過去スレ
ジン「ウオッカ、花見をするぞ」ウオッカ「へい、兄貴!」
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ウォッカ「兄貴、オレンジデーって何なんですかい?」ジン「あぁ?」
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ジン「何をしている?」ウォッカ「魚料理のレシピを調べてやして」カタカタ
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ジン「弁当男子を目指すだと?」ウォッカ「へい、兄貴」
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――10月31日・午前9時・黒の組織のアジト――
ジン「パーティー? ……そんな予定があるなんざ、聞いてねーぞ」
ウォッカ「あぁ、いえ……俺達じゃなくて、バーボンですよ」
ウォッカ「今日は、ハロウィンとかいうイベントがある日でしょ?」
ウォッカ「バーボンのバイト先の喫茶店を、常連の客やガキ共が貸し切りにして」
ウォッカ「15人ぐらいでパーティーをやるらしくて」
ジン「……で? 何故お前が食材を仕入れに行くんだ?」
ウォッカ「そいつはですねぇ……」
~回想・20分前~
ウォッカ「買い出し? 俺がか?」
安室『ええ。申し訳ないんですが、頼めませんか?』
安室『オーナーや看板娘の梓さんが、風邪で寝込んでしまって……』
安室『他のスタッフさんも、今日は都合が付かなかったので、店は僕一人なんです』フゥ…
安室『店が貸し切りになるのは昼からの予定ですが』
安室『それまでは、僕だけでお客さんの応対をしなければならないので』
安室『店を空けられず、買い物に行けないんですよ』
ウォッカ「パーティーがあるって分かってんなら、仕入れの時に材料を注文してんじゃねーのか?」
安室『普通はそうなんですけど……』
安室『昨日の夕方、突然「貸し切りにしてほしい」と子供達に頼まれてしまったので』
安室『業者への注文が間に合わなくて……』フゥ
安室『それで今日、店が暇になった時を狙って、僕が買いに行くことになってたんですが……』
ウォッカ「そうか……そりゃ大変だな」
ウォッカ「――――分かった。何を買えばいいか、メールでリストを送ってくれ」
安室『ありがとうございます、助かりますよ。そっちも仕事中なのに、すみません』
ウォッカ「気にすんな、今日はデスクワークがメインだったんで」
ウォッカ「ちょっと動きてぇと思ってたところだからな」
安室『あ……お客さんが来たので、切りますね』
安室『30分以内には、買い物リストをメールで送ります』
ウォッカ「あぁ、頼む」
安室『では……』
プツッ
~回想終了~
ウォッカ「……ってワケでして」
ジン「なるほどな。そういうことか」
ウォッカ「じゃあ俺、ちょっと行ってきやすんで」
ジン「……おい。待て、ウォッカ」
ウォッカ「へい、何でしょう?」
ジン「そんな大人数が食う分の材料を、お前一人で運ぶのはキツイだろうが。俺も行く」
ウォッカ「え……良いんですかい?」
ジン「あぁ。今日はシューティングルームに籠もるぐらいしか、することがなかったからな」
ジン「それにお前は、車と店を何度も往復するのが面倒だからと」
ジン「買ってきた食材を一度に全部運ぼうとして、落としかねん」
ウォッカ「は、はぁ……」
ジン「バーボンからメールは来たのか?」
ウォッカ「いえ、それはまだ……」
ピロリン♪ You’ve got a mail!!
ウォッカ「あ……届きやしたぜ、兄貴」
ジン「よし。時間が惜しい、さっさと行くぞ」
ウォッカ「へい!」
一旦切ります
続きは本日23時ぐらいには投下できるかと
遅くなってすみません、最後まで一気に行きます
――午前10時・某イオン――
ウォッカ「うわぁ~……ハロウィン関連のグッズ売り場、すげぇ人ですね」
ジン「日本でも、ハロウィンが年中行事の一つとして定着しつつあるからな」
ジン「おっと。食材を仕入れる前に、こいつをチャージしねぇと」ワオンッ!
ウォッカ「あ、ついでに俺も……」ワオンッ!
