【モバマス】人がいなくなった事務所で (28)
・話が重め。
・最初にアニメ6話のネタバレを(曲解して)含みますが、舞台は346プロとは別のプロダクションです
(=アニメ設定とは違うところがある)
・やけくそ気分で書くので中身がないのはお許しください!
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とあるビルの一室
「…ニュージェネレーション、早くも解散、か…」
「初ライブで折れてしまわれたのですね…」
「人の入りが悪いわけではなかったんだが、どうも期待しすぎてた節があったらしい」
「未来に見える輝きは強く、しかしそれで目の前の落とし穴を見損なうことが多々あります…」
「この子は落とし穴に深くハマってしまったようだ…再起は不可と会社が判断、か」
「346プロダクション様はアイドル部門自体は立ち上げて間もないですから…」
「…はぁー…明日は我が身、とは違うが、ちゃんとしたメンタルケアはしないとな…
さて、そろそろ事務所を閉めるか。クラリス、送っていくぞ」
クラリス「いえ、本日は大丈夫です…それでは、失礼いたします」
「お疲れ、夜道には十分気をつけろよ」
「…ふむ…Love LAIKAは軌道に乗ったからか、今後はそっちを重点的にする、か」
「……そういや、俺の事務所でも何人かいたな…初ライブで、予想より遥かに少ない人入りだったために心が折れて辞めたやつ」
「フォローできればいいんだが、俺はそこまで人の心が分からないしな…クラリスや裕美でダメならダメだな」
「さて、俺も出るか…また明日、と」
コンコン
「うん?誰だ?」
ガチャ
「………」
プロデューサー(以下、P)「裕美に…本田未央か!?」
裕美「人がいて良かった…プロデューサー、この人、駅で膝を抱えてて…」
P「そうか…仕方ない、ソファに座らせておけ!俺はお湯を沸かしてくる」
裕美「うん!」
・・・・・
P「落ち着いたか?」
「…ありがとう、ございます…」
P「お茶とコーヒーと…ココアもあるな。どれが良い?」
「ココアで…」
P「あいよ。裕美、何か分かったことはあるか?」
裕美「ううん…一言も口にしてくれなくて…」
P「…しょうがないか。あんなショックがあったしな……はい、お湯だしココアだ」
「……」ズズズ…
裕美「…私も、ココアを頼んでいいかな?」
P「と言うと思ってな。はい」
裕美「ありがとう…」ズズズ…
P「……どれぐらいショックだった?」
「…アイドルを、やめるくらいに」
P「まあ、そうだろうな。せっかくの気分が台無しになる感覚…か。」
裕美「クラリスさんも言ってたね…」
P「…落ち着いて聞いて欲しいんだが、良いか?
俺の事務所のアイドルも、今は大舞台でも結構埋まる程度には人気になったけど、最初は皆、てんでダメだったんだぜ?」
「……」
P「宣伝もろくに出来ない状況だったし、十人でも入ればグッド、って感じなんだが…」
裕美「やっぱり、大舞台で歓声を受けるイメージがあるんだよね」
P「夢と現実って奴かな、それで折れた子も沢山いた。今の君みたいにな」
「………」
裕美「でも、今がそれでも…頑張れたら、未来は大歓声の中…だっけ?」
P「そうだな」
「未来っていつ…?」
P「頑張り次第。熱心に頑張れば、半年目処でステップはかなり高くなるな」
「今すぐって、無理なのかな…」
P「…ちょっとお説教させてくれ。」
P「君は城ヶ崎美嘉のライブにゲストで出させてもらった時、大歓声を受けてたよな?」
「うん…」
裕美「え?」
P「名前は出てなかったけど、見た目的に間違いない。
さて、本題。はっきり言わせてもらうが…それは君に向けられた歓声じゃない!」
「…!」
裕美「プロデューサー…!」
P「…あの時の歓声は、城ヶ崎美嘉に向けられたものだ…分かってくれるか?」
