?」

シリウス「さあ、行くとしよう」チャキッ

アーケノ「…まあいっか」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 一筋縄じゃあ、いかなさそうね
 4~6 暴れたるぜぃ!
 7~9 安定のシリウスだね


 ジャラララララッ
 ダァンッ

シリウス「~っ…!」

アーケノ「落ちないから、そんな強くすん――痛いっつの!」

 スタッ…

 チャキチャキィィッ

アーケノ「ほら着いた――って…!?」

シリウス「雷鐘!!」

 バチバチィィッ
 ドッゴォォォォォォォォンッ

 パァァァンッ
 パァァァァンッ

アーケノ「おお…肝が冷えた」

シリウス「俺がフォローに回る。アーケノ、好きに戦え」

アーケノ「分かった」


 【安価下1】
 1 とりあえず、鎖で軍艦ごと真っ二つにできそうなサイズの斧でも作ってみて、振り下ろそう。作ってる間のフォローは頼んだ
 2 ガンガン魔法で攻撃するぜぇ!!
 3 鎖で敵をぶん回してぶつけたり、鎖でひっぱたいたりして戦う。速攻でいくぜ


アーケノ「ガンガンいくぜ!! ――極大・爆裂魔法!!」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォッ

アーケノ「極大・劫火魔法!!」

 シュゴォォォォォォォォォッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォッ

シリウス「中・雷撃魔法!」

 バチバチィィッ
 ドッゴォォォォォォッ

アーケノ「燃えろ、燃えろっ…! 大・火球魔法!!」

 シュゴォォォォォォォォッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォンッ

*「でえええええいっ!」ダダッ

シリウス「っ――来させは、しないぞ!」

 ダンッ
 ドゴォォォンッ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 魔導砲で吸収してきた…魔法はうちやめかな。てか、甲板なのに発射すんのかよぉっ!?
     1 うびゃー
     2 まだ…だいじょび
     3 避けた避けた。自分で被害出してやんの
 4~6 魔導砲で吸収はしてくるみたいだけど、放ちはしないらしい。魔法は使えないな、これじゃ
 7~9 いえいっ


 ザッ…

シリウス「アーケノ、残り少しだ」

アーケノ「分かってる。――決めるぞ! 極大・爆裂魔法!!」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォッ

シリウス「大・雷撃魔法!!」

 バチバチィィッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォンッ

アーケノ「よしっ…」

シリウス「これでもういいだろう」

アーケノ「…楽勝、だったな」

 ガッ

シリウス「いい魔法だった」

アーケノ「お前の槍もな」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 一仕事終えたぜ、って拳をぶつけ合ってたら…あれ、別の軍艦から、こっちに魔導砲が…え、えっ?
 4~6 おっと、バーダン・ジュドー号に敵も乗り込もうとしてる。戻って防衛だ
 7~9 ガマーベの軍艦を沈めてヴァーゴ王国に入ったよー


アーケノ「んじゃ、別の軍艦に加勢――ん?」

シリウス「どうし――」

<放てぇええええええええ―――――――――――――――――――っ!!

 カァァッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ

アーケノ「障壁魔ほ――」

 バリィィィィィンッ

シリウス「っ…!?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 海に落ちて、がんがん、撃たれる…
 4~6 海にぶっ飛ばされたぁ…シリウスを回収せねば
 7~9 スピカぁー!!


 ドゴォォォォォォォォォォッ

 ザバァァァンッ…

アーケノ「ぷはっ…クッソ、見限って軍艦ごととか――あれ、シリウス…?」

 ザバンッ…

アーケノ(いたっ…めっちゃくちゃ沈んでるじゃねえか…!)

 ジャラララッ
 ガシッ

アーケノ(よし…回収――)

 ヒュォンッ
 ヒュォンッ…

アーケノ(っ…銃弾…くっそ…上から撃ってきやがんのか…!)

アーケノ(下手に浮上して、狙い撃ちにされるわけにも…でも、息が…!)


 【安価下1】
 1 鎖で身を守りながら浮上して、銃弾の雨を防ぐ。早く、軍艦沈めてくれよ…?
 2 バーダン・ジュドー号まで辿り着ければ…きっと…?
 3 軍艦の下に潜り込んで、そっから穴開けて侵入じゃい。水没しちまえ。その前に脱出してやる


 バシャッ
 ジャラララッ
 ガシィィッ

アーケノ「シリウスっ…大丈夫か?」

シリウス「げほっ…ごぼっ…」

 ガィンッ…
 ガンッ…

アーケノ「ほんっとにダメなんだな…」

シリウス「溺れる…足…足が…つかないっ…!」バタバタ

アーケノ「慌てるなっつの、そんな、暴れたらっ…うおっ…」ジャブジャブ

 ガィンッ
 ガァンッ

アーケノ「お前もう、ほんとに気絶でもしてろよ…!?」

シリウス「沈むっ…!?」バシャバシャ

アーケノ「だーから、沈まないから力抜けって…!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 魔☆導☆砲
 4~6 軍艦が沈んで、その波に飲み込まれた…シリウスー!!
 7~9 助けてもらえた


 ザバァァァァッ

アーケノ「う、おおっ…!?」

シリウス「何だっ、水が…海水に、持ち上げられ――」

 バシャアアアアアアンッ
 ドサァッ…

アーケノ「何…だ…?」

スピカ「大丈夫だった?」

シリウス「はぁっ…はぁっ…死ぬかと思った…」

アーケノ「……今の、スピカが…?」

スピカ「これでも水属性の魔法使いですから」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ていうか、バーダン・ジュドー号も攻め込まれてるから防衛してね、って
 4~9 残りの軍艦も轟沈した。ヴァーゴ王国入り完了


 ――ヴァーゴ王国・船着き場――

 ワイワイ
 ザワザワ

<スピカ姫っ!

<おかえりなさい、スピカちゃん!

アーケノ「……ほんとに姫なんだな…」

ライド「…意外と、人がいっぱいいるんだ…」

インガ「とっとと王宮行こうぜ…」

シリウス「そうだな」

テレサ「何だか、いいところだね…。この島」

ライド「…うん」

スピカ「みんな、後で…後でまた顔見せるから、今は通して…」←もみくちゃ

<スピカちゃん、これ果物もってって!

<スピカ姫、あくしゅしてー

スピカ「あうあうあう…」←もみくちゃ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 さあ、調べもののお時間なのさ!
 4~6 あらあら、こんなとこで、こんな人が
 7~9 おやおや~?


 ――ヴァーゴ王国・王宮――

スピカ「ふぅ…やっと帰れた…」

リナ「インガ様っ…!」タタタッ

インガ「お、リナじゃん」

リナ「インガ様、お帰りをお待ちしておりました」ギュッ

インガ「おう、土産やるよ」つ包み紙

リナ「お土産…ですか?」ガサガサ

リナ「………こ、これは…?」

インガ「パンツ」

リナ「っ…い、インガ様っ!?」

インガ「何いっちょ前に照れてんだよ、ちんちくりんのくせに」

ゼノビア「――あら、久しぶりの顔ね」

ヨダカ「っ…ゼノビア?」

ゼノビア「何年ぶりかしらね…」

ヨダカ「何でお前いるんだよ?」

ゼノビア「色々あんのよ…」

スピカ「あ、ゼノビア先生」

ゼノビア「いい加減、それやめてくれないかしら?」

ジェシカ「ともかく、調べもんだ。スピカ、書庫ってのはどこだ?」

リナ「調べもの…? 何かお探しなのですか?」

シリウス「英雄譚の原典…あるいは、古い時代に書かれたものが欲しいんだ」

リナ「…それでしたら、心当たりがありますが」

インガ「お、やるじゃん」

スピカ「ほんと? どこにある?」

リナ「………その、バイス王城に」

ライド「…でも、バイス王国の首都って、瘴気に…」

リナ「はい…」

ジェシカ「何で英雄譚の原典なんてもんが、バイス王国の城にあるんだい?」

リナ「バイス王国は英雄譚で勇者が世界を救うための使命を与えられた国であると言われております」

ライド「…そうだったんだ…」

ジュダル「へー…」

アーケノ「瘴気…って何だ?」

シリウス「魔界から流れ込んでいる、そうだな…穢れた空気、とでも言うか?」

インガ「人間が瘴気浴びたら色々とアレになるな。…な、ヨダカ」

ヨダカ「ん? ああ…」

ジェシカ「…まあいい、ともかく、立ち話はやめて腰を据えよう」


―――――

 本日はここまでです
 ありがとうございました


王子「いやー、ちょっとね、奮発してね、ヘネシー買ったんだよ」

王子「昼間っからちびちび飲みながらね、おつまみ作ってね、酔っちゃった」

王子「そんなわけで遅れちゃったんだけど、やっとく? どなたか待ってくれてましたか? ほんと申し訳ないです」

王子「やってもやらなくても、どっちでもいいかなー、なんて考えてるんだけども…」


王子「マジか、コンマ神がとうとう、そんなとこまで握っちゃうのか…」

王子「じゃあコンマ神に判断を仰ぎましょう」


 【直下 コンマ判定】
 偶数 やれ
 奇数 明日でええんとちゃうん?
 ※0は偶数扱いよ


王子「明日でいいだってぇー!?」

王子「コンマ神のことだからやっとけ、ってなるかと思ったのに…」

王子「じゃあ、そういうわけです」

王子「申し訳ない、本日はなしです」

王子「もしも何かを恨みたくなったらコンマ神を恨んでおくれ。責任転嫁しとくよ」

王子「ではでは、また次回!!」


王子「11月になっちゃったね…」

王子「時の流れっていうのは早いもんだね、ちょっと前まで暑かった気がしたのに」

王子「さて、ざっくりあらすじ」

王子「ベテルギウスの野望を阻止しようということで、弱点を探るべく、英雄譚に記された勇者の足跡を追うことにした一同!」

王子「しかぁーし、その英雄譚は瘴気に呑まれた旧バイス王国の王城にあるとか何とか…」

王子「どうしたものかとヴァーゴ王国で安息を得るとともに考えるのであった」

王子「そういうわけで、ライドくんとはもういい具合に友情築けてるから、そろそろ他のキャラと親睦深めてもいいと思うよ?」

王子「モニカとヨダカはいまだノータッチだし、ろくな絡みをしてない主人公勢もいたりするし」

王子「そういうイベントに触れないでいると、そのまま終わっちゃって、どうなったん? ってことにもなっちゃったりするかもだから」

王子「あと、時々ね、コミュじゃなくて、誰かとだべる、とか、話す、とかって選択肢が出てきてると思うけど、これはキャライベってやつですよ」

王子「こいつを選ぶと、そのキャラに関連するイベントが動いたりするわけでござんすよ」

王子「コミュだとその内容が(ある程度)自由だからお話進めるのにちょっと向かないからねー」


 【安価下1】
 1 誰かとしゃべる
   ※主人公勢9人+テレサから選んでネ☆
 2 王宮内探検
 3 コミュる
   ※相手も併記やでぇー


 ――ヴァーゴ王国・城下町・鍛治工房――

 ガァンッ…
 ガァンッ…

アーケノ「っ…熱っつ――」

 ブォンッ
 ガツゥゥンッ

アーケノ「痛っでええええええっ…!」ドサッ

ジェシカ「暑いなんて言うなって――何だ、お前か」

アーケノ「何だって何だよ!? いきなり、こんなもん…!」ズキズキ

ジェシカ「何しにきたんだい?」

アーケノ「弁当…」ズイッ

ジェシカ「ああ、もうそんな時間か。あんがとよ」

アーケノ「……何してんの?」

ジェシカ「あたしゃ、これでも鍛治師でな。…どこの誰が作ったとも分かんねえ量産品なんぞ、使っていたくねえんだよ」

アーケノ「自分で作るのか…」

ジェシカ「にしても、わざわざお使いをしてるなんて…なかなか見所があるじゃないか」

アーケノ「別にどうだっていいだろ…」

アーケノ(テレサと顔合わせないためだけど…)


 【安価下1】
 1 で、今はどんなの作ってんの?
 2 何でも作れんの?
 3 ……おっぱいでけえ…


ジェシカ「にしても…工房の外は、いい風だな…」モグモグ

アーケノ「…」チラッ

ジェシカ「はぁー…ったく、戻ったら湯浴みだな…」タプンッ

アーケノ「…」

ジェシカ「…ん?」

アーケノ「っ…!」バッ

ジェシカ「……何あたしを見てたんだ?」

アーケノ「…べ、別、別に…」

ジェシカ「………お前、もしかして…」

アーケノ「!?」

アーケノ(ば、バレた…? い、いや…まさか――)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 バレたよ
 4~6 腹減ってんのか、って
 7~9 見てただろう…って


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 姐御に気に入られるか? どうだ? 姐御に気に入られるってことは、イケメン認定やぞ? いくか?
 奇数 ドジってごまかそうとして墓穴を掘った
 ※0は偶数扱いよ


アーケノ「べ、べべっ、別にお前みたいなマッチョで、かったそーな体なんか興味ねーぞ!?」

アーケノ「インガとかメスゴリラ言ってるけど、まんまだし、っつーか色気とかねえし――」

ジェシカ「ふんぬぅっ…!!」

 ドゴォォォォッ
 メリメリメリィィィィッ

アーケノ「っ――」

 ドッゴォォォォォォォォンッ
 ゴロゴロゴロッ…

 ドサッ…

アーケノ「か…ふ…」プルプル

ジェシカ「おう、地面で寝っ転がってねえで寝るんなら王宮にでも戻りな」

ジェシカ「それともこのまま、蹴飛ばして戻してやろうか?」ギロォッ

アーケノ「こ、ここっ…このメスゴリ――」

 ブォォォンッ
 ドグシャァァァァッ

アーケノ「」ピクピク

ジェシカ「ったく…」


 【安価下1】
 1 姐御にボコられたから休もう…
 2 誰かと話そう
   ※姐御はやったからなし。併記
 3 王宮内探検


 ――ヴァーゴ王国・王宮・中庭――

アーケノ「酷い目に遭った…」ボロッ

アーケノ(ま…まあでも…バレはしなかった…よな…?)

