加賀「どういった風の吹き回し?」提督「私だってそういう気分の時もあるさ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439006069/)
ここで登場したキャラが出ます
読まなくても平気なように書きますが
――――――――――
執務室
提督「……」ソワソワ
赤城「提督、手が止まっていますよ」クスッ
提督「おっと……指摘してくれてありがとう、赤城」カキカキ
赤城「ふふっ、翔鶴さんの事が楽しみですか?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1443366401
提督「もちろんさ。翔鶴改二甲という形で、ついに私の鎮守府にも装甲空母が来るのだからね」
赤城「これで、大鳳さんの建造でボーキサイトを消費することもなくなるといいのですが……」
提督「それはないかな」キッパリ
赤城「……せめて、演習ではもう少し空母の数を減らしてボーキサイトの消費を抑えるようにしてくださいね」
提督「もちろん、そこは気をつけるさ。大規模作戦で空母機動部隊のためのボーキサイトが不足したら困るからね」
コンコンコン
提督「来たかな? どうぞ」
ガチャ
翔鶴改二甲「提督、改装が終わりました」
提督「ご苦労。何か異常などはないかな?」
翔鶴「いえ、特にはありません」
提督「なら、このあとの演習に参加し、加賀と共に戦ってもらおうかな。もちろん、先に近代化改修で装甲と火力はしっかりと強化してからね」
翔鶴「はい。この新たな力で、活躍して見せます!」
提督「うん、頼んだよ」
赤城(加賀さんは、翔鶴さんのことをどう評価するのでしょうね)
――――――――――
演習海域
翔鶴「加賀さん、今日はよろしくお願いします」
加賀「ええ」
加賀(これが装甲空母の飛行甲板ね。見た目だけでもかなり耐久性が期待できそうね。噂では中破でも砲撃戦時の発着艦が出来るらしいけれど……)
翔鶴「加賀さん?」
加賀「何かしら?」
鶴「その……私の飛行甲板をじっと見ていたのが気になって」
加賀「装甲空母の飛行甲板に興味があったから、見ていただけ。それより、そろそろ始まるから気を引き締めなさい」
翔鶴「は、はい!」
加賀「……あなたには期待しているから、私に五航戦なんかと言われないような活躍を見せなさい。いいわね?」
翔鶴「……はい!」
―――
――
―
翔鶴「その……私の飛行甲板をじっと見ていたのが気になって」
加賀「装甲空母の飛行甲板に興味があったから、見ていただけ。それより、そろそろ始まるから気を引き締めなさい」
翔鶴「は、はい!」
加賀「……あなたには期待しているから、私に五航戦なんかと言われないような活躍を見せなさい。いいわね?」
翔鶴「……はい!」
―――
――
―
とりあえずここまで
後は明日(今日)の帰宅後投下できたらします
ここの提督は男です
女提督は大鳳の話でしか書いてません
提督「ふむ、午前の演習MVPは翔鶴か。おめでとう」
翔鶴「ありがとうございます」
提督「新しい艤装での演習はどうたった? たとえば発着艦の時の違いとかさ」
翔鶴「そうですね……搭載数が減ったので最初は戸惑いました。制空権の確保も加賀さんが居なかったらうまくいかなかったと思います」
提督「今回は試しに艦攻を多めに搭載したからね。加賀もお疲れ様」
加賀「別に、いつも通り戦っただけの事よ」
提督「加賀は相変わらずだね。ところで、翔鶴に他にも聞きたい事があるんだけれど」
翔鶴「はい。何でも聞いてくださいね!」
加賀(今の提督、翔鶴と楽しそうに話しているわね。仕方がない事だとは思うけれど……あまり愉快では無いわね)
――――――――――
夜
提督の部屋
提督「今日もお互い、一日中大変だったね」
加賀「そうね。演習だけでなく出撃も行ったから疲れたわ」
提督「何度も出撃させて申し訳ない。今日はゆっくり休んでくれ」
加賀「ええ。おやすみなさい、提督」
提督「おやすみ、加賀」
加賀(ケッコンカッコカリをしてから、こうして一緒に寝る事になったけれど……最初のうちは嬉しいけれど恥ずかしさが勝って、中々寝付けなかったりした)
加賀(最近では慣れてきて、この時間が心地よいと感じていた。でも、今はまた違う)
加賀(心が落ち着かない。恥ずかしさで落ち着かないのとはまた違うこの感じ……こうして感じているのも嫌になる)
加賀(……考えるからいけないのかもしれないわね。明日のために、早く寝ましょう)
――――――――――
次の日
翔鶴「提督、私やりました!」
提督「おお、今日も良く頑張ったね」
加賀「……」
その一日後
翔鶴「今日も、艦載機の子達が頑張ってくれました!」
提督「おめでとう」
加賀「……」
その一日後
翔鶴「またまた私、やりました!」
提督「ここ最近、本当に凄いね」
加賀「……」
――――――――――
加賀(また今日も、翔鶴は提督に褒められているわね。あんなに嬉しそうにして)
加賀(……どうしてかしら。あれを見ているだけで、思い出すだけで、私は苛立ちを感じてしまうの?)