ウォッカ「……しかし、分かりやせんねぇ」
ジン「何がだ?」
ウォッカ「ハロウィンといやぁ、ガキ共や若い連中が仮装したり」
ウォッカ「顔の形にくりぬいたカボチャを飾ったりするのが定番ですけど」
ウォッカ「これには、一体どんな意味が……?」
ジン「お前……知らねーでハロウィンがどうこう言ってたのか?」
ウォッカ「す、すいやせん……」
ジン「まぁ良い。簡単に解説してやろう」
ジン「ハロウィンってのは、古代ケルト人が行っていた、秋の収穫祭と悪魔祓いが起源とされている」
ジン「古代ケルト人の暦では、10月31日が一年の終わり……つまり大晦日だと考えられててな」
ジン「この日に、死者の魂が戻ってくると信じられていたのさ」
ウォッカ「……日本のお盆みてぇですね」
ジン「あぁ。だが、一つ違う点がある」
ジン「ハロウィンでは、死者の魂だけじゃなく」
ジン「悪霊や悪魔、魔女といった邪悪な存在も一緒にやってくるとされていたんだ」
ジン「そいつらを驚かせて追い払うために、人々は仮面を被って魔除けの火を焚いた」
ジン「そこから仮装の習慣が生まれたんだそうだ」
ウォッカ「へぇ~……じゃあ、あのカボチャは?」
ジン「あれは『ジャック・オー・ランタン』と言ってな」
ジン「悪霊を追い払うための魔除けとして、家の戸口の上り段に置いとくんだ」
ウォッカ「ま、魔除けアイテムだったんですかい……」
ジン「あぁ。それと同時に、親族の霊を迎え入れるための目印でもある」
ジン「盆の迎え火みてーなもんだな」
ウォッカ「へぇ~。勉強になりやすぜ、兄貴!」
ジン「フッ……解説はこの辺にして、買い物を済ませねーとな」
ジン「バーボンのメールには、買ってきてほしい食材しか書かれてねぇのか?」
ウォッカ「いえ。ちゃんとメニューも書いてありやすぜ」
ウォッカ「えーと……ハロウィンらしく、カボチャを使ったスープに」
ウォッカ「メインは魚介とブロッコリーのごま風味蒸しと、レンコンと鶏胸肉のグラタン」
ウォッカ「ご飯ものがキノコのパエリア、デザートはブドウのゼリーだそうです」
ジン「なるほど。メインのグラタンが結構こってりした味付けだから」
ジン「ブドウの酸味で口直しさせようって寸法か」フム
ウォッカ「サラダは、特にこれっていうのを決めてないみてぇですね」
ジン「サラダはシンプルなやつが無難だろう」
ジン「下手に凝ったのを作ると、料理と合わねーことがあるからな」
ウォッカ「じゃあ、グリーンサラダですね」
ジン「あぁ。ウォッカ。デカい方のカートを2つと、カゴを6つ持って来い」
ウォッカ「分かりやした!」
―― 野菜・果物コーナー ――
ジン「まずは玉ネギと、サラダ用のレタス、キュウリだな」ポイポイ
ウォッカ「兄貴。魚料理に使うブロッコリーは、どれにしやすか?」
ジン「ブロッコリーは蕾の中央がこんもりとして、固く締まってるのを選べ」
ジン「茎にも瑞々しさがあるか、しっかりチェックするんだ」
ウォッカ「へい!」
ジー…
ウォッカ「……兄貴。これなんてどうですかい?」
ジン「フン。良いんじゃねーか?」
ウォッカ「じゃあ、カゴに入れておきやすぜ」イソイソ
ジン「ついでにプチトマトも持って来い」
ウォッカ「了解です!」
ジン「パエリア用のキノコは椎茸にシメジ、エノキだな」ガサ
ジン「それに三つ葉を1束、普通サイズのトマトを2つと、赤パプリカを1つ……」ポイポイ
ジン「あと必要なのは、スープに使うカボチャとセロリ、長ネギと」
ジン「グラタン用のレンコンだな」
ジン「カボチャはヘタが黄色く枯れているのが良い」
ジン「こんな風に、縦に溝が入ってるのは、熟れていて食べ頃な証拠だ」
ウォッカ「兄貴。セロリはどこを見て選べば良いんですかい?」
ジン「まずは株の部分が白く、ひび割れが無いかチェックしろ」
ジン「香りが強く、葉の部分が青々として張りのあるやつが良い」
ジン「こいつみたいに、茎は太くて丸みがあり、内側のくぼみが狭いと尚更な」スッ
ウォッカ「おぉ、長ネギが安いですね……でも兄貴、こいつぁ鳥取産って書いてますぜ」
ジン「ほぉ。関東に入ってくるのは珍しいな」
ジン「鳥取では、15種類ほどの品種を使い分けて、長ネギを周年栽培しててな」
ジン「西日本では大きな産地の一つなんだ」
ジン「最近は輸送技術も発達してるからな。関東にも売り込んできてんだろ」
ジン「……ちなみに『名探偵コナン』の作者・青山剛昌の出身地は鳥取県だ」
ウォッカ「え、そうだったんですかい?」
ジン「せっかくだから、お前も作者の地元の名産品PRに貢献してやれ」