アーケノ(………ガン見してたとかバレるくらいなら、まだこの方が…うん…)

アーケノ「…」

アーケノ(…ちょっと休むか…)

アーケノ「…」

アーケノ「…」

アーケノ「………退屈だな…でも…」

 ガサッ…

アーケノ「っ…?」

 ガササッ

テレサ「あれ、アーケノ」

アーケノ「!」

テレサ「って、どしたの、その傷?」

アーケノ「あ? いや、べ、別に…そんな、転んだだけで…」

テレサ「転んでも、こんなにならないよ」

アーケノ「…」

テレサ「…何したの?」ジトッ


 【安価下1】
 1 姐御に暴力ふられた、って言う
 2 転んだだけじゃ、やかましい
 3 無言


アーケノ「…ジェシカにぶっ飛ばされた…」ムスッ

テレサ「…何で?」

アーケノ「………さ、さあ?」

テレサ「………何か隠してない?」

アーケノ「嘘つく必要あんのかよ?」

テレサ「それは…んー…」

アーケノ「…」

テレサ「でも、ジェシカがいきなり暴力振るうなんて考えにくいし」

アーケノ「…」ギクッ

テレサ「何か失礼なこととかしたんじゃないの?」

アーケノ「…」ギクギク


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アーケノのお説教会…いたたまれない…
 4~6 謝ってきなさい、って。お前はオカンか
 7~9 おや?


テレサ「…」ジィィッ

アーケノ「…」

スピカ「――あっ、2人とも、何してるのー?」

テレサ「あ、スピカ、ねえねえ聞いて。アーケノがね」

アーケノ「はあっ? おい、何勝手に!」

テレサ「勝手にって、何? わたしはただ――」

スピカ「ん?」

シリウス「どうした? 何を騒いでいる?」

テレサ「アーケノが何かして、ジェシカにボコボコにされたんだって!」

アーケノ「決めつけてんじゃねえよ!」

テレサ「じゃあ何したの?」

アーケノ「だ、だから…その…弁当持ってっただけだし…?」

テレサ「それでボコボコにされるはずないよ」

シリウス「まあ待て、落ち着いてよく話を聞こう」

アーケノ「いいっつの! 何で大事にしてんだよ!?」

スピカ「まあまあ」

 ・
 ・
 ・

ジェシカ「――っつーわけだったが…別にこんなことまでする必要はねえだろう…」

シリウス「つまり、ジェシカが視線を感じて尋ねたところ、いきなりアーケノが暴言を吐いた…」

スピカ「そういうことができるくらいの仲にはなったんだね。良かった、良かった」

ジェシカ「おい、脳内花畑」

スピカ「え」

テレサ「何でジェシカにメスゴリラなんて悪口言ったの?」

アーケノ「…」ムスッ

アーケノ(胸に見とれてたとか、言えるかよ…。つか、何でこんな取り囲まれなきゃいけねえんだよ…)


 【安価下1】
 1 逃亡
 2 そうだ、シリウスなら察してくれるんじゃ…!? 男同士だし、ねっ? 察して、ね?
 3 黙秘


アーケノ(そうだ…シリウスなら…!)チラッ

シリウス「…?」

アーケノ(あの、あの、デカいの…! あれに見とれるくらい、あるだろ!? なっ!?)チラチラ

シリウス「…」チラッ ←ジェシカの方を見た

アーケノ(それをそのまま言うなんて、できないだろっ!?)

シリウス「…」フム

アーケノ(察しろ…!! 届け俺の思い!!)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 誤解された
 4~6 届かなかった
 7~9 誤解なんだけど…ま、まあいいか…?
  0  届いちゃっただとぅ?


シリウス「……そうか、事情は分かった」

アーケノ「!」

シリウス「ジェシカ、あれは照れ隠しだったんだ。テレサも、言いづらいことがあってのことだと理解して欲しい」

ジェシカ「照れ隠しぃ?」

テレサ「言いづらいことって…?」

アーケノ(……ん…? これは、通じたのか…?)

シリウス「だが、恥ずかしがることもあるまい」

アーケノ「えっ…」

シリウス「ジェシカ、アーケノはお前の筋肉に見とれていたんだ」

アーケノ「」

ジェシカ「は?」

テレサ「えっ…?」

シリウス「だが、見てみろ。アーケノはあまり立派な筋肉というわけでもないだろう」

シリウス「ジェシカの筋肉はいいものであると同時に、アーケノはそれが自分ないことを恥ずかしく思って、ついけなしてしまった」

シリウス「そういうことだから、責めないでやってほしい」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 テレサに引かれたけど収まった…
 4~6 誤解したままだけど、仲直り…?
 7~9 マッスルマッスルー


アーケノ「いや…全然違――」

ジェシカ「そうかい、そりゃ悪いことしたな」

アーケノ「え゛」

シリウス「だが、そんなコンプレックスを持ったままではいけないぞ」

アーケノ「は?」

ジェシカ「まだまだこれからいくらだって筋肉なんかつくさ。自分との戦いだ、負けんじゃないよ」

シリウス「俺もサポートしてやろう」

アーケノ「何、え?」

シリウス「さあ、ともに筋肉を育てようじゃないか!」ガシッ

ジェシカ「ふっ…楽しみに待ってるよ」

アーケノ「ちょっ…おい!?」

テレサ「そっか…そういうことだったんだね…」ホロリ

アーケノ「お前、どこで感動したんだよ!?」

テレサ「グスンッ…アーケノ、いい筋肉、つけてね」ニッコリ

スピカ「…………イイハナシカナー?」ボソ



 【直下 コンマ判定】
 1~3 めちゃくちゃしごかれた
 4~6 シリウス&ジェシカと、マッスルフレンド…になった?
 7~9 筋トレがちょっとクセになりそうなアーケノだった


王子「どうでもいいとこで【0】が出るなあ…」

王子「さっきも、今回も…」


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 アーケノが若干、筋肉質になった
 奇数 第一回! 主人公勢・腕相撲大会~! どんどんぱふぱふー! ………どうしてこうなった
 ※0は偶数扱いやで


アーケノ「………筋肉痛…」プルプル

アーケノ「…でも、心なしか…筋肉ついてくるような感覚が…」

アーケノ「…」

アーケノ「…まあ、それはそれで…」

アーケノ「…」

アーケノ「…うん…」


 【安価下1】
 1 誰かとおしゃべりんぐ
   ※テレサとジェシカはなしよ
 2 王宮探検
 3 誰かとコミュる


 カツカツ…

アーケノ「……にしても…」

アーケノ「けっこう、広いよなあ…この王宮」

アーケノ「…暗夜王国ほどじゃないにしろ…」

 カツカツ…

アーケノ「…」

アーケノ「…ちょっと見て回ろうっと」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 何だまたライドくんか…
 4~6 ヨダカだ
 7~9 おや、モニカが…


 ギィィィ…

アーケノ(ここは…何の部屋だ…?)

モニカ「ん?」

アーケノ「ん…? ………って、お前か」

モニカ「何が?」

アーケノ「…何してんだよ?」

モニカ「見て分かんないの?」

アーケノ(本の山の中…)

アーケノ「………読書?」

モニカ「それ以外にどう見えるの?」

アーケノ「…片付けができない人間」

モニカ「面白くない」

アーケノ「…つか、何をそんなに読んでるんだよ?」

モニカ「いろいろ」

アーケノ「ふーん…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ちょっとつきあってよ、って
 4~6 とうとうヨダカがくるか? んん?
 7~9 おやおや、モニカさん…


モニカ「アーケノってさ」

アーケノ「ん?」

モニカ「…人間と魔族、どっち?」

アーケノ「はぁっ…?」

モニカ「それとも…間の子?」

アーケノ「!?」

アーケノ「……な、何で…?」

モニカ「本に書いてあった。人間と魔族の差異について」

モニカ「でもアーケノは、どっちとも取れるような特徴があったし、どっちつかず…だから、変だと思って」

モニカ「どっち?」

アーケノ「っ…」


 【安価下1】
 1 人間だ、って
 2 魔族だ、って
 3 ハーフ、って
 4 教えない

 A 誰にもそんなこと言うなよ、って念押しする
 B しない

 ※アルファベットも併記してね


アーケノ「…………ハーフ」

モニカ「当たった」

アーケノ「…でも…前にスピカに言われたけど…生まれやしないはず、なんだろ…?」

モニカ「定説ではそうらしいけど、その限りじゃないよ」

モニカ「受精の確率が限りなく低くて、産まれても生物としての欠陥を抱えてすぐに死ぬ確率が高いっていうだけ」

モニカ「だからアーケノみたいに、ハーフなのにちゃんと育ってるっていうのは…限りなく低い確率で起こりえているの」

モニカ「……実際、ここにいるし」

アーケノ「…」

モニカ「何で隠してるの?」

アーケノ「…気持ち悪いだろ」

モニカ「…嫌なの?」

アーケノ「…」

モニカ「人間は自分で認めがたいものに攻撃的になるから、境遇は想像できるけど」

モニカ「虐待? 迫害? ……その火傷とも関係あるんでしょ?」

アーケノ「…」

モニカ「……本には、人間と魔族のハーフの存在なんて、存在するはずがないほどの奇跡としか書かれないから、教えて」

アーケノ「っ…」


 【安価下1】
 1 好奇心なんかで、人のデリケートな部分にずけずけ踏み込んでくんな
 2 黙る
 3 それを知ってどうするつもりなんだよ、って


アーケノ「…」

モニカ「…」

アーケノ「…」

モニカ「……喋りたくないの?」

アーケノ「…」

モニカ「じゃあ…やっぱり、自分のこと嫌いなんだ?」

モニカ「自分そのものって言うか…ハーフっていうことが…?」

アーケノ「…」

モニカ「…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 出てったよ。気分が悪くなったから
 4~6 勝手に語るモニカ
 7~9 うん?


