【艦これ】提督「執務室に落書き?」7回目【安価】 (162)

提督「また机に落書きとは…参ったな」

提督「…またって何だ」

何と落書きされていた?>>7

衝撃の牛缶

提督「机に『衝撃の牛缶』と落書きされているな」

提督「どういうことなの」

提督「とにかく犯人を見つけて処罰しないとな」

聞き込みをします。誰に聞きますか?>>10

提督「おーい、曙」

曙「何よ?クソ提督」

提督「今日、誰かが執務室に入るのを見たり、自分で入ったりしたか?」

曙「>>14

ksk

曙「秋月が入ってたわよ」

提督「秋月が?」

曙「ええ。直接聞いてみたらいいじゃない」

提督「そっか…わかった、ありがとう」

曙「さっさと行きなさいよ!ふんっ!」


曙「はぁ~」ヘナヘナ

潮「曙ちゃん?どうしたの?」

曙「また渡しそびれた…」

潮「…もう一か月たつし、あきらめたほうがいいんじゃないかな…」

曙「だって!せっかく作ったのに…」

潮「でも、もうホワイトデーになっちゃうよ…」

曙「うう…」

提督「さて、秋月はどこかな」

どこを探す?>>19

曙かわいいなww

安価下で行きます

演習場


提督「秋月ー、いるかー?」

伊勢「提督?どうしました?」

提督「秋月を探してるんだが、見てないか?」

伊勢「>>24

kskst

伊勢「肉が食いたいと絶叫しながら走り回ってますよ」

提督「はあ?」

伊勢「ほ、本当ですよ?」

提督「どこで見た?」

伊勢「>>30

外に走っていった

伊勢「外に走っていきましたよ」

提督「外って…まさか、鎮守府の外に出たのか!?」

伊勢「さあ、そこまでは…」

提督(うーん、伊勢の話が本当だとすると…早めに見つけたほうがよさそうだな)

