小野田「ほ、奉仕部って…ここでいいのかな」 (42)



※弱虫ペダルをアニメしか観てない人は注意!!


時系列

・俺ガイル:そんな考えてない。アニメ観てればオッケー
・弱虫ペダル:インターハイ優勝した後、小野田たちは既に2年生になっており、1年の鏑木もインターハイメンバーに決まっている。
 主人公組は奉仕部3人とは同級生(の設定)あと高校の名前は2つの作品の名前を合わさせて『総武北高校』ってことで


あとクラスは2年A組、B組って表記で(弱虫ペダルの原作では1組、2組という表記になってる)


「季節的におかしくね?」ってところはあるかもしれませんがそこはスルーでお願いします。


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奉仕部



雪ノ下「…………(ペラッ)」本読んでる


由比ケ浜「…………(ポチポチ)」ケータイ弄ってる


比企谷「…………(ペラッ)」ラノベ読んでる


雪ノ下「………(ゴクッ)」紅茶飲んでる


比企谷「…………ふひっ」


雪ノ下「……比企谷くん、その気持ち悪い笑い方やめてくれるかしら」


比企谷「えっ、俺声に出してた?」


雪ノ下「自分でも気付かないくらいハマってたのね、そのモテない男子が読む小説に」


由比ケ浜「ヒッキーきもい」


比企谷「ちょっと待て、なんで純粋に本を楽しんでるのに文句言われなきゃならんのだ。あと由比ケ浜、素できもいって言うな。傷つくだろうが、俺が」


雪ノ下「あなたはもう少し自分の身に何が起きてるか、自分で把握しといたほうがいいんじゃないかしら?自分の醜い姿を見れば少しは改善するかもしれないわよ」


比企谷「うるせえ、いいんだよ。醜いところが無い人間なんてこの世にいねえんだから」


由比ケ浜「相変わらず変なところにこだわりがあるねヒッキー……」



比企谷「それにしても暇だなこの部活は」


雪ノ下「今に限ったことじゃないでしょう、それは」


由比ケ浜「そだねー、依頼人とか来ないと特にやることないもんねー」


雪ノ下「まあ依頼人が来ないということは悩んでる人がいないということなのよ由比ケ浜さん」


由比ケ浜「うーん、でもさほんとに悩んでる人っていないのかなぁ?」


雪ノ下「?それはどういうことかしら由比ケ浜さん?」


由比ケ浜「そもそもさ、この奉仕部ってあんまり知られてないんじゃない?」


比企谷「そうだな、俺も平塚先生に拉致されてなかったらこの部活の存在なんて知ることなかったし」


由比ケ浜「そうそう私も平塚先生に教えてもらうまで奉仕部なんて知らなかったし」


雪ノ下「なるほど…知名度があまり無いのね、この奉仕部は」


比企谷「それもあるが「奉仕部」って名前だけじゃ、なにする部活かわかったもんじゃねえしな」


雪ノ下「……相変わらずゲスなことを考えてるわね比企谷くん。その目と同様に」


比企谷「俺はなにも変なことは考えてねえよ。あと目に関しては腐っているんであってゲスな要素はなにひとつねえよ」


比企谷「少なくとも困ってる生徒たちを支援する部活、だなんて誰も思わねえだろこの名前じゃあ」


由比ケ浜「学校の掲示板とかに張り紙みたいなの貼ればいいのにね」


雪ノ下「この奉仕部は正式な部活ではないから、そのような広告は許可されないのよ」


比企谷「まあ平塚先生が勝手に作ったようなもんだからな、この部活は」



ドア←コンコン


比企谷「…っと」


由比ケ浜「そんな話してたら来たねお客さん」


雪ノ下「ドアは開いているわ。どうぞ入って」



ガラガラガラ


小野田「し、失礼します!……、ほ、奉仕部って…ここでいいのかな」


雪ノ下「…あらっ、あなたは……」


比企谷(1年かこの男子?メガネ掛けてて体も男子の割には小柄な方だ。由比ケ浜と同じくらいじゃねえか)


雪ノ下「小野田坂道くんね。ようこそ奉仕部へ」


小野田「えっ…あ、はいっ! えと…よく知ってましたね、僕の名前」


雪ノ下「あなたの場合知ってる人がいてもおかしくないと思うわよ」


比企谷(なんだ…、雪ノ下の反応を見る限りこの小野田ってやつはそんなに有名なのか?)


