岡田彰布「アレ(アイドルマスターシンデレラガールズ その4)よ」 (186)

どんでん×モバマスSSの第4弾です。
相変わらず誤字脱字があると思います。宜しくお願いします。


岡田彰布「アイドルマスターシンデレラガールズ?」
岡田彰布「アイドルマスターシンデレラガールズ?」 - SSまとめ速報
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岡田彰布「(アイドルマスターシンデラガールズ)その2やで」
岡田彰布「(アイドルマスターシンデレラガールズ)その2やで」 - SSまとめ速報
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岡田彰布「アレ(アイドルマスターシンデレラガールズその3)や」
岡田彰布「アレ(アイドルマスターシンデレラガールズ その3)や」 - SSまとめ速報
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432531025

第8章 京都編



――事務所



ちひろ「大阪での一件、ようやく収まりましたね…」



どんでん「まあ、俺がアレ(会見)したからな。そら(効果は)バッチリよ」



――数日前 会見場



どんでん「えー。本日はお忙しい中、会見にご参列いただきましてありがとうございます。オカダアキノリでございます」パシャパシャ



どんでん「本日は、私がプロデュースしている、諸星きらりでございます。一部報道では女子プロ野球へという報道がございますが、彼女の意向も私もプロ志望をだすことはありません」パシャパシャ



記者「スポーツHですが、諸星さんもその意向は無いということですね?」



どんでん「はい。本人もアイドルがしたいという強い意志を持っております」



記者「Dスポーツですが、将来はそちら(プロ)への選択肢はあるんでしょうか?」



どんでん「(プロへ行く選択肢は)ないです。これでよろしいでしょうか?」パシャパシャ



記者「Cスポーツですが、オカダさん自身の野球指導の問い合わせもあるということですが?」



どんでん「ソレ(野球指導)もないです。以上で会見は終わります」パシャパシャ

ちひろ「結構ばっさりいきましたよね」



どんでん「ああでも言わんとアカン。スポーツ新聞は根も葉もないことアレ(書か)されるからな」



ちひろ「そうですか。――それで、今度は京都からお仕事の依頼があったんですけどどうしますか?」



どんでん「どういうやつや?」



ちひろ「何でも和菓子のプロモーション撮影とのことです」



どんでん「和菓子なあ…」



ちひろ「どうしたんですか?」



どんでん「なんで東京の、俺のに(依頼が)きたんやろうな?」



ちひろ「さあ?でも、お仕事があるなら良いと思いますよ!大阪でのイベントが成功したということですね!」



どんでん「だと、ええけどなあ…」

どんでん「まあ、どういう感じで行けばエエのか、先方と話し合ってくるで」



ちひろ「頑張ってくださいね!」



どんでん「卯月たちにアレ(レッスンを)するよう言っていてくれ」



ちひろ「はい!」バタン



ちひろ「行っちゃいましたか…。いつの間にか、私もアレ、ソレで分かるようになってきたな…」



卯月「おはようございます!」



ちひろ「卯月ちゃん。おはよう。今日も頑張ろうね」



卯月「はい!(大いに期待してもらって)結構です!」



ちひろ「――だいぶ()も多くなってきたなあ…」



卯月「あれ?監督さん、今日は帰ってこないんですか?行先は…京都?」



ちひろ「うん。詳しい話は全員が来たら私の方で話すわ」



――チームどんでん全員集合



ちひろ「監督さんは京都に行って、新しいお仕事の打ち合わせに行っております」



美穂「お仕事の、ですか?」



ちひろ「これがその資料です」



みく「塩見和菓子店?和菓子のお店かにゃ?」



ちひろ「ホームページではそれなりに有名な和菓子店らしいわ。そこのCM撮影になるわ」



千奈美「撮影メンバーはこの全員で行けるの?」



ちひろ「今、その部分や演出を監督さんが話し合いに行っているわ」



ヘレン「さすがね。(私達は世界レベルに向かって行くのだから)世界レベルの監督になってもらわなきゃ困るわ」



美穂「全員で行けるといいですね!」

新スレ乙ー

>>2
(内緒やけどどんでんの下の名前は「あきのぶ」って読むんやで)

ちひろ「そうね。それじゃ、皆レッスンお願いね」



一同「はーい!」



――その夜



どんでん「ただ今戻ったで。――千川。まだおったんか(その目は優しかった)」



ちひろ「はい。監督さんが戻ってくるか分かりませんでしたから」



どんでん「今日中に戻れるか(分からへん)やったしな。連絡すればよかったな」



ちひろ「それでどうだったんですか?」



どんでん「おう。それがな――」



――次の日



どんでん「全員集合!」ササッ!



どんでん「昨日、千川が伝えておると思うが、京都でCM撮影がある」



卯月「ついに私たちもテレビに映るんですね!」



どんでん「このCMは京都県内だけやが、記念にコピーして渡してくれるそうや。後は、向こうの売り上げが上がれば、次(の季節)も依頼するそうや」



みく「それならなおさら頑張らなくちゃいけないにゃ!」



ヘレン「世界へ向けての一歩だから(躓くわけには)いけないわね」ワイワイ



どんでん「あー…。それ(出演の方)なんやがな…」



愛結奈「どうしたのプロデューサーさん?ばつが悪そうな顔して」

きょ、京都腐・・・

>>7 どんでん「おお、訂正指摘ありがとな。そら(主人公の名前を間違えるなんて)そう(作者には再教育)なるよ」



どんでん「今回のCMは2パターン撮る。1パターンに6人出ることになる」



千奈美「ちょっと待ってよ。12人?うちには愛結奈さんたちを入れて11人しかアイドルいないのよ?」



早耶「きらりちゃんの時のように、新しい子が来るんですかぁ?」



どんでん「いや、ソレ(新しいアイドルの加入)は無い。12人目いうのは――」



――数日後 京都CM撮影現場



みく・ヘレン・千奈美・友紀・幸子「ムスー」



美穂「みんな。そんなに怖い顔しないでください…。せっかくのCM撮影なんですから…」



ヘレン「納得いかないわ」



千奈美「ええ。同感」



友紀「何で12人目が監督なのよ!」



幸子「ボクが一番カワイイのですから!」



みく「それはおいて、何でどんチャンがメイン張ってるのにゃ!」



監督「はい。よーいスタート」



卯月・夕美・早耶・きらり・愛結奈「(ボイスレッスン中)」



どんでん「差し入れやで」



卯月・夕美・早耶・きらり・愛結奈「あー!水羊羹だぁ~!」ワイワイ



どんでん「そら、水羊羹と言ったらココしかあらへんやろ!」



ナレーション「京都の水羊羹は塩見和菓子店へお越しください」



どんでん「やっぱり塩見がNO,1!」

>>9 どんでん「おお。指摘ありがとうな。作者はホンマにアレ(自分の役割分かってない)な。何回誤字しとるんや…。もう帰らせたわ…」



パターンB みく・美穂・ヘレン・千奈美・幸子・友紀編



みく・美穂・ヘレン・千奈美・幸子・友紀編「(キャッチボール中)」



どんでん「差し入れやで」



みく・美穂・ヘレン・千奈美・幸子・友紀「あー!水羊羹だぁ~!」ワイワイ



どんでん「そら、水羊羹と言ったらココしかあらへんやろ!」



ナレーション「京都の水羊羹は塩見和菓子店へお越しください」



どんでん「やっぱり塩見がNO,1!」



監督「はい!オッケーでーす!」



――帰りの新幹線



パターンB(美穂以外)「監督!何で最後のセリフ全員で『やっぱり塩見がNO,1』にしてくれなかったんですか!」



美穂「み、みんな…。お、落ち着いて…。監督さんにも考えが…」



どんでん「そら、当たり前やがな。卯月たちのパターンも同じやり方で(収録)しとる。お前たちだけアレ(演出を変更)したら不公平やろ」



みく「だからと言って、こんな使い方は納得いかないにゃ!」



幸子「そうです!カワイイボクが画面の端っこなんておかしいです!プロデューサーさんが主役なんて!」



パターンB(美穂以外)「ギャーギャー!」



パターンA・美穂「み、みんな…」



どんでん「なんでお前らにそんなアレ(演出)を言われなあかんのや!」



一同「」



どんでん「ええか?今回の依頼は先方の厚意や。俺かて、配慮はした。ここはお前ら(アイドルたち)に出番をくれと。やけども、向こうは俺がメインで出なあアカンと言うてきた」



どんでん「何とか粘って、お前ら全員が出れるように折り合いをつけた!せやから、こうしてお前たちをココ(京都)に連れてきて(撮影)出来たやんけ!」



どんでん「お前らが次へのステップを踏めるよう、踏んでもらえるよう、俺も千川も最善を尽くしてきたつもりや。それなのにお前らはずっとアレ(自分本位な物言い)しか言わへん」

どんでん「それなら俺も考えがある。みく・ヘレン・千奈美・輿水・姫川。お前らを明日以降、謹慎とする。アイドルとしての活動も、Liveバトルも事務所でのレッスンもなしや。新幹線が(東京に)戻ったら、そこでお前らは解散や」



浜川「プロデューサー。それはいくらなんでも厳しいんじゃないの?」



卯月・美穂「そうですよ!考え直してください!」



どんでん「浜川。俺は言うたはずや。『実力がない奴が仲間から外れる。』て。まだ、自分の立場と実力がわかっとらん。だから、そんな物言いが出来るし、通ると思っとる。そこからして勘違いしとる」



どんでん「俺らは11人全員でチームや。各々悩みや苦しみがあると思う。それを分かってやりつつ、チームとしての意識が必要なんや。それが出来ひん奴は要らんし、マイナスや。」



早耶「そんな言い方しなくても…」



どんでん「俺は配慮はするけど、遠慮はしない。もちろんそれは良い意味でも、悪い意味でもや。お前たちのやっていることが卯月たちにも悪い影響が出ると判断したからや」



どんでん「仕事が成功した、失敗したは俺の責任や。いくらでも詫びる。だが、上手く行った中でそういうアレ(問題を引き起こす)するんは完全に別よ」



みく「分かったにゃ!どんチャンがそうならみくはその処分に従うにゃ!」



ヘレン「そうね。行けると思ったけど、ここが潮時なのかもしれないわね」



千奈美「ええ。もっとわかってくれると思ったけど、そこまでのようね」



幸子「プロデューサーさんがそういう考えなのがよく分かりました!ボクはボクなりに世界一カワイイ道を見つけます!」



友紀「そうだね。ここでなら日本一も行けると思ったんだけどね…」

――事務所



どんでん「戻ったで」



ちひろ「おかえりなさい!――あら?みくちゃんたちは?それにみんな表情が…」



どんでん「ソレ(報告)は後でもええか?」



ちひろ「ええ。大丈夫ですよ…」



どんでん「なら、先に(ミーティングを)やってしまおうか」



――ミーティング後



ちひろ「何があったか聞かせてください」



どんでん「みくたちの不満が爆発した…」



ちひろ「やはりそうですか…。今まで怒らない方が不思議でしたからね…。とはいえ、ここまでが順調に行き過ぎでもありましたからね…」



どんでん「みくたちには謹慎を言い渡しておる」



ちひろ「これからどうされるおつもりですか?」



どんでん「分からん…」

ちひろ「今はお仕事もひと段落しているみたいですし、いいかもしれませんが、この後はどうなるか分かりませんね。移籍の話も出してみますか?」



どんでん「それはしなくてもエエ。特に輿水、姫川はここにきてアレ(間もない)から、すぐ移籍じゃあいつらに不利になる」



ちひろ「それを聞いて安心しました。辛抱強く行きましょう」



どんでん「そらそうよ。俺はあそこ(タイガースとバファローズ)で監督しとった男やで。こんなの何ともあらへん。カブレラやローズ、アリアスをまとめてたんや」



ちひろ「――夜の街で彼らに会ったら、怖いでしょうね」



どんでん「さてと、対策練らなアカンな…」



ちひろ「謹慎ということはここに来たらダメってことですよね?復帰後のことをまず第一ですね」



どんでん「しゃーない。明日、モトヤシキとトレーナーのとこ行くわ。それでアレ(レッスンメニュー)を作ってもらうか」



ちひろ「監督さんや私が行ったら、勘づかれちゃいますから、卯月ちゃんたちに頼むしかないですね…」



どんでん「せやなあ。ここは俺は何も知らん体で行かなやろなあ…」



ちひろ「今回は指示だけをお願いします。私の方で手配をしますから」

――次の日



卯月「おはようございます…」



ちひろ「おはようございます。卯月ちゃん。――元気出して…」



卯月「分かってはいるんですけどやっぱり…あはは…」



ちひろ「――やっぱり昨日の一件がキてるようね。この様子だと、他の子にも影響ありそうね…」



卯月「監督さんは?営業ですか?」



ちひろ「ええ。帰りが遅くなるそうよ」



卯月「そうですか…。レッスン行ってきますね…」



ちひろ「いってらっしゃい。――あら電話だわ。美穂ちゃんだわ。――もしもし?美穂ちゃんどうしたの?」



美穂「ちひろさん。今日のレッスンお休みしてもいいでしょうか?」



ちひろ「…昨日の件ね」



美穂「はい…。私も一緒に撮影したので、みくちゃんたちを説得してみたいんです…」



ちひろ「分かったわ…。でも、あまり無茶はしないでね」



美穂「はい…。ありがとうございます。それでは失礼します…」

――夜



ちひろ「結局、今日のレッスンを休んだのは美穂ちゃんだけじゃなく、愛結奈ちゃんも休んで、卯月チャン、早耶ちゃん、夕美ちゃん、きらりちゃんが参加したけど、どこか上の空だったと報告が来ています」



どんでん「そうか…」



ちひろ「モトヤシキさんはなんて?」



どんでん「2,3日中にアレ(メニューを送って)してくれるそうや」



ちひろ「それくらいですか…」



どんでん「後は、塩見和菓子店の売れ行きは良いそうや。このままいけば、次(秋)のCM撮影も出来そうや」



ちひろ「それは全員でやるんでしょうか?」



どんでん「分からんなあ…。早く依頼されれば、間に合わんかもしれん…。もちろん(間に合うに越したことは無いが…)」



ちひろ「そこはみくちゃんたち次第ですね…」

――その頃



愛結奈「ここも空振りか。――全くどこで何やってるのかしら?」



ザワザワ



愛結奈「向こうが少し騒がしいわね。やっているかしら?」



ザワザワ



愛結奈「ビンゴね。後は…」



観客「あの挑戦者強ええ!これで10人抜きだぜ!」



愛結奈「ふうん。道場破りがいるのね…」



千奈美「もっとかかってらっしゃい!」オー! スゲー!



