スレ落ちたからこっちでやる
前回の死ぬほど簡単なあらすじ
真田弦一郎(15)はひょんなことからdragon ballの世界に入ってしまい
z戦士として戦うことになった。
ナッパをぶったおしとうとうベジータとの対決。先陣は悟空が切る。
一方、ナメック星に上陸したのはなんと幸村精市(15)だった…
ベジータ「くくく…喜べ、俺のようなエリートと戦えるなんて一生に一度あるか無いかの奇跡なんだぞ。」
悟空「そりゃあ楽しみだ。」
ベジータ「俺に全力を出させてみろ!」
二人の気が一気に高まっていく。
真田はその光景を見て、かつての手塚との対戦を思い出していた。
肩を負傷しながらも自分に勝った手塚…
ベジータの気の高まりがその手塚とタブって見てたのだ。
真田「…なんと、凄まじい。」
戦いたい。
真田は心の底からそう思っていた。
sage忘れてたメンゴ
悟空とベジータは睨み合いを続ける。
気が高まり、うなり声を上げて岩や土を削る。
その姿を見てクリリンや悟飯はただ黙って冷や汗をかいて恐れるだけだった。
だが、真田は違う。
真田は完全な戦士に成り下がっていた。
強いものを倒したい。手段は選ばない。
あの時、手塚に敗れた時考えた下劣な考え。
真田「悟空…」
そうして、悟空対ベジータの戦いは始まったのだった。
最初は姿が見えていたのだ。
だがいまはどうだろうか?
わずかばかりの残像が見えるだけで、本体を捉えることが出来ない。
何度目を凝らし集中していてもだ。
悟空とベジータの姿が見えない。
クリリン「す、すげぇ…」
真田「…」
クリリンには残像すら見えていない様子で、音だけで何とか方向を認識していた。
悟飯にいたっては音すらも怪しいようでぽけーっと空中を見つめていた
ベジータ「ははは!どうした!」
悟空「くっ、こうなったらっ…!!」
界王拳…二倍だっ!!
悟空の全身が赤く染まり一瞬にしてベジータの前に現れた。
そして素早く重い一撃にベジータは避けることも出来ず顔面にパンチを思い切り喰らい、そのまま地面に叩きつけられた。
ベジータ「ぐ、ぐぉぉっ、こ、こんながぁっ!」
悟空(すげぇ威力だ!…流石界王拳だな。)
ベジータ「え、エリートの俺様が下級戦士に一撃を貰うとはな…不覚だったぜ…」
口を乱暴に拭い強がった笑みを浮かべながらそう言えば
ベジータはふらりと立ち上がり一気に高めた。
先ほどとは比べ物にならない力、とうとう本気になったのだ
悟空「ち、界王拳よんべぇ…だっ!」
ベジータ「遅いんだよ!!」
悟空「……!!!」
真田「!?」
悟空「うわぁぁあああああっっ!!」
悟空よりも早くベジータは悟空の背後に現れて、思い切り頭を殴りつけた
痛々しい悲鳴を上げながら地面にたたきつけられる悟空。
ベジータは用心するようにぷらぷらと尻尾を揺らしていた
ベジータ「くくく、もう容赦はせんぞ。貴様などすぐにゴミクズにしてくれる!!」
悟空「く、くそぉ、ならっ…!!」
界王拳…十倍だぁっ!!
真田「な、なんだ!?」
クリリン「すごい気だ!!」
悟飯「ふ、ふぇえ…」
ベジータ「なんのあがきだ?」
悟空「はぁっ!!」
ベジータ「…!!」
悟空は界王拳10倍により先ほどよりも更に高速に動き出し
相手に考える暇さえ与えずにベジータをボコボコにしていく!
ベジータはそれを防ごうとするだけで精一杯となり
しっかりとした防御体制のみで相手を見据えていた
ベジータ(なんだこいつ…?!)
ベジータ(界王拳だと?こいつら戦闘力を自在に操れると聞いたが…ここまでとは!)
ベジータ「しゃらくせええっ!!」
ベジータはすぐさま防御体制を解くと同時悟空の両腕を振り払い
相手を突き飛ばすように勢いよく気を放出した
悟空は勢い良く飛ばされたが、なんとか体制を保って相手に再び拳を向けるが
ベジータはすでに違う構えをとっていた
ベジータ「ギャリック…」
真田「な、何をする気だ!」
悟空「!!」
ベジータの気が高まり、その気が掌に一気に集まり一つの塊になる
それを見た悟空は一気に距離を取りこちらもお得意のかめはめ波の構えをとった
悟空「か、め、は、め…」
ベジータ「砲ー!!」
悟空「波ァー!!」
お互いの高まった気がぶつかりあい、中心部分でつば競り合って火花を散らす!
その姿を見て異常な気迫を感じた真田は無意識にラケットを構えた
真田「助太刀出来んのがこれほど辛いとは…!」
激しい攻防の末、お互いの気功波はぶつかり合って消え、ふたたび肉弾戦へと発展した。
ベジータも完全に本気なようで、界王拳10倍の悟空も苦戦を強いられていた。
それを眺める事しかできない三人だったが…
ベジータ「くく、…これほど楽しめる戦いは初めてだ!だが…」
ベジータは掌に太陽のように眩しい珠を作り出した
そしてそれを勢いよく空へと打ち上げ、そして!
ベジータ「これで終わりだっ!」
はじけて!まざれっ!!
空に打ち上げられた光は一瞬縮小するがすぐさま一気に膨らんで爆発し
さしずめ小さな太陽のように眩しい光を放ち輝いていた。
それを見てベジータが大きく高笑いする。
ベジータ「これで貴様も終わりだっ!…ぐ、ぐぉお…!」
段々とベジータの体が変化していく。
体が大きく膨れ上がり、顔や首が茶色い毛で覆われ
目から黒目が消えて完全な白目となり、鋭い眼光を放つ。
その姿はまさに猿。
ベジータは巨大な大猿に変身したのだった。
ベジータ「くくく…カカロット、これで貴様の負けは確実となったな!!」
悟空「これは…まさか!!」
ベジータ「サイヤ人は尻尾と月の光があれば大猿になれるのだ。…まぁ下級戦士では理性を失い、暴れ回るだけの雑魚だがな…」
悟空「き、気が一気にあがった…これじゃ勝てるかどうか…」
クリリン「悟空の大猿にそっくりだ…」
真田「どういうことだ、クリリン。」
クリリン「いやな、昔悟空にも尻尾があって、満月を見たらあんな風に変身したんだよ。」
真田「なんだと?」
クリリン「今はしっぽを切っちまったから変身はしないけど…尻尾があったら今頃大変だっただろうな…」
ベジータの大猿になった姿を見つめながら心底安心したように話すクリリンを見て
真田は大猿がどれほど強いのかをなんとなくだが察知していた。
真田「それではやはり助太刀せねば、悟空が死んでしまうぞ。」
クリリン「本人が助けを求めるまでいかないほうがいいと思う。悟空は正々堂々なのが好きだからな。」
真田「地球の命運がかかっているのだぞ!個人の感情に合わせていては…」
クリリン「悟空を信じろよ。悟空は強いんだからさ。」
クリリンの言葉に真田は深い友情を感じていた。
それは病気に苦しみ、泣きながら弱音を吐いた幸村を殴った時の自分と同じ眼をしていた。
お前はすごい人間だ。どんな困難だって乗り越えられる。
こんなところで負けてどうするんだ、と
誰よりも大切な友を無言で応援する瞳。
真田「…そうだな、もう少し様子を見よう。」
真田(なんと情けない。私情を挟んでいたのは俺だったようだな…)
真田(悟空、がんばれよ。俺達が付いているぞ!)
真田はクリリンと同じく、本当の友を思う眼で悟空を見つめた。
悟空はそれに答えるように小さく笑った。
悟空「界王拳、20倍!!」
ベジータと距離を取っていた悟空が動きはじめた。
悟空「いくぞ!はぁーっ!!」
岩を強く蹴って大きく飛び上がりベジータの正面から何発かパンチを打ち込みそのまま後ろへ少し下がってそこから素早い蹴りを数発入れる。
ベジータ「くくく、なんだその攻撃は!攻撃とはこうするんだ!」
悟空「!!!」
大振りだが素早い一撃が悟空の身体を勢いよく吹き飛ばす
悟空はそのまま岩に突っ込み動かなくなってしまった…
クリリン「ご、悟空!!」
真田「くそ、やはり駄目だったか?!」
クリリン「真田!お前までやられるぞ!」
真田「構うものか!悟空が完全に死ぬ前に助けなければ!!」
これ以上の死者を出したくない一心で真田はラケットをしっかりと握り飛び出す。
地面を勢いよく蹴り上げて宙へ浮き、出来るだけ近距離でベジータを攻撃しようと目論んだのだ。
真田「ベジータァ!覚悟っ!!」
ベジータ「くく、この際人数など気にせん!さぁ!こい!!」
大声で相手を威嚇するように吠え、誘うように指を動かすベジータの額めがけてボールを打ち込んだ!
だが…
ベジータ「遅いな…」
真田「な、なにっ?!避けられた?!」
ベジータの素早い動きに真田は戸惑いを隠せない。
次の攻撃に備えようとボールを出そうとしたその時
ベジータ「ふん!」
ベジータは大きな振りで勢いよくパンチを繰り出した
真田も悟空と同じようにその一撃を喰らい吹っ飛ぶ。
しかし岩には当たらずになんとか体制を立て直して地面に着地したのだ。
真田「なんという重いパンチだ…!」
クリリン「そ、そんな、あの真田まで…。」
真田「普通の攻撃では効かぬか…ならば。」
ぞわり、と真田を周りを闘気が覆う。
ボールを手に取りサーブの構えを取り
とりあえず動きを止めるためにベジータの足を狙う。
ベジータ「ははは!今の俺に敵などいない!」
真田「ふぅん!!」
ボールを上げて力強く打ち込み、ツイスト回転がかかった早いサーブを打ち込む…が。
やはりベジータにやすやすとかわされてしまう。
ベジータ「くくく、馬鹿の一つ覚えだな!」
真田「それはどうかな。」
ベジータ「何?なんのまけ…ぐおお!!」
避けたと思ったボールが地面にたたきつけられて、勢いよく真田の元へと戻り、ベジータの後頭部にヒットした!
まさかの攻撃に少しよろめき、地面に膝をつく。
ベジータ「く、くく、流石に馬鹿ではないらしいな…」
膝をついたままそう言えば、ベジータは鋭い目で睨むように真田を見つめた。
後頭部への攻撃はそれなりに効いたのかふらふらとした足取りで立ち上がる。
真田「くく、どうしたのだ?随分顔色が悪いようだが?」
ベジータ「調子に乗るなよ、たかが地球人のくせをして!!」
真田「その傲慢さが身の破滅を呼ぶのだ!馬鹿者が!」
ベジータ「ほざけェー!!」
ベジータは大きく口を開け、巨大な閃光を真田に向けて発射した。
巨大すぎるその光は一瞬にして土や岩をごっそりとえぐった。
クリリン「さ、真田ァー!!!」
真田「な、なんと強大な!」
大きく飛び上がってなんとか閃光を避けた真田はそのままベジータの目を狙ってボールを打ち込もうとするが
やはり空中では足の踏ん張りがしっかりと出来ず球はあらぬ方向へと飛ぶばかりだ。
ベジータ「くはははは!どうやら弱点は空中戦のようだな?…」
真田「ぐ、ぐぐ、何故だ、何故だっ…」
悔しげな声を上げる真田を他所に、勝機を見出したベジータは真田を両手で押さえ込み、そのまま強く握りしめた
真田「う、うああーっ!!」
強烈な締め付けに今まで感じたことの無い強い痛みを感じ、雄叫びのような悲鳴を上げながら、逃げるように首を左右に振り
ミシミシと軋む骨の音に初めて恐怖を抱き、さらなる悲鳴を上げた。
クリリンと悟飯は黙ったままそれを見つめていた。
二人とも恐怖で足がすくんで動けないのだ。
ベジータ「ふはははっ!つぎは貴様らだ!覚悟しろよ!」
悟空「ぐぐぅーっ!!…」
自身の勝利を確信したベジータは高笑いを上げ、悟空の存在を忘れていた。
大きなダメージを受けて気絶していた悟空はやっと起き上がり、ベジータの後ろで座り込み、仙豆を取り出しそれを口に入れる。
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