提督「伊勢、暇なら秋月を見つけるの手伝ってくれないか?」

伊勢「はい、いいですよ」

日向「うむ。いいだろう」

提督「え、日向!?いつの間に!?」

日向「瑞雲の出番の気がしてな」

提督「…あ、なるほど。瑞雲で探してくれるのか?」

日向「まあ、そうなるな」

提督「じゃあ、二人とも頼む」

伊勢・日向「了解!」

ブーン

日向「…ん?これは…」

何、もしくは誰をどこで発見した?>>36

秋月を鎮守府の近くの海岸で発見

日向「これは…秋月だな。鎮守府近くの海岸で発見したぞ」

伊勢「私のほうでも見つけました」

提督「どんな様子だ?」

日向「>>39

安価やり直し>>42

静かに海を眺めてる

日向「静かに海を眺めてるな」

提督「…それだけ?」

日向「うむ、それだけだ」

提督「伊勢、どういうことだ?」

伊勢「私が知りたいくらいですよ!」

提督「うーん…まあ、見つかったんならよかった」

提督「二人とも、ありがとうな」

伊勢「いえいえ、これくらいなんてことないですよ!ねえ日向?」

日向「そうだな。まあ、礼として特別な瑞雲を受け取ってやらんこともない」

提督「…考えておこう」

鎮守府近くの海岸


秋月「…」

提督「おーい、秋月」

秋月「…」

提督「おーい!」

秋月「…え、司令!?どうしてここに…」

提督「それはこっちのセリフだ。どうしたんだ?こんなところで」

秋月「>>47

司令と海が見たくてわざわざおびき寄せちゃいました

秋月「司令と海が見たくてわざわざおびき寄せちゃいました」

提督「なん…だと…?」

秋月「はは、すみません。ちょっと手間取らせちゃいましたか?」

提督「いや、伊勢と日向に頼んで瑞雲で探してもらったから俺は特に何もしてないけど…」

提督「…本当なのか?」

秋月「ええ、本当です」

提督「そっか…」

提督「なら、ちょっとゆっくりしていくかな」スッ

秋月「はい」ニコッ

提督「それにしても、海は綺麗だな~」

秋月「そうですね、いつも見てますけど、たまに見とれちゃうくらい綺麗な時があります」

秋月「そして…ここから見る海は、格別なんですよ」

提督「そうだな、他のところから見るよりも綺麗だ…」

提督「ここ、よく来るのか?」

秋月「はい。時々来ますね。特に晴れた日なんかは」

秋月「ここは、特に日の出の頃が朝日が綺麗なんで、それを見に来る時もありますね」

提督「そうなのか…」

秋月「…時々、こうして海を見てると思うんですよ」

秋月「この、綺麗で、平和な海を守るために、私たちは戦ってるんだって…」

秋月「何としても、守らないといけないって…」

提督「…」

秋月「…そろそろ戻りましょうか」

提督「…そうだな」

提督「ところで秋月」

秋月「はい、何でしょう?」

提督「お前、今日執務室に入ったって?」

秋月「>>53

あーさーのひかりまぶーしくてーウェイクアーップ♪

秋月「あーさーのひかりまぶーしくてーウェイクアーップ♪」

提督「歌うな」

秋月「はい」

提督「あと、ウェイクアーップ♪のところだが、あれは『wake up』と言っているように聞こえるが、本当は『weigh anchor(ウェイ アンカー)』って言ってて、抜錨の意味だからな」

秋月「そうなんですか」

提督「で、入ったのか?」

秋月「>>59

入った

秋月「入りましたよ」

提督「何の用だったんだ?」

秋月「>>63

>>60

秋月「すみません、おびき寄せる為の細工の為に入りましたよ」

提督「…っていうことは、あの落書きはお前が?」

秋月「>>67

イエス

秋月「イエス」ドヤッ

提督「そんな自信満々に言われても…」

秋月「すみませんでした」ドヤッ

提督「ドヤりながら謝るな」

提督「…まあ、落書きは勘弁してくれよ。次からは気を付けてくれ」

秋月「はい」

提督「それにしても、俺をおびき寄せるために落書きしたり、叫びながら走り回るとは…なかなかやるじゃないか」

秋月「それほどでもないです」ドヤッ

提督「そのドヤドヤするのをやめなさい」

秋月「あの、司令…」

提督「ん?何だ?」

秋月「また…あそこで、一緒に海を見てくれませんか?」

提督「…ああ、いいとも」

秋月「…ありがとうございます」ニコッ

執務室


提督「さて、落書きを消して…仕事しないとな」

提督「…ん?何だこれ?」

>>73

ケッコンカッコカリの書類

提督「これは…ケッコンカッコカリの書類か」

提督「まあ、別に珍しくもな…」

提督「…うちにケッコンカッコカリの書類なんてあったか?」

提督「任務で手に入れた覚えも、買った覚えもないが…」

提督「…まあいいや、仕事仕事」カキカキ

翌日


提督「さーて、今日も仕事ですな」

コンコン

提督「ん?どうぞー」

秋月「失礼します」ガチャッ

提督「秋月か。どうした?」

秋月「>>78

昨日のケッコンカッコカリの書類見ましたか?

秋月「昨日のケッコンカッコカリの書類見ましたか?」

提督「え?あれお前の仕業?」

秋月「はい」

提督「見たけど…どうするんだ?」

秋月「>>83

私と結婚しましょう司令!

