日曜日
ウォッカ(……こないだの取り引きミスっちまってあの方には怒鳴られるし)
ウォッカ(ジンの兄貴には迷惑かけちまうし。俺って……)
ウォッカ(この仕事向いてないのかな)
ウォッカ「……はぁ」
ジン「……」
ジン「ウォッカ。ジャスコいくぞ」
ウォッカ「ほ、本当ですかい!」
ジン「あぁ、いろいろとかうものがある。お前も付き合え」
ジン「それとも日曜まで俺と行動するのは嫌か?」
ウォッカ「とんでもねぇです!おともしやす!」
ウォッカ(兄貴とジャスコか、久しぶりだな。うぉー!テンション上がる!)
ブロロロロッ キキッ!
イオンモール 米花店 屋上駐車場
ジン「着いたぞ。ジャスコだ」バタンッ
ウォッカ「へい!兄貴!で、今日は買い物なんですよね、取り引きはないんですかい?」
ジン「ああ、取り引きはない。完全なプライベートだ。たまには息抜きもいいだろう」シュボッ
ウォッカ「ワクワク」ソウッスネ
ジン「落ち着け、ウォッカ」
同時刻
イオンモール米花店地下駐車場
アガサ「ほれ!ついたぞい」
少年探偵団「わーいジャスコだー」
蘭「もう、みんなはしゃいじゃって…」
ウォッカ「まずはどの売り場にいくんで?」
ジン「ああ、それを決めないとな」
ジン「ジャスコは様々な専門店が入った万能なショッピングタウンだ。洋服だけでもジャスコの衣料品売り場にUNIQLOなんかも入ってる。しかもこの米花店は……」
ウォッカ「この辺りでも最大規模のジャスコですぜ!」
ジン「ふっ、わかってるじゃねぇか」ニヤリ
ジン「まずは服を買いにいく」
ウォッカ(紳士服。となると二階か……あれっ?)
ジン「どうしたウォッカ、いくぞ」スタスタ
ウォッカ「兄貴、紳士服売り場は二階ですぜ?どうして一階へ行くんで?」
ジン「甘いな、ウォッカ。ここはジャスコだぞ。買い物の前にすべきことがある。忘れたのか?」
ウォッカ「ま、まさかっ……!」
スチャッ
ジン「こいつだ」ワオンッ
ジン「WAONは便利な電子マネーだ。ジャスコの中で使えない場所はほとんどない。しかもそれは専門店も例外じゃねぇ」
ジン「うどんを食っても、スーツを買っても、食料品を買ってもポイントがつく」
ウォッカ「そ、そんな。ポイント溜まり放題じゃないですかい!」
ジン「それにはまずはチャージだ。ウォッカもチャージしておけ」ワオンッ
ウォッカ「す、すいやせん。俺、WAON持ってないんす」アセアセ
ジン「……何だと?」ギリッ
ジン「……ウォッカ」ゴゴゴゴッ
ウォッカ(お、怒られるっ!)
ジン「俺が買ってやるから持っておけ、WAONは便利だ」
ウォッカ「へ、へい!わかりやした!」
ジン「あ、お姉さん。WAONカード一枚貰おうか。ああ、米花町限定デザインのだ。支払いは……こいつだ」ワオンッ
ジン「ほら、ウォッカ。俺やベルモットとお揃いのデザインだ、チャージしておけ」
ウォッカ「へい!(兄貴たちとおそろいか、嬉しいなあ。仲間って感じがして)」ワオンッ
チーンッ ウィーン ニカイデスッ
ウォッカ「WAONもチャージしたし、ついに買い物ですかい!?」
ジン「あぁ、上着がもう一枚欲しい。それに、コルンのシャツが破けていたからな。あいつは身だしなみには無頓着で困る」
ウォッカ「狙撃の腕は一流なんすけどね」
ジン「身だしなみに気を使うのは社会人の常識だ。だらしないやつは足元を救われて、死ぬぞ」ギロリ
ウォッカ「へ、へい!兄貴!」
ジン「ふん、このセーターいいな、試着してくるから待ってろ」
ゴソゴソ
シャーッ
ジン「どうだ、似合うか?」
ウォッカ(黒い)
ウォッカ「兄貴、たまには派手なやつなんかどうですかい?赤とかオレンジとか、黒ばかりじゃないですかい」
ウォッカ「例えば、これなんかどうですかい!?兄貴男前だからなんでも似合いますけど、このボーダーのセーターとか」イソイソ