由比ケ浜「おのださかみち?うーん、どっかで聞いたことあるような無いような」


比企谷(由比ケ浜も名前だけなら聞いたことあるみたいな感じだな……、言われてみれば俺も名前だけなら聞いたことあるような)


雪ノ下「…二人共、彼は2年B組の小野田坂道くん。この学校の自転車競技部に所属してて、去年の自転車ロードレースのインターハイで個人総合優勝を獲った人よ」


由比ケ浜「自転車………あーっ思い出した!!今年の新学期に学校で大きなたれ幕飾ってあって、確かそれに小野田坂道って名前あったかも!!」


比企谷(あー、あったなそんなの。全然気にもとめてなかったな俺は、ってかじゃあコイツ同級生?つかそれ以前にコイツが自転車のインターハイで優勝!?)


比企谷「信じられんな…」


小野田「は、はいっ!そうですよね、僕自身インターハイのゆ、優勝だなんて、信じられないし…」


雪ノ下「謙遜することはないわ小野田くん。この総武北高校自転車部も、あなたに憧れて入部した1年生が多いって話をよく聞くわ」


小野田「あわわっ、そ、そんなことないですって!ぼくなんて他の人たちに比べたらまだまだで…」




由比ケ浜「ほえー、びっくりしたよっ。まさか全国大会で優勝した人が同学年だったなんて…、私てっきりあのたれ幕の人、今の3年生の人だと思ってたよ」


比企谷(確かにな…、それにその優勝した奴がこんな闘争心のかけらもないような奴だったとは……)


比企谷「人ってのは見かけによらないもんだな、ホント」


雪ノ下「それで小野田くん。この奉仕部ってどういう場所かは聞いてるわね?」


小野田「あっ、はい。国語担当の平塚先生に悩みの相談を持ちかけたら、ここに行けと言われまして…」


比企谷(ちょっとやめてくださいよ平塚先生…。インターハイで優勝したやつの悩みなんてハードル高過ぎですよ…)


小野田「それでこの奉仕部って場所の人に頼めば悩みを解決してくれるって…」


雪ノ下「それは正確ではないわね。この奉仕部はあくまで悩んでる人にやり方や解決法を提供するんであって、それをどうするかはあなたたち相談者次第よ。飢えた者に餌を与えるのではなく、餌の取り方を教えてあげるだけなのよ」


比企谷(…毎回思うんだが最後の「飢えた者~」ってくだりは要らねえと思うんだが。まあ雪ノ下のドヤ顔を見る機会なんてこのときくらいしかないからな……)


小野田「な、なるほど、そうですか……。な、なら今日はちょっと僕の悩みの解決方法を教えてもらいたんですが……」


比企谷(コイツもコイツで素直すぎるだろう…、少しは妥協しようぜ……)