秋月「私と結婚しましょう司令!」

提督「へぁ!?」

秋月「私、本気なんです!」

提督「いやいやいやいや」

提督「き、気持ちは嬉しいが、秋月…」

提督「…お前、練度足りないじゃん」

秋月(Lv60)「…」

秋月「じゃ、じゃあ!予約!婚約ってことでどうですか!」

提督「…か、考えておこう」

秋月「やった!」

提督「それにしても、どうやって手に入れたんだよ、こんなの…」

秋月「>>88

明石さんから買いました

秋月「明石さんから買いました」

提督「…まあ、そんなに高いものでもないしな」

秋月「買うときちょっと怪訝な顔をされましたが…」

提督「そうだろな…」

提督「で、用事はそれだけなのか?」

秋月「はい、一応」

提督「そっか…」

提督「お前、今日暇?」

秋月「そうですね…特にこれといった用事はありませんね」

提督「よし、秋月。お前を今日の秘書艦に任命する。仕事を手伝ってくれ」

秋月「は、はい

数時間後


提督「…よし、あらかた片付いたな」

秋月「つかれた~」ヘトヘト

提督「おいおい、まだ昼だぞ?大丈夫か?」

秋月「だめかもしれません~」

提督「まったく…」

提督「…よし、昼は牛缶食っていいぞ」

秋月「え!?いいんですか!?」バッ

提督「動きはやっ!」

秋月「やった!やった!」

提督「はしゃぎすぎだろ…ほら、買いに行くぞ」

秋月「はい!…あ、司令も一緒に食べるんですよね?」

提督「ん?まあそうだな」

秋月「だったら…あそこで食べませんか?」

海岸


秋月「うーん、いい天気ですねー!」

提督「そうだな、ピクニック日和だ」

秋月「あ、司令!ここ座ってください!」ポンポン

提督「おう」スッ

秋月「じゃあさっそくいただきましょうか」

提督「よし、じゃあ…」

秋月・提督「いただきます!」


秋月「んー!ここで食べる牛缶は格別ですねー!」モグモグ

提督「秋月は牛缶が好きだな」

秋月「ご馳走ですからね!司令は嫌いですか?」

提督「嫌いじゃないけどさ…」モグモグ

提督「それにしても、今日も海が綺麗だな」

秋月「本当ですね。いつもと変わらない…」

秋月「…あれ?司令、あれなんでしょう?」

提督「ん?何だあれ?」

>>95

空に虹が出てる

提督「あれは…虹だな」

秋月「ああ、本当だ。綺麗ですねー」

提督「虹と海がいい感じに映えてるな」

秋月「さらに牛缶!最高です!」


提督「…虹?」

提督「待てよ…」

秋月「司令?どうしたんですか?」

提督「なんで、虹ができてるんだ?」

秋月「え?」

提督「虹ってのは、太陽の光が空気中の水滴に反射して見える現象のことだ。だから、雨の後に見られることが多い」

提督「だが…今日は晴れ。雨なんか降ってない」

秋月「で、でも海ですから、そういうこともあるんじゃないんですか?」

提督「俺は聞いたことはないが…可能性としては捨てきれない」

提督「しかし、少なくとも雨が降った後なんかよりは虹は出づらいはずだ」

提督「さらに、今は昼時…虹が多くみられるのは、太陽の光の関係で朝か夕方だ」

秋月「つまり…」

提督「あの虹…何かおかしい」

提督「というわけで、調べてもらうことにした」

赤城「提督、とりあえず彩雲を持ってきましたが…」

提督「ああ、それで構わん」

加賀「それにしても、虹を調べるだけだなんて…」

蒼龍「ちょっと用心深すぎませんか?」

飛龍「いくらおかしいとはいえ、私たち空母を四人も…」

提督「帰ったら間宮で奢ってやろう」

一・二航戦「やったー!」

提督「じゃ、よろしく」

ブーン

赤城「…これは…?」

>>104

深海側の新兵器

