アナスタシア「親の因果が子に報う」 (122)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。

当SSはアイドル名「ことわざ」でタイトルをつけているシリーズです。


以前のお話に戻る場合はSS wikiを通ってください。
http://ss.vip2ch.com/ss/%E3%80%90%E3%83%87%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%80%91%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%8F%E3%81%96%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

前々回
大和亜季「九死に一生を得る」
大和亜季「九死に一生を得る」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1425/14252/1425268281.html)

前回
西川保奈美「首が回らない」
西川保奈美「首が回らない」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426590643/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427642734



 ─ 前回のお話 ─


・プロデューサーことモバP(以下P)がいないまま進められる新ユニット計画

・同時期に登場する新たなユニット『ディープリーコン』

・そしてその『ディープリーコン』のリーダー瀬名詩織は自らを○○プロのリーダーと名乗る





『ソルシエールズ』と『ディープリーコン』が発表されて・・・その翌日。



 ─ ○○プロ・事務所 ─


藤居朋「むむむむむぅ・・・!!」

大原みちる「むむむむむぅ・・・!!」

佐藤心「そこの姉妹ちゃんが一番荒れてるって感じ☆誰か水かけてやれよ☆」

青木慶(以下ルキ)「・・・わたしには無理です・・・」

朋「社長!どういう事ですかぁっ!!!」

みちる「教えてくださいっ!あれは全部Pさんの仕業なんですかっ!!」

社長「その通りだ。もう少ししたら彼女らが来る」


朋「むむむ・・・、ちひろさんっ!!」

ちひろ「はいっ、なんでしょうか?」

朋「ちひろさんは知ってたのっ!?あのデーブなんとかっての!!」

ちひろ「・・・はい、『ディープリーコン』の5人は五ヶ月前から」

朋「五ヶ月ぅ!?」

ちひろ「今、この○○プロが自転車操業なのは・・・」

朋「待って、自転車操業って・・・!今、そんなに大変なのっ!?」

西川保奈美「・・・確かにこないだ、首が回らないと言っていましたね」

朋「なんで内緒にしてたのよっ!!言ってくれてもいいじゃない!」

ちひろ「ナイショにしなきゃいけない・・・というか、ナイショにしないとその意味を成さないというか」

朋「ナイショにしなきゃいけない理由なんて・・・っ」


大和亜季「・・・『ディープリーコン』」

朋「亜季さん?」

亜季「リーコンとは偵察隊のことであります。ディープは文字通り深いという意味」

朋「うん、ディープぐらいなら分かるわ」

保奈美(絶対、あっち方面のネタだ)

亜季「つまり、深いところまで調べる、覚悟を決めた偵察隊という意味になるであります」

みちる「・・・?それが何か?」

亜季「・・・なんで、私じゃないんでしょうか」

朋「あ」

みちる「あ」

保奈美「あ」


亜季「私は・・・ミリタリーアイドルとして、恥じぬ程度の知識はあると自負しているつもりであります」

亜季「なんで・・・私は違うんでしょうか・・・」

ちひろ「・・・亜季ちゃん、それは・・・!」

社長「千川」

ちひろ「・・・ですが、このままでは・・・」



社長「あらかじめ、一つだけ言っておこう」



社長「これはプロデューサーからの試練だ」




朋「試練って・・・、こんなに貶されたような立場の事を言っているのですか!?」

朋「亜季さんだって、Pが撃たれた後、なんとか立ち直って自分のアイドル像を取り戻して・・・!」



ガチャ!



「失礼する!」



朋(勢いよく事務所の扉が開かれる。全身スラッとした・・・そしてどこかで見たような顔の人が現れた)

社長「これは・・・青木麗さん、お久しぶりです」

朋(むぅ・・・邪魔された。誰、慶ちゃんにそっくりなんだけど・・・って、青木・・・?)

青木麗(以下マス)「こちらこそ、お久しぶりです。元気そうで何よりです」

心(2人はがっちり握手を交わした。って感じ☆愛人とかじゃねぇよなぁ?)

マス「契約通り、たっぷり鍛えておきました」

社長「信頼していますよ」



ルキ「お姉ちゃん!!」

マス「久しいな、妹よ」

ルキ「うん、お久しぶ・・・じゃなくて!何やってんのっ!?」

マス「何も、仕事だが」

ルキ「い、意味が分からない!なんで○○プロにいるのっ!?」

マス「・・・私はアイドルを育てるトレーナーだ。○○プロにいても、御三家にいても、765にいても不思議ではない」

ルキ「むぅ・・・」




マス「こら、遅いぞ!30分前行動は基本だ!!」

「「「「はいっ!!」」」」


「雅?ちゃーんと持った?」

「大丈夫だよぉ?ママに言われたとおり、ぜぇんぶ持ってるよぉ♪」

「なら、七海ちゃんの手伝ってあげて」

「だ、大丈夫れす!」

「ナナミ、少し、持ちますよ?」

「うう、ごめんなさいれす、欲張りすぎました・・・」

「みやびぃも持ってあげるね?」

「助かるれす・・・」

「ふふっ、じゃあママは行っちゃうからね?」

「спасибо!お世話に、なりました」

「・・・・・・すぐ、活躍します・・・」

「じゃあ、お茶の間で待ってるからね?」

「ママさん!あずきに驚かないでよ!?」

「うふふっ、みんなのこと、応援してるからね!」

「「「はいっ!!」」」

「詩織さん、いよいよですよ!」

「・・・そうね・・・覚悟する時が・・・」

「大丈夫です!あずきたちの作戦は始まったばかりです!5人で力を合わせれば、この作戦、ぜったい成功しますから!!」



朋(車の去る音が耳元を掠めた後、この事務所へと近づく足音が近づいてきた)


マス「遅いっ!」

「ごめんなさいれす」

マス「本番でやったらそれだけで5人の印象を落とすからな、覚悟しておけ!」

「はいっ!」


朋(・・・そして、目の前にあの5人が現れた)


マス「・・・そちらも全員揃っていますな?」

社長「いえ、1名・・・小松伊吹が休んでいます」

マス「小松・・・事件のことは聞きました。今が大変な時期だとは思いますが」

社長「なんとか、首の皮1枚で繋がっています」


「あ、巴ちゃん!へへっ」

村上巴「・・・・・・」

マス「自由時間になってからだ」

「はーい」

マス「瀬名、お前がまず自己紹介しろ」


瀬名詩織「・・・・・・了解しました」


詩織「皆さま、初めまして・・・」

朋「・・・はじめまして」

心「初めまして♪」

詩織「・・・この『ディープリーコン』、そして○○プロ全体のアイドルのリーダーとして選ばれた瀬名詩織と申します」

朋「なにがリー・・・」

相原雪乃「朋ちゃん」

朋(アタシを制止させて、雪乃さんは首を横に振った。でも・・・っ、アタシたちのリーダーは雪乃さんなのに)

雪乃「・・・すみません、続けてください」

詩織「・・・・・・いきなり見ず知らずの人間がリーダーになられるのは戸惑うかもしれません。ですが、精一杯やります」

詩織「私は・・・アイドルになって良かったと今、思っています。わずかながらファンも得て、苦しい批判も受けて、すごく生きてるって感じがしています」

詩織「次は・・・この○○プロのアイドルでよかった、そう・・・皆に思ってもらいたい。それが私の次の目標です」

詩織「まだまだ未熟ではありますが、お互いに支え合えるよう・・・よろしくお願いします」



朋(拍手が送られる。アタシは社交辞令で、だけど)


マス「次、浅利!」


七海「はいっ、浅利七海れす~。詩織さんと一緒に、この○○プロに所属しました♪」

七海「青森の海沿いでプロデューサーと出会い、詩織さんと一緒にアイドルについて色々教えてもらいました~♪」

七海「そして新しいユニットのプロジェクトに参加しないか、と言われて付いてきちゃったんれす~♪プロデューサーはチョウチンアンコウみたいな人れすね」



朋(さっきから瀬名詩織の手をずっと握っている。・・・なに、レズ?)



七海「あっ、プロデューサーから料理が得意な子がいるって聞いたんれすけど~?」

五十嵐響子「・・・私でしょうか?」

七海「五十嵐・・・響子ちゃんれすか?」

響子「そ、そうですけど」

七海「えへへっ、七海が送ったカレイを美味しく料理してくれてありがとうございます♪」


響子「カレイ・・・もしかして・・・」

七海「プロデューサーが紹介してくれたんれすよ~、響子ちゃんすごいって♪」

響子(ラヴァーズエプロンの時の・・・あのカレイをこの子が・・・)

