スミレ「まさか凛ちゃんって……」 (27)

アイカツのSSです。

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スミレ(あれは凛ちゃんとまどかちゃん、一緒にランチかしら?)


まどか「あれ、凛」

凛「ん? 何」

まどか「ほっぺた」

凛「えっ、わわっ」

まどか「ご飯粒、ついてましたよ?」

凛「そ、そっか…… ありがとう……」

まどか「もう、そんなクールな顔にご飯粒くっ付けちゃうなんて、やっぱり凛は可愛いです」キュルン

凛「か、可愛いって!」

まどか「凛は可愛いって言われるのは嫌ですか?」

凛「い、嫌じゃないけど…… その……」

まどか「ふふー」

凛「な、何」

まどか「もじもじしてる凛も可愛いです」キュルン

凛「っ、だからぁー!」


スミレ(間違い無い……凛ちゃんは私と同じ……)

スミレ(レズだわ!)

スミレ(やっぱりルームメイトには惹かれてしまうのかしら?
私もあかりちゃんの寝顔を見て一晩過ごすと、あっと言う間にあかりちゃんの虜になっていたもの)

スミレ(しかしルームメイトへの恋は茨の道よ、凛ちゃん)

スミレ(だってあんな可愛いあかりちゃんの寝顔を毎日見ながらも、あかりちゃんを襲ってはいけないのよ!)

スミレ(あんな可愛い寝顔を前にして理性を保たなきゃいけないなんて…… 神様はなんて意地悪なんでしょう……)

スミレ(あっ、あかりちゃんも来た)


あかり「凛ちゃーん」

凛「あっ、大空先輩」

あかり「あれ? 凛ちゃんもうランチ終わっちゃった?」

凛「はい、まどかと一緒に」

あかり「そっかぁ、ランチ誘おうと思ったんだけどなぁ」

まどか「ふふっ 大空先輩、さっき凛の意外な一面発見したんですよ」

あかり「えっ、なになに?」

凛「ちょ、やめろまどかぁー!」

まどか「凛ったらほっぺたにご飯粒くっ付けてて」

あかり「えー! ほんと!?」

凛「ほんとです……」

まどか「他にも凛って箸使うの下手で、お豆さんを食べようとしてもポロポロ落としちゃうんですよ」

あかり「え~、意外」

凛「恥ずかしい……」

スミレ(くっ、あかりちゃんとのランチを断るなんて……勿体無い!)

スミレ(だけど……)

スミレ(照れてる凛ちゃんは初々しくて、確かに可愛いわね)

スミレ(私にもあんな頃があったのかしら?)

スミレ(ん、もしかしてこれってチャンスなのかな?)

スミレ(あかりちゃんは凛ちゃんの指導を担当していて)

スミレ(私はまどかちゃんを担当している)

スミレ(二人が付き合うことになれば自然と私とあかりちゃんとの距離も近くなる!?)

スミレ「ふふふ」

スミレ「凛ちゃん、私スターライトの、そして百合アイドルの先輩として色々教えてあげるね」

スミレ「だからもし上手くいった時は……」

ひなき(どうしよう……)

スミレ「ふふふふふ」

ひなき(今のスミレちゃん凄く話しかけにくい……)

スミレ「ねぇ凛ちゃん」

凛「はい、なんですか? 氷上先輩」

スミレ「単刀直入に言うわ」

スミレ「あなたまどかちゃんのことが好きでしょ」

凛「えっ!?」

スミレ「隠さなくてもいいのよ」

凛「す、好きって…… 確かにまどかはルームメイトで大切な友達ですけど……」

スミレ「そういうことじゃなくて、『女の子として』まどかちゃんのことが好きなんでしょ?」

凛「う……」

スミレ「安心して、私だって『女の子として』あかりちゃんのことが好きよ」

凛「そ、そうなんですか!?」

スミレ「大事なのは相手のことを『純粋に好き』って思う気持ちよ」

凛「『純粋に好き』……」


凛「わたし……わからないです……」

スミレ「わからない?」

凛「確かにまどかと話すとわたしの胸のBPMがすっごく早くなって、顔も赤くなっちゃって、それをまどかに可愛いって言われて、恥ずかしいんだけどまどかに言われると嬉しくて」

凛「だけどこれが本当に『好き』なのか、わからないです……」

スミレ「そっか……」

スミレ(この子、真剣なんだね)

スミレ(まどかちゃんのことを大事に思ってるからこそ、中途半端な気持ちじゃいけないって思っている)

スミレ(……)

スミレ(だけど恋はそんな綺麗で整ったものじゃない)

スミレ(時に醜くて不合理な物にだってなる……)

スミレ(そのこと……凛ちゃんには知って欲しいな)

スミレ「ねぇ凛ちゃん」

スミレ「付き合うって事は相手に自分のことだけを向いてもらうことなんだ」

スミレ「まどかちゃんと付き合えれば、凛ちゃんは彼女をずっと『自分だけのモノ』に出来るんだよ?」

凛「『自分だけのモノ』って……」

スミレ「凛ちゃんはまどかちゃんのこと一人占めしたいって思ったこと無い?」

スミレ「まどかちゃんが他の子と、例えば私と話している時もやもやしないの?」

凛「……」

スミレ「躊躇すること無いのよ、愛は自分の気持ちを相手に押し付けるモノなんだから」

凛「わたしは……」

凛「わたしのエゴのためにまどかと付き合うなんて出来ません……」

スミレ「まどかちゃんのことしっかり捕まえておかないと、いつか凛ちゃんのそばから居なくなっちゃうかもよ?」

凛「……まどかの意思を尊重します」

スミレ「ふーん」

スミレ(強情だなぁ)