モニカ「…例えば六面体のサイコロを振った時に、1の目が出る確率は?」

アーケノ「はぁ…?」

モニカ「1/6」

モニカ「じゃあ、それが10回連続で、1の目が出る確率は?」

アーケノ「…」

モニカ「100回振って、それが連続で1の目が出る確率は?」

アーケノ「そんなのが何だよ」

モニカ「……それよりも、ずっとずっと低い確率で、アーケノは産まれて、ここにいる」

アーケノ「…」

モニカ「…奇跡って、そういうことだよ」

モニカ「地上にどれだけの人が存在してるか分からないけど、その中で特定の誰かと出会う確率も、数字にすれば奇跡的」

モニカ「そういう奇跡が、世界にはいっぱい溢れてる」

アーケノ「…」

モニカ「………奇跡に意味って、あるのかな?」

アーケノ「…ただの数字に意味なんかあんのかよ」

モニカ「そう思う?」

アーケノ「…」

モニカ「…ブッブー、ハズレ」

アーケノ「…」

モニカ「意味はあったりなかったりだよ」

モニカ「でも…自分で、それを放棄しようとするんじゃ、全部、意味はなくなる」

モニカ「女神を信じてる?」

アーケノ「…信じねえよ」

モニカ「でも、信じてる人は救われる。信じなきゃ、救われない」

アーケノ「救われてねえだろ…。だったら、女神の信者だけは空が青いままに見えてるのかよ?」

モニカ「そういう意味じゃないよ。本当に女神がいるって信じてる人は、精神的な安定を得られるようになる」

モニカ「それが効能であって、救われてる状態になるの」

アーケノ「…?」

モニカ「……アーケノが、自分の出自を嫌って、良く思ってないのは分かった」

モニカ「でもそれを、ただそのまま受け止めて、嫌がってるだけじゃ、本当にそのままで終わりになるよ」

モニカ「意味があることにしなきゃ、きっと後悔する結末を迎える」

アーケノ「じゃあ、その意味ってのは何なんだよ」

モニカ「それは自分で考えたら? 別にわたしは宗教の教祖様じゃないし。…こういう風にしたいって思わなきゃ、何も変わらないって話」

モニカ「悲観してるだけでどうにかなるんだったら、世の中はつまらないものになるし」

モニカ「アーケノは奇跡的な確率でここにいるのは確かだよ。…そんな奇跡を持って産まれてるんだから、何かの意味を持たないともったないじゃない」

モニカ「……例えば、悲劇に彩られた人がいても…そこからどうするかで、そこの意味が生じる」

モニカ「悲劇を二度と繰り返させまいとする善人がいてもいい」

モニカ「悲劇を糧にして、何かを憎み続けて精神的な安定を得ながら復讐を目論む悪人がいてもいい」

モニカ「何の意味も持たずに打ちひしがれてるままじゃ、何も変わりはしないんだから」

アーケノ「偉そうなことを…。じゃあお前は何なんだよ? 記憶がなくて、くっついてきてるだけで、何か意味ってのを見出してんのか?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 モニカさん…
 4~6 さあね、って…おい
 7~9 うん、ってさ


モニカ「さあ?」

アーケノ「はあ?」

モニカ「だって、ほら。なーんにも自分のこと覚えてないもん」

モニカ「これから考えればいいじゃない」

アーケノ「…」

モニカ「それに、アーケノを励ましてあげようと思ってした話だよ?」

モニカ「わたしがどうとか、今は関係ないじゃない」

アーケノ「…」

モニカ「…それとも、ただ元気出してね、って言うだけの方が良かった?」

アーケノ「【安価下1】」

 1 …励まされる覚えなんかねえよ
 2 ……お前って…ほんとに…アレと同一人物なのか…?
 3 ………俺がハーフだとかってこと、他のヤツらには言うなよ…?


アーケノ「……お前って…ほんとに…アレと同一人物なのか…?」

モニカ「…アレっていうのが、どんなかは知らないけどそうなんじゃない?」

モニカ「人間なんて環境で変わると思うよ」

アーケノ「…」

モニカ「それに――そうそう、人間の魂って変わらないとも思うし」

アーケノ「…魂だぁ?」

モニカ「だって、このマスケット銃にわたしの魂が刻みつけられてるから、死なないし、年も取らないんでしょ?」

モニカ「ってことは、ここには昔のわたしがある」チャキ

モニカ「…何かの拍子で元に戻ったら、同一人物だった…って思えるんじゃない?」

アーケノ「…………戻るな」

モニカ「できたらね♪」

アーケノ「…」

モニカ「何その顔。冗談だって」

アーケノ「どこまでがだよ…」

モニカ「ふふっ、内緒」


 【安価下1】
 1 そろそろ、お話を進めましょうか。日常タイムは終わりや
 2 モニカとヨダカはええのん…?


 ――ヴァーゴ王国・王宮・研究塔――

スピカ「皆、揃ったね」

シリウス「…何故、こんなところで話すんだ?」

スピカ「ん? 作業のついでに」

ライド「…この魔法基盤、直した方が…」ガチャガチャ

ゼノビア「これと交換なさい」

ライド「……はい…」

アーケノ「何それ?」

インガ「島を覆う障壁魔法の装置だと」

テレサ「…へえ…すごいね」

ジェシカ「んで、原典は…旧バイス王国の王城だったな」

リナ「はい。地下の宝物庫へ収められているはずです」

シリウス「腕が鳴りそうだな」ニィッ ←トレジャーハンター

インガ「宝物庫、か…。まあ、俺様のもんだな」←盗賊

ヨダカ「瘴気に入るなんて、人間じゃムリだぞ」

ジェシカ「問題はそこだな…」

テレサ「どうにかして、入る方法っていうのはないのかな…?」

モニカ「瘴気に汚染されちゃってもいいなら入ることはできるし、そもそも瘴気に悪影響を受けない魔族なら問題ないと思うけど」

ライド「…魔族って言っても…」

ヨダカ「俺と、こいつ?」


 【直下 コンマ判定】(口止めしてない:-3)
 1~4 モニカ「アーケノもハーフなら問題ないでしょ?」
 5~9 スピカ「ちょっと不安なメンツだよね…」


スピカ「ちょっと不安なメンツだよね…」

シリウス「…瘴気というのは、受けている呪いで相殺できたりはしないのか?」

ヨダカ「シリウスはまあ…大丈夫だろうけど、別に呪いで防げるっつーもんでもねえよ」

アーケノ「何でシリウスは大丈夫なんだよ?」

ヨダカ「シリウスは魔眼を使うと人間じゃなくなってんだろ。魔族に近い存在だ。だから瘴気で汚染はされない」

シリウス「なるほど…」

ジェシカ「つっても、3人か」

アーケノ(………俺は…瘴気って、どうなんだ…?)

ゼノビア「単に瘴気の影響を受けなくするだけなら…」

スピカ「?」

ゼノビア「そういう魔法道具作れば問題なしよ」

ライド「ほんとですか?」

ヨダカ「お前便利だな」

ゼノビア「あたしを誰だと思ってんのよ? ……ま、材料なきゃ作れやしないけど」

シリウス「ここに、俺の私物があるが…これではできないか?」ドサドサ

ゼノビア「あら…意外と…。これと…これがあれば――けど、作れても1人分ね」

ジェシカ「シリウス、ヨダカ、インガ――と、あとひとりで原典を回収か」

ジェシカ「さて…誰にするもんか」

モニカ『意味があることにしなきゃ、きっと後悔する結末を迎える』

アーケノ「…」

モニカ「わたしも瘴気とか関係なく入れると思うよ」

ジェシカ「何でだ?」

モニカ「だって、死人だもん」

ライド「…」

モニカ「一応…心臓とかで生命活動をしてるけど、本体はこっちなんだし」チャキ

モニカ「瘴気は無機物には影響を与えない。だから、これで命を繋がれてるわたしは平気」

エル「…なら、俺も同じか」

スピカ「意外と、いけそうかも…」

ジェシカ「これで5人、か…。あそこの深魔の穴から魔族どもが出てきてるんなら、本拠地そのものだしな」

ジェシカ「人数は多い方がいいだろうが…瘴気除けの魔法道具で、あとひとり追加できるな」


 【安価下1】
 1 瘴気に汚染されずに入れる…はず、とカミングアウト
   A ハーフだから、ってのは隠すよ
   B 理由はまあ…尋ねられなきゃ言わないけど…
 2 瘴気除け魔法道具を使って突入するもうひとりは誰にする?
   ※アーケノ スピカ ライド ジェシカ ジュダル テレサ から選択やで


アーケノ「…」

スピカ「じゃあ…何が起きるか分からないし、わたしも行くよ」

シリウス「そうだな…。魔法的な障害などに備える意味でもスピカがいれば頼もしい」

ジェシカ「てことは、旧バイス王城突入組はモニカ、シリウス、スピカ、ヨダカ、エル、インガ…の6人か」

ジュダル「残りはどうするの? 待ってるだけ?」

ライド「魔族軍の牙城に乗り込むわけだから、外からのサポートもした方がいいかも」

テレサ「サポートって…どんな?」

ジェシカ「瘴気の外で魔族を足止めしたり、敵兵力を分散させておいたり、退路を確保したり…だな」

アーケノ「…それはそれで、大変そうだな」

インガ「別になくても問題ねーよ、入って出てくるだけだろ?」

シリウス「いや、万全を期すべきだろう。魔族の本丸へ乗り込むんだ。備えるに越したことはない」

スピカ「そうだね」

ジュダル「5人で?」

テレサ「…ま、まあ…どうにかなる、よね?」

ライド「うん、敵と正面切って戦うだけがやり方じゃないから」

エル「で、いつ出る?」

ジェシカ「スピカ、どうなんだ?」

スピカ「明日には」

ジェシカ「じゃあ、明日はバイス地方へ出発だ」

ゼノビア「あんたも備えて寝なさい? お姫様?」

スピカ「でも、ゼノビア先生にだけ任せちゃうのも…」

ゼノビア「けっこういい暮らしさせてもらってんだから、これくらいやるわよ」

シリウス「では、明日に備えて、今夜はそれぞれによく休息を取るように」

ジェシカ「朝イチでいいな? 寝坊すんじゃないよ」

ライド「はい」

ジュダル「朝イチかぁー…起きれるかな…? ………ライド、起こして」

ライド「えっ……あ、あ、う、うん…」

アーケノ(明日には出発か…)


 【安価下1】
 1 よし、よく休もう
 2 誰かと話す
   ※主人公勢9人+テレサから選んでネ
 3 おや、話し声が…
   A スピカと…誰だ、あの男は?
   B モニカと…ヨダカ
   C シリウスとジェシカ?


アーケノ「ふわぁぁ…」

アーケノ(やたらでっけえから、トイレまでも遠いんだよな…)

 ペタペタ…

アーケノ「ん…?」

アーケノ「……何であそこ、明かりついてんだ…?」ヒョコッ

 シャカシャカ…

ヨダカ「…」シャカシャカ

アーケノ(……また作ってんのか、何か)

ヨダカ「…」シャカシャカ

アーケノ(にしても…何か、上の空っぽいな)

アーケノ(あいつがお菓子作ってる時って…もっとランランしてたような…)

ヨダカ「――誰だ?」

アーケノ「っ…お、俺だっつの」

ヨダカ「…何だ、お前か…」シャカシャカ


 【安価下1】
 1 甘いのばっか食ってて飽きないの?
 2 上の空だな、って
 3 寝なくていいのかよ、って


アーケノ「……今度は何作ってんだ?」

ヨダカ「クリームブリュレ」

アーケノ「クリーム…ぶる…ぶりゅ…?」

ヨダカ「…食いてえなら待ってろよ」

アーケノ「…」

ヨダカ「…」シャカシャカ

アーケノ「飽きないの? 甘いのばっか食って」

ヨダカ「…飽きねえから作って食ってんだろ。…こんなもんでいいか」コトッ

アーケノ「…自分で作ってまでするかよ、ふつー」

ヨダカ「うるせえ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 バーナー代わりにされた
 4~6 ヨダカがスイーツについて語った
 7~9 ヨダカってほんともう、丸くなったよね。性格が


ヨダカ「いいか、甘いだけじゃないんだよ」

アーケノ「はあ?」

ヨダカ「甘さにも色々あるんだよ。砂糖の甘さ、果物の甘さ」

ヨダカ「そこにコクとか、香りも加えて、甘さの中にうまさの層を作るんだ」

アーケノ「…」

ヨダカ「その組み合わせで、ただ甘いって言っても無限に組み合わせができてきて、そこに食感も加えていったら、それこそ…」

 ペラペラ
 ペラペラ
 ペラペラ
 ペラペラ
 ペラペラ
 ペラペラ
 ・
 ・
 ・

ヨダカ「――分かったか!」

アーケノ「Zzz…」

ヨダカ「…」ゲシッ

アーケノ「痛っ…んだよ?」

ヨダカ「聞けっつーの…」

アーケノ「コクとか、うんぬんまで聞いてたって」

アーケノ「にしても…大層な情熱を持ってんだな…」

ヨダカ「…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 悪いかよって
 4~6 魔界にはないんだって、甘い食べものは
 7~9 大切なことなんだってさー


ヨダカ「魔界には、甘い食べものはないんだよ」

アーケノ「…ないの?」

ヨダカ「…だから、こっち来て、初めて食った時に……まあ、驚いたんだよ」

ヨダカ「こんな美味いのがなんで魔界にゃねえんだ、って」

アーケノ「…ふーん…」

ヨダカ「…まあ、もうしばらく経ったけどな。こっち来てから」

アーケノ「何で来たんだよ?」

ヨダカ「偶然…。時々、あんだよ」

アーケノ「偶然ね…」

アーケノ「にしたって…インガだって、甘いの食ったことなかったんだろ?」

ヨダカ「あいつは魔界舌のままなんだよ」

アーケノ「何だそれ」

ヨダカ「苦味とエグ味ってのが、魔界の定番」

アーケノ「……まずそ」

ヨダカ「それに毒されてやがるから、甘いのの良さを…」ブツブツ

アーケノ「…にしたって、ハマりすぎじゃねえの? お前」

アーケノ「色々作ってんの見たけど…やたら完成度高いし。せこせこ勉強したってか?」

ヨダカ「…………モニカに、教わったんだよ」

アーケノ「…」

ヨダカ「…」

アーケノ「…ふーん…」


 【安価下1】
 1 モニカと全然喋ってないよな?
 2 あんなに猛烈なラブアピールしてたのに、モニカと何もしてねえの?って
 3 くりーむぶるれ、できたんなら食わせろよって


アーケノ「………モニカにさ、あんな猛烈なラブラブアタックしかけてたのに、何もしてねえの?」

ヨダカ「…」

アーケノ「…無理やりキスしたり」

ヨダカ「…」

アーケノ「…」

ヨダカ「…」

アーケノ「…好きなんだろ?」

ヨダカ「…今のモニカは…別もんだろ…」

アーケノ「…確かに」

ヨダカ「…」

アーケノ「でも…ダメなのかよ?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 いやなんだってさ
 4~6 分かんないんだってさ
 7~9 ヨダカは精神値低いからね


王子「ちょいと、ここで…久々に休憩しようかなと」

王子「1時間後くらいに戻る…予定だけど、人がいなかったら、なしね」

王子「そんなわけで、一旦、ここまでです。ありがとうござんした」


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 ダメじゃないってさ。でも、別人みたいでためらうんだって。ここにも片思いに悩むヤツが発生か…
 奇数 ヨダカは今のモニカじゃ好きになれないんだってさ。…むしろ、ライドくんが憎いくらい…だってさ
 ※0は偶数扱いよ


王子「ただいま!」

王子「第二部、いけますかー?」

王子「どなたか、いらっしゃいます?