加賀(……この気持ちをあの子にぶつけるのも、提督にぶつけるのも間違っていると、頭では理解できている。でも、心は落ち着かないわ)
加賀(……私一人では分からないわね。きっと赤城さんなら、分かるかもしれないわ)
――――――――――
夕方
食堂
赤城「一日働いた後のご飯は美味しいですね」モグモグ
加賀「はい……」モグモグ
赤城「ところで、加賀さんが私に相談とはなんでしょうか?」
加賀「実は……」
―――
――
―
赤城「大体の事情は理解できました。加賀さんはきっと、最近大活躍している翔鶴さんと……翔鶴さんと毎日、楽しそうに話している提督の二人に嫉妬しているんです」
加賀「嫉妬……ですか。でも……二人にと言うのはイマイチ分かりません」
赤城「嫉妬というのは、自分より優れているものに対して羨み、妬みを抱くことと、愛する人が自分以外の異性の人と、仲良くしていたりするのを見て憎しみを抱くことの二つがあります」
赤城「なので、二人に嫉妬しているのではないかと思いました」
加賀「……」
赤城「私も執務室で二人と加賀さんのことをよく見てましたが、私が加賀さんの立場だったとしたらきっと……私も二人に嫉妬していますよ」
加賀「そう……ですか」
赤城(加賀さんがとても辛そうですね。私が何かできる事は……一つ、思いつきました)
赤城「加賀さん。今の提督に、少しお灸をすえてあげませんか?」
加賀「……何をするおつもりで?」
赤城「それはですね……」
―――
――
―
加賀「……なるほど、それは面白そうですね」
赤城「では、今日の夜から早速してみますか?」
加賀「そうしましょう」
赤城(加賀さんが楽しそうですね。一応、やり過ぎないように後で言っておきましょうか)
赤城(翔鶴さんに対しては、私からそれとなく言っておきましょうか。彼女に関しては仕方が無い部分が多いですから)
――――――――――
今日はここまで
書けたらまた明日以降を予定してます
嫉妬をやきもちと書けばよかった気がする
投下します
その日の夜
提督の部屋
提督「加賀、いつも使っている枕を持って出て行こうとしているのはどうしてかな?」
加賀「それは……今の提督と一緒に寝たくないからです」ムスッ
提督「……ど、どうして?」
加賀「それは教えられません。自分で気づいて、意味があることなのですから」
提督「……」
加賀「では、私は部屋に戻りますので……おやすみなさい」
提督「……うん」
―――
――
―
赤城の部屋
コンコンコン
加賀「加賀です」
赤城「入っていいですよ」
ガチャ
加賀「とりあえず……ここまではうまくいきました」
赤城「お疲れ様です。どんな様子でしたか?」
加賀「表情から、焦りが見えましたね……思った以上に効果が見込めそうです」
赤城「そうですか。後は二、三日ほど我慢して、反応を極力しないように意識してください」
加賀「分かりました。では、私はもう寝ますね」
赤城「おやすみなさい、加賀さん」
加賀「おやすみなさい、赤城さん」
赤城(私の提案は、数日の間、加賀さんがわざと提督に対して冷たい態度を取ったりして、加賀さんが低督に対して怒っていることを理解させます)
赤城(すると、提督はいつも相談を持ちかける相手である私に相談をすると思います。ここで私は「加賀さんは提督に嫉妬しているのではないか」と言い、提督にここ数日のことを振り返らせます)
赤城(原因を理解した提督が加賀さんに謝り、加賀さんは提督を許してまたもとの関係へ戻す……そんな計画です)
赤城(色々と穴があるとは思いますが、そこは私が三人に対して何とかしてみせます。一航戦の誇りに賭けて!)