愛結奈「ビンゴ。まだまだ勘は鈍ってないようね」



観客「これで11人抜き!女王だ!」



愛結奈「さてと、そろそろ『女王様』には御退座願いますか」

進行「ここで新たな挑戦者の登場だ~!」ワーワー



愛結奈「はーい。女王様。気分はい・か・が?」



千奈美「何しに来たのよ?」



進行「おーっと!これはただならぬ雰囲気!いんね――」



千奈美「うるさい!黙ってなさい!」



愛結奈「あらあら。荒れてるわね。その年で荒れるなんて10年早いわよ」



千奈美「何しに来たの?お説教?」



愛結奈「この場でやる勝負にお説教なんてないわよ。ダンスで勝負よ」ワーワー



千奈美「あなたと私、どっちが長いと思ってるの?」



愛結奈「プロデューサーから聞いたわ。あなたもここ(ストリートダンス)出身だって。負けないわよ」



進行「それじゃ、ミュージックスタート!」



――Liveバトル開始!



――ここからはパフォーマンス勝負になります!



――どちらが支持を得られるのか!?



千奈美「――負けるわけにはいかないわ!」



愛結奈「――あらあら、プレッシャーが伝わってくるわ」



――挑戦者 浜川愛結奈の大勝利~!

千奈美「な、何で…」ハアハア



愛結奈「何で負けたのかしらねえ?」



千奈美「くっ…!」ダダダ…



愛結奈「あらあら。強情ね」タッ



進行「ちょっと!チャンピオンがいなくなっちゃ困るよ~!」



愛結奈「不戦敗でいいから適当にしなさい。じゃあね~」



――どこかの路地裏



千奈美「」ハアハア



愛結奈「見つけたわよ」



千奈美「!どうしてここだって…」



愛結奈「何ででしょうね?」



千奈美「ほっといてよ!もう関係ないでしょ!」



愛結奈「本当にそう思う?」



千奈美「は?」

愛結奈「本当に無関係なら、私はあなたのことなんて放って置くわ。『ライバルが一人自滅した。』って喜ぶわ」



千奈美「それでいいじゃない」



愛結奈「仲間を見殺しになんて出来ないわよ」



千奈美「仲間ってチームどんでんってこと?だとしたら――」



愛結奈「あんたって、昔の私を見ているみたいなの」



千奈美「は?」



愛結奈「さっき、私もストリートダンスをやってるって言ったわよね?ちょうど今のあんたのように、あんなバトルに明け暮れていたわ。来る日来る日も踊りばっかだったわ」



千奈美「…」



愛結奈「バトルに明け暮れていたけど、結局得るものなんてなかったのよ…。バトルしたって、世間の目は冷たいものよ…。あんたにはそうなってもらいたくないのよ」



千奈美「そんなの私の勝手でしょ!」



愛結奈「強情ねえ…。そうだ!さっきのバトル、真剣勝負だったわよね?罰ゲームしなくちゃ」



千奈美「ちょ!そんなの聞いてない!」



愛結奈「今決めたもの。さーてなにしようかしら?」



千奈美「ずるいわよ!そんなの!」

愛結奈「あ。良いこと思いついたわ」



千奈美「な、何よ!事務所に戻らるならお断りよ!私は自分から飛び出していったんだから!」



愛結奈「強情だなー。まあ、そこも私に似てるけどね。――ケータイ番号教えなさい」



千奈美「それでいいの?」



愛結奈「ええ。ただし、電話がかかったら必ず出ること。無理な場合は折り返しなさい」



千奈美「まあ、分かったわ。それじゃ、私は帰るわ」



愛結奈「淋しくなったらいつでも帰ってきなさいよ」



千奈美「それは無いから。――じゃあね」スタスタ



愛結奈「全く、強情なんだから…」

――それからやや前のこと


美穂「あ!」



みく「あ…」タタタッ!



美穂「待って!」



みく「嫌だ!みくは曲げないよ!」



――数分後



美穂「ま、待って…」



みく「い、いい加減諦めてよ…。もう走れない…」ヘタッ



美穂「つ、捕まえた…」ギュッ



みく「美穂チャン。どうしてみくのこと追いかけてきたの?」



美穂「まだ、終わってないよ…」



みく「何が…?」



美穂「シンデレラガールズ…」



みく「あ…」



美穂「まだ、4人だった頃、いっつも言ってたよね?」



みく「言っていたにゃ…」



美穂「アレは嘘だったの?」



みく「嘘じゃないよ!嘘じゃないけど…」



美穂「」



みく「どんチャンを見ていると、本当にみく離れるか不安になるの…。いつもいつも監督さんが前に出てるから…」



美穂「仕方ないよ。監督さんだもの。プロの世界で何十年もやってきている人だよ。私たちまだ1年もやってないんだもん」

みく「なれるかな?(シンデレラガールズ)」



美穂「私はなれると思う。でも、私は一人でなんて無理だと思う」



みく「どうして?」



美穂「井の中の蛙、大海を知らず。って言う言葉あるでしょ?監督さんもそれを言っていたし…。みんなで高め合って、NO,1を目指さなくちゃ。いつまでかかっても、無理じゃないかな?」



みく「…」



美穂「私、監督さんにスカウトされて嬉しいよ。今まで見れなかった新しい世界を見せてくれた。路上のLiveバトル。アイドルバトル、球場でのステージに国歌斉唱。それにCM撮影。全部見たことない景色で嬉しかった。みくちゃんは?」



みく「確かに、すごかったよ。みく一人の力じゃ絶対無理…。あんな世界があったんだって思い知った…」



美穂「じゃあ!」



みく「でも、みくは分かんない。ここまで来れたのは、みくたちの力なのか、どんチャンの力なのか…。分からなくなってた…。だから少しだけ整理させてほしいにゃ…。気持ちが落ち着いたら…」



美穂「うん…。待ってるからね…」タタタッ



みく「――結局みくは嬉しかったんだよね。一人でやってて、卯月チャン立ちと出会って…」



みく「――結局、みくたちがここまで来たのは、みくの力じゃなくって、どんチャンの力だったんだよね…」



みく「おバカな猫チャンだにゃあ…」グスッグスッ

――次の日



美穂「おはようございます」



どんでん「おう。おはよう。で、(首尾の方は)どうやったんや?」



美穂「知ってたんですか!?」



どんでん「当たり前やがな。千川から(昨日のレッスン)休む言うてたから、アレ(みくたちを探すため)やなと思っておった。同じ撮影グループやったからな。もう少し編成を慎重にすべきやったと思う。すまんな」



美穂「昨日、みくちゃんに会いました」



どんでん「どうやった?相変わらず『みくは自分を曲げないよ!』と意地張ってたか?」



美穂「反省していたみたいです。少し気持ちを整理させてほしいって言っていました」



どんでん「そうか…」



愛結奈「おはようございます。――美穂ちゃんもおはよう」



どんでん・美穂「おはよう(ございます!)」



愛結奈「プロデューサーさん。昨日は――」



どんでん「千奈美はどうやった?」



愛結奈「アラ?全部お見通しなのね」



どんでん「美穂とその話をしとったからな。まあ、そっち(千奈美)は一筋縄にはいかんかもな」



愛結奈「んー。そうでもないかもね」

どんでん「どういう意味や?」



愛結奈「ねえ。プロデューサーさんは千奈美たちに戻ってきてほしいの?」



どんでん「そら戻ってきてほしいわ。だが、それは向こう次第や。向こうがその気やなかったら、またこうなるからな」



愛結奈「ふうん。じゃあ、何か策は練ってあるのね」



どんでん「まあな」



ちひろ「監督さん。モトヤシキさんから資料が――あ…」



愛結奈「おはようちひろさん。モトヤシキさんってだれかしら?」



美穂「監督さん!」



ちひろ「あわわ…」



どんでん「千川ぁ…。今のはアレ(教育もの)やでぇ」



ちひろ「す、すいません。まだ来ないと油断してました…」



どんでん「まあ、ええわ。今日明日には話すことやったからな。モトヤシキにはリハビリ用のメニューを組んでもろた。これをあいつら(みくたち)に渡してもらいたいんや」



美穂「それは監督さんが直接渡した方が…」



愛結奈「美穂ちゃん。そんなことしたら意地張って受け取らないでしょ。みんなプロデューサーさんに嫉妬してるんだから」



美穂「え?嫉妬ですか?」



愛結奈「仕事の先々でどこでも出てくるのは、オカダさん。プロデューサーさん。しか出てこない。まあ、プロデューサーさんが人気あるんだから仕方がないかもしれないけどね」

美穂「え、えーっとどういうことですか?」



愛結奈「いいのよ。知らない方が幸せになれることだってあるんだから」



どんでん「まあ、そういうことや」



美穂「???」



愛結奈「でも、どうするの?このメニューを配るにもヘレンさん、幸子ちゃんに、友紀ちゃんはどうするの?」



どんでん「昨日のお前らのように動きがあると思うで」



愛結奈「あらあら。ずいぶん仲良しなのね。ここのチームは」



どんでん「こういう時にこそ(真価が)試されるんちゃうかな」



――その頃



卯月「確かこの辺だったと…。この学校かな?」



――私立そらそうよ中学・高等学校



警備員「ココは部外者立ち入り禁止です。あしからず」



卯月「すいません。ここに輿水幸子ちゃんが通っていると思うんですけど…」



警備員「生徒の個人情報に関するので、お答え出来ません」



卯月「私、幸子ちゃんと同じ事務所のアイドルでして、最近事務所に顔を出さなくなったので、心配で…」



警備員「当学校と関係ありませんので、お引き取りを」

卯月「むぅ~。じゃあ、出待ちさせてください!」



警備員「申し訳ないけど、そういうのもダメなので…」



卯月「じゃあ――」スッ



卯月「あああ!幸子ちゃんまって―!」



警備員「――騒がしい子だったな」



幸子「何ですか?卯月さん。ボクは忙しいんです!ボクはカワイイですから!」



卯月「ねえ。幸子ちゃん。事務所戻って一緒にアイドルやろうよ!」



幸子「ボクは戻りません!ボクはボクの力でカワイイを掴みます!事務所とかそういうものに頼りません!」



卯月「本当にそれでいいの?」



幸子「良いんです!もう卯月さんたちとは他人でありライバルです!失礼します!」



卯月「待って!」ギュ



幸子「ちょっと!離してください!警備員さん!カワイイボクが不審者に掴まれてますよ!」



警備員「オレラノカンカツハ、コウナイダケナノデー」ボウヨミー



幸子「ええ!?」

卯月「今の幸子ちゃんと私どっちがカワイイかバトルしましょう!それで負けたら戻ってきてください!」



幸子「嫌です!ボクはもうあの事務所には戻りません!」



卯月「世界一カワイイアイドルになるんでしょ!なら私を倒してから言ってください!まだ一度も私を倒してませんよね?」



幸子「ボクが勝ったら、もうボクのこと放って置いてください!」



卯月「いいですよ!勝負です!」



――ゲリラバトルスタート!



――パフォーマンス勝負です!



――さあ、どっちのパフォーマンスが支持を得るのか!?



卯月「――負けません!監督さんとみんなのためにも!」



幸子「――負ける訳にはいきません!負けたら僕の居場所が、居場所が…!」



――判定は!?



警備員「島村卯月さん」



――島村卯月さんの大勝利~!

幸子「どうして僕の負けなんですか!警備員さん教えてください!」



警備員「うーん。僕はあまりあなたのことが可愛いと思わなかったんですよね…。ドヤ顔は可愛いかもしれませんけど、それ以外があまり…」



幸子「そんなわけありません!ボクが一番――」



卯月「幸子ちゃん!」



幸子「!…失礼します!」ダッ!