赤城「見たことのない…装置のようなものが見えます」

提督「装置?」

赤城「はい…虹の根元あたりですね。装置が一つ、二つ…三つですね」

加賀「深海棲艦も、周りに何隻かいるようです」

提督「どういうことだ…?深海側の新しい兵器か?」

提督「ちなみに、敵の様子は?」

蒼龍「特に動きはなさそうです…」

飛龍「ちなみに、周りの深海棲艦は、空母ヲ級が二隻、戦艦タ級が二隻、駆逐ロ級が二隻ですね」

提督「戦力自体は大したことないってことか…」

秋月「司令、どうします?」

提督「うーん…」

1.艦隊を編成して撃破

2.艦載機で奇襲

3.もう少し様子を見る

>>109

提督「赤城、他の艦載機は持ってきてるか?」

赤城「ええ、一応…烈風と流星、彗星一二型甲を持ってきてます」

提督「よし、じゃあそれで奇襲を仕掛けてくれ。装置は…まあ、壊しても構わん」

赤城「了解しました」


赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」バシュンッ


提督「…どうだ?」

赤城「とりあえず、気づかれていないようです…」

加賀「ヲ級にも動きがありません」

提督「じゃあ、大丈夫そうだな」

赤城「ええ。そうですね…ッ!?」

提督「どうした!?」

赤城「撃ち落とされました…!」

提督「何!?奇襲に気付かれたか!?」

赤城「かもしれません、しかし…」

赤城「…何に撃ち落とされたのか、わかりませんでした」

提督「…どういうことだ?」

赤城「言葉の通りです…。確かに艦載機が撃ち落とされました。でも…」

赤城「…それが、対空砲火によってか、艦戦によるものか…何によって撃ち落されたか、まるでわかりません」

提督「何だって!?」

加賀「・・・ッ!こちらもです!撃ち落とされましたが、原因が、まったく…」

蒼龍「私たちもです!」

飛龍「どういうこと…!?」

提督「何も見えなかったのか?」

赤城「はい。雲はないので、よく見えたのですが…艦戦も、対空放火も、何も見えなかったんです」

提督「熟練の空母四人が見えなかった…?いったい、どういう…」

提督「…!それよりも、今ので奇襲に気付かれたはずだ!攻めて来るぞ!」

執務室


提督「こうなったら、艦隊を組んで迎え撃つしかない…!」

秋月「で、でも司令!さっきのことは、あの装置のせいかもしれないんですよ!?」

秋月「あれの正体がわからない今、迎撃は危険です!」

提督「しかし、敵はすでに正面海域にいるんだ!戦うしかないだろう!」

秋月「司令…」

提督「…すまない、焦りすぎたな」

秋月「いえ、司令の言う通りです。戦うしか…ないんですね」

提督「秋月…」

提督「…艦隊は、長門、陸奥、北上、大井、58、19で組むぞ」

提督「空母が使えなくて、敵も何をしてくるかわからないなら…こうするしかない」

正面海域


提督「じゃあ、長門、任せたぞ」

長門「ああ、任せておけ」

長門「よし、艦隊、この長門に続け!」ザァァァァ


秋月「…大丈夫でしょうか」

提督「…一応、危なくなったら撤退するようには言っている」

提督「大丈夫だ。心配するな」

秋月「…はい」

長門「…」

陸奥「何?気になってるの?提督がさっき言ってたこと…」

長門「まあな…」

長門「あの熟練の空母四人の艦載機が簡単にやられるとは…普通じゃない」

北上「まあ、注意するに越したことはないよね」

大井「大丈夫です、北上さん!何があっても私が守ります!」

58「…それにしても、さっきから静かでち」

19「そうなのね。そろそろ敵さんが来てもおかしくない頃…」

ドカーン

19「くぅっ!?」