アーケノ「…どうせ、あのままのモニカじゃ、どうにもならなかったんだし、仕方ないだろ?」

ヨダカ「それでも」

アーケノ「?」

ヨダカ「………あんなの、モニカじゃねえんだよ」

アーケノ「…けど、ライドが――」

ヨダカ「だから何だよ」

ヨダカ「…ライドがどんな理屈こねくり回そうが、んなもん意味あるか」

アーケノ「…」

ヨダカ「……いっそのこと、ライドに八つ当たりでもしてやってもいいくらいだ」

アーケノ「八つ当たりって…」

ヨダカ「死んだ方がマシってくらいな…」

アーケノ「…」


 【安価下1】
 1 それでも、モニカはモニカじゃねえの?
 2 んなことしたら、今度は俺がお前を…
 3 じゃあどうなってたら良かったんだよ


アーケノ「…でも、モニカはモニカだろ?」

アーケノ「……そりゃ、記憶がないってのは、アレだけど――」

ヨダカ「じゃあ、あいつが俺に、チョコムースケーキ教えてくれんのかよ!?」

アーケノ「チョコ、ムース…?」

ヨダカ「そこらのレシピ本に載ってるようなのじゃなくて!」

ヨダカ「モニカだったから知ってるレシピで、やり方で、コツまで全部…!」

アーケノ「…それは…」

ヨダカ「…」

アーケノ「…」

ヨダカ「……もうムリなんだよ」

ヨダカ「…ライドが、殺したも同然だろ」

ヨダカ「ガワだけ同じだろうが、中身は別物だ」

アーケノ「…」

ヨダカ「あんなのはモニカじゃねえし、ライドを許してやるような義理もねえ…」

 ガコンッ…

ヨダカ「……焦げた…」

アーケノ「…」

ヨダカ「…作り直すか」

アーケノ「…」

ヨダカ「……もう寝ろよ、ガキ」

アーケノ「お前のが見た目はガキだろ…」

ヨダカ「中身の話だっつってんだろ…」


 【直下 コンマ判定】
 そして、翌日、出発した…
 1~3 改めて見てると、ヨダカってずっとひとりでお菓子作って、孤立気味?
 4~6 何だか、この集まりって仲が良いようで、地味~にバラバラよね
 7~9 船旅は順調


 ――海――

シリウス「ふっ…ふっ…」←筋トレ中

ジェシカ「…」ガチャガチャ ←何か作業中

モニカ「…」パラ ←読書中

ライド「ふぁぁ…」←眠そう

インガ「…」グビ ←飲酒中

エル「…」キュポンッ ←飲酒中

ジュダル「Zzz」←昼寝中

スピカ「んー…」パラ ←読書中

テレサ「…」←海を眺めてる

ヨダカ「…」モグモグ ←自作お菓子食べてる

アーケノ(…………こんだけいて、静かなことってあるもんだな…)

アーケノ(宴会とかはよくしてるけど、ただ騒いで終わりって感じだし…あんまり、互いの事情に踏み込んだりもしないし…)

アーケノ(意外とバラバラなんだな…)


 【安価下1】
 1 インガが暇だ!って騒ぎ出した
 2 コミュる
 3 誰かと話す

2


王子「おっと、コミュの場合は、※忘れちゃったけど相手も併記なんです」

王子「ので、改めまして。>>771の人も、間に合えばオーケーだからがんばって」


 【安価下1】
 1 インガが暇だ!って騒ぎ出した
 2 コミュる
   ※注釈忘れちゃうこともあって申し訳ないけど、コミュの場合は誰とコミュるかも併記なんです
 3 誰かと話す
   ※こういう、「誰か」ってのも原則として相手を併記でおなしゃーす


アーケノ(暇だな…。船ってやることねえし…)

アーケノ(ずぅーっと、本ばっか読んでても頭痛くなるだけだろうし…)

アーケノ(こういう時は、甲板で昼寝でも…)

 スタスタ…

モニカ「…ねえ」

アーケノ「…ん?」

モニカ「暇?」

アーケノ「…暇だけど」

モニカ「じゃあ、わたしも暇だから何か話そ」

アーケノ「…何を?」

モニカ「丸投げ」

アーケノ「…」


 ↓1~3
 モニカとのコミュ内容


アーケノ「……前にさ」

モニカ「うん」

アーケノ「……役立たず、って何だってライドに尋ねただろ」

モニカ「………うん、思い出した」

アーケノ「何でインガと一緒に俺まで役立たずなんて言ったんだよ?」

アーケノ「インガと違って、すぐ八つ当たりじみた言いがかりつけるようなキャラでもねえだろ、お前」

モニカ「文脈が戦闘以外は役立たずだ、ってインガが言い出してたでしょ?」

モニカ「それで、役立たずが何って尋ねて、ライドは使えないものって答えた」

モニカ「だからわたしは、戦闘以外では使えない部類にアーケノとインガが入る、って意味で言ったけど」

アーケノ「…おい」

モニカ「じゃあ頭脳労働できる?」

アーケノ「…」

モニカ「できそうにないんだもん」

アーケノ「………だとしたってな、本当のことだろうが、言っていいことと悪いことってのが――」

モニカ「それはもう知ってる」

モニカ「いつの話してるか覚えてるの?」

アーケノ「……………そういうとこだよ」

モニカ「…確認しただけのつもりだったんだけどね、ごめんね。悪気とかないから」

アーケノ(食えねえな、こいつ…)

アーケノ「………んじゃあ…そうだな」

モニカ「…」

アーケノ「……お前」キョロキョロ

アーケノ(……よし、誰も周りにはいないな…)

モニカ「ん?」

アーケノ「……ライドのこと、好きか?」

モニカ「別に?」

アーケノ「…ライクかラブだと?」

モニカ「…ライク?」

アーケノ「………ほんとかよ? べったりしてたのに」

モニカ「だって腫れ物みたいに扱ってたでしょ? わたしのこと」

アーケノ「…」

モニカ「むしろ、ライドだけだったよ? 色々とわたしに教えてくれたり、声かけてくれてたの」

モニカ「見定めてたんでしょ? 皆で揃って、わたしのことを」

アーケノ「…」

モニカ「ひとりじゃ退屈だし、だったらライドと話をしてたのは自然なことだと思うけど違う?」

アーケノ「【安価下1】」

 1 ……そこまで分かってて、怒ったり、気を悪くしたりしなかったのか…?
 2 ……仰る通りで…
 3 でも、そんな特別扱いしてこられたら、ちょっとは…ねえの?


アーケノ「……そこまで分かってて、怒ったり、気を悪くしたりしなかったのか…?」

モニカ「何で?」

アーケノ「何でって…」

モニカ「だって、そういう人間だったんでしょ?」

アーケノ「…」

モニカ「なら当然だよ」

モニカ「…詳しいことはまだ、何も知らないけど」

モニカ「当然の判断だと思うし、ライドが何かしらの思惑を持ってわたしを世話してたのもよく分かってるし」

アーケノ「………それでも、普通――」

モニカ「わたしはバカじゃないの。…自分のことだけ考えてるなら、腹立たしいかも知れないけど、世界はそれだけじゃないし」

モニカ「それぞれに立場とか、ものの見方があるものだって知ってるから怒ったりしないよ」

アーケノ「…」

モニカ「…自分でバカじゃない、なんて言うのも、バカっぽい感じはするけど…こういう時は何て言えば良かったんだろ…?」

アーケノ「…んじゃあ、最後の質問」

モニカ「ん?」

アーケノ「ヨダカのこと、どう思ってる?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 どーとも
 4~6 どう思うも何も、避けられてるから何もないし、って
 7~9 モニカさんはよく人を観察してるようで


モニカ「別にどうとも?」

アーケノ「…」

モニカ「何で?」

アーケノ「……いや、別に…」

モニカ「…」ジィッ

アーケノ「…………み、見た目の年齢とか、近いだろ。お前ら」

アーケノ「だから、ちょっとくらい? 気になったりしねえのかなぁー…なんて」

モニカ「…嘘」

アーケノ「…」

モニカ「…別にいいけど…」

モニカ「わたしがヨダカと仲良くなってほしいの?」

アーケノ「は?」

モニカ「…どうなの?」


 【安価下1】
 1 いや別に、お前らに限ったことでも…んー…
 2 ………いやそういうわけではない(ヨダカって気難しいとこあるし…
 3 まあ…うん…


アーケノ「……いや、別にそういうんでも…」

モニカ「…そうなの?」

アーケノ「…うん」

モニカ「……ふうん…?」

アーケノ(ヨダカって地味にめんどくさいヤツだしな…)

モニカ「…じゃあ、わたしからアーケノにも質問」

アーケノ「は?」

モニカ「いいでしょ?」

アーケノ「…何だよ?」

モニカ「ヨダカは、わたしのことをどう思ってるの?」

アーケノ「っ…」

モニカ「……何かは知ってるんでしょ?」

アーケノ「【安価下1】」

 1 ……別に、どうとも思ってないんじゃねえの…?
 2 …記憶をなくす前のお前のこと、好きだったんだよ…
 3 し、知らねえよ


アーケノ「……別に、どうとも思ってないんじゃねえの…?」

モニカ「…そう」

アーケノ「…」

モニカ「……何となく分かった」

アーケノ「は?」

モニカ「でも…何もしないでおく」

アーケノ「…」

モニカ「アーケノって意外と他人に気を遣えるんだね」

アーケノ「はぁ?」

モニカ「役立たずじゃないよ」スクッ

モニカ「じゃあね」スタスタ

アーケノ「……あいつ、何でも知ってそうなオーラ出しやがるな…」

アーケノ「…末恐ろしいって…こういうことか…?」



―――――

 本日はここまでです
 ありがとうございました

 お疲れさまでした


王子「今回更新か、次回更新で、多分次スレになるかと思うんだけどさ?」

王子「ちょっと前くらいから>>3に仕込んでるテンプレめいたもの…こんなのが欲しいとかってある?」

王子「何かパッとしないんだよね…」

王子「友好度も続行しようかとも思ったんだけどね、相手によってろくな絡みがないから何とも…っていうのがあったりして物寂しいしね?」

王子「かと言って、アーケノ含み12人分のまとめを作るのも大変だし…」

王子「んー…」

王子「アイデア募集中です」


 【直下 コンマ判定】
 バイス地方へ上陸した一同
 1~3 闇を払った箇所で魔族軍とガマーベ軍と旧バイス国民の小競り合いが瀕発してる。ごろごろと死体が転がってて、ひどい感じ
 4~6 旧バイス王城を目指してたら、街道に変なものがあった
 7~9 旧バイス王城付近までは来られたよ


 ――旧バイス地方・街道――

アーケノ「…また、ごろごろ転がってるな」

ジェシカ「ガマーベの武具を身につけた兵隊に…ボロっちい武器を持った、ボロっちい格好の連中に…魔族…」

シリウス「街道を歩いてきただけでこれならば、あちこちでこうした戦いが起きているのだろうな」

スピカ「……可哀想」

ジュダル「神父、女神に祈ってあげたら?」

エル「…進んで殺し合いをするような輩は女神も門前払いだ」

テレサ「ひどいね…」

インガ「大人しくしてりゃ死なねえもんを、そうしなかったんだから自業自得だろ」

モニカ「犠牲を出してでも獲得したいものがあったんじゃない?」

ライド「…犠牲、か」

ヨダカ「…」

アーケノ「…でも死んだら、意味ねえじゃんか」

シリウス「違うな」

アーケノ「何が?」

シリウス「自分を犠牲にしてでも、守りたいと思ってしまうものは存在する。…そうは思わないか?」

アーケノ「…」

ヨダカ「無駄死になんか、バカがやることだけどな」


 【安価下1】
 1 旧バイス王城へまっすぐ向かうよ
 2 周辺を探索して、住んでた人達がどうなってるか確認
 3 ガマーベ軍を誘導して、魔族軍と戦わせておけば旧バイス王城侵入時の陽動になるんじゃない?って 難しそうだけど


スピカ「…………放っておきたくない」

インガ「はあ?」

ジェシカ「気持ちは分からないでもない。――が、やるべきことは別だ」

シリウス「いや、そうも言えないだろう。俺達がベテルギウスを妥当するのは、地上を消滅させないためだ」

ライド「それを達しても…そこに暮らす人がいなくなっちゃったら、意味がない…」

ヨダカ「…バカかよ」

エル「…」

ジュダル「ちょっと様子見るくらいならいいんじゃない?」

テレサ「ジュダルに賛成!」

ジェシカ「………様子見だけで終わるとは、思えねえけどな…」

アーケノ「…じゃあ、とっとと済ませようぜ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ちらほら、ヨダカ編の時のキャラが出てきてるねー
 4~6 あんた、何やってるんですかい?
 7~9 ガマーベ軍と魔族軍の両方に抵抗してる人達が隠れ住んでるとこを発見


ジェシカ『万が一の備えだ、4人組での行動にしよう』

スピカ『クジ魔法は準備してるよ』

ジェシカ『何だ、それ…?』

アーケノ(――なんてやり取りだったとは言え…)

アーケノ(何なんだよ…このメンツ…?)