ウォッカ「あ、タートルネックもありやすぜ!兄貴!」
ジン「ウォッカ、俺達の組織カラーは黒だ。黒ずくめだ。企業イメージってもんがあるだろ?」
ウォッカ「そ、そうっすよね」ショボン
ジン「……」
ジン「まあ、部屋着にするには悪くない。そのオレンジのボーダーのセーターをよこせ、支払いをしてくる」
ウォッカ「兄貴……へい!どうぞ!」
ジン「コルンのはこれでいいな。すいませーん!」
ジン「こいつと、こいつを貰おうか。ああ、タグはとらないで構わない。支払いは……こいつだ」ワオンッ
ジン「さて、次のターゲットは……」
ウォッカ(ゴクリ)
ジン「ゲームソフト売り場だ」
ウォッカ「ゲームソフトですかい!?兄貴、ゲームなんかするんですかい?」
ジン「いや、来月の組織設立記念日にあの方にニンテンドー3DSと脳トレとか言うやつをプレゼントしようと考えている」
ウォッカ(在庫あるかなあ……脳トレ)
ジン「あ、すいませーん! 東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング を貰おうか」
ジン「それとニンテンドー3DSのコスモブラックを一台。支払いは……こいtなに?在庫がない?」
ウォッカ(やっぱり)
ジン「まずいな、脳トレは在庫切れだそうだ」
ウォッカ「何か別のソフトじゃだめなんですかい?ぷよぷよとか……」
ジン「サプライズにしたいからな。Amazonするとあの方が受け取るかもしれない。やむを得ん、他のソフトで手を打つか」
ウォッカ「これなんてどうです?ポケモンxyですぜ!」
こいつらにグルトのCMさせたら面白そうだな
ウォッカ「ですが兄貴、これ凍ってますぜ?」
ジン「安心しろ。グルトは凍らせて食べても、美味しいんだ」
みたいな感じで
ジン「ウォッカ、あの方は高齢だぞ。そんなゲームするわけないだろ」
ウォッカ「す、すいやせん」
ジン「……幸いまだ日はある。脳トレと3DSはバーボンに早急に手配させる。でだ、ウォッカ。まさかお前が遊びたいからポケモンxyを奨めたんじゃないだろうな?」
ウォッカ「す、すいやせん」ズボシッ
ジン「ポケモンは二人でも遊べるんだったな?」
ウォッカ「へ?へぇ……そうですぜ」
ジン「お姉さん。ニンテンドー3DSのコスモブラックを二台とポケモンxyを一つづつ貰おうか。片方はプレゼントだ、包んでくれ。支払いは……こいつだ」ワオンッ
ウォッカ「あ、兄貴……!」
ジン「ほら、ウォッカ。くれてやる、ポケモンと3DSだ」ヒョイ
ウォッカ「あ、ありがとうごぜえます!でも、俺は誕生日でもなんでもねぇのにこんな高価なもんを……」
ジン「ウォッカには世話になってるからな、日頃の礼だと思って受け取れ」スパー
ウォッカ(そんな、世話になってるのは俺の方なのに!この間も俺のミスのせいで危ないところだったのに!)
ジン「ウォッカ。俺がいる間はミスしても構わねぇから思いきりやれ。責任はすべて俺が負う。そのかわり全力で思いきりやれ」
ジン「お前が出来るのはわかってんだ。それに部下のケツを拭くのも上司の勤めだ。」
ウォッカ(兄貴)ホロリ
ウォッカ「俺!やりますぜ!兄貴が少しでも楽できるように!」
ジン「ふん、期待しないで待っててやる」ニヤッ
ヤイバーキーック!
ジン「ん?なんの騒ぎだ?」
ウォッカ「きっと仮面ヤイバーショーでもやってんでしょう。日曜日ですからね」
ジン「仮面ヤイバー?なんだそれは?」
ウォッカ「ガキ向けの特撮ヒーローですよ、知りませんかい?かめーん、ヤイバー!ってやつです、日曜の早朝にやってる……」
ジン「コルンが毎週見てるプリキュアとか言うのと同じ時間帯のあれか?」
ウォッカ「そうですそうです。すこしのぞいていきやしょう」
キサマラノスキニハサセンゾ!