――――――――――
次の日
執務室
提督「……」カキカキ
赤城(提督の様子は……普段通りに見えますね。では、少しここをこうして……)
赤城「提督、こちらの書類の確認をお願いします」
提督「分かった」
提督「……」ジーッ
赤城「……」
赤城(一見、しっかり確認してそうですが……わざと間違えた箇所をスルーしていますね)
提督「……うん、これで問題なさそうかな。では印を押して……」
赤城「……提督、よく見たら間違いがあることに気づきました」
提督「え?」
赤城「ここです」スッ
提督「あっ……本当だね」
赤城「申し訳ありません。今すぐ書き直しますね」
提督「う、うん……頼んだよ」
赤城(どうやら、本当に効果があったみたいです。きっと悟られないように平静を装っているのでしょうか)
赤城(この後、加賀さんが執務室に来たりするのでそこでもうちょっと反応を見てみましょうか)
―――
――
―
提督「今日の出撃は……駆逐艦と潜水艦以外はなしで」
赤城「!?」
加賀「……」
翔鶴「えっと……今日は演習だけという事でしょうか?」
提督「うん。連日出撃させていたからさすがに休ませようと思ってね」
翔鶴「そうですか……私は万全なのですが、提督がそう言うならおとなしくしていますね」
加賀「……分かりました。私は艦載機の整備をするので、失礼します」
ガチャ
提督「加賀、ちょっと待って……」
バタン
提督「……」
翔鶴「加賀さん、機嫌が悪いのでしょうか……」
赤城(素でやっているのか分かりませんが、早くココから出て行きたいという雰囲気は伝わってきましたね。提督の方は……)
提督「……翔鶴は気にしなくていいよ。また今度、出撃の時はよろしく」
翔鶴「は、はい……」
赤城(うーん、今はまだ動揺を見せませんね。それより、翔鶴さんにも話を通しておかないといけません)
赤城「あの……ちょっと翔鶴さんと二人でお話がしたいのですが、いいでしょうか?」
提督「……執務があるから、長引かないようにしてくれれば構わないよ」
赤城「分かりました。では、行きましょうか」
翔鶴「は、はい」
――――――――――
翔鶴「ところで、私に話したいこととは何でしょうか?」
赤城「実はですね―(加賀の嫉妬のことについて説明)―ということなんです」
翔鶴「……それって、私が悪いってことでしょうか?」
赤城「いえ、翔鶴さんは悪くありませんよ。今回は提督が加賀さんの嫉妬に気づかずに翔鶴さんにばかり話しかけ続けていた提督の方が原因ですから」
赤城「でも、翔鶴さんも嫉妬の対象になっているかもしれません。あちらから接触する時以外は、そっとしておいてあげてください」
赤城「あと、加賀さんのことについて何か聞かれたら、私もよく分からないだとか言って相談には乗らないようにしてください。または相談事は私にした方がいいのではないかと促すようにしてもいいです」
翔鶴「はい、分かりました。ありがとうございます、赤城さん」
赤城「どういたしまして。では、私は執務室に戻りますね」
赤城(加賀さんはそこまではしないと思いますけど……一応、保険をかけておくのが大事ですよね)
――――――――――
今日はここまでです
昨日、咳で辛いことに対して心配してくれてありがとうございます
ではまた明日以降に投下しますね
×加賀さんが"低督"に対して怒っていることを理解させます
〇加賀さんが"提督"に対して怒っていることを理解させます
指摘ありがとうございます
PCの変換がおかしいと思うので帰宅後、確認してみます
どうやら、艦これの単語関係を登録するとき使ったものに混じっていたようです
http://i.imgur.com/x8gXfzs.png
投下はもうちょっと待ってください
執務室
提督「……」カキカキ
赤城「……ただいま、戻りました」
赤城(執務は一応しっかりやっていますね……でも、雰囲気がいつもと違って暗すぎます)
提督「お帰り……その、赤城に相談したいことがあるんだ」
赤城「……なんでしょうか?」
提督「昨日のことなんだけど―(説明中)―という事があってさ」