ヨダカ「…」スタスタ

モニカ「…」スタスタ

ライド「…」スタスタ

アーケノ(気が滅入る…)

<そっちへ行ったぞ!

ライド「っ…?」

モニカ「声…?」

アーケノ「何だぁ…?」

 ガササッ
 ガサァッ

?????「きゃっ…!?」

 ガサァッ


 【直下 コンマ判定】
 ?????を追いかけてきたヤツは…
 1~3 魔族兵4名ですか
 4~6 魔族兵2名か
 7~9 ガマーベ兵4人


魔族A「見つけたぞ、人間!」

魔族B「んん? 何だ、こいつらは…?」

アーケノ(追っ手は2人――)

 ガサッ

魔族C「小娘ひとりだったはずが、また変なものを見つけたな」

魔族D「死ぬか捕まるかを選ばせてやろう」

?????「っ…」

ヨダカ「ああ?」ギロッ

モニカ「…」チャキッ

ライド「…大丈夫ですから、安心してください」

?????「え? ……あれ…?」

アーケノ(4人なら…サシに持ち込めるな)ジャラッ

魔族A「ふんっ…抵抗するか。ならば、死ねぇぃっ!!」


 【安価下1】
 1 鎖を棒状に固定して振り回しながら攻撃
 2 追われてた女がいるし、威力控えめ魔法で攻撃や
 3 鎖をじゃらじゃらさせながら攻撃


 ジャラララッ
 ガシィッ

アーケノ「相手してやる、かかってこ――」

魔族A「大・閃熱魔法!!」

 ズドォォォォォォォォッ
 シュボォォォォォォォォォォォォォッ

アーケノ「うおっぐ…!」ズザァァッ

 ダンッ

魔族A「死ねぇええええええっ!!」ブォォォンッ

アーケノ「んのっ…!」ブォンッ

 ギャリィィィッ
 ジャランッ…

魔族A「何っ!?」

 ジャララッ
 ガシィィッ

 魔族Aの得物をアーケノは棒状に固定した鎖で受けた。
 しかし、かち合ってすぐに鎖の結合をほどいて得物を絡め取る。

アーケノ「おりゃああっ!!」

 ドゴォォォォンッ
 ジャララッ…


 【直下 コンマ判定】
 1~3 タフい
 4~6 やりよるな、さすがに魔族相手だと…
 7~9 まだ攻撃は続くぜよ!


魔族A「ぬぅぅんっ…!」

 ズォォォッ…

アーケノ(この程度じゃ、やっぱ止まらねえか…!)

 ギャリィィィッ
 ギィンッ
 ガァンッ

魔族A「どうした、その程度か!?」

 ブォンッ
 ブォンッ
 ブォンッ

アーケノ(そう何度も同じ手は使えねえけど…!)

 ヒュォォォッ
 スカッ

魔族A「稚拙な避け方だなぁっ!!」

アーケノ「障壁!」

 バチバチィィィッ

アーケノ「からのぉっ…!!」


 【安価下1】
 1 大質量圧殺ハンマー!
 2 鎖でぶん回して、爆裂魔法の嵐を食らわせてく
 3 敵の胸部を鎖の先端のトゲでぶち抜いたらぁ!


 ジャラララララララッ
 ガシガシガシィィッ

アーケノ「潰れて、死んじまえぇぇぇっ!」

 ブォォォォンッ
 ズッドォォォォォォォォォォォォォォォォンッ…

アーケノ「ふぅっ…」

アーケノ「さすがに、こいつを食らっとけば大丈夫だな…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 やったか!?の法則
 4~6 しぶてー
 7~9 やってる


アーケノ「あいつらは――」

ライド「爆裂球!」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォッ

ヨダカ「死ね」

 ドッゴォォォォォォォォォォォォンッ

モニカ「呆気ないなぁ…」フゥッ

アーケノ(心配いらねえな、やっぱ…)

アーケノ「……んで、お前は何で追われ――」

フランソワ「ヨダカっ…!」ガバッ

ヨダカ「ああっ…?」ヨロッ

フランソワ「ヨダカ…でしょ?  そうだよね?」

ヨダカ「………誰だ、お前」

フランソワ「あ…あの、前に、山小屋で…ヨダカとシャニさんに助けてもらって、城塞都市で別れた…」

ヨダカ「……………………あのチビ女?」

フランソワ「ち…ちび、おんな…?」

ヨダカ「そう言えばいたな…」

アーケノ「…んで、何で魔族に追われてたんだ?」

フランソワ「それは…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 魔族軍が人間を強制的に連行しまくってるんだって。でもって連れてかれそうになったとこで…いきなり、ヨダカが苦しみだした
 4~6 魔族軍とガマーベ軍から隠れて寄り集まってたのに、見つかっちゃって逃げたんだって
 7~9 隠れ里なるものを築いて隠れてたけど、どうしても外に行かなくちゃいけない理由があって外出したのを見つかったんだって


フランソワ「魔族とガマーベ軍から隠れてたんだけど…薬草がなくなって、摘みに出てたの」

フランソワ「そこで、見つかっちゃって…」

ライド「隠れてた…?」

フランソワ「見つかりにくい場所があって、そこに逃げてきた人達で隠れ住んでるの」

モニカ「薬草って、これ? 落ちてたけど」

フランソワ「! あ、ありがとう」

モニカ「この薬草って、確か…」

ライド「知ってるの?」

モニカ「…………これだけじゃ、気休めくらいにしかならないと思ったけど」

フランソワ「そう…だけど、何もないよりはって」

アーケノ「…病人とかいんのか?」

フランソワ「病気の人も、怪我をまともに手当てできなくて弱っちゃってる人もいて…」

ライド「…エルさんなら治してあげられるかな…?」

アーケノ「……行くのかよ?」

モニカ「行かないの?」


 【安価下1】
 1 ……行くけど
 2 様子見って予定だったじゃん
 3 可哀想だけどさ…でも


アーケノ「そりゃ…見捨てるようで、悪いとは思うけど…でも」

モニカ「じゃあ何のために様子見してたの?」

アーケノ「…」

ライド「アーケノ、皆と合流してから行こう。実情を見るだけでも」

アーケノ「……他のヤツらがいい、って言ったらな」

フランソワ「……ねえ、ヨダカ」

ヨダカ「ん?」

フランソワ「…また、助けてくれたね。…ありがとう」

ヨダカ「……成り行きだろ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 意見が分裂するゥ!
 4~9 まあ、行くことになったよね


 ○行く派

スピカ「ちょっとでも力になれることはあるよ」

ライド「うん。それに…放っておくなんてできないし」

シリウス「そうだな。病人や怪我人も多いということだ」

テレサ「見捨てちゃうことになるし、それでもしも、何かあったら間接的に殺しちゃうのも同じだよ」

 ○中立派

ジュダル「…わたしは、多数決に従うけど」

エル「…どうでもいい」

モニカ「わたしも、どっちでも」

 ○行かない派

ジェシカ「様子見、つったろ、あたしは」

インガ「どうせ俺らが行き会わなきゃ、それまでだったんだろ。変わりゃしねえよ」

ヨダカ「首突っ込む必要あんのかよ…」

アーケノ「こういうのを見かける度に立ち止まってちゃ、いつまでも先に進めないぞ…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 分裂…
 4~6 滞在時間を決め、すぐに立ち去ることを約束して行くことに
 7~9 行くよ


 ――バイス地方・滝の裏・隠れ里――

エル「…」パァァァッ

怪我人「ありがてえ…神父様…ありがとうなぁ…」

テレサ「エル、次はあっちの人ね」

スピカ「モニカ、どう?」

モニカ「ずっと横になってると、体力が落ちてそのまま死んじゃうから少しでも体を動かさないとダメ」

老人「はぁ…こりゃ、どうも…」

ライド「モニカ…こっちの人なんだけど…」

モニカ「どんな症状?」


アーケノ「…何で、あんなに人が好いんだ…? あいつら…」

ジェシカ「ひねくれちゃいねえんだろうよ…」

ジュダル「ねえねえ、保存食分けちゃって良かったの?」

ジェシカ「食うもんを取ってくるのも一苦労だって言うしな…」

インガ「弱えのが悪いもんを…」

アーケノ「…そういや、ヨダカは?」

インガ「さっきの女と一緒じゃねえの?」


 【安価下1】
 1 ヨダカを探してみよう
 2 アーケノも何かやれそうなことを探して手伝おう
 3 外の様子を見張っておく


アーケノ「ふぅっ…」

アーケノ(バイスって、けっこう冷えるんだな…。吐く息が白くなってるし…)

アーケノ(まあでも…あの中、変な臭いだし、外にいた方がマシか…)

アーケノ「…」キョロキョロ

アーケノ「…」

アーケノ(こんなちっさい滝の裏側に洞窟があるだなんて、やっぱ思えないな…)

アーケノ(確かに、見つかりそうにはないか…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 良くない予感
 4~6 フランソワだけが…
 7~9 ヨダカ…お前


アーケノ「…」ペタッ ←座った

アーケノ「………空さえ赤くなきゃ…いい景色だったんだろうなぁ」

アーケノ「…ま、意味なんか――」クンクン

アーケノ「ん…?」クンクン

アーケノ「この甘い匂い…」

 ザッザッ…

ヨダカ「何してんだ、お前?」

アーケノ「……お前こそ」

ヨダカ「…お菓子作ってた」

アーケノ「……で、何その、綿みたいの」

フランソワ「綿あめって、いうんだよ」

アーケノ「…綿あめ?」

ヨダカ「………こいつの、思い出の味なんだと…。だから、作ってやって……」

アーケノ「作ってやって…?」

ヨダカ「…………作りすぎたから、丁度よく、穴蔵暮らししてる連中に恵んでやるだけ」スタスタ

アーケノ「…素直じゃねえの」

フランソワ「ねっ」

アーケノ「…てか、あんた…ヨダカとどんな関係だったんだ?」

フランソワ「…ほんのちょっとだけ、一緒にいて…助けてもらっただけ」

フランソワ「…あのころは、わたしの方がヨダカよりも小さかったんだけど…」

アーケノ(………もしかしてこいつ…ヨダカに…?)