グヌヌ,オノレカメンヤイバー!
ジン「……おい、ウォッカ。ガキが多いな」
ウォッカ「そ、そりゃあガキ向けのイベントですからね」
ジン「……なんで俺たちはここに来た」
ウォッカ「あ、で、でも!仮面ヤイバーと握手写真がとれるらしいですぜ!コルンのお土産に……」
ジン「……コルンは喜ぶのか?」
ウォッカ「お、おそらく」
ジン「黒服じゃ目立つ。上だけ着替えてくる。待ってろ」
ウォッカ(部下のために率先して動く。兄貴は上司の鏡ですぜ。俺も兄貴みたいになりたい)
ドンッ
ウォッカ「おっと」
???「いたたた、ごめんなさい、おじちゃん」アユミー
ウォッカ「おう、大事かい?気を付けなお嬢ちゃん」
???「うん!ばいばーい」
ウォッカ(おじちゃんか、厳しい)
ジン「またせたな、ウォッカ。仮面ヤイバーと握手してくる」オレンジー
パシャッ
ウォッカ「兄貴、写真写りいいですね」
ジン「普段撮られないようにしているからな。しかし、あの仮面ヤイバー少し引いてたな」
ウォッカ「きっと本物の悪を前におじけずいたんでずぜ」
ジン「ふん、黒服でなくとも牙は隠せないか」ニヤリ
ウォッカ(あ、このままセーターきていくのか)
ピロリン!
???「このまがまがしい気配は……ジン!」コナーン
???「いや、気のせいか。ジンがあんなオレンジのセーターきるわけないよな。気にしすぎか」
???(ガクガクブルブル)アイチャン
ジン「お次はここだ」
ウォッカ「ここは、ナムコランド……ゲームセンターじゃないですかい!」
ジン「ああ、いっただろう。息抜きは必要だと」
ジン「ただし、気を付けろ。ここではWAONは使えない」ノットワオンッ
ウォッカ「俺、両替してきます!」ジャラジャラワクワクー
ジン(ここでプリクラとか言うやつがとれるのか)
ホワンホワンホワンホワンホワワワーン
ジン「おい、キャンティ。なんだこれは」
キャンティ「ちょ、アタイのプリクラみんなよ!」
ジン「この写真のシールはプリクラというのか」
キャンティ「ああ、前にコルンと……カルバドスと一緒に撮った、たった一枚のアタイの宝物さ」
ジン「(そうか、カルバドスはもう……)そう、すまなかったな」
キャンティ「アンタもウォッカと撮ってみたらどうだい?」ニヤニヤ
ジン「そうだな……」
ホワンホワンホワンホワンホワワワーン
ジン(しかし、このプリクラとかいう機械思ったよりでかい)チラッ
ウォッカ「兄貴ー!両替してきましたぜー!さて!なにからやりますかい?」
ウォッカ「クレーンゲームやりますかい?あれはコルンが得意なんですぜ。シューティングはスナイパー組はみんな得意で……俺はレースゲームが得意なんですぜ」
ジン「ウォッカ」
ウォッカ「それともメダルゲームやりますかい?前にバーボンが休み丸々潰してメダルバンクをカンストさせてたのには笑っちまいましたよ!」ハハッ
ジン「ウォッカ。プリクラ撮るぞ」
ウォッカ「……えっ?」
ウォッカを別の女キャラだと思えばいける
ウォッカ「兄貴と俺でですかい?」
ジン「問題があるのか?」
ウォッカ「うーん。兄貴、普通はプリクラは女が撮るもんなんですぜ。層としては女子高生なんかの若者向けなんで、安全面に考慮して男だけでプリクラは撮れないんですよ。ほら、注意書ありますぜ」
【男性のみのご利用はご遠慮ください】
ジン「な、なんだと!?」
ジン「……いや、手はまだある」ニヤリ
ウォッカ「兄貴?」
ピッポッパッポッ プルルルルル ガチャ
ジン「おい、ベルモットか。いまどこにいる」
ジン「そうか。実はな、今ジャスコなんだが、ウォッカとプリクラを撮りたいが男だけだと駄目らしい」
ジン「悪いが早急にナムコランドに……なんだ、なにがおかしい」
ジン「切れた……あの女の秘密主義には呆れたもんだな、まったく」
ウォッカ「諦めましょう、兄貴」
ジン「そうだな」
ジン「なんだこの銃は、軽くて頼りないな」
ウォッカ「ゲームですからね、あ!兄貴!ゾンビでましたぜ!」
ジン「ふん、本職をナメるなよ」ニヤリ
・・・
ウォッカ「見てください!兄貴!こんなにぬいぐるみとれましたぜ!」
ジン「おい、どうするんだそんなに」
ウォッカ「き、キャンティのお土産に……」
・・・
ウォッカ「あれ?こっちにないですよ?兄貴の方に出てないです?」
ジン「無いようだが。ホッケーなんてものは初めてだから勝手がかわr」カシャーン
ウォッカ1-0ジン
ジン「ウォッカ、お前……!」
ウォッカ「兄貴ー!Qooオレンジです!どうぞ!」
ジン「……貰おう」ゴクゴク
ウォッカ「遊びましたねー、もう昼過ぎですぜ」
ジン「約束だ。昼飯は俺が奢ろう。例え、ホッケーで不意打ちで負けたとしてもな。勝負は勝負だ」
ウォッカ(兄貴、ゲーム慣れしてないからかな、根に持つなあ。普段は優しいのに)
ジン「ジャスコの昼飯といえばなんだ、ウォッカ」
ウォッカ「フードコートですかい!?」
ジン「わかっているようだな。もちろん、WAONも使える」ワオンッ
ジン「くぅ~」
ザワザワ ガヤガヤ ヒトゴミー
ウォッカ「やっぱり日曜日の昼時は多いですね、兄貴」
ジン「やはりフードコートの魅力は様々なジャンルのメニューが揃っていることだ」
ジン「家族連れでもうどん、ハンバーガー、ラーメン、たこ焼き、牛丼、クレープ。それぞれが好きなものを食べられる自由さ。」
ジン「それでいて家族や仲間と一緒に食事をとることかできる。決して高級品ではないが、ここでしか得られないものもある。混んでいるのも頷けるな」
ウォッカ「あ、あそこ空いてますよ!」ザセキカクホー
ウォッカ「兄貴、何食べます?」ナニニシヨウカナー
ジン「うどんとミニサラダとおにぎりセットにするまでは決まった。だが、天ぷらを乗せるかかきあげを乗せるか思案中だ」
ウォッカ「俺は味噌ラーメンの半チャーハンセットにしやす!注文いってきます」
ジン「ウォッカ、サラダも食っておけ。WAONカードは持ったな」
\へーい/
\へーい/
ジン(さて、かきあげに決めたわけだが)
ジン(まさかおにぎりセットに種類があるとはな)
ジン「すいませーん!かきあげうどんとミニサラダ、かとおにぎりセットのワカメとシャケを貰おうか」
店員「はい!かしこまりましたー!」
ジン「支払いは……こいつだ」ワオ……ン……
ジン「?」
店員「あっ、すいません。WAONの残高不足のようなんですが……」
ジン「そ、そうか。すまない、これで頼む」ゴセンエンサツ
店員「はい!ありがとうございます!」
ジン「すいませーん!」
ウォッカ「たまにはフードコートの飯もいいもんですね」ズルズルー
ジン「そうだな。ベルモットはフードコートは貧乏くさいだとか言うが俺は嫌いじゃない」ツルツル
ウォッカ「確かに騒がしいですけど、賑やかと言えば賑やかですぜ。俺もこの仕事してなかったらあんな風に家族と飯食ってたんですかねーなんて思うんですけど」モグモグ
ジン「……」
ウォッカ「でも今は兄貴や姉御やコルンやキャンティやバーボン、あの方とこうして組織やってるの楽しいですぜ」ズルズルー
ジン「……そうか」シャクシャク
ウォッカ「いやー、なかなか旨かったですね」ゴチソウサマー
ジン「そうだな。さて、一服したら食品売り場で買い物して帰るぞ」シュボッ
ウォッカ「晩飯の買い物ですかい?」
ジン「いや、晩飯はキャンティの当番だ。明日から任務で忙しいからな、買いだめだ」
ウォッカ「あ、兄貴。昨日、リンスが切れたってキャンティがかんしゃく起こしてましたぜ」
ジン「ああ、聞いてる。一応、どうしても必要なものはメモにかいてきた」
ジン(本日、二度目のWAONチャージ)ワオンッ