卯月「幸子ちゃん…」



警備員「あの…。サインお願いしてもいいですか?」



卯月「あ、はいどうぞ…」



警備員「ありがとうございます。頑張ってくださいね」



卯月「…はい!」

――それから少し時が経って夜



夕美「お邪魔しまーす。うわ…。お酒臭い…」



友紀「スギウチー…。何のために18番着ているわあってんのかー…」ヒック



テレビ「どうしたというのかスギウチ!?3回も投げ終わらず6失点です。ここでハラ監督が出てきました。どうやらピッチャー交代のようです」



夕美「友紀チャン起きて!ここで寝てると風邪ひいちゃうよ!」



友紀「ジャイアンツはじょうようきゅうだんなんらろ~。だったらかてよ~」グー



夕美「寝ちゃった…。布団敷いて、片付けないと、お酒の匂いが…」



テレビ「広島のまつだスタジアムで行われております、カープ対ジャイアンツは、スギウチ3回持たずノックアウトとなりました。6対0です」



友紀「ジャイアンツが優勝するんだー…。星の球団はさがってろー」ムニャムニャ



夕美「この調子だと、二日酔いね。今のうちにお粥くらい作っておこ…」トントントン



――次の日



友紀「うー。頭がガンガンする…。何で布団で寝てるんだろ?私用意してたっけ?」



夕美の書置き「昨日の友紀ちゃん酷かったです。お酒飲んで、机に突っ伏して酩酊状態…。お粥作ったので、食べてください 夕美」

友紀「夕美ちゃんがやってくれたのか!ありがとー!早速食べちゃお!」モグモグ



友紀「美味しい~!さすが夕美ちゃんだ~。後でお礼言わなくちゃね」モグモグ ケイタイパカッ



友紀「あ…。思い出した…」



友紀「――何かスッキリしなくて、ビール飲みながらジャイアンツ戦見てたら、スギウチが滅多打ちにあって、更に飲んだんだ…」



友紀「…何やってるんだろうな。アイドルになれて、野球アイドルめざして、オカダさんの所に来たってのに…」モグモグ



友紀「夕美ちゃんに合わせる顔無いなあ…」



――夜



夕美「友紀ちゃん。いる?」



友紀「あ、夕美ちゃん。昨日はありがと…」



夕美「うん。友紀ちゃんは戻るつもりはないの?」



友紀「え?何が?」



夕美「事務所だよ。監督さんもみんな待ってるよ」



友紀「あー。うん…。あんな抜け方しちゃったからね…」



夕美「私の方からも言うから、戻ってきてよ。心配してるんだよ…」



友紀「うん…」

夕美「だったら…早い方が良いよ。時間が経つと余計に」



友紀「分かってるんだけどさ…。なんて言うのかな…。アレだけ行って戻ってくるのも…」



夕美「友紀チャン似合わない」



友紀「え?」



夕美「そんなしんみりした表情の友紀ちゃんなんて、友紀ちゃんじゃないよ。もっと周りを振りまわしてたじゃない」



友紀「それは…」



夕美「野球アイドルでNO,1になるって言っていたの嘘なの?満員の東京ドーム(ジャイアンツとは言ってない)で始球式したいって言ってたのは嘘なの?」



友紀「…」



夕美「事務所が決まった夜、一人で酒盛りして言ってたの、覚えてるからね」



友紀「はー。やっぱり夕美ちゃんには勝てないなあ…」



夕美「じゃあ!」



友紀「戻るよ。きらりちゃんに12球団スカウト絶賛の方は取られたけど、ジャイアンツお抱えのアイドル目指す」



夕美「友紀ちゃん!」ダキッ



友紀「夕美ちゃん!恥ずかしいよ…」



夕美「じゃあ、早速…これやろう!」ピラッ



友紀「なにそれ?――トレーニングメニューだ!」



夕美「監督さんが友紀ちゃんの為に作ったメニューだよ!お酒で緩んだ精神を引き締められるよ!」



友紀「あー。撤回しちゃおうかな…」

――次の日 事務所



どんでん「友紀が夕美の説得で復帰することが決まった」



卯月「夕美ちゃん、ありがとうございます!」



美穂「これで一歩前進ですね!」



きらり「いい調子だにぃ!」



どんでん「だが、ヘレンとは(一向に連絡が)まだのようや…」



早耶「ごめんなさぁい…。私ときらりちゃんが探しているんですけどぉ…」



きらり「見つからないにぃ…」



どんでん「まあ、ソレ(ヘレン捜索)は少しずつやってこう。もう一つなんやが、塩見和菓子店のCM撮影の依頼がまた来た」



夕美「本当ですか!?」



どんでん「おう。あのCMの効果がかなりあったようや。次は羊羹や」



愛結奈「運動しながら、歌いながら羊羹を食べるのはちょっときついわよ…」



どんでん「まあ、そこは(俺が)何とかするよ。お前たちも(CM撮影に向けて)調整しとけよ」



一同「はい!」

――夜



千奈美「もしもし。愛結奈?私よ。小室千奈美」



愛結奈「ちゃんと折り返ししてくれたのね。感心感心」



千奈美「あなたがしろって言うからでしょ。それで用件は何かしら?」



愛結奈「またCM撮影が決まったのよ。それで表情を豊かにする練習をしろって言われたの」



千奈美「一人で鏡を前にすればいいと思うわ」



愛結奈「それじゃ意味ないでしょ。きちんと意見を言える人がいいの。というわけで今からヨウソラソというファミレスにきなさい」



千奈美「はあ?今からってもう23時過ぎよ?」



愛結奈「別にいいでしょ?事務所にも顔出してないんだから、暇でしょ?それとも断るの?バトルに負けた癖に」



千奈美「分かったわよ!行けばいいんでしょ行けば!」ブツッ ツーツー



愛結奈「全く意地っ張り。でも、これでいいのよ。これで」

――ファミレスヨウソラソ



愛結奈「あ、来た来た。ここよー」



千奈美「全く…。何で私があなたの練習に…」



愛結奈「負けたんだから文句言わないの。それで、これがCM撮影のプロットなんだけど…」ペラッ



千奈美「…ふうん。この前の(塩見和菓子店の)CMね。今度は秋バージョンか…」



愛結奈「そうなのよ。この前の笑顔、少しぎこちなかったと思うのよね。あ、完成形見た?」



千奈美「見てないわよ…」



愛結奈「あら、そうなの?じゃあ、見ましょ。これよこれ」



――CM鑑賞中



一同「やっぱり塩見がNO,1!」



愛結奈「どうかしら?やっぱりみんなで映るシーンでぎこちないのはちょっとね…」



千奈美「愛結奈はどうしたいの?」



愛結奈「もっと、こう、ほらね?」ニコッ



千奈美「よく分からないわ…」



愛結奈「何でわからないかなー。こうよ!こう!」ニコッ



千奈美「さっきと何がどう違うのか言ってよ…」

――それから2時間



愛結奈「だからこう!」ニコッ



千奈美「…ふぁ」



愛結奈「千奈美、聞いてるの?」



千奈美「もう…無理。分かんない…」



愛結奈「あーもう。意見を聞きたいのに…。そうだ!」ピッピッ



千奈美「ちょっと、私の携帯よ…」



愛結奈「私のCM動画のデータ渡すから、気づいた点は指摘しなさい。宿題よ」



千奈美「なによそれ…」



愛結奈「それじゃよろしくね。お金は私のおごりだから」ジャネ



千奈美「…自分勝手なやつ」

――朝



千奈美「…ふぁ」ノビー



千奈美「夜はひどい目に遭ったわ…。愛結奈の笑顔を2時間も見る羽目になるなんて…」ピロリン



千奈美「――メール?」ピッピッ



愛結奈「おはよ。昨日はありがとね。笑顔の件は忘れないでよね?早速だけど、この笑顔はどうかしら?『愛結奈の笑顔アップ写真』返事待ってるわよ」



千奈美「嘘でしょ…。ここでもコレするの…」



千奈美「良いわ…。少し無視しましょ」



――1時間後



ピロリン



千奈美「メール。――げ!愛結奈…」



愛結奈「寝ているの~?レディを待たせるもんじゃないわよ。早く感想よこしなさい」



千奈美「これは、とんでもない奴に連絡先教えちゃったかも…」

――その日の昼



幸子「――昨日は散々な日でした。卯月さんはここに来るし、警備員さんからは『頑張ってね』って励まされるし…」



女子「ねーねー。幸子ちゃんってアイドルやってるんだよね?どんな仕事したの?」



幸子「ボクは可愛いので、大阪のドームでライヴしたんですよ!」ドヤァ



女子「大阪のドームで?すごいじゃん!ね、他には?」



幸子「ほ、他にですか?京都だけですけど、CMにも出ていますよ!」フフーン



女子「幸子ちゃんってすごい売れっ子なんだね!」



幸子「当然です!僕は世界一カワイイですからね!人気がありすぎて引っ張りだこなんですよ!」ドヤァ



女子「良いなあ。私もアイドルやってみたいな。――ねえ幸子ちゃんの紹介では入れない?」



幸子「え?紹介ですか?」



女子「私、一度でいいからアイドルってやってみたいの。ね、お願い!」



幸子「え、えっと…」



女子「もしかして、駄目なの?私じゃ無理なの?」



幸子「い、嫌、そういうわけじゃなくてですね…」



女子「じゃあ、紹介だけでもお願い!」

幸子「はあ、分かりましたよ…。これが事務所の住所です。ボクガ出来るのはここまでですよ」



女子「わーい。ありがとー」スタスタ



幸子「はぁー…。思わずあの事務所にいた時のことを誇張して言ってしまいました…。まあ、前の事務所のこと言ってもアレでしたけどね…」



ケイタイパカー「着信0件 新着メール0件」



幸子「――卯月さんもあれからは連絡もないですし…。他の人はどうしているんでしょうか…」



ハッ ブンブン



幸子「――いけません!ボクはボク、他人は他人です!ボクは一人でカワイくなると決めたんです!」



幸子「――でも、同じ抜けた仲間の姫川さんなら」ピポパ



友紀「もしもし、幸子ちゃん。どったの?」



幸子「姫川さん。今、どこにいますか?」



友紀「ああ、今はレッスンルームでトレーニング中」



幸子「はあ?もう折れたんですか?」



友紀「仕方ないでしょ。夕美ちゃんに根負けしたんだもん」

幸子「全く、あなたという人は…」



友紀「幸子ちゃんはその様子だと、まだ戻ってないんだね」



幸子「そうです!ボクは誰かさんと違って根負けしませんから!」



友紀「そっか。まあ、頑張ってね。そっちに誰か来なかったの?」



幸子「卯月さんが来ました。Liveバトルを仕掛けられましたよ」



友紀「幸子ちゃん勝ったの?」



幸子「負けました…。警備員さんの判定負けです」



友紀「そっか…。私達って、あの人たちに勝ててないよね」



幸子「う…。そ、それはボクは本気だしていませんからね。昨日のも急なバトルでしたからね!」

友紀「そっか…」



幸子「ムッ…。友紀さんは信じないんですか?」



友紀「まあ、私は幸子ちゃんが監督さんに勝ったところ見てないからな…」



幸子「そこまで言うなら、ボクが監督さんと勝負しますよ!」



友紀「え?いや別にそこまで…」



幸子「良いんです!ボクがまず監督さんたちよりも優れていることをバトルで証明して見せますよ!」ツーツー



友紀「え?いや、ちょっと!幸子ちゃーん!。――参ったな。ややこしいことになったぞ…」

――次の日



どんでん「状況は進まんな…」



ちひろ「まあ、向こうも意地ってものがありますし」



どんでん「(俺の)出番も少ない…」



ちひろ「それは関係ないでしょ!」



友紀「ちょ、ちょっと大変!」



ちひろ「あら、友紀ちゃん!どうしたの?」



どんでん「おう。久しぶりやな。元気しとったか」



友紀「う、うん。夕美ちゃんのおかげでね…。じゃなくって!」



どんでん「ん?なんや?少し、落ち着かんかい…」



友紀「幸子ちゃんがみんなにバトルを仕掛けるって!」



ちひろ「大変!どうしましょう監督さん!」



どんでん「どうもこうも(ない)やろ。来るのなら、迎え撃たな(アカン)」

ちひろ「でも、今、ここには友紀ちゃんしかいないですよ!このままじゃ…」



どんでん「早耶でも来れば(状況は)変わるんやろうが…。しゃあない!友紀!」



友紀「は、はい!」



どんでん「時間があらへん。お前にいくつか(アドバイス)するから、それを頭に入れろ」



友紀「ええっ!無茶だって!」



どんでん「無茶も何もあらへん!アイドルのアレ(端くれ)なら、イケるやろ!」



幸子「ふふーん!カワイイボクがLiveバトルを仕掛けに来ましたよ!」



ちひろ「幸子ちゃん!」



どんでん「輿水。待っとったで」



幸子「お久しぶりです。監督さん。ボクのやり方と監督さんのやり方どっちが正しいか確かめに来ましたよ!」



どんでん「ここでやってもアレ(公平な審判がいない)やから、場所を移そうか」



幸子「良いですよ。僕のカワイさはどこでも通用しますから!」

――Liveバトルまでの道すがら



どんでん「ええか。今のお前じゃ(幸子に)勝てへんやろ」



友紀「ええ。それ言っちゃう!?」



どんでん「しゃあないやろ。本当やから。だがら、ここは(逆の発想で)賭けるしかあらへん」



友紀「え?どうやるの?」



どんでん「野球ネタで勝負せえ」



友紀「いいの?今までずっと封印しろって言ってたけど…」



どんでん「(封印解いても)エエやろ。これで(真の実力が)出るなら安いもんや」



友紀「じゃあ、(ジャイアンツの)ユニ着てもいいの?」



どんでん「…(タイガースOBの)俺からするとアレ(複雑)やけど。エエやろ」



友紀「やった!じゃあ早速!」ガサゴソ



ちひろ「準備しているのね…」



どんでん「本当に(野球ネタ)止める気あったんかな…」

――Liveバトル会場



どんでん「ここで勝負や」



幸子「まさか、同じ事務所同士で、前も同じだった友紀さんと勝負するとは思いませんでしたけど、事務所の代表ですから仕方がありませんね」



友紀「お、おう!私だってやる時はやるよ!」



――Liveバトルスタート!



――パフォーマンス勝負です!



――さあ、どっちのパフォーマンスが支持を得るのか!?



友紀「1番ショート サカモト!」



幸子「ボクのカワイさで世界中を席巻します!」



――判定は!?



――姫川友紀さんの勝利~!



友紀「あ、やった!勝ったよ!監督~!」ダキッ



どんでん「ナイスゲームとちゃうか!」

幸子「な、何で…。何でボクが友紀さんなんかに…」



友紀「えー。それは逆に傷つくなあ…」



どんでん「分かったやろ。輿水。お前のやり方ではアカン言うことや」



幸子「そんなこと、ボクは認めませんよ!」



どんでん「認めるも何も(ファンは姫川を選んだん)やろ。戻ってこい」



幸子「ボクは…!」



友紀「幸子ちゃん。戻ろうよ。お互い意地張っちゃったけどさ、私だってこうして…」



幸子「前の事務所で最下位だった友紀さんに負けたらボクの、居場所はどこにもないんですよ!」



どんでん「お前、(前の事務所で)何やってたんや?」



友紀「いや、それは野球ネタの研究を…あはは」



どんでん「オマエな…。まあ、ええわ。輿水。居場所がないならまた(居場所を創ったら)ええやん」



幸子「プロデューサーの頭は残念ですね。もう埋っている場所にどうやって(居場所を)作るんですか?」



どんでん「何やと、誰のアレ(頭)がアレ(残念)やて!」



ちひろ「監督さんが挑発に乗ってどうするんですか!」

どんでん「…まあ、確かにプロ世界はそうや。居場所は自分が作る。作れん奴から消える世界や。だがな。俺はココ(アイドルの世界)ではそんなもん(作れん奴から消える世界)は作らん。失くしたもんは取り返したらエエ」