ウォッカ「……そうですね。関東にも色々とブランドの長ネギはありやすけど」
ウォッカ「たまには違うところのを使いやすか!」ヒョイ
ウォッカ「あと買っとかなきゃいけねぇのは、レンコンですね」
ジン「レンコンは節と節の間が長く、太くてキレイな円柱状のものが良い」
ジン「皮の張り具合と、傷の有無もしっかりチェックするんだ」
ウォッカ「へい! こいつにしやしょう、兄貴」
ジン「さて。デザート用のブドウはどれにするか……」
ウォッカ「ブドウは、どうやって選ぶんですかい?」
ジン「ポイントは、粒が隙間無く付いているか、表面の白い粉が均等に付いているかだな」
ジン「こういうのが良いやつだ」
ウォッカ「おぉ~。そのまま食べても美味そうですぜ」
ジン「……これを食うのは俺達じゃねぇ。ちゃんと弁えとけ」
ウォッカ「す……すいやせん」
ジン「よし。次は鮮魚コーナーだ。行くぞ」
―― 鮮魚コーナー ――
ジン「ここで仕入れるのは、イカとアサリ、ホタテだな」
ジン「ウォッカ。ホタテを20個と、砂抜き済みのアサリを1.5kg持って来い」
ジン「俺はイカを見てくる」
ウォッカ「へい!」タタタ…
ジン(イカは身に透き通るような透明感があり、目が澄んでいるのを選ぶ)
店員(男)「らっしゃい! 兄ちゃん、今日のイカは獲れたてで新鮮なやつだよ!」
店員(男)「吸盤の吸い付き具合も……ホラ。どうだい?」ピタ
ジン「ほぉ……良いじゃねーか。8杯ほどもらおうか」
店員(男)「毎度!」ガサガサ
ジン「持ち帰るのに少し時間がかかる。氷もくれ」
店員(男)「あいよ!」
…タタタ
ウォッカ「兄貴、大粒の良いアサリがありやしたぜ」
ジン「フン……これなら十分だな」
店員(男)「へい、おまちどお!」ガサ
ジン「ありがとよ」
青子「もぉ~! 貝もエビもイカもタコも平気なのに、何で魚だけダメなの!?」グイグイ
快斗「嫌いなもんは仕方ねーだろっ! 離せ――――っ!!」ウワァァァ
―― 精肉コーナー ――
ウォッカ「今回使う肉類は、鶏胸肉だけですね」
ジン「鶏肉は、全体的に締まりとツヤがあり、ふっくらとしたのをチョイスだ」
ウォッカ「じゃあ、これと……そっちのが良いんじゃないですかい?」
ジン「あぁ。8枚あるか、ちゃんと数えろよ」
ウォッカ「分かってやす!」
ジン「調味料やローリエ、バターは全部喫茶店で常備されてるから……」
ジン「あとは粉ゼラチンと、果汁100%のブドウジュース、牛乳だな」
ウォッカ「じゃあ俺、粉ゼラチンを取ってきやす」タタタ…
ジン「頼む。俺は牛乳コーナーでいるからな」
ウォッカ「へい!」
――レジ――
ウォッカ「買い忘れは無し……と」
店員(女)「お待たせしました、お次のお客様どうぞー♪」
店員(女)「わぁ……すごい量ですね。大丈夫ですか?」ヨイショ
ウォッカ「すまねぇな、姉ちゃん」
店員(女)「いえいえ♪」
ピッピッピッ……ピピッ
店員(女)「合計で、26894円でーす♪」
ジン「支払いはこいつだ」
店員(女)「はい♪」
ワオンッ!!
店員(女)「ありがとうございましたー♪」
ジン「よし。バーボンのバイト先に直行するぞ」
ウォッカ「へい、兄貴!」
――午前11時・喫茶店『ポアロ』・バックヤード――
安室「本当にありがとうございます。助かりましたよ」
ウォッカ「困った時はお互い様だ。ホラ、材料」ガサ
ジン「今回のパーティーの参加者は15人ってことだが」
ジン「作りやすいように、16人分で用意してあるぞ」
安室「ええ。多少余っても大丈夫ですよ。すごく大食漢の子供がいますから」フフッ
スイマセーン
ウォッカ「おい、客が呼んでるぞ」
ジン「そろそろ貸し切りの時間のはずじゃねーのか?」
安室「あ、いや……パーティーは午後1時からなので」
安室「12時を目処に、準備のために一旦店を閉めるんですが」
安室「近所の常連さん達が、ギリギリまで居させてくれと……」
ジン「…………なら、俺達が料理を作っておいてやる。お前は客の相手をしてやれ」
安室「え……」
ジン「こういう小さな喫茶店じゃ、常連の機嫌を損ねるのはまずいだろ」
ジン「今日は俺達も時間がある。気にするな」
安室「――――では、お言葉に甘えても良いですか?」
ウォッカ「あぁ」
アノー、チュウモン…
ジン「早く行け」
安室「はい。今度の飲み、絶対に奢らせて下さいね」タタッ
オマタセシマシター
ウォッカ「……だそうですけど」
ジン「覚えてたらな……」フン
ウォッカ(あ……こりゃあ『俺はそんなの覚えちゃいねーよ』って、逆に奢るパターンだな)クス
ジン「何を笑ってやがる」ジロッ
ウォッカ「いえ、別に。エプロンも持参しといて正解でしたね」
