前川みく「ムーンナイトキャット」 (38)
モバP(※以下P表記)「ただいま戻りましたー」
みく「ただいまだにゃー……」
ちひろ「プロデューサーさん、みくちゃん、お疲れさまです♪」
P「うぁー、今日も暑かった」
ちひろ「大丈夫ですか?くれぐれも、体調には気を付けてくださいね」
P「分かってますよ、健康には気を付けてます」
ちひろ「なら良かったです。それでは、私もまだ仕事があるので」
P「あい、お疲れです」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438008749
P「ふぁぁ……」
みく「ふー……。Pチャンお疲さまー……、今日のお仕事はちょっとハードだった~」
P「だなぁ。俺も何か疲れたわ」
みく「監督さんにも、スタッフさんにも迷惑かけちゃったし」
みく「終了時間も押しちゃって……、みんなお疲れモードだったかな。みくがもっと頑張れたらよかったのに……。ごめんね、Pチャン」
P「……まぁ、仕事なんだしそういう日もあるだろ。仕方ない仕方ない」ガサガサ
みく「Pチャンはこれから残業?」
P「おう。はー、気合い入れ直さないとな」コキコキ
みく「そっか……。それ、みくのせい、かな……。みくがリテイクいっぱい出しちゃったから……、その後始末だよね」
P「え、違うよ。これは元からやんなきゃいけない仕事。みくとは関係ないから気にするな」
みく「……ありがと。Pチャンは、優しいね♪」
P「反省できてるなら、こっちから言う必要もないし。今日のことは引き摺らずに、な」
みく「うん、そうだよね、落ち込んでばっかじゃダメ!みく、絶対に次のお仕事で挽回するモンっ!」
みく「そうと決まれば、うかうかしてられないにゃ!Pチャン、みくは今夜大忙しだから、早めに失礼するね!」
みく「今度ゆっくり、反省会しよ!」
P「お、元気出たみたいだな。よろしい」
みく「Pチャンも、お仕事頑張ってね♪」
みく「……夜ご飯を食べたら、寮の近くの公園で、秘密の猛特訓にゃ……!」
P「……大丈夫か?」
みく「あ、Pチャン!何でもないの、こっちの話!」
P「あぁそう?……8時過ぎてるし、気を付けて帰れな」
みく「うんっ!Pチャンも体に気を付けてっ!みくのせいで病気になったりしたら、化け猫になって出てくるからにゃー!」
みく「ばいばい!」
―――― 公園 ――――
みく「……よし、ご飯も食べたし、明日のために頑張って練習するにゃ……!」
みく「『黒猫館に、ようこそお越しくださいませ!ここはみくが主催を務める、紳士淑女のネコチャンが集う夜想会にゃ』」
みく「『今宵の盛大なキャンドルナイトパーティ……。ゆっくりくつろいでいくにゃ!』」
みく「……うーん、なんだかイマイチ。座ってやれば上手くいくかな……?」
みく「でもベンチがないなぁ……。あ、ブランコ……。うん、ちょうどいい」
みく「よし、もう一回!あ、あー……」
みく「んにゃあ……、何だか違うよね……。どうすればいいのかな……?」
「こんな時間に、君みたいなお嬢さんが一人でいるのは感心しないね」
みく「え……?」
P「ようみく、俺だよ」
みく「あ……、Pチャン…?どうしてここに……?」
P「事務所から出る前に、寮近くの公園で秘密の特訓するって言ってただろ?」
みく「……そっか、知ってたんだね。これじゃ、秘密の特訓じゃないにゃ」
P「熱心なのは結構だけど、外にこんな時間までいるの、流石に良くないぞ」
みく「うん……、もう遅いから戻るね。部屋で特訓するとドタバタしちゃって、映画鑑賞するって言う小梅チャンたちに迷惑かけると思ったから……」
P「ん、小梅たちか?そういや、一緒に映画見る奴探してるって言ってたぞ。なんでも小梅厳選のすごいやつだから、いろんな人に見てほしいんだと」
みく「小梅チャン、厳選…………」
P「ああ、らしい。一回だけ一緒に見たが、中々エキサイティングで凄かったぞ」
みく「…………や」
P「うん?」
みく「やっぱもう少しここで特訓してようかにゃぁ……」
P「あれ、戻らないんだ」
みく「うん、小梅チャンと一緒に映画鑑賞するの、ちょっと怖いにゃ……」