「………」フルフル
P「そうか…でも、聞いてくれ。歓声は、横取りできる」
「…え…?」
P「君がもっと実力をつければ、前は城ヶ崎美嘉に向けられてた歓声を、自分のものに出来る。
奪い取るように、頑張るんだ!」
裕美「…でもプロデューサー、未央さん、ニュージェネレーションから脱退してるって…」
P「そういやそうだったな…待てよ、まさか346プロからも飛び出してきたのか?」
「うん…」
P「マジか…………よし」
裕美「どうしたの?」
P「契約内容によるが、引き抜きを仕掛ける」
裕美「ええっ!?」
数日後
クラリス「プロデューサー様、未央さんの様子はどうですか?」
P「一応は持ち直した…が、まだ上がりきってはないな。
そして、この雑誌だ」
クラリス「…未央さんに関し、あしざまに罵られてますね…」
P「事情を知らないなら、自己中とされても仕方ない行動だからな…」
ガチャ
「おはようございまーす」
裕美「おはようございます」
P「来たか、裕美、未央」
クラリス「本日もレッスンですが、未央さんはボイスレッスンに注力していただきます」
P「流石にソロデビューはまだ早いが、俺達の所属としてのCDはちゃんと検討してるからな!」
未央「りょーかい!」
裕美「私はどこにいけば良いのかな?」
P「未央ともども、ボイスレッスンをやってもらう。一緒にレコーディングスタジオに行ってくれ。
クラリスはジャケット撮影の後、レコーディングに入ってもらう。二人の様子も見てきてもらえると助かる」
クラリス「かしこまりました…」
P「んじゃ、この場は解散。頑張れよ!」
P「…さて…」
コンコン
P「はーい?」
ガチャ
「失礼します」
P「…346プロの渋谷凛?」
「うん…あんたがここのプロデューサー?」
P「ああ…まさか、未央のことか?」
凛「そう。未央を返して欲しいんだけど」
P「返す…か…悪いが、今は無理だ」
凛「どうして?」
P「大雑把に言えば、未央は既に346プロを抜け、ここで頑張っていくことになってる。
返すのは、早くてももうしばらく先だな」
凛「…そうなんだ…」
P「未央が裏切った…というよりは、346プロの偉い人が未央を見限った…だな」
凛「…っ!」バキッ!
P「グッ…」
凛「偉い人なんか関係ない…未央を返してよ…」
P「…それは、お前の意志なんだな?」
凛「…私の意志だよ…!」
P「わかった…半年だ」
凛「え?」
P「半年後、そちらと俺達で合同フェスを行うようにセッティングする
それまでに未央が俺達のもとで満足できるまで活動できた場合、もしくは未央の口から自分の意志で戻りたいと俺が聞いた場合、346プロにお返ししよう
…それまでは、俺に預けてくれ!」
凛「……分かった…半年後、だね」
P「ああ…俺からも話しておくが、そちらのプロデューサーにもお前から話はしておいてくれ
もっと鍛えて、相見えようぜ」
・・・・・
未央「ただいまー!」
クラリス「ただ今戻りました」
裕美「ただいま」
P「戻ってきたか…悪いが、ちょっと集まってくれ。重要連絡だ」
クラリス「どうされたのでしょうか?」
P「今から大体半年後、346プロと直接対決する」
未央「えっ…?」
P「で、場合によっては未央を346プロに戻す約束をしている」
クラリス「まあ…!」
P「この対決には本気で挑むが…未央」
未央「へっ?」
P「346プロに戻りたいか?」
未央「…今はいいよ、このプロダクションで頑張れてるし!」
P「分かった…ただ、半年後…フェスが終わった後にまた質問させてもらうからな?」
裕美「それで、対決形式はどうなってるの?」
P「合同フェス、まあいつもの対バンだな
未央にはもう少ししたら新曲に掛かってもらうが、これを含んだ4曲で挑む。いいな?」
裕美「分かった」
クラリス「かしこまりました」
未央「…うん!」