ジン「あぁ。材料を持って、厨房に行くぞ」ガサガサ
ウォッカ「へい!」ヨイショ
――喫茶店『ポアロ』・厨房――
ジン「料理を作る順番については、前にも話したな?」
ウォッカ「へい。冷たい方が美味いものや、冷めても問題ないやつから作るんでしたね」
ジン「あぁ。なら今回は、どういう順番で作れば良いか、分かってるな?」
ウォッカ「最初に取りかかるのは、冷やすのに時間がかかるゼリーで合ってやすよね?」
ジン「そうだ。その次にサラダとスープを作る」
ジン「スープは食う前に温め直せるからな。先に作っても大丈夫だ」
ウォッカ「そして最後に、ご飯ものとメインの二品ですね」
ジン「よし。じゃあ早速、ブドウのゼリー作りだ」
ウォッカ「へい、兄貴!」
【ブドウのゼリー(15~16個分)】
ブドウ:25~30粒(粒の大きさによって調整)
ブドウジュース(果汁100%):900ml
砂糖:大さじ3杯
粉ゼラチン:15g
ジン「まずはブドウの下ごしらえだな。実と皮に分ける作業だ」
ジン「ブドウの粒を全て外し、きれいに洗う」
ジン「この時、実を掴んで、少し回すようにして取ると良いぞ」
ジン「次に、実に付いている軸の部分を、手や包丁で取り除く」プチ、プチ
ジン「そして軸についていた方とは逆の部分に、十文字の切れ込みを入れる」スッスッ
ジン「切り込みに沿って、皮をむき……実と皮に分ければ良い」
ジン「全部むき終わったら、実をキッチンペーパーで拭いて、余計な水分を取り除くんだ」ポンポン
ウォッカ「兄貴。実の中に、種があるみてぇですけど……」
ジン「包丁で実を二つに切って、取り出しておけ」
ジン「滑らかな食感の邪魔になっちまうからな」
ウォッカ「分かりやした!」
ジン「さて……その間に、ゼリー液を作っちまうか」
ジン「ブドウジュースを大きめの耐熱容器に入れて」トポポポポ
ジン「そこへ砂糖を加える」サッサッ
ジン「軽くかき混ぜてから、電子レンジで3分ほど加熱する」ピッピッ…ウィィィン
ジン「これは鍋で温めてもいいが、ポイントは沸騰させないことだ」
ジン「温めすぎには十分注意しろ」
~3分経過~
ピロリロリロリーン♪
ジン「耐熱容器を取り出したら、粉ゼラチンを入れて……」サッサッ
ジン「よーく混ぜ、しっかり溶かしておく」カシャカシャカシャ
ウォッカ「兄貴、種は全部取れやしたぜ!」
ジン「よし。ゼリー用の器の中にブドウを入れていけ」
ウォッカ「へい!」
ジン「そこへ、ゼラチンが溶けたブドウジュースを均等に流し入れて……」ジャー…
ジン「冷蔵庫で2時間ほど冷やせば完成だ」
ガチャ…バタン!!
ウォッカ「2時間ですかい……時間的にギリギリですけど、固まりやすか?」
ジン「これはデザートだからな。ガキ共がやってくるまで、あと1時間半以上あるし」
ジン「サラダやらメインやらを食べてたら、30分は余裕でかかるだろう」
ウォッカ「……そうですね。じゃあ、次にいきやしょうぜ!」
ジン「ウォッカ。スープは俺が作るから、お前はグリーンサラダを作っておいてくれ」
ジン「作り方は覚えてるな?」
ウォッカ「もちろんです!」
ジン「よし。ついでに、ドレッシングも頼む。作り方はこのメモを見ろ」ピラッ
ウォッカ「ありがとうごぜぇやす、兄貴」
【グリーンサラダ(16人分)】
レタス:3~4玉(大きさによって調整)
キュウリ:4本
玉ネギ:2個
☆ドレッシング
玉ネギ:1個
セロリ:1本
すりおろしニンニク:10g(チューブでも可)
合わせ調味料:白ごま油…70ml、酢…50ml、はちみつ…大さじ1杯、
塩…15g、コショウ…適量
ウォッカ「まず、レタスを一口大にちぎって……」バリバリ
ウォッカ「キュウリと玉ネギはできるだけ薄切りにする……と」トントントントン
ウォッカ「切り終わったら、レタスと一緒に冷水に10分だったな」
ウォッカ「キッチンタイマーをセットして、その間にドレッシング作りだ」ピッピッ…ピコ♪
ウォッカ「えーっと。兄貴のメモによると……」
ウォッカ「セロリと玉ネギを、ある程度刻み……」トントントントン
ウォッカ「セロリをフードプロセッサーにかけ、水分が出るまで撹拌する」カチ、ギュイィィィン
ウォッカ「一旦止めて」カチ
ウォッカ「玉ネギを加え、同じように水分が出るまで撹拌……と」ポイポイ
カチ、ギュイィィィン
ウォッカ「……よし。こんなもんか」ギュイィィィン…カチ
ウォッカ「ラストに、ニンニクと合わせ調味料を加えて、更に撹拌すれば……」
カチ、ギュイィィィン
…カチ
ウォッカ「完成ですぜ! ……すげー簡単だ」