幸子「え…?」



どんでん「お前のカワイイがどこまでのもんなのか、きっちり作ってみい。そしたら(居場所は)あるかも知れへんよ?」



幸子「…」



友紀「幸子ちゃんも一緒にやろう。私だって前にいた幸子ちゃんがいると――」



幸子「仕方がありませんね。ボクのアレ(カワイさ)をまずは監督さんに見せましょう!」フフーン



どんでん「決まりやな。事務所に戻ったらまずはコレ(モトヤシキ考案トレーニング)をやってもらうで」ピラ



友紀「え?私も?」



どんでん「当たり前やがな。休んだ分はきっちり元に戻さな(アカン)」

――再び事務所



卯月「みくちゃんも戻りそうですし、幸子ちゃんも、友紀さんも戻ってきましたし、後は、千奈美さんとヘレンさんですね!」



どんでん「うーん。この二人は(幸子や友紀のように)簡単にはいかんかもしれんなあ…」



卯月「確かに、軸がぶれていないというか監督さんに異議を出していた二人ですもんね…」



どんでん「千奈美は浜川が何とかすると言っているが、ヘレンがアレ(一向に連絡つかない状態)だしなあ…」



卯月「その愛結奈さんは?」



どんでん「午前中にレッスンを終わらせて帰ったで。午後は用事があるそうや」



――その頃



愛結奈「遅いわよ。千奈美」



千奈美「あなたねえ。連日呼び出しておいてその言い方は無いわよ」



愛結奈「いいじゃない。減るもんじゃないし。――さ、場所を移すわよ」



千奈美「今日は笑顔についてはやらないの?」



愛結奈「ええ。今日は別のことやりにね」



――ダンススクール



愛結奈「今日も借りるわよ」



男性「おいよ!」



千奈美「なにここ?」



愛結奈「私がいたダンススクール。ここで教えたり、自主トレしてるの」

千奈美「なるほどね。だから、ストリートなのに基礎がしっかりしていたんだ」



愛結奈「そういうこと。ほら、リズム出してあげるから少し踊ってみない?」



千奈美「え?」



愛結奈「最近踊れてなくて、鈍ってるんじゃないの?私とやった以来よね?」



千奈美「誰のせいだと思ってるのよ…」



愛結奈「文句言わないの。はい、よーいスタート」パーラパーラパラパラパー



千奈美「よっ、ほっ、よっと」キュッキュッ



千奈美「はっ、ふっ、そい」リストーヲーキカセーテ



千奈美「ふっ、ほっ、とい」ハーナテドゴーウノイチゲキヲー



千奈美「とい、よっと、あっ…」テキヲーウチヌクー オマエノパワーヲミセテヤレ



愛結奈「――やはりバランスが少し落ちてるわね…。モトヤシキという人が作ったメニューに体幹追加ね…」



千奈美「はあ…。はあ…」



愛結奈「どうかしら?」



千奈美「久しぶりにやったから不安だったけど、まあ、こんな感じよね。――どうしたの?厳しい顔して」



愛結奈「え、あら、そんな表情してたの?」



千奈美「ええ。今まで見たことないくらいにね。どうだった?トレーナー愛結奈の感想は?」

愛結奈「はっきり言うわ。落ちてるわよ」



千奈美「え?本当?」



愛結奈「私が嘘を言ってどうするのよ。少なくとも、千葉の時よりも見た目、バランス感覚が落ちてる。体幹サボってたわね」



千奈美「う…」



愛結奈「体力ももちろんね。細かい動きがお留守だったわ。後、一番大事だけど笑顔がないわね。悩みがあるの?お姉さんに言ってみなさい?」



千奈美「」



愛結奈「言えないの。じゃあ、お姉さんが代わりに言ってあげる。『――何で、事務所飛び出したんだろう。』って」



千奈美「なっ!」カァァァ



愛結奈「その様子だと、ビンゴね。それにしても千奈美はポーカーフェイスかと思ったけど、案外出るわね」



千奈美「そ、それとこれとは!関係ないでしょ!」



愛結奈「関係大アリ。このままいったら、卯月チャンや幸子ちゃんに後れを取っちゃうわね」



千奈美「だから、それが何の!」



愛結奈「シンデレラガールズ。取れないわよ?」



千奈美「う…」

愛結奈「それに、今卯月ちゃんたちと戦ったら勝てるかしら?」



千奈美「ぐっ…」



愛結奈「事務所の意向にはむかって、飛び出して、勝負したら負けるなんてかっこ悪いわよ…」



千奈美「…愛結奈!特訓しましょ。このままじゃいけないわ…」



愛結奈「そうね。私も久しぶりに血が騒ぐわ」



――その頃



どんでん「はい。オカダです。――なんや、浜川か。どうした?」



愛結奈「ああ、プロデューサーさん。今大丈夫?」



どんでん「おう。問題ないで。どうした?」



――愛結奈、事情説明中



どんでん「なるほどな。そういうことやったんか」



愛結奈「ええ。少し時間かかりそうだけど、そこらへん大丈夫かしら?」



どんでん「その件やったら、こっちでどうにかするわ。ほな、よろしくな」ガチャ



ちひろ「愛結奈ちゃんどうされましたか?」



どんでん「千奈美のトレーナーして、Liveバトルをお願いしたいということや」



ちひろ「え?もし、(千奈美ちゃんが)勝った場合は?」



どんでん「勝っても、負けても戻ってくるよう仕向けるそうや」



ちひろ「そうですか…。ならよかった…」

みく「おっはにゃー!」バタン



どんでん「おう。みくか。久しぶり。元気しとったか?」



みく「みくはもう大丈夫にゃ!どんチャン。あの時は反抗してごめんなさい…」ペコリ



どんでん「ん?まあ、エエで。俺もアレやった(プロデュースの仕方に問題あった)し。俺も今度から気を付ける」



みく「ありがと!どんチャン!今回のことで(みくは)一人じゃないって気づいたにゃ」



どんでん「当たり前や。そういうたやないか」



みく「うん。だからこれからはもっとどんチャンを信用するにゃ」



どんでん「今まではそうでもなかったんか…」



みく「それは違うにゃ!今まではどんチャンの意図を探っていたのにゃ。でも、これからは(どんチャンに全幅の信頼を)寄せるにゃ」



どんでん「いやいや、考えろや。考えてアレ(アイドル)やれや…」



美穂「おはようございます。――みくちゃん!帰ってきたんだね!」



みく「美穂チャン!美穂チャンには迷惑をかけたにゃ…。ありがとうね」ペコリ



美穂「良いんだよ。また一緒に頑張ろうね!」フンヌ



みく「分かったにゃ!一緒に頑張るにゃ!」フンヌ

どんでん「みく。やる気になってるところ悪いが、二つ(聞きたいことが)あんねん」



みく「何?」



どんでん「ヘレンを見かけたか?」



みく「ヘレンチャンはアレ(新幹線で別れて以来)見てないにゃ」



どんでん「あいつ。どこいっとるんや…。このままじゃ、(警察沙汰になって)アカン…」



みく「連絡は取れているのかにゃ?」



どんでん「(連絡は)取れるんや。だがな…」ピッポパ!



へれん「ヘイ!監督!今私は世界レベルになるために修行中よ!またかけ直すわ!」プープー



どんでん「このざまや…」



みく・美穂「うわぁ…」



みく「後、戻ってこないのは…。友紀チャンに幸子チャンに、千奈美チャンかにゃ?」



美穂「友紀さんと幸子ちゃんは戻って来たよ。でも、千奈美さんは…」ドンデン チラ



どんでん「おう。その件については俺から報告する。それよりまず、みく。お前にはこれや」ペラリ



みく「なんにゃその(文字が)ビッシリの紙は…」



どんでん「モトヤシキ特製、リハビリメニューや。サボった分はアレ(身体を絞らな)せなアカン。姫川も輿水も消化中や。さっさと行って来い」



みく「やっぱりどんチャンは悪魔にゃ…」

――みく、幸子、友紀、別メニュー中



どんでん「数日後、千奈美がLiveバトルを仕掛けてくる」



卯月・美穂・夕美・早耶・きらり「え?」



どんでん「というのも全て浜川が仕掛け人や。千奈美がここ(事務所)に戻ってくるように仕向けるらしい」



早耶「愛結奈さんって一体何者なんですかぁ?」



どんでん「ダンストレーナーやってた経験があるらしいで。そんでストリートダンスもやっていた。下手すると、ダンスでは(現状)一番かもなあ…」



卯月「むむむ、元々ダンスが得意な千奈美さんに、愛結奈さんの力が加わると…。かなり強敵ですね…」



夕美「それで、戦う人は決めてあるんですか?」



どんでん「それはまだや。これは遊びのバトルやない。あまりにアレ(低レベルなバトル)やと(千奈美は)戻ってこんかもしれへん」



きらり「責任重大だにぃ…」



どんでん「せやから、ギリギリまで考える。今いる8人からベストを出す」



卯月「なら、選ばれるように頑張ります!」フンヌ



美穂「そ、そうですね!またみんなでアイドルしたいですから!」



夕美「CM撮影はみんなでしたいですからね!」



早耶「千奈美さんに勝てるチャンスなんてそうありませんからぁ~」



きらり「きらりのパワーで、千奈美ちゃんをとりもどすにぃ☆」



どんでん「――なんや、心配していた俺が野暮やったか…」

――Liveバトル前日



どんでん「よし、全員集合!」ササッ



どんでん「明日、千奈美と浜川とLiveバトルをする。そのメンバーを発表する」



一同「ゴクリ…」



どんでん「早耶、きらりの二人で行く」



早耶「え?」



きらり「きらりたちが代表にぃ?」



どんでん「せや。あっちが正統派(ダンス)で来る以上、こちらはそれ以外で勝負や」



早耶「となると、私は可愛さですねぇ」



きらり「きらりはなんだろぉ~?キラキラで勝負かな☆」キラリン



幸子「カワイイならボクですよ!」



どんでん「幸子ではまだ早いねん。早耶にもようやく(自分の)軸が出来たと聞いとる。なら試してもエエと思うんや」



卯月「早耶ちゃん、きらりちゃん頑張ってくださいね!」



早耶「はい!頑張りますぅ」



きらり「きらりんパワーでがんばるにぃ☆」

――全員が帰って



ちひろ「明日は勝てますよね?」



どんでん「負けるきせーへん。地元やし。と言いたいが、分からんやろうな」



ちひろ「え?」



どんでん「はっきり言って手を付けられるんやろうか?と思うんよ。元々、千奈美も(ストリートで)やってて、自己流ながらやってきた。それにきちんとしたトレーナー代わりの浜川が一緒になったら、俺も知らんほどのものになっとるかもしれへん…」



ちひろ「そんな弱気じゃ…」



どんでん「と思ってたら、生き残れへんよ(プロの世界で)。負ける気せーへん。早耶だってきらりだってそうや。(指名された以上)負ける気で(やる)なんて思ってへん」



ちひろ「明日には、ヘレンさん以外の全員が戻ってくるといいですね」



どんでん「戻ってくるといいやない。戻す。それだけよ。――ほな、帰ろうか」

――次の日 夜 Liveバトル会場



千奈美「久しぶりね。監督。元気してた?」



どんでん「千奈美も元気そうでよかったで」



千奈美「でもここ(Liveバトル)は手加減しないわよ」



どんでん「わかっとるがな」



――Liveステージ



早耶「千奈美さん…」



千奈美「早耶。こうしてあなたと相対するのは初めてね」



早耶「初めて一緒に踊る機会がバトルなんて…」



きらり「早耶ちゃん…」



千奈美「感傷的になるのは、終わってからにしなさい」



早耶「分かってます。私、負けませんから」



きらり「きらりも頑張るにぃ!」



千奈美「…負けないわよ」



――Liveバトルスタート!



――パフォーマンス勝負です!



――さあ、どっちのパフォーマンスが支持を得るのか!?



早耶・きらり「千奈美さん、帰ってきて!」



千奈美「負けないわよ!」



――判定は!?



――しばらくお待ちください



一同「!?」

ザワザワ



千奈美「ちょ、ちょっと!しばらくお待ちくださいってどういうことよ!」



どんでん「判定がつけられへんいうことなんか?」



千奈美「これは、どうしたら良いの?」スタスタ



???「えー、責任審判のサカエムラです。ただ今のLiveバトルでの判定ですが、協議の結果、5分後取り直しで再開します」ワーワー



どんでん「待て待て。5分後ってお互いにそんな(もう1回踊れる)体力あらへんぞ」



サカエムラ「しかし、それでは白黒つけられません。引分でいいというなら――」



早耶・きらり・千奈美「それじゃ駄目!」



どんでん「うおっ!」




早耶「監督さん!最後までやらせてください!」



きらり「途中で終わるのはやだよ!」



千奈美「最後までさせなさい!ここで終わるなんて後味悪過ぎよ!」



どんでん「分かった…。審判、取り直しを」



サカエムラ「分かりました。では5分後に再開しましょう」

どんでん「まさか再戦になるとは思わなんだ。もう言うことは無い。もうむちゃくちゃしたれ!」



早耶・きらり「はい!」



友紀「早耶ちゃん、きらりちゃん!はいこれで汗ふいて!」タオル



早耶・きらり「ありがと!友紀さん!」



みく「これも、しっかり水分とるにゃ!」スポーツドリンク



幸子「僕のカワイサでいやされてください!」フフーン



早耶・きらり「あ、ありがとう…」



どんでん「――あいつら、中々アジな真似しよる。今までやらんようなことして…」



――千奈美・愛結奈サイド



千奈美「」ドンデンサイドジー



愛結奈「千奈美。羨ましいの?」



千奈美「そ、そんなわけないでしょ!」ゴシゴシ



愛結奈「そう?2ラウンド連続だけど、頑張るのよ!」



千奈美「分かってるわ!」



愛結奈「――千奈美ったら、あんな嬉しそうな表情しちゃって」

――Liveバトルスタート!



――パフォーマンス勝負です!



――さあ、どっちのパフォーマンスが支持を得るのか!?



早耶・きらり「手足はもう動かないけど、精一杯頑張る!!」



千奈美「さすがに2回戦の体力は持ち合わせてないけど、戦う以上は負けない!」



――判定は!?



サカエムラ「小室千奈美」



キッタカ「早耶・きらり組」



シライ「早耶・きらり組」



シキタ「早耶・きらり組」



――早耶・きらり組の大勝利~!



みく「やったにゃ!」



卯月「やりましたね。早耶ちゃん、きらりちゃん!」



友紀「やったね!二人を胴上げだ~!」バンザーイバンザーイ!

バンザーイ!バンザーイ!