フランソワ「……あっ、あなたも、さっきは助けてくれてありがとう」

アーケノ「…ん、別に」

フランソワ「それじゃ」スタスタ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 アーケノがひとりになった瞬間…
 4~6 キナ臭い連中が…
 7~9 何だかんだで、根はいいヤツらなんだなーって思ったアーケノだった


アーケノ「…そろそろ、出てく時間か」

アーケノ「何事もなきゃ、それで良かったし――」

 ガサッ…

アーケノ「……ん?」チラッ

 ガサガサ
 ゾロゾロ…

アーケノ(人間…? でも、ガマーベ軍にも、見えはしないな)

元バイス兵A「…小僧…この辺りに、人が隠れ住んでいるのを知っているか?」

アーケノ「はぁ…?」

元バイス兵B「我らはバイス王国解放軍。ガマーベ軍とも、魔族軍とも徹底抗戦をして国を取り返すための自由軍である」

アーケノ「…それが何で、人が住んでるとこを探してんだよ?」

元バイス兵B「無論、国土奪還のための協力を要請するためだ」

元バイス兵B「我らも戦うためには後方支援が必要となる。協力なくして国土奪還はならないのだ」


 【安価下1】
 1 …そこの滝の裏だけど、って
 2 適当な方角を嘘ついて教えておく
 3 知らないって言う


アーケノ「そこの滝の裏の洞窟だけど」

元バイス兵A「そうか、協力感謝する」

元バイス兵B「…ところで」

アーケノ「あ?」

元バイス兵B「お前はこの国の者か?」

アーケノ「…」


 【安価下1】
 1 生まれはガマーベだけど
 2 暗夜王国って嘘ついとく
 3 そうだよって嘘ついとく


アーケノ「…一応、生まれ育ったのはガマーベ王国だけど?」

元バイス兵A「ガマーベ…?」

元バイス兵B「…なら」スラァンッ

アーケノ「…」ジャラッ

元バイス兵B「お前は敵だっ…!」

 ブォンッ
 ギャリィィッ

アーケノ「っ――何でそうなるんだよっ…!?」

元バイス兵B「敵国の者ならば、赤子だろうが、女子だろうが、容赦はせんっ…!」

 ブンッ
 ヒュォンッ
 ギャリィッ

アーケノ「はぁっ…!?」

元バイス兵B「貴様らの首をさらして、怯え、散り散りに隠れ潜む民衆へ勇気を与えるのだッ!!」

アーケノ(まさか、こいつらっ――けっこう、トチ狂ってるんじゃ…!?)


 【安価下1】
 1 締め上げて無力化する
 2 気絶してろ
 3 爆裂魔法。音で誰か外の様子に気を払え


アーケノ「っ――大・爆裂魔法!!」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォッ

元バイス兵B「どこを狙っているっ!?」

 ブォンッ
 ギャリィィッ

アーケノ(気づいてくれよっ…!?)

元バイス兵A「加勢して仕留めろ」

アーケノ「!?」

元バイス兵C「うおおおおおおっ!」

元バイス兵D「敵は、死ねええええっ!」


 【直下 コンマ判定】(ドジ:-1)
 1~3 インガが顔を出してきたんだけど、角を見られて…おおう?
 4~6 手加減してたばっかりに…不覚!!
 7~9 異変を察知して、出てきてくれたよ
     7 ジェシカとジュダル
     8 ヨダカとシリウス
     9 モニカとライド


<た、隊長っ…魔族がぁ!

インガ「るっせえな…こりゃ、何の騒ぎだよ?」ジロッ

アーケノ「っ…インガ、お前…頭!」

インガ「あ? ん…? ああ、滝くぐったから、髪が濡れて角丸見えだな…」ペタペタ

元バイス兵A「っ…魔族とガマーベが通じている――?」

元バイス兵A「そうか…ここは敵の拠点のひとつだ! 中にいるのは最早、誇り高きバイスの民であるはずもない!!」

アーケノ「!?」

元バイス兵A「皆殺しにするのだぁ!!」

インガ「物騒なこと言ってんなぁ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 暗夜王国は騎士、ガマーベは銃や魔導砲、そしてバイスの軍事力は…数だったのだよ…
 4~6 この場は追い返したけど…
 7~9 スピカが滝を利用してとち狂ってる自称・解放軍の侵入は防ぐんだけど…中から外へも出れなくて、アーケノとインガのみっす


元バイス兵E「魔族ぅぅぅうううううううっ!!」ダダダッ

インガ「――おい、鎖坊主、火力貸せ。極大・劫火魔法!!」

 シュボォォォォォォォォォォォォォッ
 ドッゴォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオッ

元バイス兵A「くっ…!?」

アーケノ「よしっ…極大・劫火魔法!」

 シュボォォォォォォォォォォォォッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ

元バイス兵A「っ…て、撤退しろ!! 退いて態勢を立て直すぞ!!」

インガ「逃げられるだなんて思ってんじゃねえよ。喧嘩売ってきてんのはそっちだろ?」

アーケノ「ま、待てって、おい! とりあえず逃げてんならいいだろ」

インガ「……ちっ、つまんねーの」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 迂闊なことをしちゃったよねぇ…
 4~6 手の平クルー
 7~9 面倒なことになったよねぇ


老婆「出ぇていけぇっ!」

老婆「あんなっ…あんな者どもを呼び寄せおってぇっ!」

アーケノ「っ…」

ライド「待ってください…アーケノは――」

中年「そ、そりゃ…ケガを治してくれたりしたのは感謝するさ…」

中年「だが、お前らに居座られちゃ…兵隊崩れの連中に俺達まで殺されちまう!」

テレサ「そんな…でも――」

インガ「ハッ…んじゃあ勝手に吠えてろよ。どーせ俺ぁこんなとこに来るのは反対だったんだし」

スピカ「インガっ!」

シリウス「俺達が出ていったとしても、あの連中は考えを改めないかも知れないぞ」

青年「事情さえ説明すれば分かってくれるはずだ…。感謝はしてるさ、だけど…」

アーケノ「…」

テレサ「…アーケノ…」

ヨダカ「出てけばいいんだろ、行こうぜ」

ジュダル「……ほんとに、大丈夫…?」

モニカ「…」

ジェシカ「出てって欲しいんなら、そうしてやるさ。だがな…それで済むだなんて思わねえことだ。用心しときな」

スピカ「ジェシカ…待ってよ、まだ――」

ジェシカ「出てけと言われて出て行かねえほど、あたしはお人好しじゃねえんだ」


 【安価下1】
 1 居場所を教えちゃったことに責任感じちゃうよね
 2 出てけばいいんだろ、出てってやるよ! ふんだっ!
 3 残りたいヤツがいるんなら残ってろよ、って。アーケノは出てくけどね


ライド「けど…そんな――」

アーケノ「残りたいんなら、残ってろよ」

ライド「アーケノ…」

アーケノ「…俺は出てくけどな」ザッ

インガ「そりゃいい、頭数が多くってもうっとうしいかんな」ザッ

ジェシカ「…」ザッ

ジュダル「あっ…インガ、ジェシカまで…」

モニカ「……んー…」チラッ

ヨダカ「…俺も――」

 ギュッ

ヨダカ「っ…?」

フランソワ「…」

ヨダカ「……んだよ?」

フランソワ「…………ヨダカ…わたし――」

ヨダカ「もうチビじゃねえなら、頼んな」バッ


 【直下 コンマ判定】
 1~3 モニカ・シリウス・スピカ・ライド・ジュダルは残留した
 4~6 シリウス・スピカ・ライド・ジュダルは残留した
 7~9 シリウス・スピカ・ライドは残留した


王子「すまぬ、すまぬ…」

王子「テレサの存在を忘れてた…すっかり、忘れてしまってた…ごめん」

王子「シリウスとスピカとライド…に加えて、テレサがどうなのか、判定です。申し訳ない」


 【直下 コンマ判定】(お人好し属性:-3)
 1~5 残留
 6~9 残留せず


ジェシカ「点呼。1」

アーケノ「2」

ヨダカ「3」

モニカ「4」

インガ「5」

ジュダル「6」

エル「7」

ジェシカ「7人か」

インガ「とっとと行こうぜ」

ジュダル「置いてっちゃうの?」

ヨダカ「そういうことだろ…」

エル「構う必要はない」

アーケノ「【安価下1】」

 1 …ちょっと、俺、抜けるわ。じゃっ
 2 解放軍…とか言ってた、あいつら…放置しちゃってもいいのか?
 3 …(無言


アーケノ「…」

モニカ「え、行っちゃうの?」

インガ「そう言ってんだろ」

モニカ「てっきり、無謀すぎる兵隊崩れをどうにかするんだと思ってたのに」

ジェシカ「…それも手っちゃ手だが…」

ジュダル「?」

ヨダカ「…」

インガ「ま、喧嘩吹っかけてきてんだからぶっ飛ばしてもいいけどな…」

エル「どうでもいい。邪魔をするなら倒す」

モニカ「どうでもいいの? エルが治癒術で治したのにムダになっちゃうよ?」

エル「拒否したんならそういうことだ」

モニカ「…ふうん」


 【多数決】最速3票獲得選択肢を採用
 1 行こう
 2 解放軍は放置しない


アーケノ「……行こう」

ジュダル「え…でも…」

モニカ「……じゃあ、わたし、抜けるから」

インガ「はあ?」

モニカ「病気の症状診て、手当てしたのに死なれちゃタダ働きしたみたいで嫌だし」

ジェシカ「…好きにしな」

モニカ「じゃっ」

ジュダル「え、行っちゃうんだ…? んー………でも…そしたら、わたしも…」

ジュダル「………騎士的には、ちょっとね。またどっかでね」

 タタタッ

ヨダカ「…」

アーケノ「人数減ったな」

インガ「せーせーするな」

エル「行くなら行くぞ」

ジェシカ「……そうだな」


 一行は 離散 した! ▽


 【直下 コンマ判定】
 1~3 歩いてたら、魔族軍の行軍を発見した。アーケノが隠れ里に知らせるために放った爆裂魔法でわざわざやってきてるらしい
 4~6 上のガマーベ軍版
 7~9 何だか殺伐とした雰囲気ですよ…


ジェシカ「――ありゃ、ガマーベ軍か?」

アーケノ「ガマーベ軍?」

エル「…」

インガ「俺らが歩いてきた方に向かってるな」

ヨダカ「バレてんじゃねえの?」

ジェシカ「…かち合ったら…さすがにマズいかも知れねえな…」

アーケノ「…」

エル「知ったことじゃない」

インガ「おー、珍しく神父と意見が合うな」

ヨダカ「…」

ジェシカ「…」

アーケノ「【安価下1】」

 1 …全部、俺のせいか……?
 2 やっぱ、俺…戻ろう、かな…
 3 見つからないように、行くか?


アーケノ「見つからないように、行くか?」

ジェシカ「…………見つかるのは、確かに良くねえな」

エル「…」

ヨダカ「さっさと行こうぜ」

インガ「いちいち立ち止まってる場合かっつーの」

アーケノ「…」

アーケノ(……これで…ほんとに、良かったのか…?)

アーケノ(…俺が解放軍に場所を教えて…他にもやり方あったのに爆裂魔法使ったから、ガマーベ軍まで呼び寄せて…)

アーケノ(インガが出てきて魔族だってバレたのも…俺だけで制圧できてたら――)

 バシッ

アーケノ「っ…」

ジェシカ「足止めてんじゃないよ」

アーケノ「…ああ…」

アーケノ(運が悪かった、だけ…? でも…放っておいても、いいのか…?)



―――――

 早いですが、本日はここまでです
 ありがとうございました


王子「本日はおやすみなので、また次回!」

王子「よろしくお願いしまーす!」


王子「明日は…やります」

王子「ごめんね」


王子「今日は、やるぞぉー!」

王子「多分22時前に終わるけど…様子見て、今日も第二部ありかもです」

王子「ざっくりあらすじ!!」

王子「一行はバラバラになった!!」

王子「隠れ里残留チームは、シリウス・スピカ・ライド・テレサ!」

王子「解放軍対策チームは、モニカ・ジュダル!」

王子「やるべきことをやろうチームは、アーケノ・ヨダカ・エル・ジェシカ・インガ!」

王子「………良くない状況です」

王子「できるだけ、分散して欲しくないなぁーと思って多数決まで導入したのに、ガンガン離散してっちゃったからね…」

王子「あんまり良くない、悪手選択肢が選ばれまくっちゃったからね…」

王子「でも、もう戻れないとこまで進んじゃってるからね…」

王子「……うん、当面は5人で行動だね。仲裁役もいないから、大変だろうけど」

王子「幸か不幸か、戦闘能力だけはそれぞれ高いから…さらにこっからもバラバラになりかねないんだよね…」

王子「旧バイス王城への侵入イベント、相当きっついことになりそうよ。がんばってね」


 【安価下1】
 1 さあ、魔族軍が占拠している旧バイス王城付近までついたよ!
 2 隠れ里残留組はどうしているのでしょう…?
 3 解放軍対策組はどうしているのかな?
 ※「2」もしくは「3」を選んだ場合、コンマ判定で進行されます


 ――バイス地方・滝の裏・隠れ里――

スピカ「――これから、どうしよっか?」

シリウス「また、いつ連中がやってくるかも分からないからな…」

テレサ「ヴァーゴ王国を守ってたような、魔法を使ってあげれば? 障壁…だっけ?」

ライド「そうすると多分、ここから外にも出られなくなっちゃう」

スピカ「うん。あれは外界からの攻撃を防げるけど、同時に中から外へ出ていくのもできなくなっちゃうの」

スピカ「ヴァーゴ王国は自給自足でどうにかしてたけど、ここじゃムリだよ」

シリウス「…それに、まだ病人も多いからな」

ライド「薬草も足りてないし…」

テレサ「…」

スピカ「…やれることから、やってこう」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 解放軍がまた…
 4~6 割と近いところで戦闘の音が…?
 7~9 魔族軍が来てるよー、って気づいた