雪ノ下「いいわ、それではまずあなたの悩みを聞きましょう」

この後の展開はまだ考えてないので少し時間ください



一週間前


総武北高校自転車競技部練習後




鏑木「小野田さん、今日も練習お疲れ様でした!!」


小野田「うん、鏑木くんもお疲れ様。 ふうー、やっぱりすごいね鏑木くん、今日のスプリントも僕じゃあんなスピード出せないよ」汗フキフキ


鏑木「はっ、はいっ!ありがとうございます!! でも小野田さんもやっぱり山じゃ全然敵いませんでしたよオレ」


今泉「まあ小野田はクライマーだからな。今のお前じゃあ小野田を相手に山は話にならないな、イキリ」


鳴子「カッカッカ!せやでカブ、お前もインターハイのゼッケン背負ってるんやったら一回ぐらい練習でワイらに勝たんかいっ!」


今泉「まったくだ、お前はまだまだ走りが甘いところがあるからなイキリ、もっと勝つという執念を持て。お前にはまだそれが足りていない」


鏑木「…わかってますよ!ハイッッ!!言われなくてもインターハイが始まる前までにはアンタたち2年生3人は必ず抜いてみせますよっ!!!」


今泉「…っふ、俺たちも練習だからといって1年生のお前に負けるわけにはいかないからな。せいぜい頑張るがいいさ」


鏑木「くうううううううーーーッッッ!!!!今泉俊輔っ!オレは最初に必ずアンタを抜いてやる!!アンタをエースの座から下ろして、オレはアンタを絶対超えてやるっっ!!!」


今泉「俺を倒すつもりならまず先に鳴子のスプリントに勝ってからだな」


鳴子「おいスカシ、その言い方まるでワイよりお前のほうがスプリント速いように聞こえるやないかッ!!」


小野田「ま、まあまあ3人とも……(汗)」



手嶋「おう、お疲れだ小野田」ボトル←ごくごく


小野田「あっ手嶋さ、いや手嶋キャプテンっ!お、お疲れ様です!」


手嶋「ははっ、慣れない内は手嶋さんでいいぞ小野田。無理してキャプテンなんてつけることはない」


小野田「い、いえ、そういうわけには……」


手嶋「ま、そこは置いといてだ…。なんだ、また今泉たちはもめてんのか?」


小野田「あっ、はいそうなんですよ…毎日やってますからね今泉くんたちは……」


手嶋「まあ前にも言ったが、あいつらの場合協力して走るより競い合って走ったほうが速いからな、全然問題ないさ」


青八木「…………純太」


手嶋「おっ青八木、もう帰る準備できたのか。 じゃあ今日はもう終わりにしようか」


青八木「……………(コクッ)」



手嶋「よし、1年っ!2年っ! 全員集合ッッ!!」


「「「「「ハイッ!!!!」」」」」


手嶋「今日の練習はこれで終わりだ。しっかり体を休めておけよ」


「「「「「ハイッ!!!!」」」」」


手嶋「別メニューをやってた1年も今日はお疲れだ。お前たちは今年、インターハイのレースには出れないがメンバーのサポートも大切なことだ。頼んだぞっ!」


1年生数人「「「ハイッ!!!!」」」





手嶋「よしっじゃあ今日はこれで解散ッッ!!」







「「「「お疲れ様でしたーーッ!!!!」」」」






1年生A「小野田さんっ!今日も一日お疲れさまでしたッッ!!」



1年生数人「「「お疲れさまでしたーッッ!!」」」


小野田「あ、うん…………!」


小野田(こ、ここは先輩として良いとこ見せないと!)



~回想~

小野田「うん、君たちもお疲れさま。なにかわかんことがあったら何でも聞いて!」


1年生数人「「「は、はいッ!ありがとうございますッッ!!」」」



~回想おわり~

小野田(よしっ、このシミュレーションで行けば……!)


小野田「う……、きみ…た、お…っ…ま…えら……わ…かん…て……ん…か!!」←(ちょっと無理矢理)


1年生A「ひっっ!す、すみません小野田さん!!」


1年生A (想像小野田「おまえらに俺たちメンバーの練習の辛さがわかってんのかっ!?」って怒ってる……!)


1年生B(お、おいっっ、なに小野田さんを怒らせてんだよおまえ!)


1年生A(わ、悪かったってっ! と、とりあえずここは早い内に全員で謝っておこう!!)


1年生C(お、おう……!よし、じゃあ全員で)


1年生数人「「「す、すいませんでしたッ! 小野田さんッッ!!」」」


小野田「え」


1年生数人「「「お、おれたちお先に失礼しますッッ!!」」」


ドア←バタンッッ!

ピューーーーーーッ



小野田「…………………」


小野田「どうしてこうなるんだろう僕は……」はあっ


奉仕部



雪ノ下「…なるほど。つまり新しく入った後輩の人達と上手く話す事が出来ない、と……そういうことね?」


小野田「は…、はい……。情けない話なんですが、僕あんまり人と話すことが、その、得意じゃなくて……」


比企谷(なるほど、確かに今のコイツの話し方からして他人との会話とかを繋げるのは厳しそうだ)


比企谷(……にしても全国大会優勝者でも、やっぱり根は俺たちと同じ人間なんだな……悩みも人並みにあるしそれに対して苦労もしてる)


比企谷(『ヒトは全て平等である。』この言葉は間違っていなかったかもしれないな)


由比ケ浜「でもさー話聞く限り、そのカブくん?は同じ1年生でもわりと話せてると思うんだけど」


小野田「あ…鏑木くんは、その、インターハイのメンバーってこともあって、あの、一緒に話す機会も多かったんで………」


雪ノ下「ふむ。その話を聞く限り、小野田くんはコミュニケーション能力は人並みにはあるみたいね、誰かさんと違って」


比企谷「なんだ雪ノ下、それは自虐か?お前にもそんな趣味があったなんてな」


雪ノ下「あら、世の中には知らない人と話す勇気もなくそれを正当だなんて言う頭の痛い人もいるのよ。その人に比べたら私なんてまだまだよ」フッ


比企谷「………ぐっ」


由比ケ浜「あはは、ヒッキー言いくるめられちゃったね」


比企谷「いいんだよ、コミュ力があるってのもそれはそれで人間関係で悩んでストレス溜まるんだから」


由比ケ浜「うっ、その気持ちわからなくもないかも……」


比企谷「だろ?そのストレスが毎日毎日溜まっていき、それは高校卒業しても大学卒業しても社会人になっても無くなることなく影響されていき、最終的には髪の毛がだんだんと…」


由比ケ浜「ちょっとやめてよヒッキーっ!?私これからの生活になんか不安を感じちゃうじゃん!!」


比企谷「由比ケ浜、今ならまだ間に合うぞ」


由比ケ浜「いやもうそんな話を聞いた時点で、なんかどうしようもなくなってるような気がするよ……」


小野田「ふふふっ、皆さん仲が良いんですね」


比企谷「いやないから、全然そんなことないから」


雪ノ下「そうね小野田くん、眼科や耳鼻科に行くことをおすすめするわ」


小野田「ええっ!?そ、そんなこと言われても……」あたふた あたふた



ドア窓<<オッ?オッタオッタ、スカシオノダクンコノナカニオルデ!

小野田「ん?この声は…」


ドア←ガラガラ

鳴子「おお、小野田くん。やっと見つけたわー!」


今泉「探したぞ小野田。教室にも部室にも居なかったから苦労したぞ」


小野田「今泉くん、鳴子くん。どうしたの?」


今泉「手嶋さんが俺たちインハイメンバーに伝えたいことがあるらしい。それでお前を探していた」


鳴子「思い切って職員室で小野田くーんっ!って大きい声出したら、平塚っちゅう教師が小野田くんの居場所を教えてくれたんや」


今泉「今日用事があるから少し遅れるって言ってたな?ここはいったい……と」


雪ノ下「はじめまして、2年B組今泉俊輔くん、そして2年C組の鳴子章吉くん」

>>19指摘ありがとうございます。次から修正しときます


比企谷(な…なんだこいつら?関西弁のやつは髪がすげえ赤いし、もうひとりの方は身長180はあるぞ…!しかもイケメン)


由比ヶ浜「あっ、今泉くんって確か…」


比企谷「知ってるのか由比ヶ浜?」


由比ヶ浜「う、うん。B組の友達にある男子のファンクラブに入ってる子がいるんだけど、確かその男子の名前が今泉くんっていう……」


比企谷(はあ…?ファンクラブ?今時校内の男子にファンクラブだなんて漫画じゃあるまいし……、まあ葉山という例外もいるし、このイケメンならわからなくもないが…)


今泉「…こんな別のクラスの女子にも知られてるのか、俺のことは……」


鳴子「なんやスカシッ?自分の知らないところまで名前が広まってて照れてんのか?」カッカッカ


今泉「バカを言うな、俺にとってそんなものは関係ない。目的はレースに勝つことだけだ」


鳴子「ハッ!相変わらずスカシとるなっ、オマエは」


雪ノ下「どうでもいいけど今泉くん、鳴子くん。教室に入る前は先にノックをしなさい。世間の常識よ」


今泉「む?ああ、すまない。…ところでなんで俺たちの名前を知ってるんだ?」


雪ノ下「同級生ですもの。知っていてもおかしくはないでしょう?」


鳴子「ほー、ワイもそれなりにこの学校で名前が知られとんのか、さすがワイやなッ!」カッカッカ


由比ヶ浜「いやー、ゆきのんの場合はちょっと特別だと思うよ…?」



鳴子「ちゅーか、お前らこそ誰やねん?ワイらの名前は知っててそっちは名乗らないなんて不公平やろ」


小野田「あ、そういえば僕も、まだあなたたちの名前を聞いてませんでしたね」



雪ノ下「そうね、こちらも一応挨拶しておきましょう。私は2年J組の雪ノ下雪乃。この奉仕部の部長を務めさせてもらっているわ」


由比ヶ浜「あたし2―Fの由比ヶ浜結衣っ! 最近の趣味は、えーと料理かな?」


比企谷「堂々と嘘をつくなお前は…、比企谷八幡だ。クラスは由比ヶ浜と同じ2年F組にいる」





鳴子「全員2年ってことは、ワイらと同級生かい」


今泉「2年J組…、確か俺たち普通学科より少し偏差値が高い国際教養科のクラスだったな」


小野田「ええっ!す、すごいんですねっ」


由比ヶ浜「それだけじゃないよー、ゆきのんは期末や学力テストでも毎回1位とってて、しかもスポーツも出来て、もうなんでも出来るんだよ!」


小野田「ほ、ほんとですかっ!?す、すごい人だったんですね、ゆ、雪ノ下さんはっ!!」


由比ヶ浜「ほんとほんとっ!あたしも料理はじめたの、ゆきのんに料理を教えてもらったからなんだよっ!しかもメッチャ美味しいし!!」


小野田「えーっ!!??そ、そんななんでも出来る人、ほ、ほんとにいるんですねっ!しかも同じ学校にっ」





比企谷(……なんかコイツら盛り上がってるな。まあ確かに雪ノ下は優秀だが、俺からしたら全国大会優勝した奴がこんな普通な感じの奴のほうが驚いたわ)


雪ノ下「当然よ」フフン


比企谷(そしてそれを当然のことのように受け入れるコイツも相変わらずだな…)


比企谷「ところで、そっちの2人もやっぱり小野田と同じ自転車部なのか?」


今泉「…ん?ああ、そうだが……??」


比企谷「おい、なんで『コイツ誰だ?』って顔してんだ。さっき挨拶したばかりだろう」


雪ノ下「さすが比企谷くんね。挨拶してもその存在を認識させないなんて、あなた以外にはできないことよ」


比企谷「くそ…っ、俺のステルスヒッキーの能力も、まだ自分じゃあ制御できないのか…!」


雪ノ下「そうね。あなたのことを興味もってくれる人が妹以外いないなんて、ある意味能力ね」


比企谷「まあ小町がいればそれでいいんだけどな俺は」


由比ヶ浜「出た…シスコン……」

今回はこんな感じで。
由比ヶ浜は原作をよく読んでみると自分のことを「私」ではなく「あたし」と言っているので、一応書き直しときました。
他にもなんか違和感あるところあったら教えてください。

バイトが今日休みになったんで少しだけ続きを書きます。


今泉「そうか、比企谷か。悪い、俺は人の名前をすぐ覚えるのが苦手でな」


比企谷「気にするな、アンタに限らず人の名前をすぐ覚える奴なんてそうそういないだろう」


小野田「そ、そんなことないと思いますよ、ひ、ひき、がやくん?」


比企谷「ありがとよ小野田。だが俺の名前を呼ぶとき、もう少しどもらなかったらもっと良かったんだがな」


雪ノ下「あなたの名前を呼ぶにはそれ相応の覚悟がいるのよ、察しなさい」


比企谷「いや名前呼ぶだけにそんな覚悟必要とか俺なにもんだよ」


鳴子「そういや、小野田くんは結局どうしてここに来たんや?」


小野田「えっ!?えっと、その……」チラッ


比企谷「…………!」


比企谷(もしかして知られたくないのか?この様子から見るに……仕方ない)


比企谷「ここは奉仕部っつって、悩みや問題を解決させる、まあ何でも屋みたいなもんだと思っていい。小野田もその話を聞いてここに来たんだ」


今泉「? なんだ小野田、なにか悩みでもあるのか。俺たちに言えない事か?」


小野田「う、ううんっ! そんな大したことじゃなくて、えと、そのあの…」


比企谷「小野田は去年の大会で個人優勝したお陰で、それ関係からいろいろ疲れているらしい。そこで俺たち奉仕部にそのことについて相談しに来たんだ。ああ、勘違いするなよ?本人にとっちゃあそんな大きな心配のタネでもないからお前たちには話してないだけだ」


鳴子「…あーなるほどなー。確かに小野田くんこの前の取材んときも、いろいろ聞かれて大変やったもんなー」


比企谷(取材とか来てんのかよ…、もう別世界だな俺らとは)


今泉「なんなら今後は取材とかインタビューは俺や手嶋さんたちだけにしてもらおうか? 向こうもそんな強く言ってくることは無いだろう」


小野田「う、ううんっ!大丈夫大丈夫!まだ、その、質問に答えることとか、な、慣れてないだけだからっ!ちょ、ちょっと雪ノ下さんたちに対策を教えてもらいたかったんだっ!!」


比企谷「そういうことだ。チームメイトがこういうところでも頑張ってるんだ、まあ今後は応援とかアドバイスとかしてやれ」


今泉「…そうか、すまなかったな小野田。お前の苦労に気づいてあげられなくて」


鳴子「せやな。けど小野田くんもワイやスカシ、パーマ先輩や無口センパイに遠慮なく相談とかしてええんやで?」


小野田「あ……う、うんっありがとう二人共」


比企谷(…言いたくないとはいえ、チームメイトに嘘つくことはやっぱり辛いもんなのか。まあ俺には縁のないことだが)


今泉「そうすると今からどうする小野田?手嶋先輩には一応お前も来るようにと言われてるんだが少し待ってもらうか?」


小野田「あっ、えっと……」チラッ


雪ノ下「……また来たらいいわ小野田くん。奉仕部は放課後いつも活動しているのだし」


小野田「えっ、でも……」


比企谷「…そうだな、今日はもう部活に行ってこい。大事な話があるんだろ?」


小野田「あっ、はい。そうですね…」


由比ヶ浜「大丈夫!あたしたちはいつでも歓迎するよっ!!」


比企谷「いや歓迎するのとはちょっと違うぞ…」


小野田「ははは…、じゃあ奉仕部の皆さん、またいつか相談しに行きますね」


雪ノ下「ええ、私たちもその間なにかしら対策とか考えておくわ」


小野田「はい、お願いしますっ!」



由比ヶ浜「…なんで言いたくなかったのかな?小野田くんは」


比企谷「…さあな、でもまあ言いたくないんだったら言う必要はないだろう」


雪ノ下「そうね…、私たち奉仕部はあくまで全力でサポートすることが仕事なのだから。なるべく依頼人に対して、やれることはやっておきましょう」


由比ヶ浜「うんっ! じゃあ今回の依頼もみんなで頑張ろーーっっ!!」


比企谷「……ああ、そうだな」






比企谷(また面倒な依頼がきたもんだぜ、まったく)

とりあえず最初の導入は終わったんで
次からは小野田と奉仕部とで活動していく予定です。

また、他のキャラクターに関してはそのときそのときに出しておくつもりです。



比企谷家

八幡の部屋


比企谷(……これが小野田が出たレースか)PC←観覧中


比企谷(全国大会ならYoutubeとかにたぶん映像が残ってるだろうからと調べてみたら見事にヒットしたな)


比企谷(……うん?これはタイトルに2日目って書いてあるが…まさか自転車レースって2日以上やるのか!?)


比企谷「………………」カチカチ


比企谷(マジかよ…。自転車レースって全部で3日間もやってんのか、しかも連続で)


比企谷(…最後の3日目……、このレースで小野田は優勝したのか?)カチッ


比企谷「………………!!」



奉仕部



比企谷「……ふわあっ…………」


由比ヶ浜「ヒッキー、眠そうだね? 昨日遅くまで起きてたの?」


比企谷「ああ…、ちょっとある動画を観ててな……」


雪ノ下「比企谷くん、そういう話を女子に持ちかけるのは人としてどうかと思うわよ」


比企谷「違うから、別にエッチな動画とかじゃないから。……つかそんなん夜遅くまで観るもんでもねえし」


由比ヶ浜「ひ、ヒッキーもやっぱり、そういうの観てるの…?」


比企谷「……まあ否定はしないが…」


由比ヶ浜「ヒッキーきもい! さいっていっ!!!」


比企谷「なんでだよ!別に男なら普通のことだぞ!! あの葉山だって絶対一回は観てるはずだっ」


由比ヶ浜「うーー………」


雪ノ下「で。結局何を観ていたのかしら?」

お、復活した


雪ノ下「小野田くんのレースを……?」


八幡「ああ、本当にアイツが優勝したかどうか気になってな」


由比ヶ浜「ヒッキー疑うのは良くないよー?」


八幡「…まあ少し疑ってたのは本当だが、最初から疑ってる前提でそんなこと言うなよ」


雪ノ下「今までの貴方を見ていれば由比ヶ浜さんもそう思うのは無理ないわ」


八幡「………………」ヒテイデキナイ


雪ノ下「でも私も小野田くんが出てた…というより総武北高校自転車競技部のインターハイレースの動画なら観たことあるわ」


由比ヶ浜「へー、ゆきのんも観てたんだ?」


雪ノ下「1年生の頃の冬に自転車部の人たちが寒い中走ってたのを見て興味が沸いたの」


由比ヶ浜「あー、あたしも見てたよそれっ!走ってる姿見て速いなーって思った!!」



八幡(…1年の頃なんかすぐ帰ってたからそんなの知らねえって言ったら無粋だな……)


雪ノ下「まあ、あの小野田くんを見れば優勝したかどうか。気になるのはわかるわ」


八幡「だよな。正直、はじめてアイツを見たときは運動部に入ってること自体驚いたもんだ…」


由比ヶ浜「まあ確かに見た目はインドア系の人って感じするよねー小野田くんって」


雪ノ下「人を見かけで判断するのは良くないことよ、由比ヶ浜さん」


八幡「そうだぞ由比ヶ浜。人は外見じゃない、中身だ」


雪ノ下「貴方が言うと途端に胡散臭くなるわね……」


ドア←コンコン


由比ヶ浜「あ、お客さんだよゆきのん」


雪ノ下「そのようね、どうぞ入って」


ガラガラガラ


小野田「し、失礼しますっ!この前相談しに来た、お、小野田ですっ!!」



八幡(噂をすればなんとやらってやつだな……)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月22日 (金) 01:44:09   ID: xle6bxbu

是非ともこの続きが見たい。

2 :  SS好きの775さん   2015年05月23日 (土) 20:30:21   ID: aCm_q1fB

面白かったです。
ただどうせなら話の時期を
インハイ前よりも1年ウェルカムレースの時に
すれば原作と話が噛み合ったと思います。

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