58「イク!?」

長門「イク!下がれ!」

19「ど、どこから…?」

58「見えなかったでち…」

陸奥「!ねえ、あれじゃないかしら?提督が言ってた装置」

北上「その近くに敵もいるけど…」

大井「結構な距離があって、対潜攻撃はできないんじゃ…?」

ドカーン

長門「ぐ…!」

陸奥「長門!」

長門「大丈夫だ…かすり傷程度だ」

大井「い、今も、動きはなかったわよ!?」

北上「距離自体は無理な距離じゃないけど…って大井っち!?下!魚雷!」

大井「えっ?」

ドカーン

大井「キャァッ!?」

長門「大井!クソ、どうなっている!?」

陸奥「北上!魚雷はどこから来てたの!?」

北上「いや、一瞬だけ見えて…よくわからなかったよ」

長門「まさか…『ほとんど見えない攻撃』をしてるっていうのか…?」

陸奥「どういうこと?」

長門「一瞬しか見えないような攻撃をしてるんじゃないのか?よっぽど速い攻撃か、それとも…」

陸奥「そ、そんなの!避けられるわけないじゃない!」

長門「その通りだ。一旦引くぞ!」

陸奥「…!長門!『見えた』わ!攻撃が来る!」

長門「なっ…」

ドカーン

鎮守府


提督「長門!大井!イク!大丈夫か!?」

長門「うう…」

陸奥「大丈夫よ。すぐに入渠させてあげて」

提督「わかった。明石、後は頼む」

明石「はい、わかりました!」

提督「で、陸奥…どうだった?」

陸奥「そうね…」

提督「『見えない攻撃』?」

陸奥「ええ。一瞬しか見えないの。その一瞬を逃すと、避けることは不可能よ」

提督「やはりあの装置のせいか…?」

陸奥「そう考えて…いいと思うわ」

提督「わかった、ありがとう。ゴーヤと北上を連れて休憩してくれ」

陸奥「了解したわ」


提督「『見えない攻撃』か…」

秋月「司令、あの…」

提督「秋月?」

秋月「私に、任せてはくれませんか?」

提督「な!?お前、話聞いてたのか!?」

秋月「はい。それで、わかったかもしれないんです」

秋月「…装置の性質が」

提督「本当か…?」

秋月「はい」

提督「…話してみろ」

提督「だめだ。無茶すぎる」

秋月「でも!装置の性質がそうだとすると、これしかないんです!」

提督「確かに、装置の性質はそうかもしれないが…お前、一人でやる気なんだろう?」

秋月「もちろんです」

提督「だから危険だといってるんだ」

秋月「どうしてわかってくれないんですか…!」

提督「…わかってないのはお前のほうだ、秋月」

秋月「司令…?」

提督「お前は…大事な、俺の部下の一人だ」

提督「大事な仲間だ」

提督「そして…」

提督「…俺の、婚約者だ」

秋月「…!」

提督「そんなお前を、俺は、失いたくはない…!」

秋月「司令…」

ギュッ

秋月「大丈夫です、司令。絶対、絶対に帰ってきます」

提督「秋月…」

秋月「私は…海の平和のために、大好きな、司令のために、戦ってきます」

秋月「絶対に…沈みません」

提督「…」

提督「…任せて、いいんだな?」

秋月「…はい」

提督「…わかった」


提督「秋月型駆逐艦、秋月!出撃せよ!」

秋月「はい!防空駆逐艦、秋月。出撃致します!」

秋月「…」ザァァァァ


提督『幻覚?』

秋月『はい。あの装置…幻覚を見せているんだと思います』

提督『攻撃を見えなくするだけじゃないのか?』

秋月『しかし、敵は動きがなかったといいます』

秋月『いくら攻撃が見えないとはいえ、まったく動かずに対潜攻撃や魚雷が撃てるでしょうか…?』

提督『ふむ…』

秋月『基本的には、見えない攻撃をしてきますが、相手を混乱させ、動きを読まれにくくするためにも、自分たちが動いていない幻覚を見せていたんだと思います』