P「ああそっか。なら仕方ないな」 ニャー
P「……ん?その足元の猫は?」
みく「このコ?このコはね、公園のお友達にゃ!」
みく「ほらっ、あっち見て!」
P「おう?」
みく「人のいない夜の公園。そこはまさしく、ネコチャンたちのテーマパークなのにゃ」
みく「無人のブランコやジャングルジム……、ネコチャンたちの時間が始まるにゃ……!」
P「おー、すごいな。猫がいっぱいいる」
みく「ふふー♪みんな可愛いにゃあ……♪」
P「……混ざって遊んでくるか?」
みく「ふえっ!?そそそ、それは遠慮しておくにゃ!」
P「何で?いつもなら突撃してく勢いだろ」
みく「……猫耳、持ってないにゃ。これじゃネコチャンたちの仲間に入れないよー!」
P「あーあ、そいつは残念だったな。それはまた今度ってことか」
みく「猫耳ないと調子がくるう……かな」
みく「うぅ……。次来るときは、猫耳を忘れないようにするにゃあ……」
みく「……そう言えばPチャン、残業はどうしたの?」
P「必要な分は全部終わらせて、後はちひろさんに投げた」
みく「ちひろさんにかにゃ?何か見返りを求められたでしょ」
P「今度、昼か夜に飯をおごる約束をした。安く済んだ方だな」
みく「やっぱりだにゃぁ……」
P「つーか、俺のことはいいんだよ。みく、今何時か分かってるか?」
みく「え……。ふにゃっ!?もう10時にゃ!」
P「いくら寮が近いって言っても、こんな時間に一人でいるのは本当に危ないぞ」
P「時間を忘れて集中してんじゃないか、と思って来てみて正解だった」
みく「……ごめんなさい」
P「ま、いいよ。それよか、みく」
みく「何にゃ?」
P「どうすんの?まだ特訓続ける?」
みく「んにゃぁ~……。ここにこのままいるのは良くないし、でも寮に戻っちゃったら特訓できないし……。できればみくは特訓、続けたいにゃ」
P「……なら、今の時間にも使える場所が一つだけあるな。誰にも迷惑かけないし、安全はバッチリだし、寮には近い」
みく「え!ぴ、Pチャン!ぜひそこを教えてほしいにゃ!」
P「……いいの?大丈夫?後悔しない?」
みく「え、えっ。自分から言い出しておいてその反応は無しにゃ!」
みく「それに、みくはまだ明日のお仕事のために特訓したいにゃ!そのために、良い場所があるって言うなら、そこを使わせてほしいのにゃ!」
P「……分かったよ。じゃあ案内するからついて来てくれ」
―――― 数分後 ――――
みく「え、えっ?こ、ここマンションにゃ?」
P「んんー……。よし、人の気配はないな。大丈夫だ、行くぞみく」ウィーン
みく「えちょっ、ちょっと待つにゃあ!」ウィーン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
みく「ねぇPチャン、ここってもしかして……」ピンポーン
P「よし着いたな。ほれほれ、止まらずに出た出た」ウィーン
みく「んにゃっ」
みく「やっぱりそうにゃ……。ここ、Pチャンの家にゃあ!」
P「うん、そうだけど」ジャラッ カチャカチャ カチッ
P「よし、入って入って」ガチャ
みく「ええっ!?女のコを家に上げるのに、その反応の薄さは何にゃあ!?」
P「こらこら騒がない。とりあえず言いたいことは上がってから聞くから」
みく「えっ、あ、ああ、はいっ。すいません、お邪魔しまーすにゃ~……」
P「ただいま戻りましたーっと」カチャ
みく「うわぁ、Pチャンのお部屋、意外と大きいにゃ……。いいところに住んでるんだね」
P「この仕事柄、あんま稼いでも金を使ってる暇が無くてな。貯金してたら、こんなとこにも住めるようになった」
みく「ここ、寮と近いの?」
P「ああ。つか、寮と近いイコール事務所にも近いからなここ。そういうのも、選んだ理由」
P「あ、そこのソファに座っといて。何かあったかなー……」ゴソゴソ
みく「い、いいにゃPチャン。みくが押し掛けた形なんだし」
P「いやいや、提案したのは俺だから。あと、客を呼んだ時は何か出せってお袋に言われてんだよ」ガサガサ
P「……なんもねえ。最近買い足してなかったか……」