赤城「加賀さんが提督と一緒に寝ることを拒否……ですか。提督の説明からはまだ何が原因かは断定が出来ませんが、提督に非があるのは間違いないと思いますよ?」
提督「やっぱりか……どうしよう。加賀を怒らせたことなど無かったから、何が原因かを考えないといけないね。さっきも絶対に怒っていたし」
赤城「そうですね。二人の関係が拗れたままだと、確実に艦隊の指揮にも影響が出ますし、士気も下がってしまいそうです」
提督「もし良かったら……赤城の方からも加賀が怒っている原因を聞いてくれないかな?」
赤城「分かりました。でも、今の加賀さんが話してくれるかは分からないので、あまり期待はしないでください」
提督「心得ておくよ……」
赤城(予想以上に参っていますね。本当に指揮が出来なくなりそうなので、すぐに決着をつけさせるしかなさそうです)
――――――――――
夜
赤城の部屋
赤城「今日の提督の状況については以上です」
加賀「相当参ってるみたいね」
赤城「そうですね。あまり女性と仲良くしたことが無いそうですから、大好きな加賀さんが怒って離れたことに相当ショックを受けていると思います」
加賀「……赤城さん、私にも一つ考えがあります」
赤城「なんでしょうか?」
加賀「もし明日までに提督が気づかなかった場合、私から謝って終わりにしてしまうのはどうでしょうか?」
赤城「加賀さんからですか?」
加賀「はい。この場合は、私が自ら怒っていた理由を話して、冷たくしたせいで提督が傷ついていくのをみるのが辛くてこうして今までのことを謝りたい……という流れです」
赤城「……最終手段としては、ありだと思います。でも、加賀さんとしては気づいて欲しいですよね?」
加賀「そうですが……こうして落ち着いているときに考えると、一時の感情だけで行動するのは良くないことが分かってしまいます。好きな人を突き放し続けるのも、辛いですから」
赤城「加賀さん……」
加賀「なので、明日のうちには何とかしましょう。赤城さん」
赤城「はい。執務をしながらも何とかしてみせます」
赤城(加賀さんが素直に辛いと言ってくれてよかったです。もし提督が気づくまでずっと続けていたら……いえ、今は加賀さんと提督を支えることを考えましょう)
――――――――――
提督の部屋
提督「……」
提督(加賀が私に怒る理由か……可能性のある日を少しずつ思い出していくかな)
提督(加賀の様子が変だと感じ始めたのは二、三日前……その日の出来事は確か……いや、まさかね)
提督(でも、可能性はあるかもしれない。一度、赤城に相談をしてみるかな)
――――――――――
次の日
執務室
提督「……赤城」
赤城「提督、どうしましたか?」
提督「その、また加賀のことで相談があるのだけど、いいかな?」
赤城「はい。もちろんです」
提督「ありがとう。まず、加賀がどうして私に怒っているか、私なりに考えてみたのだけど、聞いてもらえるかな?」
赤城「是非、お願いします」
提督「分かった。ではまず、今回の原因を、私の予想から話そう」
赤城「……」
赤城(さて、どう答えるのでしょうか)
提督「原因は、私が翔鶴のことを加賀の前でべた褒めしていたからだと思っているよ」
赤城「なるほど……確かに、ここ最近翔鶴さんがMVPを多く取って、その度に褒めていましたね」
提督「あの時は興奮冷めやらぬ、と言った感じだったからね。加賀の立場なら、好きな人が自分以外の異性を褒めている様子を近くで見るのはあまり気分がいいとは思わないだろうね」
提督「だけど、私と二人きりの時にも不満を言ってくれなかった。加賀は出撃などの仕事での不満や問題があると必ず伝えてくれる」
提督「でも、プライベートなことに関しては心の内に留めたりして、あまり話そうとしない。そうだよね?」
赤城「はい、その通りです」
赤城(前に私は確かにそんなことを言いましたね。流石は提督です)
提督「そして、気づかれずにいた加賀はついに限界だと思い、あの夜の出来事が起きたと……どうかな?」
赤城「……可能性は、十分にあると思います」
提督「そうか……そういえば加賀から何か聞けたかな?」