テレサ「薬草、探してくるね」

シリウス「俺も行こう」

スピカ「気をつけてね」

ライド「もし、戦闘になってもできれば静かに戦って」

テレサ「何で…?」

ライド「魔族軍が人間を捕まえようとして動いてるから…」

シリウス「…そうだったな。分かった」

テレサ「うん。じゃあ、行って――」

 タタッ

フランソワ「た、大変…近くで、戦いが起きててっ…!」

 ザワッ…
 ザワザワ…

シリウス「戦い…見たのか?」

フランソワ「見てはないけど…音がして」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 解放軍vsモニカ&ジュダル…のとこに、魔族軍がががが…
 4~6 解放軍vsモニカだったよ。ジュダル? 2人は別行動っていうか、合流できなかったみたいね。ジュダルちゃんはどっかにおるよ
 7~9 解放軍vsモニカ&ジュダルのようでした


元バイス兵A「たかが1人の小娘に、何を翻弄されている!?」

元バイス兵A「バイスを守る矛としての挟持がないのかァ!?」

 ヒュバッ
 ヒュォンッ
 パァァァァンッ

モニカ(数が多くて、なかなか減らせないな――)

元バイス兵B「小娘、がぁぁぁっ!!」

 ブォォォンッ
 ガキィィィンッ

元バイス兵B「ぐっ、受けるか、小癪なっ…!」

モニカ「…」

 スッ
 ズドォンッ

元バイス兵B「っ…!?」

モニカ「力みすぎ――」

 チャキッ
 パァァァァンッ

元バイス兵A「あれはガマーベの持っていた武器…やはり、通じていたということか…」

元バイス兵A「だがっ…数は圧倒的にこちらが優位! 疲弊させたところを仕留めるのだ!」

モニカ(弾丸が少なくなってきちゃってる…。ちょっと撃つのは控えようかな)


 【直下 コンマ判定】(頭脳値9+身体値9:+3)
 1~3 多勢に無勢でけっこうピーンチ
 4~6 そこそこいけちゃうモニカ
 7~9 撃たなくても強いモニカ
  0  魔 族 軍

 【下2 コンマ判定】
 1~3 まだ来ない
 4~6 シリウス+テレサ到着
 7~9 シリウス+ライド+テレサ到着


元バイス兵C「でぇえええいっ!」

 ブォンッ
 ギィンッ
 ギチギチッ…

元バイス兵D「死ねえっ!」ザッ

モニカ「!」

 ブォンッ
 ギィィンッ
 ドゴォォォォォンッ

元バイス兵D「ぐおおっ…!」

モニカ「うん、イケるね――」

元バイス兵C「こん、のぉっ!!」

モニカ「錬金魔法」

 ズォォォッ

元バイス兵C「何っ…地面から、デカい…手!?」

 ドッゴォォォォォォォォンッ

モニカ「いっぱいいるんだから、もっと大勢でかかって来ていいよ。疲れちゃうし」

元バイス兵A「ぐぬ、ぬ…!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 この戦いに駆けつけようとしてたシリウスとテレサだったけど、魔族軍とばったり…アカン
 4~6 道に迷ってたジュダルが、シリウスとテレサとライドにばったり遭遇した。でも、ジュダルさんは魔族軍に見つかってた
 7~9 シリウスとライドとテレサが駆けつけたよー


元バイス兵A「ええい、物量で押し切れぇぇっ!!」

モニカ「そう来なくっちゃ――」

シリウス「中・雷撃魔法!」

 バチバチィィッ
 ドッゴォォォォォォンッ

モニカ「!」

元バイス兵A「何っ…!?」

シリウス「モニカ…いたのか」

テレサ「ひとりで戦ってたの? 大丈夫?」

モニカ「あれ、来たの?」

ライド「戦ってるのが分かったから」

元バイス兵A「増援かっ…! だが、たかだか3人だ!」

元バイス兵A「取り囲んで確実にひとりずつ殺すのだ!!」

シリウス「血の気が多いな…」

テレサ「っ…」チャキ

ライド「やろう――」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ジュダルが魔族軍を引き連れながら逃げ込んできた。混戦かな
 4~6 おやおや…?
 7~9 モブにゃあ負けてらんないよねー


モニカ「邪魔」

 ブォォォンッ
 ドッゴォォォォォォォォォンッ

シリウス「はぁぁぁっ!」

 ダンッ
 ズッドォォォォォッ

ライド「爆火!」

 ヒュバァッ
 ドッゴォォォォォォンッ

テレサ「てえええええいっ!」

 ズバァァァッ

元バイス兵A(このままでは、全滅させられる…?)

元バイス兵A(いや…だが、これだけしか増援が来なかったのであれば、隠れ里の守りはおろそかになっているか)

元バイス兵A(ならば…兵を分散させて…)

元バイス兵A「…おい、予備人員を隠れ里へ向かわせろ」

元バイス兵D「はっ」


 【直下 コンマ判定】
 1~4 きづかなーい
 5~9 きづく


元バイス兵A(よし…これで隠れ里は皆殺しだ)

元バイス兵A(バイスの国民でありながら、敵に与する愚か者どもは晒し首にしてやる)

元バイス兵A(虐げられている、善良なるバイスの国民達に我らが存在感を示せば王国の奪還も叶う…!!)

 ダダダッ

モニカ「指揮官って、あなたでしょ――?」ダンッ

元バイス兵A「ふんっ…小娘如きに、遅れは取らん!」スラァンッ

 ギャリィィィィッ
 ブォンッ
 シュダッ

モニカ(指揮だけしかできない、無能じゃあないんだ…)

元バイス兵A「その程度か、小娘ぇっ!!」

 ヒュバッ
 ギィンッ
 ガンッ
 ギャリィィッ

モニカ(太刀筋はけっこういいし――まとめあげるだけの実力はあるんだ)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 魔族軍やでぇー…
 7~9 ジュダルと魔族軍が乱入してきちゃったぜぃ…
 7~9 まあモニカの方がつえーけどな!! ちなみに、記憶はなくなってても手続き記憶はちゃんとあります


モニカ(でも――)

 ガィンッ…
 ギャリィィィィッ

元バイス兵A「何っ…!? 得物を、滑らせて――」

 ドゴォォォォォッ

モニカ「それなり、って程度だよね」

元バイス兵A「ぐおおっ…!」ドサァッ

モニカ「指揮官の首を取っちゃえば、烏合の衆になり下がるし、降参もしてくれるよね?」チャキッ

元バイス兵A「っ…ふ、舐めるな…! 俺が死のうと、奪還の志までは消えぬ!!」

元バイス兵A「やれるものならば、やってみるがい――」

 パァァァァンッ


 【直下 コンマ判定】(情操教育?:+1)
 1~3 殺したけど止まりはしないかー
 4~6 殺しにためらいはなかったね、モニカさん
 7~9 殺しはしないんだね

 【下2 コンマ判定】
 1~3 魔族軍が別行動を取ってた解放軍を追尾して、隠れ里に行っちゃったよ…
 4~6 魔族軍が参戦してきたよー
 7~9 やっときたんだね、ジュダル


 グチャァァッ…

モニカ「――指揮官は死んだ!」

 ザワッ…

ライド「っ…!」

モニカ「それでも、やるの? 自分達が負けるって、分からないの?」チャキ

 ザワザワ…

シリウス(戦意が消えていく…)

シリウス(………確かに、統べていた者が討ち取られれば…。だが……)チラッ

ライド「…」

テレサ「…」

モニカ「……分かったんなら、武器を捨てて。抵抗するんなら、情けはかけない」

 ポイッ…
 ポイ

モニカ「…」

*「ま…負ける、ものかっ!」ダッ

テレサ「っ――モニカ!」

モニカ「――情けはかけない、って言ったよ」

 ジャキィッ
 ズバァァァァァンッ
 スポ-----ン…

*「」ブシャァァァ

 ドサッ…

ライド「……っ」

シリウス「ライド…状況が状況だ。最小の被害と考えろ」ポン

ライド「分かってる、けど…」

 ドドド…

テレサ「…?」

 バサァァ…
 ドゴォォォォォンッ

モニカ「木が薙ぎ倒され――魔族軍!」

魔族A「ほおう、こんなところに人間どもがいたのか。生け捕りにしろォ!!」


 【安価下1】
 1 続行
 2 隠れ里は?


ライド「こんなタイミングでっ…!」

シリウス「最悪だな」

テレサ「数も多いし…」

モニカ(アーケノの爆裂魔法でこんなのまで招いちゃったのかな…)

モニカ「派手に魔法も使って応戦しよ。ライド、よろしくね」

ライド「……分かってる」

魔族A「歯向かう人間は殺せ、半殺しでもかまわん!」

魔族A「一匹でも多く、人間どもを連行しろ!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 拘束魔法が飛び交ってヤバい…
     1 ライドくんがー
     2 モニカがー
     3 テレサがー
 4~6 ふつーに強いし数も多いしで…
 7~9 じりじりと追い詰められてく…とこで、ジュダルがやっと


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 状況が悪いと判断して、戦闘を切り上げる。解放軍は連行されてったよ
 奇数 ライドくんがいるからなのかな? 捕まっちゃったのは…
 ※0は偶数扱いよ


魔族B「拘束魔法!!」

魔族C「拘束魔法」

魔族D「拘束魔法!」

 ヒュバァッ
 ガシィィッ
 ヒュバァッ
 ガシィッ
 ヒュバァッ
 ガシィィッ

モニカ「っ…!」ググッ

ライド「しまっ…!」

シリウス「マズいな…」

テレサ「う、ごけない…!」

魔族A「今日の人間狩りは大量だな」

魔族A「引き上げる前に、徹底的に周辺を探索しろ!!」



 【直下 コンマ判定】
 隠れ里は…
 1~3 スピカだけじゃつらかったかぁ…
 4~6 ジュダルはこっちにいて、スピカと一緒に解放軍を相手にしてた
 7~9 スピカが隠れ里を守って、ジュダルが敵を蹴散らしてる


元バイス兵E「殺せぇぇっ…!!」

スピカ「っ…極大・凍結魔法!」

 ビュォォォォォォォォッ
 ガッキィィィィィィィィィィンッ

元バイス兵F「怯むなぁっ! 魔法使いがひとりだけだ!!」

スピカ(ダメっ…抑えきれないっ…!)

 ドドドドド

フランソワ「っ…ヨダカ…」ギュッ

老婆「疫病神だったのじゃぁっ! じゃから、こういうことにぃっ…!」

スピカ「っ…!」ギリッ

スピカ「意地でも、通さないんだからっ…! 障壁魔法!」

 バチバチィィッ
 ズズ…
 ズズズズ…

スピカ「っぐ…!」

元バイス兵F「押し込めぇっ…!」

元バイス兵G「うおおおおおおおおおおっ!!」

 ピシィッ
 ピシピシッ

スピカ「絶対、守る…!」

元バイス兵H「ヒビ割れてるぞ、もう少しだぁっ!!」

 バリィィィィィィンッ…

スピカ「っ――」

元バイス兵F「皆殺しだぁぁぁぁ―――――――――――――――――っ!!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ああ…スピカの防戦も虚しかったのう…
 4~6 魔族軍…
 7~9 ジュダルぅー…


 ドドドドッ…

<や、やめてく――あぎゃああああああっ!

スピカ「っ…止めてっ…何でこんな、残酷なことができるの!?」

元バイス兵F「手こずらせやがって、このアマがぁっ…!」ブォンッ

スピカ「!?」

 ズバァァァッ

スピカ「っぐ…!」ドサァッ

元バイス兵G「ババア、あの世に送ってやるよっ!」

 ズバァァンッ
 ドゴォッ

フランソワ「嫌っ…やめて…」

元バイス兵H「ふひひ…何だよ、上玉がいるじゃねえか…」ジリジリ

フランソワ「~っ…」

 カッ
 ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッ

元バイス兵H「ぐおっ…な、何だ…?」

 ゾロゾロ…

魔族A「こんなとこにも人間どもがいたか…」

スピカ「うっ…ふぅっ…ふぅ…ま、魔族…?」

魔族A「人間狩りだ、生け捕りにしろぉっ!!」


 【直下 コンマ判定】
 で、ジュダルは…?
 1~3 とっくに魔族軍に捕まってたでござる…
 4~6 魔族軍と遭遇して、逃げてた。逃げてるなう
 7~9 遠くから見てた…手に負えないって判断したようです


<人間狩りだ、生け捕りにしろぉっ!!

ジュダル「…何これ…?」

ジュダル(道に迷って…やっと分かる場所についたら…こんなだし…)

ジュダル(もしかして、ライド達も…魔族に…?)