ジン「サッと作れて、便利だろ?」
ジン「ウォッカ。残った時間でドレッシングをボトルに移して、使った調理器具を洗っとけ」
ウォッカ「へい!」ジャー…ゴシゴシ、キュッキュッ
~6分経過~
ウォッカ「兄貴、フードプロセッサーはこっちに置いときやすぜ」
ジン「あぁ」
ピピピピッ、ピピピピッ…
ウォッカ「お。10分経ったら、野菜をザルにあけて水気を切る……と」ジャー…ザバ
ウォッカ「よし! これでOKだ」
【カボチャのスープ(16人分)】
カボチャ:1個
セロリ:2本
長ネギ:2本
バター:大さじ12杯
牛乳:2000ml
ローリエ:4枚
塩:小さじ4杯
塩・コショウ・シナモンパウダー(調味・仕上げ用):各適量
ジン「カボチャとセロリ、長ネギは薄切りにする」トントントントン
ジン「大きめの鍋にバターを中弱火で熱し、さっき切ったセロリと長ネギを炒める」ジュー…ザッザッ
ジン「この時、焦がさないように気をつけろ」
ジン「しんなりしてきたら、カボチャとローリエ、小さじ4杯の塩を加えて……」ザラザラ…サッサッ
ジン「ひたひたになるぐらいの水を入れ、カボチャが柔らかくなるまで煮込む」ジャー…
ジン「時間は、大体10~15分程度だ」コトコト
ジン「ウォッカ。サラダはもう終わってんなら」
ジン「魚用のまな板と包丁を出して、イカを捌いといてくれ」
ジン「胴の部分は輪切り、足の部分は食べやすい大きさに切って、冷蔵庫に入れとけよ」
ウォッカ「分かりやした!」
~10分経過~
ジン「よーし。だいぶ柔らかくなったな」コトコト
カチ
ジン「ローリエを取り出して、野菜をフードプロセッサーにかける」ザラザラ
カチ、ギュイィィィン
ジン「滑らかになるまで、しっかり撹拌するのがコツだ。……よし、こんなもんだな」カチ
ジン「これを鍋に戻して牛乳を加え、中火で煮込み」トポポポポ…コトコト
ジン「塩とコショウで味を調えればOKだ」サッサッ
ジン「あとは器に盛りつけて、コショウとシナモンパウダーをふってやればいい」
ジン「次に作るのは、パエリアだ」
【キノコのパエリア(8合分)】
白米:8合
ホタテ:20個
シメジ:4パック
椎茸:16枚
エノキ:2パック
玉ネギ:1個
トマト:2個
赤パプリカ:1個
ニンニク:2片
三つ葉:20g
オリーブ油:120ml
水:1600ml
酒:大さじ4杯
しょう油:大さじ4杯
ウォッカ「兄貴。これだけの量を作るには、フライパンが小さすぎますぜ」ムゥ…
ジン「心配ない、ここは喫茶店だ。一升炊きの炊飯器があるだろう?」チラッ
ウォッカ「えっ? ……炊飯器でパエリアができるんですかい!?」
ジン「あぁ、とっておきの時短レシピだ。炊いてる最中に他の料理も作れるしな」
ジン「まずは材料をカットする。ホタテを小さく切って、塩コショウをしておけ」
ウォッカ「へい!」ストンストン…サッサッ
ジン「椎茸はイチョウ切り、エノキとシメジは石突きを落とす」トントントントン
ジン「エノキは小房に分け、シメジは長さを半分にカットだ」ポイポイ…ザク
ジン「トマトは種とヘタを取り除いて、みじん切りにする。玉ネギやニンニクもだ」トトトトトト
ジン「パプリカは角切り、三つ葉は2㎝ぐらいの長さに切っておく」トントントントン
ウォッカ「兄貴、ホタテの方はできやしたぜ」
ジン「よし。じゃあ炊飯器にお出まし願うとするか」
ジン「白米は洗わなくても良い。分量通りに用意したのを、そのまま入れる」ザラザラ
ジン「そこへ全ての材料を投入して、20~30秒ほどかき混ぜる」ザラザラ…ジャー
マゼマゼマゼ
ジン「あとは蓋を閉じてスイッチを入れ、炊き上がるのを待つだけだ」ピッピッ…ピピッ
ウォッカ「……電子レンジも便利ですけど、炊飯器もすげぇですね」ホゥ…
ジン「せっかくの文明の利器だ。有効活用しねーとな」
ウォッカ「兄貴。次はメイン二品ですけど、どっちから作りやすか?」
ジン「グラタンが先だ。ホワイトソースを作るのに時間がかかるからな」
【レンコンと鶏胸肉のグラタン(16人分)】
レンコン:4節
鶏胸肉:8枚
玉ネギ:2個
バター:80g
牛乳:3200ml
酒:40ml
塩:少々
みそ:大さじ8杯
ピザ用チーズ:240g
パセリのみじん切り:少々
小麦粉(ホワイトソース用):大さじ8杯
小麦粉(下味用):適量
ジン「ウォッカ。お前はレンコンを1㎝の厚さのイチョウ切りにしろ」
ジン「玉ネギは繊維を断つように、薄切りだ」
ウォッカ「了解です!」トトトトトト
ジン「肉用のまな板は……これだな。一度洗うか」
ジャー…ゴシゴシ、キュッキュッ