秋月「…そろそろ、回避行動をしないと…」


提督『なるほど、確かに幻覚のようだな』

提督『で、対策はあるのか?』

秋月『はい。と言っても、仮説に基づいて、ですが…』

提督『言ってみろ』

秋月『まず、間違いなく言えることは、通常の回避行動は効果がある、ということです』

秋月『相手の攻撃が見えないとは言え、回避行動をしていれば相手も当てづらいのは当然のことです』

提督『ああ。つまり回避行動が必須だと?』

秋月『そうです』

秋月「…ふっ!はっ!」

チュドーン ドカーン

秋月「…よし!抜けた!」


秋月『そうして、接近が可能になります』

秋月『それで、肝心の装置を破壊すれば、怖いものはありません』

提督『なるほど。じゃあ早速…』

秋月『待ってください。話は終わりじゃありませんよ』

提督『何…?』

秋月『最初に見えた装置…あれ自体、幻覚なんだと思います』

提督『あれ自体が?』

秋月『はい。恐らく、幻覚で装置を消すことができないため、カモフラージュとして見せたのかと…』

提督『じゃあ、本物はいったいどこにあるんだ?』

秋月『自然にあるものなら隠す必要はないでしょう。つまり、不自然なものであることは間違いないです』

提督『不自然なものか…』

提督『…!まさか…!』

秋月『はい』


秋月「…やっぱり、大きいわね…」


秋月『あの虹が、装置だと思います』

秋月「くっ…!はぁ…はぁ…」

秋月(あとちょっと…時間稼ぎを…!)


提督『あんなバカでかい物を、壊すだと…!?』

秋月『やってみないとわかりませんが…一部を破壊するだけでもいいと思います』

秋月『それで、対空砲火が有効だと思います』

提督『じゃあ対空値が高いやつを集めて…』

秋月『ダメです』

提督『何でだよ…』

秋月『先ほど言ったように、回避行動をとりながら進んでいきます』

秋月『そこから来る見えない敵からの見えない攻撃…複数の艦の艦隊では、混乱は必至です』

秋月『その中で虹を破壊なんて…厳しいでしょう』

提督『じゃあ、どうしたら…』

秋月『私が、一人で行きます』

提督『は!?そっちのほうが危険に決まってるだろ!』

提督『避けるのは簡単になるかもしれんが、見えないのは変わらない!危険度は増す!そんなの…!』

秋月『はい。なので、見えるようにしたらいいと思います』

提督『何だって…?』

秋月『先ほど言ったように、仮説の話になりますが…』

秋月『まず、赤城さんたちが艦載機を飛ばした時。攻撃は全く見えなかったと言いました』

秋月『次に、長門さんたちが出撃したとき。攻撃は一瞬だけ見えると言いました』

秋月『赤城さんたちは、熟練の空母…一瞬見える攻撃を、四人とも見逃すでしょうか?』

提督『…まさか』

秋月『はい。この二つの場合の違い。それは…』

秋月『「時間」です』

提督『ということは、時間が経過すれば、見えるようになると?』

秋月『そういうことです』

秋月『装置の有効時間の関係か、日の光の関係か…わからないですけど、とにかく時間が関係していると思います』

提督『確かに、見えるようになればお前の言っていたことも可能になるかもしれない…』

提督『…しかし、秋月。何でお前一人だけなんだ?』

提督『少ないに越したことがないのはわかったが…二人はいてもいいんじゃ?』

秋月『…確かに、人数が少ないに越したことがないっていうのもありますが…』

秋月『やっぱり、こんな危険で確証がないことを、他の人にやってもらうわけにはいきませんからね』


秋月「…!見えた!」

秋月(見える…!攻撃も、敵の位置も…!)