愛結奈「負けちゃったわね。はい。ドリンク飲んで一息つきなさい」



千奈美「」ゴクゴク



愛結奈「強かったわね…」



千奈美「でも、なんて言うのかな。すごく楽しかったわ。戦う前は『負けてたまるか!』って思ったんだけどね」



愛結奈「負けて悔いなし?」



千奈美「ええ…。でも悔しいな…。監督の手腕は凄いわね…。離れて改めて気づいたわ」



愛結奈「そうね。プロデューサーの手腕は凄いわね。そんなところにいるなんて幸せものよ」



千奈美「…それが目的だったのね?」



愛結奈「そうよ。始めからそのつもりよ。千奈美を手放したくないもの」



千奈美「…分かったわ。愛結奈のおかげで私も気づけたしね」

あれ?キッタカってジャンパイアじゃないの?
どんでんに不利な判定すると思ってたけど

きらり「やったにぃどんちゃん☆」



早耶「やりましたよぉ。監督さん!」



どんでん「おう!2戦連続でアレ(体力は限界)やろうが、よくやったとちゃうか!」



卯月「あれ、千奈美さんたちが来ますよ」



千奈美「監督…。あの時はごめんなさい…。また戻ってもいいかしら?」



どんでん「おう。千奈美の力は今、体感したよ。こちらからも戻ってきてほしい」



千奈美「ありがとう…」



愛結奈「色々あったけど、これにて一件落着かしらね?」



どんでん「後は、ヘレンがなあ…。どこに行っとるかや。千奈美は(ヘレンから連絡)きとらんか?」



千奈美「いいえ。私の方には来ていませんよ」



どんでん「このままでは、次のCMはヘレン抜きでやらなあかんな…」



愛結奈「その時はあんこNGだったで良くない?」



どんでん「まあ、そういう感じでええか…」

>>88どんでん「俺には(誤審)されてへんし」ウィキペディアミテー



――次の日 事務所



どんでん「ヘレンがおらん今、10人でCM撮影に入る。今回も2パターン撮影で俺がメインで出るが…」チラッ



千奈美「な、なんで私を見るのよ!」



どんでん「いや、もしかしたら(また反発するか)とおもってな」



千奈美「そんな事もうしないわよ!」



どんでん「冗談や。さて撮影わけやが、1パターンは卯月、夕美、千奈美、きらり、友紀。2パターンにみく、美穂、早耶、幸子、愛結奈で行こうと思う」



愛結奈「あらあら、警戒しているわね」



どんでん「それは言ったら(教育や)。あとは入れ替えで画を飽きさせんためや」



夕美「それで今度はどういうコンセプトになったんですか?」



どんでん「おう。今度は全員和装や。舞踊と琴をやっているところに俺が羊羹の差し入れをもってきて。後は(水羊羹の時と)一緒や」



みく「踊りは大変そうだけど、楽しそうにゃ。しかも着物、貴重な体験にゃ」



卯月「女の子なら一度は着てみたいです!」



どんでん「1パターンが舞踊。2パターンが琴をする。やはりきらりは立っている画がエエと思う」



千奈美「そうね。地味に私たち(1パターン)の方が背が高い人が多いしね」



どんでん「そういうところもある。琴の方は画が落ち着くから、体格の小さい幸子もカバーできるしな」



ちひろ「――監督さんもしっかり考えましたね」

――撮影日当日



卯月「監督さーん。着替え完了しましたよー」



どんでん「おう。そうか。――全員似合っているやないか」



美穂「えへへ…」



どんでん「しかし、着付け出来る奴おったんか」



夕美「いいえ。全員出来ませんでしたが、塩見さんの方で着付けできる人を準備してくれていたみたいです」



???「どもー。撮影頑張ってねー」



どんでん「そうか。なら1パターン目から撮影始めるか」



監督「はい。よーいスタート」



卯月・夕美・千奈美・きらり・友紀 「(舞踊中)」



どんでん「差し入れやで」



卯月・夕美・千奈美・きらり・友紀「あー!塩見の羊羹だぁ~!」ワイワイ



どんでん「そら、羊羹と言ったらココしかあらへんやろ!」



ナレーション「京都の羊羹は塩見和菓子店へお越しください」



どんでん・パターン1「やっぱり塩見がNO,1!」



みく・美穂・早耶・幸子・愛結奈「(お琴中)」



どんでん「差し入れやで」



みく・夕美・千奈美・きらり・友紀「わぁ~。塩見の羊羹だ~!」ワイワイ



ナレーション「京都の羊羹は塩見和菓子店へお越しください」



どんでん・パターン2「やっぱり塩見がNO,1!」

監督「はい、オッケー!」



一同「お疲れ様でした!」



――帰りの新幹線



卯月「羊羹美味しーい!」 ヨウカンハヨウカンデネ? フフフ



みく「やっぱり塩見がNO,1にゃ!」モグモグ



早耶「監督さんは疲れているようなので、静かにしてくださいねぇ」ハーイ



――事務所



どんでん「戻ったで」タダイマモドリマシター!



ちひろ「お帰りなさい!皆さん!ヘレンさんが今どこにいるのか分かりましたよ!」



どんでん「ホンマか!いつ連絡してきたんや?」



ちひろ「ついさきほどです!今、神戸にいると言っていました!」



どんでん「何で神戸なんや…。出発前に分かってれば、直接(神戸へ)行けたいうのに…」



ちひろ「なんでもそこで『世界レベルの修業をしてくるわ!』と言っていました」



どんでん「(ヘレンの声真似)似てるなあ。(モノマネのレパートリーに加えて)やってみたらどうや?」



ちひろ「お断りです!」



どんでん「だが、(神戸か)これは無視でけへんかもしれんな…」



第8章 京都編完!

以上で第8章京都編完結でございます!長くなったなー。100近くも書いちゃったよー。



思いつきのまま、書いてセオリー通りのコテコテのボケを入れながら、そして野球ネタもちょこっとだけ加えながらでした。ボリューム入れすぎて、新加入アイドルなしにいたしました。これも入れたら130くらいはかかるんだろうなー。徐々に内容も多くなってきてるし…。



皆様のレスを笑いながら、考えながら見させて頂いております。知恵が浅いので色々アレ(ゆとり的)なこともあると思います。(例えば審判のくだりなど…)



色々と教えてもらいながら、どんでんとアイドルたちの活躍を応援してください。



では、おまけを挟んで、第9章神戸編でお会いしましょう。

おらー千奈美先生が来たぜーでも、俺はプラチケで引くドヤァ

Ex.3 世界レベルの修業



――ヘレンたちが謹慎命令が出た日の東京



ヘレン「さて、私はこんなところでは止まらないわよ。世界レベルを目指すんですから!」



ヘレン「でも、どこで何をしようかしら?せっかくなら、私が行ったことのない場所が良いわ。――そうなると横浜から西に進んだ方が良さそうね」



――ヘレン 東海道本線で移動中



ヘレン「藤沢で少し寄り道よ。江ノ島でサーフィンをして体を鍛えるわ」



――世界レベルのサーフィンを実践中 ヘーイ!



サーファー「みろよ!あの女、あの波を斬るようにやってるぜ…」



サーファー「パイプラインのごとくの波乗りだ!」



ヘレン「ふっ…。また見せつけてしまったわ…」



――またまた東海道線で移動中



ヘレン「神奈川って意外と長いのね。もうさすがに疲れたわ…」



アナウンス「次は湯河原~。湯河原~」



ヘレン「温泉で疲れをいやすのも悪くは無いわね」

――湯河原



ヘレン「ここが神奈川を代表する温泉街ね」



???「向こうに行ってみましょうよぉ。温泉の力で女子力アップよ!」



???「みやびぃも温泉入って女子力を高めるわ~」



へれん「さあ、私も世界レベルの温泉に入って身を清めるわ」



――湯河原温泉に入湯・宿泊



おばあちゃん「なんだか、若い人が気合入れていたわねえ。乾布摩擦なんて久しぶりに見たよ」



おばあちゃん「でも、何でこの時期なのかしらね?寒いからこそ意味があるのに…」



ヘレン「ヘイ!」ゴシゴシ



――夕食



ヘレン「さすが温泉旅館の食事ねとても豪華だわ。肉に野菜に魚。さすが世界レベルの『お も て な し』だわ」



――次の日



ヘレン「寝起きに朝風呂で世界レベルに一歩近づくわ!」



おばあさん「またやってるよ…。乾布摩擦…」



ヘレン「ヘイ!」ゴシゴシ



――ヘレン西進開始



ヘレン「湯河原の次は熱海だったのね。初めて知ったわ…。でも、温泉はもう満喫したから、沼津まで移動よ」



――沼津



ヘレン「沼津と言えば海の幸ね。世界レベルの海の幸を堪能するわ!」



――焼き魚・煮魚・刺身etc…



野次馬「あの女すげーよ。魚を次々と食べていくぜ…」



ヘレン「みくに食べさせてやりたい気分だわ。それくらい美味しいわ」

ヘレン「魚も食べたし、次は静岡ね。何かいいところはあるのかしら?」



――東海道本線で移動中



ヘレン「神奈川でも思ったけど、静岡も長いわね…。少し飽きてくるわ…」



ヘレン「」スピースピー



アナウンス「次は浜松。浜松です」



ヘレン「寝過ごしたわ…。静岡も富士山も見えなかったわよ(半ギレ)」



ヘレン「浜松と言えば、浜名湖、ウナギに餃子よね。降りてみましょう」



――浜松



ヘレン「餃子は…。違いがよく分からないわ。そして日本一の基準もよく分からないわ…」パクパク



ヘレン「ウナギは美味しいわ。3食食べても飽きないほどね。さすが世界レベルね」モグモグ



――名古屋に向けて移動中



ヘレン「浜名湖の景色は…。多分、夕陽が差すと綺麗よね」ガタンゴトン



ヘレン「伊勢湾に浮かぶセントレア(中部国際空港)…。絵になるわ。世界レベルにふさわしいわ」

――名古屋



ヘレン「ココには世界レベルの食べ物が山ほどあるわね。手羽先、ひつまぶし、味噌カツ、味噌煮込みうどん、天むす…。これは食の都ね」



ヘレン「ここには、ニホンがいしホールというアリーナがあるみたいね。いずれは世界ツアーの時のために下調べね」



――移動中



ヘレン「味噌カツの店に、『恐ろしいキャベツの盛りをする店がある』ときいたわ」



――味噌カツ某店



ヘレン「この味噌カツライスと味噌カツ『小』ライスで何で50円しか違わないの?」



ヘレン「…少しいやな予感がするわ。ここは小で行くわ」ヘーイ!



店員「キャベツの盛りはどうしますか?」



ヘレン「盛りはどういうのがあるのかしら?」



店員「メニューに書いてあります。これになります」スッ



ヘレン「…これじゃ、どちらがメインだかわからないわ…。一人前と言いたいけど、無理だわ。半人前で」



店員「お待ちください」



客「すいませーん。味噌カツライス一人前!」



ヘレン「おかしいわ。味噌カツライス一人前が乱舞しているわ…」



――10分後



店員「おまちどー」ドン



ヘレン「半人前でこのキャベツの量…。そしてご飯の量も小じゃないわ…」



店員「はい、味噌カツライス」ドン



ヘレン「」チラッ

味噌カツライス「よお。今日も食いきれるかな?」スドーン



ヘレン「…50円の差って何かしらね…。キャベツはさることながら、ご飯の量はおかしいわ…」



――ヘレン味噌カツライスを食す



ヘレン「このキャベツ。半人前でも多いわ…。それを」チラ



客「」バクバク



客「」ムシャムシャ



ヘレン「名古屋人の食欲は世界レベルね…。これは恐ろしい世界を見てしまったわ…」



――完食して



ヘレン「まだ夜のご飯が残っているけど、今日は無理ね…。明日にしましょう」



――次の日



ヘレン「さて、モーニングやらを食べてさらに西進するわよ」



――某喫茶店



ヘレン「…」



モーニング「よお。姉ちゃん。腹、満たしたってな」



ヘレン「もう、朝定食でその値段でいいと思うわ」モグモグ

食べ歩きばっかりじゃないか(憤怒)

ヘレン「さて、これからは関西本線で西へ行くわよ」



――関西本線で西進中



ヘレン「そう言えば、世界のKAMEYAMAが亀山にあるそうじゃない。目の付け所がしゃーぷだわ。見に行きましょう」



――亀山



ヘレン「凡人には世界のKAMEYAMAの違いが判らないらしいけど、私にはよく分かったわ。だって私は世界レベルだから!」



ヘレン「どこかのパクリだというのなら、かかってきなさい」



――再び西進中



ヘレン「」グーグー



アナウンス「次は―次は―大正。大正です」



ヘレン「寝過ごしてしまったら、もう大阪ドームよ。ここにはたくさんの世界レベルがあるそうじゃない」ティーン!