P「よし…特に未央はもっと頑張ってくれよ!解散!」
4ヶ月後
ショッピングモール・特設ライブステージ
P「…因縁の地に戻る、だな」
未央「因縁の地、だね…」
裕美「でも、客席は十分に人がいるね」
クラリス「本日は未央さんが主役です…頑張りましょう♪」
未央「おっけー!」
P「そろそろ時間だ…ペース配分に気をつけろよ。円陣!」
ガッ
P「ファイト!」
「「「「オーッ!」」」」
・・・・・
未央「皆ー!元気かなー!?」
クラリス「本日は本田未央、新曲発売記念ミニライブにお越し下さり、ありがとうございます♪」
未央「未央ちゃんが立ち直れたのは…仲間と、皆のおかげだよ!」
裕美「それでは聞いてください。本田未央さんで、Trip Star!」
・・・・・
P「イケてるな…未央…!」
コンコンコン
P「ん?まだ閉めるには早い時間だぞ…!?」
ガチャ
「失礼します」
P「…346プロのプロデューサーか」
346プロP(以下、武内P)「はい。そちらのプロデューサーと少し話をしたくなりまして」
P「俺で良ければ聞くが…未央には会わせられねーぞ?」
武内P「いえ、話だけで結構です」
・・・・・
P「なるほど……言わせてくれ、346のプロデューサー」
武内P「はい」
P「4ヶ月ちょっと前の一件…あれはあんたにも責任があるぞ」
武内P「ええ…あの後、渋谷さんから怒られました」
P「そりゃあの子だって怒るわ…こういうのはアレだが、言葉を選ぶのが下手なんだな」
武内P「今後は、注意します」
P「…まあ、そちらのプロデュースは傍から見る分にはその後安定はしてるみたいだけどな…
前々の約束通り、再来月にまた会おう」
武内P「ええ…」
ガチャ…パタン
未央「プーロデューサー!」
P「おう、お疲れ!リベンジマッチはどうだった?」
未央「大満足!自分に向けられた歓声って、こんなに気持ちいいものだったんだね!」
クラリス「あの歓声は、本物ですわ…!」
P「そうか…ん?どうした?」
未央「あ、あれ…なんで、涙が…?」
クラリス「…それは、嬉し涙ですわね…私にも経験がありますので」
P「ははっ、緊張し続けてたか?」
未央「そ、そうだけど…グスッ…」
裕美「お疲れ様…って、未央さん、どうしたの?」
P「未央はやりきって涙腺が馬鹿になっちまってる」
未央「ば、馬鹿ってどういうこと!?」
P「いや、貶す意味はないさ…さて、打ち上げ、兼再来月の対決の準備を兼ねて飯食いに行くか!」
更に2ヶ月後
野外ステージ裏
P「いよいよ346プロとの直接対決だ…」
クラリス「未央さん…準備は、よろしいですか?」
未央「大丈夫…うん、大丈夫大丈夫!」
P「順番だが、こっちはクラリス、未央、裕美、そして3人…と言う形になる
向こうだがLove LAIKAが先陣を切った後、Lost Generation…渋谷凛と島村卯月が2番手に入るようだ」
未央「しぶりんとしまむー!?」
P「ああ…直接の形になるから気をつけてくれ
3番手は神崎蘭子と城ヶ崎莉嘉、ラストは以上6人。プロジェクトからベストメンバーで来るみたいだな」
裕美「1対2なんだね」
P「だが、喧嘩を売った手前、俺達は引けない。全力で歌ってこい!」
「「「オーッ!」」」
P「346プロ…未央なきニュージェネレーションに「ロストジェネーション」と名付けるのか…
…未央、お前はどうしたい…」
・・・・・
P「お疲れ、クラリス」
クラリス「お疲れ様です…」
P「未央、行けるな?」
未央「オッケー!」
P「…最後のユニット曲が終わった後、半年前の質問をもう一回する。覚悟は決めとけよ」
未央「…それは、ちょっと待ってて」
P「ああ…もやもやさせることを言ってすまん」
裕美「頑張って!」
未央「本田未央、行きまーす!」
P「ふぅ…」
裕美「大丈夫?」