七海「後で一緒に料理しましょうね~?」

響子「あ、うん!いいよ」

七海「えへへっ、実は地元からいっぱいお魚持ってきたんれすよ♪おいしいタラが釣れたんれすよ~」

響子「タラ・・・どうしよう、何にしようかな・・・」

七海「じゃあ、から揚げとか」

マス「浅利!」

七海「ご、ごめんなさいれす~」

マス「トークが長続きするのは良い点だが、止まる事を覚えろ」

七海「はいれす」



マス「次、桃井」


桃井あずき「はいっ、って言っても、何人かは知っているんですけど」

マス「それでも、だ。アイドルは常に平等に接しろ」

あずき「はい、もちろんです!」

あずき「桃井あずき、15歳!長野の呉服屋で看板娘やってました!」

あずき「○○プロとは1年近い付き合いをしていましたが、今回やっとアイドルとしてこちらに入る事になりました!」

あずき「村上巴ちゃんとは巴ちゃんが生まれてからの付き合いです。広島からわざわざ出向いてくれるくらいの付き合いで、もう・・・えっと、・・・何年だったかなぁ」

巴「13年じゃ。ウチが13歳じゃけぇ、それと同じ年じゃ」

あずき「えへへっ、そうだったね!」

あずき「あずきが来たからには大ブースト!スーパーランクアップ大作戦!なーんてことでよろしくお願いします!」


マス「これくらいでまとめるのがいい」

あずき「はいっ!・・・巴ちゃん、ありがとね」

巴「・・・ふん」


マス「次、月宮!」


月宮雅「はぁい♪みやびぃだよぉ!月宮雅、18歳!この『ディープリーコン』の中じゃ、一番最後のメンバーです」

雅「ママがアイドルを目指してたんだけどぉ、ママは断念しちゃったんだぁ」

雅「でもぉ、その夢をみやびぃが継ぐことになって、いま頑張ってるんだぁ♪」

雅「趣味はママと一緒にショッピング!しょっちゅう香水とか買っちゃってるんだぁ、みんなよろしくね~」



マス「気持ちは分かるがママの事を出しすぎるなよ?」

雅「はーい、麗ちゃん」

マス「あとでドリンクの実験台になってもらうとしよう」

雅「あ、ひどーい!」



雅「っと・・・ふじともちゃんだっけ?」

朋「な、なに?」

雅「なるほどねー」

朋「なにが!?」

雅「お兄ちゃん好き好きオーラが出てるねぇ♪」

朋「・・・んなっ!!」

雅「みやびぃ分かるもん♪だって・・・」


マス「そこまで、だ。自由行動になったらにしろ」

雅「は~い。じゃあ、ふふっ、次はアニャちゃんだね」



マス「その通りだ、おおは・・・」

朋「?」

杉坂海「今、おお・・・なんて言った?」コソコソ

朋「ごめん、聞きそびれた」



マス「ごほんっ、アナスタシア」


アナスタシア(以下アーニャ)「Судовольствием! 」

アーニャ「アナスタシア、です♪みなさん、よろしくお願いします♪」

アーニャ「アーニャ、とお呼びくだ・・・まぁ・・・!」


一同「?」



海(まるで誰かを見つけたかのような喜び方を見せている。誰を見つけたんだろう)

マス「気持ちは分かるが・・・アナスタシア」

アーニャ「アー・・・ゴホンっ!アーニャ、と呼んでください」

アーニャ「好きな、ことは・・・星を見ること、です。よろしくお願いします」


マス「以上、5名が○○プロの新規メンバーだ。五ヶ月も前から籍は入れてあるが、私の都合とプロデューサーの戦略上、今日まで内密にされていた」

社長「・・・何か質問はあるか?」

ルキ「はい!なんで、おねえ・・・青木麗さんが・・・」

マス「言ったはずだ。私はトレーナーだと」

ルキ「分かってる、分かってるけど・・・なんで五ヶ月も・・・」

マス「私の都合が被ったからだ。それじゃダメか?」

ルキ「都合ってなに!?」

マス「他の会社に関わる。守秘義務によって話すことはできない」

ルキ「む、む、むむむむむぅ!!」

心(あ、さっきの姉妹と同じ顔してる)



社長「他に質問はあるか?」

一同「・・・・・・」

社長「いきなりの登場で気持ちが揺らいでいるのも分かる。だが、ここは会社だ、仲良くやってくれ」


マス「社長、次の案件に取り掛かりたい。別な部屋で話せませんか?」

社長「分かりました。千川、青木慶、付いてきてほしい。メモの準備を」

ちひろ「分かりました」

ルキ「は、はいっ!」





朋(社長たちは・・・別の部屋へと消えていった)



あずき「と~も~え~ちゃ~ん♪」

巴「なんじゃ」

あずき「あずき、アイドルになっちゃったよ♪巴ちゃんの姿見てて、すっごいキレイだなーって思ってね!」

巴「・・・そうか」

あずき「いつか、あずきもあの舞台に立つんだ!ってずっと頑張ってたんだ」

巴「・・・・・・」

あずき「プロデューサーさんにずーっとアタックしてたんだけど、こないだやっと叶ったんだ!」

巴「・・・余計なことを」

あずき「あっ、酷い!もしかして~恥ずかしい?」

巴「・・・そ、そんなわけない!!////」

あずき「あ~、巴ちゃんまっかっか♪図星なんだ~」

巴「・・・う、うるさい!!////」

あずき「あずき姉さんって呼んでもいいよっ!」

巴「呼ばんっ!!!!」


早坂美玲「・・・なーんか、除け者感」

成宮由愛「・・・うん」

矢口美羽「・・・あの人、わたしと似てないですかね?」

美玲「結構似てると思う」

由愛「腹違いの・・・姉妹」

美羽「え、ええええ?」


あずき「あ、姉妹で思い出した」

巴「?」

あずき「もう、いいんじゃないのかな?アーニャちゃん!」



アーニャ「・・・いいんですか?」

詩織「・・・行ってらっしゃい」

七海「アーニャちゃん、ファイトれす!」

雅「・・・ふじともちゃん、見ててねぇ?」

朋「?」



アーニャ「はいっ・・・!」クルッ


朋(え、誰を・・・ミッチー?)




みちる「・・・?あたし、ですか?」


アーニャ「・・・る」

みちる「え?え?」

アーニャ「ミチル!!!」ガバッ

みちる「え゛!?えええええええええ!!!!!?」

アーニャ「会いたかった・・・会いたかった・・・ミチル・・・!кузена!!」

みちる「え゛!?ロシア語は全然です!初めて聞きました!!!!」

アーニャ「ミチル・・・プロデューサーとママ、二人と同じ、匂い・・・好きな、匂いです」

みちる「お、同じ匂い・・・?パンだらけのあたしですよ?」

アーニャ「私には、分かります」

みちる「?」


アーニャ「改めて、自己紹介を。私の名前、アナスタシアです」


みちる「はい、それは知っています」



アーニャ「日本名は・・・大原アンナ、です」



みちる「大原ぁ!?」

朋「大原!?」

海「大原っ!?」

巴「大原じゃとっ!?」

心「・・・ってことは・・・」


アーニャ「ミチル、貴女とбрат・・・プロデューサーは私の・・・いとこ、です」



みちる「え、え、え、えええええええええええええええええええ!?!?!?」



アーニャ「アー・・・братはお兄さん、という意味です」

みちる「そ、そこじゃないです!ほ、本当に・・・私と本当に従姉妹なんですかっ!?」

アーニャ「Да!プロデューサー、ちゃんと示してくれました」

海(Pさんが漏らした5人目の妹って・・・もしかしなくてもこの子の事・・・?)


雅「ね?」

朋「っ、ちょっと待ってっ!」

アーニャ「トモ、ですね?」

朋「そうよ!」

アーニャ「これから、よろしくお願いします、ね」

朋「これはわざわざどうもよろしく・・・じゃなくて!」

アーニャ「?」


朋「Pの家は大のパーティ好きなのよ!」

アーニャ「私も、パーティ大好きです」

朋「それでいっつもアタシとミッチーの家を呼ぶくらいなのよ!」

アーニャ「ミッチー、と呼ばれてるんですね?」

みちる「そ、そうです、はい」

アーニャ「じゃあ、私も、ミッチーって呼びます、大丈夫・・・ですか?」

みちる「だ、大丈夫です」

アーニャ「私のことも、アーニャって、呼んでください」

みちる「あ、えーっと・・・アーニャちゃん?」

アーニャ「Да!その通り、です!」

朋「って、うぉぉぉぉい!!」

アーニャ「ごめん、なさい」

朋「アタシもアーニャちゃんって呼ぶからね?いい?」

アーニャ「Да!トモも、家族です」

朋(な、なんか・・・やりにくいぃ・・・)

朋「アーニャちゃんはっ、なんでっ、呼ばれてない!のっ!はいっ!!」

アーニャ「昔の、パーティ、ですか?」

朋「・・・そうよ」

アーニャ「理由が2つ、あります」

朋「たっぷり聞いてあげるわ」


アーニャ「私は・・・ロシアと日本のハーフです。パパの方針で、ロシアに10歳まで過ごしてました」

アーニャ「それが一つ目の理由、です」


朋「ふーん、じゃあもうひとつは?」


アーニャ「Вторая мировая война」

朋「?」

みちる「?」

並木芽衣子「第二次世界大戦だね」

アーニャ「その通り、です」

朋「わ、分かるわよ!昔、日本が負けた戦いでしょ?」

みちる「あたしも、一応、勉強してますし」

アーニャ「ロシアも日本と戦った国、のひとつです」

アーニャ「でも参加するのが、遅かったらしい、です」

芽衣子「そうだね・・・確かー・・・ソ連時代で・・・広島に原爆が落ちた二日後だったかな」

巴(広島・・・)

アーニャ「戦争が終わる直前、だったらしい、です」

朋「それが・・・なに?」


アーニャ「私、ミッチー、それとプロデューサーのдед・・・グランパは、戦争経験者です」

芽衣子「・・・それでね、ソ連は火事場泥棒だって、恨んでる人たちがその世代多かったんだって」

アーニャ「はい。メイコ・・・ですよね?ありがとう、ございます」

芽衣子「Не за что!」

みちる「さすが芽衣子さん・・・」

芽衣子「ふふ、ロシアは少しだけ行ったことあるんだ」


アーニャ「話、戻します」

アーニャ「ママは、ロシアに魅了された人です。音楽とか、お酒、とか」

アーニャ「いつかロシアに行ってみたい、でもдед・・・グランパに否定されたそうです」

アーニャ「それでも行きたいママは・・・縁を・・・切られたそうです」


みちる「勘当・・・ですね」

アーニャ「はい」

朋「もしかして・・・それが理由?」

アーニャ「そう、なります」


みちる「あたしとPさんの共通のおじいさんは生きてます。もしかしたら・・・」

朋「・・・妨害、されると」

アーニャ「・・・ロシア嫌いな、グランパに私を見せてしまっては何が起こるか、分からない。ママはそう言って・・・ママの家族に会う事を禁じてました」



アーニャ「ご理解・・・いただけましたか?」


朋「ちょっと待って!じゃあ、どうやってPと知り合ったのよ」



アーニャ「брат・・・プロデューサーは、保険に入りたがってた、知っています、か?」



社長『Pは簡単な保険には入っていたんだが、今回のような長期間の入院に対しての保険には入ってなかった』

社長『新しい保険を探していたみたいだが、決まる前にこうなってしまうとな・・・』



朋「うん、言ってた言ってた!!」


アーニャ「その時に、保険を探している最中に、家系図を見た機会、あったらしい、です」

朋「もしかして・・・」

アーニャ「はい、ママの縁は・・・残ってました。ママのママ、бабушка・・・グランマがちゃんと、残してくれてたそうです」

アーニャ「・・・その時、私のこと、知ったそうです」

朋「でもいいの?お爺さんに見つかるんじゃない?」

アーニャ「今、芸名でアナスタシア、ロシアでの名前を名乗っているのは、дедから、隠すためです」

みちる「あ、なるほど」

アーニャ「それに、ママが言ってくれました。親の因果が子に報うことがあってはならない、ましてや、孫同士は、と」


みちる「・・・ほ、本当に・・・あたしの従姉妹・・・なんですよね?」

アーニャ「Да!役所で、調べてもいいです、よ?」

みちる「・・・・・・」

朋「どうしたの?」

みちる「・・・・・・」ドヤァ

朋「なに、そのドヤ顔」

みちる「・・・朋さんには分からないでしょうねぇ」

朋「・・・む」

みちる「このちゃんと同じ血を持った人が増える嬉しさは」

アーニャ「私も、嬉しいです。五ヶ月・・・待ったかいがありました」

朋「だからと言って、アタシとあんたが一緒に暮らした過去も変わらないし、Pの事好きなのにも変わらないでしょ?」

みちる「どーしよっかなー、今度からアーニャちゃんと一緒にPさん攻略しちゃいますかねー?」




アーニャ「ミッチー“も”、プロデューサーのこと、好きなんですか?」




みちる「え゛」

朋「え゛」


雅「ねー、ふじともちゃん」

朋「・・・な、な、な、な・・・」

雅「みやびぃ達もふじともちゃんのお兄ちゃん大好きオーラが分かるって言ったよねぇ?」

朋「ま、ま、まさかぁ・・・!!」


雅「うふふっ、ね、アニャちゃん♪」

アーニャ「はい、私も・・・プロデューサーのこと、P君のこと、大好きです♪」



朋「な、な、な、な、なんですってええええええええええええええええええ!!!!」



 ~ ~ ~ ~ ~


雪乃「・・・・・・」

心「・・・・・・ちょっとぉ、ユキノン?どうしちゃったの☆」

雪乃「いえ、見てるだけ・・・です」

亜季「雪乃殿、怒ってますか?」

雪乃「・・・・・・」

心「ユキノン、神経質になってるとまたおっぱい出ちゃうよ?」

雪乃「・・・大丈夫ですわ」

亜季(これ絶対怒ってる顔だ・・・)




 ~ ~ ~ ~ ~



あずき「じゃあさ、皆の分の着物を見繕ってあげる!」

巴「あずき、よさんか!特にこの犬には似合わん!」

美玲「巴に言われなくても・・・って、違う!絶対似合うモン!!」

由愛「美玲ちゃんなら・・・なんでも着こなせます」

あずき「でも確かに眼帯に似合う着物って考えたことないかも・・・」

美玲「そ、そうなのか・・・」

あずき「でもだいじょーぶ!あずきが美玲ちゃん和服美人大作戦でなんとかしてあげる!!」

美玲「本当かっ!!へへっ、着物かー・・・」

美羽「私のもお願いしていいですかっ!!」

あずき「うん、任せて!」

巴「美羽にはあずきのおさがりでええ」

美羽「ガビーン!!そんなぁ」

あずき「・・・でも胸の辺りが・・・」

美羽「追い打ちかけないでぇ!!」




 ~ ~ ~ ~ ~



朋「Pと結婚する・・・変態ヤローと結婚する・・・身内キラーと結婚する・・・妹とキスするヤツと結婚する・・・」ブツブツ

アーニャ「なにを・・・しているんですか?」

芽衣子「朋ちゃんは占いが趣味なんだよっ。それで今やってるのは・・・花占い」

アーニャ「何を占っているんです・・・か?」

芽衣子「・・・まぁ、気にしなくていいんじゃないかなっ!すぐ戻ってくるよ」

みちる「芽衣子さん、アーニャちゃん!」

アーニャ「ミッチー?その袋は?」

みちる「あははーっ、今日のお昼にって買ってきたパンです。一緒に食べませんか?」

芽衣子「ありがとうね、みちるちゃん♪」

アーニャ「いいの、ですか?」

みちる「なーに言ってるんですか!家族だから気にしちゃダメです」

アーニャ「・・・ミッチー・・・!спасибо!ミッチーは聞いてた通り、素敵な人、です♪」


みちる「朋さんにも、はい、うぐいすパンです♪」

朋「ミッチー・・・アーニャちゃんの方に移るって・・・」

みちる「なーに言ってるんですか!(二度目)あたしと朋さんは何年の付き合いですか?そんじょそこらの姉妹よりキョーダイしてるんだから」

朋「でもぉ・・・」

みちる「その程度でこの付き合い無くすんですか?」

朋「そんなわけないじゃん!」

みちる「はい、パンを食べて元気を出しましょー!」

朋「もっと持ってきてちょうだい!」

みちる「もちろんありますよー!」

芽衣子「あはは・・・」

アーニャ「トモ、元気な人です♪」





 ~ ~ ~ ~ ~



詩織「・・・内緒にしてくれて・・・ありがとう。私の事・・・この・・・『ディープリーコン』のこと」

喜多見柚「え、えーっと・・・なんていうのカナ」

榊原里美「私たちは・・・何もやってませんよぉ?」

詩織「・・・ふふっ、それでいいの・・・喜多見さん、榊原さん」

柚「・・・柚でいいよ」

里美「・・・私も名前でいいですよぉ?」

詩織「それじゃあ・・・よろしくね、柚ちゃん、里美ちゃん」

柚「それで大丈夫なの?その・・・目の事」

詩織「・・・私の周りには理解者が多いわ。『ディープリーコン』のメンバーもそれを覚悟して、付いてきてくれてる・・・」

詩織「・・・もう絶対、自分には負けないわ・・・」




 ~ ~ ~ ~ ~



七海「これがタラ!そしてヤリイカ、ほっき貝!」

響子「すごーい・・・あ、そうだ!」

七海「?」

響子「はじめちゃーん!ももかちゃーん!」

藤原肇「どうしたのですか・・・って、わぁ、すごい・・・」

櫻井桃華「箱いっぱいの魚介類・・・」

響子「紹介するね、私の料理仲間でもある肇ちゃんと桃華ちゃん!」

肇「よろしくね」

桃華「よろしくお願いしますわ!・・・しかし、この量の魚を・・・」

七海「まだ外に6箱ぐらいあるれすよ」

響子「そんなにっ!?」


七海「七海の腕前で、みんなの胃袋に挑戦状を叩きこみたかったんれすよ」

七海「だけど・・・」

肇「・・・?だけど?」

七海「こんなに人が多いと2人の手じゃ足りないれす!」

肇「・・・27人、いやスタッフ合わせて31人かぁ・・・」

桃華「そんなことですの」

七海「?」

響子「4人で作ればすぐだよ!」

肇「うん、あと音葉さんと海さんも!」

桃華「お料理できるのは6人もいるんですわ!すぐに終わります!」

七海「み、みんなっ・・・!!!」

桃華「さぁ、行きますわよ!今からやらないと下ごしらえが大変ですわ!」




 ~ ~ ~ ~ ~



ブリッツェン「ZZZzzzz・・・」

雅「・・・?」

イヴ・サンタクロース「どうしたのー?」

雅「ブリッツェンだよねぇ?この子」

イヴ「そうですよー☆私の仲間ですぅ」

雅「かわいいねぇ♪」

イヴ「一緒に仕事することもあるんですよぉ」

雅「いいなぁ、みやびぃも動物と一緒に仕事したいなぁ」

イヴ「Pさんに頼んでみましょー」

雅「そうだねぇ、“帰ってからねぇ”」

イヴ「そうですねぇ・・・早く帰ってきてくれないかなー・・・」




 ~ ~ ~ ~ ~



松山久美子「さすがに27人は多いね。事務室だって結構スペース空いてたはずなのに、もう所狭しと・・・」

亜季「それに5名とも溶け込んでいるであります」

心「新メンバー全員20歳以下なの?はぁとどうしよう☆話す相手いねぇし☆」

久美子「まぁ、いきなり無理に話さなくても・・・」

心「何事もファーストコンタクト☆交友関係も全部、第一印象が大事なの☆」

亜季「ふむ・・・」

久美子「亜季ちゃんどうしたの?」

心「軍曹が難しい顔してるなんて、明日槍でも降るんじゃないの☆」

亜季「・・・いえ、なんでもありません」


亜季(キャライメージ的にはまったく軍事は関係ない・・・となるとやはりP殿が何かを考えてのユニット名・・・?)


雪乃「亜季ちゃん」

亜季「はい、なんでしょう?」

雪乃「ちょっと・・・会議室に来てもらえませんか?」

亜季「?了解であります」



 ─ ○○プロ・会議室 ─


雪乃「亜季ちゃん、『ソルシエールズ』の第1回目の仕事は・・・どうでしたか?」

亜季「問題・・・ないとは言えませんが自分の味は出ていたと思います!」

雪乃「そうですわね・・・。ええ、十分成功です」

亜季「ふぅ・・・」

雪乃「・・・アナタの目から見て『ディープリーコン』はどうですか?」

亜季「どうですか?と言われても・・・そうですねぇ、最初になんで私ではないのか、とちょっと嘆きたくなるのが来ますね」

雪乃「メンバーに違和感は?」

亜季「というと?」

雪乃「この○○プロのアイドルですか?」

亜季(つまり、○○プロのアイドルらしいか、か)

亜季「・・・まだまだ慣れてないというのもあると思いますが、限りなく○○プロの空気は持っていると思います」

亜季「でなければ、グループ単位とはいえ、馴染む行為自体不可能だと思っています」

雪乃「・・・・・・」

亜季「雪乃殿?」


雪乃「・・・昨日、家に帰った後、ずっと考えていました」

雪乃「私はなぜ、リーダーの座を降ろされたのか。あのグループが急に現れたのか」

雪乃「・・・・・・分からない事だらけです」

亜季「雪乃殿・・・私は、雪乃殿がリーダーでいる方がいいです」

亜季「暴走する事もありますが、それでも我々○○プロの事を一番に考えている貴女が○○プロのリーダーです」

雪乃「ありがとうございます・・・」

亜季「気恥ずかしくなるであります」

雪乃「ふふっ、最初は振り回してばっかでしたね」

亜季「今も振り回されているであります」

雪乃「うっ」

亜季「それで・・・まだ話すことがあるのでは?」

雪乃「亜季ちゃんには見え透かれていますわね」


雪乃「・・・今、私の中に2つの仮説があります」

雪乃「一つ目です。彼ら『ディープリーコン』はCoプロの刺客であるという事が考えられますわ」

亜季「Coプロの?でも、○○プロのメンバーだって・・・」

雪乃「青木麗・・・マスタートレーナーを雇うのに、いくらかかると思いますか?」

亜季「・・・・・・えっと、どれぐらいの範囲で言ったら良いでありますか?」

雪乃「仮に1ヶ月で」

亜季「一ヶ月・・・90万ぐらいでしょうか?」

雪乃「・・・私が聞く限りでは、一月に7、8ケタはくだらないと、聞いています」

亜季「8ケタ・・・つまり一千万!?」

雪乃「それだけ需要があるという事です。それを5ヶ月も独占・・・どう考えても○○プロにそのような金銭を出す余裕があるようには見えません」

雪乃「それにCoプロのプロデューサーはものすごく冷徹と聞きますわ。目的のためならば、金銭など投げ捨てるのも容易に考えられます」

亜季「確かに・・・あそこのプロデューサーならばありえなくは無いです」


雪乃「マスタートレーナーによって育てられた5人のアイドル、これによって○○プロの既存アイドルを追い出し、中身すべてをCoプロ仕込みにする作戦なのではないか、と考えられますわ」


亜季「社長がそんな事を許しますかね?」

雪乃「許すはずがありません。仮にも私たちを育ててくれた人の1人、そう簡単に子供を捨てるような真似ができるはずがありません」

雪乃「Pさんを解雇したのは、社長がPさんを守るためか、外部からPさんが邪魔だと判断されたためか・・・」

亜季「ぐっ・・・!」

雪乃「加えて、ちひろさんの言葉を思い出してください」

亜季「ちひろさんの・・・?」



ちひろ『首がまわらなーい!!!!』



雪乃「首が回らない、つまり・・・お金が尽き掛けている状態・・・」

亜季「そうか!お金がない所にCoプロは介入、○○プロの存続のために社長やちひろさんは従っている可能性が・・・!」

雪乃「なくは・・・ないはずですわ。それに」


マス『他の会社に関わる。守秘義務によって話すことはできない』


雪乃「・・・Coプロの可能性を裏付ける事は、いくつか言ってましたわ」

亜季「だ、だとしたら今すぐみんなに伝えなくては・・・!Coプロの闇討ちだと!」

雪乃「ですが・・・」

亜季「???ほかにあるのでありますか?こんなにも納得できる裏づけがあるのに」




雪乃「以前、響子ちゃんがPさんのこんな呟きを聞いたらしいのです」



P『空中お掃除・・・星空布団・・・へこたれない発案者・・・』



亜季「3つのキーワード?」

雪乃「・・・これはあの『ディープリーコン』のメンバーの事ではないかと推測できますわ」

亜季「!?」

雪乃「星空布団・・・これは星を見ることを趣味とするアナスタシアさんが当てはまります」

亜季「それは言えますね」

雪乃「次に・・・へこたれない発案者。これはあずきちゃんが当てはまります」

亜季「そうなんでありますか?」

雪乃「ええ、あの子は「作戦」、「大作戦」と口にすることが多いですわ」

亜季「さっき・・・『美玲ちゃん和服美人大作戦』って・・・!」

雪乃「間違いないでしょう。そして最後に空中お掃除・・・」

亜季「・・・?誰が当てはまるのでありますか?」

雪乃「・・・考えられるのはショッピングでしょっちゅう香水を買っていると言った月宮雅さん」

亜季「・・・!!!あながち間違ってはいない・・・!!」


雪乃「Pさんは何らかの方法でこのキーワード3つを手に入れ、各地でアイドルを探し、あのメンバーをスカウトした」

雪乃「そうも・・・考えられます」

亜季「でも待ってほしいであります!それならばあのリーダー、瀬名詩織と浅利七海に対して説明がつかないであります!」

雪乃「そこなんです・・・」

雪乃「・・・今までの記憶を引っ張り出しても・・・あの2人に関する事がないんです」

雪乃「だから・・・2つ目の仮説は信憑性が薄いのですわ」

亜季「・・・?ではなぜ・・・それを伝えたのでありますか?」

雪乃「なにか・・・なにかが引っ掛かるのですわ。もっと重要な何かが」

亜季「?」

雪乃「あの瀬名詩織さんの眼差し・・・心の奥底まで見通すような不気味なまで優しい瞳・・・」

雪乃「あれを見ていると、私はすごく重要な何かを忘れているような気がするのです」


亜季「しかし、分からない事を考え続けていても埒が明きません。今は、Coプロの刺客という線で進めましょう」

雪乃「そうですわね・・・」

亜季「となると、次やってくるのは・・・?」

雪乃「もし、本当にCoプロの刺客ならば、『ソルシエールズ』に勝負を仕掛けてくると思います」

雪乃「『ディープリーコン』の方が優れている、人気が取れると社会に向けて公表するチャンスでしょうし・・・」

亜季「分かりました。もし、この後、社長がそうやって切り出してきたら・・・」

雪乃「覚悟して挑みましょう。この○○プロを守るのですわ」




1時間後・・・。



 ─ ○○プロ・事務室 ─



響子「皆さんが食べやすいようにって、シーフードサンドを作りましたっ!皆さん、食べましょー」

海「もうお昼の時間だからねー!ちゃんと食事は取ろうね?」



一同「はーい!」



七海「皆さん、手際がよくてホント助かったれす♪」

あずき「七海ちゃんも○○プロに解け込めてよかったねっ!」

七海「はいれす~♪」

詩織「・・・ふふっ。幸せね、こんなに人がいて・・・」

雅「あとは詩織ちゃんが○○プロのリーダーとして、認められるだけだねぇ?」

詩織「・・・頑張るわ・・・。本当の私を受け入れてくれた人たちのために・・・」





亜季「・・・・・・」

亜季(やはり怪しい・・・。唐突に攻め込んでくるのがCoプロのやり方であります、既に婚活パーティーの場で経験済みであります)

亜季(・・・ですが、確かに・・・雪乃殿の言うとおり、何か自分の中に抜けている何かを感じるであります・・・)

亜季(いえ、今は○○プロを守ることだけを・・・)

響子「亜季さん?難しい顔してちゃ幸せ逃げちゃいますよ?」

亜季「あっ、申し訳ないであります」

響子「ご飯食べて、元気に行きましょうね」



亜季(同じ釜の飯を食べれば、仲良くなれるとはいいます)

亜季(・・・私や雪乃さんの気にしすぎなのでしょうか・・・?)





亜季(そう頭を沸騰させている内に、時計の長い針が180°回っていました)





ガチャ・・・



亜季「あ、社長殿」

社長「すまない、食事を止めてくれ。皆に聞いて欲しい事がある」


みちる「モキュモキュ」

朋「ミッチー、口を休めなさいよ」

アーニャ「・・・モキュモキュ」

朋「アーニャちゃんも真似しなくていいの」


社長「言って大丈夫か?」


朋「大原は大丈夫です。パンさえあれば基本スペックあがるんで・・・」


社長「どっちの大原だ?」


朋(そうでした。どちらも大原だったわ)

朋「・・・大原みちるの方です」



社長「まぁ、それだけ肝が据わってればいい」




社長「・・・『ソルシエールズ』と『ディープリーコン』のLIVEバトルが決まった」



亜季「!?」

雪乃「・・・来ましたわね」



保奈美「社長、同じ事務所内のユニットと戦うんですか?」

社長「その通りだ。5本勝負、先に3勝した方が勝利だ」

社長「1日ごとの判定は足を運んでくれたファンの方に1ポイントの券を10枚渡し、LIVE終了後にファンが満足した分の券を回収、その総合数値で勝敗を決める形にする」

巴「メジャーなやり方じゃのぅ・・・」

社長「いずれ行なわれるLIVEフェスティバルに体を慣らしておかなければならない。そういう意味でも、今回の対戦は重要だと思っている」


マス「この間は私が『ディープリーコン』のマネージャー兼プロデューサーを務める。戦略は互いに内緒、ということだ」

詩織「・・・分かりました」

朋「今、分かりましたって言ったよね!?あんたたち、こうなること、知ってたんじゃないのっ!?」



詩織「・・・ええ」

アーニャ「・・・私たちは、そのために作られました」

みちる「アーニャちゃん・・・?」

アーニャ「私たちは・・・ミッチーたちと、戦うために、作られたユニットです・・・」

みちる「そう・・・なのですか・・・?」



社長「そうだ。初めから・・・『ディープリーコン』はキミたちと戦うために作られたユニットだ」

雪乃「・・・・・・」チラッ

亜季(雪乃さんから送られるアイコンタクト。はい、分かっているであります。予想していた通りの展開)

雪乃(ですが・・・Coプロではない、という可能性も、まだ捨ててはいません・・・)

雪乃(もっと、もっと情報を・・・)

社長「・・・それと、プロデューサーからの伝言だ」

巴「伝言?」

由愛「伝言・・・Pさんが事前に・・・」


社長「俺から言うのもかなーり恥ずかしいんだがな」

ちひろ「うーん、私が言いましょうか?」

社長「いや、これは男が言わないと、こいつらは聞かないだろう」

ちひろ「どうでしょう、事前にプロデューサーさんと言ってますし・・・」



響子「もったいぶらないでくださいよー」

芽衣子「プロデューサーのお話なんでしょ?私、聞きたいなーっ」




社長「・・・ごほんっ、『ディープリーコン』が勝利した場合、プロデューサーは彼女らの中から結婚相手を選ぶ、とのこと」



朋「は?」

雪乃「は?」

響子「へ?」

芽衣子「・・・へー」

みちる「・・・むきゅ?」


海「待ってください。『ソルシエールズ』が勝ったら・・・?」

社長「特になし。プロデューサーは何も言ってない」

朋「ま、待ってください!!ホントに・・・ホントにPは何も言ってないの・・・?」

社長「言っていない」

朋「ぐっ・・・!」

雪乃「・・・分かりましたわ」ゴゴゴゴゴゴ

社長「分かってくれれば結構。ぜひ勝ってくれ」

雪乃「返事はイエスしか聞きたくないのですが、亜季ちゃん?」ゴゴゴゴゴゴ

亜季「もももももも、もちろんであります!!!」

雪乃「保奈美さんも、由愛ちゃんも、イヴちゃんも、巴ちゃんも・・・」ゴゴゴゴゴゴ

保奈美「わ、分かってるわ」

由愛「あわわわわわわわわ・・・」

イヴ「?大丈夫ですよー」

巴「・・・雪乃の姐さんや」

雪乃「なんでしょう?」

巴「・・・勝てるんか?」

雪乃「・・・勝つのです」

巴「そうか」



亜季(・・・巴殿は、すごく悲しそうな顔をしていました)

亜季(まるで、自分が何かを悟ったような・・・)


雪乃「瀬名さん」

詩織「・・・ふふっ」

雪乃「なにか、おかしい事でもありましたか?」

詩織「・・・いえ、なにもありませんわ・・・ただ・・・」

雪乃「ただ?」

詩織「・・・負ける気はしないという事だけ、伝えておきます」

雪乃「・・・そうですか」

詩織「──────」

雪乃「いま、何か・・・?」

詩織「・・・いえ、ただ1つ、考えていただけです」

雪乃「まぁ、いいでしょう。私たちの『ソルシエールズ』が勝ちます」

雪乃「勝って、Pさんの目を覚まさせます」

雪乃「私たちは・・・Pさんのために勝ちます」

雪乃「そして・・・その場所を返してもらいます」

詩織「・・・・・・」

詩織「・・・・・・ふふっ」

雪乃「っ!?」

詩織「これだけは伝えておきます。私たちがアナタたちの目を覚まさせてあげます」

詩織「・・・現実と向き合い、大事なものを失う前に・・・気付いてください」

詩織「私たちには勝てないと」

雪乃「!!」ギリッ

雪乃(やはり・・・Coプロでなければ、こんなかき回すようなことは・・・!!)


マス「練習時間が惜しい。瀬名、その辺りにして行くぞ」

詩織「・・・分かりました・・・」

七海「詩織さん・・・」

詩織「・・・────────」

七海「大丈夫れす。七海たちはそのために来たんれす」

マス「『ディープリーコン』は隣町のホテルで構える。何かあるものは社長を通じて連絡を寄越すように」

雅「じゃーねー♪」

あずき「巴ちゃん、ごめんねー!あとでメールするからー♪」


アーニャ「ミッチー」

みちる「アーニャちゃん・・・どうしてですか?」

アーニャ「?」

みちる「なんで、戦わないといけないのですか?」

アーニャ「アー・・・ミッチー」

みちる「はい」

アーニャ「大丈夫、です。ミッチーたちなら、分かってくれます」

みちる「分かる?何が・・・」

アーニャ「私からは、言えません。ですが、これは・・・言えます」

アーニャ「私たちは、アイドルです」

アーニャ「だから、笑顔を、忘れないでください」


マス「大原っ!!・・・じゃない、アナスタシア!!」


アーニャ「もう、行かないと」

みちる「アーニャちゃん!!」

アーニャ「大丈夫です、いい勝負、できます」



亜季(彼女らは嵐のように去っていった)



 ─ 事務所・会議室 ─


ルキ「打ち合わせで何か変なことはなかったか、ですか」

雪乃「はい」

ルキ「特には、あんまり・・・」

雪乃「本当ですか?」

ルキ「本当ですよ!ただ、すごく事前に打ち合わせしてた通りって感じではありましたが・・・」

亜季「事前に打ち合わせ・・・」

雪乃「・・・『ソルシエールズ』の皆さん」

巴「・・・・・・?」

由愛「はい?」

雪乃「まだ確信には至っていません。ですが、今・・・私たちの存在意義が失われる可能性がある事態です」

保奈美「存在意義?」

雪乃「私には、そう感じられるのですわ」


雪乃(保奈美ちゃんも、巴ちゃんも、由愛ちゃんも、怪訝な顔をしています。多分、私が今Pさん狂いになっているように見えるのでしょう)

雪乃(確かに合っています。ですがそれ以上に、負けたくないという気持ちが心の奥底に、渦巻いています)


雪乃「絶対に勝ってください。参加していないメンバーも尽力しますわ」

イヴ「はーい☆」

ルキ「みなさんのスケジュールを立てましょう!LIVEバトルは4日後からです!」




亜季(突如現れた、私たちの仲間でありながら敵対するユニット『ディープリーコン』)

亜季(○○プロに台風のように乗り込み、今はその台風の目のような静けさを漂わせる)

亜季(これから私たち、『ソルシエールズ』は代表として彼らと戦う)

亜季(社長のP殿の結婚相手を選ぶ、瀬名詩織の敵対意識から・・・我らの意見は完全にCoプロの放った刺客だと確信する)

亜季(負けるわけにはいかない。これで勝って、かつての平穏を取り戻すのであります!)






 ─ ??? ─




P「ここは・・・どこだ・・・?」

P「んあっ・・・確か・・・俺は・・・」


小松伊吹『Pっ、アイツ、“拳銃”・・・!!』


P「そうだ、俺は背中を撃たれて・・・!!」

P「って、あれ、背中が痛くない・・・よ、よく見たら、全身の手術跡が全部ない・・・!」

P「どういう事だ・・・?」

P「・・・・・・まさか」

P「まさか、俺・・・死んじまったのか・・・?」



P(突如として、眩しすぎる光が俺を包んだ)

P「ぐっ・・・な、なんだぁっ!?」



「どうしたんれすか?」

「P君、おねむだったもんねぇ」

P「雅に七海・・・?あれ・・・ここは」




 ─ ○○プロ・事務室 ─



P(事務所・・・あれ、俺・・・寝てたんかなぁ・・・?)

ちひろ「プロデューサーさん、詩織ちゃんのオーディション、受かったんですって!」

P(オーディション・・・詩織・・・)

ちひろ「プロデューサーさん?」

P「え、ああ、良かった!詩織さん、受かってくれるなんて・・・」

雅「詩織さん?」

七海「プロデューサー、寝ぼけてるんれすか?いつもは詩織って呼び捨てだったれすよ」

P「え・・・っ、あはは!そうだったな」

P(・・・そう・・・だったよな。うん、確かに俺は詩織を呼び捨てで呼んでた、うん)

雅「それよりも~、じゃーん♪どうどう?P君、そそる?」

七海「雅さんとおそろいれす~♪」

P(2人が出してきたのはおそろいのパレオ、かわいい色合いの水着だ。さっき買ってきたのだろう)

雅「あ、鼻の下伸ばしてるー♪」

P「うぇ!?そ、そんなわけないじゃないかっ!!」


七海「すっごい伸びてるれすよ?」

P「マジ・・・?」

2人「大マジ」

雅「今から着てあげようかぁ?」

七海「特別なファッションショーれすよー♪」

P「いや、いいって」

雅「遠慮しちゃダメだよぉ?雅の裸見たことあるよねぇ?」

P「だからって」

七海「七海とも一緒にお風呂入ったれす!」

雅「そうなのぉ?じゃあ、今度一緒に温泉行こうよぉ。混浴♪混浴♪」

P「ば、バカっ!!」

ちひろ「じーっ・・・」

P「ちひろさん、絶対行きませんから!大丈夫ですって!」

雅「ちひろちゃんも行くぅ?」

ちひろ「遠慮しておきます。プロデューサーさんは鼻の下と下半身は正直者ですから」

P「んなっ!!////」

雅「キャー♪」

七海「キャー♪れすよ~」

P「お前らなぁ・・・」


あずき「え、なになに!?みんなで温泉行くのっ!?」

P「いや、違っ」

雅「そうだよぉ♪プロデューサーも、『ディープリーコン』のみんなも、いーっしょにお風呂入るんだって♪」

あずき「えっ、プロデューサーさんも一緒に入るのっ?」

P「だからち」

雅「うん♪」

あずき「裸の付き合いってやつだねっ!流しっこ大作戦、発動しちゃうっ!?」

P「ああ、もう」

あずき「アーニャちゃんにも伝えようよっ!絶対よろこぶと思う☆」

詩織「・・・いいと思うわ・・・」

七海「あ、詩織さん!」

P「詩織、オーディションお疲れ。キミなら受かると思っていた」

詩織「・・・ありがとう・・・ふふっ。みんなで温泉、いいと思うわ・・・」

P「詩織まで、混浴なんて事、ぜったい・・・」

詩織「・・・オーディションに受かったお祝いとして・・・みんなで一緒にお風呂、というのはどう・・・?」

P「え、あ、う、お・・・」

雅「P君、これはもう決定だよぉ?」

七海「みんなでお風呂れす~♪」

あずき「あ、じゃあ、みんなで浴衣美人大作戦ってのはどうっ?絶対、いいと思うんだっ」

詩織「・・・ふふっ、あずきちゃんに任せるわ・・・」

あずき「任されましたっ!!」


P「え、え、え・・・はぁ・・・」




 ─ P宅 ─



P(時刻は23時を回った)

P「あ゛ー、今日もつっかれたぁ」

P(『ディープリーコン』の皆が仲がいいのはいいんだけど、俺をいちいち絡ませるのは・・・なんというか胃が痛い)

P「懐かれてる・・・というか信頼されてるのは、嬉しいんだけどね」

P「・・・今日はもう寝よう」

P(そう思って、俺は布団に飛び込んだ)



「っ・・・!!」

P「おわっ!?」

P(いま、布団の下に何かが・・・)

「брат・・・痛い、です」

P「す、すまん!アーニャ、寝てたのか・・・」

アーニャ「・・・привет」

P「あ、えーっと、プリーヴェート、ただいま」

アーニャ「おかえりなさい、です。P君」

P「・・・・・・」

アーニャ「・・・・・・」

P「・・・・・・」

アーニャ「・・・брат、離れて、くれませんか?////」

P「す、すまんっ!!!////」




P(そうだった、従妹のアーニャには合鍵を渡しているんだった・・・なんで忘れてるんだ、俺)



アーニャ「・・・・・・////」

P「・・・・・・////」

P「ごめん」

アーニャ「大丈夫です。брат・・・家族、ですから」

P「親しき間柄にも礼儀がないと、俺の失態だ、すまん」

アーニャ「大丈夫、です」



・ ・ ・ ・ ・ 。



P(そのまま、5分間。俺とアーニャは天井を眺めた)

P(言葉が見つからなかった。なにか切り出さないとな・・・)




P「もう、ご飯・・・食べたか?」

アーニャ「・・・お仕事で、お弁当もらいました」

P「そうか。そうだ、みんなから連絡は来たか?温泉行く事になったんだが」

アーニャ「みんなから、届きました。温泉、楽しみです・・・♪」

P「アーニャは温泉、行った事あるか?」

アーニャ「日本に来てから、何度か」

P「そうか、今度行くところはすごいぞー、なんたって秘湯だからな」

アーニャ「ひ・・・とう・・・」

P「あんまり知られてない温泉のことだ」

アーニャ「それくらい、分かります」

P「ごめんごめん」



・ ・ ・ ・ ・。


P「・・・アーニャ」

アーニャ「・・・?」

P「いや、なんでもない」

アーニャ「・・・・・・」

P(アーニャはもう一度、布団を被って・・・そして少しだけ顔を出してこちらを見つめる)

アーニャ「・・・今度、背中を、洗ってあげます♪」

P「おう、ありがとう」


P(彼女は目を瞑り、安心しきった顔で眠りに入った)

P(・・・俺も・・・寝よう。・・・って、風呂入ってないな、あやうくスーツがグシャグシャの汚い格好で寝るところだった)




 ─ P宅・浴室 ─


P(風呂は好きだ。温泉とかよりも、自分だけの空間ができる浴室の方が好きだったりする)

P(シャワーを浴びて、自分の疲れと汚れを落とし、ふと考える)


P(みんな、俺に対して・・・どんな気持ちを抱いているんだろう)

P(煽ってるのか、それとも・・・)

P(って、バカバカ!俺はプロデューサー!My name is producer!・・・ってそれは違うな)

P「みんな、数少ない男性である俺で遊んでいるだけだ。それでいい」


P(ラッキースケベとかもあったけど、今思えばどれもこれも挑発みたいなものだ)


『プール入るぅ?じゃあP君、これほどいてもいいよぉ』

『もっと近くで・・・しよ♪』

『いっしょに・・・星を見ましょう。さぁ、こっちに・・・』

『なんだかドキドキするな・・・』

『皆は仲間で・・・ライバル、ね・・・』



P「って、ああ゛!!なーんで、怪しいセリフばっか言うんだあの子たちはっ!!」

P「あー、くそう!・・・っ!!!」


P(突如として、俺の頭に激痛が走った)


P「いだっ・・・いだだだだっ・・・!!!」

P「なんだ、なんだ・・・っ!!!」



P(3分ほどしゃがんで・・・なんとか痛みは引いた)


P「まだ死にたくないです、うーん、風邪かな?」

P「暖かい格好をして、寝よう」



 ─ P宅・リビング・ロフトの上 ─



P(部屋は、静まり返っていた)

P(あの子はもう寝たかな?)


P「アーニャ・・・?」

P「・・・・・・」

P(もう寝ちゃったのかな?)

P(俺は少しだけ布団を捲くった)


P「おやすみアー・・・?」


P(そこには・・・誰もいなかった)



P「あれ、アーニャ?」

P「おーい、アーニャ?どこ行ったんだ?」


「・・・・・・P」

P「あ、朋!ちょうど良かった、アーニャは・・・」

朋「・・・アーニャって誰?」

P「え、そりゃ・・・従妹の・・・」


P(従妹の・・・?え、朋・・・あれ?なんで・・・ここに・・・?)

朋「アーニャって誰!?」

P(待て待て、俺の従妹はアーニャ、いや、違う、朋だ!でも待って、アーニャは・・・!!!)

朋「答えなさいよ!アーニャって誰!!!」

P「と、朋・・・」

朋「誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ、誰よ」

P(朋が従妹だ、あれ、あれっ!!違う、違わない、違う、違わない!アーニャが、朋がっ・・・!)

朋「答えて、答えてよ、答えなさいよっ!!!!!!!」

P(俺にとっての従妹は・・・っ!!)




朋「・・・このっ、裏切り者っ!!!!!!!!!!」




P「・・・っっっ!!!!!!?」


P(え、俺が裏切った・・・?え、俺は・・・俺は・・・)

P(俺は・・・朋の従妹で・・・)

P(俺は・・・アーニャの従妹で・・・)

P(俺は・・・俺は・・・!!)


朋「裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者」


P「止めろっ、止めてくれぇっ!!!!!!」


響子「Pさん・・・」

P「響子っ・・・!!助けて・・・」

響子「いやぁっ、来ないでください!裏切り者になんかっ・・・!」

P「っ・・・!!」

芽衣子「響子ちゃん、しっかりして」

P「芽衣子・・・」

芽衣子「裏切り者」

P「ぇ・・・」

芽衣子「消えてよ、早く」

P「・・・ぅぐっ・・・ぅ・・・!!」



雪乃「Pさん」

P「ゆ、雪乃さん・・・!!」

雪乃「・・・これが、総意です」

『裏切り者』

P「ぁが・・・っ」

『裏切り者』

P「ちがぅ・・・違うんだ・・・」

『裏切り者』

P「止めて・・・俺は・・・」

『裏切り者』

P「俺は・・・みんなに・・・!」

『裏切り者』

P「止めろっ、止めてくれぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!!!!」


『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』



P「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」




『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』

『裏切り者』




P(俺は・・・ただ・・・みんなに・・・)


『裏切り者』

『裏切り者』

「・・・・・・てー」

『裏切り者』

『裏切り者』


P(・・・・・・なにか・・・違う声が・・・)


『裏切り者』

『裏切り者』

「・・・・・・てー、・・・・・・してー」

『裏切り者』

『裏切り者』



P(どこだ・・・どこからか声が・・・)



「・・・・・・でしてー」



P「っ!?今確かに声が・・・っ!!」



「こちらでしてー」



P「っ!!どこだっ、どこにいるんだっ!!」



「迷い子よー、こちらでしてー」




P(いつしか辺りは真っ暗闇の中だった)

P(周りにいたアイドルたちもいつしか消えていた)

P(そして、この声は・・・?)



「・・・幽世に行くのは・・・まだ早いのでしてー」




P「どこだっ、姿を見せてくれっ!!助けてくれっ、俺は、俺は一体・・・どうしちまったんだっ!!!」



「こちらでしてー」



P(その声の後、真っ暗闇に1つの光が差し込んできた)

P(眩しくて・・・とても、柔らかい・・・)

P「っぐっ・・・うわぁぁぁっ!!!」


P(俺は光に包まれて・・・っ!!!!)



P「うぁ・・・」

P(俺は・・・静かに“目を開けた”)

P「女の子・・・」

P(ぼやけて・・・しっかり見えない)

P(でも確かに目の前には、可愛い着物を着た、女の子が・・・)

「失せモノ探しはー得意なのですー」

P「俺は・・・」

「そなたの声がー、聞こえたのでしてー」

P「きみは・・・?」

「わたくしの仕事はー、終わったのでしてー」

P「待っ・・・きみ・・・キミの名前・・・」


「会おうと思えばー、いつでも会えるのでしてー」


P「・・・・・・まっ・・・!」

P(女の子はいつの間にか・・・いなくなっていた)



P(俺は・・・俺は・・・)



P(・・・俺の双眸から見える風景はいつもの病院の天井だった)



 ─ 病院・Pの部屋 ─



P(さっきのは夢・・・?)

P(あの女の子も・・・夢?)

P(あの子・・・すごく可愛かった。でも、俺はあんな子見たことがない)

P(深層心理のフェチとでも言うのか?・・・いや、バカなことを考えてる場合か)

P「・・・・・・」

P(いま、何時なんだろう・・・?)

P「ぐっ・・・ごほぉっ・・・がぁっ・・・・・・!!!」

P(声が出ない、喋りすぎて喉に何かが詰まったような、そんな感じ)

P(むせて勢いで横にあったデジタル時計が目に入る)




[PM 2:57.24 △月○○日]



P(△月○○日・・・?)

P(・・・この日・・・何か、何かあったような・・・?)

P(待て、俺が伊吹を守って撃たれたのが・・・□月○○日・・・)



P(一ヶ月経ってる・・・?)


P(そして、俺の脳裏に“あの計画”の事がよぎる)

P「っ!!!!!!!!」

P(大事な大事な計画。これを狂わしてしまえば、彼女たちは危ない)



P(俺はすぐさま布団から飛び出し、おぼつかない足取りで走った)

P(間に合って、間に合ってくれ!!!)



P(みんなを、みんなを守らないとっ・・・!)




 ─ ○○プロ・事務室 ─




朋「嘘・・・嘘よっ・・・!」

芽衣子「・・・・・・」

みちる「朋さん・・・」

雪乃「・・・っ」

朋「なんで、なんでよぉ・・・」

朋「なんでぇ・・・やめてよ・・・このままじゃ・・・」




朋「このままじゃ、Pが取られちゃうよっ・・・!!!!」





LOSE ソルシエールズ : 672

WIN ディープリーコン : 1,445







続く

以上です。今回はここまでです。
読んでくれた方はありがとうございます。

「親の因果が子に報う(おやのいんががこにむくう)」とは、親が行った悪い事は、その子供に及び、結果として、 何の罪もない子供が苦しむことです。
今回はアーニャちゃんに言わせてしまいましたが、仏教系のことわざなんですよね、コレ・・・、おかしく感じてしまったらごめんなさい。

さて、次回は

・藤居朋「白波」

になります。


今回のテーマはなんで一部のアイドルは名前しかないの?と言う事をことわざシリーズ的に掘り下げてみました。
対象になるアイドルはケイト、ナターリア、アナスタシア、ヘレン、ライラの5名ですが、ハーフの子はアナスタシアだけなので、この子を採用しました。

暗い雰囲気も次回で一区切りです。
もう少しだけお付き合いください。


ではまた。

チラ裏

・国際結婚で生まれた子供は日本では22歳まで国籍の固定を保留できるそうです。
そのため名前の方も固定するまでは、今いる国の形式で呼ぶ、という親子がいるそうです(作者の傍系の親族にもいます)

・朋→智香→巴(仮)とメダルSRが連続して登場しそうです。
ともキュービックがゲーム中に登場してくれるのかな?そんな淡い期待まで出てきてしまいますね。
・・・というか出てほしいです、はい。著作権とかありますが、当SSは無料であげている二次創作なので、どうぞ使いたい部分は使っちゃってください、というスタンスで。



 ~ おまけ ~


※R-17ぐらいのエロ注意



これは・・・ある日の事である。



 ─ ○○プロ・事務室 ─


P「Oh・・・」

ちひろ「どうです?飲みます?」

P「いやいや、飲みませんって!!」

ちひろ「ぜひ、飲んでみてくださいって!」


みちる「あれ、Pさん?なにやってるんですか?」

P「ミッチー、いいところに来た!ちひろさんを止めてくれ!」

ちひろ「みちるちゃん!是非、プロデューサーさんに飲むよう促してください」

みちる「なんですか・・・その、ヘビが入ったビンは・・・」

P「なんでも芽衣子がどっかで買ってきた精力剤だそうだ」

ちひろ「この手のモノが効くと言われているのはやっぱり男性じゃないですかー。ぜひぜひー」

P「のーみーまーせーんー!」

ちひろ「えー、せっかくですし効力見てみましょうよ」


みちる「精力剤って・・・」

梅木音葉「・・・男性の意識を無視して体を興奮させる薬かと・・・」

みちる「おわっと!?音葉さん、いつの間に」

音葉「・・・なんだか楽しそうな音が聞こえまして・・・」


ちひろ「芽衣子ちゃん曰く、とんでもない媚薬らしいですよ!」

P「仕事中の俺に飲ませようとしないでくださいー!」

P「というか、なんでちひろさんが俺に飲ませようとするんですか」

ちひろ「やっぱり・・・アイドルの反応が楽しみじゃないですか」チラッ


みちる「・・・・・・////」

音葉「・・・・・・////」


P「絶ッ対!飲みませんからねっ!!!」



ちひろ(なんとしても飲ませてみたい、そんな気持ちが渦巻いています・・・!)

ちひろ(そうだっ!)



ちひろ「・・・もうすぐお昼ですね」

P「そうですね、今日は近くのソバ屋でも行こうかなぁ・・・」

ちひろ「今からお弁当買って来ようと思うのですが、プロデューサーさんの分も買ってきましょうか?」

P「本当ですか!ぜひお願いします」

ちひろ(ふふふっ、これでジュースに・・・)



15分後・・・。



ちひろ「買ってきましたー」

P「ありがとうございます・・・ってレモンサイダーですか?」

ちひろ「炭酸が飲みたくなったんですよ。プロデューサーさんもいりますか?」

P「お願いしますー」


ちひろ(フフフッ、この精力剤と同じ色をしているジュースをわざわざ買ってきたんです。これで・・・)


ちひろ「はい、プロデューサーさん!」

P「ありがとうございます。・・・ゴクッ」

ちひろ(飲んだーっ!!!!)

P「ちひろさん?どうしたんですか、俺の顔に・・・」

ちひろ「ニヤニヤ」

P「って、まさか!!!」

ちひろ「口つけた瞬間、気付かないのは驚きですね。よほど集中していたんですね?」

P「その集中を途切れさせないでくださいよっ!!何が起こるんだっ!?」

P(媚薬って言ってたから・・・俺が狼に・・・!?)



P「・・・・・・」

ちひろ「・・・・・・」



P「何も起きませんよ?」

ちひろ「・・・まぁ、薬ですし。すぐ効くとは思えませんね」

P「ふぅ、まったく、イタズラ大好きなんだから・・・」

ちひろ「ふふふっ、ごめんなさい♪」

P(効かなきゃいいんだ、効かなきゃ・・・エロ本じゃあるまいし)




20分後・・・。



P「んー・・・・・・」モゾモゾ

ちひろ「・・・・・・」

P「・・・・・・」モゾモゾ

ちひろ(さっきからイスを何度も座り直しています。もしかしたら・・・)

ちひろ「プロデューサーさん?さっきからどうしたんですか?」

P「へ?」

ちひろ「イス、壊れちゃいました?」

P「・・・っ!!!!な、なんでもありません!」


ちひろ(めっちゃ効いてるようですね。これはアイドルの皆さんの反応が楽しみです)

ちひろ(一部メンツは本当に喜びそうな気もしますが、由愛ちゃんとか保奈美ちゃんとかが赤面する姿、見てみたいですね♪)


P(さっきから、机の角にアレが当たって・・・めっちゃ痛い・・・)

P(はぁ・・・どーしよ。まず立てない)

P(俺は『見せつけるっ!!』なんて趣味ないし、そんなエロ本のジャンル買ったことないし)

P(・・・トイレ行って、処置すべきかな・・・)

P(あんまりやりたくないんだがなぁ・・・)

P(そもそもどうやってトイレ行くんだよ。俺、羞恥心あるよ、一応、童貞だよ)

P(誰も来ないでくれよー)


ちひろ(なーんかいろいろ考えてますね、プロデューサーさん)

ちひろ(でも間違いありませんね、今あの机の下では大変なことになっています!)

ちひろ(ここをキャンプ地とする!ベースキャンプを立ててしまったプロデューサーさんは移動する事が困難!)

ちひろ(さぁ、アイドルの皆さん、早く来てくださいね~)



ガチャ・・・!



ちひろ(来た・・・・・・っ!!)

P(来ちゃった・・・っ!!!)



社長「おう、お疲れ様」


P(ふぅ・・・社長でよかった・・・)

ちひろ「・・・ちぇ~」


社長「おい、千川。今の『ちぇ~』はなんだ」

ちひろ「え、あ、いや!そういう意味ではなくて・・・」

社長「なんだ、言ってみろ」

ちひろ(マズい、遊んでたなんてバレたらゲンコツもらってしまいます!)

P(ちひろさんが手詰まり・・・今だ!!)


P「社長、ちょっと営業行ってきます!!!」

社長「おう、行って来い」

ちひろ「あ、社長・・・!」

社長「なんだ、まずは千川のその態度の原因から聞くぞ」

ちひろ「あう、あう、あうぅぅう・・・」




 ─ 社用車 ─


P「車に逃げ込めば、こっちのものだね」

P「でも、どうしよう・・・ちょっとの間、ドライブでもしてよっかなー」

P(クスリが切れれば、大丈夫・・・だよね)




車を走らせる事、約20分・・・。




P「サプラーイズ♪世界中がドラーイブ♪」

P「フィリンハーイ♪目醒めるようなー♪」

P「始まるー運命にはー♪」



Pipipipi...



P「ん、誰だろ・・・CutePさん・・・!?」



CuteP(以下CuP)『ハロー、Pちゃん、今時間ある?』

P「無くはないですが、多くは取れませんよ?」

CuP『おっけー、大丈夫、そんなに時間は取らせないから。仕事のLIVE場所の話がしたいのよ』

P「分かりました。今、向かいます」



P(まだ治まってないだけど・・・どうしよう。いつもの癖で承諾してしまった)



 ─ Cuteプロ ─


島村卯月「あっ、○○プロのプロデューサーさん!こんにちは!」

P「こ、こんにちは」

緒方智絵里「・・・こっ、こっ・・・っこ、こんにちは!!」

P「はははっ・・・こんにちは」


P(あ、辺りの目が痛い・・・)



一ノ瀬志希「あーっ、おっすおっす!」

P「こんにちは」

志希「んー?んー?」クンクン

P「どうしたのかな?」

志希「ちょっと、キミのニオイやばくない?」

P「っ!!」ギクッ

志希「前よりヤバイ、もうヤバイ!」

P「そ、そんなに加齢臭が・・・」

P(アカン、この子は誤魔化さないと)

志希「違うよー♪あっ、分かった!キミ、今・・・!」

P「っ!!!CuPさんに呼ばれてるからっ!!またねっ!!!!」スタスタスタ

志希「あっ、ちょっと待ってサンプルぅ・・・ちぇ~、興奮した日本男性のサンプルが手に入るチャンスだったのにぃ」



 ─ Cuteプロ・CuPの部屋 ─


CuP「よくきたPちゃん!・・・って、なにその腰みの・・・」

P「い、いやぁ・・・最近暑くて・・・」

P(ここまで来れたのも、スーツの上着を腰に巻きつけて隠してたおかげ・・・一ノ瀬さんの出現は背筋が凍った・・・)

CuP「まぁ、私は気にしないからいいけどさ、ジャックとかだと怒るよ?」

P「すみません、次は夏服で来ます」

CuP「んじゃあ、やろうか」

P「ヤる・・・っ!!!?」

CuP「え?何か変なこと言った?」

P「い、いえ何でもありません!!」

P(マズイ、変な言葉で反応してしまう・・・中学生じゃないんだぞ、俺・・・)



CuP「それでまず・・・この撮影の時にね────────────」



2時間後・・・。



CuP「おっつかれー♪いやー、今日中に終わってよかった」

P「そうですねぇ・・・」

CuP「なーんか、げっそりしてる、大丈夫かい?」

P(この2時間、ずっと怒張してた。アレが・・・)

P(いつバレるか、ホントひやひやした・・・)

P「ちょっと体調悪いんで、まっすぐ帰ります」

CuP「ホントに?無茶しないでよ、いいビジネスフレンドだと思ってるんだから」

P「はーい・・・」




 ─ Cuteプロ・廊下 ─


P「と、とりあえずまっすぐ帰・・・」

「P────さま─────っ!!!!」

P(うわぁ・・・一番会いたくない人に遭っちまった・・・)

P「こんにちは・・・星花さん・・・」

涼宮星花「P様っ!!いらしているのなら、お声をかけてくださっても・・・!」

P「いや、ちょっと疲れちゃいまして・・・」

星花「疲れた?ちょうど良かったですわっ!いま浴室を借りてる最中なのですわっ♪」

P「え゛?え゛っ!?」

星花「行きましょう、泡風呂ですわ!ちゃーんとあんまり体は見えないようにしていますわっ♪」

P「やめっ、ひっぱらないで!!」

P(股関節に力込めてて、踏ん張れないぃぃぃぃぃぃ!!!)



 ─ Cuteプロ・浴室 ─


古賀小春「あわあわです~♪」

宮本フレデリカ(以下フレ)「コハルちゃん、くらえっ!!」

小春「わ~、小春、アフロになっちゃいます~」

フレ「すっごい泡だよねぇ、アタシも泡になっちゃうんじゃないかな」

小春「フレデリカおねーさん、消えちゃダメです~」

フレ「大丈夫だいじょうぶ、すぐ復活するから♪フンフンフフ~ン♪」




ガラッ!



星花「お二方♪P様をお連れしましたわ♪」

P(ああ、来てしまった・・・)

フレ「すっごーい、いくらで買ってきたの?牛乳一本?」

小春「プロデューサーさん、こんにちは~♪」

P「こんにちは・・・」

P(どうするんだよ、どうやって逃げる・・・!?)

星花「お疲れの様子でしたので、一緒にお風呂入ってもらおうと思いまして」

小春「一緒にお風呂入れるんですか~♪」

フレ「ほんと~?混浴かもんかもん♪」

P「いや、星花さんっ・・・!」

星花「せっかくですし、ね?一緒の湯船に浸かれば、仲も深まるのですわ♪」

P「ば、バカっ」

星花「と言うわりには全然、抵抗しませんわね♪」

P(こ、股間が気になってるんです!)


フレ「ってことはアタシたち脈アリ?アタシ、もっとキレイになれちゃうかも~」

小春「みゃくあり?」

フレ「Pさんは、アタシたちのこと好きになれるって事だよ~」

小春「本当ですか~、嬉しいです~♪」



星花「ささ、脱いでくださいまし」

P「いや、それが」

星花「P様、わたくしに脱がせようという魂胆なのですね・・・」

P「ち、ちがっ」

星花「もちろん、P様のお望みならば♪」

P「ぎゃーあああああ!!!」ズサズサズサ

星花「P様、壁に背をつけてはシャツが脱がせませんわ」

P(星花さんに・・・っ、ボタンがひとつひとつ外されていく・・・!)

星花「ふふっ、わたくし好みの胸板ですわ♪」

フレ「半脱ぎってエロスを感じるよね?アタシだけ?」

星花「その考えには賛成ですわ」


P(あ、アカン・・・体が震えて・・・)


星花「シャツのボタンは外し終わりましたわ。次は・・・」

P「や、やめ」

星花「この腰巻はなんですの?外してしまいますわね」



P(うごけ、動け俺の体っ・・・!)



星花「これ、・・・・・・っ////」

P(終わった・・・)

フレ「あれ、ちょっと待って!それはガチの脈アリ・・・セイちゃん、早く早く♪」

小春「???」



星花「その・・・あの・・・っ・・・////」

P「・・・・・・////」

星花「・・・ぁ・・・っ・・・////」

P(そんな乙女な顔で見ないでくださいっ!!!)

星花「は・・・ぁぁ・・・んっ・・・♥」

フレ「あっ、これセイちゃん、スイッチ入っちゃった?」

星花「大丈夫ですわぁ・・・♥」

小春「どうしちゃったんですか~?」

フレ「まぁ、見ててね~♪あとでアタシたちもやるんだから♥」


P「星花・・・さん・・・」

星花「ふ、ふつつかものですが・・・どうか、よろしくお願いします・・・♥」

P「星花さんっ!!」

P(彼女は・・・ズボン越しの・・・)

星花「・・・んっ・・・♥」

フレ「おっ・・・おっ・・・?」

小春「???」

P(腫れ上がった・・・俺の・・・)

星花「・・・・・・っ♥」

P(アレにぃぃぃ・・・・・・!!!)

星花「チュッ・・・」



P「ひょおおおえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!」バピューン

小春「あ、逃げちゃいました~」

フレ「やっぱ攻めすぎちゃったんじゃない?」

星花「・・・・・・」

フレ「セイちゃん?」

小春「星花おねーさん?」

星花「ぁ・・・は・・・♥」バタッ

フレ「セイちゃん!?」

小春「え、え、えっと」

フレ「とりあえず、風呂場から出す。頭沸騰しちゃってるんだと思う」

小春「分かりました~」

星花「Pさまぁ・・・♥」






 ─ Cuteプロ・廊下 ─



「う、うわぁっ!?」

「なんで上半身裸・・・?」



P「ごめんなさいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」



P(後日、Cuプロで『全速力で走る半裸の男』として伝説になってしまったという・・・)





~ ~ ~ ~ ~



芽衣子「あれ、誰かあのお酒飲んだの?」

ちひろ「お酒?ええ、プロデューサーさんが」

芽衣子「本当?よかった、プロデューサーのために買ってきたんだしね」

ちひろ「そうですよねぇ?なんたって媚薬・・・」

芽衣子「媚薬?ただのハブ酒だよ?沖縄でオススメされたから買ってきたんだっ」

芽衣子「ハブ酒は滋養強壮に、ね!プロデューサーはいつまでも元気でいて欲しいし♪」

ちひろ「え?でも芽衣子ちゃん、とんでもない媚薬って・・・」

芽衣子「アレにそこまでの効力ないよっ、そんな事言ったこともないしね!ちひろさん、酔っぱらってたし聞き間違えたんじゃない?」



ちひろ「ええええええええええええええええええええええええ!?」




終わり


というわけで嘘をつくのではなく嘘をついてしまう、というお話でした。
エイプリルフールなネタはやってみたかったんですが、ここのところ暗いお話連打だったので、真逆に振ってみました。いかがだったでしょうか、少しでも前屈みになったのなら幸いです。


ホントはボツネタだったのですが、ちょっとひっぱりだしてきました。
ひょんなことからプラセボ効果になるってこと、ありますよね?私もハンバーガーで風邪が治るって信じて食べたら治ったことがあります。


ではまた。

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