ジン「清潔な布巾で、水気をよーく拭き取る」ポンポン
ジン「鶏胸肉はそぎ切りにして」スッスッ
ジン「酒と塩で下味を付け、小麦粉を薄くまぶしておく」ササッ
ジン「大きめの鍋を2つ用意して……と」ガシャ
ウォッカ「兄貴。玉ネギとレンコン、刻めましたぜ」
ジン「よし。レンコンを水に浸したら、ホワイトソースを作るのを手伝え」
ジン「一度に4リットル近い量を作るのは面倒だからな。俺とお前とで、半量ずつだ」
ウォッカ「分かりやした」
ジン「まず玉ネギを耐熱皿に移し、ラップを掛けて500Wの電子レンジで約5分加熱する」ピ…ッ
ピッピッ…ウィィィン
~5分経過~
ピロリロリロリーン♪
ジン「ウォッカ。レンコンはザルにあけて水を切っとけ」
ウォッカ「へい!」ザバー
ジン「それぞれの鍋に、バターを40gずつ熱し」ジュー…
ジン「玉ネギを半量入れて、小麦粉を大さじ4杯ずつふりいれる」
ザラザラ…サッサッ
ジン「1分ほど炒めたら、牛乳を少しずつ加え……」ジュー
トプトプ…マゼマゼ…トプトプ
ジン「水気を切ったレンコンも入れて、5分煮る」コトコト
ウォッカ「これ、結構とろみがありやすね」
ジン「あぁ。様子を見ながら、火力は調整しろ。くれぐれも焦がすなよ」
ウォッカ「へい!」
~5分経過~
ジン「……よし。ここへ鶏胸肉を加え、さらに5分煮込む」ザラザラ…コトコト
ジン「時々混ぜながら、焦げないように注意しろ」
~5分経過~
ウォッカ「汁気がだいぶ少なくなってきやしたね」コトコトコト
ジン「あぁ。半分ぐらいになったら、みそを溶き入れて軽く混ぜ、火を止める」カシャカシャ
カチ
ジン「人数分の耐熱皿に、均等に流し入れ……」トローリ
ジン「ピザ用チーズをトッピングしたら、後はオーブンで焼き目が付くまで焼くだけだ」
ジン「仕上げにパセリを散らせば完璧だな」
ウォッカ「焼くのはガキ達が来る直前の方が良いですかね?」
ジン「あぁ。ホワイトソースは、冷めると塩気が濃いと感じるからな」
ジン「それはバーボンに任せた方が良い」
【魚介とブロッコリーのごま風味蒸し(16人分)】
イカ:8杯
アサリ(砂出し済み):1.5kg
塩:小さじ2杯
コショウ:少々
プチトマト:16個
ブロッコリー:800g(2.5~3株)
ニンニク:8片
ごま油:80ml
酒:120ml
水:240ml
白いりごま:適量
ジン「ウォッカ。冷蔵庫からイカを出して、塩・コショウをしておけ」
ウォッカ「へい!」ガチャ…バタン!
サッサッ
ジン「プチトマトはヘタを取り、ブロッコリーは小房に分けて……」プチプチ…ストンストン
ジン「ニンニクは半分に切って潰しておく」トントン…グシャ
ジン「アサリは殻を擦って洗えば、下準備はOKだ」カシャカシャ
ジン(最初に調理器具の場所を確認した時、確かここに……)
ウォッカ「何を出してるんですかい?」
ジン「ホットプレートだ」ヨイショ
ウォッカ「随分とデカいですね……」
ジン「こいつを使うと一気に調理できて楽なんだ」
ゴシゴシ…キュッキュッ
ジン「よし。これで使えるな」
ウォッカ「兄貴、イカも準備できやしたぜ」
ジン「あぁ。まずはコードを繋いで、温度を中火に設定する」
ジン「ここにごま油とニンニクを入れて、香りが出るまで温めるんだ」
ウォッカ「おぉ~。良い匂いがしてきやしたぜ」
ジン「香りが出たら一旦スイッチを切って、魚介と野菜、酒、水を入れて……」ザラザラ
ジン「全体を軽く混ぜ合わせる」マゼマゼ
ジン「あとは蓋をして強火で温め……」カポ…グツグツ
ジン「水が沸騰したら弱火にして5分煮込む」コトコトコト
~5分経過~
ウォッカ「うぅ……こんな良い匂い嗅いでたら、腹減って仕方ねぇですぜ」
ジン「我慢しろ。……フン、こんなもんだな」
カパ…
ジン「仕上げに白いりごまをかけてやれば……」サッサッ
ジン「完成だ」
ウォッカ「美味そう……!」ジュルリ
ジン「フライパンだと火を止めた途端に冷めちまうが」
ジン「ホットプレートは、保温モードにしとけば冷めることもねぇぞ」
ウォッカ「おぉ、なるほど。だからホットプレートで作ったんですね」
ジン「ところで、今は何時だ?」
ウォッカ「えーと。12時20分ですね」
…パタパタパタ
安室「あ……もしかして、もう終わりました?」
ジン「あぁ。後はグラタンを焼いて、他の料理を盛りつけるだけだ」
ウォッカ「客はもう帰ったのか?」
安室「先程、最後のお客さんが出たところです」
ジン「そうか……じゃあ、後はお前だけでも大丈夫だな?」
安室「はい。本当、二人には感謝してもしきれませんよ」
ウォッカ「良いってことよ。ガキ共のお守り、頑張ってな」
安室「ええ。片付けもやっておきますので」
ジン「いや、自分で使った物は自分で片付けるさ」
安室「え……しかし」
アムロサーン、コンニチハー
ウォッカ「ん? また客か?」
安室「いえ。あの声は、パーティーの参加者ですよ」
安室「お店をハロウィン仕様に飾り付けたいと言ってましたから」
安室「それで早めに来たんでしょう」
ジン「なら、早く行ってやれ」
安室「色々とすみません、二人とも……」
ウォッカ「だから気にしなくて良いって」
ジン「洗い物を済ませたら、俺達はそのまま帰るからな」
安室「……はい」
パタパタパタ…
ウォッカ「……それじゃ、やりますか」
ジン「さっさと終わらせるぞ。ガキ共と鉢合わせはゴメンだ」
ウォッカ「へい、兄貴」
ジャー…ゴシゴシ、キュッキュッ
――午後1時・喫茶店『ポアロ』――
歩美・光彦・元太「「「トリック・オア・トリート!!」」」
コナン(ホント元気だねぇ、こいつら……)
安室「イタズラはご遠慮願いたいから……はい、お菓子」
歩美・光彦・元太「「「ありがとうございま~す♪」」」
灰原「ねぇ……」
コナン「ん?」
灰原「……あの安室って人、私に気付いてないわよね?」ヒソヒソ
コナン「あぁ。大丈夫だよ」コソ…
コナン「オメーだって気付かれないようにするために」
コナン「わざわざ母さんに頼んで、ゴスロリ風ビスクドールに仮装させてもらったんだ」
コナン「髪だって金髪のカツラだしさ」
コナン「そんなコソコソしてる方が、かえって怪しまれるぜ?」
灰原「……分かってるわよ」
安室「君達、何の仮装をしてるんだい?」
歩美「歩美は、黒猫さん!」
光彦「ボクはミイラ男です!」
元太「オレはデーモンとかいう奴! この角がカッコイイだろ? 作り物だけどよ」ニシシ
安室「コナン君は、ナイトバロンかな?」
コナン「あ……うん」
コナン(ホントはホームズの方が良かったけど)
コナン(母さんに「はい、コレ。優作から♪」って押しつけられたんだよ……)
蘭「安室さん。準備できましたよ」
安室「ありがとうございます。皆さん、揃いましたか?」
蘭「あ……それが、服部君と和葉ちゃんと世良さんが、まだ……」
ガチャ…カランカラン
服部「よぉ! 遅うなってすまんのぉ!」
園子「噂をすれば、ってやつね……」
蘭「いらっしゃい、二人とも」
コナン「……平次兄ちゃん、吸血鬼の格好のままでここへ来たの?」
和葉「せや。新大阪で待ち合わせとった時には、もうこの格好やってん」
和葉「あたしは恥ずかしいから、仮装は東京に着いてからにしてやって言うたんやけど……」
コナン(うわ……それは確かに恥ずかしいな)
服部「ええやないか。どのみち、こっちでこの格好に着替えるんやさかい」
和葉「アンタが良うても、あたしが嫌なんや!」
ガチャ…カランカラン
世良「やっほー! ……少し遅刻しちゃったかな?」
園子「ううん。服部君達も、今来たとこだから」
園子「蘭のところのおじ様とおば様は?」
蘭「……あそこで睨み合ってるわ。もう、困っちゃう……」
和葉「蘭ちゃん、相変わらず苦労が絶えへんなぁ……」
服部「……おい、くど……やのうて、ボウズ」
服部「一課の刑事はんらは? 非番やったら来るんやろ?」
コナン「あぁ……杯戸町で起きた強盗殺人事件に駆り出されちまったみてーでさ」
歩美「えぇ~? 高木刑事と佐藤刑事、来れないの?」
光彦「千葉刑事と白鳥警部もですか?」
コナン「しゃーねーだろ。何も事件が起きなかったらって約束だったんだから」
安室「……じゃあ、料理がだいぶ余ってしまうね」
コナン「それは大丈夫」
コナン「もう少ししたら京極さんも来てくれるって、園子姉ちゃんが言ってたから」
コナン「平次兄ちゃんも結構食べる方だし、残った分は元太がどうにかしてくれるよ」
安室「そっか。それじゃ、パーティーを始めようか」
安室「料理を持ってくるから、先に手を洗っておいで」
歩美・光彦・元太「「「はーい!」」」
パタパタパタ…
コナン「……ごめんね、安室の兄ちゃん。突然、店を貸し切りたいなんて無理言って」
安室「いやいや。みんな、お得意様だからね」
コナン「でも、準備にはだいぶ手間取ったんじゃないの?」
安室「頼りになる助っ人が来てくれたから、大丈夫だったよ」
コナン「ふーん……」
安室「さぁ、君も手を洗っておいで」
コナン「……うん」
スタスタ…ピタ
コナン「ねぇ……安室の兄ちゃん」
安室「ん?」
コナン「前の職場から、『戻ってこい』って言われないの?」
コナン(公安から『戻れ』って指示は出されないままなのか?)