ヘレン「そうだわ。まずは『ゆにばーさるすたじお』に行くわよ」



――ゆにばーさるすたじお



ヘレン「ここが世界レベルの遊園地ね。世界レベルのエンターテイメントの真髄、味わってくるわ」



――時間旅行中



ヘレン「ヘーイ!」



――恐竜世界を満喫中



ヘレン「ヘヘーイ!」




――クモ男と戯れ中



ヘレン「ヘーイ!」



――魔法使いの少年たちと魔法学校で修学中



ヘレン「ンヘーイ!」

>>110ヘレン「世界レベルのレスラーが言っていたわ。食べるのも修行のうちよ」



ヘレン「ふう。さすが世界レベルの遊園地。エンターテイメント面でも参考になるわ」グゥ~



ヘレン「さすがに、朝しか食べてなかったから、お腹が空いたわね。世界レベルの粉もの文化、味わうわ」



ヘレン「たこ焼きにお好み焼きに、串カツに…」モグモグ



ヘレン「さすがね。大阪も名古屋に負けず劣らずの食の都だったわ!」



――次の日



ヘレン「西宮に世界レベルの球場があると聞いたから向かうわ」



――西宮 こうしえん球場



ヘレン「ここが世界レベルの球場。どこかで見たようなユニフォームを着た人たちがいいるわね」



トリタニ「あれ?オカダさんのアイドルの人ですよね?おひとりですか?」



ヘレン「ええ。今は修行中で各地を転々としているのよ。私は世界レベルを目指しているからね」



トリタニ「そうですか。まあ、ここに来たんですから練習でも見て行ってください」



ヘレン「そうね。最近食べてばっかりだから、身体を動かさなきゃね」



――トリタニ・ヘレンタッグ練習(守備)



トリタニ「さすがですね。オカダさんが見込んだだけはあります」



ヘレン「あなたもさすがね。あのグラブさばきは世界レベルよ」

トリタニ「この後はどこに行かれるんですか?」



ヘレン「まだ行く先は分からないわ」



トリタニ「行く宛がないのなら、神戸はどうですか?」



ヘレン「神戸?この先の都市ね。一体何があるの?」



トリタニ「そこでは異人館ちかくに大きな教会があるんですよ。そこで世界レベルの宗教を見てくるのはいかがでしょう?」



ヘレン「宗教にはあまり詳しくないけど、世界レベルとあれば見逃すわけにはいかないわ。情報ありがとう。また来るわ」



――阪急電鉄で三宮へ西進



ヘレン「トリタニさんが言っていた場所はここか…」ギィ



ヘレン「かなり大きな教会ね…。ステンドグラスに飾られてある絵は立派な限りね」



???「あの、私どもの教会に何かご用でしょうか?」スタスタ



ヘレン「ここに世界レベルの教会があると聞いてやってきたのよ。なるほど。確かに世界レベルね」



???「はあ…。ヨーロッパ諸国に行けばこれよりもはるかにすごい教会がたくさんありますよ」

森脇さん…。休むことは復帰はあるんだよな?と信じておくよ…



ヘレン「でも、日本にも世界レベルのものがあるのも素晴らしいじゃない」



???「そうですね。そう言っていただけると助かります」



ヘレン「あなた、日本語が流暢だけど、どこ出身なの?」



???「私はここの出身です。名前はクラリスと申します」



ヘレン「クラリスね。私はヘレン。日本でアイドルをやっているわ」



クラリス「アイドルですか…。歌って踊る職業ですよね」



ヘレン「ええ。私は今は(アイドルの仕事を)外れて、修行中よ」



クラリス「そうですか…」



ヘレン「」グー



クラリス「あら?空腹なのですか?」



ヘレン「そう言えば、練習してから何も口にしていなかったわ…。近くに食べ物屋さんはあるかしら?」



クラリス「私もまだですので、ご一緒にここで食べていきませんか?」



ヘレン「いいの?」



クラリス「ええ。一人で食べるよりも美味しいと思いますよ」

――教会の中



ヘレン「驚いた。教会の中ってこうなってるのね…」



クラリス「いえ…。これは私の家族がやってるので、ここでも生活できるようにしただけです」



ヘレン「そういうことなのね。納得したわ」



クラリス「お待たせいたしました。お口に合うかどうかわかりませんが…」コト



ヘレン「頂きます」パクパクモグモグ



クラリス「いかがですか?」



ヘレン「美味しいわ。あなたの料理の腕も中々よ」モグモグ



クラリス「ありがとうございます。さて私も頂きます」パクパク



――食後



ヘレン「ぶしつけな質問で悪いけど、ここの教会は開いているの?」



クラリス「開いてはいますが、今の運営は中々厳しく…。週一回の礼拝くらいです」



ヘレン「そう。なら私もここで何かできないかしら?」



クラリス「え?」

USJに行けばマートン一家に会えるというのは本当ですか?

ヘレン「あなたには一飯の恩義があるからね。それに何か修行の匂いがするわ」



クラリス「アイドルというのは、大変なんですね…」



ヘレン「そうね。私は世界レベルを目指すの。それは確実よ。――さて、聖堂の掃除でもさせなさい」



クラリス「え?」



ヘレン「ココが私の修業場所よ。まずは私の踊りでここを満員にしてここの聖堂をきれいにするわ」



クラリス「ま、待ってください!」



ヘレン「何かしら?」



クラリス「アイドルというのは、そんなにすごいのですか?」



ヘレン「ええ。アイドルを目指す先は様々だけど、人を魅了する。これは共通項と言ってもいいくらいだわ」



クラリス「私もそのお手伝いをさせてください。踊りはやったことありませんが、歌であれば自信はあります」



ヘレン「フッ…。あなたも世界レベルを目指すのね。なら、私と一緒に頑張りましょう」スッ



クラリス「はい。よろしくお願いします!」ガシッ

>>117 ヘレン「まあ、頑張ってみなさい」



ヘレン「この聖堂の床はリノリウムね。まずは水拭きで下半身を鍛えましょうか」



クラリス「は、はい!」



ヘレン「アイドルは歌もそうだけど、身体が動かないと駄目だからね。その為の身体づくりね。もちろん、準備運動をしっかりとね」



――床磨き中



クラリス「ふう。いつもやっていますが、疲れますね…」ハアハア



ヘレン「な、中々やるじゃない…。さすが志は認めるわ…」ゼーゼー



クラリス「ありがとうございます!」



――休憩中



ヘレン「クラリス。あなた、疲れてないわけ?」



クラリス「はい。いつもここの管理は私がしておりますので」



ヘレン「さすがね…。息ひとつ切れていないところを見ると、体力は問題なさそうね…」ゼーゼー



クラリス「お疲れなら、お休みください。私は窓も拭きますので…」スッ



ヘレン「私もやるわ!」ダッ



――窓ふき中



ヘレン「かなりの腕を使う作業ね…」



クラリス「これが終わったら、次は高所での作業です。ヘレンさんは脚立を押さえて頂けませんか?」



ヘレン「いいえ!やらせてもらうわ!世界レベルの修業を見せてあげるわ!」



クラリス「あ、あまり無理はしないでくださいね…」

クラリス「これで聖堂の掃除は終わりです。ありがとうございました」ペコリ



ヘレン「こ、これくらいどうってことないわ…。むしろいい訓練になったわ…」ゼーゼー



クラリス「――とてもいい訓練ではないような気が…」



ヘレン「さてと、私は…」



クラリス「もうお夕食の時間ですから、食べていきませんか?」



ヘレン「あなたの料理はとても美味だったわ。少し教えてもらいたいくらいだわ」



クラリス「そ、そんな…。で、では一緒に作ってまいりましょう…」カアァ



ヘレン「ええ。よろしく頼むわ」



――料理中 ユビキッタワ! スグニホウタイヲ!



ヘレン「料理は難しいわ…」モグモグ



クラリス「続けて行けば上達していきますわ。ヘレンさんのダンスのように」モグモグ



ヘレン「なるほど。そう聞くとつづけなくちゃいけないわね」モグモグ



クラリス「そうです。苦手だからと言って逃げるのは、自分から逃げていることになりますからね。真に強い人は逃げ出さず、向き合える人を言います」



ヘレン「あなたが言うと、重さが伝わるわ。――さて、一服したら歌唱力も練習しましょう」



クラリス「はい」

ヘレン「あなたは聖歌以外に歌うことはあるの?ポップスは聞くかしら?」



クラリス「私はあまりポップスは聞きませんね。歌うのは聖歌ばかりです」



ヘレン「私は聖歌を聞いたことないんだけど、難しいのかしら?」



クラリス「どうでしょうか?実際聞いてみるのが一番ですね」カチャカチャ



――ヘレン・クラリス聖歌鑑賞中



クラリス「これが聖歌の一部です」



ヘレン「これはポップスにはない歌い方ね。声を響かせるという部分は目を引くわね」



クラリス「練習、してみましょうか?」



ヘレン「そうね。ダンスだけでなく、歌もレベルアップしなきゃ世界レベルにはなれないわ」



――聖歌練習中



クラリス「今日はこの辺りで終わりにしましょう。お疲れ様でした」



ヘレン「あなたは何年歌ってるの?」



クラリス「物心ついた時から、という感じでしょうか」

ヘレン「10年以上はやっているということね。その差は私では埋めきれないわね」



クラリス「ですが、あなたにはポップスの歌い方を知ってます。私にそれを教えてください」



ヘレン「それでいいのならお安いご用よ。事務所で教わったレッスンを教えるわ」



――数日後の土曜日



ヘレン「明日は礼拝があるのよね」



クラリス「はい。私は皆さんに教えを説きます」



ヘレン「私もその話を聞いて構わないかしら?」



クラリス「ええ。大歓迎です」



ヘレン「ついでに聖歌も歌ってみたいわ」



クラリス「そうですね…。私と一緒に歌いましょう。礼拝に来て下さる人も喜びます」



ヘレン「そうと決まったらもう少し聖歌の練習をするわ」

――次の日



ヘレン「今日は週に一回の礼拝の日よ!」



クラリス「そこまで盛り上がるほどではないですよ。神に今日までの平穏を感謝し、祈るだけですから」



ヘレン「クラリスも服装を変えているわね」



クラリス「はい。やはり神の御前、そして皆さんの前に立ちますからね」



ヘレン「居ても立っても居られないわ。私は聖堂に向かってるわ」タタタ



――聖堂



ヘレン「これは…どういうことかしら…」



ガラーン



クラリス「まあ、皆さんあまり宗教には興味を持たれていませんし、日本では至る所に神がいますから、一つの神にこだわることがないのだと思います」



ヘレン「そういう物かしらね…」



――クラリス説教中



クラリス「では、讃美歌を皆様で歌い神に祈りを捧げましょう。今日は――」



――讃美歌と祈りを捧げ



クラリス「これにて礼拝は終わりますが、今日は私ともう一人のお客様で聖歌を歌います。曲は――」



――クラリス・ヘレン聖歌合唱

パチパチ



クラリス「今日はお集まりいただきまして、ありがとうございました。次回もこの時間にお会いしましょう」ゾロゾロ



ヘレン「また来なさい」



――誰もいない聖堂



クラリス「すいません。せっかくの披露の機会でしたのに…」



ヘレン「気にするほどでもないわ。むしろあのくらいの人数の方が慣れているわ」



クラリス「そうですか…」



ヘレン「でも、あなたもここの運営は苦労しているのよね?」



クラリス「ええ…。ですので――ヘレンさん?」ピポパ



ヘレン「もしもし。――あらちひろ。グッドアフタヌーン。お久しぶりね。――え?今どこにいるのかって神戸よ。神戸」



ちひろ「何でそんなところに!今、監督さんは京都で(CMの)撮影で出ているんですよ!」



ヘレン「あら、そうなの。監督に神戸で一ついい仕事があるんだけどと言っておきなさい。じゃあね。シーユー!」ピッ



クラリス「ヘレンさん。一体何を?」



ヘレン「あなたがココの運営に困らないように、うちの事務所総力を挙げられればと思ってるのよ」

クラリス「ヘレンさん。あなたは一体…」



ヘレン「フッ…。私はチームどんでんのアイドルの一人よ。近いうちに監督が来て、色々とやってくれると思うわ」



クラリス「ヘレンさん…」



ヘレン「さあ、それまでに修行ね!今日も床磨きに窓拭きよ!」



Ex.3 ヘレンの修業 完!

以上がおまけでした。色々とバファローズが騒がしいですが、このままいくと2003年以来の借金40越えもあるんだよなー。金田・具・川越時代かー



少し調べたら、2ランホームランを打ったのはちょうど2週間前。3ランは4月28日以来ないようです。点も欠けた打線陣と初球打ちされまくる投手陣…。果たしてどうなることやら…。友人が言っていましたが、「2軍はかなり豪華じゃね?」と。でも、怪我人ばっかだからファームにも出てねえんだよ(泣)と返しておきました。


さて、そろそろオカダさんに出てきてもらいましょう。第9章は神戸編です。お楽しみに。

第9章 神戸編



――事務所



どんでん「うーん…」



ちひろ「どうしたんですか?ヘレンさんを迎えに行かないんですか?」



どんでん「まあ、ソレ(神戸行き)もあるんやけど…。見てみいこれ」バサ



ちひろ「あ…」バファローズモリワキカントク キュウヨウ!



どんでん「この記事でなあ…。出演依頼が来てんねん…。やから(神戸に)行けへんのよ…」



ちひろ「うーん…。監督さんが出ちゃうと、私がここに残らなくてはいけませんし…」



どんでん「仕方ない…。今いる中で年長の浜川に監督してもらうしかないな…。サブに相葉を据えてやな」



ちひろ「それしかないですね…」



どんでん「すまん。これからスポーツ紙の取材に行かな…」ダダダ



ちひろ「いってらっしゃーい!」

ちひろ「…さて、私も愛結奈ちゃんたちに任せるように進めないと…」



――都内某所



記者「やはり、今回のバファローズの方針は…」



どんでん「まあ、モリワキさんも大変やったと思うよ。アレ(戦力)があっても、アレ(動ける選手)がどれだけおったの?」



記者「今ですと、1軍にいるのはヒラノヨシヒサ、カネコチヒロだけですね」



どんでん「せやろ。そもそも補強はモリワキさんが本当にアレ(欲しい)言うたかよ。いでほの時は、俺が(欲しい)言うたんよ。それをフロントが認める形やった」



記者「なるほど。今回の補強はどっちが主導したと思いますか?」



どんでん「恐らくコヤノは監督で、残りは球団とちゃうかな?FA残留は(両方やから)考慮せえへんよ」



記者「確かにファースト、サードが出来て右打。得点圏打率には定評ありますからね。FAされて余計に獲得しやすかったでしょうね」



どんでん「コヤノはええとしても、残りがアレ(問題)やったな。(ぶらんことばりんとん)外人コンビとナカジマは、(活躍)出来んのと疑問やった」



記者「どのあたりででそう思われましたか?」



どんでん「外人はケガもち。特にぶらんこは膝に爆弾を抱えとるのは昨シーズン見てて分かっていたはずやで。ナカジマは(アメリカの2年間は)無いものと見なアカンし」



どんでん「ばりんとんも昨シーズンはどこかおかしかったやろ?ナカジマ・コヤノは人気やったけど、あの二人は(他球団が)獲得する情報は聞かんかったな」

記者「借金15での休養宣言の意図は?」



どんでん「それはモリワキさんの(言っていた通り)やと思うよ。そら(アレだけの大補強をしてもらって)そう(結果を大きく裏切る結果になったら)なる(自分が悪いと思ってしまう)よ」



記者「これからのバファローズはどうしていけばいいでしょうか?」



どんでん「そらもうアレ(勝つしか)あらへん。結果を残さな(アカン)。俺たちはそういう(結果が求められる)世界でやっとるんやし。少しでもマシな数字にすることでモリワキさんもアレ(安心する)やろ」



記者「ありがとうございました」

どんでん「えっと、今のがNスポーツで、次はスポーツNやな…。その次はDでHをやってと…。ふう、多いなあ…。浜川たちも上手く出来るやろか…」



――事務所



ちひろ「今日は監督さんが取材でいません」



卯月「何かあったんですか?」



ちひろ「大阪で(詳しくはその3を見てね!)始球式をやったバファローズの監督さんが休養することになって、その記事のインタビューを受けに各誌に行きました」



友紀「あー。モリワキさんの休養ね。でも仕方がないんじゃないかな?持ってきた新戦力と主力がケガと不調のオンパレードだし、アレはどの監督がやっても無理だと思うよ」



ちひろ「そういうことで、神戸には皆さんで向かってもらいたいんです」



みく「え?どんチャンが来るのを待ってちゃ(アカンのにゃ)?」



ちひろ「少しでも早くヘレンさんの無事を知らせたいので、どうしてもです。明日には(監督さんも現地に)入れると思います。場所はヘレンさんから教えてもらってます。監督さんからは、愛結奈ちゃんがリーダー。夕美ちゃんがサブリーダーとして向かって欲しいと」