みく「気を使わなくても大丈夫だにゃ、Pチャン。それより、みく練習するねっ」
P「おー、防音だから大きな声出しても大丈夫だぞ」ガサゴソ
P「……うーん、俺ちょっと外出てくるわ」
みく「えっ?」
P「いや、ちょっと買い物。そんな時間かかんないだろうけど、誰か来ても入れないようにな」カチャ
みく「えっ、ええっ、えっ」
P「冷蔵庫ン中に麦茶あるから、のど乾いたら好きに飲んでなー」
みく「えっちょっPチャン」
P「んじゃ、俺以外が来ても開けないこと。それと、しっかり練習な」ガチャ バタン
みく「……行っちゃったにゃ」
みく「……こ、これは真面目に練習するところにゃ。Pチャンもそう信頼してみくを残したんだろうし」
みく「んんっ、よっし頑張るにゃ!」
―――― 十数分後 ――――
P「ただいまー」ガチャ バタン
P「みくー、ちゃんとやってるかー」ガサガサ
みく「あ、Pチャンお帰りにゃー」
P「差し入れ買ってきたぞー」カチャ
P「……おう、真面目にやってるな。感心感心」
みく「うんっ、そのためにここに来てるんだし」
P「よしよし。はいこれ、差し入れ」ガサ
みく「わぁ、たい焼きにゃ!ありがとねっPチャン♪」
P「いいってことよ。それ食べつつ、キリの良いとこまで頑張れな」
みく「Pチャンはどうするの?」
P「とりあえず、みくが帰るまでは起きてる。その間、何するかは今んとこ未定」
みく「あの……、だったらPチャン!練習、付き合ってもらえないかにゃ?」
P「え?何でさ」
みく「相手がいると、演技しやすいでしょ?Pチャン、お願い!」
P「ああ、なるほどね。そういうことなら付き合うわ」
みく「やった、ありがとにゃあ♪」
―――― 数十分後 ――――
P「……はぁ。まあ、結構疲れてたみたいだから仕方ないけどな、うん」
みく「Zzzzz……」
P「そろそろ起こすべきか……」
P「みくー、起きろー」トントン
みく「んにゃぁ…………」
P「……次のロケ、築地市場で水揚げしたばっかの魚のグルメレポだぞ」ボソボソ
みく「ん゛にゃっ!?お魚は嫌にゃっ!」
P「おはようみく。いい夢は見れたか」
みく「あ……。ご、ごめんにゃPチャン。つい寝ちゃった」
P「疲れてるんだろ?そろそろ遅いし、帰るなら寮まで送ってく」
みく「ううん。……Pチャン、もう少しだけ……、みくとお話、いいかにゃ?」
P「……家まで連れてきたしな。最後まで付き合うよ」
みく「ありがとね、Pチャン」
みく「今日はホントに上手く行かなかったにゃ……」
みく「難しい役だけど、ちゃんと出来てれば色んな人に迷惑かけなかったのに……」
P「まっ、しゃーない。今回の舞台、監督は厳しいし演出家は凝り性で面倒臭ぇからな」
みく「ず、すいぶんバッサリ言うにゃ……」
P「でもな、難しいことだけど、真面目に臨むみくならこなせるとも思ってる」
P「俺ならこういう風に面倒くさいって言うけど、みくはそう言わずに練習しようとした」
P「そうやって一生懸命に臨むなら、過程はどうあれ必ずみくの活動に役立つ」
みく「Pチャン……」
P「……と思う。投げ出さなきゃな」
みく「投げ出さないモンっ!みく、やるからにはぜ~~ったい成功させるにゃ!」
P「ならいい。最後まで頑張ってくれ。応援してる」
みく「……もう、そういうこと言うからPチャンはずるいにゃ……」
みく「でも、ありがとねPチャン。みく、明日はもっと頑張るにゃ!」
みく「それでダメでも、また明後日頑張るにゃ!」
P「おう、その調子で明日もな」
みく「うんっ!ふふっ♪」
みく「……あっ!……ねぇねぇ、Pチャ~ン?」
P「露骨な猫なで声出してきたな。何だよいったい」
みく「みくはー、気まぐれなネコチャンなのにゃ。だから明日は頑張れても、明後日は頑張れないかもしれないにゃあ」
P「……うわーなんだってー、そいつは困ったなー。どうすりゃいいんだー」
みく「Pチャン、ひっどい棒読みにゃあ……」
P「お互い様だろ。で?続きは?」
みく「むっ……。……だからー、何か頑張るご褒美が欲しいにゃん!」
P「おう?ご褒美とは珍しい方向性で来たな」
P「……まぁ確かに、あの厳しい現場を乗り越えるんだもんな。分からなくもない」
みく「うんうん!」
P「じゃあ、今回の舞台が上手く行ったら、二人で何か食いに行こうか。俺のおごりで」
みく「やったにゃー!Pチャン大好きー!」
P「あ、でも。俺から見てダメだなーと思ったら、寿司屋に連れてくから。回らないタイプ」
P「お偉いさんとしか行けないような、それはもう高級なところへ」
みく「うに゛ゃっ!?お寿司はダメにゃ!絶対ダメにゃーっ!」
P「はっはっは。どこへ行くかは財布を持つ俺次第だ。どうせ金出すなら、どこ行ったって同じだからな」
P「寿司が嫌なら、気まぐれ起こさずにマジメネコチャンでやるんだな。ほーれ頑張った頑張った」
みく「ううぅにゃああーーっ!」
―――― 数週間後 ――――
みく『黒猫館に、ようこそお越しくださいませ♪ここはみくが主催を務める、紳士淑女のネコチャンが集う夜想会にゃ!』
みく『今宵の盛大なキャンドル・ナイト・パーティ……。ゆっくりくつろいでいくにゃあ!』
ガー ガタンッ ワー パチパチパチパチ
『これにて、〈黒猫館のキャンドルナイトパーティー〉の公演を終了いたします』
『お忘れ物のございませんよう、お気をつけてお帰り下さい』
――― 舞台裏 ―――
みく「お疲れさまでした!ありがとうございました!」
「厳しいことを言ったが、君はよく頑張った。この舞台の成功、おめでとう」
みく「監督さん……。本当に、ありがとうございました!」
みく「…………」
みく「……うっ……、良かったにゃあ……」ポロポロ
「お疲れ様、よく最後までやりきったな」
みく「……あぅ、Pチャン……」
P「おうおう、本当によく頑張った。厳しいことに立ち向かって、よく乗り越えた」
P「……いい舞台だった。最高に楽しかったよ」
みく「……ふふん、当然だにゃん!」ゴシゴシ
P「まっ、感想は後だ。着替えてきな、待ってるから」
みく「うんっ♪……覗いちゃダメにゃ」ガチャ バタン
P「んなことするかって」
みく『ねえPチャン』
P「ん?」
みく『みく、どうだった?』
P「もうちょい答えやすい質問にしてくれない?」
みく『んにゃぁ……。じゃあ、舞台の上のみくは、Pチャンからどう見えたか聞きたいにゃ』
P「そうだな、立派に猫屋敷の主人だったように見えた」
みく『ね、猫屋敷……?その言い方はちょっと……、語弊があるにゃ!』
P「ああ、冗談冗談。黒猫館の主、パーティの主催者……、いや主催猫?まあどっちでもいいか」
P「その役になり切ってたというか、いつものみくがその猫に憑りつかれてた感じかな?」
みく『もーPチャン!怖いこと言うの禁止にゃ!』
P「ええ?何でだよ、猫キャラじゃなくて、猫が乗り移ってるように見えたんだぞ。その方が良くね?」
みく『んにゃっ……。そ、それはいいのか、悪いのか……、よくわからないにゃあ』
P「じゃあ普通に言えば……。やっぱり、役を完璧に掴んでた、って感じか」
みく『……Pチャン、もう一言欲しいにゃ』
P「ええ……。これ以上何言えば良いんだよ」
みく『そ、その……。み、みくは可愛いネコチャンになれてたかにゃ!?』
P「あーうん、大丈夫大丈夫」
みく『生返事やめるにゃあ!せっかくちゃんと聞いたのに、これじゃ意味ないにゃ!』
P「大丈夫だよーみくはとってもとってもキュートなネコチャンだったよー」
みく『だからって棒読みもやめて!』
P「フフフ……、やっぱみくのリアクションは面白いわー……。クックック……」
みく『んにゃー!もー!Pチャンのバカー!』
―――― 一時間後 ――――
みく「んん~~っ……。疲れたにゃあ……」
P「夜も遅くなってきたしなー。車乗れ、寮まで送ってく」
みく「…………」
P「おい、どうしたみく。帰らないのか?」
みく「……今夜は、月明かりが……ステキだにゃ」
P「……急にセリフ言い出してどうした。公演は終わってるぞ」
P「でもまあ、確かに今日の月明かりはちょうどいいな。セリフ通りだ」
みく「……みく、このまま帰っちゃうの、ちょっと嫌だにゃ」
P「置いてって欲しいのか?」
みく「そうじゃなくって。……月明かりのせいで、みくはちょっとダイタンになっちゃってるのかも?」
みく「だから……今日は、もうちょっとだけ、一緒にいてほしい……にゃ」
P「…………」ガリガリ
P「……………………」ガリガリ
P「…………………………………………ちょっとだけな。あんまり長くはダメだぞ」
みく「ふふっ……♪Pチャン、優しいにゃ」
みく「パーティの後は、二人だけの後夜祭……しちゃう?」
P「それは明日な。今日はもう遅いからダメ」
みく「はーい♪……あれ?明日って何かあったかにゃ?」
P「……もしかしなくても、覚えてないな?」
みく「うっ、は、はい。覚えてないにゃ……」
P「……まあいっか。そりゃ明日になってからで。今は今だ」
P「今日まで本当によく頑張ったな。お疲れ」ワシャワシャ
みく「んっ……。もうPチャン、もうちょっと優しくお願い……♪」
―――― 翌日・夕方 ――――
P「…………」prrrrrrr
みく『もしもし、前川です』
P「ようみく、今どこ?」
みく『あれっPチャン、どうかしたの?』
P「飯だよ飯。前に約束したからな」
みく『……あっ、昨日言ってたやつにゃ!?』
P「そうそう。っていうか何週間か前の話な。忘れてたんだろ?」
みく『うう……、ご、ごめんなさい』
P「気にすんな。で、今どこ?」
みく『寮にゃ』
P「オッケー、あと30分くらいしたら迎えに行くから、用意しといてな」
みく『どんな格好していけばいいにゃ?』
P「そんなよそ行きの服じゃなくていいぞ。あんまいいとこじゃないから」
みく『うん、分かったにゃ!それじゃあ待ってるね♪』
P「あいよー、じゃまた後で」
みく『うん、また後で!』
―――― 夜 ――――
みく「うにゃああ…………!」キラキラ
P「お気に召したか?」
みく「もちろん、もちろんだにゃ!だって、だって……!」ジュー
みく「ハンバーグだにゃ!嬉しくないわけないにゃ!」ジュー
P「何がいいか色々考えたけど、まあこれが一番いいかなって。俺も食べたかったし」
みく「PチャンPチャン、早く食べるにゃ!早く早く!」
P「まあ待て、ハンバーグは逃げないから落ち着けって。はい、手を合わせて」
みく「いただきます、にゃんっ!」
おしまい
おまけ
―――― さらに翌日 ――――
みく「おはようだにゃぁ~」
ちひろ「あらみくちゃん、おはよう」
みく「おはようございますにゃん♪」
ちひろ「昨日、プロデューサーさんと一緒にご飯を食べに行ったって聞いたわよ?」
みく「うん!おっきなハンバーグを食べさせてくれたにゃ!」
ちひろ「そう、それは良かったわね、みくちゃん♪」
みく「……そう言えばずっと前に、Pチャンに仕事押し付けられたから、そのお返しにご飯奢るように要求したって聞いたにゃ」
ちひろ「ええ。でも、プロデューサーさんの方が一枚上手でした」
みく「どういうことにゃ?」
ちひろ「『奢るって言いましたが、値段の指定はされてないですよね』って言いながら、コンビニ弁当をおごって来たんですよ、彼」グッ
ちひろ「抜かった……!プロデューサーさん、意外とお金持ってたのに……っ」ギリギリ
みく「そ、そうかにゃ……」
ちひろ「二人はどこへ行ったのかしら?」
みく「○○ってお店にゃ。Pチャンはそんなに良い所じゃないって言ってたけど、ハンバーグはと~~っても、おいしかったにゃ!」
ちひろ「……そのお店に、間違いはない?みくちゃん」
みく「えっ、う、うん……。どうかしたのかにゃ?」
ちひろ「……プロデューサーさん、みくちゃんに甘いわね」
みく「どういうことにゃ?」
ちひろ「昨日二人が行ったお店、結構人気のお店で、前もって予約しておかなきゃ入れないの」
ちひろ「だから、プロデューサーさんはかなり前から予約をしていたんだと思うわ。みくちゃんのためにね」
みく「Pチャン……。あっ、もしかして、あの時からもう……?」
みく「……ふふっ、ありがとうにゃ、Pチャン」
みく「大好き、だにゃん♪」
今度こそ終わり
終わりです。
みくと一緒にハンバーグが食べたい。
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません