結衣「ゆきのんどしたの、そんな大声だして」

雪乃「花粉が！！私死ぬわ！」

雪乃「お願いだからやめてちょうだい」

結衣「そっか...ゆきのん、花粉症なんだ」

結衣「ごめんね、そうともしらず」

八幡「なんだよ、そういうことか」

結衣「でもでも、外の空気を入れれば部屋の花粉がなくなるかも」

雪乃「がっ！！」

八幡「ゆ、雪ノ下どした？」

雪乃「そんなわけ...そんなわけ、あるはずないじゃない！！」

雪乃「もし、窓を少しでも開けたら、由比ヶ浜さん」

雪乃「私、あなたのお団子むしり取ってズタズタにするわ」

八幡「お、おい」

八幡「由比ヶ浜はお前のことを思ってだな...」

結衣「・・・」

雪乃「ごめんなさい、ちょっと神経質になりすぎてたわ」

結衣「私もごめんね...花粉症ってよく分からなくて」

八幡「今日は乾燥してるし、窓開けたら大量の花粉が入ってくるだろからな」

結衣「私、気を付けるね」

雪乃「そう言ってくれると助か...へっくしょん」

八幡「（雪ノ下が花粉症...これは日ごろの恨みを晴らすチャンスなのでは...）」

雪乃「凄く嫌な気配を感じるわ」

雪乃「あなた、もしよからぬことを考えているなら」

八幡「ぜ、全然考えてねぇよ！！」

雪乃「目が泳ぎまくってるわね」

結衣「人の弱みに付け込むなんてサイテー、キモイ」

八幡「ちょっと待て、本当に俺は考えてないって、無罪、冤罪」

雪乃「１ミリも？神に誓って？」

八幡「・・・ああ」

雪乃「ちゃんと私の目を見て言ってちょうだい」

八幡「・・・」

八幡「お、俺は雪ノ下さんにひどいことをしようとは１ミリも考えていません」

八幡「神に誓って」

雪乃「ならいいわ、悪かったわね。比企谷君」

八幡「い、いいって、全然気にしてないし」

八幡（こいつはやっぱり俺の心読めてるんじゃないか、ファミチキ下さい）

結衣「でも、どうしよっか。今日の部活」

八幡「別に今日はこの部屋で、適当にだらだらしてりゃいいだろ」

八幡「外に出るのは雪ノ下がアウトだし」

結衣「んーそうしたいのも山川？なんだけど」

八幡「ナチュラルに間違えるなお前」

結衣「依頼きちゃってるだよね、ほらこれ」

八幡「校庭の花壇の手入れを手伝って下さい by 平塚」

八幡「しゃーない、今日は俺とお前で行くしかないだろう」

結衣「そうだね、仕方ないね」

雪乃「本当に申し訳ないわ」

結衣「良いって、良いっていつもゆきのん頑張ってるし」

結衣「どーんと任せておいて」

雪乃「由比ヶ浜さん...」

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

平塚「おーい、君たちいるかー」

雪乃「平塚先生、部屋に入るときはノッ...へっくしょん」

平塚「どうした？風邪か？」

雪乃「へっくしょん、へっくしょん」

八幡「先生、もしや、いままで外に居ました？」

平塚「ああ、いかにもそうだが」

八幡「やっぱり、そうですか」

平塚「実は、急な職員会議が入ってしまってな」

平塚「作業を引き継いでもらいたいんだよ、紙にも書いてあったと思うが」

八幡「校庭の花壇の手入れって具体的に何をすればいいんです」

平塚「作業は至って単純だよ、ほらあの花壇」

八幡「凄い雑草が生い茂ってますね」

結衣「うわ...」

平塚「あれを根こそぎ引っこ抜いてくれ」

八幡「あれを俺らだけでやれって言うんですか」

平塚「まあなんとかなるだろ、今日だけでやれとは言わないし」

平塚「明日は私も手伝うから...いけないこんな時間だ」

平塚「ほら軍手だ」ﾎﾟｲ

八幡「うぉっと」

平塚「すまないが、頼んだぞ」

八幡「ちょっと、せ」

ｶﾞﾗｶﾞﾗ、ﾊﾞﾀﾝ

結衣「行っちゃった」

雪乃「へっくしょん、へっくしょん」

結衣「私とヒッキー完全に二人きりみたいだね...」

八幡「ああ」

雪乃「由比ヶ浜さんと比企谷君が二人きり...」