愛結奈「あらあら。最年長だからってことね。信頼されてるのかしらね?」



ちひろ「多分、信頼されていると思いますよ。千奈美さんの件でも『何か(考えが)あるんやろうな。』と言って、深く追及してきませんでしたし」

愛結奈「ふうん。まあそういうことにしておいてあげるわ。それで、向かい方は?」



ちひろ「はい。ここに記してあります。この通りに向かってください。時刻は申し訳ありませんが…」



愛結奈「まあ、何が起こるか分からないから、こちらで調べていくわ。何かあったらちひろさんに連絡するわ」



ちひろ「ありがとうございます。皆さん、気を付けて行ってくださいね!」



――新幹線



愛結奈「逐一連絡を入れないとね」ポチポチ



夕美「新幹線で約3時間というところですね」



愛結奈「皆。疲れてるなら無理しないで眠ってもいいからね」ハーイ



夕美「愛結奈さんもお休みになっていいですよ。私、起きてますから」



愛結奈「大丈夫よ。のんびりとやってるから。――まるで修学旅行みたい」



夕美「そうですね。私は沖縄行きましたけど、愛結奈さんはどこへ?」



愛結奈「私はアメリカよ。テキサス州のアーリントンでNFLの試合を見たり、乗馬を体験したわ」



夕美「アメリカですか!すごいですね。えっと…えぬえふえる、は分かりませんけど…。乗馬は良いですね!」



愛結奈「そうね。それからすっかりハマってこっちでも少しやっていたの」



>>134
???「結果論だぞ」

>>139 どんでん「お前ははよ(結果)出さな(アカン)。千葉か東京かはアレ(分からん)けど、(1軍に)上がって暴れな」



夕美「乗馬って難しそうなイメージありますね。それに高そうな…」



愛結奈「まあ、確かに安い趣味ではないわね。場所も限られてるし、馬具も中々な値段するしね。でも、乗馬体験ならそこまでしないわよ」



夕美「そうなんですか?何だかやってみたいです」



愛結奈「そうね。今度一緒にやってみましょうか?」



夕美「はい!」



愛結奈「夕美はそう言えば、友紀と仲良いのよね?」



夕美「はい。私と友紀ちゃんは前の事務所でもいっしょだったんです」



愛結奈「あー。そういうことね。でも、友紀は夕美よりも年上…だったわよね?」



夕美「まあ、そうなんですけど、友紀ちゃんは野球以外無頓着で…。この前も、野球中継見ながら眠ってたんです」



愛結奈「何となく、想像できるわ…。あの子、普通にユニホームを普段着代わりに着てるものね」

夕美「だから、私がたまに様子を見ているんです。そうしたらだんだん妹を見ているような感じになって…」



愛結奈「気になってしょうがない、幼い妹ってかたちね。夕美はしっかりしているから、友紀よりもあなたを選んだんだろうね」



夕美「私よりも千奈美さんの方が年上なんですけど…」



愛結奈「あの子はしっかりしているけど、不意の状況に弱いのよ。今回のような状況には不向きだと思ったのね…」



夕美「そうなんですか…。意外と監督さんは見てるんだなぁ…」



愛結奈「そうでなくちゃ、アイドルのプロデューサーなんて務まらないわよ。さて、少し寝させてもらうかしらね」



――新神戸駅



愛結奈「さてと、そこから外国人街へ向かえばいいのね」



――歩いて十分ほど…



愛結奈「この教会のようね」



きらり「うきゃー!すごく大きい☆」



早耶「わたし本格的な教会を見るの初めて。こんなところで結婚式なんてあげたら素敵でしょうねぇ…」

クラリス「あら。どうされましたか?」



卯月「わ、すごい上品な人…」



みく「美人さんだにゃ…」



愛結奈「わたしたち、オカダプロの所属アイドル、浜川と言います。ここにヘレンが来ていると聞いてきたんです」



クラリス「あ、ヘレンさんのですか。どうぞお入りください」



美穂「すごーい…。ステンドグラスに、パイプオルガン…」



幸子「皆さん驚いてますね。ボクは毎日見ていますから驚きませんけどね」フフーン



ヘレン(運動着)「あら?みんなよく来たわね。監督はどうしたのかしら?」



千奈美「監督は今日はスポーツ紙の取材で、明日こっちに入るそうよ」



ヘレン「そう。みんなには迷惑をかけてしまったわね」



卯月「本当です!何かあったらどうするんですか!」



ヘレン「申し訳なかったわ。最年長にしては子供っぽかったわね…」



クラリス「まあまあ、ヘレンさんもかなり反省しておりましたので…」

愛結奈「それで、何で私たちをココに呼んだの?」



ヘレン「ええ実はね――」



――ヘレン事情説明中



愛結奈「なるほどね。そういうことはきちんとプロデューサーさんに言わなきゃ」ピポパ



愛結奈「もしもし、ちひろさん。愛結奈です」



ちひろ「あ、愛結奈ちゃん!ヘレンさんは見つかった?」



愛結奈「はい。今は私たちと一緒にいます。実は――」



――愛結奈事情説明中



ちひろ「分かりました。その件については監督さんに伝えておきます。皆さんはどうしますか?」



愛結奈「個人的にはものすごく面白そうな話なんだけどね。教会でLiveなんてそうそう出来るものじゃないし」



ちひろ「分かりました。――それじゃあ、希望者はここに残ったらどうですか?皆さん明日以降、色々あるでしょうから」



愛結奈「そうします。希望とってまた折り返します」ピッ



愛結奈「皆。聞いて。ここに残りたい人と、戻る人を分けてほしいと連絡があったわ」



みく「戻る人はどういう人にゃ?」



愛結奈「例えば、学校ね。学業優先の人は戻るという感じかしらね。卯月にみく、美穂、早耶、幸子、きらりはどうするの?」

卯月「…皆さん戻りましょう」



みく「そうだにゃあ。みくたちは戻るべきだにゃ」



美穂「そうですね」



早耶「それが良いですねぇ」



幸子「ど、どうしてですか?せっかくのLiveが出来るというのに」



卯月「監督さんのことですから、『アレ(学業)優先な』で終わりですよね」



みく「そうにゃ。それに逆らうみくたちじゃないにゃ」



美穂「そ、そうですね。両立できなきゃいけませんからね」



きらり「両立はたせつにぃ☆」



幸子「…そうですね!カワイイボクは勉強も出来る所をプロデューサーさんに見せてあげないといけませんね!」



愛結奈「決まりね。学生組は東京帰還。それ以外はここでプロデューサーと一緒に指示を待つってことね」ピポパ



――学生組 東京へ

愛結奈「さてと、私たちは近くのホテルに――」



クラリス「もし、よろしければ私の教会でお休みしませんか?」



愛結奈「え?でも、迷惑じゃない?こんな大人数…」



クラリス「この教会は有事の際には避難所にもなっております。ベッドは数がございますが、いかがでしょうか?それに皆様にはこれからお世話になりますし…」



愛結奈「どうするみんな?」



夕美「まあ、ご迷惑にならなければいいと思いますが…」



友紀「まあ、たまにはジャイアンツはお休みでもいいか…」



千奈美「そうね。前回の失態は今回で返しましょ」



愛結奈「決まりね。それじゃ、今夜はよろしくお願いするわ。クラリスさん」

――東京



卯月「ただ今戻りました!」ガチャ



どんでん「おう卯月たちか。お帰り。悪かったな。で(ヘレンはおったか?)」



みく「バッチリいたにゃ!全く人騒がせだにゃ!」



どんでん「――お前が言えたアレなんかな…」



ちひろ「報告は愛結奈ちゃんから聞いてます。卯月ちゃんたちは金曜日の夜に神戸へ発ちますよ」



学生組「はい!」



どんでん「ヘレンは元気そうやったか?」



幸子「いつもどおりでしたよ。全く人が心配していたというのに…」



どんでん「――それも突っ込んだ方がエエのかな?」



どんでん「明日は俺が(神戸へ)行って、どんなことになってるのか見てくるわ。来週やる予定のライヴがどんなもんなのか聞いてくるわ」



きらり「その間、きらりたちのレッスンわぁ?」



どんでん「もちろんあるで。トレーナーに言ってあるから、(明日から)やっててくれ」



学生組「はい!」



早耶「それで、監督さんのお仕事はもう終わったんですかぁ?」



どんでん「おう。そっちはもうバッチリや。明日から(アイドルのプロデュース)やるで」

――次の日 新神戸



どんでん「久しぶりに(新神戸)来たなあ…。監督の時以来やな…。さて…」



愛結奈「あ、いたいた、プロデューサー!」



どんでん「おお。浜川に千奈美。それに夕美。こんな朝早くに千川から(連絡)あったんか?」



愛結奈「ええ。昨夜に連絡来たわ。だからここに来たのよ」



千奈美「監督が迷うと困るしね。みんなで迎えに来たの」



夕美「お仕事の方はもう大丈夫ですか?」



どんでん「おう。もう終わったから、今日からこっちに集中できるで」



愛結奈「あら。それは良かったわ」



どんでん「お世話になったクラリスさんという人にもお礼をせなアカンね」トウキョウメイカー トウキョウカンパネラ



千奈美「――関西弁でお礼って」



夕美「――どう見てもお礼参りに聞こえちゃうわ…」

――教会



クラリス「あら?愛結奈さん。――そちらの方は?」



愛結奈「紹介するわ。私たちのプロデューサーよ」



どんでん「プロデューサーのオカダです。今回はヘレンがお世話になりました」ペコリ



クラリス「私はここの教会の運営をしておりますクラリスと申します」ペコリ



どんでん「この教会で週末、Liveをすると聞いたんですが」



クラリス「はい。ヘレンさんとやる予定です。それがヘレンさんが皆さんを連れてやると…」



どんでん「中を見せてもらってもいいですか?」



クラリス「はい。どうぞ」



ヘレン「ヘイ!久しぶりね監督!」



どんでん「ヘレン…。お前謹慎の意味わかっとるのか?」



ヘレン「分からないわ。でも、私は引かぬ媚びぬ省みぬよ!」ババーン



どんでん「――こら、もっと扱い方を変えなアカンな…」

クラリス「ここでLiveですが、できますか…」



どんでん「大きさは問題ないやろうな…。だが、アンプ類はアカンやろな…」



ヘレン「聖歌よ」



どんでん「せいかぁ?(火は)アカンやろ」



クラリス「歌の方です。私はそれを歌っていましたから」



どんでん「そう言えば、君もアイドルやりたいんやったな」



クラリス「はい。動機は不純かもしれませんが、ここの教会の運営の為に…」



どんでん「…」



ヘレン「クラリスの歌唱力はかなりのものよ。聖歌独特の響かせる歌声は必聴よ」



クラリス「えっと…」



どんでん「まずは聴かせてもらおか。それからや」

――クラリス聖歌歌唱中



クラリス「――以上です。どうでしょうか?」



一同「」ポケー



クラリス「え?み、皆さん…」



千奈美「あ、ゴメン…。何というか、素晴らしいの一言だけ。それ以外の感想は持ち合わせていないわ…」



夕美「本当。心の底に響いてくる…。身体全体で聞いたような感じでした…」



愛結奈「本当よね。私も初めて聞いたけど、鳥肌立っちゃった。すごい歌唱力ね。クラリスさん」



クラリス「あ、ありがとうございます…!あの、プロデューサーさんはいかがでしたか?」



どんでん「」



クラリス「あ、あの…」



どんでん「ああ。すまんな。最高やった。ぜひ、うちでやってもらいたいくらいや」



ヘレン「良かったわね」



どんでん「よし、新たなメンバーを入れたところでLiveについてミーティングするで」



夕美「あ、友紀ちゃん起こしてきます!」



どんでん「今日(月曜)やから油断したな。(これは教育やで)」

――レッスンルーム



卯月「神戸の人は今何やってるんだろうなあ?」グイグイ



早耶「そうだねえ…。あの舞台で練習中かなぁ?」ノビー



みく「あんな舞台でやれるなんて夢みたいだにゃあ」ノビー



幸子「ボクのカワイさが神戸の人にも伝わるんですね。プロデューサーさんも中々やりますね!」グイグイ



美穂「クラリスさんだったっけ?あの人がどんな歌うたうのか気になるね。ヘレンさんが認めてたくらいだもんね」ノビー



きらり「楽しみだにぃ☆」グイグイ



トレーナー「はい!柔軟終わり!今日から皆さんには歌の練習を行うよう、オカダさんから申し付かっております」



卯月「歌の練習ですか?それは次のLiveに向けてってことですか?」



トレーナ「そうです。今回行う曲は今までとは違うので、ダンスレッスンは最低限にして、曲の練習を行います!」



みく「え?どんな曲をやるの?」



美穂「――みくちゃん(驚きで)語尾が抜けてる…」



トレーナー「私が言うよりも、実際聞いてみた方が良いと思います。」CDサイセイ ポチー

――曲再生中



早耶「?」



きらり「??」



幸子「な、なんですか、この曲は?」



トレーナー「これは聖歌と呼ばれる歌だ。みんながやっている曲とは違い、高音も低音も響かせる歌い方が特徴的ね」



美穂「これを私たちがやるんですか?」



トレーナー「はい。教会でやるんですから、雰囲気は大事です。皆さんには基礎を学んでいただきます」



一同「はい!」



――同時刻 神戸



クラリス「では、皆さんで声の出し方を練習しましょう」



大人組「♪♪」



クラリス「もっと高音を出すために、息を大きくたくさん吸い込んで!」



大人組「♪♪」



クラリス「そうです。その調子です!」



どんでん「――結構、(レッスンを)積んだように思えたが、こういう系統は無かったから、かなり苦戦しとるな…」



クラリス「友紀さん!息の吸い込みが浅いですよ!」



どんでん「――これもエエ経験やろ」

どんでん「Liveに向けて宣伝して行こう。ポスター作りやな」



クラリス「そうですね。聖歌Liveなんて初の試みですから、どんなものか分かるのがいいと思います」



夕美「なら、難しいことは書かずに音楽会みたいな方が良いんじゃないかな?」



千奈美「そうね。それならとっつきやすそうね」



友紀「監督はどうしたら良いと思う?」



どんでん「俺も夕美と同じや。どうしても(聖歌、教会となると)難しいイメージがあるからな。それを取り除く機会になればエエやろ」



愛結奈「よーし!どんどん作っていくわよ!」



――時は過ぎて土曜昼のレッスンルーム