安室「……今のところ、そんな気配は微塵もないね」
安室「戻してくれるかどうかも、全く分からないよ」
コナン「じゃあ、ずっとこのまま?」
安室「さぁ……それは上の人の判断次第かな」
安室(――――とは言うものの、案外居心地が良いんだよなぁ。あの組織……)
コナン「…………そう」
コナン(ま、組織から離脱しようとした奴には死の制裁が待ってんだ)
コナン(公安といえど、そう簡単に抜けられねーか)
歩美「コナン君、早くおいでよ~」
光彦「まだ手を洗ってないの、コナン君だけですよ?」
コナン「あ、あぁ……悪ぃ」
パタパタ…
安室(相変わらず、興味深い質問をしてくる子だ……)フッ
――午後1時半・黒の組織のアジト――
ウォッカ「バーボンの奴、今頃は楽しくやってんでしょうねぇ」
ジン「あぁ。……それはそうと、俺達は昼飯もまだだったな」
ジン「だいぶ遅くなっちまったが、キッチンで何か作るか……」
ウォッカ「手伝いやすぜ、兄貴」
――組織のアジト・キッチン前の廊下――
ガシャーン!! カランカラン…
ヤリヤガッタネ、アンタ! ナニヨー!!
ジン・ウォッカ「「…………!?」」
ウォッカ「な、何だ……?」
ジン「……ベルモットとキャンティの声だな」
――組織のアジト・キッチン――
ベルモット「だから、勘違いして悪かったって言ってるじゃないの!」
キャンティ「勘違いで済むか、このバカ女!!」
コルン「……二人とも、もう止めろ」フゥ…
ウォッカ「おい……コルン。何がどうなってんだ?」
コルン「ジンとウォッカ、パーティーの準備で出かけるって、ベルモットが盗み聞きした……」
ジン「で?」
コルン「あいつ、そのパーティーがここであるんだと勘違いしてて……」
ジン「……その勘違いした情報を、お前らに伝えたわけだな?」
コルン「おぅ」コクッ
ウォッカ「なるほど」
ウォッカ「ジンの兄貴が、自分達のために腕を振るってくれるとばかり思ったら」
ウォッカ「当てが外れちまって大喧嘩ってわけか……」
キャンティ「当てが外れたなんてもんじゃないよ!」
キャンティ「今日は朝飯食ってなかったし、昼飯は豪勢な食事にありつけると思ってたのに」
キャンティ「この女が勘違いしたせいでさぁ……」ギロッ
ベルモット「もう謝ったんだから良いじゃない!」
ベルモット「それより、ジンが帰ってきたんだから、お昼に何か作ってもらいましょうよ」
ベルモット「ねぇ、ジン。貴方なら30分もあれば大丈夫でしょ?」
ベルモット「私、もうお腹ペコペコなの。何でも良いから、お願い!」グゥゥ…
キャンティ「アタイももう限界……」キュルル…
コルン「俺も……」
ウォッカ「あ、兄貴……?」
ジン「…………」ブチッ
ジン「…………………………ベルモット」
ベルモット「ん?」
ジン「いい加減、自分が食う物ぐらい自分で作りやがれっ!!」ガシャーン!!
ベルモット「きゃあぁ~! ジン、怒っちゃ嫌ぁ~!!」
チョットマッテヨ! ウルセー!!
ウォッカ「あーあ……兄貴、滅多な事じゃキレねーのに」
コルン「仏の顔も三度まで……」ボソッ
キャンティ「……仕方ないねぇ。ウォッカ、コルン。昼飯作るの手伝っとくれよ」
キャンティ「ジンが暴れ終わった時には、何か食えるようにさ」
ウォッカ「そーだな……」
コルン「……分かった」
【おわり】
以上で完結です、お読み頂きありがとうございました
本当は来月末にと思ってたネタですが
ジン兄貴の自己主張の強さに右京さんが引いてしまいまして
急遽こちらを先に投下しましたorz
邪魔が入らない内に相棒とのクロス執筆に戻ります…
ジンが子供になるお話は、別の作者様ですので…
あれ、自分も続き待ってるんですよ
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