西暦2015年。
ソシャゲガチャがまだ成立していた最後の時代。

サイト運営は人間の手で構築されていたが、世界の真理を握っていたのは廃課金だった。

課金は無課金では到達できないスペックを司り、無課金は課金では到達できない技術の効率性の追究を積み重ねる。
彼等は決して相容れない学問の徒だが、ある一点において志を同じとしていた。
課金であれ無課金であれ、それを研鑽する場がより長く繁栄すること―――即ち、運営の守護である。

第一級商業版権・フェイト。

課金だけでは見えない世界観、無課金だけでは計れないストーリーを観測し、会社の決定的な倒産を防ぐために成立された約束された勝利の象徴。

今だ観測されない新たな物語を何より強く存続させる尊命の下に、課金・無課金の区別なく信者が集められた。


西暦1999年、並列思考型自動書記・スラッシュエンペラー完成。
西暦2000年、疑似地球伝奇モデル・アリストテレス完成。
西暦2004年、英霊召喚活劇システム・フェイト完成。
西暦2010年、霊子演算装置・オートマトン完成。

輝かしい成果は続き、信者御布施永久機関によりフェイトは100年先までの安泰を保証されていた。

がんばって考えまちたねーすごいねー

だが2015年。

何の前触れもなくネットで観測されていた未来領域が消失。
計算の結果、該当機関は2016年で倒産する事が判―いや、証明されてしまった。

なぜ。どうして。だれが。どうやって。
多くの疑問に当惑するフェイトの信者たち。

そんな中、ネットは新たな異変を観測した。
西暦2004年
日本、ある、会場。
ここに今まではなかった、「観測できない領域」が現れたと。

信者達はこれを会社倒産の原因と仮定し、いまだ実験段階だった第六の実験を決行する事となった。
それは、過去への時間旅行。
術者を霊子化させて過去に送りこみ、事象に介入する事で時空の特異点を探し出し、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式。

その名を聖地探索 ――― グランドオーダー

作品を守るために未知に立ち向かう、運命と戦うものたちの総称である。

>>5
すまん、じゃやめるわ

豆腐すぎわろた
もう来るなよ