赤城「はい。提督の予想がほとんど当たっていて、原因は提督と翔鶴さんが仲良く話していたことだと仰っていました」
提督「そうか……他には?」
赤城「他に、ですか。そうですね……」
赤城(流石にこの計画については話せませんね。あまり関係が無い話を出しましょう)
赤城「最近、提督と寝ることに慣れていたからか……一人で寝るのは少し寂しい気分になると言ってましたね。もしかしたら、多少の後悔はあるのかもしれません」
提督「なら……今日の夜に誠意を持って加賀に謝ろう。今はお互い、落ち着いて話せそうにないからね」
赤城「あの……よければ私もその場に参加させてくださいませんか? 二人の相談を受けているので、手助けが出来るかもしれません」
提督「そうだね、何度も助けてもらって悪いけれど、今回も助けさせてもらうよ。時間は二二〇〇、執務室で行うことにしよう」
赤城「ありがとうございます。では、加賀さんにも後で伝えておきますね」
提督「うん、頼んだよ」
赤城(……私も、余計なことをしてしまったみたいですね。もしあんなことを言わずにちゃんと加賀さんを宥めて、ちゃんと気持ちを提督に伝えさせればもっと簡単に解決したでしょう)
赤城(二人の仲直りをしっかり済ませたら、私も二人に謝りましょう。今回は私も悪いですからね)
――――――――――
今回はここまで
明日(日を跨いだから今日ですが)には書き終わると思いますのでお待ちください
遅くなってすいません
投下します
二二〇〇
執務室
加賀「……」
提督「……」
赤城「……では、話し合いを始めましょう」
提督「まずは私から、加賀に謝りたい」
加賀「……聞かせてもらいましょう」
提督「ここ最近、加賀の気持ちに気づかずに翔鶴と二人で楽しく話して……君を嫌な気持ちにさせてしまった。本当に、済まなかった」
加賀「提督…… 私の方こそ、感情に任せてあなたを傷つけてしまいました。それに、私が溜め込まずに二人きりの時に伝えていれば 、未然に防げていたはずですから……申し訳ありません」
提督「……私達は、もう少し遠慮無く接することが大事なのかもしれない。加賀も言ったように、溜め込まずに伝える事とかを含めてね」
加賀「そうね……後は赤城さんにお互いが頼りすぎている事も問題ですね」
提督「確かに……いつも何かあると頼っていたからね。これまでとは違って、なるべく二人の間で解決できるようにならないといけないと私も思ったよ」
赤城「……」
赤城(もう少し拗れたり、気まずさから話が進行しないのではと思っていましたが、ここまでスムーズに進んでいるので仲介の余地がありませんね)
赤城(でも、お二人が私に頼らずとも話し合って、解決ができるようになったのは嬉しいですね。少し寂しい気もしますけど)
加賀「赤城さん……今回も、助けてくれてありがとうございます」
提督「赤城がいなかったら、お互いに引っ張り続けていたかもしれない……本当に、ありがとう」
赤城「えっと……あの、今回は私も、二人に謝らなければならないことがあります」
提督「どういうこと?」
赤城「その……実はですね――(説明中)――ということがありまして、私が余計な事をしたせいで、お二人を傷つけてしまいました。申し訳ありません」
提督「加賀が私に対して冷たかったのは、裏でそういうことがあったからなのか……」
加賀「私も、あの時は提督に対して怒りがあったからやっていたのよ。どちらにしろ、相談しないまま引きずっていたらああしていた事に変わりないわ」
赤城「でも……加賀さんは初めての嫉妬に戸惑って、私にいち早く相談してくれました。このような方法を取らずとも、もっといい方法があったはずなんです」
提督「いや……どうだろうか?」
提督「私は女性との付き合いと言うものが少ないことは既に周知のことだと思ってる。だから今回は加賀がああして私から離れたいと行動を起こすまで、ちゃんと気付けていなかったわけだ」
提督「だから、今回は私にとってはこれから気をつけるべきこととして一つ、大事なことを学べたんだ。方法はどうであれ、絶対に次はこのような過ちはしないようにするきっかけになったんだから、結果としては良かったんじゃないかな?」