秋月「日が暮れかけてる…ってことは、日光が原因だったのかな」

秋月「…それよりも!」サッ

チュドーン

秋月「避けながら!」サッ

ドカーン

秋月「隙をうかがって!」サッ

ドーン

秋月「虹を壊す!」バババババ

パリーン

秋月「…壊れた…」

秋月「…幻覚が消えてる!攻撃も、敵も見え…うわぁっ!?」ササッ

チュドーン

秋月「あ、危なかった…敵は健在なんだから、早く帰らないと!」

秋月「これで幻覚は消えたから、誰か呼んで…あれ、通信機器が壊れてる」

秋月「今避けたときに壊れたのかな…じゃあ早く帰って…」


秋月「…え?」

提督「秋月…遅いな」

川内「て、提督!大変だよ!」

提督「川内!?どうした!?」

川内「海!海見て!」

提督「一体何が…」

提督「…!」


イ級「…」

ホ級「…」

チ級「…」


提督「ざ、ざっと見て百隻はいるぞ…!」

川内「でも、あいつらどこに向かってるんだろ?」

提督「そうだな、海岸のほうにはまるで近づかない…」

提督「…秋月!」

秋月「な、何なの!?」ドーン

秋月「こんなに大量の深海棲艦…まさか、幻覚でずっと隠れてた!?」

秋月「ただでさえもともといたタ級なんかがいるのに、いくら駆逐艦や軽巡、雷巡ばっかりでも、こんなにいたら…!」

秋月「キャッ!?」ドカーン


提督「川内!急いで何人か集めて、あいつらを掃討してくれ!」

川内「わかった!」バッ

提督(秋月…無事でいてくれ…)

秋月「…」ボロッ


イ級「…」ワラワラ

ホ級「…」ゾロゾロ


秋月「…私は、沈まない」

秋月「司令と、約束したんだもの」

秋月「沈まないって…」

秋月「生きて帰るって…!」ドカーン

イ級「…!」チュドーン


秋月「私は絶対!」

秋月「生きて帰るんだああああああああああ!!!」

─────

───



提督「…もう、夜が明けるな…」

提督「秋月…俺は、『ここ』で待ってる」

提督「お前が帰ってくるまで、絶対…」


川内「…」ザッ

提督「…川内!」

川内「敵は全滅させたよ…ただ…」

秋月「…」ボロッ

提督「…秋月?」

川内「…目を覚まさないんだ」

提督「そ、そんな…!」

川内「ごめん…私が、もっと早く秋月の所にたどり着いてれば…!」

提督「お前のせいじゃない…秋月に、無茶な作戦を許した、俺のせいだ…」

川内「提督…」

提督「…すまない、川内」

提督「少し、席をはずしてくれないか?」

川内「…わかったよ」ザッ

提督「…なあ、秋月」

提督「初めて会った時のこと、覚えてるか?」

提督「去年の秋だったな…大本営からの特別任務を受けてる最中だった」

提督「あの対空装備には驚いたよ…駆逐艦とはとても思えなかった」

提督「そのあと、時々秘書官をしてもらったな」

提督「お前はしっかり者だから、すぐに仕事を覚えたよな」

提督「そして、牛缶を渡すと喜んだっけ…」

提督「…そして、昨日…」

提督「いきなりプロポーズしてきたな」

提督「正直驚いたよ。まさか、お前が俺を慕ってくれてるなんてな…」

提督「でも…うれしかった。俺も、お前のことが、好きだったからな」

提督「…だから、いつかケッコンできると思ってた…」

提督「帰ってきてくれると、思ってた…」

提督「…だから」


提督「目を開けてくれ、秋月…!」ボロボロ





秋月「…しれ、い…?」


提督「!!」

提督「秋月!」

秋月「司令…だよね?…あったかい…幻覚じゃ、ない…」

秋月「よかった…私、約束守れたんだ…」

提督「大丈夫なのか!?」

秋月「うん…死んだかと…思ったけど…」

提督「…川内たちが助けてくれたんだ」

秋月「そっか…あとで、お礼言わないと…」

秋月「…見てください、司令…」

秋月「ほら、朝日…綺麗でしょ…?」

提督「ああ…」

提督「でも、涙でにじんで、よく見えねえよ…!」

秋月「クスッ…もう、司令ったら…」

秋月「…司令…」

提督「秋月…」


「待っててくれて、ありがとうございます」

「生きててくれて、ありがとう」


終わり

以上です。見てくださった方、ありがとうございました
早くに犯人がわかったんで、そのまま終わってもよかったんですが…
書き足りなかったのと、若干エロゲのヒロイン個別ルートみたいな雰囲気が出てきて、もうちょっと続けたいと思ってたら
過去最長の執筆時間になってしまいました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月02日 (月) 07:40:48   ID: 1XuhxlmM

イザナミだ

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom