上条「右手が物理的に強すぎる」 (35)
上条「……離れろよテメェ」
上条「いますぐ、御坂妹から離れろっつってんだ。聞こえねぇのか」
一方通行はいきなり現れた一般人に明らかな嫌悪感を示した
しかしそれは秘密を知られた一般人を殺害しなければならないという、後味が悪い程度の認識だった
上条「ぐちゃぐちゃ言ってねぇで離れろっつってんだろ!三下!」
だが、このひとことによって一方通行の目に危険な光が灯った
一方通行「……へェ、オマエ、面白ェな」
御坂妹「や……やめてください。ミサカは必要な機材と薬品があればボタン一つでいくらで「うるせぇよ!」
上条「そこで黙って見てろ。今から、お前を助けてやる」
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一方通行「おもしれぇよ、オマエ」
上条「はぁぁぁ・・」ブンッ!
一方通行「はぁ?そんな遠くから拳振って何がぶるぁぁぁがぁぁぁぁぁぁ?・・」ドッグシャァァァァ!
理解が追いつかなかった
あの男との距離はゆうに10メートルは離れていたはずだった
なのに攻撃を受けた
しかし、一方通行を驚愕させたのはそんなことではない
一方通行「はァはァ……?・・なンで反射が効かねェンだよォォォ・・?」
いや、正確には圧倒的な『拳圧』が彼の演算の処理を超えた力を有していたからである
一方通行(どんなに力があろォと俺の反射は必ず機能する!なンで反射しきれねェンだ!)
上条「オラオラオラオラァーッ!」ドドドドドドドド!
吹き荒れる拳圧の暴風
筋力的には普通の高校生より強い程度の上条だが、拳にこもる圧倒的な能力が操車場を塗りつぶす
一方通行「ごばばばァァァッ・・」ドゴドゴドゴドゴ!
一方通行の常識では考えられない事が起こっている
しかし一方通行はなんとか反応を取り戻した
一方通行「なめてンじゃねェぞ三下ァァァァァァ・・」
一方通行は近くの鉄骨を蹴り上げた
それはベクトル変換により凄まじい速度で上条に襲いかかる
しかし
上条「効かねぇ!」ガァン!
信じられないことに上条は鉄骨を横殴りに殴りつけそのまま鉄骨を遥か遠くへ吹き飛ばしてしまった
御坂妹「な……何が起きているのですか……とミサカは現状の把握が不可能なことを吐露します……」
美琴「奇遇ね……。私も一体何が起こっているのかさっぱりなところよ……」
無理もない
なぜならもはや操車場としての外観を保ってはいないからである
一方通行「なンだよ……なンなンですかァ?……オマエはァァァッ・・?」
たんっ!
気付いた時には目の前には無能力者がいた
上条「ふっ!」
ッッッッドンッ!
その瞬間
確かに操車場からは音が消えた
一方通行は反射しきれなかった力が自身を襲い、倒れていた
美琴「あ……アンタ、その右手の力って?」
上条「ああ、こいつか」
上条「こいつは『現実殺し』つって、圧倒的な『力』があるんだ」
上条「この学園都市にある計測器じゃどれも右手の物理的な『力』に耐えられなくて正確な能力が分からねぇんだけど」
上条「レベル5に近いレベル4だとさ」
美琴「何よそれ、無茶苦茶すぎない?」
上条「ははは、手ぇ振っただけで周りが吹っ飛んじまうから力を抑える手袋を付けてんだよ」
上条「でもそれも1日ごとに交換しないとぶっ壊れちまうんだけどな。いまの」
上条「でもこれで実験は終わるだろ?…なにせベクトル変換のチカラを持つ一方通行を単純な『力』で倒したんだから……「……クククク」
上条「・まだ意識があんのか!」
一方通行「クククククククククカキクケコカキクケケコカキィィィッ・・・・」ゴォッ!
一方通行は未だ味わったことの無い痛みに膝が崩れ落ちそうになるのを必死に抑えながら、なお歓喜に満ちた声で笑った
一方通行「感謝するぜぇ、三下ァ!ピンチってのは良いィ事思いつくもンだなァ!」
大気の流れを読み、空気を圧縮し、圧倒的な暴風を起こす
一方通行「おら、かかって来いよ。オマエにゃまだまだ付き合ってもらわなきゃ割りにあわねェンだっつの!」
その圧倒的な暴風の塊に対して上条がとった行動はたった2つだった
手袋を外して拳を暴風の塊に向けて突き出す
その瞬間地球の衛星上で
観測機器がバラバラに砕け散った
一方通行は最初何が起こったのか分からなかった
上を見ると先程まで手中に収めていた風が跡形もなくなっていた
つまり
圧倒的な力が風の塊を吹き飛ばし、余波が一方通行の演算を遥かに上回る気流の乱れを起こしたということ
一方通行「はぁ?なんだそれ。おれは第1位……だよな?」
目前に迫った敵に言ったのか、自分自身に向けていったのか
上条「歯ぁ食い縛れよ最強……」
上条「俺の最強(物理)はむちゃくちゃ響くぞォォォッ・・」ドォォォォン!
今度こそ学園都市最強の怪物は起き上がることはなかった
色々とぶっ飛んだ設定だが目をつぶってください
次に当麻君の活躍をどこの場面で見たいか安価したいと思います
>>10
やはり男女平等パンチを釘宮ボイスのロリにはなった所をだな……w
次はアニェーゼ部隊
できる限りストーリーに沿った感じにはしますが創作なのでご了承ください
明日の夜投下します
上条は走っていた
彼には戦う理由はない
放っておいても誰かがこの問題を解決してくれるだろうとも思う
だが
戦い続けたい理由はあるから彼は走る
_________
建築途中の教会の中から何かを殴る音が聞こえた
それと同時に短い悲鳴も
アニェーゼ「はッ!なんですかその悲鳴は。まるで豚とかロバみたいですねぇ!教会にはそっちの名前の方がお似合いじゃねぇですか?」
オルソラはぼんやりした頭で考えていた
どうしてこうなったのだろう、と
アニェーゼ「あんな獣みてぇな奴らを騙すのは簡単ですよね。ちょっと手懐ければホイホイ従ってくれんですから」
オルソラ「……あの方たちは、貴方がたに騙されて協力していたのですね」
オルソラはローマ正教の本質を理解した
それは自分が天草式を、少年たちを信じきれていなかった自身のことも理解した上でのことだった
しかし
オルソラ「彼らは義務があるから戦っていたのではなく、私を助けたいという権利によって戦ってくださったのです」
オルソラ「感謝こそすれ、こんなにも素晴らしい贈り物をくださった方々に、私は一体何を恨めばいいと良いというのでございますか?」
彼女は満足していた
十分な幸福は得られたと
それでも
彼女の幸福はまだ止まらない
バギィィィン!
アニェーゼ「!!教会の結界が破られた」
アニェーゼ「結界は一個人で破壊できるようなシロモノじゃ…」
ドゴォ!と
教会の樫で出来た両開きの扉が吹き飛ばされる
そこにはもう大丈夫だと言うように
彼が、立っていた
上条「誤魔化す気はもう無いんだな」
アニェーゼ「ハンッ!この状況で何を誤魔化すって言うんです」
アニェーゼ「ど素人が戦場に駆り出されるような『何か』はあるんでしょうが」
アニェーゼ「この戦力を見て自分が何をするべきかくらいは流石に分かっちまってますよね?」
上条「そうだな」
上条「よく、分かってるよ」
ゴッ!と
上条の右拳が、なんの比喩もなく風が引き裂かれる音が聞こえた
アニェーゼは咄嗟に両腕をクロスして顔面を守ったが
顔のほぼ横から起こる暴風に吹き飛ばされた
アニェーゼ「くぎゅう!」
吹き飛ばされてすぐに体勢を立て直し反撃に移ろうとしたアニェーゼだったが
ふと、気づく
後ろの壁が吹き飛んでいる
瓦礫には彼女の後ろに先程まで立っていた修道女たちが呻き声を上げて転がっていた
その少し前……
建宮「ステイルのルーンの配置はこれで完璧なのよな」
ステイル「すまないね」
建宮「いやいや、良いってことよ。しかしこれだけやっても奴らを叩きのめせるかは分からんのよな」
インデックス「もしかしたら当麻がひとりでどうにかしちゃうかも」
建宮「信頼があるんだな」
インデックス「いや、本当に……ッ!」ドゴォォォン!
建宮「な、何なのよな!今の音は」
五和「たっ大変です!仕掛けたルーンの配置の一角が吹き飛ばされています!」
建宮「くっ!ヤツラからの妨害か?!」
五和「教会内からの攻撃で吹き飛んだようなんですけど」
対馬「ちょ、ちょっと教会の中を見て!」
建宮「え」
インデックス「またやっちゃったんだよとうまは」
建宮達が見たのは上条が向いている方の壁
そこには穴の開いた壁と瓦礫に埋もれたシスター達がいた
建宮「おいおい、あれをあのツンツン頭がやったってのか?!」
ステイル「……そのようだね」
インデックス「私たちはとうまのところに行ったほうがいいかも」
インデックスの言葉で建宮たちは上条の元に降り立つ
その少し前……
建宮「ステイルのルーンの配置はこれで完璧なのよな」
ステイル「すまないね」
建宮「いやいや、良いってことよ。しかしこれだけやっても奴らを叩きのめせるかは分からんのよな」
インデックス「もしかしたら当麻がひとりでどうにかしちゃうかも」
建宮「信頼があるんだな」
インデックス「いや、本当に……ッ!」ドゴォォォン!
建宮「な、何なのよな!今の音は」
五和「たっ大変です!仕掛けたルーンの配置の一角が吹き飛ばされています!」
建宮「くっ!ヤツラからの妨害か?!」
五和「教会内からの攻撃で吹き飛んだようなんですけど」
対馬「ちょ、ちょっと教会の中を見て!」
建宮「え」
インデックス「またやっちゃったんだよとうまは」
建宮達が見たのは上条が向いている方の壁
そこには穴の開いた壁と瓦礫に埋もれたシスター達がいた
建宮「おいおい、あれをあのツンツン頭がやったってのか?!」
ステイル「……そのようだね」
インデックス「私たちはとうまのところに行ったほうがいいかも」
インデックスの言葉で建宮たちは上条の元に降り立つ
上条「お前ら来てたのか!」
インデックス「私たちが解決するって言ったのに。でもしょうがないよね。……だってとうまだもん」
アニェーゼ「きっ、きさまらァーッ!なんのつもりだァァァーーッ!」
アニェーゼが吠えた
それと同時に周りの修道女が一斉に武器を構える
殺気立ったこの場において上条は
上条「おい、誰か幅がそこそこあって頑丈なモン持ってないか?一撃で終わると思うからよ」
インデックス「これがいいかも。はいとうま」
建宮「おい!俺の武器を返せ……」
インデックス「みんな伏せてッ!」
インデックスの鋭い声に天草式とステイルは咄嗟に頭を伏せた
直後襲ったのは
衝撃だった
ドッ!という音が響いた一瞬後に遅れてそれは起こった
上条の手によって振られたフランベルジェは周りの空気を巻き込みながらその圧力に耐え切れず粉砕された
しかしコインを使った超電磁砲がコインが溶けてからも衝撃波が発生するように
その剣で巻き起こした風は目の前の敵を薙ぎはらう
アニェーゼ「は?」ポカン
一瞬のうちに修道女の半数以上が倒された
アニェーゼも射程に入っていたはずだが司令塔たる彼女を守るために攻撃を受ける直前、修道女たちはアニェーゼの前に防御術式を張ったので彼女は無事だったのだ
アニェーゼ「何ですかこれ……何が起こっちまったてんですかァァァ?!」
奴の前では数は無力
考える時間を稼ぐためにアニェーゼの頭は逃走という答えを出した
修道女s「……」ギラリ
ステイル「ちっ、上条当麻!逃げたアニェーゼを追え。こちらは僕たちで処理する」
巻き上がる火炎を振るいながらステイルは足止めをする
陣の一角が崩されたことで威力があまり無いがそれでも対処できる数だった
上条「サンキューみんな!」ダッ!
_________
アニェーゼ「くそっ!何ですかあの無茶苦茶な力は!」
アンジェレネ「シ、シスターアニェーゼ。修道女がほとんど倒されて……ここにあの人たちが来るのも時間の問題です……」
仲間をやられたのが恐ろしいのか、ここに攻撃が及ぶのが恐ろしいのか震えた声で話す仲間の修道女
アニェーゼ「分かってますよ(あの上条当麻とかいう男、前々から見てましたが右手に何かあるみてぇですね)」
アニェーゼ「(魔術でもねぇなら学園都市製の超能力ですが)」
アニェーゼ「(ようはヤツに攻撃させなきゃいいんです……!)」
ドゴォォォォン!
轟音と共にアニェーゼ達のいる教会の扉が吹き飛ばされた
上条「もうやめろテメェら」
アンジェレネ「(どちらかというとあ、あなたにもうやめてほしい……)」
アニェーゼ「ふんっ!」ガンッ!
上条「がっ?!」
アニェーゼ「ふん!ふん!ふんふんふんふんふん!」ガンガンガンガンガンガン
上条「ごっがっぐっやっ、やめぺっ、ごげっ!」ドゴドゴドゴドゴドゴ
先手必勝
『蓮の杖』をひたすらに床に叩きつけることで相手の攻撃のタイミングを消す
アニェーゼは必死だった
しかし彼は決してその程度では倒れない
上条「やめてって……言ってんだろッ!」ゴッ!
上条は己の拳を地面に突き刺した
上条を中心にクレーターが出来上がる
たわんだ地面から浮いたアンジェレネはそこで見た
上条が手袋を右手に何枚もはめながら獰猛に笑っているのを
このSSまとめへのコメント
なんじゃこりゃ?
なんだろう、ゴンさん思い出した