ジュダル「…」

ジュダル(……わたしだけじゃ、どうにもならないよ…こんな人数…)

ジュダル(でも、放っておくわけにもいかないし…)

ジュダル「……どうしよ…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 それは無謀というやつだよ、ジュダル…
 4~6 連行されてく間にどうにか取り戻そうとするらしいです
 7~9 アーケノ達に教えて助けに行こう、って


王子「ファッ!?」

王子「何か、今日は出そうな感じだなーとは思ってたけど…ここか」

王子「ここだったのか…」

王子「【00】に強いというジュダルのジンクスは発動するのか…」


 【00】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 おや、どこからかジュダルに囁きかけてくる声がするぞ…? 何なんだ、これはっ!?
 奇数 つまり、あれですね。仲間が敵として立ちはだかってきちゃうパターンに入るわけですね
 ※0は偶数扱いやでー


ジュダル(……一体、どうすれば――)

?『……る……だる…』

ジュダル(…?)

ジュダル「何、これ…? 声…?」

?『ジュダル…聞こえるかい…? ジュダル?』

ジュダル「っ…何、どこ、誰っ…?」キョロキョロ

?『聞こえた…陛下、成功です』

?『うむ、よくやったのう』

ジュダル「……ゼドファと…アテム…?」

アテム?『うむ、余を余と、声だけで判断するとは良い心がけだのう』

アテム?『お前に以前、指輪を渡してやったであろう? あれを通じて、通信魔法なるものをかけているのだ』

ジュダル「指輪…?」チラッ

アテム『指輪をはめているお前にしか余の声は届いてはおらぬ。して、旅の調子はどうだ?』

ジュダル「アテムっ…いいとこに! あのね、今、大変なことになってて…」

アテム『む? 話してみるが良い』

 ・
 ・
 ・

アテム『なるほどのう…』

ゼドファ『それは大変だね…』

アテム『ふうむ…しかし、余が駆けつけてやることも難しいしのう…』

ジュダル「どうしよう…?」


 【多数決】最速3票獲得選択肢採用
 1 特殊任務班、バイス地方に来る
 2 バカ陛下が、身代わりを用意して直々に駆けつけるとかのたまうんですがあの…


アテム『………よし、では余が参ろう』

ゼドファ『陛下っ!?』

ジュダル「え、アテムが…?」

アテム『ゼドファよ、アレを呼んで参れ。極秘にだ』

ゼドファ『えっ…お、弟君をですか…?』

アテム『うむ。口さえつぐんでおれば、余にも似ておるからの。多少のごまかしはできるであろう』

ゼドファ『し、しかしですねっ…?』

ジュダル「でも、アテム来たって…」

アテム『時間はかかるであろうが、囚われた仲間がすぐにどうにかなるというわけでもなかろう』

アテム『生け捕りにしていた、というなら尚のことだ。多少は辛い目に遭うかも知れぬが、ジュダルよ、お前は監視しておくがいい』

アテム『それか、別に行動をしているアーケノ達を捕まえておけ』

ゼドファ『陛下、考え直してください…。あなたがいなくなったら、暗夜王国が――』

アテム『なあに、せいぜい、3ヶ月程度であろう。急いで行って、急いで片づけて、急いで戻れば問題はない』

ゼドファ『ありますよっ!』

アテム『ともかく、ジュダルよ。余が行くまでは待っておれ。ではの――』

 プツンッ…

ジュダル「あれっ…?」

ジュダル「…………何も聞こえなく、なっちゃった…」

ジュダル「…ほんとに、来るの…?」


 【直下 コンマ判定】
 1~5 魔族軍を監視することにしたそうです
 6~9 アーケノ達に報せに向かうようです
  0  ジュダルまで、魔族に見つかっちゃった…


 ――バイス地方・街道――

アーケノ「…………」

ジェシカ「おい、どうした? 遅れてんぞ」

アーケノ「あっ…な、何でも…」タタッ

ジェシカ「…あいつらのことでも考えてたか?」

アーケノ「……ん、まあ…」

ジェシカ「…うまくやるさ、そうそうくたばるようなタマじゃねえのは知ってんだろ」

アーケノ「……そうだけど…」

ジェシカ「それよか、目の前のことを考えた方が建設的だ」

アーケノ「目の前…?」

 ザッ…

ヨダカ「瘴気だな…」

インガ「濃いな、なかなか…」

エル「…」

ジェシカ「……そういや、瘴気除けの魔法道具はスピカが持ってたな…」

アーケノ「…あれが、バイス城――」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 うじゃうじゃと魔族がいるし、城下町の外にまで建築物が作られてるし…
 4~6 うじゃうじゃと魔族がいやがるよねぇ…
 7~9 なかなか、乗り込むって考えると堅牢そうな…


インガ「あれが俺の城になるわけか」

エル「…何故そうなる」

インガ「今はリナがあれの持ち主なんだぜ? リナは俺のもんだ。だから、俺の城になる」

ジェシカ「暴論だな…」

ヨダカ「で…乗り込むのは俺と神父とバカか」

ジェシカ「おい、神父とバカじゃ区別がついてねえぞ。神父と神父っつーもんだ」

エル「…」

インガ「おい、そりゃどういう意味だ? あ?」

アーケノ「3人で…大丈夫か?」

ジェシカ「3人でしか行けねえんだ。仕方がねえ。…スピカがいりゃあ、深魔の穴を閉じるって手も考えられたが、いないんじゃしょうがねえし」

アーケノ「深魔の穴を、閉じる…?」

ヨダカ「深魔の穴ってのは本来は塞がれてる状態なんだよ。それでも瘴気はじわじわ漏れ出てるけどな」

ヨダカ「でも、魔族軍は魔界側から深魔の穴をこじ開けることで、瘴気を地上に垂れ流せるようになって、一気に占領した」

インガ「それをまた塞いじまえば、出入りができなくなるってことだな」

アーケノ「…じゃあ、やっぱ、戻って合流――」

ジェシカ「んなことしていられるかよ。時間が勿体ねえだろ」

ジェシカ「どうにかこうにか、あたしとアーケノであの城にいる魔族を誘き出して、その隙をついてお前らが侵入する」

ジェシカ「でもって、英雄譚の原典を持ち出してくる…。それでいいな?」

エル「いいだろう」

インガ「宝の匂いがすりゃ、迷わずに行って出てきてやるよ」

ヨダカ「どんだけ誘き出せるか知らねえけどな」


 【安価下1】
 1 魔族軍に扮して、3人が偽情報を流しにいく…という作戦
 2 人間を捕まえようとしてるらしいし、近くの魔族が占領してる村なりに行って暴れるか。増援が出てくれば…
 3 いや、想定外に人数が少なくなってるから、退路確保のために近くで待機してるだけにしよう。3人でガンバ


王子「安価、把握です」

王子「そういうわけで、次スレです」

 【安価・コンマ】ファンタジー世界であれこれ【バトル?育成?17スレ目?】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446810954/)

王子「このスレの残りは、Q&Aコーナーになります」

王子「アシさんは以下から選んでくださいね。質問と一緒に、アシを選んでね。でなきゃ無効だぞ☆」


 マリリー ヒヒイロ スピカ エル トレバー ミーシャ リナ ドラシロ ゼドファ アテム


ミーシャ
見た目成長した?

トレバー

アテムは何歳か

ギャルコは呪術使いなワケだけど魔法使いとは違うのかい?属性とか無いのかい

番外編で、ジュダルが暗夜王国の王女になった上にアテムとライドとジャンヌで逆ハーレム築いてる話見たいっす(にいやは別の女と結婚しちゃったので卒業

どうでしょう?

離散が終わって再会したらなんか会とか開いて親睦深めたいんだが、チャンスある?バラバラはキツい


王子「皆の王子様と!」

ミーシャ「天才のミーシャの!」

王子・ミーシャ「「Q&Aコーナー!!」」

王子「わー、ぱちぱちー」

ミーシャ「いえーい」

王子「早速いってみよー!」

 >>974

王子「ミーシャ、見た目は成長した?」

ミーシャ「したよ!」

王子「…でも、ちっぱいなんだね…」シュン

ミーシャ「むっ…まだ成長期だもん!!」

王子「じゃあ、俺が揉んで大きくしたげようか…? げへへへ…」

ミーシャ「え、揉んだら大きくなる?」

王子「………………ダメだ、純粋な眼差しを向けられたら悪戯できない…」

 >>975

ミーシャ「次の質問! アテムは何歳?」

王子「アテムはねー…えーと……確か…ジュダルよりも5歳上の、18歳で登場したんだよ」

ミーシャ「ジュダルは…今、15歳!」

王子「と、いうことは?」

ミーシャ「20歳!? ……王様って、そんな若くて、なれるの?」

王子「色々あったからねえ…」

 >>976

ミーシャ「呪術使いは、魔法使いと違うの?」

王子「んー…違います。魔法は、魔力っていうのをエネルギーにします。呪術は、人のどろどろしたイヤーな感情をエネルギーにします」

王子「属性っていうのもないね」

ミーシャ「魔法とどう違うの?」

王子「んー……………そうだなあ…。魔法っていうのはね、けっこう体系化されてるんだよ」

王子「大昔は、魔法も呪術もあんまり変わらないものって認識だったけど、魔法の方が実用性があるってことで呪術は廃れてったのね」

王子「どうして魔法の方が実用性があるかって言うと、呪術を使うにはエネルギー源になる、強い感情を込められた物品が必要になるの」

ミーシャ「それを用意するより、魔力の方が使うのに便利だった…ってこと?」

王子「そうそう。呪術って攻撃的なものもなくてね。嫌らしいのはたくさんあるんだけど」

ミーシャ「ふーん…」

 >>977

ミーシャ「どうでしょう?」

王子「Ifものって、あんまりね…って」

ミーシャ「えー? いいじゃん、番外なら」

王子「でもさー…ほら、ハーレムって書いてる人がどうなったら大正解なのかよく分かってない部分もあるし…」

ミーシャ「勉強すればいいじゃん」

王子「ぶっちゃけ、ハーレムよりも一途な方が好みだしさぁ…」

ミーシャ「…」

王子「…」

ミーシャ「……オマケのリクエストはQ&Aまで待たなくても、更新と更新の間でぽんとぶち込んでくれてもいいんだって」

今のモニカって妙に悟ったキャラになってるから記憶取り戻しても反省するだけで発狂するほど苦しんだりしない気がする

それじゃ到底今までのゲスプレーの罰にならないと思うんだが、その辺どーすんの?


 >>978

ミーシャ「チャンスある?」

王子「んー…まあ、選択肢には出てきてたし…選ばれればね」

王子「ただまあ…この離散イベントがどう終わるかで、仲が深まったり…っていうのも考えられるんだよね」

ミーシャ「そうなの?」

王子「そうだよ。あ、でもねー、コミュとかでそういう提案はちょっと困っちゃうかも」

王子「どうしてもさ、コミュって唐突になっちゃう傾向にあるからね」

王子「普段から、コミュとは違う、雑談をする~とか…夜に野郎どもが集まって~…とか、そういうの選んでればね」

王子「自然と仲が深まっていったりもするんだよ、うん」

ミーシャ「じゃあ、なんとか会しなくてもいい?」

王子「むしろ、そういうのがね、名前ついてないだけで、男どもの下ネタ大会、だとか…そういうノリの部分あるから」

 >>981

ミーシャ「どうすんの?」

王子「でもほらライドくんの私刑ですしおすし…」

ミーシャ「…」ジトッ

王子「…発狂するほど苦しんだりは、そもそもしないかな」

ミーシャ「しないの? 罰にならないじゃん」

王子「だってさー…そんなことになっても、ギスギスするだけだしさぁ…いや、今もしてるんだけど…」

王子「それにやっぱ、可哀想だしさぁ…。モニカにゲスプレー食らった被害者もまあ可哀想だけど…苦しみを苦しみで返したって、連鎖がね…?」

ミーシャ「罰じゃないじゃん」

王子「…」

ミーシャ「…ダメじゃん」

王子「…むしろほら…ゲスプレーしたとは言え、安価で選ばれたのであって…」

ミーシャ「あー、責任転嫁ー、いーけないんだいーけないんだー」

王子「……まあ、まだライドくんもモニカの過去の悪行について教えてもない段階だしね…? 長い目で…ね?」

 >>982

ミーシャ「取り返せないの?」

王子「んー…姐御の町はもう、ムリっすね。言ってれば、ラジエが見つけてきた姐御像とご対面チャンスがあったんだけど…」

ミーシャ「そうなの?」

王子「時限イベントだったからねー。人魚はまあ…どっかで、まだ関わってくるチャンスも…なきにしろあらず…」

王子「うん、人魚はね、がんばればいけそう。ただ、逃しちゃったイベントはあまり取り返せないよ」

ミーシャ「ふーん」

王子「特に、何度か出てきてたのがぱったり選択肢に出なくなったら、もう終わったものと思ってね」

>>1000なら、例のセクシー下着姿のジュダルが寝ぼけてライド君と密着しながら寝ちゃって、ライド君が自身の性欲と必死に戦う内容の番外編をやる

まだ機能不全に陥ってないってことで

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