夏目「僕が父親?」(37)
夏目「え?」
にゃんこ先生にせがまれ七ツ寺屋の饅頭を買いに行く途中、妙な子供に出会った。
?「パパ見つけたー!」
キラキラした目で子供は僕に抱きついてくる。
にゃんこ先生「おい夏目。何時の間に子なぞ作った?」
肩に乗ってる先生はじと目で言う。
夏目「ちょっちょっと待てよ先生!僕の子供な訳ないだろ!」
僕は必死に弁明する。
?「えっ?…どうしたのパパ?何でそんなこというの…?」
子供は先程のキラキラした表情から一転。今にも泣きそうな表情になる。
?「ぇぅ…ぁぅ…」
とうとう泣きだしてしまった。どうしよう…。
夏目「え?あ…どうしよう」
泣きじゃくる子供と、子供にどう接すればいいのか分からない自分。
にゃんこ先生「夏目。本当に心当たりはないのか?」
夏目「ああ。当たり前だろ」
そう言うが。僕の足元で泣きじゃくるこの子供は何となく僕に雰囲気が似てるのだ。
夏目「ぼ、僕~?何処から来たのかな?お兄さん困っちゃうなぁ…」オロオロ
にゃんこ先生「ぷぷっwなんだその言葉使いはw」
夏目「うるさいにゃんこ先生!自分もあやすの手伝えよ!饅頭買わないぞ!」
にゃんこ先生「にゃにぃ⁉ それはいかん!ほらベロベロばぁ~」
?「あぃ…ぐすっ…。まだりゃだぁ」
夏目にゃんこ「!!?」
夏目「おい!先生!僕の聞き間違えか?先生の真名を呼んだように聞こえだが」
にゃんこ「あ、あぁ。たしかに…」
夏目「ねえ僕?このデブ猫見たことあるの?」
にゃんこ「だーれがデブ猫だ!こんなプリチーな猫いないぞ!」
?「あぃ?まだりゃでしょ?こんなかわいいネコちゃんまちがえないよ」
にゃんこ「///」テレテレ
夏目「照れるな先生。キモイぞ…」
?「まだりゃ~もふもふ~」ぎゅー
にゃんこ「うぎゃぁあぃあぁ!」!
夏目「泣きやんだはいいが、どうしたものか?先生の事は知ってるみたいだし」
にゃんこ「な、夏目~助けろ~ぉぉお!」
夏目「なぁ?僕?ここには誰と来たんだい?」
?「んえ?えーとね、パパとママとまだりゃとおばあちゃんのおうちにあそびにきたんだよ?」
?「パパはわすれんぼだなぁ」ケタケタ
よくコロコロ表情が変わる子供だ。
夏目「ええっと。僕は君のパパじゃないんだよ~。見間違えじゃないかなあ?」
?「そうなの?でもぉ…」うるうる
夏目「ええっと、お兄さんが一緒にパパとママ探してあげるからさ泣かないで、ね?」オロオロ
にゃんこ「おい~夏目!饅頭はどうすんだ!」
夏目「後だ後。ほっとけないだろ子供一人こんな所で」
夏目「ねぇ僕?お兄さんと猫が一緒に探してあげるからさ、どっちの道から来たかわかるかい?」
?「えーとねぇ?あっちから!」
夏目「そうか。じゃあ一緒に行ってパパ達を探そうか」
?「うんっ!」
七ツ寺屋のある通り。
?「あっ!あそこのおみせでおだんごたべたー」
夏目「お!そうか、誰かこの子の両親を見かけてればいいけど」
にゃんこ「おおう。七ツ寺屋!饅頭っ饅頭!」
?「あはは~まだりゃはまんじゅうすきだよねー」
夏目「先生…饅頭は後だぞ…」
夏目「すみません~ちょっといいですか?」
店のおばちゃん「あら?夏目くん?いらっしゃい。今日もお饅頭かい?」
夏目「ええ。それもあるんですけど聞きたい事があって…」
おばちゃん「なんだい?」
夏目「この子の両親を探しているんですけど、今日ここに来たみたいなんです。覚えてないでしょうか?」
おばちゃん「うーん。見てないねえ。今日は一見さんの家族連れは来てないと思うんだけど…」
夏目「え…?あ、そうですか。ありがとうございました」ぺこり
おばちゃん「ごめんねえ。あっ!そう言えば」
夏目「何か覚えが?」
おばちゃん「いや、夏目くんとこの猫ちゃん、さっきまで来ててお団子食べていったよ」
夏目「…先生。団子食べたのにまだ食いたりないのか」
夏目「いえ、すみません。お代は払いますので…」
おばちゃん「
おばちゃん「いいよ~私が勝手にあげただけだからね」
夏目「なんだかすみません…でわ」
別の通り。
夏目「先生。饅頭抜きな」
にゃんこ「にゃ、にゃにぃー!なんでだ!」
夏目「なんでって、さっきまで団子食べてたんだろ…迷惑かけて」はぁー
?「かけてー」
にゃんこ「団子なんぞ食べておらんわい!だいたい今日はお前とずっと一緒だったろう!」
夏目「あれ?そう言えばそうだな?」
にゃんこ「そうだそうだ!」
夏目「じゃあおばちゃんがみた猫っていったい…。」
?「あっあー!!」トテトテ
夏目「おっおい!何処いくんだあぶないぞー」
?「うーん♪猫ちゃんモフモフー!!」
にゃんこ先生「ぎゃっぎゃあー」
瀧「猫ちゃんモフモフーかわいいー♪」
夏目「瀧…相変わらずだな。ってあれ?!」
にゃんこ「……にゃ、にゃんと?」
夏目「なあ先生?先生がもう一匹いるように見えるんだけど?」
にゃんこ先生「うーむ。たしかにあのプリチーな容姿は間違えないな」
夏目「だな。あのブサイクは間違え様がない」
にゃんこ「にゃ!にゃんだとー」
夏目「おーい瀧!」ノシ
瀧「夏目君。こんにちはー!あれ?猫ちゃんがもう一匹?」
夏目「瀧。その先生に似た猫どこで?」
瀧「えっと…ついさっきそこの路地で団子食べてるとこ捕まえましたw」
夏目「はは…。相変わらずだな」
瀧「えへへ。ていうかそっちが本物の猫ちゃん?」
夏目「まあ、本物って言うか…なんというか」
まあ、お前ら本物だとか偽物だとかごちゃごちゃと
夏目「え?」
偽にゃんこ「私は私だこのプリチーな容姿を見てわからないのかこの馬鹿者め」
にゃんこ「にゃにゃ!?」
夏目「ぶさ猫が二匹…w」
にゃんこ偽にゃんこ「だーれがぶさ猫だー!‼」
瀧「ね、猫ちゃんがー!!!」がばっ!
多軌「はぁはぁ///猫ちゃんが二匹///モフモフし放題~」
にゃんこs「ぎゃー助けろ夏目~」
夏目「はぁ~。これは一体どう言う事なんだ?」
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