P「ああ、なんとかな…裕美、前に場合によっては未央を346プロに戻す約束をした、って言ったろ?」
裕美「うん…それで、未央さんが離れると困るの?」
P「…んー…困らないといえば嘘になる。本調子に乗れた未央を戻した結果、またあんなことにならないとは限らないしな」
裕美「…大丈夫だと思う」
P「そうか?」
裕美「調子を加減する方法も身につけたから、前みたいな大ダメージは負わないと思う」
P「それならいいんだけどな…そろそろ出番だぞ。2曲連続になるから、入念に準備しろよ」
裕美「大丈夫だよ、プロデューサー」
・・・・・
P「…流石に無理かぁ…参った!」
クラリス「未央さんの時以外は完全に負けてしまってますね…」
未央「まあまあ、また頑張ろ!」
P「…今回はそこまでダメージじゃないんだな」
未央「まあね、今回は無謀だってさんざん聞かされたし!」
P「しかし、こうも圧倒的だと…あーくそっ!ってうわっ!」ガシャン!
裕美「プロデューサー!?」
P「いったた…うん?渋谷凛か?」
凛「何やってるの…」
P「あぁ、椅子ごとコケちまってな…さて、凛が来たから改めて問うか。未央」
未央「………」
凛「未央、帰ろう?」
未央「……ごめん、しぶりん」
P「そうか…まだ満足できないか?」
未央「うん、今はクラリスさんとひろみんと一緒のほうが楽しいから」
裕美「未央さん…でも、346プロの事は」
凛「…ふぅ…未央がそこまで言うなら、仕方ないか。卯月」
「はーい!」
P「どういうことだ?力ずくってんなら、流石に妨害させてもらうが」
凛「違うよ…私達も、ここのお世話になるから」
P「いぃっ!?」
クラリス「大丈夫なのですか…!?」
「大丈夫です」
P「あんたは346の…」
武内P「半年前に相談されまして…本田さんが346プロに戻らない場合、二人もそちらに移籍すると」
P「おいおい…大丈夫か?」
凛「うん。未央がいないことが、ずっと引っかかってたし」
P「…はぁ、良いならいいんだけどな…」
裕美「えっと…よろしくお願いします?」
卯月「はい!よろしくお願いします!」
P「…346のプロデューサー、契約の上でこれは問題ないのか?」
武内P「はい…2ヶ月前に予告されましたので、問題はないかと」
P「先々月…インストアライブか…」
凛「そういう事だから…これまで、お世話になりました」
武内P「そちらでも、頑張ってください」
P「では、これからは俺達で預からせてもらう…これから頼むな」
凛「よろしく」
卯月「はい!」
終
以上となります…やっぱりやけくそ過ぎて話が支離滅裂に…
そして>>1に「Pがメアリー・スー入ってる場合があります」の一文を忘れてました…申し訳ないです…
書きなぐりで申し訳ありませんが、HTML依頼とさせていただきます
ありがとうございました
自分P格好いい!
アニメP無能!!
ですね…続編としてNGが武内Pがプロデュースするラブライカに完膚なき迄に叩き潰されて、Pが己の無力を痛感するSSが読みたいです
酷評は仕方ないとはいえ、なんでまとめサイトに乗ってるんだこれ…
今度から作品により転載禁止と書いたほうがいいかな…
>>24
あ、それいいですね…また考えてきます
自分なりにメアリー・スーの報いをやっておかないと…
ただ、書くのは多分7話終わった後になる上、そこまで叩き潰せない可能性がありますのでご了承を。
>>26の下の根も乾いてませんが、続きを書き始めました
【モバマス】大きすぎる壁の前に
【モバマス】大きすぎる壁の前に - SSまとめ速報
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溜飲を下げるところまではいけないと思いますが、お付き合いいただけると幸いです
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