赤城「……」
加賀「赤城さん、確かに私も……あの時は赤城さんの案に賛成して、冷静になった時に提督に冷たく当たるのは辛いとも言ったわ」
加賀「こうなった理由は、冷静に考えられずに、感情に任せてしまったから……そして、提督に思っていることを伝えずに溜め込んでいた。その結果が今なのだから、私も反省しなければいけないと一つ学びました」
加賀「だから、赤城さんが悪いとは思っていません。こうして解決したのだから、結果的には良かったと私は思います」
提督「私も、赤城の考えたことだと知った時はショックだった。でも、結果として悪い方向に向かわなかったのは……赤城が私達の間に入って、解決のために動いてくれた君の頑張りがあってこそだと思っている」
提督「むしろ、正直に打ち明けてくれて良かったよ。きっとここで黙っていたら、赤城は私と加賀に後ろめたさを感じたまま過ごすことになっていたかもしれないからね」
赤城「加賀さん……提督……」
赤城(私の事を一切咎めずに、感謝までしてくれて……私は、幸せ者です。二人のために、これからも私は頑張らないといけませんね)
――――――――――
次の日
執務室
ガチャ
赤城「おはようございます、提督」
提督「おはよう。今日も早いね」
赤城「秘書艦の仕事も板についてますからね」
提督「たまには休みたいと思わないのかな?」
赤城「そうは思いませんよ? 提督はそろそろ私を見飽きてしまいましたか?」
提督「そんなつもりで言ったわけじゃないさ。赤城がやる気ならお願いするよ」
赤城「はい」ニコッ
コンコンコン
提督「どうぞ」
ガチャ
加賀「おはようございます、提督。赤城さん」
赤城「おはようございます、加賀さん」
提督「おはよう、加賀」
加賀「今日の出撃及び演習の予定は何でしょうか?」
提督「今日の予定はね――」
赤城(どうやら、お二人もいつも通りに接することができるようになったみたいですね。良かったです)
――――――――――
加賀「……あなたには余計な心配をかけさせてしまったわ。ごめんなさい」ペコリ
翔鶴「あ、あの……謝らなくてもいいですから……」オロオロ
赤城(事前に加賀さんの嫉妬の件を伝えていた事を教えたら、加賀さんが翔鶴さんに謝りたいと言って今に至ります。翔鶴さんは逆に困っているみたいですが)
――――――――――
夜
食堂
加賀「今日もご飯が美味しいわね」モグモグ
提督「そうだね」モグモグ
赤城「執務と出撃でしていることは違いますが、しっかり働いたあとのご飯はとても美味しいですね」モグモグ
翔鶴「はい。私もここ最近出撃が増えて、食が進んでしまいます」
加賀「……少食気味だったあなたがそんなに食べるようになるなんて思わなかったわ」
提督「確かに、私もびっくりしたよ」
翔鶴「は、恥ずかしいのでやめてください……」
赤城(この光景を見ていると、とてもじゃないですが戦いの日々を送っているとは思えませんよね。でも、こういう日々を送っているからこそ、終わりの見えない戦いも頑張れるのかもしれません)
赤城(いつまで続くかはわかりませんが、この日々をまだもう少しだけ、皆さんと過ごしていたいです。特に、提督と加賀さんの二人のことは、これからも見守っていきたいです)
――――――――――
数日後
執務室
赤城「……提督、加賀さんからまた口を利いてもらえなくなっていましたが、何かあったのですか?」
提督「実は昨日――(説明中)――ということがあって喧嘩して……」
赤城(どうやら、お二人だけで解決することはまだまだ先の話みたいですね。では、今回も頑張りましょうか)
終わり
おまけ
レス34から35の間くらいのお話
----------
加賀の部屋
加賀「……」
加賀(一緒に寝ることに慣れたせいかしら。一人で寝ると物足りなさを感じるわ)
加賀(……とは言え、ああ言ってしまった以上、提督と一緒に寝ることはしばらく出来ませんね。我慢するしかないわね)
コンコンコン
加賀(こんな時間に……誰でしょうか?)