トレーナー「はい!だいぶ良くなりましたね!」



卯月「何となくですけど、コツをつかんだような気がします!」



きらり「この調子で明日のLiveも頑張るにぃ☆」



早耶「これで監督さんも驚いてしまいますねぇ」



ちひろ「失礼します。――みんな、準備して新幹線で神戸に行くわよ!」



一同「はい!」

――学生組 神戸



みく「1週間で2回も神戸に来るとは思わなかったにゃ」



どんでん「おお。無事に(神戸に)来れたようやな。安心したで」



卯月「はい!私たちもアレ(成長)していますから!」



どんでん「エエことやと思うよ。さっそく(教会に)向って、アレ(ミーティング)するで」



一同「はい!」



――教会



どんでん「――ということや。何か(質問は)あるか?」



クラリス「はい。あのもう一人、メインを入れてもいいかと思います」



どんでん「なろほどな。そら(メインが多ければ)そう(画的にも充実する)なるよな。だが、実力的には(クラリスと)差がありすぎるで」



クラリス「そこはヘレンさんを推させていただきます」



クラリス「ヘレンさんは少しの間ですが、私と一緒に練習していましたから」



どんでん「行けるか(ヘレン)?」



ヘレン「当然よ。推されたら、やるしかないわね」



どんでん「なら、決まりや。メインはクラリス・ヘレンで行く。ヘレン(いなかった分どれだけ成長したか)見させてもらうで」

――次の日 Live当日



タイトルの無い音楽会 ザワザワ



ちひろ「おひとり300円ですよ。パンフレット500円でどうですか~?ありがとうございます!」



きらり「すごぉい人が聖堂でまってるよぉ!」



どんでん「そら(駅前で)そうなる(宣伝活動しまくったから大勢来るのは当然)よ」



クラリス「聖堂一杯の中でですか…」ガタガタ



ヘレン「大丈夫よ。あなたの今までの力を出せばいいのよ」



クラリス「ヘレンさん…」



愛結奈「そうそう。後ろは私たちに任せて、あなたはどしっと構えてね」



クラリス「はい!」



どんでん「――みんな、経験を積んできてLiveの緊張感が無くなって来たな。エエことやけど…」



ちひろ「皆さん。そろそろ準備お願いします!」



卯月「監督さん。いつものアレ(掛け声)お願いします!」



ヘレン「そうね。久しぶりに聞きたいわね」

どんでん「まあ、エエやろ。――今日のLiveは勝つためやない。自分たちのためにやってこい!」



一同「はい!」



どんでん「むちゃくちゃしたれ!ハ――と言いたいところやが、今日の(Live)成功させて、美味いもん食いにいこうや」



みく「ちょっとどんチャン~」



千奈美「フェイントかけたのね…」



どんでん「今日は(相手が)おらんやろ。とにかく、いいLiveにしてこい!それだけや!」



一同「はい!」



ちひろ「監督さんもすっかりアイドルのプロデューサーさんですね」



どんでん「そら、言われたらしっかりやるよ。俺は」



ちひろ「…実はこの手紙を預かっているんです」スッ



どんでん「手紙?――これは差出人があるな…。芸能プロダクション ヨウソラソ。うちの会社やんけ」



ちひろ「中を開いてください…」



どんでん「なになに…。異動?何やソレ?聞いてへんぞ!」



ちひろ「私も先日、神戸へ移動する直前に、社長からこの手紙を(監督へと)渡されました…」



どんでん「まだ、このチームは途上の段階や!そこでそんなアレ(異動)されたら、瓦解してまうで!」

ちひろ「私も到底納得いかず、抗議しましたが社長は『後任は既に決まっていて、覆すことは出来ない。』と」



どんでん「まるであの球団みたいやな…。なんか(ヤル気も)無くしてまうで…」



ちひろ「アイドルの皆さんにはどうしましょう…」



どんでん「そら、もう(このLive後に)言うしかあらへんやろ…」



ちひろ「悲しむでしょうね…」



どんでん「京都で地固まったとところやで、逆に反発せんか不安や…」



ちひろ「皆さんどうですかね?少し見てみましょう…」



――舞台袖



ちひろ「静かですね…」



どんでん「まあ、聖歌やからな。ポップスのLiveとはちゃうからな…」



クラリス・ヘレン「♪~」



ちひろ「壮観ですね…」



どんでん「クラリスの歌に、ヘレンが付いていってる感じやな。ヘレンも(あの時の言いつけ)守ってるな。(その目は優しかった)」

ちひろ「アイドルも成長して、軌道に乗ってき始めているというのに…」



どんでん「まあ、言うな。あいつ等なら絶対やってくれるで。プロデューサーが変わっても、な」



――音楽会終了



卯月「ただいまもどりましたー!」



どんでん「おお、俺らもきいとったで。最高(の歌)だったとちゃうか!」



クラリス「皆様のおかげで大成功を収めることが出来ました。またやってみたいと思いました」



どんでん「せやなあ。定期的に(音楽会を)やってもエエと思うで。月1一回とかのアレ(頻度)になりそうやけどな」



ヘレン「でも、この経験はとても役に立つわ」



どんでん「おお。ヘレンもあの時(最初の仕事)の言いつけまもっとるやん」



ヘレン「当然よ。私はアレ(世界レベル)目指しているからね」



どんでん「よし、じゃあ着替えて1時間後にミーティングや」



一同「はい!」

――1時間後



どんでん「さて、ミーティングなんやが…」



みく「どうしたのにゃ?随分歯切れ悪いけど…」



千奈美「つまみ食いして当たったの?罰が当たったのよ」



どんでん「なんで、そんなんアレ(つまみ食い)を言われなあかんのや!」



ちひろ「監督さん…。言いにくいなら私が…」



どんでん「これは俺が言う。これも俺の(仕事のうち)や」



美穂「え?何のことですか?」



どんでん「実は、異動が発表され、お前らのプロデューサーを外れることになった」



一同「…え?」



夕美「監督さん…。そんな冗談…」



ちひろ「本当のことよ。社長直々の異動命令よ。卯月ちゃんたちのプロデューサーの方が後日、後任としてくるわ」



早耶「いや…。です。私は監督さんだから…来たんですよぉ。それなのに監督さんが離れるなんて…」

千奈美「私だって嫌よ!そんな終わり方あっていいわけ?私はそんなこと許さないわ!」



幸子「そうです!プロデューサーさんにはボクが一番カワイイことを見せつけていません!それを果たさせないなんて最悪です!」



どんでん「みんな、言いたいこといっぱいあると思う。そんな顔しとる。俺から最後の言葉や。みんなしっかり聞いてくれ」



一同「」グスン ヒック



どんでん「これで一生会えないわけやない。同じ(所属事務所)間での異動や。何度も会えると思う。その時は笑顔で俺に挨拶せえ」



一同「はい…」



どんでん「お前らの目標はシンデレラガールズやろ?それを目指せ。それになってここで言いたかったことを俺に言え。ええな?これは『最後の』指示や!」



一同「」



どんでん「返事は?」



一同「はい!」



どんでん「ふっ…。以上や。明日、皆で東京戻って、パッとやろうや!」

――次の日の夜



どんでん「さて、内々で決まっていたが、俺の後任のプロデューサーを紹介する。正直俺も驚いたが…」



一同「」



どんでん「入ってきてくれ」



???「こんばんわ。明日から皆さんのプロデューサーをすることになりました。モリワキヒロシです」



友紀「え、えー!モリワキさんってこの前、バファローズを休養した…」



モリワキ「ははは…。もう知っている人がいるのか。私がオカダさんの後任にあたります。色々不足する点はあると思うが、これから宜しくお願いするよ」



パチパチ



どんでん「というわけや。明日からよろしく頼むで!」



一同「はい!」

ちひろ「わたしはプロデューサーの補助なので、監督さんも、モリワキさんも変わらず補佐します」



どんでん「そうか。それならまあ、安心やな(その目は多少厳しかった)」



卯月「監督さん…。私たち、頑張りますから!監督さんも頑張ってくださいね!」



みく「みくたちの約束忘れないでにゃ!」



どんでん「おお、わかっとるよ。俺も(卯月たちに)負けへんアイドルを見つけてくるよ。――では、モリワキさん。後はよろしくお願いします」



モリワキ「はい。今日から彼女たちは私の娘と同じです。責任もってあずからせていただきます。任せてください」



どんでん「モリワキさんなら、安心やろ。しっかり(成長する姿を)見させてもらうで」



一同「はい!ありがとうございました!」



――事務所 どんでんの部屋



ちひろ「また、何もない状態に戻りましたね…」



どんでん「ある程度(卯月たちを育てたノウハウが)あるから心配はないやろうが…。(所属アイドル)0なのが不安やなあ…」



ちひろ「実は、監督さんには新人アイドルたちのプロデュースをしてもらうんです」

どんでん「新人アイドル?卯月は『候補』やったから、その一歩先か…。ん?たち?つまり複数形か?」



ちひろ「そうなんです。卯月ちゃんたちの功績を社長が買ったという形ですね」



どんでん「アレ(履歴書)見せてもらえるか?」



ちひろ「いえ、もう来てもらってます。――入ってきていいですよ!」



どんでん「きとるんか!?」



???1「へえー。ここがプロデューサー室か…。ちょっと緊張する…」



???2「ちょっと???1ちゃん。失礼ですよ」



???3「ここからみんなのシンデレラガールズ作戦が始まるんだね!」



???4「ウン!これからが本番だよネ!」



どんでん「俺はここのプロデューサーのオカダアキノブや。よろしくな」



???1(以下 忍)「私工藤忍と言います。青森から来ました!」



???2(以下 穂乃香)「綾瀬穂乃香と言います。趣味と特技はバレエです」



???3(以下 あずき)「桃井あずきだよ!これからよろしくね!」



???4(以下 柚)「喜多見柚だよー。これからよろしくね!Pサン」



どんでん「おう。よろしく。――喜多見は埼玉で見たような気がするな」



柚「あれ?どこで会ったのカナ?」



どんでん「アイドルバトル4on4というやつやが覚えとるか?」

柚「ん?んんー…。あ、思い出した!チームどんでんの人ダネ!」



どんでん「そうや。あの時はまだアイドルやなかったのか」



柚「そうだよー。あの時はご近所さんでやってみようってことだったカラ」



どんでん「そうか。これからレッスンやLiveと大変かもしれんが、頑張っていこうな」



一同「はい!」



第1部 完!

以上で第9章神戸編の完結と、第1部の完結となります!正直今回はどん語要素が少なくなりましたね…。



第2部はフリスクメンバーと行く、広島からのスタートとなります。今一度原点回帰でお仕事に即した形で進めて行ければと思います。



第2部はいつものように新スレで行い、最後におまけを楽しんでいってください。



では、第10章広島編でお会いしましょう!

Ex.4 そう。



――売り場前



卯月「あ…」



???「うーん。どっちにしようかな?」



卯月「えっと、何を迷われてるんですか?」




???「大きい夢と、小さくてたくさんの夢。どっちがいいかなと思って。あなたはどちらがいいですか?」



卯月「え、私は…。うーん。小さくてたくさんの夢ですかね」




???「なるほど…。うーん」



卯月「それじゃあ、失礼しますね…」

――別の売り場



???「うーん…」



みく「何を悩んでるんにゃ?」



???「大きい夢と、小さくたくさんの夢。どちらがいいかなと思ってね。あなたはどちらがいいですか?」



みく「みくは断然、大きな夢にゃ!」



???「なるほど…。うーん…」



みく「よく分からないにゃ?」



――また別の売り場




???「うーん…」




ヘレン「何を悩んでいるの?」



???「大きい夢と、小さくたくさんの夢。どちらがいいかなって」



ヘレン「私は大きい夢よ!世界レベルには当然ね!」



???「なるほど。うーん…」

――またまた別の売り場



美穂「うーん…。どっちがいいのかなあ?」



???「何を悩んでいるんですか?」



美穂「大きい夢と、小さいけれどたくさんの夢…。果たしてどちらがいいのかなって」



???「難しいですね。叶えるならどちらがいいですか?」



美穂「それは…大きな方が良いと思いますけど、私はまず小さな夢からかなえていきたいです!」



???「そうですね。小さな夢がやがて大きな夢へとつながりますからね」



――またまたまた別の売り場



夕美「うーん。どっちも捨てがたいなあ…」



???「大きな夢と、小さくたくさんの夢ですね」



夕美「はい…。あなただったらどっちがいいですか?」



???「僕なら両方ですね」



夕美「え!?両方ですか!?」

???「僕は、プロ野球選手として、ブルーウェーブを日本一に導いて、アメリカのメジャーリーグでも世界一を果たした。だから、僕は両方の夢を手にしたいね」



夕美「あ、あなたはもしかしてタグチ――」



タグチ「そう」



タグチ「夢を見ることを諦めちゃいけないよ。じゃあね」



夕美「はい!」



――事務所



夕美「――っていうことがあったんだ」



みく「すごい人なんだにゃあ。その…誰だっけ?」



夕美「タグチ」



卯月「ソウ!」



夕美・卯月・美穂・みく「わははは!」



どんでん「お前ら何やっとるんや?」



夕美「監督さん!実はですね、日本とアメリカのプロ野球リーグで優勝した選手と会ったんですよ!」



どんでん「ん?タグチ――」



夕美・卯月・美穂・みく「そう!」



どんでん「アホらし・・・」オモシロイヨ!ユウミチャン! モットヤッテ!



Ex4 そう 終わり

以上でどんでん×モバマス第4弾終了です!



宝くじでタケイソウのCMがあったから、ついタグチさんでやりたかったんですが、これはひどいですねえ…。



何というか、これじゃない感じがひしひししますが…。まあ、最後くらいは笑って終わらせようという感じです…はい…。



では新スレでお会いしましょう!

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