ジン(リンスは特売じゃないな。とりあえず一本だけにするか)ガコン
ウォッカ「あ、兄貴。普段は240円のこくまろカレー(中辛)が200円ですぜ!」
ジン「あわてるな、ウォッカ。ジャスコならこくまろカレー(中辛)は特売日なら128円まで値引きされる」
ウォッカ「さすが兄貴、抜かりありませんぜ」
ジン「それより玉子が特売だ。2パックとってきてくれ。割るんじゃないぞ」
ジン(あとは、ウォッカの好きなコーンフロスティとあの方のテザートにイチジク)ポイッ
ジン(最近キャンティはヨーグルトにはまってたな。コルンにはコイケヤのポテチ……)ヒョイ
ジン(バーボンは忙しそうだからオロナミンC買っておくか、安くないがやむを得ん)ガシャ
ジン(あとベルモット最近飲みすぎだからな。ウコンの力買っておくか)ドサッガラガラガラッ
ウォッカ「兄貴ー!持ってきましたぜー!」タマゴー
ジン「会計行くぞ」スタスタ
ピッピッピッ
店員「マイバックはお持ちですかー?」
ジン「ああ、持っている」
ウォッカ「そういや、レジ袋有料でしたね」
ジン「ああ、環境に配慮することは悪いことじゃない。一人一人無理なくできることからやればいい。あ、領収書貰おうか、黒の組織(仮)で。」
店員「かしこまりましたー!」
ジン「支払いは……こいつだ」ワオンッ
ジン「さて、帰るぞ。ウォッカ」
ウォッカ「へい!兄貴」
・・・
ウォッカ「兄貴、いいですかい?」
ジン「何だ」
ウォッカ「なんで今日誘ってくれたんですかい?あと、急にプリクラ撮ろうとしたり」
ジン「……俺たちの組織は裏家業、文字通り黒い取引ばかりだ」
ジン「俺も、お前も。あいつらもいつ死んでも、殺されてもおかしくない」
ウォッカ「兄貴、そんなことは」
ジン「無い。本当にそうか?お前はカルバドスが死ぬと思っていたか?」
ジン「俺もわかっているつもりだが、カルバドスの死は衝撃だった」
ジン「俺はこの世界で生きてきて長い、同じように殺されたり死んだ奴を大勢見てきた。裏家業だ、仕方ない」
ジン「うちの組織も例外じゃない」
ジン「だからお前とジャスコに来た」
ジン「プリクラを撮ろうとしたのもお前との写真が一枚もないことに気がついたからだ」
ジン「それだけのことだ」
ウォッカ(兄貴……)
ウォッカ(!)
ウォッカ「兄貴!ちょっと来てください!」
ウォッカ「兄貴!これ、これなら写真とれますぜ!」
ジン「証明写真機か」
ウォッカ「一人用なんで狭いですけど、無理すれば二人でとれますぜ」
ジン「ふっ、そうだな」
ウォッカ「じゃ、撮りますぜー!」
カシャッ ジーッストン
ウォッカ「できたできた。やっぱり兄貴は写真映りいいですぜ!」
ジン「貸してみろ」チョキチョキ
ジン「これがお前のだ。半分は俺がもらう」
ウォッカ「兄貴!これ、俺大事にしますぜ!」
ジン「そうか」
ジン(部下に救われるとは、俺もまだまだだな)ニヤッ
end
テレーレッテーレレー
ウォッカ「ただいま帰りやしたー!」ガラガラ
ジン「ただいま」
ベルモット「おかえりー、珍しいわね二人で買い出しなんて」
キャンティ「おみやげはー?」
ジン(今日はいい一日だったな。ウォッカとの絆も深まったようだし)
ベルモット「ジン?なに、それ?」
ジン「ああ、それはウォッカと証明写真機でとっt」
ベルモット「……え?」
ベルモット「男二人で証明写真機って……」
ベルモット「正直、キモチワルイ」
ジン「……」
ウォッカ(あ、兄貴……)
ベルモット「きもちわるい」
ジン「ベルモット、お前、オブラートに包め」
end
今度こそend
この黒の組織は同居してます
今後のジンとウォッカの活躍にご期待ください。
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