ガチャ
赤城「やっぱり起きていましたか」
加賀「……何かご用ですか?」
赤城「加賀さんが寝れないだろうと思いまして、一緒に寝てあげようかなと」ニコッ
加賀「そうですか……今日は少し肌寒いので、そうしましょう」
加賀(肌寒いわけではないけれど、ぬくもりが恋しいとはどうしても言えないから仕方ないわね)
赤城(ふふっ、素直になれないところが加賀さんらしいですね)
赤城「では、失礼しますね」
―――
――
―
加賀(一人で寝るのと違って、誰かのぬくもりがあると安心が出来るわね……赤城さんだからかもしれないけれど)
赤城「加賀さんは、相変わらず暖かいですね」
加賀「冬になると、寒そうにしている駆逐艦の子達にまとわりつかれそうになるからそこが欠点ですけどね」
赤城「去年は微笑ましい光景が見られましたからね」クスッ
加賀「あまり思い出したくはないですね……」
赤城(加賀さんも本当は満更でもなかったはずですけど……とは言わないでおきましょう)
赤城「ところで、提督と一緒に寝るときはどのように寝ているのですか?」
加賀「別に……仰向けで一緒に寝てるだけですよ」
赤城「そうなんですか? もう少し加賀さんが提督に甘えたりしているのかと思っていましたが」
加賀「いえ…………決して抱きついたりしているわけではな……あっ」
赤城「ふふっ、しっかり甘えているみたいですね」
加賀「……」プイッ
赤城「そんなに恥ずかしがらなくても……むしろ惚気話をもっと聞かせてください。私は二人きりの時に何をしているのか知らないので、ちょっと寂しいです」
加賀「赤城さんにそんな話をしても……恥ずかしいだけです」
赤城「いいじゃないですか。いっぱい恥ずかしがって、これ以上恥ずかしいことが起きなければもっと積極的になれるかもしれませんよ?」
加賀「……」
赤城「もしかしたら、感情表現がもっとうまくなるきっかけになるかもしれません。是非、試してみませんか?」
加賀「……仕方がないですね。その口車に乗ることにします」
赤城「そうですか。では、たくさん語りつくしちゃってください」ニコッ
赤城(加賀さんも、好きな人の前では積極的になることがよく分かりました。どんな内容かは秘密ですが、微笑ましい限りです)
赤城(それに、二人とも寝て次の日起きてみると、私に抱きついたまま寝ていました。普段の加賀さんからは想像できなくて、可愛かったですね)
赤城(起きた時の反応も面白かったですし、たまにはこういう事もいいですね)ニコッ
おまけ 終わり
遅くなってすいません
加賀さんより赤城さんがメインになっててすいません
もう少し短く、もうちょい軽いノリにするつもりがこんな感じになってました、すいません
おしゃぶり昆布浜風とかいう食べ物見て変なこと考えてすいません
おまけをもう一つ書きますので、また数日くらいお待ち下さい
ギリギリ日が変わる前にかけたので投下します
おまけ2
――――――――――
休憩時間
鎮守府 弓道場
提督「……」
ヒュン ストン
提督「あの頃と比べて、だいぶ精度が良くなったかな?」
加賀「そうね。構えもしっかりしているし、私が教えることも無さそうね」
提督「そうか……艦載機にして飛ばす方法は、私に教えても意味が無いからね」
加賀「あら、もう少し私から教わりたかったようね」
提督「まあね。隣、座らせてもらうよ」
加賀「どうぞ」
提督「……」
加賀「……」
加賀(こうしてここでのんびりしているのもいいけれど、もう少し何か提督にしてあげたいわね。今出来ることと言えば……)
加賀「提督」
提督「どうした?」
加賀「執務で疲れているでしょう? 肩を揉みましょうか?」
提督「いいのかい? じゃあお言葉に甘えて、お願いしようかな」
提督「あったと思うけど……そこまで気にして無かったかな」
加賀「そう……これからは、肩こりがある時は私に教えて頂戴。こうして揉み解してあげるから」ググッググッ
提督「本当か? じゃあ今度また頼もうかな」
加賀「遠慮無く言ってください」ググッ
―――
――
―
加賀「コリは解れたと思うけれど、どうかしら?」
提督「おおっ、してもらう前より軽い気がするよ」
加賀「今度からはちゃんと体を労ってください」
提督「そうするよ。長生きしたいからね」
加賀「ところで、もうそろそろ時間ではないかしら?」
提督「あ、本当だね。では、私は戻るとしよう」
加賀「ええ、行ってらっしゃい」
加賀(こうして弓道場で過ごす理由が増えたのはいいけれど、二人きりでいる時間が増えたわけではないわ。もう少し、考えてみましょうか)
――――――――――
夜
提督(今日も疲れたなー。早く風呂に入って寝るとし……ん? 何で脱衣所の扉の前に加賀がいるんだろう?)