スミレ「じゃあ……もしまどかちゃんが別の子と仲良くなったら?」

スミレ「今は二人ともお互いのことを1番に思っているだろうけど、いつかまどかちゃんは別の子を1番に思うかもしれない」

凛「……まどかがそれを望むなら」

スミレ「いいえ、もしかしたら凛ちゃんがまどかちゃんに興味を無くしてしまうかもしれないわ」

凛「っ!?」

スミレ「きっと今の凛ちゃんの気持ちなんて一時的なモノよ、少し時間が経ったら

凛「そんなこと無いっ!」

凛「わたしの……この気持ちは……言葉に出来ないけど……」

凛「確かにわたしの中に存在してるから!」

スミレ「ふふっ」

凛「あっ……」

スミレ「熱いね、凛ちゃん」

凛「ご、ごめんなさい!」

スミレ「いいのよ」

スミレ「私こそちょっと意地悪しちゃったね、ごめん」

スミレ「でも凛ちゃんはこんなに熱くなれる、そんな素敵な相手に出会えたんだよ?」

スミレ「だったらそのチャンスを逃しちゃ……ダメだよ」

スミレ「それでね、まどかちゃんの意思を尊重したいなら」

スミレ「まどかちゃんにも凛ちゃんのこと『女の子として』好きになってもらえばいいんだよ」

凛「まどかにも……?」

スミレ「そう」

凛「わたしに出来るでしょうか……」

スミレ「きっと大丈夫、今の凛ちゃんの素直な気持ちをそのまま伝えて」

スミレ「大事なのは『純粋に好き』って気持ちだよ」

凛「……」

凛「はい!」

凛「ありがとうございます! 氷上先輩!」

スミレ「うん、頑張ってね」

スミレ「……」

スミレ「あーあ、こんなつもりじゃ無かったのになぁ」

ひなき「『ホントは凛ちゃんとまどかちゃんをくっ付けて恩を売るつもり』だった?」

スミレ「居たの?」

ひなき「うん」

ひなき「スミレちゃ~ん、なんか一気に『先輩』って感じだね~」

スミレ「そうかしら?」

ひなき「『大事なのは純粋に好きって気持ち』」

スミレ「……」

ひなき「う~ん……心に響いたぜ」

スミレ「そう」

ひなき「……」

ひなき「告白、見に行かなくていいの?」

スミレ「ええ、あの二人は絶対に上手くいくわ」

ひなき「……ひな達とは違うんだよね」

スミレ「そう、あの二人は私たちとは違うのよ」

ひなき「スミレちゃん」

スミレ「何」

ひなき「……」

ひなき「なんでも無いよ……」

スミレ「……」

スミレ「じゃあね」

ひなき「またね」

凛「まどか!」

まどか「凛、どこ行ってたんですか?」

凛「えと、あのね……」

凛(やっぱりダメだ…… いざこうやってまどかの前に立つと……)

まどか「?」

凛「うぅ……」

まどか「うーん……」

まどか「凛、どこか調子悪いんですか……?」

凛「えっ……何で?」

まさかわたしの気持ちばれちゃった!?

まどか「なんか……うまく言えないですけど……」

まどか「今の凛は変です……」

凛「そ、そんなこと

まどか「そんなことあります!」

まどか「凛……わたし達ルームメイトですよね……?」

まどか「だから……わたし達の間に隠し事は無しで、何か悩みがあるなら何でも相談してください!」

凛「まどか……」

凛「っ……」

そうだよね……まどかに隠し事なんてダメだ

凛(『大事なのは純粋に好きって気持ち』……)

凛(それを素直に伝えれば!)

凛「あのね!」

まどか「は、はい……」

凛「わたし、まどかのこと好き!」

まどか「好き……って、わたしも凛のこと好きですよ?」

凛「あのね、そうじゃ無いの」

凛「わたしはまどかのことを……『女の子』として好きなの」

凛「だから……わたしと付き合ってください!」

まどか「……」

まどか「はい、いいですよ」キュルン

凛「え!?」

そんなあっさり!?

凛「え、えと……『付き合う』ってどういうことかわかってる?」

まどか「はい!」

まどか「『ダンスの練習に付き合って欲しい』ってことですよね」キュルン

あぁ!やっぱり伝わって無いし!

凛「そ、そうじゃなくて」

まどか「じゃあ早く行きましょう!」

凛「ちょ、まどか!」

凛(わたしの気持ち、まだ伝えて無いのに!)

凛(……)

凛(でも、これはこれでいいのかな)

まどか「どうしたんですか、凛?」

まどか「早く行かないと夜になっちゃいますよー!」

凛「うん! 今行く!」

凛(わたしの素直な気持ち、それはまどかとずっと一緒に居たいってこと、)

凛(だから結論を出すのは……もっと先に……)

凛(今はまどかと一緒に、幸せなこの時を……)








まどか「えへっ」キュルン

これで終わりです

かっこよくて、時に可愛い凛ちゃん
純粋でとてもイイ子、まどかちゃん
新入生はどちらも大好きです

レスくれた方読んでくれた方ありがとうございます
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