加賀「お待ちしておりました、提督」
提督「どうしたんだい? こんなところで」
加賀「その……一緒にお風呂に入っても、いいでしょうか?」
提督「……え?」
―――
――
―
提督用の風呂
加賀「一日の疲れが取れますね、提督」
提督「そうだね……」
加賀「提督専用なのに、浴槽が広いですね。足も伸ばせますし」
提督「一人だと無駄に広いから持て余してるけどね」
加賀(どうやら、提督は緊張しているみたいね。私もタオルで隠しているとはいえ、恥ずかしいわね。でも、こうして二人でお風呂に入るのも悪く無いわ)
提督「ところで、どうして一緒に入ろうと思ったのかな?」
加賀「簡単なことよ。あなたと二人きりでお風呂に入りたいと思ったから」
提督「そうか……」
加賀「ところで、提督はこれまでお風呂に入っている時は、どう過ごしていたのですか?」
提督「うーん……大規模作戦の時は戦略を考えていたり、そうでない時は一日を振り返ってみたり、あんまり印象に残ることはないかな」
提督「加賀の方は……って、聞くのは良くないかな?」
加賀「別に構わないけれど……主に鎮守府であったことを色々話していたわね。遠征での事、間宮での事とか色々ね。提督と付き合ってからは、よく提督とどこまでしたかなんて聞かれたわね」
提督「……そこで、なんか答えたの?」
加賀「青葉と秋雲がいる時は、絶対に言わなかったわ。それ以外の時も、変なことは言ってないわ」
提督「具体的には教えてくれないのが不安だけど……まあ、いっか」
加賀「あら、私から色々聞き出せる機会なのに、聞かなくていいのかしら?」
提督「あまり詮索するのも気が引けるからね」
加賀「そう……そろそろ私は出ようと思うけれど、提督はどうしますか?」
提督「加賀が着替え終わって出てから、出るとするよ」
加賀「分かったわ。では、お先に失礼します」パシャン
加賀(……最後に聞いておきたいことを忘れるところだったわ。今のうちに聞かないと)
加賀「……出る前に聞きたいのだけれど、また一緒にお風呂に入ってもいいかしら?」
提督「……たまになら、いいよ」
加賀「そう、分かったわ」
――――――――――
提督の部屋
提督「加賀、一つ聞きたいことがあるんだけど」
加賀「何かしら?」
提督「温泉に興味はあるかい?」
加賀「温泉ですか……一度行ってみたいですね」
提督「なら、長期休みが取れたら……私と一緒に行かないか?」
加賀「……いいですね。場所はどうするの?」
提督「そこは色々調べたら、加賀に教えるよ。二泊以上はしたいと思っているけど」
加賀「分かったわ。楽しみに待っているわね」
提督「うん。聞きたいことも聞けたし……今日はもう寝ようか」
加賀「ええ、おやすみなさい……提督」
提督「おやすみ、加賀」
加賀(提督との温泉巡り……きっと、素敵な旅になりそうですね)
おまけ2 終わり
以上で投下終了です
ここまで読んでくださり、ありがとうございました
前作
ビスマルク「三人で行く」島風「秋祭り!」【艦これ】 - SSまとめ速報
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